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ポップ音楽の何を聞く (2) ツェッペリンのサウンドボックス

前のエントリの、リズム、ベース、ハーモニー、メロディーの四つの層、みたいな話はまあよくある話。音楽の基本ですね。クラシック音楽の聞き方でもそういう話は最初にしますね。実際にはそんな簡単な層にはなってないんだけど、とりあえずまあいいや。不慣れなリスナーはメロディー以外には注意を向けにくいところがあるのでそういうふうになってるんだと思う。

リズム、ベース、ハーモニー、メロディーっていうのは音楽の基本的要素とは言えるわけです。ベースが特に重要とされるのはなぜか、という話もあるんだけど、それはおいおい。

さて、録音芸術の場合は、それを魅力的にしているものにはさらに別の要素があるというか観点があるというか。それが「どういうふうに録音され提示されているか」です。クラシック音楽で注目されるような楽音の楽理的機能とは別にまさに「サウンド」の「感じ」と呼ばれる側面がある。これはクラシックの録音芸術でも興味深い側面だけど、ポップ音楽ではそれが本質の一部をなしているほど重要になっている。

基本的にクラシック音楽の場合は、(1) 作曲者が作曲し、(2) 演奏者がそれを演奏し、それを会場で(3) リスナーが聞く、という形が想定されているけど、ポップ音楽の場合は、(1) 作曲者が作曲し、(2) 演奏者がそれを演奏し、(3) 録音者たちがそれを音源にし、(4) リスナーがそれを聞く、って形になっている。まあ実はレコード芸術とかも(3)の要素はあるわけですが、オーディオファン以外にはあまり注意されない。ポップ音楽の場合は、作曲者と演奏者が同一の場合が多いし、最近は録音しミックスし音源にするまで一人でやったりしている。楽器やボーカルでもアドリブ等その場で生成される音の要素も多いし、音源には楽音(楽器や声)以外のものも入れられることが多いので、そもそも「曲」というのがどういう単位なのかもよくわからない

そういうわけで、ポップ音楽とかを「聞く」ときには、例のリズム、ベース、ハーモニー、メロディーという四つの層(レイヤー)ってだけでは不足なのす。さらにそうしてできている「機能的な音楽的要素」の他に、それがどのようにしてリスナーに届く音源の形(shape)になっているのかも意識しないとならない。これが今回紹介しているムア先生の本の最初の章が「shape」っていうタイトルになっている理由なわけです。

んじゃ、四つのレイヤーの他に何があるか。これは「サウンドの感じ」以上にはなかなか説明しにくいですが、ムア先生の分類によれば、音源の位置(location)と音色(timbre)だということです。まあもっと分節化できそうな気がしますが、けっきょくはどこでどんな音色の楽器や楽器もどきが鳴っているのか、ということですわね。

楽音の位置について、ムア先生の提案は、録音音楽を聞くときに、「サウンドボックス」に注意してみようってなことも言ってるっぽい。これは先生独自の用語で、日本だと「音像」とか「音場」とか言われるやつですね。ステレオ音源だと音がスピーカーやヘッドホンの左と右に分かれているわけですが、楽器や声はその音のフィールドのどこかに位置していて、それがけっこう重要なこともある。

まあヘッドホンとかで音楽を聞くのは生音やスピーカーで聞くのとはまたちがった快感があるんですが、あの快感の源泉の一つは、頭のなかに一つの「サウンドボックス」と呼べるような空間がひろがって、そこのあちこちでいろんな音が鳴るからですわね。

まあステレオ初期は音を動かすのがはやってて、まあ典型は

このトラックは何回も言及してますが、最初から聞いてもらうとこうしたサウンドボックスってのを考えるときにはシンプルでいいと思う。

まんかにボーカルがいて「あふっ」ってセクシーな声あげると、左のスピーカーから歪んだギターが飛び出す! この左のギターは、ギターアンプのスピーカーのごく近くにマイク置いてる感じで、スピーカーの紙が動くのが聞こえるようだ。ところが、このごく近いスピーカーの音が、部屋(?)のどっかに反響して、中央〜右でそのエコーが鳴っている。すばらしい録音アイディア。そして重いベースギターが真ん中に入ってきて、さらにドカスカタカスタと重いドラムが入ってきて、これがヘビーメタルだ!それぞれの楽器が微妙に反響して「空間」って感じになっている。

一瞬で聴覚的に一個のボックスができあがって、そこで各楽器が振動している感じ。これはすごい。スネアドラムのスネア(シャラシャラいう響き線)やシンバルとかも、残響うまくとらえていて音源の上の方に広がる感じで、これ以上の名録音っていうのはないくらいですね。

