書き殴りINDEX/不如意ブログ/読書記録(booklog)

読んだ本2011

ブクログなどにコメント書いたもの

2011-01-03 John Arthur/Morality Moral Controversies ちょっと古いが幅広い。お買い得。戦争、死刑、動物と環境、中絶、安楽死。経済的平等、ドラッグ、言論の自由、アファーマティブアクション、市民的不服従、両性の平等、性関係・性暴力、家族、共同体。

2011-01-03 ★★★ Wesley Cragg/Contemporary Moral Issues 安楽死、中絶、死刑、ポルノ、差別、先住民族、貧困、環境倫理、ビジネス倫理、戦争・テロ。先住民族問題に7本も論文集めているのが特徴的。「テロに対する戦い」とかにページ使っているのもこの時期の特徴。

2011-01-03 ★★★ Francis J. Beckwith/Do the Right Thing: Readings in Applied Tthics and Social Philosophy 中絶、安楽死、胚・胎児利用の実験、死刑。アファーマティブアクション、経済的正義、検閲と表現の自由、同性愛。新しめの文献を集めているのが特徴か。編者本人はかなり保守的な人だと思うけどバランスはとれている。高いね。

2011-01-04 Gary Watson/Free Will (Oxford Readings in Philosophy) 必携アンソロジー。

2011-01-04 Susan Dwyer/The Problem of Abortion 中絶アンソロジー。Dwyer先生が編者になってフェミニズムに手厚くなったみたい。

2011-01-04 ★★ サイモン・クリッチリー/哲学者たちの死に方 スカしていて好きではないしそれほどおもしろい情報もなかったのでほとんど一つ星なんだけど、A. J. エアがナオミキャンベルを救うためにマイクタイソンと喧嘩した話(すげー)だけはおもしろかったので二つ。翻訳もあやしいけどもうこれは原著者があれなのもあるんだろう。こういうのは風呂で読むのがいいんだけど図書館の本なのでそれはできない。

2011-01-05 ★★★★ 伊東信宏/中東欧音楽の回路: ロマ、クレズマー、20世紀の前衛 伊東先生は偉いひと。はあ、こういう研究っていいなあ。ストラヴィンスキの「結婚」の成立過程の分析が特におもしろかった。

2011-01-07 渡辺 具義/一生使えるギター基礎トレ本 ギタリストのためのハノン(CD2枚付き) 五つのポジションでひたすらハノンやる感じ。しんどそう。

2011-01-07 渡辺 具義/一生使えるギター基礎トレ本 ソロ強化編 ~アドリブで音を外さないコード・トーン・アプローチ (CD2枚付き) 徹底的に五つのポジションのトライアドをおぼえるらしい。

2011-01-07 ★★★ 谷岡 一郎/40歳からの知的生産術 (ちくま新書) そんな目あたらしいことを書いているわけではないけど、谷岡先生は偉いなあ。教育者としても立派な人なんだろうな。「ゴミに多くの時間を取られるほど人生は長くない」。そうですね。でもまあ生活態度が合理的すぎるような気もする。

2011-01-07 ★★★★ 岩波明/狂気という隣人—精神科医の現場報告 (新潮文庫) 精神障害と犯罪の関係についていろいろ。このひとの「人権派」に対する敵意はそうとうだ。でもまあこういう書き方する人もいないと困るわね。現場以外の人の話ばっかり読んでるとなんか勘違いしてしまう可能性がある。宮崎事件についてもいろいろ分析。なるほど。サリヴァンへの悪口はポリティカリーにコレクトじゃないけどまあ裏ではいろいろあるんだろうなあ。

2011-01-07 ★★★★ 島宗 理/人は、なぜ約束の時間に遅れるのか 素朴な疑問から考える「行動の原因」 (光文社新書) 「マナー低下問題の解決策の一つとしては、マナー違反にキレるおじいちゃんの無作為な配置が考えられるかもしれない」まあランダムな方がいいんだよな。「心」や「性格」という概念の問題についてもわかりやすく説明してくれている。「視考術」はなんか「透視術」みたいだし単純だしでダサかっこいい。しかしこれを身につけるのはいろいろと役立ちそうだ。『ウォルデン・ツー』の世界は近いぜ。(実は読んでないけど)モンティホール問題を行動随伴性から説明するのもよい。「最初からすべて自分で考えさせるより、思考の例を示したほうがよい」p. 190まあとりあえず自分の行動をマネジメントしよう。学生さんにも読ませたい。

2011-01-07 ★★★★ 鈴木 陽一/DUO 3.0 来年度の副教材候補。よさげ。ていうかこの手のやつでは決定版の地位を占めてるんだろう。

2011-01-08 水田洋/社会思想史への招待 大学生むけテキスト。ちと古くて共産主義にページ割きすぎ。まあ水田先生だからしょうがない。

2011-01-08 ★★ 和田 光弘/タバコが語る世界史 (世界史リブレット) 著者が訳したジョーダン・グッドマン先生の『タバコの世界史』に依拠しすぎではないのか。歴史学の業界ではこういう感じなのかなあ。まあ誰が資料を集めたかってことよりも事実としてどんなことがあったかの方が重要かもしれん。それにこうした「リブレット」ってのはそういう性格のものか。

2011-01-08 ★★★★ メラニー フェネル/自信をもてないあなたへ—自分でできる認知行動療法 認知行動療法のかなり具体的なセルフヘルプハウツー。http://psychotoolbox.web.fc2.co/ このサイトの人の主要なモトネタの一つだね。さすがにこの手の自助本は飽きたけど、実践的にはよい本だと思う。図書館に入れてもらって自信のない学生さんに勧めよう。

2011-01-11 Robert Bolton/People Skills 英語は簡単だけどテキストにするには分量がありすぎる。

2011-01-11 ★★ Averil Leimon/Positive Psychology For Dummies つまんないけど英語のテキストこれにするか。

2011-01-12 ★★★ 小谷野 敦/退屈論 (河出文庫) わりと野心的な本。でもこの方向には進まないで正解だと思う。それにしても小谷野先生の通俗さってのもなんかおもしろいと思う。ふつうの人が知らないものとかは読んでないんだよな。

2011-01-15 ★★★★ 須田セツ子/私がしたことは殺人ですか? 「1滴ずつゆっくり点滴投与すれば、呼吸を止める目的ではなく顔面筋や喉頭筋に作用して、Aさんの苦しげな表情と喉の力を抜いてあげられるのではないかと考えて、これを使ったのです。ですから、この場合の筋弛緩剤の使用は、それまでの鎮静剤使用の延長線上にある処置で、けっして安楽死を意図したものではありませんでした。」どの程度本気かな。っていうか全体にまったく信用できない。それに看護婦が鎮静剤と筋弛緩剤を勘違いするなんてことがあるのかどうか。「「植物状態」というのは、大脳が死んでも脳幹は生きている状態をいいます。」p.22とか。こりゃいかんわ。いやでもまあ現場のお医者はこういう感じ、ってのでは出版意義は大きいか。読みかえすと、これほんとにひどい本だな。これほどひどい本はひさしぶりに読んだ。無知と傲慢、独善。他者非難。被害妄想。他人の悪意や利己性の推定、決めつけ。無自覚、無反省。なんか認知がすべて自分に有利な方に歪んでいるのが文章をよく読むとわかる。誰もが一読の価値はある。五つ星にしよう。ネットにあがっている書評を読むと、この本のおかしさ、辻褄のあわなさがわからない人々が多いのも気になる。ふつうこういうもんなんだろうか。

2011-01-17 ★★ 河野 元美/イスラエル・キブツの生活: バック・パッカー達のフィールド キブツっていうよりバックパッカーの生活は狂ってるし、筆者も奇怪な感じ。

2011-01-17 ★★★ 江原 由美子/自己決定権とジェンダー (岩波セミナーブックス 84) もってるのに注文してしまった。理由の一つはaazonでカバーデザインが出なかったから、もう一つはタイトルも内容もあんまり印象に残ってない本だから。再読。問題意識はわかるが、非常に混乱した議論だと思う。

2011-01-18 ★★★ N/A/1-B0046E5ULU 初アマゾンMP3。この頃のザヴィヌルのサウンドデザインは切れている。

2011-01-20 スティーヴン プレスフィールド/やりとげる力 予想通りゴミ。

2011-01-20 ★★★ 岩波 明/自我崩壊——心を病む 不条理を生きる (こころライブラリー) これも症例紹介としてふつう。ていうか精神病は実はたいしてバラエティがないんだよな。なに読んでも同じようなもの。でも精神科医はずっと同じことを書いていられる。「未だにフロイトとその亜流の理論を無批判に信奉し「力動心理学」を実戦している精神科医やカウンセラーは、マルクス主義を捨てられない経済学者と同様に、滑稽で悲惨な存在であるように思えてならない。そして何よりも重要なのは、精神分析的な治療によって少なくない患者が誤診され、症状をかえって悪化させている点なのである。」p.134斉藤環先生とかあたりと対決したりはしないのかな。そこらの物書き精神科医どうしの関係ってのは興味ある。内海健先生とかも力動な解釈のバックグランドみたいだけどそこらへん戦争になったらどうするんだろうか。っていうか精神科医たちの勢力地図がほしいね。

2011-01-20 ★★★ 岩波 明/心に狂いが生じるとき—精神科医の症例報告 内容はまあこの手の本のふつう。でもこの方は知名度でいずれ春日武彦先生を抜くかもしれんな。でも精神科医としては文章がわかりやすすぎるかもしれん。もっと不思議で難しいこと言ってほしい人々は多いもんね。

2011-01-21 ★★★★ Michael Neenan/Life Coaching: A Cognitive-Behavioural Approach ふつうの認知療法セルフヘルプ。英語のテキスト候補。おそらく 『認知療法に学ぶコーチング』 http://azn.to/dSJKvG この本の原書だと思って入手したんだけど、もしそうなんだとしたら、この日本語タイトルはおかしいんではないだろうか。コーチングの本ではない。それとも別の本なのかな。Your harshest critic is often yourself. Others ay put `boot in', but when you give yourself a `good kicking' your boots are steel toecapped.

2011-01-22 Barbara Fredrickson/Positivity: Groundbreaking Research to Release Your Inner Optimist and Thrive ありゃ、 http://azn.to/hUCLis と同じだった。

2011-01-22 ★★★ 渡辺芳之/性格は変わる、変えられる—多面性格と性格変容の心理学 twitterで渡邊先生を観察しておもしろい人だなあ、 と思って昔のを。渡邊先生は2010年に難しい本(『性格とは何だったのか』)を出しているので立場は変わっているかもしれない。この本では「性格」を「他人から見た」「その人の行動に現われる持続的な個性のパターンで客観的に観察されるもの」みたいに定義している。まあこの意味では性格が環境や状況によって変わるのは自明だわね。この本ではビッグ5みたいな性格特性と呼ばれているものや「気質」をどう考えるべきなのか(特にああいうので測っているのはなんなのか)はよくわからなかった。(そういや以前読んだ同じ著者たちによる『モード性格論』でもよくわからなかったのがちと不満だったな。)あとフォントが読みにくい。時代を感じる。関係ないけどセリグマンの What You Can't Chang, What You Can't 訳してほしいけどもう古いだろうなあ。

2011-01-22 ★★★ アルバート・R. ジョンセン/医療倫理の歴史—バイオエシックスの源流と諸文化圏における展開 こっちは一般向け。ヒポクラテスから現代まで。中国、インドやイスラムも。

2011-01-22 ★★★★ アルバート R. ジョンセン/生命倫理学の誕生 業界で重要な本。立派。必読。訳出した細見先生は偉い。でも業界人以外には細かすぎるかもしれないけど。それに米国中心主義みたいなんがちょっとあれだけど、まあそりゃアメリカだからねえ。細見先生は文献なども邦訳で手に入れられるやつはちゃんとあたっていて偉い。偉大だ。

2011-01-23 高原 英理/無垢の力—「少年」表象文学論 学生の指導のためにこんなのも読んだりすることがある。

2011-01-23 斎藤 光/性的なことば (講談社現代新書) 読んだけど記憶がない。

2011-01-23 川村邦光/セクシュアリティの表象と身体 (ビジュアル文化シリーズ) 文化研究論文集。モガとか海人写真とか宝塚とかゴスロリとかボンデッジとか。あんまり興味ない。この手の本というのはかなり微妙なんだよな。全体として特になにかまとまりがあるわけじゃないのに、本に収められることによってさまざまな検索システムからはずれてしまってかえって読者の目に触れることを少なくしてしまうというか。紀要その他の論文に載せたやつをアンソロジーとして集める、という形にならんのだろうか。あれ、なくした?

2011-01-24 美馬 達哉/脳のエシックス—脳神経倫理学入門 いちおう読んだ。でもこの分野のおもしろさはまだわからん。

2011-01-24 ★★★ 荒川 洋治/日記をつける (岩波現代文庫) まあスタイルとしては富士日記最強ということだわね。荷風先生はあまりにも通俗だと判断したのか、かわりに蘆花先生と美妙先生。日記をつけるということのなかにある見栄や記憶の変造の問題や、自分や他人の日記を読むという体験、日記を読ませるということについてももう少し語ってほしかった。でも少年むけだろうからこんな感じか。そういや谷崎の『鍵』も出てこないな。→ いや、出てきてた。

2011-01-24 ★★★ ジョゼフ・T・ハリナン/しまった! 「失敗の心理」を科学する なかなかおもしろい。と思ったらなんか通俗で浅い。単なるよせあつめでまとまりがないな。

2011-01-24 ★★★★ 松田洋子/相羽奈美の犬 1 (ぶんか社コミックス) 救いのないホラーギャグ。松田洋子先生の生涯の一作になるんだろうな。と思ったら2巻は出ないのか。そういうところが松田先生らしいなあ。オンラインでなら読めるのか。でも手続面倒。

2011-01-25 ★★★★ 角川学芸出版/俳句歳時記 冬 (角川文庫 か 3-4) 年末に郷里の居酒屋で牡蠣の酒蒸し食いながら読んでたら快が襲ってきた。俳句の世界は巨大だ。

2011-01-25 ★★★★ 小谷野敦/恋愛論アンソロジー—ソクラテスから井上章一まで (中公文庫) ピンと来るのがなかった。この手のアンソロジーはむずかしいね。→ いや、よく読むとやはりおもしろい。こういうのは飛ばし読みしちゃだめね。明治後半から大正のがおもしろい。ただ難しい語彙とかは語注ほしかった。西洋のはプラトン(『パイドロス』)、オウィディウス、プルタルコス、カペルラーンヌス、ウルストンクラフト、スタンダール、ミシュレ、ルージュモン、トルストイ。ウルストンクラフトを入れているのが小谷野先生はわかってる。

2011-01-27 ノーマン・ダニエルズ/健康格差と正義—公衆衛生に挑むロールズ哲学 ありがとうございます。

2011-01-27 ★ リチャード ネルソン・ジョーンズ/思いやりの人間関係スキル :一人でできるトレーニング なんか説教くさくてちゃんと読んでり試してみたりする気になれない。

2011-01-28 ★ Wesley Newcomb Hohfeld/Fundamental Legal Conceptions as Applied in Judicial Reasoning; And Other Legal Essays なんじゃこら。なにかからスキャンしてOCRしただけのものか。誤字だらけで読めんがね。注と本文がごちゃごたになってるし。これれはひどい。買ってはいかん。金かえせよう、おれの金返してくれよう、ほんとうにたのむからさあ。

2011-01-28 ★★ 勝間 和代/勝間さん、努力で幸せになれますか ほぼゴミなのはわかってるけど読んでみた。カツマーの勝ち。っていうか勝間先生はそんなに一般人に影響力があるのか。そういや香山先生の本は一冊もまともに読んだことがないような気がする。

2011-01-28 ★★★★ David Boonin/What's Wrong?: Applied Ethicists And Their Critics この手の応用倫理アンソロジーでは現在もっとも優れていると思われる。それぞれのある実践が「不正」である(あるいは不正ではない)とする論者(有名論文)に対して2、3人の批判論文を掲載。わかりやすい解説と学習問題。内容は以下の通り。非常に多彩で興味深い。戦争、安楽死、中絶、新生児殺(治療停止など)、動物。同性愛、カミングアウト、婚外交渉、アンチオク大学のデートレイプポリシー、売買春。親の扶養、伝統的家族制度、親の免許制、同性結婚。アファーマティブアクション、奴隷制に対する賠償、白人のブルース演奏、犯罪捜査の人種プロファイリング。非倫理的な企業への投資、インサイダー取引、臓器売買、商業的代理母、飢餓援助。再配分的税制、死刑、刑罰、タバコ規制、クローニング規制。遺産相続、ブラックメイル、道徳的不運、労働拒否、違法コピー。新しい版 http://azn.to/gexz9I 出ているので発注した。

2011-01-28 ★★★★ 勝間 和代/不幸になる生き方 (集英社新書) あらら、筒井義郎先生たちの研究知らなかったよ。内容はあれだけど、それを知っただけでも意味があった。まあこの人ライターとしてやっぱりけっこうイケてるんじゃないかな。いかにも軽薄というか浅いというか自分で考えてない感じはあるし、勉強・読書も足らんような気がするけど、この人の本をとっかかりに入門書に進んでさらに専門書に進んで、といけばいいわけで。そういうエントリ商品として優秀だと思う。しかしまああれだ。最近本屋すら行かなくなって一般人がどういう本読んでるのかさえわからないようになってるというのはやっぱりヤバい。

2011-01-29 内海 健/現代思想2011年2月号 うつ病新論 双極II型のメタサイコロジー なんで『現代思想』ってイライラするんだろう。もう30年近くイライラさせられっぱなし。岩波明先生や野村総一郎先生に書いてもらえや。内海先生も大澤先生とわけわからんこと対談しているからもう関係ないひと認定。

2011-01-29 ★★★★ Thomas A. Limoncelli/エンジニアのための時間管理術 毛色がかわっていておもしろい。「「なぜ数えきれないほど出版されているほかのタイムマネジメント本を買うべきではないのですか」なぜなら、無駄だからです。単に「我々」向けではないのです。あなたや筆者には理解できない一般の人々を対象にしているのです。筆者はギークです。システム管理者であり、ネットワークおたくです。家にいても職場にいても、していることはほとんど同じです」- なんでもルーチン(サイクル)にしてしまえ。- ヨガ、瞑想、マッサージなどやれ。- ちゃんと1〜2週間の休憩をとれ。

2011-01-30 笹倉 秀夫/法哲学講義 (ホーフェルド的)権利と義務の関係について知りたかったが特に論じてないね。

2011-01-30 ★★★★ マット・リドレー/繁栄——明日を切り拓くための人類10万年史(上) リドレー先生は博識だなあ。こういうのってどうやって覚えておくんだろう。現代版『諸国民の富』を書こうってわけね。「人間は交換によって分業を発明した」てのが最大のテーマかな。たしかしこりゃ大発明だよな。他に交換する動物はあんまりいないだろう。互恵関係や交換に見える行動はあるだろうけど、契約みたいなんはないわね。「(ほかの動物でも)家族の中での分かち合いはあるし、食べ物と引き換えの交尾は昆虫や類人猿も含めて多くの動物で見られるが、ある動物が血縁関係にない動物から何かと交換で別の物を手に入れるケースはまったくない」p.89子どもはトレーディングとか好きだしねえ。なんか生得的ななにかがあるんだろう。「女性は自らの社会的権利として肉を要求し獲得する。」「男女による分業は、子育ての制約がないときにさえ、見られる」狩猟採集がただかだ20万年前ぐらいに始まったかもしれないという推測。

2011-01-31 ★★ 内藤淳/進化倫理学入門 (光文社新書) 進化心理学と関係がない。倫理学としては間違いが多い。

2011-01-31 ★★★★ マット・リドレー/繁栄——明日を切り拓くための人類10万年史(下) 上下巻通してなかなかおもしろい。未来の予測はどうなのか判断できないけど、悲観的な人間におすすめ。しかしこういうのってなんだか一人の人間の力を超えている感じもする。人雇ってプロジェクトチームみたいなのを作って書いてるんじゃないのかな。「高級フランス料理の世界は三つの規範によって成り立っているという。・・・第一に、シェフは他のシェフのレシピをそっくりそのまま真似てはいけない。第二に、シェフが別のシェフにレシピを教えた場合、教えられたシェフは許可なくそのレシピを他のシェフに漏らしてはならない。第三に、シェフは最初に技術やアイディアを思いついた人に敬意を払わなければならない。こうして三項目におよぶ規範は、特許、秘密保持契約、著作権と同じ機能を果たしているのだ。」p.115

2011-02-01 ★★★ 和田幹彦/法と遺伝学 (法政大学現代法研究所叢書) 和田先生と太田先生の2本読んだが、非常にまともな本。内藤先生もこれ読んでから書けばよかったのに。shorebird先生の書評は http://d.hatena.ne.jp/shorebird/20071231#1199064993 。あ、aazonのがそのままだった。

2011-02-04 一ノ瀬 正樹/死の所有—死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学 ゆっくり検討してみようかと思ったが死刑不可能論のあたりであきらめそうになる。生命倫理の方もちょっと・・・。でも自分でいろいろ考えてバグ出ししながら読むのにはよい本だと思う。機会があればゆっくり検討したいけど、時間あるかな。オジリナルな発想をつきつめてみるという態度はすばらしい。明晰なので読んでて気分悪くなることもない。5章はおもしろい。

2011-02-05 ★★ 本田 由紀/教育の職業的意義—若者、学校、社会をつなぐ (ちくま新書) 抽象的で大枠の話。具体的になにをどうすりゃいいのかわからん。そもそも誰に向けた本かわからなかった。困ってる学生じゃないし、なにをどう教えりゃいいか迷っている教育者でもない。むしろ教育学関係者向け?いきなり「予想される批判への反論」からはじまるのもわけわからんし。

2011-02-05 ★★★★ リチャード・ワイズマン/その科学が成功を決める この手の本を読みすぎて、どれに何が書いてあったか思いだせない。重複も多いし。でもまあこの本もまずまずおもしろかった。

2011-02-07 堀場 清子/『青鞜』女性解放論集 (岩波文庫) こういう便利なものがあったのね。来年度のゼミで使う。(2011/2)これは結局使わなかったのだが、チョイスはこれでよかったんかな。単独のエッセイいくつか外して、母性論争も入れとくべきだったのではないか。(2015/3/22)

