山形浩生訳 自由は進化する 誤訳さがし

第3章の後半はよく訳せていると思う。

p.132「すべての傾向は永続的である—性質は一般的には変えられない—人は未来の方向性や運命や性質を変えることはありえない」

← All trends are permanent, character is by and large immutable, and it is unlikely that one will change one’s ways, one’s fortunes, or one’s basic nature in the future

trendsは「流れ」、characterは「性格」だろう。basic natureの方は「基本的性質」訳し落し。

「人生の希望とかれが呼ぶものを、決定論がなぜか潰してしまう」

← determinism would somehow squelch ….

「なぜか」じゃないだろう。「決定論というものはともかく潰してしまう」

p.134 「一部の決定論的世界では、時とともに性質が変わるのだ」

←In some deterministic worlds, there are things whose natures change over time..

ここよりちょっと前ではa thingを「個体」を訳していたから、

「時とともに性質が変る個体もあるのだ」

p.201「若手指揮者の作戦」

← for respect訳し忘れ

p.216 「だから種には多数の遺伝子が必要だ」

← Thus a species must have many chromosomes

遺伝子じゃなくて染色体。これはなんで遺伝子が多数の染色体に乗ってるのかってのを説明している文脈なので、かなり顏が赤くなるタイプのまちがいだと思う。(生物学の理解がうたがわれる)

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