曲のまんなかのごちゃごちゃカオスな部分で効果音が右〜左と動いて気持ち悪いとか、そういうのも、ステレオ録音最初期によくやられたけど(ビートルズの時代からいろいろあります)、この録音は非常に効果的。ぶっとぶぜ! とにかくこれが録音芸術でのサウンドボックスの効果ですわね。

んで、中間のブリッジ、ベースとドラムと左のギターが派手に「デンデンっ」ってやって、右でリードギターがクワァーってソロ弾くとろろ、このギターの位置と音色も最高ですね。

それまでのカオスなパートは、なんかドラッグでもキメてる感じをねらっていて、音は左右に動くわ、残響は多いわで幻想的な感じなんですが、デンデン!のあとの右ギターは、ものすごく近い! もう目の前でギター(とアンプ)弾かれてる感じ。これは残響切ってるからでもあります。いきなり顔の前っていうか目の前にジミーペイジ先生の下半身についているアレ(ギター)をつきつけられた感じですね。どうだ、おれのアレ(ギター)はこんなにあれだ!すごいだろう。すごいです。すごいー。

もうアレ(ギター)をこんなふうに目の前につきつけられたら観念するしかしょうがないですね。暴力だ!あとはもう興奮の絶頂。ロバートプラント先生のリバーブかかった声にやられるしかない。

そして、ぎゃーん、ってなったあとの「Way down inside、Woman, you need it」「ジャッジャーン」。おまえはいやだいやだと言ってるが、ちゃんと反省してみれば、おれのこれ(サウンド)が欲しいんだろう、正直にいえ、へへへ、おれにはわかっているぜ、ということです。そういうことなので、ああ、そうなの、必要なのです、と答えざるをえない。屈服。

そしてここの、エコーの方が先に来るというへんなヤマビコもどうやってとってるかわからない有名なところで、本体よりヤマビコの方が早い。一説によると、一回録音したテープを消しそこねてこういうふうなへんなことになったということらしいですが、そんなうまくいくかなあ。私は計画的にこのヤマビコ→声本体をつくってると思いますね。

とにかくこれ名曲名録音名プロダクションで、曲や演奏でよい曲というのはあるわけだけど、録音まで含めて総合的にこれ以上の曲というのはロック史上でもめったにないと思う。トップだろう。

というわけで、みなさん「サウンドボックス」という意識で音源聞きなおしてみてください。


ちなみにツェッペリンわからないという人が多いのですが、それは残念なので鑑賞方法を習熟しましょう。コツは、(1) できるかぎり大きな音で聞く、(2) 座ったまま聞かずに、体を動かす。この「体を動かす」のが、だいたいどんくさい例の白人中流階級ティーネイジャーのあれな踊りになってしまうのは我慢することです。

もっとおしゃれにツェッペリンを理解したい人は、まずQuestlove先生のライブ音源を死ぬほど聞いて黒人的なかっこいい体の動かし方を学んでからツェッペリンに戻る。クエストラブ先生を聞けば、ジョンボーナムが何者であったのかがわかるようになる。

ディープ・パープルも今聞くとよい

ツェッペリンと並び称されたディープパープルとか、私ほとんど聞いてないです。でも比較してみるとリズムに対する態度の違いがわかりますよね。

Burn

イントロのハイハット、これはツェッペリンもやるわけですが、パープルだとこれで1拍なんですよね。200 BPMぐらい。そのあとも8分の感覚はバスドラで出してるだけ。ツェッペリンは8分フィールと16分フィールの合成なんだけど、パープルは4拍フィールと8分フィールの合成。

でもこのバンドはジョンロード先生のオルガンが効いてるのは認めます。ギターやオルガンのソロは当時よくあるペンタトニックとかじゃなくて、ドリアンとかミクソリディアンとか、スケールをフルに使っているのを感じる。

この曲思い出があって、あとで書きますけど2ちゃんねるで人あつめていきなり学園祭でバンドやったときに、「サウンドチェックして」とかっていわれたときにギターがこれ弾きはじめて、いきなりバンドで完コピ大会がはじまってしまっておかしった。あとで書きます。

スケール中心のソロってのは、Highway Starの方がわかりやすいですね。

これは8分で刻んで、8分のキメがかっこいいですね。
Bメロのところキメは今度は16分でクってるところとかもいい。

オルガンソロはいろんなスケール弾いてて、1960年代のブルースから来たバンドがペンタトニック適当に弾いて「ブルースだぜ、イエー」ってお茶濁してたのとはぜんぜん違う。オルガンもギターもソロは事前にかなり構成されていて、この人たちクラシック音楽かなり好きなのを感じさせますね。これ以降ハードロック〜ヘビメタはスケールとアルペジオ早弾き、みたいな方向に行くのだと思う。あんまり知らんからまちがってるかもしれないけど。

