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ハイト先生による強みの伸ばし方リスト

Jonathan Haidt (2002) “It’s more fun to work on strengths than weaknesses (but it may not be better for you)” (リンクはこれだけどWORDのファイルなので注意)という未刊行論文(研究発表?)の付録として掲載されている「強み」のエクササイズ(修練)のリスト。ピーターソン先生とかが参考にしたやつ。「弱み」の克服にもよいらしい。こういうのは、こうしなければならないってんではなく、自分で考えるのが楽しい。そっからはじめるための単なるトリガー。でもリスト眺めてみるとおもしろそうなのもあるわね。

  • 好奇心、世界に対する興味
  1. クラスで質問する
  2. 新しい場所を見つける
  3. 図書館の棚を見てまわる。毎日幅広い分野のおもしろそうに見える本を 手にとって、20分ざっと読む。
  4. いつもだったら試してみない新しい食べ物を食べてみる。
  5. 会合に出席する、講演を聞く
  • 学習意欲、勉強好き
  1. 毎日、京都の新しい場所を発見する
  2. いつもと違う新聞を読む
  3. 特に質問がなくても教授の研究室を訪問してみる
  4. クラスで質問する
  5. サーチエンジンで、いつもはしないような検索をしてみて、いつもは見ないようなサイトを見る
  6. 毎日、クラスの課題以外の本の1章を読む
  7. いつもおもしろいなとは思うものの、時間がなくてよく読めていない本を読む
  • 判断力、批判的思考、オープンマインド
  1. 多文化的なグループやイベントに出席する
  2. 「悪魔の代弁者」を演じることにして、自分の個人的見解と反対の立場からディスカッションに参加する
  3. 自分とはどこかちがうところのあるクラスメートや寮の知り合いといっしょにランチする
  4. いつもとは別の教会や宗教イベントに行く
  5. 毎日、自分が強く信じていることをとりあげて、それがまちがっていたらどうだろうと考えてみる
  • 創造性、創意工夫、独創性
  1. 日記をつける、絵を描く、ポエムを作る
  2. 文学雑誌や新聞に作品を投稿する
  3. ノートや部屋をデコレーションする
  4. 自分の部屋のものをひとつとりあげて、普通の使い方とは違う使い方を考えてみる
  5. 毎日1個新しい言葉をおぼえて、それを創造的に使ってみる
  6. 毎日LINEなどの自分のプロフィールを変更する
  • 社会的知性
  1. 毎日一人、知らない人にアプローチして会う
  2. ふつうはあんまり居心地がよくない集まりに顔をだして、なじむようにする
  3. 人と話をするときにはいつも、なにがその人の動機であり関心であるかを考えるようにす
  4. 一人ぼっちになっている人を見つけて仲良くなり、自分のグループに入れる
  • 視野の広さ、賢明さ
  1. 毎日一つ誰かの名言をオンラインで手に入れる
  2. 動揺している友達にアドバイスする
  3. 一番賢明な知り合いのことを考える。毎日その人のように生活してみる。
  4. 歴史上の重要人物を見つけ、当時の重要問題についての彼らの見解を学ぶ。あるいは彼らの重要な名言を学ぶ。
  • 勇敢さ
  1. (もし週間がなければ)クラスで発言する
  2. ピアプレッシャー(回りからの圧力)や社会規範に背くことをする
  3. 意見が違っていても、誰かのために立ちあがって主張する
  4. 誰かを外出かダンスに誘う
  5. クラスで隣りになった人に自己紹介する
  6. みなが好きではない考えを公言し擁護する(もしそれを信じているなら)
  • 勤勉さ、努力、忍耐力
  1. 締切前に仕事をおわらせる。
  2. 一つのタスクをやめたいという自分の考えに注意し、それを無視する。手元のタスクに集中する。
  3. 授業中ぼーっと夢想したり気が散ったりするのに抵抗する
  4. 前もって計画する:課題やテストのためカレンダーを使う
  5. 高い目標を設定すし、それをがんばる(エクササイズや学習など)
  6. 朝起きたときに、次の日に延期できるがその日にやってしまいたいことのリストを作る。そしてその日のうちにやりとげる
  • 誠実さ、正直、本物、自分に忠実
  1. 友達に小さな嘘や善意の嘘をつくのをやめる(本気ではないお世辞も含めて)。もしそうした嘘をついてしまったら、すぐにそれを認めてあやまる。
  2. 自分をモニターして、嘘をつくたびにそれをリストにする(小さな嘘でも)。毎日そのリストが短くなるようにがんばる。
  3. 一日の終りに、他人に実際よりよい印象を与えようとしたり見せびらかそうとしてやったことをリストアップする。それをまたくりかえさないように決心する。
  • 熱意、集中力、エネルギー
  1. 自分がすでに所属している組織にもっと貢献できるように余計な手間をかける。
  2. 受けている授業の一つにもっと興味をもてるようにする。たとえば授業活動でボランティアで役目を引き受ける。
  3. 誰からから命じられたからではなく、自分がやりたいからという理由でなにかをする。
  4. 夜よく眠り、よい朝食をとり、日中もっとエネルギーがあるようにする
  5. 朝、なにか肉体的に元気が必要なことをする(ジョギング、腕立て伏せなど)
  • 親切、寛大、気前のよさ
  1. カフェなどでチップをはずむ 。
  2. 毎日、ランダムになにか親切なこと(シンプルでちいさなことでよい)をする。可能なら匿名でおこなう。
  3. 友達の話をよく聞く。友達の一日がどうだったかたずね、自分の一日について話すまえに実際に友達の話を聞く。
  4. 毎日違う友達にe-カードを送る
  5. 友達と外出したときに、自分が支払いをして友達におごる。
  • 愛し愛される能力
  1. 友達・恋人・兄弟・親などに、好きだと言う。
  2. 好きなひとに、その人のことを考えているというカードかeカードを送る。
  3. 好きなひとにハグしてキスする
  4. ナイスなメモを書いて、好きなひとが一日のあいだにそれを見つけられるようにする。毎日別の場所で、別の人に向けておこなう。
  • チームワーク、よき市民
  1. 福祉施設でボランティアをする。
  2. 自分が所属している組織でもうひとつ仕事を引き受ける
  3. 地面に落ちているゴミをひろう
