恒例の今年読んだ本ベスト。
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2020年に読んだ本ベスト10
2019年に読んだ本ベスト10
2018年に読んだ本ベスト10
今年も印象に残った本10冊。もうなんか読書人生も終りに近くなってる感じがあって、マンガとかも含めていわゆる「積ん読」になってしまうことが多くなってます。
一番はやっぱりこれかなあ。昨年末にいただいて楽しく読ませていただきました。買い物は適応度ディスプレイだ、そしてディスプレイしているのは富や社会的地位だけでなく、中核六項目(知性+ビックファイブ性格特性)だって主張で、これ読んでからツイッタとかで人々がいろいろやってるのを見る目が変わりましたね。みんながんばってディスプレイして社会的地位や適応度を上げましょう。
これ、単なるよくあるインタビューじゃなくて、コニッツ先生とそのまわりの人々の音楽性と活動とかまでつっこんだ話を聞きだしてすばらしい。2000年代はアカデミックな先生たちがこうした本を作ってる。
これは年末近くなってから読んだけどプリンスのスタジオ風景で、これ読んで、「あー、もうプリンスはいないのね」とか実感した。スタジオではとても扱いやすい人だったようだ。どの関係者も、なによりプリンスのドラマーとしての能力を高さに言及しているのが印象敵。そして一番驚いたのは、ストリングスとかの斬新なアレンジしてもらっていたクレアフィッシャー先生(ジャズでもそこそこ有名)と会わずに仕事してたこと、「会うか?」って聞かれても「いや会わない方がいい」とか答えたとかって話。へー、特にParadeのあの音がそんなふうに作られたとは。
他にも音楽関係のは印象に残る本が多かった。
『洋楽マン列伝 1 (ミュージック・マガジンの本)』、『あなたの聴き方を変えるジャズ史』、『イントロの法則80’s 沢田研二から大滝詠一まで』など。
マンガはなんかストーリーの強いこってりしたものは読みにくくなってて、むしろ絵を楽しむ鶴田謙二先生いいなあ、みたいな。5、6冊読んだかな。
あと上野先生には笑わされた。すばらしい。ぜんぶ買いなさい。
将棋界カンニング疑惑事件とかの発生やいろいろからのうつ病の罹患とその回復の過程。先崎九段はまだ本調子じゃないみたいだけど、内的な経験の記述がリアルだし人々との関係とかが青春小説のようだ。青春じゃなくて中年小説か。
これ、大昔に読んでるんですが読みなおしていろいろ確認できて印象に残ってる。「〜とは何か」とかって問いはやめましょう。
われわれはぜんぜん知ってないのに知ってると思ってるし、なにか教えてもらっても後知恵で知ってたつもりになってしまう。
ひろゆき先生のひさしぶりに。笑える。まあこういうのが正しいとか性格がよいとかそういうのではないけど。
私そんなアスペでもADHDでもないとは思うけど、同じような悩みはある。このシリーズはよい。『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本』と『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本』
MediaMarkerがサービス終了ということで、ブクログ https://booklog.jp/users/yonosuke1965 に難民したのですが、使い勝手にずいぶん差があるわねえ。どうにかしてほしい。
2017年に読んだ本ベスト10
遅くなりましたが、2017年に読んだ本から10冊。 続きを読む
2016年に読んだ本ベスト10
恒例っぽい今年読んで印象に残ってる本適当に10冊ぐらい。まあ単に恒例だからする、というだけで、あんまりあれではある。メディアマーカーの記録を掘ってもらった方がいいかもしれないし、もう面倒だから今年で終わりなんちゃうかな。
2015 https://yonosuke.net/eguchi/archives/3560
2014 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1056
2013 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1082
2012 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1105
2011 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1043
共同通信社
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人はなぜ格闘に魅せられるのか――大学教師がリングに上がって考える
青土社
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河出書房新社
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ファンクはつらいよ ジョージ・クリントン自伝 バーバーショップからマザーシップまで旅した男の回顧録
DU BOOKS
