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中西祐子先生の『男女の進学格差はなぜ埋まらないのか』 (5) おまけ:ハキム先生の「選好理論」

おまけ。「結婚持参金」としての学歴の話なんですが。まあ非常に古い話なんですが、キャサリン・ハキム先生が2000年にWork-Lifestyle Choices in the 21st Centuryって本を出してて、そこで「選好理論」ってい...
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中西祐子先生の『男女の進学格差はなぜ埋まらないのか』 (4) 結婚すると女性の大学進学収益率が減るのは、配偶者たちの選好の結果でもあるのでは?

さらに、中西先生は、遠藤さとみ・島一則 (2019) 「女子の高等教育投資収益率の変化と現状」という研究を参照する。私自身はこういうの読みなれてないので正しい評価できてるかわかりませんが、これもたいへん優秀な研究ですね。これです。 この論文...
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中西祐子先生の『男女の進学格差はなぜ埋まらないのか』(3) 女性にとって大卒がもたらす経済的利益

まあ進学の差がはっきりしている領域はあって、頻繁に指摘される女子はSTEM学部 (科学、テクノロジー、工学、数学)に進学しないっていうのはこれは問題がないですね。なんで女子はSTEM進学しないんですかね。(私はそれの大きな要因は女子の好みで...
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中西祐子先生の『男女の進学格差はなぜ埋まらないのか』(2) 進学の男女格差は本物なの?

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中西祐子先生の『男女の進学格差はなぜ埋まらないのか』(1) ジェンダーギャップ指数から話がはじまっていると不安になる

岩波ブックレットは、重要な社会的問題について、権威の先生たちにわかりやすく説明してもらえるたいへん優秀なシリーズで、学生様たちにも「最初の一冊」としておすすめしています。職場なので女子学生の進学とか進路とかについて考えることが増えているので...
セックスの哲学

ジェンダーギャップ指数(GGI)について目を通しておいてほしいページ

自分用(そして学生様用)メモ。ジェンダーギャップ指数(GGI)についてはいろいろ解説があるのですが、私のおすすめのものをあげておきます。KY  (2024) 「ジェンダーギャップ指数の読み解き方(2024年版)」 ( ← とにかくこれだけは...
セックスの哲学

無限定の「性的」という言葉はできれば避けてほしい/「セックスの対象にならない」

伊藤昌亮先生の「「表現の自由戦士」たちの戦い、その背景とイデオロギー」というのもめくってみて、これは示唆的な論文でおもしろいと思いました。「ツイフェミ対オタク」の対立の背景には、右派的な権力による表現規制に対抗するリベラル派による反権力とし...
セックスの哲学

フェミニズムの入門書

質問箱で「フェミニズムの入門書を紹介しろ」と言われたので
セックスの哲学

田中東子先生の表現の自由論 (4) まとめ

(3)に加筆したら、おそらくわかりにくい文章になってしまったので、(さらにわかりにくくしてしまうかもしれないけど)補遺を。
セックスの哲学

田中東子先生の表現の自由論 (3) ポルノの有害さ

さて、本論文の核心部分、本論の部分です。私たちがいま早急に対応しなくてはならないのは、ポルノ表現は「表現の自由」であるかどうかという問題以上に、その「有害さ」である。ポルノを定義してないのにポルノがどれくらい有害か論じられるのは困るんですが...
セックスの哲学

田中東子先生の表現の自由論 (2) ポルノの分類

前エントリでちょっとコメントをつけた「ポルノ表現については、米国では、「合衆国憲法修正第一条」の言論の自由条項によって法的保護を受けているし」につづいて、先生は次のように説明しています。 一九九六年には「通信品位法第二三〇条」が成立し、「相...
セックスの哲学

田中東子先生の表現の自由論 (1) ポルノの定義の問題

『現代思想』2025年5月号の「表現の自由」特集の田中東子先生の「謳歌の後に来るものは?:「自由すぎる表現」の爆発的増加とその始末」という論文を読んで、少しコメントしたいことがあったので書いておきます。
倫理学

ブックガイド:動物倫理本

動物倫理の本もずいぶん出ましたね。ちょっと事情で入門のおすすめ本をリストアップしなきゃならんので準備作業。一言コメントはあとでつけます。↑ とりあえずこれからでいいのではないか。↑ この2冊はちょっと古くて入手しにくいかもしれないけど、コン...
セックスの哲学

「体力」の男女差について目にしたものについて

朝日新聞のThinkキャンパスっていう記事で、スポーツや体力とジェンダーの記事があって話題になってました。→ 「男性のほうが体力がある」は本当か? スポーツを通じて学ぶジェンダー論スポーツとジェンダーの話はいろいろおもしろいところがあって、...
読書