  4. 自分たちのホールやラウンジ(みなで使う場所ならどこでも)をきれいにする。
  5. 寮などの夕食会を計画し実行する
  6. グループワークで分担の役目を果たす、ファシリテーターをする
  • 公正さ、公平さ、正義
  1. 人がその人のペースで話すのをそのままゆるしておく。判断をしないことによってオープンマインドを保つ
  2. 友達どうしの口論のときに、自分の信念にかかわらず中立をたもつ。仲裁者になる。
  3. 自分がステレオタイプや予断によって人々を扱っていることに気をつける。同じことをまたしないように決心する。
  • リーダーシップ
  1. 夜に友達や寮仲間のためになにかスペシャルなことを計画する
  2. 読書会や勉強会や自主ゼミを企画する
  • 謙虚、謙遜
  1. 1日いっぱい、自分のことは話さないでいる
  2. Dress and act modestly, so as not to attract attention to yourself.
  3. Find a way in which someone you know is better than you. Compliment him or her for it.
  • 自己コントロール、自己統制、自己規制
  1. 2時間(または適当な時間)時間を設定し、実際に静かな場所で勉強する
  2. 1週間に4日なにか運動する(まだそういう習慣がなければ)
  3. 自分の部屋を掃除する。毎日、目についたゴミを片づけること。
  4. いつもあとで食べたことを後悔するような食べ物を残して食事を終える
  5. 誰かが気にさわっても、それを気にせず、自分の人生のよい面に注目する
  6. ゴシップをしゃべらない決心をする。陰口を話したくなったら、自分の決心を思い出して、話しだすまえに止める。
  7. 夜、次の日にやることを書き出す。それをがんばってやる。
  8. なにかについて感情的になってしまったら、心を落ちつけてゆっくり問題をもういちど考えなおす
  • 注意深さ、思慮、分別、慎重
  1. 会話しているときに、なにか言うまえにもう一度考える。自分の言葉が他人に与える影響について見つもってみる。
  2. 1日に3回、「備えあれば憂いなし」「転ばぬ先の杖」について考える。自分の人生にそれをとりこむよう努力する。
  3. なにか大事なことをする決定をする前に、それについてしばらく考えて、1時間後、1日後、1年後その結果を我慢できるか考える。
  • 赦し、情け、寛大さ
  1. あなたが赦せないと 思っている人のことを考える。その人の立場から状況を考えてみる。次に、自分が悪いことをした人だったら、自分が赦してもらえると思うかを考える。
  2. 毎晩日記をつけて、自分を怒らせたひとについて、あるいは恨んでいる人について書く。恨みについて書き終ったら、その人たちを赦したくない理由を書く。さらに、その人の立場からその状況を考えて、その人を許す。
  3. 過去に自分を怒らせた人に連絡をとる。その人たちを赦していることを知らせる。あるいは、単に会話で親切な対応をするだけでもよい。
  4. 誰かがあなたが理解できないようなことをしたら、その人がそれをした意図を推測してみる。
  • 美と卓越の評価鑑賞
  1. 博物館や美術館を訪問し、美しくて自分の価値観にあった作品や展示をピックアップする。
  2. 自分の芸術作品についての思考を書き出してみる。あるいは地上で見た美しいものについて書いてみる。
  3. 友達と散歩して、目にとまったきれいなものについてコメントをする。
  4. コンサートに行き、音楽的な価値を味わいながら音を楽しむ。あるいは毎晩、自分を感動させる音楽をとりあげてヘッドホンで聞きながらそれをじっくり鑑賞してみる。あるいは友達に一番美しいと思う音楽を紹介してもらう。
  5. 日記をつける。そして毎晩、その日に見た一番美しいもの、あるいは一番精巧なものを記録する。
  6. 美しさや価値の点で自分をハッピーにしてくれるものや、身体活動、モノなどを見つける。一日のあいだそれによって自分を刺激する。
  7. 図書館で美術の本を眺める。
  • 感謝
  1. 日記をつけて、人生で感謝していることを毎日三つ記録する。
  2. 毎日、これまで当然だと思っていたことについてその人に感謝する。(たとえば校舎を掃除してくれる人達に対して)
  3. 1日のあいだに「ありがとう」と言った回数を記録する。1週間のあいだに、その数が倍になるようにトライする。
  4. 毎日親・兄弟・友達に電話して、感謝を伝える(たとえば、いまある自分にしてくれたことについて、あるいはいつもいっしょにいてくれることについて)
  5. 誰かに「サンキュー」E-カードを送る。
  6. ルームメイトや寮仲間にたいして、何かについて感謝しているというメモを残す。
  • 希望、楽観性、未来志向
  1. 日記をつけて、毎晩、その日にした長期的に自分の人生に影響しそうな決定を記録する。
  2. 悪い状況にあるときに、裏側からみて見てそれの楽観的な面を見るようにする。その時点ではひどいことに思えても、ほとんどどんな状況にもよい点を見つけることができるはずだ。
  3. 自分がこれまでにしてしまった悪い決定のリストをつくる。自分自信を赦して、人生をあともどりできないこと、現在と未来に集中するしかないことを確認する。
  4. 自分のネガティブな考えに注意する。それにポジティブな考え方で対抗する。
  5. 自分が全力をつくしたことは成功できるし成功するだろうと自分に言いきかせる。
  • 精神性、スピリチュアリティ、人生の目的、信仰
  1. 5分間、リラックスして人生の目的について考える、そして自分がどこにフィットするか考える。
  2. 5分間、自分が世界やコミュニティを改善するためになにができるか考えてみる。
  3. 宗教やスピリチュアリティの本を読む。あるいは、宗教的活動に毎日行く。
  4. さまざまな宗教を研究してみる。図書館で本を探したり、友人に信じている宗教についてたずねるとよい。
  5. 1日数分間、祈りをささげるか瞑想する。
  6. 肯定的・楽観的な名言の引用されている本を買う。毎日数行を読む。
  • ユーモア、遊び心
  1. 毎日、誰かを笑わせるか微笑ませる。
  2. ジョークを学んでそれを友達に紹介する。
  3. おかしい映画やテレビ番組を見る。
  4. マンガを読む。
  5. 手品をおぼえて、友達に見せる。

