レイプ

セックスの哲学

翻訳ゲリラ:パメラ・フォア「なぜレイプは不正なのか」

セックスの哲学

バス先生の新刊が出たよ(5) セックスニュートラルな性犯罪対策法はあんまりよくないかもしれない

SNSでの刑法による性犯罪対策の話題はまだ続いいて、こんどは「従来の法制度は男性によって云々」とかっていう話が話題になってますが、まあこのタイプの主張は実はそれはそれなりに聞くべきところがあるんですよね。
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バス先生の新刊が出たよ(4) 女性のレイプ対策(被害後)というか被害拡大防止対策

バス先生の本での女性のレイプ対策でもう一つ印象的なのが、被害を受けたあとの話ですね。
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バス先生の新刊が出たよ(3) 女性のレイプ対策(事前と最中)

性犯罪関連法の改正とかを巡る議論で、セックス同意年齢と並んで重要なのが、日本の法律にある暴行・強迫要件というやつで、まあ現状では暴行や強迫によって抵抗を(いちじるしく)困難した、というのが「強制性交」とされるの必要になってるわけです。でも犯...
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バス先生の新刊が出たよ(2) 「認知の歪み」というか認知バイアスと性的情動の性差

男性のセックスや恋愛に関する「認知の歪み」みたいなのがネットの一部で話題になっていたのですが、バス先生は最終第9章の「ギャップに気をつける」で、認知や欲求の男女差をちゃんと意識することが、セクハラやレイプなどの不幸な性的なできごと(その多く...
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バス先生の新刊が出たよ(1) セックス相手獲得に成功してる男の方がレイプしやすいそうです

進化心理学者のデヴィッド・バス先生が新しい本 When Men Behave Badly 出して、ファンなので苦手な英語で読むわけですが、おもしろいっすね。
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (5) ローマ人だってそれなりにロマンチックだったんちゃうかなあ

第2章の古代ローマ編もざっくり軽快でいいと思う。まあ恋愛の歴史とかっていう巨大な話はどっかでざっくりやらないとしょうがないですね。
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「飲み物を飲んだら急に眠くなって、気が付いたらセックスの最中だった!」はおかしいか

なんか、内閣府男女共同参画局関係の広報が炎上していたようです。
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レイプ神話関係いったんまとめ

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「レイプ神話」での性的動機 (11) おまけ: 「定説」とミル先生のお説教

私はフェミニズム思想みたいなのに魅力も感じれば反発も感じていて、まあだらだら読んだり駄文書いたりしているわけですが、今回みたいに「性欲では支配欲」みたいなフェミニスト的スローガンが「定説です」という形でネットや論文で出回るのを見るとき、いつ...
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「レイプ神話」での性的動機 (10) おまけ:勝部元気先生の「性暴力欲」

勝部元気先生という先生がいて、いろいろネット上で物議を引き起こしているようです ((このあと余計で失礼なこと書いてました。すみませんすみません。)) 。今回はレイプと性欲の関係ということで、このシリーズのいきがかり上コメントしないとしょうが...
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「レイプ神話」での性的動機 (9) 性欲説と支配欲説、どっちが役に立つ?

もうあんまり資料めくる気がなくなっているのですが、まあレイプの「動機」(原因というよりは動機)は性欲って考えるのが実証的ではあるようです。でもここで思弁的に、「レイプの主な動機性欲」って考えるのと、「支配欲だ」って考えるのと、どっちが性犯罪...
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「レイプ神話」での性的動機 (8) 支配欲説ふたたび

あ、そうそう、「レイプ神話」については杉田聡先生のこの本がある。
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「レイプ神話」での性的動機 (7) だらだら

んでまあ、もうちょっとコメントしておくと、実際のところは「レイプとセックスは無関係」みたいな言い方をする人はあんまりいないんですよね。レイプとセックスは関係があるのはまあ主流派フェミニストの人も認めるはずですわ。我々のなかの一部の人は社会の...
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「レイプ神話」での性的動機 (6) レイプ神話批判の研究への影響

というわけでうまくまとめられなかったので、ぜひ紹介した本読んでください。とにかくまず『人はなぜレイプするのか』がいいと思う。まだ古びてない。
セックスの哲学

「レイプ神話」での性的動機 (5) 21世紀ではどうなってるの?