2011-02-07 ★★ 小野田 博一/論理的な作文・小論文を書く方法—ナルホドと読み手を納得させる それほどよくない。

2011-02-07 ★★★★ David DBurns M. D. /Ten Days to Self-Esteem 鰯の頭でもかまわん。読者に徹底的に作業させようとしているのがおもしろい。実際やってみるとすばらしい本だと思う。なんといっても、この安いペーパバッグのLetter sizeの紙がいい。

2011-02-08 John Harris/The Value of Life 今翻訳しても遅いだろうなあ。

2011-02-08 長本 吉斉/はじめての新TOEICテスト 完全攻略バイブル はじめて受験してみようとしている。問題は解いてないけどだいたいどんなもんかはわかった。

2011-02-08 ミシェル・オンフレ/<反>哲学教科書 まあ高校生あいてにこういうの読ますってのはアリだろうとは思う。

2011-02-08 ★ 中山 美里/16歳だった—私の援助交際記 (幻冬舎文庫) つまらん。ライターが悪い。こう、型にはまった形でしか書けないライターってのはどうなんだろう。幻冬社なんだからがんばってほしい。

2011-02-08 ★★★★ N/A/サンスター文具 ホチキス リムーバー はりトルPRO S4765800 世の中には便利なものがあるなあ。

2011-02-09 秋葉 悦子/人の始まりをめぐる真理の考察 すごいタイトルだよなあ。

2011-02-10 長岡 義幸/マンガはなぜ規制されるのか - 「有害」をめぐる半世紀の攻防 (平凡社新書) いろんな政治的出来事がずらずら書いてある。

2011-02-10 ★★ 神舘 和典/偉大なるジャズメンとの対話 一人あたりの分量がごく少ないのでたいした話はない。金出して買うものではない。

2011-02-11 ★★★★ ロバート・フェルドマン/なぜ人は10分間に3回嘘をつくのか 嘘とだましの心理学 おもしろい。「私たちは嘘を見抜く訓練をすることはできない」(フィードバックで自分を修正することができないから)ってのは意外だが当然でもある。われわれは「認知的倹約家」であるため強力な「真実バイアス」があるとか。「自分を責める傾向は、不倫の場合だけでなく、ありとあらゆる犯罪の被害者にも見られる。強盗やレイプの被害者は、いったいどうすればあんなひどい目に遭わずにすんだのかと思い悩むことが多い。さらに、信頼が裏切られたのをはたから見ている人々にとって、犠牲者側にも原因があるとすることは慰めになりうる。たとえば、裏切られた側のなんらかの行動によって不倫が引き起こされたのかもしれないと考えれば、私たちは自分の行動しだいでパートナーの不倫を防げると信じることができる。いいかえれば、それは被害者にも責任があるという考えにつなある。だからこそ、愛する人に対する自分の行動しだいで嘘や裏切りを防げるのだと、私たちはわが身に言い聞かせる。」(pp.116-117)このタイプの責任や落ち度についての心理学的説明は重要。

2011-02-11 ★★★★ 箱田裕司/嘘とだましの心理学: 戦略的なだましからあたたかい嘘まで 少し堅めの感じの論文集。大学心理学課程での教科書?一般向けとはいいにくいかも。村井潤一郎先生の「嘘認知のメカニズム」がおもしろかった。脇中先生の未理解同調性っていう概念もおもしろい。

2011-02-12 Jean Marie Stine/Writing Successful Self-Help and How-To Books (WILEY BOOKS FOR WRITERS SERIES) 別にハウツー本を書こうとしているわけではないが。

2011-02-12 星川 淳/日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか (幻冬舎新書) グリンピースジャパンの事務局長。ラブロックとか訳した人か。

2011-02-12 田中 美津/いのちの女たちへ—とり乱しウーマン・リブ論 いまごろ読んでる。まあとにかくすごい迫力というか筆力というか扇情力というか。ある種の天才だよな。とても一気には読めない。なんかルソーとか読んでいる感覚に近い。有名な「永山則夫はあたしだ」なんだが、これってやっぱり実感なんだろうと思う。女としてではなくて、そういう人なのだ。こういう方には整合性とか道徳とかあんまり重荷ではないだろう。http://azn.to/gwuO76 も参照。

2011-02-12 J・S・ ミル/功利主義論集 (近代社会思想コレクション05) 御恵贈いただきました。買ってあげてください。

2011-02-12 ★★★ 西村 清和/現代アートの哲学 (哲学教科書シリーズ) デュシャンとウォーホルからはじまるってのはあれすぎると思ったが、各章の練習問題が難しくて興味深い。

2011-02-12 ★★★★ Dave Monroe/Porn - Philosophy for Everyone: How to Think With Kink このPhilosophy for everyoneシリーズはけっこうおもしろい感じ。

2011-02-12 ★★★★ 児玉 聡/功利と直観—英米倫理思想史入門 御恵贈いただきました。よい倫理学史入門書なので買ってあげてください。

2011-02-16 N/A/PHILIPS シェーバー HQ7310 30年ぶりぐらいで電気シェーバーを買う。どの程度の威力を発揮してくれるだろうか。

2011-02-16 ★★★★ エリオット・アロンソン/なぜあの人はあやまちを認めないのか 認知的不協和は恐しい。タイトルは「なぜあなたははあやまりを認めないのか」にするべきだよな。

2011-02-16 ★★★★ 中田亨/「事務ミス」をナメるな! (光文社新書) 事務のノウハウというよりはミスを防ぐためのデザイン・アーキテクチュアの話。いろいろおもしろい。

2011-02-17 シェイクスピア/リア王 (岩波文庫) なかなか攻撃的な注釈の付けかた。

2011-02-17 ★★★ 新井 紀子/コンピュータが仕事を奪う 情報科学というか数学の本。まあ新しいタイプの知性を感じるライターではある。

2011-02-19 ★ マーサ. ワインマン・リア/ほら、あの「アレ」は・・・なんだっけ? 私の記憶はどこ行った? つまらん。

2011-02-19 ★★★★ チップ・ハース/スイッチ! 典型的な自己啓発書だけどわりといいかんじ。まあサクセスストーリーみたいなのはよいものである。少なくとも学生さんと教育関係者は一回読んでおく価値があると思う。

2011-02-21 Derek Curtis Bok/The Politics of Happiness: What Government Can Learn from the New Research on Well-Being うわ、もってるのにkindleでも買ってしまった。

2011-02-21 Peter Westen/The Logic of Consent: The Diversity and Deceptiveness of Consent as a Defense to Criminal Conduct (Law, Justice and Power) うーん、これも重要だが、文章が難しい。

2011-02-21 Joan McGregor/Is it Rape?: On Acquaintance Rape and Taking Women's Consent Seriously (Live Questions in Ethics and Moral Philosophy) よさげ。悪くないが、ちょっと一方的なところがある。Sobleの厳しい書評がある。

2011-02-21 Michael R. Kauth/Handbook of the Evolution of Human Sexuality 0789035081

2011-02-21 Peter Singer/The Moral of the Story 有名小説の一部を使って哲学的・倫理学的問題を考えてもらうという本。国内の小説でもこれできたらおもしろかろう。あ、そういえばちくまのやつが近いな。1. Who a I, (マクベスとか)2. Duties to Kin, (アンチゴネーとか)3.Love Marriage and Sex, (高慢と偏見とかアンナカレーニナとかクレランドとか)4. Abortion, Euthanasia, and Suicide,5. Work,6. What do we owe to our country, copatriots, and strangers?7. Ethics and Politics,8. Racis and Sexis, 9. War (戦争と平和とか)10. Anials and the Environent,11. Duties to God,12. New life fors (フランケンシュタイとか)13. The Nature of Ethics (ロビンソンクルーソとかハックとか)14. Rules, Rights, Duties, and the Greater Good (ルグイントカどすとえふすきトカ)15. ultiate Values (やっぱりロビンソンとかすばらしい新世界とか)あ、aazonで中身確認できるね。暇になったら読もう。でもいつになったら暇になるんだろう。

2011-02-21 Keith Oatley/Understanding Emotions Keith Oatley

2011-02-21 Simon JHampton/Essential Evolutionary Psychology 1412935857

2011-02-21 ハンス ヨナス/ハンス・ヨナス「回想記」 御恵贈いただきました。

2011-02-21 ★★★★ John M. Doris/The Moral Psychology Handbook 非常に重要。

2011-02-22 ★★★ 横山光輝/史記 3 (My First Wide) 基本書。

2011-02-22 ★★★ 横山光輝/史記 5 (My First Wide) 横山先生の芸風は好き。この手のものは飯を食うときに買ってしまう。

2011-02-22 ★★★ ジョーゼフ ホロウィッツ/国際ピアノ・コンクール—その舞台裏の悲喜劇 ヴァンクライヴァーンコンクールを中心に。けっこうやばいコンクールなのね。

2011-02-22 ★★★★ 宮下英樹/センゴク 仙石権兵衛登場 編 はあ、たしかにおもしろいね。

2011-02-22 ★★★★ ダン・アリエリー/不合理だからすべてがうまくいく—行動経済学で「人を動かす」 自己ハーディング(なんだとおもったらherdingかな)っておもしろいな。自前主義のバイアスも重要そうだ。

2011-02-22 ★★★★ フランス ドゥ・ヴァール/サルとすし職人—「文化」と動物の行動学 ドゥヴァール先生の魅力は米国・英国の文化から距離とれてることだわね。頭の方の行動主義を批判しているとこはなんか奇妙に読みにくい。翻訳に問題あるのかな。でも西田先生と藤井先生だから信用しないと。行動主義心理学がそんな流行していた、ってのがわしら部外者にはわかりにくいよな。日本は行動主義を受容しそこねたとかそういうのはないのかな。ローレンツの話あたりからおもしろくなる。今西も。うしろの方のマズローの話が興味深い。「政治とは、「誰がいつ、どうやって、何を手に入れるか」を決定する社会プロセスである。」Harold Lasswell西田先生たちのグループと長谷川先生たちのグループは敵対関係にあるののかな?

2011-02-23 マイケル・J. ゴーマン/初代教会と中絶 資料に買っておいただけ。

2011-02-24 ★★ 荻上 チキ/ダメ情報の見分けかた メディアと幸福につきあうために (生活人新書) なんか頭にはいってこない。この本自体が(私にとって)ダメ情報である可能性はどの程度あるかな。

2011-02-24 ★★ 美崎 栄一郎/[書類・手帳・ノート・ノマド]の文具術 楽しんで仕事の効率をあげる! いろんな文具があるものですな。

2011-02-24 ★★★ 高畑 正幸/究極の文房具ハック---身近な道具とデジタルツールで仕事力を上げる なんか笑える。こういうのに凝ってしまう人ってどういう感じの人なんだろう。

2011-02-24 ★★★★ 宮下英樹/センゴク 金ヶ崎の退き口・姉川の合戦 編 うーん、おもしろい。

2011-02-25 ★★★ 磯部二郎/人はなぜ音楽を聴くのか—音楽の社会心理学 音楽と心理学っていうとなんか認知関係のが多いみたいだけど、これは社会心理。論文集というか教科書。いろんなネタがあってわりとおもしろい。

2011-02-25 ★★★ 谷口 高士/音は心の中で音楽になる: 音楽心理学への招待 堅い本。というか教科書。おもしろい、ってところはあんまりない。

2011-02-25 ★★★★ シーナ・アイエンガー/選択の科学 この人の非西洋的バックグラウンドはたしかに興味深いな。私も選択肢の多さにうんざりすることが多い。ていうか毎日圧倒されている。むしろ選択嫌い。実存主義者だから。ははは。第7講のインフォームドコンセント(いや、インフォームドディシジョンか)まわりの話はいろいろ興味深い。最後の章の占い師も笑った。

2011-02-26 ★★ 森下 くるみ/すべては「裸になる」から始まって (講談社文庫) aazonにしつこくおすすめされたので。特におもしろくはない。

2011-02-26 ★★ 藤田 芙美子/音楽行動の心理学 非常に堅い実験心理学の教科書。

2011-02-26 ★★ アンソニー ストー/音楽する精神—人はなぜ音楽を聴くのか? これは音楽の(古いタイプの)哲学っていう感じ。精神医らしいけど、あんまり実証的なものではない。ショーペンハウエルとかニーチェとかユングとかそういう感じ。クラシック作曲家の逸話が多い。ハイドンと新古典派時代のストラヴィンスキが好きなようだ。(それで性格がだいたい推測できる)

2011-02-27 Harry Gensler/Ethics, Contemporary Readings (Routledge Contemporary Readings in Philosophy) PDFがネットにおちてる。

2011-02-27 石ノ森 章太郎/律令国家の建設とあらがう神祇 (マンガ 日本の歴史 6) まあそれほどおもしろいわけではない。石ノ森先生が非常に勉強家で知的な人だってのはわかるんだけどな。資料がないからしょうがないねえ。

2011-02-27 ★ 三井 京子/性犯罪防止マニュアル (DATAHOUSE BOOK) ただのエロ本。

2011-02-28 ★★ 長尾謙一郎/ギャラクシー銀座 1 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕) よくわからん。

2011-03-01 ★★★★ 稲葉 一人/入門・医療倫理〈1〉 やっぱり某医大の教科書はこれになっちゃうか。

2011-03-01 ★★★★ エドワード・L. デシ/人を伸ばす力—内発と自律のすすめ タイトルはこれでいいのかどうか。もうちょっとテツガク的な考察が含まれている。ていうか実存主義者の著作のようだ。原題はWhy We do What We Do。「実際いは、幸福はわれわれが思っているほどのものではないし、ほとんどの人はいつも心底幸福でいたいと思っているわけではない。人は、恐怖を与えたり、悲しませたり、嫌悪を感じさせたり、怒らせたりするようにな、しばしば心かき見出すような映画やオペラに行く。・・・人はさまざまな感情を求めている。望ましい感情とともに、いわゆる望ましくない感情も。」

2011-03-07 ★★ Scott B. Rae/Moral Choices: An Introduction to Ethics キリスト教系の大学の教科書みたい。死刑、中絶、動物、セックスとかそういう応用倫理な話に聖書と偉い神学者はどう言ってるか、みたないのを羅列している。その方面以外の人にはあんまり価値なし。

2011-03-08 葛生栄二郎/新・いのちの法と倫理 (法律文化ベーシック・ブックス) ふつうの教科書。人工生殖、クローン、妊娠中絶、患者の権利、安楽死、脳死・臓器移植。穏健というか保守的なタイプ。

2011-03-08 金井 淑子/依存と自立の倫理—「女/母」(わたし)の身体性から 頭の方に宮台真司、香山リカ、野田正彰といった名前が並んでいると「うっ」と来る。アリエスとかもなあ。今西錦司とかなあ。レインとかラカンとかなあ。まあ全体にこういう大きくてぼんやりした話は私には理解できない。「わたし」とは言うものの金井先生の個人的な体験の破片みたいなものがさっぱり見えてこないからわからないんだと思う。どういう女で母なんだろうか。

2011-03-08 ★★★★ ランドルフ・ランディ コーネリアス/感情の科学 :心理学は感情をどこまで理解できたか 感情研究をダーウィン派、ジェームズ派、認知派、社会構築派に分けて紹介。最後の章での恐れ、怒り、愛、希望などの感情を各派の解釈を戦わせて論じてるのがおもしろい。おそらく必読の入門書。(ちょっと古いんだろうけど)「ですます」での訳がうざい。特に「愛」のところはいろいろおもしろい。恋愛は感情だっていわれりゃそうだわね(まあ関係としての愛ってのもあるわけだ)。性的覚醒とも区別しましょう。

2011-03-09 Edmund T. Rolls/Emotion Explained (Series in Affective Science) 脳と神経と進化から感情を説明しましょうってやつ。非常に堅い。

2011-03-09 ★★★★ Thomas Hurka/The Best Things in Life: A Guide to What Really Matters (Philosophy in Action) ネーゲルの『哲学ってどんなこと』の「人生における価値」バージョンみたいな本。翻訳あってもよさそう。

2011-03-09 ★★★★ Peter Goldie/The Oxford Handbook of Philosophy of Emotion (Oxford Handbooks in Philosophy) いろいろおもしろいネタがあるなあ。でもこれから勉強して全体像を捕むのは無理だろう。この分野では大陸の現象学者の著作もいろいろ引用される。

2011-03-17 ★★★★ 玉井 真理子/はじめて出会う生命倫理 (有斐閣アルマ) ご恵贈いただきました。ありがとうございます。(別に注文してたんだけど)わりと左よりというか保守的というかそっち組のひとたちのよるものだけど、ぱらっと見たところかなりバランスとれた穏健な教科書になっている。一般の大学生向けにはかなり使えそう。世界思想社の『生命倫理学を学ぶ人のために』はかわるスタンダードになりそう。哲学的なつっこみはあれだけど、問題のありかを示すってのではこれくらいの方がいいかもしれん。

2011-03-20 河野 哲也/道徳を問いなおす リベラリズムと教育のゆくえ (ちくま新書) なんかもりだくさんすぎて今読んでもあんまりピンと来そうにないのでしばらくしてから読みなおそう。

2011-04-02 藤野 寛/高校生と大学一年生のための倫理学講義 御恵贈いただきました。倫理学入門エッセイ集。アドルノのミニマモラリア風味のネーゲル『哲学ってどんなこと』倫理学版。ていうか森口美都男先生直系。

2011-04-02 ★★★★ 田口 真二/性犯罪の行動科学:発生と再発の防止に向けた学際的アプローチ 立派な本。この手の話に興味ある人は必読。やっと日本でも研究のレベルがここまで来たか、っていう感じ。あ、バートル&バートルを訳した人たちか。

2011-04-11 ★★ アレクサンダー ヴェルナー/カルロスクライバー ある天才指揮者の伝記(上) だらだら長いだけでおもしろくない。

2011-04-11 ★★ アレクサンダー ヴェルナー/カルロスクライバー(下) ある天才指揮者の伝記 トリスタンの録音の時にコロと喧嘩してあとでコロの歌だけアフレコしたたとかって話はおもしろい。80年代にはいって奇人ぶりを発揮しはじめるとまあ読める。

2011-04-15 日本放送協会/NHK 歴史への招待〈第8巻〉太閤秀吉天下取り (新コンパクト・シリーズ) なんでこんなもの読んでるのか自分でもわからん。

2011-04-15 ★★ N/A/面白いほどよくわかるローマ帝国—巨大帝国の栄光と衰亡の歴史 (学校で教えない教科書) たしかにわかりやすかった。でもまあおもしろいわけではない。

2011-04-19 ★★★★ N/A/コクヨS&T ペーパーナイフ(連続伝票用) HA-302 よい。

2011-04-20 ★★ 簑下 成子/読顔力 コミュニケーション・プロファイルの作り方 (小学館101新書) 違和感に注意とか。でもやっぱり書いている本人たちもはっきり言語化しているわけではないのか、抽象的になってしまう。表情に関してはエクマン先生の本の方が数段よい。

2011-04-20 ★★★ 花輪和一/ニッポン昔話[新装版] (上巻) (ビッグ コミックス) 今ビッグコミック増刊に連載しているものほどのインパクトはない。

2011-04-20 ★★★★ ポール・ブルーム/赤ちゃんはどこまで人間なのか 心の理解の起源 赤ちゃんの話ではなく心の機能の話。p.172 戦時や、社会や経済が崩壊したときのように脅威を感じる状況では、道徳感情にも同じことが起きる。実験でも、同じ種類の道徳的退行を再現することができる。被験者に人間はいつか死ぬのだということをそれとなく伝えるだけで、彼らは人当たりがきつくなって罰を与えたがるようになり、ナショナリズム的傾向を強め、自分と似たような人を好み、似ていない人を嫌い、嫌悪感を示しやすくなる。第6章の嫌悪感についてもおもしろい。shorebird先生の書評は http://d.hatena.ne.jp/shorebird/20060306

2011-04-21 ルートウィヒ・ウィトゲンシュタイン/青色本 (ちくま学芸文庫) やっぱりおもしろいなあ。

2011-04-24 ★★★ 齊藤 勇/見た目でわかる外見心理学 図解雑学 通俗本だけどいつつか知らない実験も紹介されていた。まあ斉藤勇先生は啓蒙書みたいなん大量に書いていてけっこう偉い。この「図解雑学」シリーズは全体にそんな悪くないんだよな。よく考えられていると思う。図書館に全部いれてもらってもいいくらい。

2011-04-25 ★★ 野口 哲典/みんなが知りたい男と女のカラダの秘密 セックスレスは問題なのか?脳にも性別がある? (サイエンス・アイ新書) シリーズ別ので感心したからなにかおもしろいことが書いてあるのかと思ったが、特段のことなし。まあでも中高の性教育はこのレベルでやるべきなのではないか。

2011-04-26 ★★ 花輪和一/ニッポン昔話[新装版] (下巻) (ビッグ コミックス) やっぱり切れ味悪い。

2011-04-27 ★★★★ ポール・エクマン/顔は口ほどに嘘をつく 文句なしに誰もが読むべき本。

2011-04-29 ★★ 玉置 勉強/恋人プレイ 2 (幻冬舎コミックス漫画文庫 た 1-2) ギターヒーローがギターを弾くきっかけになったとかいうので買ってみた。リリカル青春性欲もの。こういうのを話としておもしろくするのは難しい。

2011-04-30 福本伸行/賭博堕天録カイジ(11) (ヤンマガKCスペシャル) このシリーズの最後読んでなかった。

2011-04-30 諫山創/進撃の巨人(4) (講談社コミックス) 話すすまず、微妙な雰囲気に。これはだめかもわからんね。なんてのかな。この方針で行くなら、もうちょっと人を減らして人物を掘り下げる必要があるのではないか。なんか人物像がパターンにはまっている気がする。

2011-04-30 花沢健吾/アイアムアヒーロー (1) (ビッグ コミックス) 1巻目でギブアップ。このあとおもしろくなってくるのかもしれんけど、どうでもいいや。この人あんまり相性よくない。

2011-04-30 村上かつら/サユリ1号 2 (ビツグ コミツクス) 青春恋愛・性欲ものを他のネタを含めずに描いてもおもしろくないと思う。ギブアップ。

2011-04-30 森恒二/自殺島 1 (ジェッツコミックス) 本日は1〜4巻。お手本通りだけどサバイバル/狩猟ねたが楽しめる感じか。鹿の絵はいいね。ナイスバディな女はもっとボダな感じじゃないとリアルじゃない気がする。