ピーターソン先生による自分の強みの伸ばし方リスト

すでになむなむなChristopher Peterson先生のA Primer in Positive Psychologyはすばらしい名著なのですが、翻訳ではあちこち大幅に文章が削られて意味がとれなくなっているところがある。誤訳も多くて困っています。以下は削られている「強み」を伸ばすエクササイズ。

自分の強み・長所・美徳を伸ばしましょう(あるいは気になる弱みや悪徳をすこしやわらげましょう)ってなエクササイズです。Habiticaのような習慣づけアプリに登録しておいて、気がついたらちょっと意識してやってみると幸福度が上がるかもしれないと思います。Haidt先生バージョンもあるよ

(順番ずれてます)

智恵と知識

  • 創造性
    • 陶芸、写真、彫刻、デッサン、絵画などのクラスに参加してみる
    • 自分の家のモノを一つとりあげて、ふつうの使い方ではない使い方を考えてみる──エクササイズ用の室内バイクを洋服掛けにするようなのはだめです
    • 自分のポエムを書いた葉書を友人に送ってみる
  • 好奇心
    • それについてなにも知識のない講座に出席してみる
    • よくしらない料理を出すレストランに入ってみる
    • 自分の街の知らない場所を訪問してみて、そこの歴史を学んでみる
  • オープンな心
    • 会話しているとき、悪魔の代弁者を演じてみる。自分自身の意見とは違う立場をとってみる。
    • 毎日、なにか強く信じられている意見を考えて、それが間違っていたらどうだろうかと考えてみる。
    • 自分とは「別の」政治的意見を採用しているラジオ番組を聞き新聞を読む
  • 学習意欲
    • 学生なら、「推薦」されているが「課題」にはなっていない本を読む
    • 毎日新しい言葉を学んでそれを実際に使ってみる
    • ノンフィクションの本を読む
  • 広い視野
    • 自分が知りあいの賢い人のことを考え、1日自分がその人であるかのように生活してみる
    • 頼まれたときだけにアドバイスをする、しかしその場合いは徹底的にする
    • 友達、家族、同僚どうしの間の言い争いを調停する

勇気

  • 勇敢
    • グループのなかであまり人気のない発想を擁護してみる
    • あなたが見つけた明らかな不正義について、適切な当局に抗議を申し入れる
    • いつもは恐怖心からやらないことしてみる
  • 忍耐力
    • やるべきことのリストをつくり、毎日そのリストから一つをする
    • 大事な仕事を締切前に終らせる
    • 邪魔なしに数時間仕事や勉強をしてみる。たとえばテレビをつけっぱなしにせず、電話がかからないようにして、メールも読まずに。
  • 熱意
    • 少なくとも1週間のあいだ、毎日目覚まし時計を鳴らさなくともよいくらい睡眠をとる。起きたら栄養たっぷりの朝食をとる。
    • 「どうしてそんなことするの? why?」と言う発言の3倍の回数「なんでしないの why not?」と言ってみる。
    • しなければならないからではなく、やりたいからという理由で毎日なにかをしてみる。
  • 誠実さ(authenticity)
    • 友達に白い嘘(悪意のない嘘、善意の嘘)を言うのをやめてみる(本気でない愚痴を含む)
    • 自分が一番重要だと思う価値について考えてみる。毎日それにしたがったなにかをする

人間性

    • 褒められたらもじもじしたり否定しない受け止める。単に「ありがとう」と返事をする
    • 好きな人に短いメモを書いて、それがその日に見つかるようにする
    • 親友といっしょに、そのひとが楽しめるなにかをする
  • 親切心
    • 病院や福祉施設にいる人を訪問する
    • 運転しているときに、歩行者に道を譲る。歩いているときは、車に道を譲る
    • 友達や家族に匿名で親切なことをする、プレゼントする
  • 社会的知性
    • 誰かを気楽な気持ちにする
    • 友達や家族がその人には難しいことをしていたらそれに気づくようにし、それを褒める
    • 誰かがうっとうしいと思ったときに、やりかえすのではなく、その人の動機を理解しようとする
  • チームワーク
    • 自分ができるかぎり最高のチームメイトになる
    • 毎日道端のゴミを拾いゴミ箱に入れるのに5分間使う
    • 慈善グループに参加する

正義

  • 公正さ
    • 1日に少なくとも1回、自分の間違いを認めてその責任をとる
    • 1日に少なくとも1回、自分があまり好きではない人の功績を認める
    • さえぎることなしに誰かの話すことをじっくり聞いてみる
  • リーダーシップ
    • 友達のためにお茶会やパーティーを企画する
    • 仕事場で不快な役割を担当し、それがしっかりやりとげられるようにする
    • 新人が喜んで迎えられていると感じられるように努力する

節制

  • 赦し
    • 毎日、恨みつらみをひとつ手放す
    • いやな気分にされたときに、それが正当ないやな気分であっても、自分がどう感じたを他の人に言わずにおさめる
    • 赦しの手紙を書く。それは実際に送らないこと。しかし1週間のあいだ毎日それを読む。
  • 思慮
    • 「おねがいします」「ありがとう」意外のことを言うときに、2回考えてみるようにする
    • 車の運転しているときに、制限速度より5キロ遅く走る
    • スナックを食べる前に、「これは脂肪をとるのに値するだろうか?」と考えてみる
  • 自己統制
    • エくササイズのプログラムを開始し、1週間のあいだ続ける
    • 他の人についてゴシップや悪口を言うのをやめる
    • 怒りだしてしまいそうなときに、10数える。必要なだけ繰り返す
  • 謙虚
    • 一日中、自分自身のことはなにも話さないでいてみる
    • 自分が注意されないような服を着る
    • 友達が自由よりもうまくやっていることを見つけ、それを褒める