ブックガイド:キャンセルカルチャー本

学生様に「キャンセルカルチャー」でなんか考えたいと言われたら「とりあえずそれぞれ注意して読んでみたら?」って言いそうな本リスト。↑わりと淡々と2020年ごろのアメリカの状況を説明してくれている。↑右派だけでなく左派のあれこれもジャーナリステ...
教員生活

2024年度ゼミニューズレター

新年度になってしまいましたが、2024年度の江口ゼミのニューズレターをお送りしたいと思います。
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びわ湖マラソン2025走ってきました

3月にはじめてフルマラソン走ってきました。若いとき(中学生ぐらい?)からスポーツはどれもだめだけど走るのだけはけっこう好きで、なにも目的がなくても健康のために走ったりしていたんですわ。大学生になってもそれ以降も、とりあえず運動不足を感じたら...
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クリッツァーさんの悪口へのお返事、あるいは、私のSNSとのつきあい方

ちょっとベンジャミン・クリッツァーさんに悪口書かれている気がしたので、とりあえずお返事しておきます。私のことじゃなかったらすみません。(BlueskyにXの悪口を書くの、あまりに定番すぎる仕草なので基本的にはやりたくないと思いつつ…)Xでの...
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藤田真文先生の『テレビドラマ研究の教科書』、あるいは、カルチャー研究の入門書はもっとやさしくしてください

学部学科の事情で、私のゼミ(演習)にはカルチャー関係の卒論書きたい学生様も来るわけですが、私はそういうのの専門家じゃないのでいろいろ苦労してるんですわ。一番苦労するには、学生様が読むべきだと思われる本や文献を探すことですね。専門に近いところ...
教員生活

図書館に入れてもらった本2024

2024年度に図書館に入れてもらった本002/Ka86 加藤泰史, 松塚ゆかり編, 『人文学・社会科学の社会的インパクト』002/O67 小野俊太郎, 『人間になるための芸術と技術 : ヒューマニティーズからのアプローチ』007.1/Sh1...
音楽

ザ・ビートルズと私 (2)

あと、中学の秋の文化祭かなにかで、同学年の奴らがビートルズのコピーを数曲披露していて、彼らは勉強はあんまり得意じゃないけどとりあえず曲の形になっていて、あれ、思ってたよりあいつら偉いな、と見直しましたね。私は基本は吹奏楽/クラシック少年だっ...
音楽

練習メモ:ジャズ曲の記憶法

ジャズの有名な教本に、David Bakerという先生のHow to Play Bebopという本があるのですが、それのVol. 3に曲を覚える方法が示されていたのでメモしておきます。私はなかなか曲がおぼえられないんですよね。楽譜見るのはい...
音楽

歌謡曲と私/洋楽と私インデックス

「歌謡曲と私」シリーズ「洋楽と私」シリーズ上二つを含む「音楽と私」シリーズ
音楽

ザ・ビートルズと私 (1)

大物のビートルズとわたしの話なんですが、まあ曲について語りたいことはあるけどとりあえず自分史をふりかえってみますかね。私の小学生時代の1970年代ってのは、もちろんビートルズは世の中にあふれたはずですね。Let it BeやHey Jude...
音楽

ザ・ドアーズと私

ドアーズとわたしドアーズは好きで、レコードは高校から大学学部生ぐらいのときに集めたと思います。聞きはじめたのはやはり1枚目から。これは超名盤よね。村上春樹先生が「ロック最高の1枚」みたいな紹介している文章を読んだことがありますが、それは大人...
音楽

最近私はなにをしているのか、あるいは、「みんなレコードプルしようぜ」

ここしばらく昔の音源聞いてみて、適当なことを書いたりしているのですが、一つは、シリーズ最初のスージー鈴木先生の本に感心したことがあるのですが、もう一つ、1980〜90年代のプリンス様のレコーディングエンジニアをしてたスーザン・ロジャース先生...
音楽

ベイシティローラーズと私(そしてビリージョエルとキッス)

大学入学までのヒット曲、邦楽のはだいたい聞いた感じなので、今度は洋楽ヒットを聞いてみてます。
音楽

ザ・ローリングストーンズと私

Tatoo You中学生のときはビートルズはかなり聞いてたんですが、ストーンズはレコード買うお金がなくて聞いてないんですよね。聞きはじめたのは実はTatoo You (1981)だから高一の秋ぐらいっすかね。これは記憶がある。資生堂のPR誌...
音楽

渋谷陽一先生のFM番組と私

高校生になると渋谷陽一先生のNHK FMを毎週聞くのが楽しみでしたね。「こんばんわ、渋谷陽一です」がよかった。教えてもらったことは多いんですが、特に印象に残ってる3曲を選ぶと。
音楽

1983年の邦楽ヒッツ(特に思い出がない……なぜだ)

なんか意外におもしろくならなかったこのシリーズも最終。江口少年は高2〜高3。