ビバップの和声的側面(3) コードの修飾

んじゃ具体的にどういうことをしているのか。実はもうなにやってもかまわんのですが、いくつかよく使われる手段がある。

実は前に「コード進行を複雑にする」とかってのがそのまんまなんすよ。

置き換え

G7とかを勝手にDm7 – G7 にしてよい。
| C | C | G7 | G7 | と指定されているのを、| C | C |Dm7 | G7 |とかにしてかまわんし、Dm7の前にA7とか置いて | C | A7 | Dm7 | G7 |と考えてよい。最初のと最後のは機能的に同じなんす。逆に言うと| C | A7 | Dm7 | G7 |と書いてあるのを面倒だから| C | C | G7 | G7 |だ、と考えてもよい。まあビバップの人々は細かくするのが好きなのであんまりやりませんが、テンポ速くなってくると面倒なのでおまえらまとめてぜんぶG7とみなします、とかってのもありらしい。

隣に行って帰る

| C | C | G7 | G7 |ってのを | C | C | G7 Ab7 | G7 |と考えてよい。半音お隣にいついってもかまいません。よく使われる。

いったん上に寄ってから来てもよい

| C | A7 | Dm7 | G7 |というのを| C | A7 | Dm7 | Ab7 G7 |と考えてよい。

5度でつないだら前にいろいろ置いてよい

まあ条件はちょっとあるんですが、
| C | C | Dm7 | G7 |ってあるのの前に5度上からせまってきて、| C B7 | Em7 A7 | Dm7 | G7 |とやってもよい。

通りすがりにいろいろやってよい

スケールの上にあるもんだったら適当に拾って弾いてよい。
| C | C | Dm7 | G7|とあるのを、Cメジャースケールの上で | C Dm7 | Em7 A7 | Dm7 | G7 |とやってよい。半音階でもよくて、| C | Dm7 | Em7 | Dm7| とあるのを | C C#dim7 | Dm7 D#dim7 | Em7 Ebm7 | Dm7 | とかやってよい。

7thコードを3全音(増4度、フラッテッド5th)離れた7thにしてもよい

| C | Dm7 G7 | ってのを | C | Dm7 Db7 | ってやっていい。
まあこんなふうにいろいろあって、これをピアノもベースもホーンも勝手にやってよい。ぶつかったらぶつかったで考える、そうな。その場で合うように調整したり。まあ演奏しているうちにだんだん「どうすんですか」「俺はこうしたい」「そうですか、んじゃそうしますわ」みたいな折り合いがついていくという話。あんまりぶつかりつづけると喧嘩になるらしいですけどね。
んー、やっぱり実例がないとあれかな。でもうまく弾けないからな。ゆっくりだったらいけるか。

Visits: 19

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です