2011-04-30 ★★★★ マーヴィン・カーリンズ/FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 よく分節化されていて、俳優のトレーニングとかにも使えそう。しかしまあ我々はマキャベリ的知性をおたがいに進化させているので、こういう本を読んでもわからん人はわからんしわかる人は説明されなくてもわかっている。

2011-05-01 ★★★ 光成 準治/関ヶ原前夜 西軍大名たちの戦い (NHKブックス) なんでこんなもの読んでるのだ。『センゴク』や『へうげもの』読んでるからか。しかし私は戦国ファンにはなれない感じ。

2011-05-01 ★★★★ ジェームズ レイチェルズ/倫理学に答えはあるか—ポスト・ヒューマニズムの視点から— ご恵贈いただきました。「安楽死」と「プライバシー」論文は重要論文。reflective equilibriuを「往復的均衡」と訳している。2015年に読み直し。良書だ。もっと読まれるべきだ。・倫理学に答えはあるか・哲学者による性急な批評・積極的安楽死と消極的安楽死・殺すこと、死ぬに任せること、そして生の価値・動物に権利はあるか・菜食主義を支持する道徳的議論・神と道徳的自律・嘘をつくことと絶対的規則の倫理・なぜプライバシーは重要なのか・平等という思想についての省察・人間の「ふさわしさ」について・偏見への取り組み・道徳、両親、そして子供・ジョン・デューイと倫理学の真理・転覆活動としての道徳哲学

2011-05-02 ★★★★ Steven M. Cahn/Happiness: Classic and Contemporary Readings in Philosophy プラトン、アリストテレス、エピクロス、セネカ、アウグスティヌス、アキナス、ホッブス、バトラー、ヒューム、ベンサム、カント、ショーペンハウアー、ミル、シジウィック、ニーチェ、サルトル。現代のは快楽説としてWayne DavisとDaniel Haybron、欲求充足説でJohn KekesとWladyslaw Tatarkiewicz、達成説etcでRichard Kraut, Richard Taylor, RObert Nozick, Julia Annas、徳倫理学で Julia aanas, StevenM. Cahn、Christine Vitranoとか。

2011-05-03 Gordon Graham/Theories of Ethics わりと標準的な倫理学/倫理学史入門。分量は多いけど大学初年度向けか。契約説、エゴイズム、快楽主義、徳倫理、実存主義、カント主義、功利主義、環境倫理、宗教と人生の意味。

2011-05-04 ★★★ 小玉ユキ/小玉ユキ短編集1 マンゴーの涙 (フラワーコミックス) 試行錯誤中な感じ?次は長編読んでみるか。

2011-05-04 ★★★ 小玉ユキ/小玉ユキ短編集2 Beautiful Sunset (フラワーコミックス α) 1より進歩している。しかし子どもに手を出す学校教師とかキモい。

2011-05-04 ★★★★ 渡辺ペコ/ラウンダバウト 1 (クイーンズコミックス) なるほど、達者だ。2000年代のくらもちふさこ。

2011-05-04 ★★★★ 久住昌之/花のズボラ飯 食うってのはこうことだわね。学生さんに読ませよう。

2011-05-05 ★★★★ Kristie Miller/Dating - Philosophy for Everyone: Flirting With Big Ideas おもしろいエッセイがいくつか。このシリーズはおすすめ。特にRichard Paul HailtonのHitting the bars with Aristotleがよい。Pick-up artistという概念を知る。

2011-05-06 ★★ 戸田覚/フランス生まれのブロックメモ RHODIA その魅力と活用術 べつにたいしたことが書いてあるわけではない。

2011-05-06 ★★★ ヤマザキ・マリ/テルマエ・ロマエ III (ビームコミックス) すぐにネタが尽きるかと思ってたががんばっている。

2011-05-06 ★★★ 辛酸 なめ子/女子校育ち (ちくまプリマー新書) 特に驚くことはなく、まあ「そうだろうなあ」な感じ。なめ子先生の書くものは一般に異常なところ、人を不安にさせるところがないと思う。

2011-05-06 ★★★ エレンファイン/THE RULES—理想の男性と結婚するための35の法則 (ワニ文庫) 実践的で効果的なのだろう。

2011-05-07 ★★★ 奥浩哉/GANTZ 1 (ヤングジャンプコミックス) 31巻まで。10巻ぐらいまではすごくおもしろかったけどドラゴンボールになるとあれだ。早く終ればいいのに。大阪編とか絵的には魅力があるんだけどね。あと読者サービスがうざい。人大杉。青年誌連載って難しいよな。

2011-05-08 椎名軽穂/君に届け 1 (マーガレットコミックス) さすがに読めない。

2011-05-08 ★★ 花沢健吾/アイアムアヒーロー (5) (ビッグ コミックス) 5巻まで読んだけどやっぱりだめ。

2011-05-08 ★★ 羽海野チカ/3月のライオン 1 (ジェッツコミックス) 相性悪い。

2011-05-08 ★★★★ トニー クリンク/確実に女をオトす法則 ナンパの本なわけだが、むしろnice でsensitiveな人間がいかにしてあえてjerk(あるいはメガロマニア)になるか、という観点からの読むべきもの。よい「コミュニケーション」についての実践的洞察も含んでいていろいろ興味深い。2000年代のバトルフィールドでは、こっちの「PUA (Pick-up artist)」もの読者と「ルールズ」もの読者との間でマニピュレーション軍拡競争が行なわれていたらしい。おそろしい世界だ。Sex and the Cityその他の映画・番組もそういう観点から見るべきだったのだろう。まあ善良な若者は一読しておく価値があると思う。「ナンパオタク」という言葉が思いうかんだ。私が読むところ、基本は「テツガクすればモテる」。

2011-05-08 ★★★★ 武富健治/鈴木先生 1 (Action Comics) 7巻まで。道徳漫画というか性教育漫画というか。先生は気にいらないけど女子の造形は達者だなあ。

2011-05-09 ★★★ ジャニーン・ドライヴァー/FBI式 人の心を操る技術 (メディアファクトリー新書) タイトルに反して、そこそこまともな非言語コミュニケーションスキル本。それほど操作的ではない。

2011-05-09 ★★★★ Neil Strauss/The Game: Penetrating the Secret Society of Pickup Artists マニュアル本ではなく、自伝的小説というかドキュメントとかそういうの。むしろピカレスクロマン。とんでもなくおもしろい。ナンパ版『麻雀放浪記』。うしろの方の展開はつきなみな感じはあるが、ネタがおもしろいので男女問わずに読む価値がある。ネットを使ったオタクたちの情報交換が人々の思考と行動を変革してしまうというのは実際にあっただろうし(2ちゃんねるにも同様の板があるのね)、各種の心理的操作の技術が分析され蓄積されればこうなるわね。挙げられている操作「テクノロジー」のいくつかは実際に機能しそうな気がする。恐しい。学生様に読ませたい。翻訳は http://www.aazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862340350/yonosukenet-22/ref=nosi

2011-05-09 ★★★★ ニール・ストラウス/ザ・ゲーム 退屈な人生を変える究極のナンパバイブル 本来は五つ★になるはずの本。http://ediaarker.net/u/yonosuke/?asin=0061240168 の翻訳だけど、翻訳者が意味をとりちがえているところが2、3ページにつき1箇所ぐらいあってだめ。まともな出版社からもうすこし練った訳で出せば売れたのに。いまからでも翻訳しなおしてはどうか。

2011-05-11 ★ マーチン/「モテる男はこう口説く!」5日間集中レッスン (PHP文庫) 日本人。ほとんどオリジナルなところがない。

2011-05-11 ★★ ジョン・フェイト/女が好きになる男 その行動、話し方、接し方の法則 まあおだやかで平凡。coplient, copassion, reassuranceだそうだ。

2011-05-11 ★★ デイビッド・コープランド/愛させる技術 (ソフトバンク文庫NF) 『モテる技術』の女性向け。記述がそれと対になっていて、それほどの女性向けテクノロジーがあるわけではなさそう。やっぱり著者たちが男性だからだろう。

2011-05-11 ★★★ デイビッド・コープランド/モテる技術 (ソフトバンク文庫) 他のもっと邪悪で操作的で侵襲的なものを読んだあとではそれほど邪悪ではない。現在の標準的なマニュアルなのかもしれない。

2011-05-11 ★★★ 長谷川 英祐/働かないアリに意義がある (メディアファクトリー新書) 特に驚くようなことは書いてないが、最新の研究の一般向け紹介。

2011-05-11 ★★★★ Ray Santisi/Berklee Jazz Piano: Piano: Jazz ふつうのとは進み方がずいぶん違う。テンションとかアヴァイラブルスケールとか抜きで、割とはやめに左手ウォーキングベースを導入する。

2011-05-11 ★★★★ 河口 俊彦/大山康晴の晩節 (新潮文庫) 河口先生渾身の名著。この一冊書けただけでも棋士になった意味があったろう。これくらいのライターになれる棋士はいるのかな。先崎先生はうまいけど軽すぎるからな。片上先生に期待か。

2011-05-11 ★★★★ アリストテレス/ニコマコス倫理学 (西洋古典叢書) 買い足した。パク先生は偉大だ。

2011-05-12 ★ 日本女性言語学会編/オンナの[建前⇔本音]翻訳辞典 (扶桑社文庫) (扶桑社SPA!文庫) アンケート調査みたいなの。つまらん。

2011-05-12 ★★ デイビッド・コープランド/モテる話術 (ソフトバンク文庫) まあ実践的ではある。しかしこの程度がわからんやつは読んでもうまくいかないのではないか。

2011-05-13 ★ Robert A. Glover/No More Mr Nice Guy: A Proven Plan for Getting What You Want in Love, Sex, and Life ナイスガイはいかんよ、というセルフヘルプ本。ではどうやって jerkになるかという話はあんまりない。話はセックスには限定されていない。特に鋭い洞察があるわけではない。ていうか話があらっぽすぎる。

2011-05-13 ★★ 荻上 チキ/セックスメディア30年史欲望の革命児たち (ちくま新書) なんか表面的な記事ばかりでつまらん。オビの江古田ちゃんが一番おもしろかった。

2011-05-13 ★★★★ 武富健治/鈴木先生 11 (Action Comics) 7巻から11巻まで。性欲からまないところはずいぶんおもしろいのだが、からむとキモい。最後はそんな非日常的に盛り上げずに淡々と終ればいいのにね。続木先生は登場させてはみたものの使えなかった感じ。しかしまあよくも悪くも教育関係者は一読の価値がある。

2011-05-15 ★★★★ ロバートグリーン/権力(パワー)に翻弄されないための48の法則〈上〉 (角川文庫) 「権力の48の法則」。意外におもしろい。セルフヘルプ本の体裁をとった歴史書エンターテイメントというか、現代版マキャベリ。衒学趣味も刺激される。博学なのはよいことだ。翻訳も問題なし。たいへんだったろう。

2011-05-16 ★★★★ ロバートグリーン/権力(パワー)に翻弄されないための48の法則〈下〉 (角川文庫) 逸話集として読むべし。

2011-05-17 ★★★★ Robert Greene/The 48 Laws of Power 翻訳あり。『権力に翻弄されないための48の規則』

2011-05-18 ★★ 大平 健/ニコマコス流恋愛コミュニケーション まあ正道なんだろうけどたるい。どこがニコマコスかはわからん。こういうものを本気で読んでいる人というのはどういう人なんだろうか。

2011-05-18 ★★★★ Robert Greene/The Art of Seduction ハウツーというよりはナンパの哲学。古典文学にいろいろ言及していてそこそこおもしろい。すごい博識で古今東西の誘惑者・アンチ誘惑者・犠牲者が挙げられる。ダンディとかの話ももちろん出てくるし、源氏物語まで。

2011-05-19 松本 零士/ザ・コクピット 1 (My First Big SPECIAL) なつかしいなあ。小学生のときか中学生か。

2011-05-21 ★ 藤岡 靖洋/コルトレーン——ジャズの殉教者 (岩波新書) 出典不明の(新?)情報、明白なまちがい、へんな表記「ヴァリトン歌手」(!)、インチキで中途半端な音楽知識(「ソプラノサックスはテナーサックスと同じEbキーである」)。ドルフィーの名前も出てこないし。ぜんぜんだめ。岩波はどうしてこういうだめな出版社になったのだろうか。もとから?菊地成孔先生はまだ若いとしても、後藤雅洋先生か中山康樹先生に書かせりゃいいのに。

2011-05-21 ★★★★ 松田 道弘/超能力(メンタル)マジックの世界 (松田道弘あそびの冒険) メンタルマジックという分野は手品のなかでも一番興味ひかれる。自分のなかの詐欺師魂が刺激される。19世紀の霊媒師と奇術師の関係とかもおもしろいなあ。

2011-05-23 N/A/ELECOM エレコム AC充電器 ipod/iPhone6s/6s Plus/iPhone5/4S/4/3GS/3G cube型 USB FACE AVA-ACU01F1 バッグに入れておこう。

2011-05-23 ★ マガジンハウス/いい女はみんな淫乱 OLのリアルSEXライフ つきなみ。ごみ。

2011-05-23 ★★ 吉田 たかよし/「脳力」をのばす!快適睡眠術 (PHP新書) つきなみ。

2011-05-23 ★★★ 岩波 明/どこからが心の病ですか? (ちくまプリマー新書) ごくごく一般的な本。病気にはたいしたバリエーションはない。病気というのは月並なものだ。

2011-05-23 ★★★ 小谷野 敦/友達がいないということ (ちくまプリマー新書) 先生の作品としてはちょっと。いいフレーズはけっこうあるのだが、「もてない」系の身も蓋もない感じが足りない。たしかに「もてない」より「友だちがいない」方が情けないよな。小谷野先生にはぜひ「モテるためには」「ナンパ」本をリサーチして評論してほしい。

2011-05-23 ★★★★ N/A/ゼンハイザー ヘッドホン 密閉型/オンイヤー/折りたたみ式 ブラック PX 200-II Black【国内正規品】 まあこれで満足するべし。電気屋でカナル型のやつも試してみたが、満足できる音になるのは2万円近かった。

2011-05-25 東村アキコ/海月姫(1) (KC KISS) 2巻まで。わかっていても笑わされる。やはりうまい。

2011-05-25 ジョージ朝倉/溺れるナイフ(1) (講談社コミックス別冊フレンド) 2巻まで。それなりに読めそう。

2011-05-25 南波あつこ/隣のあたし(1) (講談社コミックス別冊フレンド) これは無理。

2011-05-25 葉月かなえ/好きっていいなよ。(1) (KC デザート) 無理。

2011-05-25 高野苺/夢みる太陽 1 (マーガレットコミックス) 2巻まで。微妙。

2011-05-25 中原アヤ/ラブ・コン 1 (マーガレットコミックス) 厳しい。

2011-05-25 荒木飛呂彦/ジョジョの奇妙な冒険 1 (ジャンプコミックス) 20巻まで。実はばらばらに読んでるだけで、要所要所(シリーズの開始と終了)は飛ばしてた。「スタンド」がなんであるのかいまごろ知る。

2011-05-25 芦原妃名子/砂時計 1 (フラワーコミックス) 古い少女漫画のパターンをてんこ盛りに使っていてかえって新鮮かも。

2011-05-25 松田 道弘/メンタル・マジック事典 松田先生はひじょうに偉い方なのだな。

2011-05-25 荻野 恕三郎/恋愛の哲学 1928年うまれの同志社大学名誉教授。ロマンチックな人だ。まあよい時代に生きていた気がする。

2011-05-25 N/A/ONKYO サブウーファーシステム アンプ内蔵 ブラック SL-A250(B) 買ってしまった。調整中。うっすら鳴らすのが正しいはず。実はあんまり大きな音で鳴らせなくなったので購入した、という話もある。

2011-05-25 ★ アルテイシア/もろだしガールズトーク ~アラサー流 愛とエロスと女磨き~ 2ちゃんねるその他のネット読んでる方がおもしろいだろう。

2011-05-25 ★★ ポール・A. ホーク/きっと、「うつ」は治る アルバートエリスの弟子らしい。とくにオリジナルなとこはなし。いや、自己非難と自己憐憫と他者憐憫の三つに絞ったところがオリジナルか。でも古い。わざわざ訳す意味があったろうか。エリスのタイプの認知療法(論理療法)はなにやら不道徳な匂いがするんだよな。あるいは悪しきプラグマティズム。生きるってのはそういうことじゃないだろう、とか言いたくなることがある。まあそこが魅力なわけだけど。いったん罪悪感を植えつけておいてそれを解消するというキリスト教のマッチポンプのことをいろいろ考えてしまう。ていうかどうしてもキェルケゴール先生とニーチェ先生の対照的実存主義ペアのことを考えてしまう。

2011-05-25 ★★★ 松田 道弘/奇術のたのしみ (ちくま文庫) 読みものとしておもしろい。

2011-05-28 ★★ 千蔵 八郎/名指揮者があなたに伝えたいこと 指揮者エピソードもの。

2011-05-28 ★★★ Robert C. Solomon/True to Our Feelings: What Our Emotions Are Really Telling Us ロバートソロモン先生はおもしろい人なんだよな。1冊ぐらい翻訳出してあげたい。

2011-05-28 ★★★ Sissela Bok/Exploring Happiness: From Aristotle to Brain Science 最近のポジティブ心理学の研究とかふまえてぐだぐだやってる。でも心理学者が書いたものの方がおもしろいね。第4章でセネカとアウグスチヌスの「幸福な生について」を議論している。

2011-05-28 ★★★★ アーヴィング シンガー/愛の探究—生の意味の創造 (りぶらりあ選書) Philosophy Loveも誰か翻訳してほしい。読みなおしたけどおもしろいなあ。

2011-05-29 小形 桜子/モア・リポートの20年 —女たちの性をみつめて (集英社新書) 見つける

2011-05-29 マイロン・シャラフ/ウィルヘルム・ライヒ(上) キチガイぶりがすばらしい。

2011-05-29 ★★★★ アンドレアス カペルラヌス/宮廷風恋愛の技術 (叢書・ウニベルシタス) 図書館入ってなかったので(!)入れてもらった。実はこれも読んでなかったけどおもしろいなあ。ナンパの会話文例もあり。いつの時代も変わらぬ真理、とかって言葉が思いうかぶ。

2011-05-30 ショーペンハウアー/幸福について—人生論 (新潮文庫) ショーペンハウアー先生はいつ何を読んでも面白い。しかし同じものをいろんな翻訳・判型で読んでるから何処でそれを読んだか思い出せないことが多い。ふつうは「あの本の右ページの終わりあたり」とかおぼえてるんだけど。砂の本な感じ。

2011-05-30 ★ 鹿島 茂/オール・アバウト・セックス (文春文庫) セックス本の紹介。特におもしろいわけではない。ていうかおもしろくない。

2011-05-31 ★★ 熊野 純彦/近代哲学の名著 - デカルトからマルクスまでの24冊 (中公新書) 40年前の本を読んでいるようだ。こういう浅い紋切りのは企画としてどうなんだろう。若手もこの分量では書きようがないと思う。

2011-05-31 ★★ 森岡 正博/最後の恋は草食系男子が持ってくる 「ぼくのかんがえた、さいきょうのれんあいをはっぴょうします。」やっぱりくだらないと思う。私は凡人なので、女性が草食系男子なるものに興味をもつ理由がさっぱりわからんですよ。現実ではなく理想を語ることができる人は幸いなるかな。草食系男子という名で呼ばれているAFC (Average Frustrated Chup)がどうやってjerkになるかの方が興味ある。あ、そうか。彼らがかかえている欲求不満やルサンチマンをどう見るか、ってのが森岡先生と私とでは違うんだろうなあ。『感じない男』ではそこらへんについても議論していたように覚えているけど。

2011-05-31 ★★★ ジェシー S. ニーレンバーグ/「話し方」の心理学: 必ず相手を聞く気にさせるテクニック ビジネス書古典らしい。たしかによく書けている。

2011-06-01 ★ 別冊宝島編集部/人生の指針が見つかる 恋愛の名言1300 (宝島SUGOI文庫) なにも編集ボリしーがなくて使い物にならん。少しはあたまつかえばいいのに。

2011-06-01 ★★★★ オウィディウス/恋の技法 (平凡社ライブラリー) 岩波文庫の方が読みやすいような気がする。

2011-06-02 ★ 団 鬼六/快楽なくして何が人生 (幻冬舎新書) なにもおもしろくない。

2011-06-02 ★ アルテイシア/草食系男子に恋すれば くだらん。

2011-06-02 ★★★ 鹿島 茂/乳房とサルトル 関係者以外立ち読み禁止 (光文社知恵の森文庫) 鹿島先生は学者エッセイストとしてお手本みたいな人だわね。

2011-06-02 ★★★★ ロバート・T・マイケル/セックス・イン・アメリカ—はじめての実態調査 まともな研究に見える。「みんなそんなしてないので大丈夫ですよ」みたいな感じ。NHKの調査もこれくらい気合入れてやりゃよかったのにね。

2011-06-03 ★★★★ 石井 宏/反音楽史 反シューマン的音楽観。なかなか読ませる。

2011-06-06 ★★★★ ウィリアム シェイクスピア/ハムレット (新潮文庫) 福田恆存先生の解説はなんかおかしいような。メランコリー体質の理解が不十分なのではないか。しっかしまあシェークスピア先生はどんだけ人間が見えてたんだろうな。こういうのを書ける人が人生を生きるってのはどういうことなんだろう。

2011-06-07 ★★ Helen Fisher/Why Him? Why Her? 脳内物質と対応させて四つぐらいのタイプにわけてごちゃごちゃ。これでいいのかな。なんかもう心理学者というよりは商売人。

2011-06-07 ★★★ デズモンド モリス/セックスウォッチング—男と女の自然史 ところどころ警句風の興味深いパッセージがある。モリス先生はそういうのがおもしろいんだよな。科学者としてはあれなんだろうけど、文人。

2011-06-15 江原 由美子/女性解放という思想 80年代のフェミニズムは肥沃だった。というか、誰も開拓してないので書きたい放題でもあった。

2011-06-16 A. ショーペンハウアー/随感録 ショーペンハウアーはおもしろいなあ。

2011-06-18 アルトゥール ショーペンハウアー/存在と苦悩 (白水uブックス) ここらへん手に入りやすくしてくれたのはよいことですな。

2011-06-18 ★★★★ 角川学芸出版/俳句歳時記 夏 (角川文庫) 俳句は宇宙です。

2011-06-18 ★★★★ アルトゥール ショーペンハウアー/孤独と人生 (白水uブックス) 「ニーチェより、おもしろい」とかって煽り文句はどうだろうか。

2011-06-18 ★★★★ 佐藤 義之/感じる道徳—感情の現象学的倫理学 ずっと以前に御恵贈いただいてたのを今読んでいる。おもしろいじゃないか。佐藤先生も地道にやってて偉いなあ。