ストーンズのバラードは最高だ

普段はロックはあんまり聞かないわけですが、時々ストーンズのミディアム〜スロー曲は聞きたくなるんですよね。特に70年代〜80年代前半のが好き。

Wild horses、Angie、 If you really want to be my friend、Time waits for no one、No use in Crying、Waiting on a friend、Beast of burden〜

https://youtu.be/vC0Qt1lvLq8

ストーンズがもろにブルースしてるのはあんまり好きじゃなくて(評価の高いExile on Main Streetとか)、本質はこういうリリカルでポップなところにあるんだろうなと思ってます。そしてコーラスが適当な感じなのが本当に好き。

録音技術を楽しむ

この前、ask.fmで録音エンジニアを気にすることがあるか、という質問をもらいましたが、たしかにポピュラー音楽では録音大事ですよね。エンジニアの名前を気にしてそれでCDを買う、みたいなことはしたことないですが、この曲は録音技術の勝利だな、みたいなときはあります。

ジャズとかだとルディー・ヴァン・ゲルダー先生とか超有名ですわね。なんというかこの先生が「ジャズ」の音を決めた気がする。

ピアノの内部のマイクつっこんでオンな感じでとってて力がある。この演奏自体はまあヨレたりしていてあれですが、この録音に助けられてるところもあると思う。

ビルエヴァンス以降はちょっと離れて録ったり、ECMみたいに会場の残響をすごく大事にしたりするのもありますが、やっぱりハードバップはオンでとりたい。

ロックだとやっぱりレッドツェッペリンですね。はじめてWhole Lotta Loveの冒頭を聞いたときは衝撃を受けた。

当時私は高1だったと思いますが、1980年ごろなのでどの楽器もきれいに整理された形でとられているのが普通だったので、この左から来る歪んだギターのスピーカーの紙が震えてる感じにしびれた。これもかなりアンプに近づいて録ってるんでしょうが、スピーカーのまわりの空気の感じもとれてて名録音だと思いますね。これじゃないとツェッペリンじゃない。もちろんボンゾのドラムの録りかたもすばらしい。私1枚目は録音悪くて聞きません。

80年代前半はなんかスネアドラムにゲートかなんかかませて「バシ」みたいな音がはやりましたね。今聞くと微妙なかっこよさ。

https://youtu.be/1hDbpF4Mvkw

Roxy MusicのAvalonも録音技術の勝利な気がします。デジタルリバーブかけまくりで空間が広い! ちょっとこのYoutube音源ではこれのよさが出てないので、CDで聞いてみてください。

録音っていうので思いうかぶのはこの4曲ぐらいかなあ。

録音、特にドラムの音は録音や処理のはやりすたりがあっておもしろいですよね。これ国内でも大学の先生が授業でいろいろ比較したりしてるんじゃないかと思うので、ブログでも書いてくんないかなあ。

あ、1曲大事なのがあった。

これね。カセットテレコでとったとか。歪みまくっているのが勢いあっていい。

Led ZeppelinのWhole Lotta Love

レッドツェッペリンは好きなんですが、1枚目はたいしたことがないと思う。

Good times, bad times

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この曲は構成が気にいらなくて、イントロ-A-A-B-B-C-C-B-B-A(ギターソロ)-A-B-B-A(ギターとボーカル)〜なんですが、Bのところのキレが悪い。

[spotifyplaybutton play=”spotify:track:6GXlXAfXR7C6u1VjR3VMsm”/]

こっちはもう少し好きだけどなんかなあ。

どっちも1枚目のアルバムだと音が軽くてあれなんですよね。

好きなのはなんといっても2枚目から。

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これはいろいろ小技が効いていて、私は2枚目からジョンポールジョーンズ先生がいろいろ細かい指導をしていたんじゃないかと勝手に妄想しています。

まずイントロの音がいい。これ初めて聞いたときギターの歪みにぶっとびました。続いて入ってくるベースもいい。

そして、ギターのリフ聞いただけではそれが8なのか16なのかわからんのではないかと思うんですよね。8で忙しい感じなのか、16でゆったりした感じなのか。まあこの曲を聞いて頭を振るとき、ギャちちちギャちちちのギャだけで振るのかギャちガちギャちガちと感じるのか、ってことですが。実はポリリズム。私自身はこのイントロでは8と16の両方を感じてます。体がぎくしゃく180BPMぐらいで動く感じっすね。

