月別アーカイブ: 2007年6月

webプレゼンさらにその後

ひさしぶりに http://www.geocities.jp/suku_domo/ を見たら*1、ここはしっかりしてるなあ。「経緯」とかがまっさきに目に入りわかりやすい。
やっぱり若い世代はよく知って
る、って感じがする。感心。
ここのブログもトラックバックやコメントを空けてない
けど、連絡先はさらしているし、ちゃんとどういう人々がやってるかもはっき りわかる。余計な情報や主張を出したりもしてないようだ。物心ついたとき*2
に2ちゃんねるとか各種「まとめサイト」とか知って
る世代はぜんぜん違うタイプの活動するようになるかもしれないなあ。

ついでに話題の東村山市民新聞
http://www.geocities.jp/higashimurayamasiminsinbun/
も見るが、まあこの手の極彩色フォントでわけわからんところは
たいしたことはできないだろうってことがわかってるのであんまり心配してない。
それにしてもすごすぎ。webは体を表す。気をつけよう。でもこういうところが
なんかノウハウ身につけたり有能なブレーン雇ったりすると
危いのかな。むずかしいものだなあ。

*1:やっぱりソウル・ヨガをうっかり見てしまったからだが。っていうかイダ先生リンクがまちがってますよ。っていうか、こういうのにリンクするときはまずトップページにリンクしてあげて、さらに紹介したいページがあればディープリンクしてください。

*2:ふつうのひとが物心つくのは何歳なのかわからないけど、いまだと18才ぐらい?わたしはつい最近。

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webプレゼンその後

でも一回書いたが、運動にネット使うときの注意事項ってのはどういうのかあるんだろうなとか上のエントリとは関係なく勝手に考えてみる。

  • やっぱり代表者(と可能ならば会員数)をはっきりしておくこと。実名出すのは危険なのだが、やっぱりそれなりの効用はある。ネットで本気で運動するのには実名が一番効果がある。運動主体か代表者のメールアドレスは必ず分かりやすいところに晒しておく。gamilつかえばSPAM対策は大丈夫。
  • webではとにかく一番重要なことにすぐにアクセスできるようにしておくこと。無料業者ブログはいろいろ難しいが、とりあえずどのページから読んでも、運動主体のプロフィールと主張を1ページにまとめたものにワンクリックでアクセスできるように。次の1クリックでメールが送れるように。
  • ブログは有効だが、常にもとの「ホームページ」に1クリックでアクセスできるようにしておくこと。
  • 文章はちゃんと添削。
  • コピペされることを予想した文書づくり。悪意あるコピペはもうしょうがないが、善意のコピペでおかしくなるのは
    避けたい。コピペ用の文書を用意しておいた方がよい。詳しくはhttp://~~を見てくださいをどの文書にも付けておく。

  • ブログ形式ではコメントに対応するのはしんどいので、コメント欄は不要。特に匿名コメントはつけるべきではない。でもトラックバック表示は空けておいて、勝手に表示させるがよい。そのなかで、答える必要のあるやつだけ答え、叩く必要があるのは叩く。コメントとかトラバとかのすべて対応する必要はまったくない。たとえば粘着トラバとそのページとのどちらがまともかは、読者が判断してくれる。
  • ある程度叩きかえすべきものを叩いたら、FAQ(よくある質問と答え)をつくって1クリックで読めるようにしておく。
  • 業者ブログでは、目次づくりを業者のおしきせにまかせないこと。重要なものをリストアップして読みやすくすること。
  • できれば独自ドメインとる。
  • おお、そうか、id:macskaはこういうノウハウをよくわかってるな。このひとをお手本にすべし。っていうかmacskaさんが運動マニュアル書くべきだ。
  • つらいとき、かなしいときもユーモアを忘れずにいた方が支援を受けやすいと思う。これは難しい。
  • もっとありそうだなあ。こういうノウハウの蓄積は重要だと思うが、そういう団体の間で流通してないのかな。がんばれ。
  • 私もなんか運動しよう。社会の役に立ちたい。
  • 「死ね死ね団」や「パンサークロー」はどういうネット戦略をとったかな。やっぱりまず連絡先とFAQからか。
    「Q. なぜキューティーハニーを狙うのですか」「A. パンサークローはハニーとは敵対関係にあるわけではありません。ハニーが我々の活動を不当に妨害するのでやむをえず排除しなければならない場合があります。われわれも愛と平和を心から望んでいます。ご理解ください。」

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自衛官強制わいせつ訴訟

酔っ払って書いてしまい、いったん消したけど

表現をやわらげてのっけておくか。

から読んでしまった自衛官の陳述書。たしかに21歳の人間が書くらしい文章で、執筆者の心理の描写としては非常にリアルだと思うが、同時に法的・社会的な文脈で他人に説明し説得する抗議する文章としてぜんぜんだめだとも思う。なにが起こったのかがさっぱりわからない。まあ二十そこそこの人間が裁判の場にでて、これくらいの陳述ができれば立派なものだが、ネットで流す文章としては未熟で危険すぎる。