2011-06-20 三上 剛史/社会の思考—リスクと監視と個人化 あんまり関係なかった。

2011-06-20 吉村 泰典/生殖医療の未来学—生まれてくる子のために 医療関係者向けテキスト。生殖補助医療での先天的異常はやっぱりちょっと多い、というデータもあるみたい。

2011-06-20 丹野 大/反捕鯨?—日本人に鯨を捕るなという人々(アメリカ人) もしかするとトンデモ系。

2011-06-20 ★★ マイケル ニーナン/認知行動療法に学ぶコーチング わざわざ訳す必要があったのか。カウンセラー向け。

2011-06-20 ★★★ 小松 正之/よくわかるクジラ論争—捕鯨の未来をひらく (ベルソーブックス) わかりやすくてグッド。水産庁あたりの立場がよくわかる。

2011-06-20 ★★★ 愛敬浩二/人権の主体 (講座 人権論の再定位) 笹沼弘志先生の「人権批判の系譜」と河合幹雄先生の「犯罪被害者と人権」がおもしろい。

2011-06-21 ★★★★ 今井 むつみ/ことばと思考 (岩波新書) 立派だ。

2011-06-21 ★★★★ ロバート・A・グーラ/論理で人をだます法 なかなかの一覧。これらを自由に使えるよう身につけたいなあ。でも数が多すぎるか。

2011-06-21 ★★★★ 小田 亮/利他学 (新潮選書) 4枚カードや独裁者ゲームなんかの実験のバリエーションもけっこう進んでるのね。

2011-06-21 ★★★★ N/A/ココフセン オレンジ 12mm幅 2セット 御恵贈いただきました。買ってあげてください。

2011-06-22 ★★★★ ニコラス・A・クリスタキス/つながり 社会的ネットワークの驚くべき力 話はおもしろいはずなのに論述がピンとこないかんじ。再読するとおもしろいわ。(2016/6/11)

2011-06-24 山下 秀智/キェルケゴール『死に至る病』 (哲学書概説シリーズ) よくわからない。概説書シリーズなんだから、初学者がわかりやすい構成にしてほしかった。日誌記述における「精神」の扱い、みたいなのからはじまるのはいくない。

2011-06-24 ★★ 京須 偕充/こんな噺家は、もう出ませんな 落語[百年の名人]論 新聞の書評で紹介されていて市立図書館にお願いしたような気がするが、わざわざ読む価値はない。

2011-06-24 ★★★ すぎむら なおみ/エッチのまわりにあるもの—保健室の社会学— 特段のことはない。でもまじめにがんばっているのはわかる。

2011-06-24 ★★★ キュルケゴール/死に至る病 (まんがで読破) まあいいんではないか。ふつうの子が中学生ぐらいでこういうの読めるのは、教養みたいなんに対する憧憬みたいなんを育てるのに有効だろう。

2011-06-24 ★★★ ポルノ被害と性暴力を考える会/証言・現代の性暴力とポルノ被害—研究と福祉の現場から 雑多な資料集。でもまあがんばってほしい。

2011-06-24 ★★★ ポール ストラザーン/90分でわかるキルケゴール 実は読んでなかった。でもまあキェルケゴールの伝記的情報を著作はやっぱり分けていきたい。

2011-06-25 ★ ミヒャエル ハウスケラー/生の嘆き: ショーペンハウアー倫理学入門 (叢書・ウニベルシタス) だめ。訳す必要あったのかなあ。訳者自身が「よく読めなかった」とか書いてる。本人の著作直接に読んだ方がわかりやすいじゃんね。

2011-06-25 ★ 白取 春彦/超訳 ニーチェの言葉 (ディスカヴァークラシックシリーズ) これはいかん。ニーチェとなんの関係もないじゃん。

2011-06-25 ★★ 大野左紀子/「女」が邪魔をする 発想が古くて学ぶところがない。やっぱり進化心理学勉強しましょうよ。

2011-06-25 ★★★ 大谷愛人/キルケゴールの言葉 (人生の知恵) キェルケゴールってのはこうしてアフォリズムとして読まれればそれでいいんではないか。1冊全部読むのはふつうの人間には無理。

2011-06-26 ★★ アンドリュー・キンブレル/すばらしい人間部品産業 特段おもしろいところはない。

2011-07-02 杉田 聡/男権主義的セクシュアリティ—ポルノ・買売春擁護論批判 (シリーズ現代批判の哲学) もっとまじめに議論されるべきだった。

2011-07-02 橋本 努/自由の社会学 (真横から見る現代) エッセイ集。

2011-07-02 音無 通宏/功利主義と政策思想の展開 (中央大学経済研究所研究叢書) めくっただけ。

2011-07-02 ★ 中村 淳彦/売春未満〜新・名前のない女たち 素人女性編 やっぱりこの人だめ。

2011-07-02 ★ 宇佐美 寛/作文の教育—「教養教育」批判 (シリーズ『大学の授業実践』) 読みにくい。奇妙な人格を感じさせる。

2011-07-02 ★★★ 要 友紀子/売る売らないはワタシが決める—売春肯定宣言 松沢先生は偉い。

2011-07-02 ★★★★ フランシス・S・コリンズ/遺伝子医療革命 ゲノム科学がわたしたちを変える わかりやすくておもしろい。

2011-07-03 ★★★★ スーザン・シャピロ・バラシュ/女はなぜ足を引っ張りあうのか 女どうしの地位争いと妬みと敵意の話。笑える。フェミニストの人たちもこっちの側面もいろいろ議論してほしい。まあ「女の連帯は可能か」とか「女のなかのミソジニー」とか婉曲な表現でいろやっているわけではあるが。もっとこれくらいみもふたもなくなってみてもいいような気がする。訳者の若林さんの嫉妬話もおもしろい。

2011-07-04 大庭みな子/女 (日本の名随筆53) このシリーズけっこう読んだのは、もう20年も前なんだな。こういう文芸くさいものとは縁が切れてしまった。一般の人も読んでないような気がする。(特に男性)作家たちが「女は〜」とか大胆に書ける時代だったのがうらやましいような気はする。

2011-07-04 ★★★ イアン エアーズ/その数学が戦略を決める (文春文庫) まずまずおもしろい。ワインの話。

2011-07-04 ★★★ サイモン・ブラックバーン/哲人たちはいかにして色欲と闘ってきたのか http://t.co/cG12hh の訳。いちいちカッコつきで「欲」と書いて「ラスト」とルビを振っているけど、ふつうに「情欲」でよかったんじゃないかなあ。挿絵が削除されているのも残念。Blackburn先生の文章のあの感じを訳すのはやっぱり難しいな。まああんまり売れないだろう。『ビーイング・グッド』もそうだけど、日本の読者には簡潔すぎてちょっととっつきにくいわね。

2011-07-05 ★★ Cordelia Fine/Delusions of Gender: The Real Science Behind Sex Differences 通俗的な性差の脳科学みたいなんを叩く本。でもあんまり生産的じゃない。まともで重要な本のようだからゆっくり読まねばならんかもしれん。

2011-07-06 ★ 佐藤 仁/ギャンブルの経済学 (かに心書) 最初はまともそうだったが、けっきょく「場の流れ」とかわけわからんことを書いている。読者サービスのつもりなのか本気なのか。

2011-07-06 ★★ 三好 円/バクチと自治体 (集英社新書) よく調べているが、おもしろいところが見つけられなかった。

2011-07-08 ★★★ サトウ タツヤ/心理学・入門 --心理学はこんなに面白い (有斐閣アルマ) 1回生向き教科書。よく書けている。

2011-07-08 ★★★★ 長谷川寿一/進化と人間行動 10年以上経過したからアップデートしてほしい。

2011-07-08 ★★★★ アトゥール ガワンデ/アナタはなぜチェックリストを使わないのか?【ミスを最大限に減らしベストの決断力を持つ!】 ハウツーとしてより読み物としてなかなかおもしろい。ちゃんと仕事をするというのはたいへんなことだな。ちゃんと仕事をするためにちゃんと新しいことを考えられる人は偉い。

2011-07-09 田上 孝一/本当にわかる倫理学 いろんなことを3、4ページで扱っている。高校生向けだけどわりと正確。

2011-07-09 栗原隆/現代を生きてゆくための倫理学 問題へのとりくみ方については加藤尚武先生の影響を強く感じる。栗原先生自身がどういう立場なのかわかりにくい。

2011-07-09 ★★★ 宮 淑子/セクシュアリティ・スタディーズ 高校高学年〜大学1、2回生向けか。宮先生にはがんばってほしい。

2011-07-09 ★★★★ 渡邉 義浩/三国志—演義から正史、そして史実へ (中公新書) 力がある。おそらくこの方の名著。文学と歴史のはざま。こう、『演義』好きでたまらんけど中公に書くならできるだけ客観的にいかねば、でもやっぱり書いちゃう、みたいな筆致が萌える。おそらくこの方はネラーでもあると思う。

2011-07-10 黒木 登志夫/知的文章とプレゼンテーション—日本語の場合、英語の場合 (中公新書) あんまり関係なかった。

2011-07-10 ★★ サトウタツヤ/「モード性格」論—心理学のかしこい使い方 昔読んでなんか納得いかなかったのだが、本棚から発見してまた読みなおしてもなんか納得いかん。書いてあることが納得いかないのではなく、なにか書き落されていることがあるんだろうと思う。もちろん「性格」と呼ばれているものが状況によって変わる、ってこと自体に文句はない。渡邊先生の本も読みなおすか。

2011-07-10 ★★★ ジェームズ ギリガン/男が暴力をふるうのはなぜか—そのメカニズムと予防 「暴力の問題というのは経験の問題であって道徳の問題ではない」p.34暴力の原因は自尊心だそうな。そうですね。なんかジェンダーについての見方が古いかもしれん。もうちょっと進化的な視点を入れた方がいいんじゃないかな。デイリーとソーンヒルやソーンヒルとパーマーたちの仕事は文献表にも出てこない。ホモフォビアを中心にした分析ももうひとつピンと来ない。これは米国独特なのかなあ。さまざまな予防策についてはもちろんあんまり文句はないけど。でもまあ臨床家としての知見は貴重。

2011-07-10 ★★★★ ウィリアム パウンドストーン/囚人のジレンマ—フォン・ノイマンとゲームの理論 フォンノイマン先生の評伝というか、先生を中心にしたゲーム理論の発展の歴史と、冷戦下のアメリカの戦略というか困りぐあいの話。天才の人生から学ぶものはほとんどないが、おもしろい。私には、やっぱり歴史的に説明してもらった方がわかりやすい。

2011-07-11 ★★★ 小田 亮/約束するサル—進化からみた人の心 よい本だけど、『利他学』の方を読めばわざわざ読む必要はないかもしれん。イラストがちょっと・・・

2011-07-12 高藤 直樹/キェルケゴール思想へのいざない—エロス・理性・聖性の音楽家としての 「スーパーフィロソフィスト」の煽り文句に驚いたけど、この手のものとしてはかなりよく書けている。

2011-07-12 川野雅資/セクシュアリティの看護 看護の教科書。患者からセクハラされたらどうするか、みたいなプラクティカルな情報もあるのかと思ったらあんまりなかった。「患者の年齢や特性によって、適した看護婦を選択する」「処置と関連のない話題を提供するなどして、注意を他に向ける。」「性的反応が生じた場合には次のような配慮を行う。・興奮を鎮静させる意味で、一時、処置を中止し席をはずすなどする・患者を傷つけるような言動を慎しむ」

2011-07-12 ★★ 小川 克彦/つながり進化論—ネット世代はなぜリア充を求めるのか (中公新書) ピンとこない。

2011-07-13 稲垣忠/授業設計マニュアル—教師のためのインストラクショナルデザイン なんのための本なのかわからない。

2011-07-13 ギュンター ペルトナー/医療倫理学の基礎 御恵贈いただきました。

2011-07-13 ★★★ Robert Gottlieb/Reading Jazz: A Gathering of Autobiography, Reportage and Criticism from 1919 to Now とにかくぶ厚くて読みごたえがある。内容は抜粋だからなんかあれだけど。

2011-07-13 ★★★★ ロビン ダンバー/ことばの起源—猿の毛づくろい、人のゴシップ おもしろいなあ。動物行動学者(人類学者だった)には自分のまわりの世界はどう見えてるんだろうなとか。なんかふつうの人とはぜんぜん違った理解しているんじゃないかと思ってしまう。実際には同じだろうけど。とにかく進化的なぜなぜ話はおもしろい。進化なぜなぜ話をすると、必ず社会心理学や認知心理学その他いろんな学問のおもしろい話がはいってくるからでもある。邦訳出ているやつはけっこう読んでいる方なのでだいたい基本的な発想はおさえているわけだが、そういう細かいネタにひかれて手あたりしだいに読んでしまう。配偶戦略のためにそういう小ネタを用意しようとしているのかな。

2011-07-14 ★★★★ ジョナサン・ハイト/しあわせ仮説 おすすめ。象の獰猛さを知り、うまいことコントロールしましょう。普通の人々の道徳と幸福の感覚については倫理学プロパーの研究者より社会心理学者のほうがよく知っている。訳も立派。

2011-07-15 Duncan Richter/Why Be Good?: A Historical Introduction to Ethics プラトン、アリストテレス、キリスト教、アクィナスホッブズ、ヒューム、カント、ミル、ニーチェ。

2011-07-15 トマス・ネーゲル/コウモリであるとはどのようなことか ネーゲル先生の隠れ実存主義は魅力的。

2011-07-15 パオラカヴァリエリ/大型類人猿の権利宣言 見つからんので古本入手。さっさとPDFにしておこう。

2011-07-15 石崎嘉彦/知の21世紀的課題—倫理的な視点からの知の組み換え 昔御恵贈いただきました。馬嶋裕「功利主義という問題」徳永哲也「生殖・クローン・人間製造の夢と悪夢」樫則章「「死の選択」をめぐる議論」

2011-07-15 ★★ 柳澤 嘉一郎/利他的な遺伝子 ヒトにモラルはあるか (筑摩選書) 遺伝学で功をとげた老先生が好きなことを書いている、みたいな本。一般向けエッセイ集。

2011-07-15 ★★★★ ピーター シンガー/私たちはどう生きるべきか—私益の時代の倫理 見つかんなくて図書館から。いい本だけど今となっては古いね。

2011-07-15 ★★★★ スタッズ・ターケル/仕事(ワーキング)! いまだに古びない名著。

2011-07-16 水野 浩二/サルトルの倫理思想—本来的人間から全体的人間へ (思想・多島海シリーズ) 難しいなあ。

2011-07-16 今村 健一郎/労働と所有の哲学—ジョン・ロックから現代へ 第5章で「人格に対する所有権」やってる。2012/06/22ごろ再読している。

2011-07-16 ★★ ナタリー・アンジェ/WOMAN 女性のからだの不思議 (上) 自己陶酔した文章が読みにくいしつまらん。

2011-07-16 ★★ ナタリー・アンジェ/WOMAN 女性のからだの不思議 (下) やっぱり文章が鼻につく。

2011-07-16 ★★★ ハワード・S・ダンフォード/不合理な地球人 お金とココロの行動経済学 よくあるタイプの行動経済学の紹介。ポイントがはっきりしていて読みやすい。筆名使う人は業績書にどう書いてるんだろうか。

2011-07-16 ★★★★ 快楽亭 ブラック/快楽亭ブラックの放送禁止落語大全 ブラック師匠は偉いのです。

2011-07-17 B. F. スキナー/自由への挑戦—行動工学入門 (1972年) (Bestseller selected) この奇怪な本についてはあまり知られていない。入手困難。

2011-07-17 ★★★★ スーザン・ブラックモア/意識 (〈1冊でわかる〉シリーズ) うしろの方がおもしろい。

2011-07-18 Peter Singer/Great Ape Project: Equality Beyond Humanity 実はもってなかった。

2011-07-18 ★★★★ ダニエル カーネマン/ダニエル・カーネマン 心理と経済を語る まあ他で読んでいるネタばかりだし、自伝のところはもっとおもしろいエピソードがありそうだけど、とにかく重要な研究だよなあ。

2011-07-20 ★★★★ 香西 秀信/論争と「詭弁」—レトリックのための弁明 (丸善ライブラリー) おもしろい。

2011-07-22 野矢 茂樹/ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む (ちくま学芸文庫) 野矢先生は偉いなあ。

2011-07-22 ★★ ミル/自由論 (まんがで読破) このシリーズはどれも原典は関係のない物語で話をすすめちゃう。幸福の一要素としての個性の発展の話はもう少し詳しくしてほしかった。徳に選択による各種能力の発展。「人間は一本の樹木だ!」でもまあネーム作っている人たちはがんばっている。

2011-07-22 ★★★ 谷岡 一郎/負け方の王道 (マイコミ新書) 谷岡先生の本としてはいまいちかな。ちゃんとリスクとってちゃんとコスト払おうぜ、ってな話。ギャンブラーは公正な世界を信じている。

2011-07-23 ★★★★ Martin Seligman/Flourish: A New Understanding of Happiness and Wellbeing: The practical guide to using positive psychology to make you happier and healthier ポジティブ心理学が成功したのは、匿名でセリグマン先生に研究資金を出している組織があったから、とか(すぐあとにどこかは明らかにされる)。ゼーレと人類補完計画は実在しているのかと思ったよ。Authentic Happinessの(1)ポジティブ感情、(2)エンゲージメント/フロー、(3)人生の意味、に加えて、新しい理論(Well-Being)では(4)達成と(5)ポジティブな人間関係を幸福の要素として入れます、とか。まあふつうそうじゃろ。この本こそは読みやすい正確な訳で翻訳してほしいなあ。『世界で一つだけの〜』もピーターソン先生のもちょっとあれだから。

2011-07-23 ★★★★ デヴィッドエドモンズ/ポパーとウィトゲンシュタインとのあいだで交わされた世上名高い一〇分間の大激論の謎 今ごろ読んでる。おもしろいなあ。つい夢中になってしまった。やっぱり世の中にゴシップ以上におもしろいものはないよな。ブロードだのユーイングだのブレイスウェイトだのといった業績でだけ知っている人々のゴシップもおもしろい。まあどっちも善人ではない。近寄りたくない。私は真理や名声より幸福である(さらにできれば善人である)方が大事。それにしてもナチズムからまだ70年も経ってない、ってのはあれだ。

2011-07-24 ★★★★ 福島 章/犯罪心理学入門 (中公新書 666) 82年の段階でこれ書いてたのは偉いよな。まだ読む価値がある。

2011-07-26 ウィリアム・W. バートリー/ウィトゲンシュタインと同性愛 一応買ってみたけど、わりと真面目なビトゲンシュタイン評伝。特段ウィトゲンシュタイン先生が同性愛者だったかどうかとかそういう話ではない。邦訳タイトルはどうだろうなあ。まあいずれゆっくり読むかもしれず、読まないかもしれず。

2011-07-29 ★★ 楠木 新/人事部は見ている。 主に評価と異動について、真面目な人の正論が書いてある感じ。会社の内部の人には当然で、外部の人にはもうひとつよくわからない、という感じではないか。期待していた監視や不祥事まわりの話はなし。まあ現役じゃ書けないのだろう。

2011-07-30 Peter Singer/Practical Ethics Cliate Changesっていう章が追加されたみたい。

2011-07-30 さそうあきら/ミュジコフィリア 1 (Action Comics) まだこれからな感じ。『マエストロ』の高みを再現できるのかどうか。作曲・現代音楽ものってのは音楽ものとしては最高度に難度高そうだ。いろいろ面倒な解説も必要だし。ジャズものぐらいにしときゃいいのにと思うけど、ピアノとオケの王道二つで名作を残してしまうと、そうもいかんのんだろう。

2011-07-30 玉井真理子/子どもの医療と生命倫理—資料で読む 読む本というよりは調べる資料。こういうのも必要。偉い。1. 医療と子どもの権利2. 乳幼児検診、予防接種、学校保健3. インターセックス4. 遺伝子検査5. 新生児医療6. 親による治療拒否、医療ニグレクト7. 脳死・臓器移植8. ターミナルケア

2011-07-30 藤本 哲也/性犯罪研究 (日本比較法研究所研究叢書) 堅い本。

2011-07-30 日比野由利/テクノロジーとヘルスケア—女性身体へのポリティクス 御恵贈いただきました。中絶と不妊治療の話。手法は(歴史)社会学みたいな感じが中心だけどそれほど統一性はない。テクノロジーの問題も特に中心にはなってない。(実は普通の意味での「ポリティクス」もあんまり扱われていないような)内容は http://bit.ly/ocIF9 。やっぱりこの手の論文集はまとまった印象を与えるのが難しい。中絶か不妊かどっちかにしぼった方がよかったんじゃないかな。

2011-07-30 ★★ 矢部 正秋/プロ弁護士の思考術 (PHP新書) 古今の名作とか引用しつつ、自分の頭で考えましょうっていうお説教。特に裁判関係のおもしろい話は見つからない。引用したあったヒトラーがおもしろかった。「民衆の圧倒的多数は、冷静な熟慮よりもむしろ感情的な感じで考え方や行動を決めるという女性的素質をもち、女性的な態度をとる。しかしこの感情は複雑ではなく、非常に単純で閉鎖的である。この場合繊細さは存在せず、肯定か否定か、愛か憎か、正か不正か、真か偽かであり、決して半分はそうで半分は違うとか、あるいは一部はそうだがなどということはない。」(『わが闘争』)

2011-07-30 ★★★★ リチャード・D. アレグザンダー/ダーウィニズムと人間の諸問題 あらー、古いのにそれなりにおもしろいわ。ゆっくり読みたい。あんまり知られてない?ウィルソン先生の次の年か。15年前に読んどく本だったわね。

2011-07-30 ★★★★ 熊田梨恵/救児の人々 ~ 医療にどこまで求めますか (ロハスメディカル叢書 1) 猛烈にヘビーな話。勇気がある。ルポルタージュのお手本のような手並みは立派。この人はデキる。もっと話題になるべき本な気がする。生存学の人々はとりあげてないみたいだな。

