倫理学」カテゴリーアーカイブ

翻訳ゲリラ:スティーブン・ドレイク「まだ死んでないぞ!」

この文書は Stephen Drake, “Not Dead Yet”, in Jerey A. Schaler (ed.), Peter Singer Under Fire: The Moral Iconoclast Faces His Critics, Open Court Publishing, 2009を江口が無許可で試みに翻訳したものである。著作権関係を処理していないので配布には注意してほしい。現段階では荒い試訳にすぎない。

https://yonosuke.net/eguchi/wp-content/uploads/2015/02/drake2012.pdf

続きを読む

Visits: 26

翻訳ゲリラ:ピーター・シンガー「最も小さな赤ちゃんを治療するべきか(そうでないか)」

ピーター・シンガー「最も小さな赤ちゃんを治療するべきか(そうでないか)」

ちょっとシンガーの障害者に対する立場について気になるところがあるので訳出してみた。最後のところはちょっと味が悪いかもしれない。

続きを読む

Visits: 50

「ブーメラン」「普遍化可能性」「反転可能性」についての注意事項

(このエントリ、編集ファイルのバージョン混乱してしまっておかしくなってるかもしれません)

最近、私のツイッターやブログでの発言についてまたある方(Aさん)[1] … Continue readingという方からいろいろ御批判を受けているらしいです。まあいろいろいい加減なことを言っているので御批判を受けてしまうのはしょうがないのですが、なかでちょっと印象的なことがありました。

続きを読む

Visits: 1215

References

References
1実際には法華狼さんからのご指摘がきっかけですが、法華さんを批判したり非難するという趣旨ではないので法華狼さんはこのエントリには直接には関係ありません。Aさんは法華狼さんではなく、私がとらえた法華狼さんの見解にすぎません。彼の正確な見解については彼のブログや下のコメント欄を参照してください。あと法華狼さんは私がコメント欄を操作したりしているということを何度か指摘されておられますが、私はそういうのは意図的にはあんまりしないようにしていて、wordpressやそのプラグインのakismetが法華さんのコメントをはじいたりしていたことがあるようです。よくわかりませんがはじかれて不快だったら残念だとは思うものの、よくわからないのでなんとも言えません。

五野井郁夫先生の「キャンセルカルチャーはデモクラシーを窒息させるのか」にはビビりました

前のエントリではちょっとミル『自由論』の話して、出典の話で終ってしまったのですが、それではあんまり失礼かもしれないので、論文の内容にも少しコメントしておきたいと思います。

続きを読む

Visits: 9094

五野井郁夫先生の『世界』論文「キャンセルカルチャーはデモクラシーを窒息させるのか」の出典なんかおかしい気がする

毎日新聞での「キャンセルカルチャー」擁護記事で五野井郁夫先生という方が話題になっていたので、その記事の元ネタらしき『世界』2023年6月号の五野井郁夫「キャンセルカルチャーはデモクラシーを窒息させるのか」という論文をめくってみました。『世界』とかのいわゆる論壇・総合雑誌に載ってる文章こそ「論文」だっていう感じがありますよね。重大な社会的問題を論じるのだ!って感じ。

続きを読む

Visits: 11436

倫理学の入門・大学テキスト英語編

私は難しい本は苦手なのですが、入門書や教科書みたいなの読むのは好きなんですよね。んで倫理学の教科書みたいなのコレクターみたいになってます。もちろん図書館に集めてもらう。リクエスト出しましょう。

英語勉強するには自分が興味ある分野の大学テキスト読むのが一番。booklogのメモから少しならべてみました。

続きを読む

Visits: 742

八重樫徹先生の「猥褻」論(3) 「悪い」「悪さ」は少し避けてみたらどうでしょう、あるいは単なるグチ

八重樫先生の「性表現の哲学入門」の第2回は、「猥褻」を性的興奮と性的羞恥心によって定義した上で、その「道徳的悪さ」を検討するというかたちになってます。

まあ「猥褻」をそういうふうに定義するというのが、八重樫先生がそう定義したいというのならば文句を言うつもりはないです。でも今度は「道徳的に悪い」というのが気になる。

続きを読む

Visits: 126

八重樫徹先生の「猥褻」論(2) 猥褻の条件とチャタレー判決

まあ私が気になっているのは、「猥褻」という概念を定義したり分析したりするっていうのがどういうことなのか、というのが 私自身にとって はっきりしてないことですわね。