どういう経緯でこの文書が出回っているかしらないが、こういうのは誰かがちゃんと相談に乗り話を聞き添削し、ちゃんと他人を誤解なく説得できる文章にしてあげるべきだ。大学の試験やレポートではないのだから、他人の力を借りてもぜんぜん問題がないのだし、まわりの人間は力を貸すべきだ。もちろん、この文章を書いた人がこの文章が他人にどう理解されるかをちゃんと理解しており、あえてこのまま流してほしいと判断しているのなら話は別。でもこの文章のできからして、そうじゃないだろうと推測する(っていうか確信している。21歳で他人を説得できる文章を書ける人間はめったにいない)。まちがってたら本当にごめんなさい。

なんだかまわりにいるはずの大人や、それをそのまんま流してしまい、結果的に、被害者に対する不信や疑いをひきおこしてしまうかもしれないことを理解していない人間に対しては、他人事ながら腹が立つ。 なんでせめて経緯の説明ぐらいつけてあげないんだ。vulnerableな立場にいるひとはちゃんとまわりの人間が守るべきだ。

googleでひっかけてみるかぎり、http://peace-asahikawa.cocolog-nifty.com/blog/ が発信源なのかな? 事件の経過はやっぱりわからず、どういう経緯でこの文書が公開されているのかの説明はないようだ。・・・・・あーこれは。なんか、まさに下手なネットでの活動が二次被害をひきおこしてるんじゃないのか?旭川の人々と被害者やその関係者はどういう関係なのかな。ちゃんと信頼関係あるんだろうか。そしてやっぱりこのブログはコメントどころかトラックバックも固定リンクも表示されないのか・・・・こういう運動にネット使おうとする人間はちゃんと責任もて。

と、やっと http://jinken07.10.dtiblog.com/ にたどりついた。ここはちゃんとした被害者支援団体なのかな。3人の共同代表者の名前もわかる。ちゃんとしてそうだ。がんばれ。でもやっぱり陳述書は添削するべきだったと思う。ここのを勝手にコピーして説明なしで流している人がいるということかな?

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中里見博先生のポルノグラフィ論 (4)

セックスワーク論関係を読みまちがえたかな

のコメントで、id:june_t さんからコメントいただいた。ありがとうございます。
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おまけ: のばら

ファンだからブログも楽しく読んでいるkanjinai先生がゲーテについて触れている。

http://d.hatena.ne.jp/gordias/20070614/1181749067
。批判とかそういうんじゃなくて興味深いのでメモ。粘着とかかまってほしいとかそういうんではない*1