2011-07-31 小松 易/たった1分で人生が変わる 片づけの習慣 いくら本読んでも無駄。

2011-07-31 ★★★★ 辻村 みよ子/女性と人権—歴史と理論から学ぶ 良書。

2011-07-31 ★★★★ マーサ ヌスバウム/感情と法—現代アメリカ社会の政治的リベラリズム とてもおもしろい。本棚に置きっぱなしにしてないで、もっと早く読んでおくべきだった。80年代からの心理学での嫌悪感の研究と、ゴフマンあたりからのスティグマや恥の感覚の研究とか使って、米国の有名裁判をいろいろやる。差別(特にジェンダー/セクシュアリティまわり)とか裁判制度とか興味ある人は必読。でも2年前に読んでもわかんなかったかもしれん。ミルの功利主義的リベラリズムで行くってわけだが、はたしてこのミル解釈がどうかな。翻訳はいい感じ。あとで勉強がてら細かいところチェックしたい。それにしてもヌスバウム先生は正しすぎて、私みたいな人間はときどき反感を感じちゃうんよね。

2011-08-01 前田 泰樹/心の文法—医療実践の社会学 むずかしい。どういうことをやろうとしているのかを私が理解していないからだろう。会話の記述とかは日本の伝統芸「吹き出し」を使うべきではないか。iPhoneのSMSみたいになってりゃ読みやすそう。

2011-08-01 ★★★ フレデリックデラコステ/セックス・ワーク—性産業に携わる女性たちの声 重要なんだけど、読んでもあんまりおもしろくないんだよな。角田先生の解説があれだ。

2011-08-02 Andrew J. Dell'Olio/Introduction to Ethics: A Reader (Elements of Philosophy) アンソロジー。宗教と道徳、相対主義、自然法、功利主義、義務論(カントにロスに)、徳倫理(論語とかも)、倫理学批判(ニーチェとかフェミニズムとか)、よい人生(老子やダライラマとかも)

2011-08-02 Walter S. Dekeseredy/Violence Against Women: Myths, Facts, Controversies DVとかそっちの。カナダの話。

2011-08-02 宇佐美誠/ドゥオーキン: 法哲学と政治哲学 今んとこ関係なさそう。

2011-08-02 ★★★ ニック・レーン/生命の跳躍——進化の10大発明 かなりadvanced。意識の話なんかも哲学研究者の読むより生物学者の読んだ方がおもしろいと思ってしまうのはあれだなあ。哲学研究者は伝統のしがらみが重すぎるからだろうな。訳者の人は親切。良心的。

2011-08-03 ★★★ ジョン・キューザック/ハイ・フィデリティ 特別版 [DVD] 昔1回見てるような気がするけど記憶がない。モテる主人公ものってのはちょっとのれない。でも脚本とか本当によくできてる。

2011-08-05 ★★ 石川 幹人/人は感情によって進化した (ディスカヴァー携書) この内容で1000円は高いよ。650円ぐらい。

2011-08-05 ★★★ 村上宣寛/性格のパワー 「本書は・・・言わば遺物となってしまった宮城著『性格』の現代バージョンである」と強く来た。実際あの本いまでは有害だから(レポートとか見るといまだに読まれてるみたい)、岩波は責任もってまともなやつを出すべきなんだよな。新鮮な話はないけど、まあとにかくわかりやすい。私はこの先生は(なんかメガロで攻撃的な点はさておいて)信頼できるんではないかと思っているのだが、業界内での評価はどうなんだろうな。しかし一貫性論争ってのはなんだったのか、渡辺先生の『性格とはなんだったのか』読みおなおさなきゃならんようだなあ。

2011-08-05 ★★★ マイケル・カーティス/夜も昼も [DVD] 筋はどうしようもないが、まあ名曲オンパレードだから悪かろうはずがない。Love for Sale以外の代表曲はほとんどやってるような。チャーリーパーカー先生とリーコニッツ先生のせいで私の2%ぐらいはコールポーター先生になってる。アレンジは当然50年代な感じ(1946年だった)だけど、20〜30年代にはどういうふうに上演してたんかね。ホモ話はほのめかしもなかった。まあ時代的にしょうがない。

2011-08-05 ★★★★ 石川 幹人/人はなぜだまされるのか—進化心理学が解き明かす「心」の不思議 (ブルーバックス) こっちはまじめに書いている。かなりおもしろい。各種の認知バイアス。こっちは861円では安い。1500円ぐらいの価値がある。

2011-08-05 ★★★★ 飛田茂雄/現代英米情報辞典 入れてもらった。Prince様に1ページ使っている。コールポーターは1/3ページ。それにしてもすごいエネルギーだ。圧倒される。

2011-08-07 ★★ ジェイソン・トインビー/ポピュラー音楽をつくる—ミュージシャン・創造性・制度 アカデミックだけどつまらん。途中であきらめ。

2011-08-07 ★★★ 戸田山 和久/応用哲学を学ぶ人のために 私のようなものに御恵贈いただきました。まだ混沌としています。

2011-08-07 ★★★★ 信原 幸弘/脳神経倫理学の展望 いまごろ読んだけど、まじめに勉強している論文が多い。オリジナリティってんではまだあれなのかもしれないけど、この分野に優秀な人々が集まっていることはわかる。がんばってほしい。でもまあ一般向けではないわね。御恵贈いただいたのかもしれません。もしそうだったらありがとうございます。すぐにあれしないですみませんすみません。

2011-08-08 ★★★★ ウォルターミシェル/パーソナリティ心理学—全体としての人間の理解 これはすごい教科書。大学の授業でこういうのを読ませてもらえるってのはどんな恵まれてるんだ。

2011-08-11 Leslie Francis/Date Rape: Feminism, Philosophy, and the Law 論文集。デートレイプ論争のころのやつ。

2011-08-11 Irina Anderson/Accounting for Rape: Psychology, Feminism and Discourse Analysis in the Study of Sexual Violence (Women and Psychology) 心理学に関する部分はおもしろそう。

2011-08-11 Ren?e J. Heberle/Theorizing Sexual Violence (Routledge Research in Gender and Society) 論文集。 Ann J. Cahill, Sexual Violence and Objectificationは読んでもよさそう。

2011-08-11 Louisedu Toit/A Philosophical Investigation of Rape: The Making and Unmaking of the Feminine Self (Routledge Research in Gender and Society) ポスコロとかそういう感じ。大仰で読みにくい。

2011-08-11 Mark Cowling/Making Sense of Sexual Consent よさげ。法哲学。2013/5/1 再読中。Sobleは全体に批判的な書評を書いている。

2011-08-11 Carole Pateman/The Sexual Contract 古典。

2011-08-11 ★★★★ David Archard/Sexual Consent やっぱり哲学者がやっているやつがピンと来る。こうやってチマチマやんのが好きなんよね。内容は部分的にフェミニスト(マッキノン/ドゥオーキンのライン)批判しているところもあるけど、全体的には親フェミ・良識的。この手の話するときにはMUST-READかもしれない。Rosarie Putna Tongの好意的な書評がEthics vol. 109 1999に。

2011-08-11 ★★★★ Grant T. Harris/The Causes Of Rape: Understanding Individual Differences In Male Propensity For Sexual Aggression (THE LAW AND PUBLIC POLICY.) 犯罪学。よい。

2011-08-13 Prof. Stephen J. Schulhofer/Unwanted Sex: The Culture of Intimidation and the Failure of Law よさげ。どうも重要な本だな。デートレイプについてはなんかパターナルというかパトロナイジングというかそういうのを感じないでもないが、全体としては妥当か・・・。ナオミ・ウルフ先生たちのTake Responsitibityって考え方を激しく批判している。

2011-08-15 ★ ジョン・A. フィリップス/イヴ その理念の歴史 ふと手にとってしまったが時間の無駄。

2011-08-15 ★★ バンバー・ガスコイン/ザ・クリスチャンズ—キリスト教が歩んだ2000年 砂漠の隠者たちの話が読みたかったのだが、ほとんど触れてなかった。公立の図書館というのはこういう古ぼけた(それほど価値のない)本が棚にならんでいてなんとも雰囲気があるよな。

2011-08-17 ★★★★ 小谷野 敦/悲望 (幻冬舎文庫) 雑誌に載ったときに雑誌室で読んだのだが、なんかいてもたってもいられない気分になった。あらためて読みなおしてみてやはりひどい。まあ小谷野先生はなんというか評論家としての作家としても、「本当のこと」を知りたいし書きたい人なんよなあ。

2011-08-18 Daniel Nettle/Happiness: The Science Behind Your Smile 翻訳あり。ダニエル・ネトル、『目からウロコの幸福学』、オープンナレッジ、2007。

2011-08-18 Wendy Wasserstein/Sloth: The Seven Deadly Sins (New York Public Library Lectures in Humanities) 哲学者じゃなくて文学者によるもので、あんまりおもしろくない。

2011-08-18 Susan Shapiro Barash/Tripping the Prom Queen: The Truth About Women And Rivalry 女はなぜ足を引っ張りあうのか by スーザン・シャピロ・バラシュ http://t.co/oMYN5luの原本だけど、ずいぶん印象が違う。・・・っていうか全然違う本ではないのか。共通しているところを見つけるのさえたいへん。

2011-08-18 David G. Myers Ph D/Pursuit of Happiness 古い。

2011-08-18 Sheila A. M. McLean/Autonomy, Consent and the Law (Biomedical Law and Ethics Library) 遺伝情報の話とかはいっているのが2000年代。

2011-08-18 Christopher Kaczor/The Ethics of Abortion: Women's Rights, Human Life, and the Question of Justice (Routledge Annals of Bioethics) 中絶反対派。哲学的アプローチ。

2011-08-18 Joni Lovenduski/The New Politics of Abortion 80年代半ばの先進各国の政治的状況とか。

2011-08-18 Stephen D. Schwarz/Moral Question of Abortion (A Campion book) WorldBetterBooksから。まあ古い。

2011-08-18 D. Kelly Weisberg/Applications of Feminist Legal Theory to Women's Lives: Sex, Violence, Work, and Reproduction (Women in the Political Economy) 重い。人殺せそうだ。主要な理論の抜粋と主要ケース。

2011-08-18 Charles Foster/Choosing Life, Choosing Death 1841139297

2011-08-18 林 幹人/刑法各論 なかなかの保守派。でも新版を見るべきだろう。「性の自由化が進みつつある現代においては、多少の脅迫・欺罔による性的行為をすべて犯罪とすることはできないことに注意する必要がある。」p.92

2011-08-18 西田 典之/判例刑法各論 第5版 読みにくいにょ。

2011-08-18 須之内 克彦/刑法における被害者の同意 ドイツ系の人。英米系の人とはぜんぜんタッチが違う。対向的スポーツの問題とかおもしろいのね。

2011-08-18 ★★★★ Daniel Nettle/Personality: What Makes You the Way You Are (Oxford Landmark Science) 翻訳あり。ダニエル・ネトル『パーソナリティを科学する』、白揚社、2009

2011-08-18 ★★★★ 角川学芸出版/俳句歳時記 秋 (角川文庫) 詩人なので早めに手配しております。………秋ですなあ。

2011-08-19 Marty Klein/America's War on Sex: The Attack on Law, Lust and Liberty (Sex, Love, and Psychology) 言論の自由を脅かす保守やラジフェミたちに対抗します、みたいな本。性教育、リプロダクティブライツ、放送コード、アダルトエンターテイメント、インターネット、ポルノ、マイノリティーの抑圧とか。

2011-08-19 Lisa M. Diamond/Sexual Fluidity: Understanding Women's Love and Desire レズビアンとか。性別よりは「その人であること」が大事なの、とか。

2011-08-20 ★★ 和田 芳恵/暗い流れ (講談社文芸文庫) 名作らしいが、河出からでているエロ体験手記と見分けがつかない。

2011-08-20 ★★★★ 枡野 浩一/結婚失格 (講談社文庫) 小谷野先生経由で興味をもった。面白いじゃないか。

2011-08-21 Steven M. Platek/Female Infidelity and Paternal Uncertainty: Evolutionary Perspectives on Male Anti-Cuckoldry Tactics いろいろ怖い本。

2011-08-21 Mary E. Williams/Sex (Opposing Viewpoints) 性道徳、同性婚、処女性、性教育/禁欲教育、ポルノ、二股、売春。

2011-08-21 Alan Soble/The Philosophy of Sex: Contemporary Readings 2nd ed.

2011-08-21 N/A/Philosophy and Sex 第2版。

2011-08-21 Alan Soble/The Philosophy of Sex and Love: An Introduction (Paragon Issues in Philosophy) これは実は某氏が翻訳完成させているはずなのだが、出版の見込みはないのだろうか。

2011-08-21 Robert Baker/Philosophy and Sex 第3版。

2011-08-21 Andrew Fisher/Metaethics 私も買いましたよ。ヘア先生が2ページしか出てこない。それも道徳心理学の項。Alex Millerとかのそうだったんだけど、なぜヘア先生が2000年以降のメタ倫理学から抹殺されることになったのかってのは謎。科哲の若大将や若い人々に聞いてもわからない。あ、nekohanten先生に聞けばいいのか。「世紀末」論文であんまり議論されなかったからかなあ。

2011-08-21 エリオット ソーバー/過去を復元する—最節約原理、進化論、推論 むずかしくてあんまりわからない。

2011-08-21 ★★★★ Robert M. Stewart/Philosophical Perspectives on Sex and Love 大学のでセックス哲学講義の基本テキストとして広く使われたアンソロジー。性役割と平等、性的規範、エロチックラブ、友愛と家族愛。ミル、ネーゲル、マイケルルース、ヒューム、カント、プラトン、キェルケゴール、サルトル、ボーヴォワール、アーヴィン・シンガー、ソーブル、ノージック、ロバート・ソロモン、アリストテレスなど。

2011-08-21 ★★★★ Alan Wertheimer/Consent to Sexual Relations (Cambridge Studies in Philosophy and Law) 重要かつおもしろい。

2011-08-21 ★★★★ Alan Soble/The Philosophy of Sex: Contemporary Readings 第5版

2011-08-21 ★★★★ Michael Bruce/College Sex - Philosophy for Everyone: Philosophers With Benefits このPhilosophy for Everyoneシリーズはおもしろいんだよな。どれも研究論文というよりは哲学エッセイなんだけど。こういうのはニーズがある。Datingも読むべし。http://ediaarker.net/u/yonosuke/?asin=1444330225

2011-08-21 ★★★★ Robert B. Baker/Philosophy and Sex: Adultery - Monogamy - Feminism - Rape - Same-sex Marriage - Abortion - Promiscuity - Perversion 老舗アンソロジー第4版。これで終わりっぽい。第3版より収録本数が減ってへんなポストモダンが増えている。Frederick Elliston先生がお亡くなりでWinninger先生の影響力が増えたから。

2011-08-21 ★★★★ デイヴィッド・ヒューム/ヒューム 道徳・政治・文学論集[完訳版] 偉い。

2011-08-22 ロバート・ブライ/グリム童話の正しい読み方 『鉄のハンス』が教える生き方の処方箋 (集英社文庫) 自己啓発の名著らしいが読む気にならん。数十ページであきらめ。

2011-08-22 ★★★ 仲正 昌樹/今こそルソーを読み直す (生活人新書) 予想よりまともでおもしろい。

2011-08-24 柳沢 きみお/夜に蠢く 渇いた奴隷編 (GAベスト) これは奇書というか怪作なんだよな。「勝ち組誕生編」も読んでいるのだが、1冊分飛ばしてしまっている。内容紹介はここらへん。 http://www.geocities.jp/paarisu/gnd.htl

2011-08-24 野崎 泰伸/生を肯定する倫理へ—障害学の視点から うーん、ちょっといろいろ盛り込みすぎか。でもまあやっぱり情熱は大事ですね。伊勢田書評http://blog.livedoor.jp/iseda503/archives/1656860.htl野崎返答http://repository.osakafu-u.ac.jp/dspace/bitstrea/10466/12597/1/2012000069.pdf八幡書評http://www.kansai-rinri.org/studies/43yahata.pdf

2011-08-24 安部彰/連帯の挨拶—ローティと希望の思想 うーん、よくわからない。あとでゆっくり読んでみるか。やっぱり索引つけてほしかったな。でもまあ情熱はだいじですね。

2011-08-24 ★★★ 岡田 暁生/「クラシック音楽」はいつ終わったのか?—音楽史における第一次世界大戦の前後 (レクチャー第一次世界大戦を考える) いつもの岡田先生だけど、まだ資料が足りなくてまだあれな感じ。第一次世界大戦ってたしかにおもしろいね。がんばってほしい。

2011-08-24 ★★★ 原山 擁平/セクハラの誕生: 日本上陸から現在まで 労作。晴野さんの会社の人々怖すぎるよ。これで勝訴してたったの150万円か。支援団体もやばい。晴野さんの視点からのものではあるわけだが、そういうふうに体験されていたんだろう。あれ、でも『さらば原告A子』は前に読んだような気がする。・・・いや読んでないか。p. 233 「対面」→「体面」しかし晴野まゆみ『さらば、原告A子』からの使用している文章が多すぎる。これってどうなんだろう。

2011-08-24 ★★★ M. ラター/遺伝子は行動をいかに語るか 堅いサーヴェイ本。

2011-08-24 ★★★ ロビン ダンバー/友達の数は何人?—ダンバー数とつながりの進化心理学 進化心理学にかかわる啓蒙書というかエッセイ集というか。New Scientistあたりのコラム集か。

2011-08-24 ★★★ ジョージー・ヴォーゲル/女の子はいつも秘密語でしゃべってる この人自身はジャーナリスト。ソースとしてヘレンフィッシャーあたりがよく登場する。まあありがちな本だけど軽妙でみもふたもなくてよい。

2011-08-24 ★★★ レナード サックス/男の子の脳、女の子の脳—こんなにちがう見え方、聞こえ方、学び方 やっぱり学習に関する男女差についてやっぱり考えるべきだろうということで。一般向けだが、おそらくけっこう良書。そもそも聴覚そのものにも男女差があるとか。あるよなあ。しかし原書見てみると、 SexとDrugsとDisciplineとLesbian, Gay Bisexual, Transgender, Sissy, and Toboyの4章が訳出されてない。

2011-08-25 野家 啓一/岩波 新・哲学講義〈別巻〉哲学に何ができるか 川本先生の読んだ。

2011-08-25 ジョン・ロールズ/人権について—オックスフォード・アムネスティ・レクチャーズ ローティ読んだ。

2011-08-25 ジェフ クルター/心の社会的構成—ヴィトゲンシュタイン派エスノメソドロジーの視点 なんか衝撃を受けた。この分野のすごさの片鱗を見た感じがする。なんというか、クルター先生にとっては日常的な会話の自明性が失なわれてしまっている。日常会話したり小説読んだりできるだろうか。

2011-08-25 ★★★★ リーズ・エリオット/女の子脳 男の子脳 神経科学から見る子どもの育て方 青年期ぐらいまでの性差に関するかなり慎重で実証的な良書。ここらへんの研究も女性研究者の増加によって新しい段階に入ってる感じ。でも7章なんか読むと、男の子社会でのさまざまな圧力についてはさすがにあんまりわかってない感じ。うーん、四つ星だったけどやっぱり五つにしておこう。学者向けの注や参照文献なんかはwebに載せる、ってのはまあこれからは正しい方針なんだろうな。・・・と思ったけどアクセスできねーじゃん。できた。 http://www.nhk-book.co.jp/recoend/gakugei/liseeliot.pdf

2011-08-26 ★★ マイケル オーシェイ/脳 (〈1冊でわかる〉シリーズ) あんまり楽しめなかった。

2011-08-26 ★★ デボラ タネン/どうして男は、そんな言い方 なんで女は、あんな話し方—男と女の会話スタイル9to5 言語学の人らしい。主に会社とかでのコミュニケーションスタイルについて。なんか古いしつっこみや考察甘くてつまらん。あんまり読む価値なし。

2011-08-26 ★★ 日下直子/大正ガールズ エクスプレス(1) よくわからん。東山アキコ風味?

