いわゆるJust the two of us進行を使った名曲。ピアニカのイントロその他、アレンジにしびれる。デビュー盤からこれはすごいですわねえ。実は聞くたび、歪んで暴れるベースに違和感があるんですが、そこまで含めてのプロダクションよね。学生様がこの曲好きだってんで、「なんの歌だと思う?」っていうと「援助交際とか?」とかって答が帰ってきたのが2、3回あるんですが、そう見せかけて、デビュー間近でライブハウスどさまわりしているバンドのシンガーのスタジオとライブ生活、みたいな感じで聞いてます。「マーシャルの匂い」とかってのはマーシャルのアンプに電源入れたときの真空管が焼ける匂いよね。歌詞は「空耳アワー」みたいにして作ってるだろうけど、いろいろ解釈できます。
さっきのフォーチュンクッキーの画像にあるお告げも「When one doors closes, another opens. 一つのドアが閉まると別のドアが開くものだ」ぐらいで、それほどヒネってはいないけど、歌詞のよりはもうちょっと気が利いてる。それに比べると、上の歌詞の「フォーチュン」はなんかださい。なんでこんなださいのだろう。
Last night I said these words to my girl / I know you never even try, girl 昨日の夜、彼女に言ったんだ/君はやってみようともしないんだね、って。 I don’t wanna sound complaining / But you know there’s always rain in my heart 君に文句つけてると思われるとやだけど、いつも僕の心に雨が降ってるのはわかるだろ?
力強い説得で、これってPlease Please Meと同じですね。「君はトライさえしないんだね」。ビートルズの曲ってのは、音楽やる人間なら誰でも全曲弾いてみて歌ってみるので、「できないんじゃない、やってないだけさ」でI know you never even try, girlを連想すると思います。まあこれは言いすぎかもしれないけど。
(万歳!万歳!我らが祖国に風が吹いている)
Hurray! Hurray! The wind is up and blowing free on our native home.
(乾杯!乾杯!我らが祖国に日が射している)
Cheers! Cheers! The sun is up and shining bright on our native home.
コード進行は | C | B7 | Em | G |で、キーは基本的にはEmというマイナーキー。これはB7が一応軽く決定しています。でもGってメジャーだって聞く方法もある。まあEmなのかGなのか、ていう曖昧さがある。しかしものすごい肯定的な感じですね。
| C | B7 | 誰よりも高く跳べ!
| Em | G | 助走をつけて大地を蹴れ!
| C | B7 | Em | G | すべてを 断ち切り あの柵を越えろ!
| C | B7 | Em | A | 自由の翼を すぐに手に入れるんだ
|C | 気持ちからTake off
| Am | One Two ThreeでTake off
| Em |ここじゃない ここじゃない
| Em | G | Em | ここじゃない どこかへ…
Em | Am | B7 | Em / C B7 | 自分で勝手に 限界を決めていたよ
Em | Am | B7 | Em / C B7 | 世界とは 常識の内側にあるって…
Em | Am | B7 | Em / C B7 | 無理してみても 何もいいことない
Em | Am | B7 | Em / C B7 | 大人たちに 教えられてきたのは妥協さ
生臭くて柔らかい温もりを抱きしめる時 (I got back youthful days)
くすぐったい様な乱暴に君の本能が応じてる時 (I got back youthful days)
苦しさにも似た感情に もう名前なんてなくていいんだよ (I got back youthful days)
日常が押し殺してきた 剥き出しの自分を感じる
それにもっと大事なこととして、作詞する場合、なにも背景の連想やアイディアがなければ言葉の選択肢が多すぎて(無限にあるわけだ)、構成できないんですわ。なぜそこにその言葉がはまるのかっていう少なくとも内的な整合性は必要なんよね。まあおうおうにして作家のその内的な整合性ってのが他人に理解できない形になってしまうけど、本人のなかではあるイメージみたいなのがあるはず。ニルヴァーナのSmells like teen spiritもそういうふうにしてできてるんだモスキート。おそらくカートコベイン先生のなかでは、あそこで歌われている個人的な体験とそこに蚊がいたことがみっちりつながってるのだろうと思う。ミスチル先生がこの曲を歌うときも、そのたびに、赤いサボテンの花びらをいじってる指が思い浮かんでるはずです。