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ヴィジュアル版 ギリシア・ローマ文化誌百科〈上〉 (世界史パノラマ・シリーズ)
原書房
売り上げランキング: 1,255,424
文藝春秋
売り上げランキング: 161,105
星和書店
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2015年に読んだ本ベスト10
ちょっと早いけど今年印象に残った本10冊程度。今年はあんまり本読まなかったっぽい。読書生活も終りに近づいている。
2014 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1056
2013 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1082
2012 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1105
2011 https://yonosuke.net/eguchi/archives/1043
今年一番影響を受けたのは、なんといってもやっぱりマクゴニガル様の最新疑似宗教ゲーム『スーパーベターになろう』ですか。もうプラシボだろうがなんだろうが、それでいい。とにかく不活発で思いどおりに機能しない、いつも小雨が降ってる気がする、みたいな人は必ず読むべきだ。
基本的には、まあ人生をゲームとして見る。ほんのちょっとしたことでいいから自分の意志でなにかをする、ちょっとした快感や楽しみ、充足感を意識する、とかで自己効力感を高め、パワーアップして、毎日なにかちょっとしたことにチャレンジする(クエスト)、仲間をつくっていっしょに活動する(アライ)、自分の障害になっている内外の敵を見つけて、そいつを倒す(悪玉とのバトル)。そういうゲームの主人公として自分の人生を見ると、考え方が変わるってうまく機能するようになるよ、と。自分で実験してみてます。
『認知行動療法に基づいた気分改善ツールキット』も、これまでの認知行動療法系統の気分気分操作を網羅的に整理してくれていて悪くなかったけど、『スーパーベター』を読んでから見ると堅すぎるか。やっぱり実践可能な形にするにはマクゴニガル先生のような工夫が必要。
気分とからめてずっと興味をもっている幸福感とか選択とかの問題についてはドーラン先生の『幸せな選択、不幸な選択』。
幸せな選択、不幸な選択――行動科学で最高の人生をデザインする
早川書房
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この分野もだいぶ進んだな、みたいな感じがある。幸福/幸福感についての心理学と哲学の両方にめをくばっている。あと行動経済学を援用した自己啓発本そのものはなに読んでも同じ話ばっかりで飽きつつあったけど、『いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学』はわりとおもしろかった。
まじめな方では、ピンカー先生の『暴力の人類史』は思想史とか考える上でも重要。
逆の方向だけど、『戦争の科学:古代投石器からハイテク・軍事革命にいたる兵器と戦争の歴史』もおもしろかった。科学の歴史は戦争の歴史だ。勉強的には『モラル・トライブズ――共存の道徳哲学へ』が重要なんだけど、まあ一般向けではないと思う。
自分の幸福の他に、動物倫理その他の関係で、食べ物のことはいつも考えてる。前に『雑食動物のジレンマ』でいろいろ考えさせてくれたポーラ先生の『人間は料理をする』は前作にもましておもしろい。すばらしい上下巻。とにかく上巻の「焼く」だけでも読むべし。パリパリの豚の皮がうまそうだ(食ったことないけど)。
エヌティティ出版
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エヌティティ出版
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マンガは一番印象的だったのは阿部先生ねえ。ちょっとシリアスすぎるけど。新しい表現はいつもある。
秋田書店 (2012-03-08)
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あと、みなもと太郎先生にも今年もお世話になった。
古いマンガだけど、『アップ・セット・ボーイズ: 明日葉高校将棋物語』を読んでなつかしかった。名作青春マンガ。
そういや、なんといっても池田暁子先生のも衝撃を受けた。これはすごかった。とにかく表現がふつうではない。ADHDとかその手の人のみじめさがよく描かれている。まあこれ読んでなんとか片づけられるようになりつつある。みじめなのいくない。
文藝春秋
売り上げランキング: 6,786
『必要なものがスグに!とり出せる整理術! 』も読みましょう。
音楽関係だと細馬先生の『うたのしくみ』が新鮮な知性を感じた。
あと、勉強っぽいところでは森本先生の『反知性主義』は18〜19世紀について考えるヒントを与えてくれた。私も反知性主義、っていうか反インテリには共感するところあり。