「レイプの動機は性欲ではなく支配欲」っていうのはちょっとやばくて、これ自体は新しい神話とでも呼んだ方がいいかもしれない。いろいろ悪影響があるので注意してください。
セックスの哲学

「レイプ神話」での性的動機 (4) ブラウンミラー先生の支配欲説と反論

ともあれ、マッケラー先生の『強姦』はアミル先生の研究を参照して議論が進められていて、内容的には穏健っていうか今読んでもそんな違和感はないです ((実は、アミル先生のもマッケラー先生のも、白人と黒人で文化を論じて分けていて、それはものすごく違...
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「レイプ神話」での性的動機 (3) 原因と動機、アミル先生の行動主義

マッケラー先生は、レイプの「原因」causeって言葉を使ってます。この「原因」ってのは哲学的なネタを豊富に含んでいておもしろい概念ですよね。
セックスの哲学

「レイプ神話」での性的動機 (2) レイプ犯は飢えてない

まあ今回こんなん書いてるときにちょうど報道が大きめの事件があったので、マッケラー(マックウェラー)先生読みなおしたんですが、彼女の本では、「レイプの原因は性欲ではない」とは主張されていないんですね。
セックスの哲学

「レイプ神話」での性的動機 (1) レイプ神話って何

重大な性犯罪が起きると、きまってSNSには「レイプが性欲によるものだというのは神話」「レイプ神話はいまだに社会にはびこっている」「レイプは性欲が原因ではない、支配欲が原因」みたいな書き込みがなされて広まるっていう傾向があるように思いますが、...
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ブックガイド:性暴力に関するフェミニスト文献古典

某授業用ブックガイド。作成中。
セックスの哲学

男性も女性の不快さを理解していないだろう

前のエントリのピンカー先生の「求めてもいない突然のセックスを見知らぬ他人とすることになるのは魅力的どころか不快なことであるという心理を、想像することができない男性の視野の狭さ」(ピンカー 下巻p.58)っていうのは重要で、私の根拠のない推測...
セックスの哲学

女性には男性の性欲がわかりにくいのだろう

前エントリの続き。スティーブン・ピンカー先生の『暴力の人類史』は非常におもしろいので、あらゆる人が読むに値すると思います。暴力の歴史と心理学が延々書いてあってとても楽しい(暴力が楽しいのではなく、各分野の最新の知見が得られる)。最初の方の拷...
セックスの哲学

牧野雅子先生の『刑事司法とジェンダー』

昼間ちょっと某氏と性犯罪対策みたいなのについて話をする機会があり、牧野雅子先生の『刑事司法とジェンダー』読みなおしたり。この本は非常に興味深い本で、元警察官で、警察学校の同期が連続強姦で逮捕されたという経験をもつ方が書いてる。警察内部の取調...
お説教

性暴力の被害を避ける:レイプ・デートレイプ編

はじめに大学で性教育って(おそらくふつうは)やらないし、中高でもどうだったか私は記憶がありません。某女子大では春先の新入生オリエンテーションでちょっとだけ話があるようですが、どういう内容か知りません ((どうも武道の紹介とかしているそうな。...
セックスの哲学

デートレイプ魔としてのジャンジャック・ルソー

ルソーには「先生」つけたくない、みたいなこと書いてしまいましたが、いけませんね。ルソー先生の言うこともちゃんと聞かねば。しかしこの人やばい。やばすぎる。まあ実生活でもかなり危険な人でしたが、書くものもやばい。私はこの先生の書くもの、なにを読...
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酒飲みセックス問題 (4) 薬物の影響そのものは問題ではないかも

セックスにおける同意が問題になるのは恋愛とかセックスとかそういうのには医療行為とか商売上の契約とかとはまったく違う面があるからですね。お医者が患者を手術したくてしょうがない、みたいなことはないわけです。「手術させろー、シリツシリツ」みたいな...
セックスの哲学

酒飲みセックス問題 (3) 「インフォームドコンセント」で考えると

医療におけるインフォームドコンセントだと、おおまかに(1) 同意能力、(2) 十分な情報、(3) 自発性・自律、の三つのポイントが有効な同意のために重要だってされてます。(1)同意能力はちゃんと判断して責任を負う能力があるってことですね。ま...
セックスの哲学

酒飲みセックス問題 (2) 有効な同意ってなんだろう

酒飲みセックス問題がおもしろいのは、あれですわ。フェミニストの皆さんの正しい活動のおかげで、女性のノーがノーを意味する、いやだっていったらいやだし、それを無視してセックスしたりするのは不道徳なのはもちろん犯罪だってことがまあ一般的になってよ...
セックスの哲学

酒飲みセックス問題 (1) 酔っ払ってセックスするのは許されるか

なんか(女子)大学生が酒飲んで街中で大量に倒れたりして話題になってますね。アルコール濫用はやめましょう。まあ一部のサークルとかではほんとにお酒を使ってやばいことをしているようで、なんというか命の心配もあるし各種の性的暴行なんかも行なわれたり...