2011-08-26 ★★ 木挽裕美/心や意識は脳のどこにあるのか おそらく新聞コラムの寄せ集め。

2011-08-26 ★★★ 晴野 まゆみ/さらば、原告A子—福岡セクシュアル・ハラスメント裁判手記 世界は不条理。これくらい不条理だと世界に対して憎悪を抱いてもしょうがないかもなあ。自己啓発セミナーもまあ回復に役立つならあれだろう。世話になった(そしてのちにちょっとモメた)弁護士はやっぱり角田由紀子先生。どうせだから小谷野先生の評論・私小説ばりに他の支援者の人々の名前も出してほしかった。→ 組織の代表は牟田和恵先生だったことを2018年に知る。

2011-08-26 ★★★★ クリス フリス/心をつくる: 脳が生みだす心の世界 これはかなりおもしろい。

2011-08-26 ★★★★ 松田洋子/ママゴト 1 (ビームコミックス) 松田洋子先生も前作あたりからシリアス路線に切り替えて創作のピークを迎えようとしている。

2011-08-27 ★★★ ティナ・シーリグ/20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義 思ったよりおもしろい。「アイディアは〜に似ている」とかの大喜利は学生様にやらせてみるかな。

2011-08-28 Warren Farrell/The Myth of Male Power なんかしょうもない感じの本。読まんでもいいだろう。

2011-08-28 Leonard Sax M. D. Ph. D. /Why Gender Matters: What Parents and Teachers Need to Know about the Emerging Science of Sex Differences あら、この本もってた。邦訳は『男の子の脳、女の子の脳』。しかし SexとDrugsとDisciplineとLesbian, Gay Bisexual, Transgender, Sissy, and Toboyの4章が訳出されてない。

2011-08-31 ★★★ 中山 康樹/マイルス・デイヴィス 奇跡のラスト・イヤーズ (小学館101新書) 晩年についてはもっと資料が出てきそうな感じだし、いろいろ語ることがありそう。

2011-08-31 ★★★★ Robert Baker/Philosophy and Sex 有名なアンソロジーの初版もやっと入手。こっからセックス哲学がはじまりました、エポック。

2011-09-01 Kathleen A. Bogle/Hooking Up: Sex, Dating, and Relationships on Campus ((none)) 自分自身いろいろフックアップ楽しんだ人による若者インタビュー集。

2011-09-01 ★★★ レイチェル・シモンズ/女の子どうしって、ややこしい! いろいろ勉強してます。女性恐怖がさらにひどくなりそうだ。「女子校教員のための48のティップス」とかそういう本も欲しい。

2011-09-01 ★★★★ 松田洋子/赤い文化住宅の初子 (F×Comics) おもしろいねえ。

2011-09-03 Naomi Wolf/Fire with Fire: New Female Power and How It Will Change the Twenty-First Century ポルノに続いてデートレイプ論争もフェミニスト陣営をさらに分裂させたわけだね。ドゥオーキン・マッキノンのタイプの被害者フェミニズ対「パワーフェミニズム」。

2011-09-03 Adelaide Bry/Sexually Aggressive Woman なんとも時代を感じる。

2011-09-03 ★ Anne Dufourmantelle/Blind Date: Sex and Philosophy まとまりのないだらだらしたポストモダンみたいなポエムもどき。おそらくゴミ。

2011-09-03 ★★ 合田 士郎/そして、死刑は執行された (ノンフィクションブックス) あんまりピンと来ない。

2011-09-03 ★★★ 読売新聞大阪本社社会部/性暴力 ふつう。

2011-09-05 小谷野 敦/童貞放浪記 いまは文学読む気分じゃないようだ。あとで読みなおしてみよう。まあしかし人間の実際の生活というのは多様だな。細部を見せられるとなんか多様すぎて圧倒されるよね。

2011-09-05 ★★ 久保田 裕之/他人と暮らす若者たち (集英社新書) 理想論みたいなんじゃなくて、もうちょっとぶちゃけた話が読みたいね。

2011-09-05 ★★★ 辛酸 なめ子/女子の国はいつも内戦 (14歳の世渡り術) 「処世術検定」が笑える。まあよくもわるくもなめ子先生。

2011-09-05 ★★★★ ロザリンド ワイズマン/女の子って、どうして傷つけあうの?—娘を守るために親ができること これはけっこうよい。少女たちの生活における派閥や美人コンテンスト、おっぱいコンテスト、さらには感じのいい子コンテスト、その他もろもろ。原書Queen Bees and Wanabeesはaazon.coでも高得点だね。教育関係者は必読だと思う。特に男性教員は。これに匹敵する男の子版はないのだろうか。まあ必要ないのか。

2011-09-06 Alan Soble/Eros, Agape and Philia: Readings in the Philosophy of Love アンソロジー。

2011-09-06 前田 泰樹/エスノメソドロジー—人びとの実践から学ぶ (ワードマップ) 「エスノメソドロジーはすごいよ」っていう宣伝だけに見えるけどなあ。

2011-09-06 山崎 敬一/美貌の陥穽—セクシュアリティーのエスノメソドロジー 政治的に正しい態度が鼻につく。会話をここまで細かく見るのなら、もっといろいろ見るべきものはあるような気がする。

2011-09-06 N/A/富士通 パッドユニット (S1500シリーズ用) FI-C611P 2個目。

2011-09-06 ★★ 永井 永光/荷風と私の銀座百年 義理の息子も俗物。

2011-09-06 ★★★ ハロルド・ガーフィンケル/エスノメソドロジー—社会学的思考の解体 「アグネス」と「受刑者コード」読んだ。なるほど。まあがんばってほしい。でも「アグネス」全訳しないのってどうなんだろうな。あれ、重複して図書館に入れてもらってしまった。ホットローダーも読みました。すごくおもしろい、とは言いにくいわね。でもこういうのが新しかった時代があるんだろう。ある程度はふつうの社会学みたいなのにとりこまれている気はする。

2011-09-06 ★★★ アラン クロン/入門エスノメソドロジー—私たちはみな実践的社会学者である (serica books) おかげでやっとおぼろげな姿をつかんだ。

2011-09-06 ★★★ N/A/プラトン「饗宴」への招待 (1971年) (私の古典) 一般読者向け解説。

2011-09-06 ★★★★ Robert C. Solomon/The Philosophy of Erotic Love セックスと哲学史。饗宴、サッフォー、テアノ、オウィディウス、アウグスティヌス、エロイーズとアベラール、シェークスピア(ソネット)、ミルトン、スピノザ、ルソー、ヘーゲル、ショーペンハウアー、タンダール、ニーチェ。フロイト、ユング、ライク、ルージュモン、サルトル、ボーヴォワール、ファイアストーン。シンガー、ヌスバウム、ノージック、ベイヤー、ソロモン。

2011-09-06 ★★★★ 柳父 章/翻訳語成立事情 (岩波新書 黄版 189) これは名著なのね。買っておいた。

2011-09-06 ★★★★ プラトン/饗宴/パイドン (西洋古典叢書) あら、出てるの知らかなったよ。

2011-09-07 ★★ 持田 叙子/永井荷風の生活革命 (岩波セミナーブックス) やっぱりこの人は波長があわない。

2011-09-08 ★★★★ タイラー・コーエン/フレーミング「自分の経済学」で幸福を切りとる あれえ、なんか既読感がある・・・最初の方はウェブで見たんだな。『インセンティブ』よりずっとおもしろい。タイトルに自閉症とかも入れといた方が親切だったのではないか。「自閉症から学ぶ」「アスペのメリット」みたいにして。ホームズのあたりから異常におもしろくなった。

2011-09-09 ★★★ 北原 みのり/アンアンのセックスできれいになれた? まあ主観的・自伝エッセイ。北原先生個人に興味がなければどの程度読む価値があるかわからん。アラサー・アラフォー女子には意味あるかな。でもまあ正直この手の敗北感と被害者意識と憎悪は読んでてつらい。

2011-09-13 沼崎 一郎/キャンパス・セクシュアル・ハラスメント対応ガイド—あなたにできること、あなたがすべきこと まあおそらく政治的に正しい穏当なマニュアル。以前にも1回読んでるよな。

2011-09-13 ジョン・スチュアート・ミル/自由論 (日経BPクラシックス) えらい読みにくい版組だな。

2011-09-14 ★★★ 横瀬 勉/人事のプロは学生のどこを見ているか (PHPビジネス新書) わりとまとも。

2011-09-14 ★★★ 石渡 嶺司/就活のしきたり (PHP新書) あまりにも下らないQ&Aで泣ける。「パンチラしたら内定がもらえる?」と思ったが、ちゃんと読んだら意外にまとも。プラクティカルな良書。問題意識も高い。

2011-09-14 ★★★ 就職総合研究所/2013年度版 面接の虎 (就職の赤本シリーズ) プラクティカルでいいのではないか。

2011-09-14 ★★★★ ハロルド ハーツォグ/ぼくらはそれでも肉を食う—人と動物の奇妙な関係 すばらしくおもしろいじゃないか。やっぱりハイト先生とか感情の話になるのね。翻訳の方針とかに関する伊勢田哲治先生の批評は http://blog.livedoor.jp/iseda503/archives/1660499.htl 。

2011-09-15 亀本 洋/法哲学 (法学叢書) すごいな。なんというか、授業ノートをそのまま出版した感じ。これ読むのは骨折り。一般読者が読むものではない。

2011-09-15 ★★★ 中澤 栄輔/脳神経科学リテラシー こういうのは誰の書いた章かすぐわかるようにしておくべきだと思う。内容はもうすこしつっこみたいけど、教科書だったらこんな感じかなあ。

2011-09-15 ★★★★ ヘレン・ラファロ・フェルナンデス/スコット・ラファロ その生涯と音楽  「です・ます」調だったりしてちょっと読みにくいところがあるけどとてもおもしろい。特に後の方の「ラファロの音楽」。

2011-09-18 ★★ キース・リチャーズ/ライフ 薬とミックの話ばかりでうんざり。もっとおもしろい話があるはずなのに。

2011-09-18 ★★★ 荻野 弘之/哲学の原風景 古代ギリシアの知恵とことば (NHKライブラリー) 再読。

2011-09-18 ★★★ 菊池 誠/もうダマされないための「科学」講義 (光文社新書) よい本だと思うけど「ですます」は読みにくいよ。いや、行間がつまっているからか。まあこれだけの内容ならしょうがないね。平川先生には「分断」をどうのりこえるかもう少しつっこんでほしかった気がする。どうしたらいいんかね。

2011-09-19 中畑 正志/魂の変容——心的基礎概念の歴史的構成 むずかしいけどおもしろい本のようだ。

2011-09-19 梅川 純代/性欲の文化史2 (講談社選書メチエ) 松田さおり「ホステスたちは、何を売る?」収録。

2011-09-19 ★★★ 本村 凌二/ローマ人の愛と性 (講談社現代新書) 見つからんので図書館から。

2011-09-19 ★★★ ジャック・ソレ/性愛の社会史—近代西欧における愛 再読。

2011-09-19 ★★★★ アレン グットマン/スポーツとエロス (叢書ラウルス) あら、これはおもしろい。スポーツとはもとからエロいものだ!エロい目でスポーツを見るのは当然だ!みたいな。780.2 G97

2011-09-19 ★★★★ 川谷 茂樹/スポーツ倫理学講義 これも見つからんので図書館から。実は隠れた良書。力がある。読みなおしてみると、国内の応用倫理学関係ではトップクラスだと思う。

2011-09-20 J. Roland Pennock/Coercion 1972年とずいぶん古いけどまだ価値があるのは偉い。

2011-09-20 ★★★★ 帚木蓬生/依存学ことはじめ—はまる人生、はまりすぎない人生、人生の楽しみ方 おもしろいし重要。こわいしやばい。

2011-09-21 クセノポン/ソクラテスの弁明・饗宴 訳者解説が参考になる。クセノポン先生についてほとんど知らんから。

2011-09-21 重田 園江/ミシェル・フーコー: 近代を裏から読む (ちくま新書) あざとい書き出しで、この方も相当変わった方であることがわかる。内容はおもしろいのだと思うけど、こういう思考様式に慣れてないのでなんともいえん。ふつうに「フーコーフーコー」言ってる人とは違うのはわかる。

2011-09-21 ★★★ 山下和美/数寄です! 1 (愛蔵版コミックス) お金のある人はいいですね。

2011-09-22 Deborah G. Johnson/Computer Ethics: International Edition 訳しなおすタイミンングを逃してしまった。

2011-09-22 花房観音/花祀り 我が社のもと関係者らしい。

2011-09-22 ★★★ アンドレアス カペルラヌス/宮廷風恋愛について—ヨーロッパ中世の恋愛術指南の書 おもしろい。こっちはラテン語からの訳だと思うけど、法政のではなくこっち買う必要あるかどうかは微妙。解説は親切。

2011-09-26 ★★★★ 工藤達朗/よくわかる憲法 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ) このシリーズ本当に優秀だな。

2011-09-30 ★★ 北村邦夫/セックス嫌いな若者たち (メディアファクトリー新書) 「立場上、タイで風俗店に行くことは決して奨励できませんが、若い男性なら、普通は「夜の観光」のほうに興味を抱くのではないでしょうか。」p.27そうなのか。北村先生のヰタ・セクスアリスつき。限りなく★に近い★★。

2011-10-01 西阪 仰/分散する身体—エスノメソドロジー的相互行為分析の展開 ちまちまと子どものバイオリン学習とか胎児エコーとか逆児体操とか観察して分析しているが、おもしろいのだと思う。

2011-10-01 ★★ Adam Pash/Lifehacker 3e お金を出して買うものではない。まあ来年の英語のイントロ教材にしようと思って。

2011-10-01 ★★★ 八代 尚宏/新自由主義の復権 - 日本経済はなぜ停滞しているのか (中公新書) むむ、これは重要な感じ。

2011-10-01 ★★★ N/A/こんなに違う!世界の性教育 (メディアファクトリー新書) 特におもしろくはないけど、資料価値はあると思う。偉い。

2011-10-02 Timothy O'Connor/A Companion to the Philosophy of Action (Blackwell Companions to Philosophy) 目次めくった。なんでも載ってるけど一本一本が短かすぎて最小限の知識しか得られない感じ。

2011-10-02 柴田 鳩翁/鳩翁道話 (東洋文庫 (154)) なるほど、こういう本か。時間のあるときにだらだら読んだら面白いだろうと思うが、今はパス。こういうのは買って読まないとね。

2011-10-02 小宮友根/実践の中のジェンダー−法システムの社会学的記述 ご恵投いただきました。ジュディスバトラーの「パフォーマティヴィティ」を解釈して、レイプやらポルノやらの問題を考えるに使おうな感じ。話題の気鋭の若手による野心作。野心的すぎてあれな部分もないではないが、うしろの5、6、7章はゆっくり読んでじっくり考える価値がある。ちなみに自分でも買いました。売れるといいなあ。

2011-10-02 ★★★ 伊藤勇/相互行為の社会心理学 (ニューセンチュリー社会心理学) 心理学というよりは社会学の本。相互行為論とかエスノメソドロジーとかについてだいたいの理解を得ることができる。わかりやすくてグッド。

2011-10-02 ★★★★ 黒田 亘/行為と規範 まだ行為の哲学の入門書に使えます。とにかく絶賛しておこう。ただし倫理学まわりはちょっと用心。

2011-10-03 Walter Mischel/Introduction to Personality: Toward an Integrative Science of the Person http://www.aazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4563052000/yonosukenet-22/ref=nosi の原書。

2011-10-03 Robert E. Goodin/Contemporary Political Philosophy: An Anthology (Blackwell Philosophy Anthologies) なるほどコンテンポラリーな並びね。国家と社会、デモクラシー、正義、権利、自由、平等、抑圧、国際問題。値段も手頃だし、大学でここらについて授業しなきゃならない人は買っといた方がよいだろう。

2011-10-03 西阪 仰/心と行為—エスノメソドロジーの視点 (現代社会学選書) 最初の方だけ読んだ。考え方が少しずつわかってきた。伊勢田先生の『認識論を社会化する』なんかもこういう問題意識を一部考慮した上で書かれているわけね。

2011-10-03 ウィリアム・R. ラフルーア/水子—“中絶”をめぐる日本文化の底流 けっこうおもしろい。しかしこれ外国人に書かれてしまうのはなあ。訳文は若干読みにくい。

2011-10-03 ティアナ ノーグレン/中絶と避妊の政治学—戦後日本のリプロダクション政策 けっこう堅い。

2011-10-03 ドゥルシラ コーネル/イマジナリーな領域—中絶、ポルノグラフィ、セクシュアル・ハラスメント 私には理解できない。

2011-10-03 村上 喜良/基礎から学ぶ生命倫理学 中絶のところはだめ。

2011-10-03 立岩 真也/私的所有論 奇書。

2011-10-03 山根 純佳/産む産まないは女の権利か: フェミニズムとリベラリズム わたしはイケてないと思う。まあ修論だっていうからしょうがない。修論だと思えばすばらしく優秀。

2011-10-03 村松 聡/ヒトはいつ人になるのか—生命倫理から人格へ おそらくあんまりいけてない。

2011-10-03 荻野 美穂/生殖の政治学—フェミニズムとバース・コントロール (歴史のフロンティア) 良書。

2011-10-03 中谷 瑾子/21世紀につなぐ生命と法と倫理—生命の始期をめぐる諸問題 21世紀につなぐ生命と法と倫理—生命の始期をめぐる諸問題

2011-10-03 ロナルド・ドゥオーキン/ライフズ・ドミニオン—中絶と尊厳死そして個人の自由 翻訳に若干難あり。しかし本人の議論そのものがドロドロなのでしょうがないところがある。

2011-10-03 高橋隆雄/遺伝子の時代の倫理 (熊本大学生命倫理研究会論集) このシリーズは堅い。

2011-10-03 徳永 哲也/はじめて学ぶ生命・環境倫理—「生命圏の倫理学」を求めて 穏健。

2011-10-03 ★★ 岡本 裕一朗/異議あり!生命・環境倫理学 いけてない本。

2011-10-03 ★★★ 水町 勇一郎/労働法入門 (岩波新書) 堅い。非正規雇用とかそっち系の話はあんまり含まれてない。「労働者派遣をどう考えるか」で1ページ分ぐらいしか使ってないもんね。でもまああえて堅くコンパクトにしたか。岩波新書はこれくらい堅くてもいいような気もする。大学の授業でも使いやすいだろうしね。

2011-10-03 ★★★ 加藤 秀一/〈個〉からはじめる生命論 (NHKブックス) いろいろ問題はあるけど素手で哲学している本。

2011-10-03 ★★★ 横山輝雄/ダーウィンと進化論の哲学 (科学哲学の展開) 勉強になる。専門家向け。

2011-10-03 ★★★ ロジャー ローゼンブラット/中絶—生命をどう考えるか 印象に残らない本。いや、再読(2014/10/13)したらよく勉強しているし、アメリカという社会の課題をうまく指摘している。

2011-10-03 ★★★★ ピーター シンガー/実践の倫理 もちろん必読。

2011-10-04 ★★★ 信田 さよ子/選ばれる男たち-女たちの夢のゆくえ (講談社現代新書) なんというか、観察も分析もあらゆる点でまちがっているのではないかと思わされるが、でもまあこれが正直なところなのだろう。正直は美徳。信田先生自身が一つの現象としていろいろ分析されるべきだ。

2011-10-05 ★★★ 辻村 みよ子/ポジティヴ・アクション——「法による平等」の技法 (岩波新書) 古い岩波新書な感じ。情報量は豊富。第3章はんか好きじゃない議論の進め方をしている。偉い先生なんだけどね。大学のテキストにはよいだろう。しかしこれじゃ、1、2回生には「厳格な審査基準」とかはわからんだろう。法学部の子にもわからんと思う。

2011-10-06 Jeff McMahan/The Ethics of Killing: Problems at the Margins of Life (Oxford Ethics Series) この本は重要。

2011-10-06 Boonin/A Defense of Abortion (Cambridge Studies in Philosophy and Public Policy) 超重要。いま中絶の議論に一番詳しい哲学者。

2011-10-06 Joel Feinberg/The Problem of Abortion 古い版。

2011-10-06 Louis P. Pojman/The Abortion Controversy: 25 Years After Roe V. Wade : A Reader 重要。政治的・宗教的状況も知れる。

2011-10-06 Francis J. Beckwith/Politically Correct Death: Answering the Arguments for Abortion Rights 保守、っていうか反リベラル。Part 1 道徳的推論と中絶の法律1. 道徳的推論の可能性2. アメリカでなぜオンデマンドの中絶が合法なのかPart 2 中絶権擁護論に答える3. 胎児の成長、中絶の方法、胎児の苦痛4. 憐みからの議論5. 寛容とアドホミネムからの議論6. 決定的時点と漸進説からの議論7. 身体権からの議論8. 神学と聖書からの議論Part 3 結論

2011-10-06 津田 敏秀/医学と仮説——原因と結果の科学を考える (岩波科学ライブラリー) なるほどこれはキビしそうだ。でもまあ疫学的思考はおもしろいよね。

2011-10-08 森田 邦久/量子力学の哲学——非実在性・非局所性・粒子と波の二重性 (講談社現代新書) む、この人は賢い。しかしわたしにはわからん。ははは。あきらめ。

2011-10-08 ★★★★ 小坂井 敏晶/人が人を裁くということ (岩波新書) なるほどそうなのか!っていう良書。必読。もっとも、第III部はいろいろやばいところもある。しかしまあおもしろい。いずれちゃんと検討しないとならんかもしれん。あとがきで「本書が投げかけた問いは重い」って自分で書ける人であることには注意しておくこと。「名著」って書いてたけど「良書」に修正。

2011-10-08 ★★★★ ジェームズ レイチェルズ/現実をみつめる道徳哲学—安楽死からフェミニズムまで いまのところ一番よい倫理学入門。

2011-10-09 ヴィンフリート メニングハウス/吐き気—ある強烈な感覚の理論と歴史 (叢書・ウニベルシタス) 読まんでもいいようだ。

2011-10-09 ★★★ 多賀 茂/イデアと制度—ヨーロッパの知について— 良書なんだろうけどあんまりぐっと来ない。おフランスざます。

2011-10-09 ★★★★ Alex Linley/The Strengths Book: Be Confident, Be Successful, and Enjoy Better Relationships by Realising the Best of You (Strengthening the World) あれな人向けの最新形態の自己啓発本。自分の長所を発見して自己評価を高めエウダイモニアしましょうな感じ。しかしおそらく発想は重要。もっともBiswas-Diener先生は名前貸してるだけだろう。セリグマン先生たちみたいに構造化しないで、とりあえず羅列して見つけちゃえ、ってな感じ。ふつうの大学1、2回生の英語の(速読)授業によさそう。Actin, Adherence, Adventure, Authenticity, Bounceback, Catalyst, Centred, Change Agent, Copassion, Copetitive, Connector, Counterpoint.Courage, Creativity, Curiosity, Detail, Drive, Efficacy, Eotional Awareness, Epathic Connection.Enabler, Equality, Estee Builder, Explainer, Feedback, Gratitude, Growth, Huility.Iprover, Incubator, Innovation, Judgeent, Legacy, Listener, Mission, Moral Copass.Narrator, Optiis, Order, Persisitence, Personal Responsibility, Personalisation, Persuastion, Planful, Prevention.Pride, Rapport Builder, Reconfiguration, Relationship Deepner, Resilience, Resolver.Scribe, Self-awareness, Service, Spotlight, Strategic Awareness, Tie Optiiser, Unconditionality, Work Ethic.

2011-10-10 ★★★★ Robert Jensen/Getting Off: (Pornography and the End of Masculinity) けっこうおもしろい。セックスというか性欲の暗さに怯えている感じ。怖いから男であることからもオリちゃいましょう。ピューリタンというよりはなんかカトリックっぽい感じ、と思ってたらやっぱりなんか関係あるみたい。I'd Subit that Jensen is a deeply disturbed individual at war with his own asculinity. p.137 っての私も思ってた。Jensen先生の応答は、Bruce David was wrong to suggest I' at war with *y asculinity. If I' at war, it's with the culture's conception of asculinity ... and with the notion of asculinity itself.。おもしろいね。Well, then, are you flourishing?