から転載。レイプ魔ゲーテも超訳詩人近藤朔風先生もずっと前に死んでるので著作権は大丈夫。

Heideröslein
Sah ein Knab ein Röslein stehn,
Röslein auf der Heiden
War so schön und morgenschön,
Lief er schnell, es nah zu sehn,
Sah' s mit vielen Freuden.
Röslein, Röslein, Röslein rot,
Röslein auf der Heiden.
Knabe sprach, Ich breche dich,
Röslein auf der Heiden!
Röslein sprach, ich steche dich,
Daß du ewig denkst an mich.
Und ich will's nicht leiden
Röslein, Röslein, Röslein rot,
Röslein auf der Heiden.
Und der wilde Knabe brach s'
Röslein auf der Heiden;
Röslein wehrte sich und stach,
Half ihm doch kein Weh und Ach,
Mußt es eben leiden.
Röslein, Röslein, Röslein rot,
Röslein auf der Heiden.
一、童(わらべ)は見たり 野なかの薔薇(ばら)
清らに(きよらに)咲ける(さける) その色愛でつ(めでつ)
飽かず(あかず)ながむ 紅(くれない)におう
野なかの薔薇
二、手折りて(たおりて)往かん(ゆかん) 野なかの薔薇
手折らば(たおらば)手折れ(たおれ) 思出(おもいで)ぐさに
君を刺さん(ささん) 紅におう
野なかの薔薇
三、童は折りぬ(おりぬ) 野なかの薔薇
折られてあわれ 清らの(きよらの)色香(いろか)
永久に(とわに)あせぬ 紅におう
野なかの薔薇
  • ゲーテが鬼畜助平色魔だったのはその通り。ロマン派は助平でいかん。
  • Knabeって、童ってより少年? 14才ぐらいでOK? 16ぐらいになると生臭くなる。
  • レイプか?まあバイオレンスレイプというよりデートレイプか。
  • まあでも、もろセクースというよりは、私は接吻とかクースとかベーゼとかそういうのを連想させられるけどね。せいぜい乳もみ。初夏の鴨川べり。私が甘いかな。
  • これ歌ってた女ジェンダー学生とかは、この歌詞に何を感じたろうか?
  • おそらく、そのころの女学生もこれが何を意味しているかはっきり理解してたんじゃないかな。少なくとも最近までのkanjinai先生より。
  • 処女性に対する誇り(?)とか、来たるべき性に対する不安と憧れとか、そういうのを反映していて当時好まれたのはわかるような気がするなあ。
  • 童の方から見ても、あれだ。思春期の制御不能、自分にも理解不能のパッションとか感じるね。うわさに聞く疾風怒涛ってのはこういうことか。
  • 男って粗雑!乱暴!不潔!
  • Heideって野原てより原野とか荒野なのか。Knabeはそういう場所になじんでいたのか、それとも都会人なのか。
  • Röslein sprach, ich steche dich,
    Daß du ewig denkst an mich. ここエロい。
  • 「そんなことしたら、刺しちゃうわよ」。
  • “Daß du ewig denkst an mich.” 「あんたが私を永遠に忘れないように」「私のことを永遠に思いつづけるように」はほんとに復讐かな?
  • ゲーテの童には、この「刺しちゃうわよ、あんたが私をずっと忘れないように」がちゃんと「ノー」に聞こえてない可能性がある(まあそう聞こえてないわけだが)。不安定なかけひき。かけひきじゃないのに童にはかけひきに見えているのかもしれん。非常に危険。高まる緊張。のばら!そういう表現じゃだめだ!相手は色魔だ!
  • 「えー、梅子さん、権兵衛さんと銀座で逢引?手折られちゃうわよ。」「やーだとめ子ったら。権兵衛さんはそんなんじゃないわ。紳士ですもの。熊本の士族の出ですってよ。」「鈴子こそ、下宿させてる東大生の人と怪しいんですって?本郷をいっしょに歩いてたそうじゃないの」「ううん、そんなんじゃないわ。ただのお使い。清兵衛さんは文科だし。落第しそうって話なの。もっとしっかりした方がいいわ。」「そりゃだめだわよね」「でも鈴子も気をつけた方がいいわよ」「うふふ」(みんなで「のばら」歌いながら帰宅)(アナクロ)
  • “Weh und Ach”が最高にエロチッシュ。詩と音楽の全体がこの頂点をめざしている。シューベルトはこの3番の歌詞から作ったんじゃないかな。非常に上質のポピュラー音楽を連想する。(直接にはR. Kellyの12PlayにはいってるSex meを連想した。そういやR. Kellyもゲーテと同じく淫行犯罪者だ。シューベルトも?)
  • こういうのにエロティシズムを感じる奴(ジェンダー男)は男権主義的セクシュアリティにとらわれており、この詩にエロティシズムを感じるジェンダー女は男権主義的セクシュアリティに支配されそれを内面化してしまっているのである。もっと平等なエロティシズムを目指そうじゃないか。
  • いまどきの女学生もボーイズラブとか読んでる場合じゃないぞ!むかしからジェンダー女学生はそういう活動しているのだ。露骨じゃないほうがエロいぞ!
  • 近藤先生の「色香」の部分も猛烈に色香がありすぎてだめだ!反省せよ!
  • 純情な童を犯罪者にしないために、清らの色香(きよらのいろか)廃絶運動を開始すべきだ。
  • 主人公の童はなんも後悔してないかもなあ。鬼畜だから。
  • このバラがそういう伝記的事実に根差しているんだったら、まさに世界中に自分を忘れられなくすることに成功したなあ。のばらの不滅のイデーとなった、とか。ロマン主義だ。
  • この歌エッチすぎる。不平等な性関係を無批判に歌ってるし。女性をバラとかに客体物化しているし。ゲーテ的セクシュアリティ打倒。「のばら」禁止。法的規制。
  • あるいはアングロプロテスタント系白人中産インテリ階級女性ジェンダー的セクシュアリティを打倒。こっちの方が早いか。いやいや。

*1:なんか「はてな」はそういうの一々気にしなきゃらななくてうざい。あれ、自動でトラックバックしないようにもできるのかな。→設定にあった。これで安心。

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中里見博先生のポルノグラフィ論 (2)

最近児童ポルノの単純所持の違法化の議論あたりの影響か、「中里見博」で検索してたどりつく人が増えているような。http://d.hatena.ne.jp/kallikles/20060313/p1 にひっかかって来訪していただいているらしい。

新しい本を出してらっしゃるのでじっくり読んでみる。(前にも書いたが政治的にはまったく違う立場に立つけど、やっていること自体や立派な学者的態度は応援している。)

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ゲーテはカントの文体を褒めたか

の続き。

charis先生に教えてもらったエッカーマンの『ゲーテとの対話』だが、どうにもへんな感じ。ゲーテ先生がカントの文章を褒めているところは見当らないような。かろうじてかすっているようなのが、

私はゲーテに、近代の哲学者のうち、誰がもっともすぐれていると思うか、と尋ねてみた。 続きを読む

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バトラーの引用についての誤解ごめんなさい

で書いたジュディス・バトラーの文章について、舟場先生に捕捉していただいたようだ。http://www5f.biglobe.ne.jp/~funacho/2007TB.html の6月3日づけの記事。基本的には誤植だったらしい。私の疑問に答えてくださっている。ありがとうございます。 続きを読む

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