超越

  • 審美眼、美の鑑賞
    • あまり行かない美術館や博物館に行く
    • 毎日その日に見た一番美しいものについての記録をつける
    • 1日に少なくとも1快、立ちどまって自然の美を見る。たとえば日の出、花、鳥の鳴き声など
  • ユーモア
    • 少なくとも1日1人以上人を笑顔にするか笑わせる
    • 手品をおぼえて友達に見せる
    • 「やれやれ、まただね」程度でいいので、自分自身をからかう
  • 感謝
    • 1日で何回「ありがとう」と言ったか記録する、1週間のあいだ毎日その回数が増えるようにしてみる
    • 一日の終りに、その日うまくいったこと・よかったことを3つ書き留める
    • 感謝の手紙を書く。できれば実際に送る
  • 希望
    • 過去にがっかりしたことを考えて、そのがっかりしたことによって可能になったことを考えてみる
    • 次の週、次の月、次の年の目標を書き出す。次にそのゴールを達成するための具体的なプランを考える
    • 自分の悲観的な考え方に反論する
  • 宗教性
    • 毎日、自分の人生の目的を考えてみる
    • 毎日のはじめに祈るか瞑想する
    • 自分がよくしらない宗教奉仕活動に参加してみる

ブックガイド:幸福の心理学/ポジティブ心理学まわり

授業用。学生様向け。

とにかくこれからでいいだろう。

堅実だけどちょっと硬い印象。

まずここらへんでいいのではないか。

とりあえずこの本が一番おすすめなんだけど、翻訳に問題がある。

ちょっと古いのだがおもしろい。訳もしっかりしている。

まずまず。

上と同じ筆者。

学部生にはちょっと歯応えがあるかもしれないが重要書。

 

 

翻訳に問題がある。

これも翻訳に問題があるが、上よりはまし。

これは訳に問題はないのだが、記述があっさりしすぎている。

ちょっと散慢。上の本の方がよい。

とてもしっかりしている。

 

上の2冊はおなじようなもの。とてもおもしろい。

最近読んだこれよかったです。

あとはここらへん見てください。

 

クリストファー・ピーターソン『ポジティブ心理学入門』の訳の問題

ちょっと学生様に読ませるためにメモ。
クリストファー・ピーターソン先生の『ポジティブ心理学入門』の「ポジティブ思考」のところをつかってゼミで発表してくれた学生様がいるんですが、なんか本人もよくわからないものになってしまって、原因はなんだろうと訳見たらやっぱり翻訳の問題だってござる。
ピーターソン先生が、ハーバード大の学生の追跡調査をつかって楽観性について研究したのがある。『ポジティブ心理学入門』でもそれが紹介されているんだけど、その翻訳に問題があって読めないものになっている。
っていうか、宇野先生の訳についてはamazonですでに文句つけてて(1)(2)、一部の人には不評だし、商売の邪魔してるみたいで申しわけないんだけどこまるのです。
ピーターソン先生が注目したのは悪い出来事、つらい出来事があった場合、その原因をどういうふうに説明するか、っていう説明スタイルの問題なのね。これはセリグマン先生が『オプティミストはなぜ成功するのか』の中心的な研究対象でもあった。ピーターソン先生は、ハーバード大から在学中あるいは卒業後に従軍した人々の手記を分析したのね。まず、訳書は飛ばし飛ばしで訳されてるから文脈がわかりにくい。まあそれは目をつぶることにして、原文はこう。
I read the essays of a randomly selected 99 young men — which were usually several hundred words long, uniformly sincere, often eloquent, and (I must say) highly legible—on the look out for descriptions of bad events: setbacks, failures, frustrations, and disappointments.  Everyone of course reported such events, but my attention was directed at how each writer explains their causes.  (Peterson 2006, pp.108-109)
私はランダムに選び出した九九人の青年の文章を読んだ。たいていは数百語程度の長さのもので、一様に誠実であり、しばし雄弁で、挫折や失敗、欲求不満、失望といった悪い事柄に関する記述には注意が払われており、極めて読みやすいものであった。もちろん、全員がそのような事柄について報告したのだが、私は各々の書き手が、悪い事柄の原因についてどのように説明するのかという点に注目した。(宇野訳p.118)
ここはOK 1)実はOKじゃなくて、「悪い経験を探して若者たちのエッセイを読んだ」「とても読みやすくて、挫折や失敗、欲求不満、失望といった悪い出来事をさがすにはうってつけだった」「悪い経験を探して若者たちのエッセイを読んだ」みたいな感じのようだ。。問題はその次。
Did he so by pointing to inherent flaws within himself and to factors that were chronic and pervasive? If so, I scored his essay at the pessimistic end of thinking.  “I was not happy in the service [because my] . . .  intrinsic dislike for the military.” Or did he explain bad events by distancing himself from their causes and circumscribing them? “I was in danger during the military attack [because] . . . I was not assigned a specific task that kept me in a single position.” If so, I scored his essays at the optimistic end of thinking.  Appreciate that these ratings capture whether a person believes the future is something that can be different from the negative past (optimism) or simply its relentless reincarnation (pessimism). (Peterson 2006, pp.108-109)
宇野先生の訳ではこう。
「学生は、自分に固有の欠陥についてどのように説明したのだろうか?次のように、慢性的で、広範囲にわたる要因を指摘しながら説明した場合、私はその文章を悲観的な考え方として評価した。「私は従軍が楽しくなかったo[なぜならば私には]……軍隊に対する生来の嫌悪感があるからだった」あるいは、悪い事柄について、それらの原因から距離を置き、限定する形で説明した文章もあった。「私は軍事攻撃中、危険な状態にあった°[なぜならば私には]……―つの場所にとどまる特定の任務が与えられていなかったからだ」このような説明の場合、私はその文章を楽観的な考え方として評価した。未来が、ネガテイプだった過去とは違うものになると信じているのか、または、未来は、ただネガティプなことの容赦なきくり返しであると信じているのかによって、それぞれを楽観と悲観として評価した。」
私も訳してみます。
「その人は、悪い出来事の説明をするときに、それを自分自身の生まれつきの欠陥や、永続的で全般的な要因のせいにしているだろうか? そうしている場合、私はその人のエッセイを極端に悲観的なものとしてカウントした。たとえば次のようなものである。「私は従軍中幸せではなかった。(なぜなら)私は生まれつき軍隊が嫌いだからだ。」あるいはその人は、悪い出来事を説明するとき、その原因から自分自身を切り離して、自分自身からは離れたものとして説明しただろうか?たとえば次のようなものである。 「私は攻撃中危険な状態にあった。(なぜならば)一箇所にとどめてくれる特定の任務を与えられていなかったからだ。」こういう場合、私はその人のエッセイを極端に楽観的な思考としてカウントした。こうして評価すると、その評価は、その人物が、将来は、ネガティブな過去とはちがったものになりえると信じているのか、あるいはネガティブな過去はえんえんとくりかえすものだと信じているかをうまく捉えてくれるのである。」
ピーターソン先生やその協力者のセリグマン先生たちよれば、悲観主義ってのは、悪いことの原因が自分のなかにあり、いつも、そして全部のことについてそうであると考える傾向で、楽観主義ってのは悪いことが起こってもその原因は自分ではなく、外的な要因であり、また一時的なもの、部分的なものであると信じる傾向なんよね。上のピーターソン先生があげてる例は、悲観的な人は「俺は生まれつき軍隊嫌いだから不幸だったし、軍隊にいるかぎるずっと不幸」「いつもそうだ」「なんでもそうなんだ」って考えて、楽観的な人は「不幸だけどそれは任務の運が悪かったからその時は不幸だった、でもそれは俺自身の問題ではなく、司令部が悪かったり、運が悪かったからだ。別の任務与えられたらうまくいったろうし、将来はうまくいくだろう」「今回はだめだった」「次はうまくいく」みたいに考えるってことなわねね。宇野先生の訳は「生まれつきの欠点」inherent flaws within himselfとかdistancing himselfとかの「自分」ってキーワードを訳出してないからよくわからないものになっている。