ドラムがフィルインしながらはいってきてからリフは16だったのだ、実はテンポはゆっくりなのだということがわかるわけです。実はさっき感じていた半分の92〜93BPMぐらいでそんな速くない。ところがスネアドラムがギターのリフに合わせて時々4拍子の4拍目の裏を強調するんですね。普通は2拍と4拍を強調するんだけど、4拍目の裏にスネア入れることによって倍のテンポが感じられる。だから92BPMじゃなくて。180BPMぐらいに感じられたりもする。ここの二つのテンポのトリックがツェッペリンのすべてだといってもいいくらいだと思いますね。ボンゾのドラムはゆったりしているのです。そしてヘビー。

さらにドラムと各種効果音のパートにはいるとハイハットがずっと刻んでいて、180BPM。ボンゴかなにかも入っていてすごく忙しい。「実はさっきのはあなたが感じていた倍の速さだったのです」みたいなトリックがある。裏にシンバルがはいるのでもっと速く感じる。そして例のギターのキメ。ハイハットは刻みつづけてるけど全体は半分のテンポになってる。

というまあこの曲はすごい単純に見えて細かいワザが聞いていて、ここらへんがニューロックなわけですなあ。

ジャズ入門: エルヴィンジョーンズ先生の「至上の愛」を探求する(2)

前の記事、「ブレイキーのチュニジア、フレーズの流れは2-3なのにクラーベは3-2で打ってるんだよね。」っていう「はてブ」コメントもらってました。なるほど!まあ私はその程度のことがわからない程度の人間なのでそういうつもりで一つおねがいします。

んで「至上の愛」なんですけど、もう一回。

全体はAbのメジャーペンタトニック一発みたいですね。

もちろん4拍子でベースは「ラbーファシbッ」ってのくりかえしてます。4分音符と8分音符2個、と一応考えておく。
ピアノは16分音符で1拍目と2拍目の裏の裏に弾くのが基本。私の耳にはここでベースとピアノが16分音符1個分ずれてるように聞こえますね。ピアノはAbペンタから適当に4度で音拾ってる気がするけどわからん。

んで、問題のドラムがどうなっているかというとやっぱりわからんのですが、バスドラが1拍目と4拍目の裏と裏裏に入ってる。ハイハットが2拍4拍に入って、スネアとタムが1拍目の裏裏、2拍目の(裏)裏と3拍目の裏に入ってる気がします(2拍目の裏に入ることもある)。シンバルは16分音符でチキチキチキーチが基本かなあ。正直聞きとれない。

というわけで、自信ないけどこんな感じ。

んで、まあ何を発見したのかというと、これは実は昨日書いたクラーベなのですわ。バスドラとスネアのリムショットとタムタムで|タン・タン・ンタ|・タンタン・| っていうルンバクラーベができている。ルンバクラーベっていうのは昨日ビデオで見た3-2ソンクラーベと比べると3個目の音符が半拍うしろにずれてるやつ。ちょっと早くてしんどいけど「たんーたんーんた、たんたん、」って手拍子してみてもらうとわかるのではないかと思います。

ポイントは、昨日紹介したパーカーやブレイキーのラテン風リズムに比べて、エルヴィン先生のリズムは4拍子(またはハイハットの刻み)に対して倍の速さになってんですね。

ドラムは1小節のなかに3-2ルンバクラーベが入ってて、ハイハットが2拍4拍刻んでるので4拍子な感じもする。ベースも強力だし。シンバルが細かく刻んでるのですごい忙しいけど、ベースが安定しているのでゆったりした感じもする。よくわかんないけどベースとドラムの2拍目の裏が微妙にずれたりずれなかったりしているのもわからん感じです。ベースの2拍目の裏の音は3連になってるのかな?まあこれがポリリズムってやつなんですなあ。微妙にスイングした4拍子とクラーベと16分刻みが共存している。すごい。まあラテン音楽の影響受けたものはだいたいこういうふうになってるのかもしれないですが。

http://www.drummagazine.com/lessons/post/4-cool-grooves-from-4-hot-rhythm-sections/
上のページも参考にしてください。

こういうふうに採譜してます。解説の部分を訳しておきましょうか。

「至上の愛」はサックス奏者ジョン・コルトレーンが同名のアルバムに収録した歴史の転換点となる曲だぜ。ここでドラマーのエルヴィン・ジョーンは、ベーシストのジミー・ッギャリソンとすげーアイディア交換をしてんだぜ。最初の4小節(0:53から)でメインテーマが提示されてんだけど、そこじゃあんまり飾りはつけれれてない。でも、5小節目になるとエルヴィンはシンコペーション加えてブチ熱狂的になっていくぜ! ギャリソンがそのシグナルを7小節目で受けとめて、ベースラインを複雑にしてるのを見てみろよ!これがノンバーバルコミュニケーションてやつだ!あいつらはリダーにしたがってプレイしてるんだ!

