「ブーメラン」「普遍化可能性」「反転可能性」についての注意事項

(このエントリ、編集ファイルのバージョン混乱してしまっておかしくなってるかもしれません)

最近、私のツイッターやブログでの発言についてまたある方(Aさん)[1] … Continue readingという方からいろいろ御批判を受けているらしいです。まあいろいろいい加減なことを言っているので御批判を受けてしまうのはしょうがないのですが、なかでちょっと印象的なことがありました。

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References

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1実際には法華狼さんからのご指摘がきっかけですが、法華さんを批判したり非難するという趣旨ではないので法華狼さんはこのエントリには直接には関係ありません。Aさんは法華狼さんではなく、私がとらえた法華狼さんの見解にすぎません。彼の正確な見解については彼のブログや下のコメント欄を参照してください。あと法華狼さんは私がコメント欄を操作したりしているということを何度か指摘されておられますが、私はそういうのは意図的にはあんまりしないようにしていて、wordpressやそのプラグインのakismetが法華さんのコメントをはじいたりしていたことがあるようです。よくわかりませんがはじかれて不快だったら残念だとは思うものの、よくわからないのでなんとも言えません。

男/女/トランスジェンダーの定義 (6) ストック先生の「女性」概念についての論説

Kathleen Stock (2018) “Changing the concept of “woman” will cause unintended harms” のゲリラ訳。著作権的には黒なのですが、おめこぼしを願う感じです。 https://www.economist.com/open-future/2018/07/06/changing-the-concept-of-woman-will-cause-unintended-harms

すでにhatenademianさんという方の翻訳があるのですが、 https://note.com/hatenademian/n/nf73e538912ce 数カ所ちょっとだけ微妙なとところがあるので訳しなおしました(江口)

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男/女/トランスジェンダーの定義 (5) 『トランスジェンダー入門』の「性別」と「アイデンティティ」

というわけで、『トランスジェンダー入門』には「なるほどな」と思わされることが多くて勉強になります。ちょっとだけコメントをいくつか書いておきたいと思います。

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男/女/トランスジェンダーの定義 (4) 『トランスジェンダー入門』での「ジェンダーアイデンティティ」

『トランスジェンダー入門』での「性別」は(我々の古い呼びかたでは)「セックス」ではなく「ジェンダー」の方です。それじゃ、「ジェンダーアイデンティティ」とはどのようなものだろう?

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男/女/トランスジェンダーの定義 (3) 『トランスジェンダー入門』での「割り当て」

まあ前エントリのようなことを考えながら「定義」に関する論争を眺めていたのですが、最近出版された周司あきら・高井ゆと里先生たちによる『トランスジェンダー入門』はよい本でした。いろいろ発見があった。

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男/女/トランスジェンダーの定義 (2) 学術会議の定義のむずかしさ

まあ定義と結論としての規範的判断をつなぐ前提となる規範的判断・原則が私の興味あるものなのですが、とにかくもうすこし定義について考えたい。

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男/女/トランスジェンダーの定義 (1) 定義と規範的判断

「トランスジェンダー」の「定義」についてSNSその他はずっとモメていて、私にはよくわからないところが多くてこれまで何も書いてなかったんですが、そろそろ勉強しないとならない感じで、前期しばらく文献めくったりしていました。考えをまとめるために下のような落書きしてたんですわ。

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他の研究者先生を信頼できないのはつらいことです

私、ツイッタでもこのブログでも、いろいろ人様の研究(論文・書籍)やブログ記事やSNS投稿に文句をつけることが多くて、ほんとうにもうしわけないと思っているのですが、でもそうしなきゃならないというのは本当につらいのです。おそらく多くの人が、江口はまともな業績もないのに、悪口ばっかり言ってると思っていて、私もそう思っていて恥ずかしいのですが、でもやっぱり書かないとならないことはあると思うのです。フェミニズムやジェンダー研究に関心があったので、そういう研究にコメントつけることが多くてアンチフェミニストだって思われてるかもしれないけど、そうではないのです。でもそうした研究のまわりには問題が多いと思う。これだけはわかってほしい。

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ガブリエル・ブレア『射精責任』の解説にコメント (4) 解説と関係ない蛇足

あと余計なこと。

吉良貴之先生 https://note.com/tkira26/n/na8a154ecb83c

橋迫瑞穂先生 https://note.com/famous_bear75/n/n5e35ff710b99

編集者の方 https://note.com/fujisawa_hensyu/n/n52bdfbbd12e4

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キェルケゴールについて書いたもの(キェルケゴールとわたし、D進学後編)

この前、キェルケゴール協会っていうところでちょっと発表してきたんですが、そのときに私はキェルケゴールとどうつきあってきたのかっていうの見直してみたりしました。

の続きか。

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五野井郁夫先生の「キャンセルカルチャーはデモクラシーを窒息させるのか」にはビビりました

前のエントリではちょっとミル『自由論』の話して、出典の話で終ってしまったのですが、それではあんまり失礼かもしれないので、論文の内容にも少しコメントしておきたいと思います。

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五野井郁夫先生の『世界』論文「キャンセルカルチャーはデモクラシーを窒息させるのか」の出典なんかおかしい気がする