新潮社
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苦手な美術関係も少し読んでいて、こういう解説書はいいものだな、みたいな。
他はまあ http://mediamarker.net/u/yonosuke/ でも見てください。
2014年に読んだ本ベスト10
実は今年はここ20年ぐらいで一番本読まなかったんじゃないですかね。なんか気があせって余計な本とか読む余裕がなかったです。まあしょうがない。
でもまあとりあえず印象に残った本を。
DU BOOKS
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現役トップアレンジャー/プロデューサーが音楽(と音)の聞き方を教えてくれるというすばらしい本。音楽はたくさん聞くより何回も聞くものだと教えてもらいました。実践してないけどそうだと思う。
すごいジャズには理由(ワケ)がある──音楽学者とジャズ・ピアニストの対話
アルテスパブリッシング
売り上げランキング: 24,694
音楽本だとこれもおもしろかった。岡田先生はクラシック観賞/演奏から回心してジャズピ習いにいって、その先生からいろいろレクチャーを受ける。ストレンジ先生もいろいろ言うべきことをもった知的な方ですばらしい。
あとビートルズ関係のムックとか2、3冊読んだけど最近の研究はすごいね。
ザ・ビートルズ全曲バイブル 公式録音全213曲完全ガイド
ザ・ビートルズ アルバム・バイブル (日経BPムック)
まあ我々か、ちょっと上の世代向けなのね。
ドット・コム・ラヴァーズ―ネットで出会うアメリカの女と男 (中公新書)
中央公論新社
売り上げランキング: 385,343
これは異常におもしろかったですね。こんな世界があるなんてなあ、な感じ。ぶちゃけていて、ふつうの人には書けない。実はインターネット(net news)にはじめて触れたときに、alt.personel.adsとかっていうニュースグループ(掲示板)があることに気づいたんよね。いわゆる「出会い系」なんだけど、そのころはそういう言葉はなかった。どのポストにも「私は〜才のSWMです(straight, white, maleだったかな?)。知的でユーモアのセンスがあり、音楽と読書を好みます。ニューヨークで〜才ごろまでの魅力的な女性を探しています」とかっていうのがたくさん流れていて、「これなんだろう? こんなのが実際に機能するのかな?」とか思ってたんよね。あれはけっこう本気で、最近はそうなっているのね、みたいな。
新書だとこれもよかった。歴史学もずいぶん変わった。っていうかそりゃ「悪い殿様が農民を一方的に支配してました」とかってんじゃないわよね。あ、新書だとあと『女のからだ――フェミニズム以後 (岩波新書)』が情報量多くて優れてると思った。
日経BP社
売り上げランキング: 190,281
進化もの一般書だとここらへんか。ついこのまえまで「我々は20万年前と同じ体と心だ」みたいなのが一般的だったんじゃないかと思うけど、そのあともけっこう淘汰かかってますよ、みたいな話だと理解した。『5万年前―このとき人類の壮大な旅が始まった』も同じ感じ。
心理学ものだとサブリミナル。
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 11,534
クルツバン先生の『だれもが偽善者になる本当の理由』を読んでればこれが一番だったけど、まだ積読状態。『錯覚の科学』もそこそこおもしろかった。
社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学
紀伊國屋書店
売り上げランキング: 18,902
まあハイト先生のは挙げとかないとね。
新日本出版社
売り上げランキング: 1,150,213
19世紀の科学史みたいなのちょっとあれして読んだけどよかった。19世紀はすごい時代だ。
もう一つのヴィクトリア時代―性と享楽の英国裏面史 (中公文庫)
中央公論社
売り上げランキング: 701,328
しかし裏はこんな感じ。有名な『我が秘密の生涯』とかを中心にした19世紀ロンドンあたりの話。おもしろいのは『秘密の生涯』がおもしろいからかもしれん。
あれ、1冊足りない。これで。
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 264,237
一般向けでもちゃんとしていて偉い。経済学だと『ひたすら読むエコノミクス』が超入門だけどキーワードの説明とかすごくわかりやすくて感心しました。
2013年に読んだ本ベスト10
昨年末から1月にかけて読みました。おもしろいねえ。やっぱり大志は大事だ。それぞれ自分の役目があります。
人類の歴史を変えた8つのできごとI――言語・宗教・農耕・お金編 (岩波ジュニア新書)
岩波書店
売り上げランキング: 90,250
非常にすっきりしていて頭よくなった気がする。歴史は大事です。
実験倫理学というか。我々がどんな悪いやつであるか。いろいろ味が悪いんだけど必読。
ファスト&スロー (上): あなたの意思はどのように決まるか?