このエルヴィンジョーンズ先生がちが開発した「ゆったりしているようで忙しい、忙しいようでゆったりしている」ポリリズムはもう60年代後半の音楽を決定してる気がします。

それはたとえばこういう曲にも反映されている。(The DoorsのThe End)

まあこれはクラーベは感じないですが、シンバルとかにエルヴィン先生の影響感じますね。エイトビートと16分や2拍3連や3連とかが混在されるリズムの上での一発ドローン、とかまあロックとしては非常に独特の美しい音楽なってる。9分目ぐらいからの暴れるところかっこいいですね。まあドアーズは基本的にはコルトレーンアあたりのジャズ好きな連中が集まってロックやってるバンドなんすよね。(あれ、これファXクファXク言ってるバージョンだ。下品いかんですね。)

Break on throughとかはハードボサノバですわね。

まあそういうわけでポリリズムは偉い、ということで。

ちなみにパフュームのはポリリズムじゃなくてスリップビートですからね。……いや、4拍子と3拍子がいっしょに鳴ってるからこれもポリリズムか。失礼しまいた。

 

グランドファンクレイルロードのハートブレイカーとその影響

グランドファンクレイルロードというバンドがあって、まあ1970年ごはずいぶん人気があったらしいですね。「ロコモーション」とヒットした。ライブがとてもいいっていうバンド。

このHeartbreakerって曲はロックらしい名曲ですわね。原曲は1970年ですか。

私の好きなP-funk (Funkadelic)のMaggot Brainってのはこの曲を自分たちになりにやった、ってことなんでしょうなあ。1971年の曲。

おそらく井上陽水先生も好きだったんですよね。1972年。

憂歌団ってバンド好きなんですが、彼らはもろにやってる。

ははは。最後にロコーション聞きつつ暑い夏を過しましょう。もちろんグランドファンクのオリジナルではなく、もとはキャロル・キング先生の曲です。Youtubeにいろんなバージョンがあるので聞いてみてください。いろんなカバーの仕方がありますな。

Everything But the Girlの2人にもお世話になりました。

ついでに書いておくと、Café BleuではEverything But the Girlの二人が客演してるんだけど、そのTracy Thorn先生のNight and Dayを渋谷陽一先生のラジオで聞いたときも腰抜かしたんだよな。

このEverything But the Girlの二人についてはもっと書くべきことがある。

って前のエントリに書いて、まあ書いておこう。

このTracy Thorn先生を知ったのは高3で受験勉強している時期だったんじゃないかな。渋谷陽一先生のNHK FMの番組は必ず聞いてた。StonesのWild Horses教えてもらったのも、Roxy MusicのAvalon教えてもらったのも渋谷先生。とにかく私の世代は渋谷陽一先生には頭があがらんのです。

このNight and Dayは本当に衝撃で、ギター一本でこんなことができるのか、みたいな。まあいちおうジャズとか聞いてはいたんだけど、モンクのHimselfとかコルトレーンのBalladsとか、チックコリアのThree Quartetとか。持ってる枚数も少なかったし、ジャズがなんであるかも知らなかった。ボサノバってのは知ってたけど、この演奏の新鮮さってのはもう猛烈で、ジャズとかボサノバとかそういうもんじゃないですよね。Cherry Readレコードの音。

これはあまりにも好きなので、10年ぐらい前に録音機とかそろえたときにカバーというかオマージュというかそういうの録音しました。2001年か2002年か。

https://yonosuke.net/yonosuke/and0724.mp3

もう1曲ソーン先生の曲。Small Town Girl

まあこのジャケットもよかったわね。買ったのは大学に入ってからだよな。おそらくスタカン聞いたあと。

ニコのFamme Fataleとかもやってるけど、オリジナルよりこっち先に聞いてる。

もう一人好きだったのがEverything But the Girlでコンビを組むBen Watt先生で、North Marine Driveって本当に名盤でいまだにiPhoneで聞くとうっと来る。

もう鬼のような完成度ですな。

こっちはアルトサックスのソロがよくて、これ誰なんかな。

こんなん聞きながら、山形〜京都とか北陸自動車道を自動車で走ってた。けっきょく私はセンチな音楽が好きなんよね。

とにかくこの2人のアルバム買えや!ごるぁあ。

A Distant Shore
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Tracey Thorn
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↑はどういうわけかNight and Day入ってないかもしれない。入ってるのもあるんだけど。