毎日新聞での「キャンセルカルチャー」擁護記事で五野井郁夫先生という方が話題になっていたので、その記事の元ネタらしき『世界』2023年6月号の五野井郁夫「キャンセルカルチャーはデモクラシーを窒息させるのか」という論文をめくってみました。『世界』とかのいわゆる論壇・総合雑誌に載ってる文章こそ「論文」だっていう感じがありますよね。重大な社会的問題を論じるのだ!って感じ。

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生活がうまくいってないことに気づいた人におすすめの本

大学新入生とかはそろそろ生活が落ち着いてきたころかと思うのですが、一部には「うまくいかない」って思いはじめてる人も多いと思います。大学の課題などのタスクが多すぎる、一人暮らしをはじめたはいいけど部屋がゴミ箱みたいになっている、台所が汚なくて虫がいる、サークルやバイトで人間関係に悩みはじめてる、とか。

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倫理学の入門・大学テキスト英語編

私は難しい本は苦手なのですが、入門書や教科書みたいなの読むのは好きなんですよね。んで倫理学の教科書みたいなのコレクターみたいになってます。もちろん図書館に集めてもらう。リクエスト出しましょう。

英語勉強するには自分が興味ある分野の大学テキスト読むのが一番。booklogのメモから少しならべてみました。

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レポートでのWeb記事の参照法についての提案

大学教員のみなさん、レポート等で、学生様にWeb記事を参照してもらわねばならないことが増えてると思うのですが、インターネッツが一般化してずいぶん経つので、そろそろ見直ししませんか? これは学生様が勝手に判断できないところがあるので、教員の側の指示を考えなおす必要があると思うのです。

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Google Docsで添削を受けよう

Google Docsで添削を受けよう

教員としては学生様の文書をオンラインで添削したいことがあり、学生様としても添削を受けたいことがあると思うのですが、Wordのファイルをいじるのはオンラインでもオフラインでも動作がやぼったくてやりにくいものです。Google Docsを使いましょう。

  1. Googleのアカウントをとる。たいていの人はアカウントもっていると思います。もってない人は用意しましょう。実名に近い名前のものをとっておくと就活にも使えて便利です(逆にへんな名前のはおおやけの用事にはつかいにくいですね)
  2. Google Docsはここ https://docs.google.com/document/u/0/?hl=ja
  3. ファイルを作成したら、右上の「共有」をクリックして、ユーザーを追加する、から相手のGmailのアドレスを入力します。あるいは「リンクをコピー」してメールやチャットで送るだけでもよい。相手が「アクセス権を要求」するのでそれを了承すればよいです。相手が編集できるように設定しましょう。

こんだけ。Wordをわざわざ開かずとも、Google Docsだけでレポートぐらいはきれいに書けちゃいますので、基本はGoogle Docsの上で作業するっていうのも悪くないです。

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オペラを見よう

(学生様向け)

クラシック音楽好きな人は多いと思いますが、オペラはあんまり知らないという人は多いと思います。私もあんまり知らない。これはやはりオペラはちゃんと舞台見ないとならからですね。そしてDVDが高い。

でも図書館とかにいけばDVD見ることができますのでぜひ見ましょう。実はオペラは有名作はそれほど多くないので、5〜10本ぐらい見ればすでにかなりの教養人です。YouTubeでもけっこう見ることができるんですよね。ただしこういうのは音響がよくないとおもしろくないので、しょぼいPCのスピーカーなどで聞いてはいけません。せめてイヤホンとか使いたい。

私のベストテン。

  1. モーツァルトの『ドンジョヴァンニ』 https://www.youtube.com/watch?v=NBt2vjTdCh0
  2. モーツァルトの『フィガロの結婚』。モーツァルトは誰でも見なくてはならない。 https://www.youtube.com/watch?v=xKhY7aV3KzY
  3. ビゼーの『カルメン』。オペラらしいオペラ。 https://www.youtube.com/watch?v=u_fh84Iqetc
  4. リヒャルト・シュトラウスの『サロメ』。奇っ怪。シュトラウスは他のもおもしろい。 字幕つきのはなさそう https://bit.ly/3GGgOIm
  5. プッチーニの『トゥーランドット』。プッチーニもどれもおもしろいです。字幕つきのはなさそう https://bit.ly/3gukjHa

これでいいと思います。これだけ見ましょう。ヴェルディさんのオペラが入らなかったけどまあ「椿姫」と「アイーダ」。

ワーグナーは「トリスタンとイゾルデ」とかはおもしろくないのに長くてしんどいので、せいぜい「さまよえるオランダ人」ぐらい。「マイスタージンガー」は実はおもしろいんですけどね。

↓は以前に書いたもの。

他に有名ミュージカルもじゃんじゃん見たいですね。ハブ・ファン!

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トリスタンとイゾルデの「動機」(1)

いつもの某講義でちょっとワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』の話をしたんです。この曲、動機(モチーフ)になにやら象徴的・文学的意味があるってことになっていて、それを理解するとおもしろいんですよね。せめて前奏曲だけでもその秘密を理解したい。大好きなショルティ先生で。

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「ヘイトスピーチや悪口を分類しよう」のおまけ:定義は選言の形でもかまわんよ

前のエントリ「ヘイトスピーチや悪口を分類しよう」の補足ですが、「ヘイトスピーチを分類しよう」ってんですが、んじゃそもそも「ヘイトスピーチ」の定義はどうなってるのか、と気になる人がいるかもしれません。それはとてもよいことです。Yong先生がそこらへんをどう扱っているかはとても参考になります。

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