まあこれ書いてから、尊敬する先生に「いやそこちがうよ」って直してもらったんですが、そういうことしてもらって感謝すると同時に、「私他人の誤訳とか指摘しておきながら、自分もまちがってるし、能力足りないのに余計なことしてダメな男だよな、これって私の能力不足と生まれつきの性格の問題で、どうにもこうにもなおらんよな。これからもずっとそうなのだ、まだまだ同じことをくりかえすだろう」って思ってしまうわけで、これが悲観主義っすわ。ははは。下のセリグマン『オプティミストはなぜ成功するか』読むといい。セリグマン先生があれを書いたとき、悲観主義な人もがんばれば楽観主義になれる、って主張してたんですが、最近の『ポジティブ心理学の挑戦』あたりではなんかもうあきらめちゃってる感じで、「いろいろ勉強して楽観的になるテクニックはぜんぶ知ってるけど、気を抜くとすぐに「俺は負け犬だ」みたいに思っちゃう」みたいなこと書いてて笑えました。まあ社会学者は社会がわからず、倫理学者は倫理がわからず、心理学者は心理がわからん、みたいなのはよく言われるんですが、ポジティブ心理学研究する人はポジティブじゃないんしょね。


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References   [ + ]

1. 実はOKじゃなくて、「悪い経験を探して若者たちのエッセイを読んだ」「とても読みやすくて、挫折や失敗、欲求不満、失望といった悪い出来事をさがすにはうってつけだった」「悪い経験を探して若者たちのエッセイを読んだ」みたいな感じのようだ。

自分の気づいてない長所を見つける/長所を伸ばす

最近ポジティブ心理学ってのが流行っていて私もいろいろ注目しております。最近も(訳し直しだけど)新しい本が出ましたね。

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このクリストファー・ピーターソン先生のはアカデミックな教科書で、非常に多くのアカデミックな情報とともにプラクティカルなアドバイス満載です。翻訳ではカットされちゃっている部分が多くてちょっと残念です*1が、一読の価値はあります。

ポジティブ心理学っていうと「なんでもポジティブに考えよう」っていうポジティブ・シンキングとか、「とりあえずハッピーになっちゃったやつが勝ち」みたいなんと誤解されやすいですが*2、もともとはまじめなもんです。あと「美徳」とか「長所/強み」みたいのに注目しているのも倫理学研究者モドキとしては興味があるところです。

自分の長所・強みを知るってことは自尊感情を高めることにもなるし、うまく生きる方法やライフスタイルを選択する助けにもなるのでおすすめ。

ピーターソン先生やその師匠のセリグマン先生たちが作ってるページがあって、そこでweb上で心理テストをして何が強みなのか知ることができます。やってみてください。

http://www.authentichappiness.sas.upenn.edu/Default.aspx

このページを見て、右上の「Select Language」で日本語にします。左上の「登録」ってところからメアドとか記入して開始。今一番上にある 「VIA・強みに関する調査票 (VIA-IS)」ってのをやってみてください。240問ぐらいあるのでけっこうたいへんです。

でもやってみると意外な強みに気づくかもしれません。ちなみに私の一番の強みは「向学心」で、まあ大学教員とかやってるのはそれなりに合っているのだろうか、ぜんぜんだめでもないかもしれない、みたいな安心感を得ることができます。

自分の強みがわかったら、

http://www.authentichappiness.sas.upenn.edu/books.aspx?id=1466

から「とっておきの強みを新しい方法で使ってみよう 」を読んでみましょう。登録やテスト受けなくても見ることができるので、興味ない人もぱっと見てみてください。意外におもしろい生活のヒントみたいなのを知ることができる。自分の「強み」と関係なくても試してみる価値のあるものがけっこうあるように思います。こいうのをちょっと意識してやってみるだけで、自分の意外な得意分野に気づくかもしれないし、実際やってみると生活の質や自尊心がずいぶん向上するんじゃないかとおもうので、まあとりあえず一目見てみてください。

実はこれは上の『ポジティブ心理学入門』の一部なんで、ぜひ本にも載せといて欲しかったんですけどね。

自分の長所を見つけるってのでは も見てみてください。

 

あと生活のヒントってのでは、

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こんなのも読んでて楽しい。まあどうでもいいっちゃーどうでもいいような細かいお説教の話なわけだけど、少しでも生活が楽しくなったり楽になったりすればまあ苦しい人生を生きているのもそんな悪くないのではないかと思えるようになったりするかもしれんです。

VIA

 