2011-10-13 加藤 尚武/災害論—安全性工学への疑問— (世界思想社現代哲学叢書) 出版社からいただきました。ありがとうございます。先生の文章読むの久しぶりだなあ。

2011-10-15 江口聡/妊娠中絶の生命倫理 お買い上げいただいた方ありがとうございます。売れれば他の同じような企画も実行できるかもしれません。

2011-10-15 三成美保/ジェンダー法学入門 (法律文化ベーシック・ブックス) 法学部生向けの入門書。こんなもんかなあ。もうすこしつっこみたい。朝倉さんたちの『導入対話による〜』の方があれな気がする。

2011-10-15 林 真一郎/男性役割と感情制御 専門家向けの質問票とかデータとか。

2011-10-15 河合 香吏/集団—人類社会の進化 おもしろそうではあるが難しい。

2011-10-15 ★★ クリストファー スモール/ミュージッキング—音楽は“行為”である たいした情報もないのにかっこつけてて途中で断念。

2011-10-15 ★★★ アクセル・カーン/モラルのある人は、そんなことはしない 科学の進歩と倫理のはざま ただの保守的な医学者ではないかと思うが、フランスの状況や議論の一部が知れるのは重要。

2011-10-15 ★★★★ ヴァレリー・ブライソン/争点・フェミニズム 良書。この手の話に興味ある人は必読。

2011-10-17 行動する女たちの会/ポルノ・ウォッチング—メディアの中の女の性 以前読んでた。

2011-10-17 植村 恒一郎/時間の本性 こういうのはぴんと来ない。おそらく私は哲学的な問題にはあまり関心がない。

2011-10-17 三井 マリ子/桃色の権力—世界の女たちは政治を変える ネットでミスコン関係でおすすめしてもらったわけだが、なんか今ごろこれすすめられるのはおかしい気がする。でもまあ資料としては重要か。売れたのかな?

2011-10-17 ★★ 井上 章一/日本の女が好きである。 井上先生にインタビューしてもらたった美人フェミニストって誰だろうなあ。他はまあいつもな感じ。

2011-10-17 ★★ 渋谷 昌三/面白くてよくわかる!人間関係の心理学—家庭、会社、仕事の対人関係がラクになる大人の教科書 超通俗。でもこの先生はなんか憎めないところがある。

2011-10-17 ★★★★ 香西 秀信/論より詭弁 反論理的思考のすすめ (光文社新書) やっぱり猛烈におもしろい。皆この先生のものを1冊は読むべきだよな。6割ぐらい本気だろうし。巡回指導に来てくれたら授業料払って弟子入りしてもいいなあ。

2011-10-17 ★★★★ 小林 亜津子/はじめて学ぶ生命倫理: 「いのち」は誰が決めるのか (ちくまプリマー新書) 達者なものだ。いつのまにか非常に優秀なライターに成長してたのね。業界ではトップクラスじゃないかなあ。こういうのもとから向いてたのかもしれない。

2011-10-18 ★★★★ 佐藤郁哉/本を生みだす力 あれ、これおもしろい。学術出版社のやり方やら編集者の仕事やら組織アイデンティティやら。アカデミックな世界の人は一読の価値あり。

2011-10-19 石ノ森 章太郎/アリババ 三国志 諸葛孔明/始皇帝 (アリババコミックス) いや別に史記も三国志も好きじゃないんだけど。

2011-10-19 ★★★★ 香西 秀信/論理病をなおす!—処方箋としての詭弁 (ちくま新書) これも笑える。曖昧さによる虚偽とか見破るのは実際に難しい。それにしてもこの多様なネタはどうやって手に入れているのだろうか……最後の語学の達人の話もいい。と、おそらくこれは詭弁の達人についての話にもなっていて、さっきの疑問への答えにもなっているわけなのだな。

2011-10-20 ★ 岩田 健太郎/ためらいのリアル医療倫理 〜命の価値は等しいか? (生きる技術!叢書) お医者さんのエッセイ。内田樹先生みたいなの。特段読むべきところなし。むしろ有害か。「受精卵から胎児、出産、新生児までの「価値」は変じていきます。その変じ方はひとそれぞれです。僕には、まだ人工妊娠中絶が正しいか否か、あるいはどの週数ならば正当化されるのか、その正確な答を知りません。たぶん、そんな答えはどこにもないのでしょう。ただ、「どこにも正しい答えはない。僕の主観(価値観)があるだけである」という理解・納得が生じれば、プロ・ライフとプロ・チョイスが不毛に罵りあう必要はなくなるのではないかと思います。大事なのは、相手の言い分を効くことで、こちらの正当性を主張することではないと、僕は思うのです。多くのプロ・ライフ、プロ・チョイスの人たちは、「自分たちは正しくて、相手が間違っている」という強固な信念の故に、\kenten{どちらも間違っている}のです。」p.73

2011-10-21 ★ 山口 みずか/独身女性の性交哲学 つまらない。

2011-10-21 ★ 伊集院葉子/歴史のなかの家族と結婚—ジェンダーの視点から (叢書・「知」の森) 「古代においては戦場レイプはなかったとみられている。」とか「性の売買もまた、なかったと考えられている」とか。p.26。ここらへんでもう読むのやめようかなと思う。放棄。「深刻化する性の商品化」p.222とか。こういうことを書いているとジェンダー歴史学者はだめだ、ってことになりそうだ。「遊女の平均寿命は23歳というデータもあり、亡くなって引き取り手のいない遊女は、投げ込み寺と呼ばれる寺院に集めて葬られた。」p.127 まあおそらくアレだけど★はつけないでおこう……いや、やっぱり★つけとくか。

2011-10-21 ★★ フランソワルロール/感情力—自分をコントロールできる人できない人 途中放棄。エクマンとかダマシオとかそこらへんの一連の英語圏の研究を使った一般書なので、わざわざ読む必要はなさそう。例に使われる映画も英語圏のものが多いし。

2011-10-21 ★★★ 香西 秀信/「論理戦」に勝つ技術—ビジネス「護心術」のすすめ おもしろいが、最近の新書の方を読んでおけば(重複するところも多いので)特に買う必要はないだろう。

2011-10-22 ★★★ 杉山 幸丸/崖っぷち弱小大学物語 (中公新書ラクレ) 教員へのお説教。中〜下位大学教員必読。

2011-10-23 William B. Irvine/On Desire: Why We Want What We Want 邦訳あり。『欲望について』。

2011-10-23 ★★★ 中村珍/羣青 (中巻) (IKKI COMIX) 濃厚すぎる。

2011-10-23 ★★★ 土屋 賢二/もしもソクラテスに口説かれたら ツチヤ教授の哲学ゼミ (文春文庫) まあこんなもんだろう。

2011-10-23 ★★★★ 中村珍/羣青 (上) (IKKI COMIX) 濃厚。

2011-10-23 ★★★★ ウィリアム・B. アーヴァイン/欲望について おもしろい。モラリスト的エッセイ。名声欲など各種の欲望とそこから生まれる苦を回避する方法。ストア派やシノペのディオゲネスについて新しい知見を得た。心理学や進化論にも言及。哲学読み物はこういう形が正しい。原書はもってたんだからもっと早く読んでおくべきだった。

2011-10-24 ラマルク/動物哲学 (岩波文庫 青 929-1) ふつー献辞はラテン語っしょ。

2011-10-24 外崎 幹二/和声の原理と実習 結局学習できなかった。無念。

2011-10-24 玉井真理子/捨てられるいのち、利用されるいのち—胎児組織の研究利用と生命倫理 胎児組織の利用が各国でどう議論されているか、みたいな論文集というか科研報告書。かたい。

2011-10-24 ★★ 新井 康允/脳科学は「愛と性の正体」をここまで解いた---人を愛するとき、脳内では何が起きているのか? (KAWADE夢新書) 有名な話の羅列。別に悪くないけど、翻訳で読めるやつが大半なのに出典とか調べ方とかブックガイドとかなにもないからだめな本。

2011-10-24 ★★★ フランソワ・キュセ/フレンチ・セオリー —アメリカにおけるフランス現代思想 (.) なんについての本かさえわからない。……いや、2章や3章はおもしろいな。

2011-10-24 ★★★★ ピーター シンガー/動物の解放 改訂版 基本書。戸田先生の訳注は親切。国内文献のリストもつけてくれていてよい。でも高いんだよね。みなさん関係のある図書館に入れてもらいましょう。

2011-10-25 ★ アダム徳永/モテる男の技術 なにも中身がない。

2011-10-28 ★★★ エイドリアン メンデル/女性(あなた)の知らない7つのルール—男たちのビジネス社会で賢く生きる法 政治的にはあんまり正しくないかもしれないが、ある種の女性とある種の男性には役に立つかもしれない。男はルールについて議論するのを好むとか。男のルールは(1)できるふりをする、(2)自分を強く見せる、(3)つらくても継続する、(4)感情的にならない、(5)アグレッシブになる、(6)戦う、(7)真のチームプレーヤーになる。女性の欠点は(1)失敗を恐れる、(2)消極的、(3)優先順位をつけられない。

2011-10-28 ★★★ パット・ハイム/会社のルール 男は「野球」で、女は「ままごと」で仕事のオキテを学んだ (ミリオネーゼ・シリーズ) まあこれも男のルールと女のルールの話。『7つのルール』と同じようなものだが、わざわざ買って読むならこっちの方がいい。「ある日のこと、上層部の会議の席で、二人の男性重役が激しい口論を始めました。思わず止めに入りたくなるほど、口汚いやりとりでした。ところが会議が終わると、その重役がもう一人のほうを向いて、親しげな声でこう言ったのです。「ビールでも飲みに行こうか」私はびっくりしました。二人がそんなに早く頭を切り替えて、普通の会話を始めるなんて思いもよろなかったからです。このとき私は、男の世界は私たち女の世界とは違うのだと気づきました。」

2011-10-28 ★★★ J. L. フランドラン/性の歴史 論文集な感じ。愛と結婚、性道徳、避妊、乳幼児や子どもへの態度、独身者の性生活とか。

2011-10-29 ★ 清田 友則/高校生のための精神分析入門 (ちくま新書) 内田樹先生とか好きな人用。

2011-10-29 ★★★★ 井上章一/美人コンテスト百年史—芸妓の時代から美少女まで (朝日文芸文庫) 再読。やっぱりおもしろい。風俗史とか歴史社会学とかこうでなきゃね。ミスコン論争見てた人は読んだ方がいいと思う。

2011-10-29 ★★★★ 松本 彩子/ピルはなぜ歓迎されないのか とてもよい本。もっと評価されるべき。

2011-10-31 大庭 健/いま、働くということ (ちくま新書) あんまり感心しなかったけど……

2011-10-31 ★★ 岡野玲子/イナンナ 下弦の巻 ちと思うところがあって裁断したかった。裁断のために本買うってのはあれだなあ。

2011-10-31 ★★ 福沢 恵子/会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール 「ベティ・ハラガンに捧ぐ」らしい。『ビジネス・ルール』の著者。派閥に入ろう、とか、攻撃されたら反撃とか、ごますりましょうとか。ちょっと勝間先生強すぎるか。おそらくとりあえずハラガン先生の『ビジネス・ルール』読んでから、それの勝間流日本用補足と考えたほうがいい。これだけ読むとちょっと危険。

2011-10-31 ★★★ 海老原 嗣生/仕事をしたつもり (星海社新書) いきなり「1枚プレゼン」。あれ、けっこういいかも。とにかくシンプルに行きましょうということね。『失楽園』の話とかもちょっとおもしろい。やっぱりおもしろい話してくれなくちゃね。悪くない。

2011-10-31 ★★★★ ベティ・L. ハラガン/ビジネス・ゲーム 誰も教えてくれなかった女性の働き方 (光文社知恵の森文庫) 女子大生必読。いやまあ女性はとりあえず読んでおくべきだろう。以前読んだ『女性の知らない7つのルール』や『会社のルール』の元祖はこの私だ、と主張している。「ほとんどの女性にとって、会社とは男性が先住民である「外国」です。」

2011-10-31 ★★★★ スタッズ・ターケル/仕事(ワーキング)! 超名著。必読。

2011-11-01 Judith A. Boss/Analyzing Moral Issues ほとんどの論文は抄録。中絶、遺伝子工学、安楽死、死刑、ドラッグ・アルコール、セックス、女性問題、言論の自由、人種差別、グローバルジャスティス、テロと戦争、動物の権利と環境。

2011-11-01 岡野玲子/イナンナ 上弦の巻 裁断用。求めていたのはこっちに載ってた。

2011-11-01 マルシーリオ・フィチーノ/恋の形而上学—フィレンツェの人マルシーリオ・フィチーノによるプラ (アウロラ叢書) 装丁が素敵なので私費で買うことにしよう。・・・いや、やっぱりこれ古書店から入れてもらったのか。

2011-11-01 ★★★ 美崎 栄一郎/「結果を出す人」はノートに何を書いているのか (Nanaブックス) 別におもしろいことはないけど、まあこんなもんだろう。むしろノート以外で2、3点は学ぶところがあった。なにごともシステム化したりするのが好きな人がお金をかせぐってわけだなあ。

2011-11-01 ★★★★ medtoolz/レジデント初期研修用資料 医療とコミュニケーションについて 挨拶をする、目線の高さをそろえる、足の向きをそろえる、メモを取る、とかからはじまる超プラクティカルな良書。これ医者だけじゃなくて大学教員とかも読む必要があると思う。お医者もあれな方が多いので、こういうのは役に立つだろう。お友達の医者にプレゼントしようかしら。この種のものを書くにはおそらくある種の才能が必要なんだよな。自分自身不器用だけどそれを分析してシステム化して解決する能力。それにしても文章がドライでシンプルでかっこいいけど、実際にこの人が喋るとどういう感じなんかな。ビデオないかしら。

2011-11-01 ★★★★ 鎌田 慧/日本人の仕事 必読。

2011-11-01 ★★★★ エヴァ・フェダー・キテイ/ケアの倫理からはじめる正義論—支えあう平等 キテイ先生自身が執筆の本ではなく、講演録とインタビュー、その哲学全体についての岡野先生の解説など批評論文が5本。気になる部分もあるが、キテイ先生の考え方がよくわかってよい本だと思う。障害問題とかについて考えたい人は必読だね。

2011-11-02 N/A/女の文化人類学—世界の女性はどう生きているか 古いかもしれないけど山本真鳥先生のはよかった。

2011-11-02 山本真鳥/性と文化 まあふつう。

2011-11-02 ★★ 綾部恒雄/よくわかる文化人類学 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ) ミードのあつかいとか気になって見てみたが、ジェンダーまわりはやばそう。第2版が出ている。

2011-11-03 橘木 俊詔/働くことの意味 (叢書・働くということ) わりと雑多な論文集。ぱら見して返却。

2011-11-03 ★★★ 永田 良昭/心理学とは何なのか - 人間を理解するために (中公新書) ちょっと古い感じでもあるけど、永田先生がどういうことを考えて心理学してきたのかがわかる。全体のまとまりはいまひとつか。認知的不協和とかでは鋭い洞察を披露してくれている。

2011-11-04 加茂 直樹/現代日本の家族と社会保障 経済学者たちと勝負するのは難しい。

2011-11-04 篠原駿一郎/生と死の倫理学—よく生きるためのバイオエシックス入門 なんとも。

2011-11-04 ★★ 篠原駿一郎/男と女の倫理学—よく生きるための共生学入門 九州男児たち。

2011-11-04 ★★★ クリストファー フレイヴィン/地球白書〈2006-07〉—ワールドウォッチ研究所 食肉工業の問題とか。

2011-11-04 ★★★★ 野村総一郎/うつ病の真実 権威。

2011-11-05 柳沢 きみお/夜に蠢く 終焉の夜 (GAベスト) 怪作。

2011-11-05 ★★★ 佐藤 俊樹/労働——働くことの自由と制度 (自由への問い 第6巻) ぼちぼち。

2011-11-05 ★★★★ J. S. ミル/大学教育について (岩波文庫) 偉いです。訳文も読みやすい。

2011-11-07 ★★★★ 田村公江/大学生と語る性—インタビューから浮かび上がる現代セクシュアリテイ 大学生9人のセックス体験のインタビューと考察が5本。ネットで読めるような内容ではあるしもっと経験は多様なのではないかと思うが、とにかく大学の先生がこれやったのは偉い。買ってあげてください。でももっと本当の生活に迫ることができたんじゃないかな。なんか清潔すぎる。

2011-11-07 ★★★★ 下地 寛也/コクヨの1分間プレゼンテーション これはグッドな本。プレゼンすることがある人は必読ですね。PDFにしてゼミ学生様に読ませたいがそれは違法だろうなあ。950円なら全員に買わせるのだが。

2011-11-08 須原 一秀/自死という生き方—覚悟して逝った哲学者 だめだめ。実存はしてると思うけど哲学にはなってないと思う。

2011-11-09 ★★★★ 西原 理恵子/この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ) 必読。

2011-11-12 森 ます美/日本の性差別賃金—同一価値労働同一賃金原則の可能性 すぐ返さなくちゃならないのでパラ見。立派な研究に見えるな。でもまあペイイクィティは難しそうだなあ。p.234の表みたいなので評価できるのかどうか。労働者の流動性が高まればあれなんだろうけど、それってよい社会なのかどうかもよくわからん。

2011-11-12 ★★★★ ダニエル ネトル/パーソナリティを科学する—特性5因子であなたがわかる 重要。ビッグファイブを神経遺伝学的基盤から説明し、進化的視点からメリットとコストを明確に。非常に見通しがよくなった。もっと早く読んでおけばよかった。信じこむのはあれだけど、この方向は発展性ありそうだなあ。

2011-11-13 沼崎 一郎/なぜ男は暴力を選ぶのか—ドメスティック・バイオレンス理解の初歩 (かもがわブックレット) 科学的な裏づけが足らんのではないか。

2011-11-13 ★ 白河 理子/女子大ガール 秘密の花園で、女子大生は何を学ぶのか 横組はあつかいにくい。関東中心の話でわからん。内容もほとんどない感じ。買うんじゃなかった。あ、タレントさんなのか。

2011-11-13 ★★ 坂東 眞理子/女性の幸福(仕事編) (PHP新書) 抽象的なお説教。読むべきところなし。

2011-11-13 ★★★ 佐々木 正悟/脳は直感している (祥伝社新書) ごく一般向けの心理学読みもの。まあいろいろ怪しいところもあるけど大丈夫だろう。できればこの本でも紹介されているギャビン・ディーベッカー『暴力から逃れるために15章』を読んでほしい。「「直感」を活用するためには、世間の目よりも自分の直感を信じるとおを肝に命じて、ふだんから直感にしたがって行動を起こす努力を継続するよりほかない。電車で老人に席を譲るといった行動もそうだが、行動を起こすことが難しくなるのは、行動の持つ意味について考えすぎてしまうからだ。考える前に、さっと席を立ってしまえば、席を譲るのはそれほど難しくない。」p.168

2011-11-13 ★★★ キース・ソーヤー/凡才の集団は孤高の天才に勝る—「グループ・ジーニアス」が生み出すものすごいアイデア だるいところも多いけど、ところどころ興味深いところがある。学生様にもいっしょにものを考えさせることを経験させないとならんね。

2011-11-13 ★★★ 内井 惣七/真理・証明・計算—論理と機械 私はこれで勉強しました。途中までの練習問題にすごく難しいのが2、3問あるので全部証明できなくても気にしないように。指導者がいないとこれだけでは修得できないと思う。本人も「あれ」とかなってたのあるし。とりあえず完全性定理までいければすばらしい。でも今はもっとよい教科書はあるだろう。『論理学を作る』が一押し。

2011-11-13 ★★★★ 諸星大二郎/未来歳時記・バイオの黙示録 (ヤングジャンプコミックス) まあさすがにここらへんは創造力に翳りがないわけでない。でも「野菜畑」好き。

2011-11-13 ★★★★ 花輪和一/刑務所の前 (3) (ビッグ コミックス〔スペシャル〕) 名作。梅さん幸せになれるといいなあ。

2011-11-13 ★★★★ 中里見 博/ポルノグラフィと性暴力—新たな法規制を求めて (福島大学叢書新シリーズ) 国内の反ポルノ陣営の旗手。興味ある人は必読。

2011-11-13 ★★★★ デヴィッド・M. バス/「殺してやる」—止められない本能 前2冊よりはあれだけどおもしろい。

2011-11-14 ★★★★ 戸田山 和久/「科学的思考」のレッスン 学校では教えてくれないサイエンス (NHK出版新書) これは一般向け科学哲学入門書の決定版ではないのか。しばらくこれがスタンダードになりそう。ニュートンがなぜ偉かったのか、ということこのレベルでこんなにうまく説明したのははじめて見たような気がする。プレートテクニクスも。統計の話もあるし。うしろの方では「デキる市民になるために」講座。すばらしい。正直『もうダマ』の前にこっち買うべきだろう。

2011-11-16 ★★★ 勝間 和代/お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書) 入門にはよいだろう。

2011-11-17 ★★ 土橋 正/STATIONERY HACKS! 文具のカタログ。

2011-11-17 ★★★ 佐々木 正悟/やる気ハックス いくつか参考になった。

2011-11-17 ★★★★ レイモンド・ワックス/法哲学 (〈1冊でわかる〉シリーズ) コンパクトでグッドな本。ネット論壇で暴れたい人は必読。

2011-11-18 濱口 桂一郎/日本の雇用と労働法 すごい密度。これは読むものではなく経営学や経済学や労働法のゼミとかの教科書だろう。メンバーシップ制でいいのではないか、と思ってはいかんのだろうなあ。でも仲間うちでわいわいやって、いろんなポジションこなすってのは魅力的だけどな。アメフトが好きかサッカーが好きか、みたいな。

2011-11-18 第二東京弁護士会両性の平等に関する委員会/司法におけるジェンダー問題諮問会議/事例で学ぶ 司法におけるジェンダー・バイアス【改訂版】 事例がわざとらしすぎると思う。実際にはもっと複雑なんじゃないのかなあ。

2011-11-18 ★ fujyoshi syndicate/なぜ、腐女子は男尊女卑なのか? —オタクの恋愛とセックス事情 (アフタヌーン新書 003) だめ。

2011-11-18 ★★ 杉浦 由美子/101人の腐女子とイケメン王子 ~腐女子<恋愛観>研究 もうすこしなんとかできそうなものだが。

2011-11-18 ★★ 草柳 千早/<脱・恋愛>論—「純愛」「モテ」を超えて (平凡社新書) いかにも社会学者のエッセイ。途中であきらめ。

2011-11-18 ★★ 大浦 康介/誘惑論・実践篇 実はキェルケゴールの本。好きなこと書いてる。晃洋書房から出す本ではないような気がするが、まああれだろう。好きなこと書ける人はいいなあ。植島啓司先生になりたいのだろう。っていうか同世代か。1951年生か。

2011-11-18 ★★★ 溝口 敦/平成日本タブー大全 (宝島SUGOI文庫) なんでこんなもの読んでるんだ……でもおもしろい。ははは。紳助の件とかこれがあれなんね。