続きを読む

Visits: 65

八重樫徹先生の「猥褻」論(1) 猥褻の定義

『フィルカル』っていう若手中心の哲学とカルチャーに関するすばらしい雑誌があって、いつも楽しく読ませてもらってます。八重樫徹先生っていうこれまた優秀な先生が性表現の問題を哲学的に分析する話を連載しているのでじっくり読まざるをえないですね。とてもおもしろいです。

続きを読む

Visits: 147

「ヘイトスピーチや悪口を分類しよう」のおまけ:定義は選言の形でもかまわんよ

前のエントリ「ヘイトスピーチや悪口を分類しよう」の補足ですが、「ヘイトスピーチを分類しよう」ってんですが、んじゃそもそも「ヘイトスピーチ」の定義はどうなってるのか、と気になる人がいるかもしれません。それはとてもよいことです。Yong先生がそこらへんをどう扱っているかはとても参考になります。

続きを読む

Visits: 74

ヘイトスピーチや悪口を分類しよう

言論の自由と悪口の関係については興味があって、昨日Yongという先生の「言論の自由はヘイトスピーチも含むか」っていう論文(Yong, C. (2011) “Does Freedom of Speech Include Hate Speech?,” Res publica , 17(4))読んでたんですが、ヘイトスピーチでありえるものを分類してて興味深かったです。

続きを読む

Visits: 75

清水晶子先生の「学問の自由とキャンセルカルチャー」での「定義」の問題

https://yonosuke.net/eguchi/archives/15710 に続いて、また清水先生の講演の問題点に戻ってしまうんですが(しつこいけどいやがらせではない)。ちょっと「学問の自由」と「キャンセルカルチャー」の定義を見てみたい。

続きを読む

Visits: 246

清水晶子先生の「学問の自由とキャンセルカルチャー」講演

言論の自由とかキャンセルカルチャーとかには職業がらどうしても関心をもたずにはいられないので、「フェミ科研と学問の自由」シンポジウムでの清水晶子先生の「学問の自由とキャンセルカルチャー」を見ました。この講演は私はいろいろ問題あると思います。

続きを読む

Visits: 803

定義ってなんだろう (1) 定義の分類と注意

男性や女性やトランスジェンダーの「定義」がネットでずっと話題になってます。これは日本語圏だけでなく英語圏でもですね。先進国はそうなんだと思う。

定義の問題は昔から気になっているのですが、自分で書いてみる機会がなかったので簡単にまとめておきたいです。本当はなにかの授業でやっててしかるべきなんですが、そういう抽象的な話をする機会がなかったのですわ。「哲学」や「論理学」っていう名前の授業をもつことが少なかったからかな?

続きを読む

Visits: 351

日本語で読める幸福関係の心理学・自己啓発書ブックガイド

翻訳もの

一般に、同じテーマでも翻訳書の方がレベルが高くおもしろいことが多い。あるていど売れて定評のある本 が翻訳に選ばれるために、フィルターがかかっているためである。日本の著者によるものは、情報が翻訳書の 出版から数年遅れであることが多い。

続きを読む

Visits: 140

妊娠中絶まわりのエントリー

妊娠中絶まわりのエントリーです。他に「パーソン論」でもタグ検索などしてみてください。

Visits: 27

「パーソン論」を何度でも:竹内章郎先生の『いのちと平等をめぐる14章』

ひさしぶりの「パーソン論」問題。

竹内先生は当事者観点から長く優生思想の問題を考えている先生で偉いのです。ただやっぱり「パーソン論」理解については微妙なところがあるので、これからこの手の話を考えたい人のために簡単な注意書きだけ残しておきます。

続きを読む

Visits: 91

パーソン論よくある誤解: 人は常に合理的・自律的である

まえのエントリに続いて、瀬川先生の「人格」に関する論文はもう一本「人格であることと自律的人格であることを区別することの意義」というのがあり、これも気になるところがあるので最初の方だけコメントしておきたいと思います。
続きを読む

Visits: 18

パーソン論よくある誤解:「人格」とパーソナリティ

長年苦しんでいた分担翻訳がとにもかくにも出版されて、やっと、ずっとどうにもならなかった締切から解放された感じで、これからは好きなことをしていきたい。しかし浦島太郎状態。生物学的にお陀仏になる前に、いくつかやっておきたいことがあるんですが、その一つは生命倫理、特にパーソン論まわりよね、ってなわけで最近の国内論文ちょっと見てたんですが、色々困惑してしまう。 続きを読む

Visits: 52