ノース・マリン・ドライブ(紙ジャケット仕様)
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↑いろんなバージョンがあるから安いのを買え。

スタイルカウンシルが青春でした

梅雨の夜、だらだらビール飲みながらスタイルカウンシル聞いてました。大学1年から3年ぐらいの間、ほんとによく聞いててねえ。懐しい。懐メロ。

中心人物のポールウェラー先生がやってたJamっていうバンドは高校生のころA Town Called Maliceが流行て聞いてましたね。でもそんな注目してなかったし、アルバムはもってなかった。

今この曲を聞くたびにベースが残念でしょうがないですね。ウェラー先生がやりたいモータウンサウンドをこのベースの人はさっぱり理解してない。音の切り方がいかん。いや、こういうのを狙ってたのかなあ。そうじゃないだろう。だから解散したんだろうし。

大学入ってゲームセンターでバイトしているとき、優先で流れていた My Ever Changing Moodsがもうなんていうか衝撃でね。かかるたびにボリューム上げてました。MTVでも流行ったけど、PVはそんな好きじゃなかった気がするな。

アルバムCafe Bleu買って、これもしびれましたね。My Ever Changing Moodsがミックタルボット先生とのデュオになってて、かっこいい。こんなふうにピアノ弾けたらいいな、みたいな。でもそのころはコピーとかできなかった。数年前に挑戦したらそんな難しいことはしてないことがわかった気がする。

アルバムで好きだったのはあとはThe Whole Point of No Returnとかね。これもギター一本でボサノバっていうかジャズ風の9thとかのテンション入っているのがかっこよかった。まあ今聞くとけっこうインチキなんだけど。ははは。この曲聞くと当時の心象風景みたいなのを思いだす。

あとYou’re the best thingとかHeadstart for happinessとか。B面は多幸感あふれますなあ。「B面」なんて今の若い人々は知らんだろうけど。まあ大学入って京都にも慣れて、これから自分の青春が始まる、みたいな感じだったんかな。ほんとに新鮮な音だった。

でもまあ今聞くと「音まちがえてますよ」だけどね。

Shout to the Topとかね。

でも実際には、こういうおしゃれな音楽聞きながら、ゲームセンターでいっしょに働いてた立命館の学生と自分のアパートでぐだぐだ酒飲んだりゲロ吐いたりしてた。どっちもモテなくて金なくてね。街はなんかバブル前夜でみんなおしゃれにして遊んでるのに、俺らなんだろうな、みたいな。その立命のやつは、「私はモテるためにバイトでお金ためてスーツ買ったのに!なんでだめなんだろう」みたいな。まああとデビッドボウイのTonightとかあそこらへん聞いてたな。

おしゃれな「カフェバー」とかも流行ってたんだけど入れなくてねえ。もうなんであんな自信なかったんかね。悔しい。つらい。気が弱えーんだよ。もちろんナンパとかしたことない。合コンも学部時代に1回、大学院で1回の2回だけ。

Headstart for happinessって曲は、D.C.リー先生のちょっとフラットしているように聞えるコーラス〜リードがステキなんよね。

ドラムのシャッフルとフィルインかっこいい。「悪意という名の街」のときもこういうベース欲しかったんだろうし。

このリー先生はウェラー先生と結婚したんだったかな。まあ最初っからあれだったんだろうけど。Lodgersって曲でも素敵。

む、このバージョンじゃなくて、最初がリー先生の一人コーラスからはじまるバージョンの方が好きなんだけどな。とにかくこのハスキーボイスはすごい。12inch EPだったか。見つからん。それにしてもこのPVださすぎっすね。

まあでもスタカンはまわりに好きな人が多くなってあんまり聞かなくなったんだった。これはうまく説明しにくいけど、まあエリート意識があるのだ。ははは。音楽的にもっと高級っていうか複雑なものを聞いてしまったからかな。

Cafe Bleu
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チャックベリー先生のロックンロール革命について

ロックンロールについてもいちおう見ておきたいところっすね。

このジャンルはもうチャックベリー先生が一人で作ったようなもんですわね。
ブルース進行はブルースマンたちからパクル。ベースの進行は基本的にブルースと同じだけど、ドラムはぜんぜん違うタテノリの8thフィール。ブルースだとハネてスイングしてるけど、ロックンロールはハネないでストレート。スピード感がぜんぜんちがいますよね。そしてギターもハネないで打楽器みたいにひきまくる。これでできあがりっす。元気だすためにテンポも上げるよ。こういう音楽的なポイントについては、映画バックトゥーザフューチャーのロックンロール誕生のところで主人公によって説明されてましたね。