2011-11-18 ★★★ 田村 正徳/新生児医療現場の生命倫理—「話し合いのガイドライン」をめぐって いわゆる「仁志田ガイドライン」をめぐっての難しい問題。編者もどうしたらいいのかわからず対談やインタビューでいろいろするしかない状態。難しいわねえ。これはもっと読まれるべきだと思う。

2011-11-18 ★★★★ 高谷 清/重い障害を生きるということ (岩波新書) 重要な本だと思う。偉い。うーん、現場の医者であるということはたいへんなのだな、とか。とにかく貴重な現場の声。特におそらく「超重症児」とかのデータは重要なのだろうと思う。最後の5章の4の部分、もっと書きたかったけど書けなかったか、書くことがなかったのかどうなんだろう。夏に出した「パーソン論」批判の論文なんか見た印象ではもっと書くべきことをもっている方のような気がするけどな。80年代のNICUの普及とその影響に対する評価とかもう少しお聞きしたかったところ。ていうかもっと高谷先生本人の視点に近づけた方がよい。タイトルは『重い障害を診るということ』の方が適切だったのではないか。ここらへんは編集者の課題だった気がする。大山美佐子さん。

2011-11-19 David D. Burns/Intimate Connections ちと確認。すでに裁断していた。

2011-11-19 芦野 由利子/人口危機のゆくえ (岩波ジュニア新書 278) この本にはずいぶんお世話になりました。

2011-11-19 清原なつの/花図鑑 1 (ぶ~けコミックス) 名作。

2011-11-19 清原なつの/花図鑑 2 (ぶ~けコミックス) 名作。

2011-11-19 植島 啓司/宗教学講義—いったい教授と女生徒のあいだに何が起こったのか (ちくま新書) ごみではないか。

2011-11-19 スーザン・W. ハル/女は男に従うもの?—近世イギリス女性の日常生活 (刀水歴史全書) パラ見。昔はいろいろへんなことが言われていたね、みたいな本。

2011-11-19 島宗 理/インストラクショナルデザイン—教師のためのルールブック ぴんとこない。

2011-11-19 ★★ 岩波書店編集部/大学活用法 (岩波ジュニア新書 357) ほとんど精神論。

2011-11-19 ★★ ジェフリー・ペイザント/グレングールド、音楽、精神 思想家・著作家としてのグールドに注目した評伝。そこそこ。グールド先生については読みすぎてあれだ。

2011-11-19 ★★★★ 大前田 りん/ガケップチ・カッフェー 1 (モーニングKC) 入手困難な名作。PDFにしたら流したい。 → PDFにしたけど入手できないわけではないみたいだから法を犯すのはやめ。

2011-11-20 水谷雅彦/岩波 応用倫理学講義〈3〉情報 買ってください。でも責任の論文はだめだめ。

2011-11-20 ライフハッカー[日本版]編集部/ライフハッカー[日本版] 辛そうで辛くない人生と仕事が少し楽になる本 まとまりがなくて読む気になれない。

2011-11-20 ★ 小山 龍介/モチベーションを思うまま高める法 これは抽象的でだめ。

2011-11-20 ★★ 小山 龍介/クラウドHACKS! —同期と共有でラクチン・ノマドワークスタイル 別に悪くはないけど、ネット見てる人はふつう使っているものばかりではないか。

2011-11-20 ★★★ 大橋 悦夫/スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術 やっぱり佐々木先生は優秀だな。先にToDoリストにチェック入れてしまって認知的不協和を利用して仕事する、とか笑える。

2011-11-20 ★★★★ デイビッド ウィナー/エリノア・ルーズベルト—アメリカ大統領夫人で、世界人権宣言の起草に大きな役割を果たした人道主義者 (伝記 世界を変えた人々) ほぼ総ルビの小学生向け偉人伝。しかしこれは……巨人だ、巨人すぎる。国連人権宣言はエリノア先生の頭のなかで生まれたってのは適切なのかもしれん。すべての子どもたちにこれ読ますべきではないんかな。エリノア先生はいろいろあって国内では過小評価されているのかもしれない。ちゃんとした評伝読まないとならんね。「人生とは真に生きるためのものです。好奇心を失なってはいけません。どんな理由であれ、人生に背を向けてはならないのです。」米民主党支持者である、ってことはエリノア先生の流れにつらなるってことで、それだけで民主党支持する人もけっこういるかもしれんね。名前があれなんだよな。メアリとかジュディとかそういうのにしときゃいいのに。何回もセオドアって書きまちがえちゃったよ。ていうか国内ではまともな評伝ないじゃん。いったいフェミニストの人はなにをしているのだ。政治学の人もヒューマニズムはだめだとかいってフーコーとかやるまえにここらへんちゃんと評価しようや。

2011-11-20 ★★★★ ドミニク パケ/美女の歴史:美容術と化粧術の5000年史 (「知の再発見」双書) 絵画や写真が2/3を占める小冊子なんだけど意外に楽しめる(買うものではないと思うが)。ライターはいろいろよくわかっている。原題は Miroir, on beau iroir: Une histoire de la beaut? らしいけど、これ「美女」なのかな。「美の歴史」じゃないかな。人物よりも化粧術とか健康法の話が多いし、男性の方もいろいろ扱ってるし。

2011-11-21 岡野 八代/家族——新しい「親密圏」を求めて (自由への問い 第7巻) まあこんなもん。牟田先生のが一番力はいってる。

2011-11-21 ★★★ N/A/日本人の憲法感覚 (1985年) 一般向け憲法学エッセイ。おもしろい。保守なんだろうけどね。ご婦人方に対する揶揄もこの時期にすでに確立している。時事的で多分に論争的で、雰囲気としては大屋先生のブログ記事みたいな感じ。学者が自分の専門分野について一般人に解説するときはこうありたい。

2011-11-21 ★★★★ 奥平 康弘/憲法〈3〉憲法が保障する権利 (有斐閣法学叢書10) なるほどこれはすばらしい本だな。法学者らしいなんか冗長な書き方ではあるけれども。いつも手元においておきたいタイプの本。

2011-11-21 ★★★★ ダニエル・ネトル/目からウロコの幸福学 版元業務停止のため入手困難。1500円ならいいだろうけど、プレミアムまで払って読む本ではない。わりとペシミスティック。「進化は幸福のことなんか考えてません」みたいな。

2011-11-22 Hugh LaFollette/Ethics in Practice: An Anthology (Blackwell Philosophy Anthologies) これもずいぶん変わってる。

2011-11-22 Helga Kuhse/Bioethics: An Anthology (Blackwell Philosophy Anthologies) 大々的に変わってるので前のもってる人は買い直す必要があったのね。

2011-11-22 ★★★★ オズワルド ハンフリング/意味の探求—人生論の哲学入門 本格的な「人生の意味」の哲学入門本。こんなのあったなんて知らなかった。定跡通りの有名な議論は基本的にぜんぶ紹介されている。オリジナリティって点ではあれだけど、まあ80年代のふつうの議論が知れる。おそらくいまのところ国内最強。1000円台なら即買っておいたほうがよい。原書 http://ediaarker.net/u/yonosuke/?asin=0631153330

2011-11-23 David Degrazia/Biomedical Ethics 行方不明。高い本なのにこまった。

2011-11-23 会田薫子/延命医療と臨床現場—人工呼吸器と胃ろうの医療倫理学 堅い実証的調査中心。あんまり倫理学はしてないが、現場の調査は貴重。

2011-11-23 松井 彰彦/障害を問い直す 東大を中心とした人びと。立岩先生たちとはぜんぜん違うアプローチ。わりと原理的な話が多い。

2011-11-23 児玉 真美/アシュリー事件—メディカル・コントロールと新・優生思想の時代 事件はやはり興味深いし考えさせられるが、(おそらく不必要な)レッテル貼りやアドホミネム、底意の推測などが多くて非常に読むのが苦しい本。しかしネットでいろいろ情報を集める力はすごい。やっぱり情熱とエネルギーは重要。まあ執筆の意図が「アシュリー療法」の問題点を考えることではなく、そういうのを提唱したり実行したりするひとびとの人柄とか思考とかそういうのを非難する、ってのならこういう書き方でよいのだろうか。

2011-11-23 ★★★ マイケル モーズリー/科学は歴史をどう変えてきたか: その力・証拠・情熱 BBCのテレビ番組本にしたもの。テレビで見た方がいいやね。でもBBCは力がある。

2011-11-24 ★★ キャシー・ブラック/成功する女性の教科書 —世界最大の雑誌社社長が「妹たち」に教える仕事術 読みにくくてだめ。服装はビシっとしましょう。面接には筆記用具もっていきましょう。会議では女どうして座って群れるな。

2011-11-24 ★★ 森 健/人事部長から学生へ 就活って何だ (文春新書) なんか建前の話。有用とは思えない。

2011-11-24 ★★★ 岩明均/ヒストリエ(7) (アフタヌーンKC) アリストテレス先生は2コマぐらいしか登場せず。よって三つ星。

2011-11-24 ★★★ 山岸 俊男/「しがらみ」を科学する: 高校生からの社会心理学入門 (ちくまプリマー新書) おお、管賀江留郎先生が山岸先生の本に引用されている。内容的には頭のよい高校生か大学1回生ぐらいによい。文章はちょっとくどいか。

2011-11-26 原尻 淳一/IDEA HACKS! 今日スグ役立つ仕事のコツと習慣 これもどうということなし。

2011-11-26 小山 龍介/小山龍介 TOOL HACKS! (LOCUS MOOK) ムック本。どうということなし。

2011-11-27 ★★★★ ロバート・A・バートン/確信する脳---「知っている」とはどういうことか 認知的不協和とか既知感とか直観的判断とかそこらへんを神経生理学的に説明できるか、みたいな話。かなりおもしろい。最後の方はちょっとあれだろう。ここらへんの一連の本を読んで勉強している連中が国内でもかなりいるのだろう。

2011-11-27 ★★★★ ゲルト ギーゲレンツァー/なぜ直感のほうが上手くいくのか? - 「無意識の知性」が決めている これ翻訳出てたのね。Gelt GigerenzerのGut Feeling。ヒューリスティクスとか。文献と注もちゃんとついてる。10章は「道徳的な行為と直感」。

2011-11-28 ★★ 小畑健/バクマン。 1 (ジャンプコミックス) 説明的なネームが多すぎてつらい。

2011-11-28 ★★ 奥浩哉/GANTZ 32 (ヤングジャンプコミックス) 集収つけられるのかな。

2011-11-28 ★★★ さそうあきら/ミュジコフィリア 2 (Action Comics) 音楽の話は本格的になってきた。しかしストーリーとしてはまだどうかわからん。

2011-11-30 N/A/えの素 [完全版] 全3巻 完結セット (モーニングKCDX) 今すぐ読みたいわけではないのだが、入手困難になりそうな気もするので入手しておいた。

2011-12-03 伏見 憲明/さびしさの授業 (よりみちパン!セ) まあ伏見先生はよい人ですなあ。

2011-12-03 スコット・ペイジ/「多様な意見」はなぜ正しいのか かなり歯応えのある本(おそらくその筋の大学教科書レベル)で、速読には向かない。というか経済学的な思考の下地がない人間にはきつい。あきらめ。

2011-12-03 小山 龍介/RELAX HACKS! こういうのは公立図書館で借りるのが一番だわね。

2011-12-03 N/A/ドッグスブラザース(DOGS BROS) ハンドグリップスケルトン 40kg #1762 ライフハック本を読んで買った。調子悪いときはこれで体温をあげるとよくなるのではないか。溺れる者はなんとか。しかし私にはこれは強すぎる。半分のも買おう。

2011-12-03 ★★★★ メアリ ウルストンクラーフト/女性の権利の擁護——政治および道徳問題の批判をこめて うちの図書館ではこれが閉架に入れられてしまっている。それでいいんのだろうか。それにしてもこの本はおもしろいよな。大学3回生ぐらいのすべての女性が読むべきではないか。

2011-12-04 大越愛子/現代文化テクスチュア これもう古いし、そろそろ裁断して自分が書いた部分をネットにあげたいのだが、許されるだろうか。

2011-12-04 ★★ マーティン・リンストローム/買い物する脳—驚くべきニューロマーケティングの世界 なんかゴミな感じ。読む気になれなかった。

2011-12-04 ★★ パオロ・マッツァリーノ/パオロ・マッツァリーノの日本史漫談 こういうのはブログとかで読んだ方がよい。

2011-12-04 ★★★ タイラー・コーエン/創造的破壊——グローバル文化経済学とコンテンツ産業 第3章のエートス論はおもしろい。

2011-12-04 ★★★★ E. B. ゼックミスタ/クリティカルシンキング 入門篇: あなたの思考をガイドする40の原則 あれ、これは論理学じゃなくて認知心理学の方からアプローチしていて優秀な本だ。

2011-12-05 ★★★★ ロバート H. フランク/日常の疑問を経済学で考える スマート。おもしろい。経済学的思考とは、複雑な現象を単純な原理によって説明しようという態度。

2011-12-07 ★★ 竹田青嗣/はじめての哲学史—強く深く考えるために (有斐閣アルマ) 高校生レベルか。別におかしくはないがおもしろくもない。

2011-12-07 ★★★★ 高野 文子/おともだち 綺譚社の方を裁断。

2011-12-08 N/A/ナカバヤシ 折りたたみ式 フレックスコンテナ クリア FCR-501C 裁断する本を運ぶために。

2011-12-08 N/A/ドッグスブラザース(DOGS BROS) ハンドグリップスケルトン 20kg #1847 鍛えます。

2011-12-09 ★★★★ 西脇 与作/現代哲学入門 あれ、これが現在国内最強のコンテンポラリーな哲学の教科書かな。推論、世界、知識、心と揃ってる。見てなかったのが恥ずかしい。こんなんで教育される大学生ってのはどんな感じなんだろう。もっと強力なのあるだろうか。

2011-12-11 マリー=フランス イルゴイエンヌ/モラル・ハラスメント—人を傷つけずにはいられない 私はよくないと思う。

2011-12-11 ★ 小倉 千加子/ナイトメア—心の迷路の物語 意味不明な本。

2011-12-11 ★★★★ 相原コージ/サルでも描けるまんが教室 サルまん 21世紀愛蔵版 (上) (書籍扱いコミックス単行本) 名作。

2011-12-11 ★★★★ 卯月妙子/新家族計画 2 (F×Comics) よい子は見ちゃだめ。

2011-12-14 ★★★ 滝沢 滋/大人の男の服装術 勉強になりそうだが、私のような百姓・労働者階級には関係がないかもしれない。

2011-12-14 ★★★ 道田 泰司/クリティカル進化(シンカー)論—「OL進化論」で学ぶ思考の技法 昔もってたはずなんだけど。

2011-12-14 ★★★★ N/A/キャプテンスタッグ プレーリー封筒型シュラフ600(グリーン) M-3448 もっと早く入手しておくべきだったか。

2011-12-16 ★★★★ ゲルト・ギーゲレンツァー/リスク・リテラシーが身につく統計的思考法—初歩からベイズ推定まで (ハヤカワ文庫 NF 363 〈数理を愉しむ〉シリーズ) (ハヤカワ文庫NF—数理を愉しむシリーズ) 良書。パーセントとかではなく自然頻度のほうがわかりやすいよ、と。

2011-12-17 山口裕之/認知哲学—心と脳のエピステモロジー (ワードマップ) いろいろ疑問があるが、全部読むのはやめた。

2011-12-17 ★★★★ 山口 一男/論争日本のワーク・ライフ・バランス 4章だけ読んでるが、これは慎重でよい議論をしているように思う。道徳的な話に落としてないのが好感。

2011-12-18 ジョーン ヒューバー/ジェンダー不平等起源論—母乳育が女性の地位に与えた影響 別におかしくはないけど、そんな目新しい情報がはいっているわけではないのでわざわざ翻訳するほどのものかどうか。

2011-12-18 ★★★★ デニス・マッカーシー/なぜシロクマは南極にいないのか: 生命進化と大陸移動説をつなぐ ハワイにはヘビやカエルはいないのか!これはおもしろい。皇帝ペンギンさんもたいへんなのがわかった。シャチに定住型と放浪型の二種類がいるというのもおもしろすぎる。

2011-12-19 八木沢 敬/分析哲学入門 (講談社選書メチエ) すぐれた入門書だと思う。K子さん活躍。

2011-12-19 ★★★ 中山 康樹/ジャズ・ヒップホップ・マイルス (NTT出版ライブラリーレゾナント) 黒人のプロテスト音楽としてジャズとヒップホップを考えるみたいな感じ。方針はまったく正しい。中山先生のマイルスものは全部読む価値がある。英語で書いたらすごい反響だと思う。マックスローチがHiphopに興味もっててリズムマシンとライブした話とかおもしろい。M-Base一派とかRH Factorとかの扱いはどうなのか微妙。

2011-12-20 長町裕司/人間の尊厳を問い直す 上智の先生方の学内研究会の成果らしい。あんまり。こういうの敵がいないとあれだ。

2011-12-20 嶋津 格/問いとしての〈正しさ〉—法哲学の挑戦 法学エッセイ集。「慰安婦」ではまたフェミニストの人に叩かれるのではないか。あれ、これが初出か。

2011-12-20 ニクラス ルーマン/情熱としての愛—親密さのコード化 なにやろうとしているのかわからん。あきらめ。

2011-12-20 エオン・エキス/強姦の形而上学 (1971年) ガイキチ。

2011-12-20 N/A/T-fal 電気ケトル アプレシア カフェオレ 0.8L BF802022A 扱い易い大きさだが、水の入れ口があつかいにくい。

2011-12-21 ★★★ Sandra L. Caron/Sex Matters for College Students: Faq's in Human Sexuality 大学生というか高校生向けFAQ集。馬鹿らしいようにも見えるが、これは国内でも必要なのではないか。

2011-12-23 ★★ ドンディンクメイヤー/感情はコントロールできる—幸福な人柄を創る エリスのタイプのふつうの認知療法ハウツーの本。特に目新しい洞察などはなし。

2011-12-23 ★★★★ ダニエル・J・レヴィティン/「歌」を語る 神経科学から見た音楽・脳・思考・文化 (P-Vine Books) 音楽ではなくもろに「歌」、特に歌詞まわり。進化論まわりはとにかく、ポピュラー音楽の分析としてとてもおもしろい。歌の機能は「友情」「喜び」「慰め」「知識」「宗教」「愛」のどれかにかかわっているそうな。歌詞の分析、リズム同期の役割など。分類はうまくないだろう。「怒り」や敵意は「友情」のところにはいってしまうのだろうが、そこらへん白人(ユダヤ人)な感じ。HIphopな人々はこうは書かないだろう。ヴィルトゥオーゾの演奏に感じる驚嘆とかもあるし。あ、『音楽好きな脳』のひとか。訳詞は山形先生がいちからやりなおしているのかもしれない。偉い。

2011-12-24 津野 海太郎/新・本とつきあう法—活字本から電子本まで (中公新書) なるほど破壊しますか。

2011-12-24 ★★ シュテファン ピーンドル/私が独裁者?モーツァルトこそ!—チェリビダッケ音楽語録 そんなおもしろくない。

2011-12-24 ★★★ ヤマザキ・マリ/テルマエ・ロマエ IV (ビームコミックス) わざわざ買う必要はなかったか。

2011-12-24 ★★★ フリードリヒ・エーデルマン/巨匠チェリビダッケの音楽と素顔 ミュンヘンのファゴット吹き。チェリビダッケとヴァントに心酔していることより、レヴァインを猛烈に嫌っているのがおかしい。

2011-12-24 ★★★★ 池田 譲/イカの心を探る 知の世界に生きる海の霊長類 (NHKブックス) イカの鏡像マークテストおもしろいなあ。実験をやる苦労をいちいち書いてくれているので科学者というのがたいへんな商売であることがわかる。

2011-12-25 福田 千鶴/江の生涯—徳川将軍家御台所の役割 (中公新書) 非常に慎重な検証を行なうのだなあ。でもなにも関心がもてずに途中で放棄。

2011-12-26 ★★★★ 麻生 一枝/科学でわかる男と女になるしくみ (サイエンス・アイ新書) またしても知らん麻生先生からもらいましたー。2011年10月より長浜バイオ大学准教授だそうなおめでとうございます。ダイアモンド先生の弟子らしい。これもジェンダー/セックス関係者必読。性分化とか性指向とかそういう話から「「女は数学ができない」という固定観念で得点は下がる」とかフェミニスト好きなネタも参照文献きちんとしながら満載。とにかく生物学フェミニストはがんばってほしい。全力で応援。

2011-12-27 高橋ツトム/爆音列島(16) まだ続いてるのか。面白いなあ。

2011-12-27 ★★ ヤマシタ・トモコ/HER (フィールコミックス) この手のお手本通りでこの時代にやるにはヒネリが足りないと思う。

2011-12-27 ★★★★ 諫山創/進撃の巨人(6) (講談社コミックス) 予想よりはるかに健闘していると思う。

2011-12-28 高橋ツトム/Sidooh(士道)1 (ヤングジャンプコミックス) ちとガイキチすぎるのではないか。

2011-12-29 クラウス ウムバッハ/異端のマエストロ チェリビダッケ 読みにくい。

2011-12-29 ★★ 安西 祐一郎/心と脳——認知科学入門 (岩波新書) 散慢で読みにくい。途中で放棄。

2011-12-29 ★★★ デレック・ボック/幸福の研究—ハーバード元学長が教える幸福な社会 重要。幸福研究にもとづいた政策とかの話。原題はPolitics of Happinessだし、「幸福の政治学」の方がよかったんではないか。来年度ゼミのテキストにしてゆっくり読むかなあ。と、実際ゆっくり読んでみるとあんまりよくなかったのであった。慎重すぎて初心者にはわからん。

2011-12-30 なだ いなだ/権威と権力——いうことをきかせる原理・きく原理 (岩波新書 青版 C-36) それほどおもしろくない。

2011-12-30 渡辺 裕/歌う国民—唱歌、校歌、うたごえ (中公新書) これも興味がもてず途中であきらめ。

2011-12-30 古川 隆久/昭和天皇—「理性の君主」の孤独 (中公新書) 興味がもてず途中であきらめ。

2025 / 2024 / 2023 / 2022 / 2021 / 2020 / 2019 / 2018 / 2017 / 2016 / 2015 / 2014 / 2013 / 2012 / 2011 / 2010


EGUCHI Satoshi <eguchi.satoshi@gmail.com>