セリグマン先生やピーターソン先生がやってるVIA(Values in Action)調査ってのはまあなんか世界的に見て「よい性格」「長所」「(道徳的)美徳」とかみなされてるものをリストアップして、リストのなかから文化間で共通に賞賛されてるやつを選択してさらにグループ分けしてみよう、みたいな感じ。どれくらいまともな研究になるのかはまだこれからって感じだわね。どうも説教臭い感じはあるし、どの程度実証的になれるのかわからん。なんかまあ主観的にハッピーになることだけ考えててもだめだね、みたいな反省とかもあるんだろう。

リストアップした基準はいろいろあるんだけ、、文化に依存しない普遍的なものとか、当人に充実感を与えるとか、それを体現している模範的人物がいるとか、まあいろいろ。上の本めくってみてください。基本的には「親が子供にそれを身につけてほしいと思う性格」とかを集めてる。

で、セリグマン先生たちによると、そういう文化共通の長所・強み・美徳はだいたい六つぐらいに分けることができる。「知恵」「勇気」「人間味」「正義」「節度」「超越」ぐらい(訳語はもっとよいのあるかも)。

ちょっとだけ解説してみよう。どれも実は訳語が難しくて、そんなに「普遍的」なんかいな、って言いたくなるんだけど。

知恵 wisdom / knowledge

まあ頭がいいってのはだいたい褒められるけど、難しい大学入試問題とかパズルとか解けなくても視野が広くて賢いって賞賛される人はいますね。

  • 創造性。なんか新しいものを作る。
  • 好奇心。知らないことをおももしろいと思う。
  • 勉強好き/向学心。なにか学ぶのが好き。好奇心との違いは、わりと体系的にきっちりやることだと思う。
  • 心の広さ/柔軟性。基本的に自分と違う考え方に対してポジティブっていうか、「へえ、そういう考え方もあるのかー」みたいな。
  • 視野の広さ/大局観。こう、「君らが争っていることは、もっと将来を見通すとこうだよ」みたいな。
勇気

基本的には抵抗や障害や反対があってもがんばる、って美徳。

  • 誠実さ/本物。authenticityって語が当てられてるけど、これ日本語では難しいねえ。まあ基本的に上っつらのものではない、って感じ。
  • 勇敢。まあ「勇気」の基本的な意味な気がしますね。敵や困難や脅威にぶつかってもがんばる感じ。
  • 忍耐。我慢してじっくりやる。
  • 熱意 enthusiasm。なんていうか、エネルギーって訳がいい気がするんだけど。一生懸命な感じ。
人間味

humanity。人間らしさとか人間性とか。わりと狭い範囲での人間関係にかかわる美徳。

  • 親切心。「やさしさ」とか訳したいね。まあ他人を幸せにしようとする。
  • 愛情。love。 ある程度限られた人に対する愛のことを言ってるのではないかと思う。
  • 社会的知性。他の人がなにを感じてるかちゃんと察することができる、ってことね。
正義

セリグマン先生たちは正義 justice って呼んでるけど、基本的な堅い社会的・グループ的な美徳というかなんというか。

  • 公平さ。ひいきしない、同じものは同じに扱う。自分の悪いところはちゃんと認める、みたいな。
  • リーダーシップ。まあ他人をリードできる人はどの文化でも尊重されます。
  • チームワーク。誰でもリーダーになれるわけはないけど、チームプレーヤーにはなれる。こっちも大事だと思う。
節度

temperanceで宇野カオリ先生は「節制」って訳してる。過剰にならない、って徳。

  • 寛容/慈悲。怒っててもやりすぎない。
  • 慎み/謙虚。自慢しすぎない。自分を大きく見すぎない。日本人は得意な美徳。ははは。
  • 思慮。フロネーシス。自分の将来のこともちゃんと考える、って徳。危険を避ける。
  • 自己規制。自分を律する。感情とか欲望を抑える。
超越

「超越」ってわけわからんけど、小さい自分を越えた大きなものにかかわる、ってことだと思う。

  • 美と卓越の鑑賞。自分ではやったり作ったりできなくても、美しいものを美しいと思い、優れた人を優れていると思えるのは大事。
  • 感謝。皆さまのおかげて生きております、みたいな。
  • 希望。まあなんかがんばってれば将来よくなるさ、みたいに思えるのは大事ね。
  • ユーモア。笑顔は大事です。
  • 宗教性。なんかまあチマい俗世間のことだけ考えてんのはあれですよね。

この分類がうまい分類なのかどうかもわからんし、セリグマン先生たちが主張しているほど普遍的なものかどうかもわからん。まだこれからの話。

あとまあ前の「長所を見つけよう」エントリでも書いたけど、これくらいたくさんあると一つぐらいは得意なことあるだろうから自信もっていきましょう。

ちなみに全部身につけるのは無理だと思う。たとえば「正義」と「人間味」はけっこう背反しちゃうことがあるはず。とりあえず自分のいいところ一個見つけてみて、それを伸ばせばいいのだろうと考えることにしましょう。

 

追記

実際にVIAテストやった人は、なんか違うなーって思ったんじゃないかと思います。実際に私もなんか違うと思った。ポイントは、ネガティブというか自己評価が低い人は、ああいうテストでさえ自分の強みとか長所をそういうものとして見ることができなくなっていることなんじゃないかとおもうです。おそらくそういう人はほかの幸福度テストとかしてもひどい結果が出るんじゃないかと思う。私はすごい結果でした。ははは。

まあそれでもある程度のデコボコはあるんで、自分のデコってる部分をすこし肯定的に見てあげる感じが大事なのではないかとか思ったり。

おそらくそういうひとは、VIAテスト受けたあとにあの「長所を伸ばす」を見たときに、「あれ、こんなことなの?」って思ったんじゃないですかね。ちょっと立ちどまってみたり、本読んだり美術館行ったりするのが自分の長所を伸ばすだなんてね。信じられん。ちゃんとしている人ってのはそういうんじゃなくてもっとすごい、とか言いたくなる。でも実は美徳とか長所とかってのはそういう細かいことなんのかもしれず、そういうことからなにかがはじまるんよね。おそらく。まだ私はなにも美徳を身につけられてないけど、不幸でいるのに飽き飽きしたからなんかするのです。

