前のエントリで書いたように、狭義のシティポップの特徴づけについては、すでにスージー鈴木がやってました。
スージー先生によれば、シティポップの「定義」(あるいは特徴)は次のようになります。
- 時代としては1975〜1989年。ユーミンからバブル全盛期まで。
- 歌詞は東京(それも港区、渋谷区、せいぜい横浜と湘南)が舞台
- カタカナや英語の使用頻度が高い。登場人物の感情の起伏が薄い。メランコリーというよりはセンチメンタル。
- 模倣もと(スージー先生の言葉では「分母」)はフュージョン、AORなどの洋楽。
- 16分フィール、手数の多いドラム、ベースや伴奏ギターも細かく活発
- 人力の演奏(打ち込みではない)
- そしてコード進行としてメジャーセブンスの多用
んで、これらの特徴の源はどこにあるかというと、(はっぴいえんどではなく)山下達郎先生/大貫妙子先生のSugar Babeの「Songs」(1975)である、という結論で、すばらしい分析ですね。私もほとんど異論ありません。特に3.の 登場人物の感情の起伏の薄さ 、クールさっていうのはとても重要だと思いますね。すばらしい指摘だ(ただし、少し限定というか解釈が必要)。
また1.の時代は私は広すぎるかもしれない。15年近くっていうのは長いのではないか。せめて10年にしたい。まあSongsから入れるからそうなるわけですが。
そして7.のメジャー7thについてもまあそれでOKだけど、実はもうちょっと特徴あるんじゃないかな、という感じはあります。スージー先生メジャー7th好きすぎるんじゃないな。私も好きだけど。ちょっと考えてみたい。
- メンヘラソングとしての「プラスティック・ラヴ」
- メンヘラソングとしての「真夜中のドア」
- メンヘラソングとしての「都会」
- スージー鈴木先生のシティポップの特徴づけ
- 隠れシティポップ:古家杏子「晴海埠頭」
- マスターワークとしてのプラスティック・ラヴ(音楽的構造の側面)
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