早川書房
売り上げランキング: 1,222
カーネマン先生直々の解説。必読。
原書房
売り上げランキング: 95,583
嫌悪感というのは大事です。
インターシフト
売り上げランキング: 10,921
最近出たやる気本ではこれがベスト。
北大路書房
売り上げランキング: 587,017
笑いというのの心理学的分析。ハーレー先生たちの『インサイドジョーク』の出版が待たれる。
今年一番関心した著作家は田村先生。なんというか音楽を本当によく理解している感じがする。
The Oxford Handbook of Happiness (Oxford Library of Psychology)
売り上げランキング: 49,519
勉強になったのはこれかな。心理学、哲学、宗教学と多方面からアプローチ。対立する立場もいろいろ紹介されていて見通しがいい。ペーパーバックとKindleも出てるはず。でも高いよね。
2012年に読んだ本ベスト10
この本が一番衝撃的だったかなあ。「わたくしは自分の価値観で生きています。いろいろなことを言われているのは知っていますけれども、それによってわたくしの価値観や生き方を変えるつもりはありません。たとえ、そのことによって誰からも好かれないとしても、かまわないのです。」という最初の文章にぶっとばされて鼻血出そうでした。わたくしは、とにかく、自己肯定がなによりたいせつなのだということを、まなんだのです。
非常に勉強になりました。世のため人のために生きることは大事。1冊読むのがとんでもなく時間がかかります。日本史で習ったことが「こういうことなのか」と理解できるようになるので、高校生は受験のためにも大志を抱くためにもぜひ読みましょう。そして学問は大事。
タイトルは刺激的だけど、現在までの人間の形質や行動についての遺伝学研究を慎重にコンパクトにまとめた良書。この先生のは他のも「そうなのか」って感じでおもしろい。『心はどのように遺伝するか―双生児が語る新しい遺伝観』』 はもう古いんですが、遺伝とかについてひっかかっていた疑問に答えてもらって有用でした。『遺伝マインド –遺伝子が織り成す行動と文化』 も。
なにか書いたりするためには石を拾って歩いてつみあげて壁を作るのだそうだ。私はまだできないけど勉強にはなった。大学院生は必読だと思う。あと『英文翻訳術』も勉強になりました。
マキアベッリ先生の『君主論』を小学生にも読めるようにしたもの。生徒様はこれで勉強してクラスを制圧し愚民をおさえこみ、いじめのない善政をしきましょう。教授会でも使えないだろうか。
先延ばしは私の宿病。同じようなものを数冊読んだけど、これはおもしろかった。克服できないまでも症状を軽くするためになんとかがんばります。 『自滅する選択―先延ばしで後悔しないための新しい経済学』も堅くてすごい本でした。
これもきっちり経済学の立場から貧困を真面目に考えている。倫理学とかよりこういうのの方が重要なんではないか、みたいな。『幸せのための経済学――効率と衡平の考え方 (岩波ジュニア新書 〈知の航海〉シリーズ)』もとてもよかった。あと『この世で一番おもしろいミクロ経済学――誰もが「合理的な人間」になれるかもしれない16講』『この世で一番おもしろいマクロ経済学――みんながもっと豊かになれるかもしれない16講』の2冊はとてもわかりやすい。
統合失調症の闘病記なわけだけど、読むドラッグとしか言いようがない。そして人間ってのは豊かなものだな、みたいな。でもこういうのに弱い人は多いだろう。うなされます。
これは恐い本。適応的無意識とか認知バイアスとか。各種の偏見、集団的無行動、カルトとかがどうやって発生するのか。とにかく「自分を知る」ことは難しい。同種の本もけっこう読みました。
第一印象とかしぐさとか。細かいことがいろいろ勉強になる。 『FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学』もよい。学生様に一部読ませたらたちふるまいが美しくなりました。学生様は『論理的に話す技術 相手にわかりやすく説明するための極意 (サイエンス・アイ新書)』ぐらい読んどくといいと思う。話し方だけでなく、聞き方や態度についても触れている。
2011年に読んだ本ベスト10
メディアマーカーで自分的におすすめの五つ星つけた本から、特に印象に残ってるものを順不同であげてアフィリエイトかせごう。 続きを読む