メロディーラインも、ブルースだと上から下に落ちてくるわけですが、ロックンロールだと下らない。同じあたりでタタタタタタタって歌うことによってスピード感と重力に反している感じを出す。フレーズの最後も上にあがって一区切りしている。ブルースは重力で落ちてくるんすわ。元気がない。それじゃだめだ、ってわけす。

歌詞がなんといってもあたらしい。「ぼくは手紙を書くつもりだよ、ぼくは手紙を書くつもりだよ、ラジオDJにリクエストするんだ」とかくりかえすと古すぎるし元気がない。それじゃブルースな感じになって、朝起きたら生きているのがいやになる。

「ぼくは手紙を書くんだよ、DJさんにメールするんだ、すごいレコードで、ジョッキーに流してほしいんだ、ロールオーバーザベートベン、もう1回聞きたいんだ」と1コーラスにたくさん流しこむ。ブルースマンのように寡黙じゃなくておしゃべり。これが若者の音楽だ!って感じ。

の曲は自己言及的なんよね。DJにかけてもらう曲はまさにこの曲なわけで、「この曲をDJにリクエストするんだ」みたいななんかエッシャーの騙し絵とかそういうう感じ。この自己言及するってのは実は以降のロック音楽でときどき使われるギミックでもあります。

そしてもう何回もくりかえされる「ロルオバベトーベン!」この「リフ」(リフレイン、くりかえし)がロック。1957年ぐらいですか。

しかしすぐに白人様にパクられます。

こうなると、メロディーラインはもうむしろ上に向ってる。ブルースの形式だけもらってもうブルースではない。むしろ躁病を感じる。

プレスリーかわいいっすね。引退してから世界各国を旅行していて、最近も八坂神社のあたりのスタバで見かけられたとかっていう話です。

と思ったけど、あれ、ここらへん先後関係どうなってんのかな。あれれ?あ、Roll Over Beethovenは1956なのか。まあ黒人が作った音楽を白人様がカバーしてテレビに出てたりしてたわけですね。なんだかなあ。

ジャズ入門(23) ジャズのブルースはブルースのブルースとは違うよ

エブリデイ毎日私はブルースをもっています。

毎日エブリデイブルースをもっています。
もし私がなんか心配しているように見えたら、実はそれは貴方をうしないたくないからなのです。
というわけでブルースですな。形式的にはAABって形になってて、非常に単純ですがすばらしく効果的な形式でね。たった12小節に起承転結が入っておりまして、なんどでもくりかえせます。コードも普通は3つぐらいしか使わない。
| Bb7 | Bb7 | Bb7 | Bb7 |
| Eb7 | Eb7 | Bb7 | Bb7 |
| F7   | Eb7 | Bb7 | Bb7 |
こんな感じ。5小節目のところと、8小節目から9小節目のところがV-IVってなってて西洋音楽とは違った快を感じるようになってますなあ。
しかしこれではジャズにならんのです。ジャズにするには、前に書いたようにリズムを2、3種類いっしょに鳴らして、さらにコード進行を複雑にする必要があります。
チャーリーパーカー先生のNow’s the Timeっていう有名な曲だとこんな感じ。

この曲はパーカーの曲の中では異常に例外的に簡単なメロディーというかリフでできてて、あんまりジャズな曲ではありませんが、コード進行はこんな感じになってるはずです。

| F7 | Bb7 | F7 | Cm7 F7 |
| Bb7 | Bdim7 | F7 | (Am7) D7 |
| Gm7 | C7 | F7 D7 | Gm7 C7 |

Cool Struttin’ とかも同じ進行ですね。

ちょっと違いますがRed GarlandのやってるエリントンのC Jam Bluesだとこんな感じ。

| C | F7 | C | Gm7 C7 |
| F7 | F#dim7 | C | Em7 A7 |
| Dm7 | G7 | C A7 | Dm7 G7 |
実は上の曲のを移調しただけなんです。ははは。

でまあ、こういうジャズブルースのどこが聞きどころなのかというと、B.B.キング先生なんかのブルースにないところ、つまり細かく分けたII-VのところCm7-F7とかGm7-C7とかのところが聞きどころなんですね。このツーファイブに入れかえることによってジャズになっておるわけです。II-V入れるために、ブルースマンのブルースで快感だった9〜10小節目のV-IVの進行がII-Vに置き換えられてしまってますが、それはそれで気持ちがよい、こっちの方が頭よさそうだ、というわけです。あと私がジャズ聞きはじめたころは、11〜12小節目の和音が移動して次のコーラスに入るところが好きでしたね。こういう部分をターンアラウンドっていってジャズミュージシャンがいろいろ凝ったりするところです。独特の気持ちよさがありますよね。これもII-Vがもろに出てくるところで、けっきょくこれがジャズ(バップ〜ハードバップ)の音なんですわ。