*1:訳出されているのは原書の半分ぐらいじゃないかなあ。ちと翻訳も改善できそうな気がするので あたりで気づいたところをメモってます。

*2:まあ実際「ポジティブ心理学」の名前を使ったヤバい本もけっこう出てるようです。大石先生、島井先生あたりは偉い。

2011年に読んだ本ベスト10

メディアマーカーで自分的におすすめの五つ星つけた本から、特に印象に残ってるものを順不同であげてアフィリエイトかせごう。

 

香西先生にはいろいろ教えていただきました。ネットとかでの論争の方法について理解が深くなったと思う。

論より詭弁 反論理的思考のすすめ (光文社新書)
香西 秀信
光文社
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関連で『論理病をなおす!―処方箋としての詭弁』。この2冊読めばまあ一流ソフィスト、じゃなかった一流レトリック家の基本的な考え方がわかる。『 反論の技術―その意義と訓練方法 (オピニオン叢書) 』まで読めば十分か。ネットの議論で負けることが少なくなるかもしれない。『 オルグ学入門 』も香西先生から教えてもらったけどもうすごい奇書。これは買うほどの価値はないだろうけど、図書館とかで一読の価値がある。

性格とかパーソナリティとかについてはずっと興味をもってるんだけど、これが一番おもしろかった。

パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる
ダニエル ネトル
白揚社
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ビッグファイブの堅牢さと、それらがそれぞれ生物学的な基盤あるんじゃないかとかそういう話。

パーソナリティ心理学の本道としてはミシェル先生の『 パーソナリティ心理学―全体としての人間の理解 』がおそらく現在最強の教科書で勉強になった。

 

ビジネス・ゲーム 誰も教えてくれなかった女性の働き方 (光文社知恵の森文庫)
ベティ・L. ハラガン
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女性が会社で働くということについて鋭い分析とハウツー。女性は必読。っていうかこういうエンパワが国内でももっと注目されるべきだと思う(政治的にどうかは別にして)。『 会社のルール 男は「野球」で、女は「ままごと」で仕事のオキテを学んだ 』『 女性(あなた)の知らない7つのルール―男たちのビジネス社会で賢く生きる法 』はこの本に影響を受けた同工異曲。どれ読んでも同じだが、とにか重要な観点。

ポジティブ心理学や進化心理学に影響を受けた倫理学まわりの成果が出そうな感じ。まだ発展途上だけど。

しあわせ仮説

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欲望について 』もよかった。

性差科学といえば、これがよかった。非常に慎重。

性差や性分化、性志向などの生物学的な解明については『 科学でわかる男と女になるしくみ ヒトの性は、性染色体だけでは決まらない 』も買ってあげてください。最新の内容のはず。

女性のグループ内力学については『 女の子って、どうして傷つけあうの?―娘を守るために親ができること 』も重要。『 女はなぜ足を引っ張りあうのか 』も笑えた。

子ども向けエリノア・ルーズベルトの伝記。エリノア先生についてはちゃんとした評伝が出版されるべきだと思う。国内ではその業績が十分に理解されていないようだ。政治学の人々に期待。

すごい資料。英米の法律関係についてなんか言わなきゃならんひとは必携。

現代英米情報辞典 』は新しくしてほしい。

倫理学・法哲学まわりで重要なのはこれ。倫理や政治における感情の重要性。

ジュディス・バトラー様とか読んでるヒマがあったらこういうの読んで欲しい。

恋愛ものではこれがとてもおもしろかった。

PUA (Pick-up Artist)という文化があることを教えてもらった。まあナンパの方法なんだけど、カルチャー研究みたいなのにも重要な気がする。あれ、もう入手できないみたいね。

英語読みやすいから

でもいいと思う。かえっておもしろいだろう。

具体的なハウツーは『 確実に女をオトす法則 』だけどこれはまあたいしたことがない。とにかく『ザ・ゲーム』はおもしろいので一読の価値がある。

認知的不協和について。『 なぜ人は10分間に3回嘘をつくのか 嘘とだましの心理学 』とかも。

行動経済学みたいなんもたくさん読みました。

なぜ直感のほうが上手くいくのか? – 「無意識の知性」が決めている 』、『 なぜ選ぶたびに後悔するのか―「選択の自由」の落とし穴 』とかもどうぞ。

あ、番外だけど買ってください。

トムソンの有名なヴァイオリニストの議論とかパーソン論とか正しく読めるようにしました。あと売りはヘアの直観主義批判がどんなものか、とか、死の悪さについての剥奪説が中絶問題に適用されるとどんな問題をひきおこすかとか。あとハーストハウスのやつを読むと徳倫理学ってのがどういうインパクトがあったかがわかるはずです。よろしくおねがいします。

 

自分の長所を見つけよう

就活とかで、面接で「あなたの長所はなんですか」とか馬鹿げたことをたずねられて困っちゃうわけですが、まあ自分の長所はなんであるか、ってのは一回考えておく価値のあることかもしれないですね。「ここが私のいいところだ」って思うことは、自己評価とかとかかわっていて、「自分はなんにも長所がない」とか思ってるとこう生きてるのがいやになるし。でもまあ誰だって長所はあるわけで、それに気づいてないだけだわね。(そういや昨日見た 「初期の栗田さん」おかしい。 )

かなり以前にもエントリシート関係で一回書いてる けど、もう1回書いてみようかしら。

最近流行の「ポジティブ心理学」とかではそういう研究もしてて、そういうのの成果を利用して自己啓発しましょうみたいな感じの本がたくさん出ています。

今日はこんな本読んでみました。

The Strengths Book: Be Confident, Be Successful, and Enjoy Better Relationships by Realising the Best of You (Strengthening the World)
Alex Linley Robert Biswas-Diener Dr. Philos.
Capp Press
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まあほんとうに一般向けの本で、「自分の長所を見つけて自己評価を高めましょう」とかって感じ。英語も簡単だし自分で読んでみるといい。高校1年生レベルで読めます。

