2006-02

旧「目の中の丸太日記」

山形の解説 (5)

山形浩生訳『ウンコな議論』「キツいシャレだなあ」と思っていったん終りにしようと思ったのだが、なんかへんな感じがする。山形がやろうとした(と私が想定している)ことは、うまくいってるんだろうか?フランクファートの議論では、「嘘」と「ブルシット」...
旧「目の中の丸太日記」

山形の解説のまずいところ (3)

いろいろ調べたんだが、けっきょく山形のpp.68-70あたりの解説がどこから来たのかはよくわからん。もうちょっとだけまずいところを指摘しておくと(細かいが)、嘘をつくことはよくないことだと心底信じている人を考えよう。この人はどんな状況にあっ...
旧「目の中の丸太日記」

翻訳を学術的業績として認めよう

たいていの大学教員の業績の評価では、翻訳はまったく業績にカウントされない。しかしこれっておかしいんじゃないのかな。わたしがこのごろよく見る社会学関係の本では、引用はたとえばParsons とかって形で行なわれる(上野千鶴子(編)の『脱アイデ...
旧「目の中の丸太日記」

山形の解説はどこから来たか

山形浩生訳『ウンコな議論』どうも山形がFrankfurtのどの論文を解説しているのか発見できない。"Freedom of the Will and the Concept of a Person"も、山形が言っているような「自律性」なんてこ...
旧「目の中の丸太日記」

独白

はあ。まあ私はこうして一生ブルシットの山とつきあっていくんだな、きっと。勉強になった。それはそれでいいかもしれん。これまでも大量のブルシットに悩まされてきたし、これからも悩んでいくんだろう。このブログの過去の記載を見ても、書いているのはブル...
旧「目の中の丸太日記」

山形の解説の気になるところ (4)

あと気になるのがやっぱりpp.71-76あたり。一次的欲求と二次的欲求の区別の話はOKなのだが、そのあとが気になる。最終的にどう生きるべきかを決めるのは何か?それは・・・何かを大事に思うという気持ちだ、とフランクファートは論じる。それを愛と...
旧「目の中の丸太日記」

山形の解説のまずいところ (3)

いろいろ調べたんだが、けっきょく山形のpp.68-70あたりの解説がどこから来たのかはよくわからん。もうちょっとだけまずいところを指摘しておくと(細かいが)、嘘をつくことはよくないことだと心底信じている人を考えよう。この人はどんな状況にあっ...
旧「目の中の丸太日記」

山形の解説のまずいところ(2)

さて、んじゃ山形の解説が"Freedom of the will~"をもとにしたものなのかな、と読みなおしてみたけど、微妙に違うんだよな。これにも「自律性」とかって概念は出てこない? でもたしかに見覚えのある解釈なんだよな。この解説はどっか...
旧「目の中の丸太日記」

ウンコな議論: 解説のまずいところ(1)

山形浩生訳『ウンコな議論』「大学のレポートだったら落とされるだろう」とか書いてほっておくのはアレなので、一応解説を。山形の解説のまずいところは、・・・嘘がつけないこと、嘘をつくという選択肢を持たないことこそが道徳的責任の存在を示す。この人は...
旧「目の中の丸太日記」

山形の解説はどこから来たか

山形浩生訳『ウンコな議論』どうも山形がFrankfurtのどの論文を解説しているのか発見できない。"Freedom of the Will and the Concept of a Person"も、山形が言っているような「自律性」なんてこ...
旧「目の中の丸太日記」

独白

はあ。まあ私はこうして一生ブルシットの山とつきあっていくんだな、きっと。勉強になった。それはそれでいいかもしれん。これまでも大量のブルシットに悩まされてきたし、これからも悩んでいくんだろう。このブログの過去の記載を見ても、書いているのはブル...
旧「目の中の丸太日記」

山形の解説の気になるところ (4)

あと気になるのがやっぱりpp.71-76あたり。一次的欲求と二次的欲求の区別の話はOKなのだが、そのあとが気になる。最終的にどう生きるべきかを決めるのは何か?それは・・・何かを大事に思うという気持ちだ、とフランクファートは論じる。それを愛と...
倫理学

大庭健「時-間における人-間の性」

同じシリーズの『原理論 (シリーズ 性を問う)』所収。珍しい日本の哲学者によるセックス論。(ほかに大物(?)でこういうのを扱ってるのは神戸大の宗像恵先生ぐらいか・・・いや、大物中の大物の森岡正博さんがいた。でもあの人が狭い意味での哲学者かど...
旧「目の中の丸太日記」

細かいところつっこんでも無駄

馬鹿げた記述を見るとつっこみたくなるのだが、こういうクセはどうなんだろう。たとえば『シリーズ〈性を問う〉 (2)』の「性差」の赤川学「ジェンダー・セクシュアリティ・主体性」ではその「主体性」とはどのように定義されるのか。『広辞苑第三版』にあ...
旧「目の中の丸太日記」

ウンコな議論

私には大きな誤訳は見つけられなかった。いろいろ訳しにくいところをうまく処理するものだし、今これを訳出するってのも(売れはしないだろうが)山形の主張が出てる(この論文だけで出版されているのは知らなかったISBN:0691122946)。ただし...
旧「目の中の丸太日記」

加藤秀一他『図解雑学 ジェンダー』

読んでみたが、コンパクトで平明な表現なのに目先が利いていて非常に優れた入門書。これ1冊あれば他の入門系の本はいらんのではないか。しかし、より深く考えてみると、ジェンダーとセックスという境界線をどこに引くか、何がジェンダーに含まれ、何がセック...