まあこういうの面倒だという人は、BBキング先生のを大音量にてギターを歪ませて弾いてしまうという手もあります。それはそれで気持ちいい。

私は煙草をやめることができせん。

レモンをしぼりますしぼります。汁がしたたるまでしぼるのです。

こういうベースライン曲のが好きでねー。まあこの曲はあんまり有名じゃないけど、ツェッペリンの最高の演奏の一つだと思いますね。ドラム、ベース、ギター、ボーカルが勝手にやりつつ一体となってインタラクションしている。私はギター聞かないでベース聞いてますね。ジョンポールジョーンズ先生は偉いのです。ベースだけでご飯3杯ぐらい食べられますね。モータウンあたりのベースパターンから来てるんだろうし、曲の雰囲気やフォーマットはジミヘンやクリーム(エリッククラプトンがいたバンド)のパクリなんですが、まあとにかくすばらしい。

まあロックブルースは気持ちがいいですね。いい勝負、というよりロックの勝ちでしょう。あと私けっきょくドブルースはよくわからんです。ははは。

Doorsも好きなんすわ

オルガンジャズであれなんですが、私やっぱりドアーズ好きなんすよね。このバンドはオルガン、ギター、ドラムというジャズのオルガントリオの形になってるんすわ。そんで、演奏はコルトレーンとかの「モード」ジャズの影響を強く受けてる。ドラムとかも。コルトレーンの「モードジャズ」についてはそのうちやりますが、とにかくコード一発で延々やる。まあアドリブとかはジャズミュージシャンとは比べものにならないけど。有名な「The End」とかもドラムの人はエルヴィンジョーンズの真似したりしてるし。ロックとジャズの関係とかけっこうあるんすね。

とりあえず1曲聞きましょう。まんなかの長いギターとオルガンのソロの部分が一発ジャズっぽくなってます。

うーん、この演奏はあんまりよくない。スタジオバージョンの方がいいすね。

とにかくこのドアーズの1枚目は夢のようにすばらしい。

軽音に入りそこねリスナーとして生きる私

んでまあ大学進学。ギターはあんまり興味もてなかったのでどっかのタイミングで後輩に売ってしまった。

大学入ってサークルどうするかなあ、とか考えているうちに金欠でバイト人生になる。軽音に入っていっしょにバンドしないか、楽器はなんでもいいぞ、みたいな友人もいたんだけどお金なくて楽器買えなくてねえ。毎日バイトづけだったし。

リスナーとしてはまあデビッドボウイとかRoxy MusicとかあそこらへんのUKもの聞いてたのかなあ。まあふつう。バイトはゲームセンターとかで優先で流れているプリンス様のLittle Red CorvettとかPurple Rainとかかっこいいなあ、と。

ゲームセンターのバイト先には金髪ヘビメタ野郎どもがたくさんいて、ちょっとつきあいがあった。金髪だからふつうのバイトできなくてゲーセンにいるわけだ。「ヘビメタでビッグになる」みたいな。ライブ聞きに来てくれってんで2、3回行ったことあるな。なんかどの曲も同じ作りで頭悪そうでどうにも。歌詞も聞こえないし聞こえるところもあれだし。

なんか年末クリスマス付近に衣笠大学のバイト仲間と自宅部屋でデビッドボウイ聞きながらぐだぐだやってたの覚えてるな。世の中なんか景気よくておしゃれだったのにぜんぜんあれでなあ。金って大事よね。みんなおしゃれして歩いているのにこっちは汚ない制服着てゲーム機雑巾で拭いてるだけなんだし。あーあ。

ビートルズと私

妹も音楽好きなようで、ビートズの1万円ぐらいの6枚組の名曲集みたいなのを買っていたので中3の夏ぐらいから聞いてたのかな?なんで1980年ごろにビートルズ聞いてなきゃならないかわからかいけど、まあRubber SoulやRevolverのころの曲は好きな曲多い。今でも好き。英語得意ではなかったけど歌詞カード読んで歌えるように勉強したりしてたらだいたい覚えたその年の12月に暗殺されて。でもそれほどのショックというわけではなかった気がするな。

でもまあビートルズの曲は同世代との共通の財産って感じするよね。音楽好きなら誰でも知ってるし。今の学生様とか知らないから。高校でも大学入ってからでもビートルズの曲についてはいろいろ語りあったなあ。

あと高校入ってからとりあえずギターのコード押さえられるようになったら歌本でみんなで歌いまくったりしてね。血となり肉となっている、はず。当時はレノン派。

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