それにあげられているリストがなかなかおもしろいと思ったので、超訳というか勝手な訳つけて紹介してみます。

こんだけ数があれば、誰だって一つぐらいは「あ、これなら私もいけてる」と思うのがあるんじゃないかなあ。そういうのを大事にしましょうとかそういう感じ。

上の本の原語 勝手な訳 コメント
Action 行動力 すぐに行動するよ。
Adherence しっかりしてる いつもきちんとルール通りやります。
Adventure 冒険好き 危ないことにもチャレンジ。
Authenticity いつも自分らしい 自分自身に忠実です。自分らしくないことはやりません。
Bounceback 叩けば伸びる 失敗したらそれをジャンプボードにする。
Catalyst 触媒人間 たいしたことしてないのにその人がいると物事がうまく進む、とかっ人いるよね。
Centred ぶれない人 いつも自分ってものをもってる人だね
Change Agent チェンジ!するひと なにごもと変化しなきゃ。
Compassion 同情心 苦しんでる人や悲しんでいる人の気持ちがわかっていっしょに苦しんじゃう感じ。
Competitive 競争心 負けず嫌い、競争するのが好きってのはいいことなんよ。その方がいい結果が出る。
Connector つなぐ人 人と人をつなぐってのも実はむずかしいこと。
Counterpoint 別の視点 あえて他人に反論とかするのも重要なんよね。
Courage 勇気 困難がありそうでも恐れない。
Creativity 創造性 新しいものを作りだす。
Curiosity 好奇心 新しいものが好き!
Detail 細部にこだわり ちまちまやるのが好き。細かいとに目が向くのも長所。
Drive 自発性 やらされるんじゃなくて自分でやる。もうやらずにはいられません。止められてもやるわよ。
Efficacy 自信 自分のやることは意味がある、効果がある、オレってイケてる、と思える。
Emotional Awareness 感情に敏感 自分や他の人の気持ちに敏感。
Empathic Connection 共感のつながり 感情で他人とつながれる。
Enabler 手助けする人 難しいことをやさしくしてあげる。
Equality 平等 人々を公平にあつかえる。
Esteem Builder 他人に自信をつけせる いいとこ見つけてほめてあげられる。
Explainer 説明力 難しいことをわかりやすく。
Feedback フィードバック力 いいとこ、悪いところを本人に伝えてあげる。
Gratitude 感謝 感謝できる、ってことも才能。
Growth 成長 いつも成長します。
Humility 謙虚さん 自信がないひとは実は謙虚なんよ。
Humor ユーモア おもしろおかしいことを考える人。笑いは非常に重要。
Improver 改善屋さん 新しいのを発明するのもたいへんですが、すでにあるものを改善するのもたいへんなことです。
Incubator アイディア練り屋さん じっくり考えてよいものにする。
Innovation 発明家 ぜんぜん新しいものを作りだす。
Judgment 判断力 バランスとれた判断するひとっていいね。
Legacy 伝統重視 伝統とか習慣とかも実は重要なんよ。
Listener しっかり聴く人 「聴く力」ってやつね。たいていの人は聴くことができない。
Mission 使命感 「私はこれやるために存在してるのだなあ」みたいな。
Moral Compass 道徳の羅針盤 困ったときにアドバイス求められる人。
Narrator お話屋さん 話上手。どうでもいい話をおもしろく話せる人っているねえ。
Optimism 楽観性 「きっとうまく行く」と信じるのも美徳。
Order 秩序 ちちんとしてます。秩序を守る人。乱す人は許せません。
Persistence 忍耐力 がまんします。がんばります。
Personal Responsibility 責任感 「これは私の責任だ」って思える人。
Personalisation 人を一人の人として見る 他人の個性とかちゃんと見える人。
Persuasion 説得力 しっかり納得させる。
Planful 計画性 きっちり先々のことを考えます。
Prevention 用心深さ やばいことに敏感。
Pride 自尊心 ちゃんとした仕事ができるのは自尊心もってる人だけ。
Rapport Builder 社交家 人見知りしないでいろんな人と仲良くできる。
Reconfiguration 調整屋さん うまくいかない細かいところの面倒見ることができる人。
Relationship Deepner 深いおつきあい 深くて長い人間関係をもてる。奥行きは重要だ。
Resilience 反発力 失敗したり不幸なことがあっても柔軟に反発してもとに戻れる。反発マクラ人間。
Resolver 解決屋さん 問題見つけて解決法を考えるのが好き。
Scribe 物書き 文章書くのが好きで得意。
Self-awareness 自分を知ってる 自分がどういう人間で、今どういうことを考えてるかよく知ってる。たいていわかってない。
Service 奉仕 他人様のためにご奉仕します。
Spotlight スポットライト スポットライトあびて派手に行こうぜ!これもけっこう長所なんよ。
Strategic Awareness 戦略屋さん いろんな要因を考慮して目標達成。少々ダークなことも受け入れられます。
Time Optimiser 時間能率屋さん なんでも短時間ですませられるように考える。イラチとか言われたくないね!みたいな。
Unconditionality 無条件の愛を それぞれの人をそういうものとして受け入れられる、ってのはいいことです。
Work Ethic 職人気質 「おらー職人だからそういういいかげんなことはできねーな」

なんか一つ二つ自分の長所を見つけると自己評価があがって、少し生きているのが楽になるはずです。具体的にどういう場面でその長所を発揮しているかを考えておくと、面接対策にもなるはず。

別にこういう長所ぜんぶ持ってる必要はない、っていうかお互いに矛盾対立するような関係のものもあるし。せいぜい2、3個あてはまるのがあればいいですよね。なんか同じようなのも含まれてるしね。こういう「長所」ていうか「美徳」は文化によってけっこう違うんで、日本だともっと違う美徳もあるんじゃないかな。

それからあんまり他人と比較して考える必要もない。あと、まあ「そういう長所はいいなあ、あこがれるなあ、欲しいなあ」と思ったら、あたかもそういう人であるかのように行動するように習慣づけると次第に身につく、てな感じのことをアリストテレスという大昔の偉い哲学者は言ってます。

私だったらEnablerとかExplainerとかの長所がほしいかな。あとFeedbackと。Esteem Builderは職業的に必須なんだけどなかなか難しい。むしろEsteem Destroyerみたいなところがあるような・・・つまりこれはFeedbackとEsteem Builderは微妙な関係にある、ってことなんよね。

こういうのに興味のある人は、下のも読むといいかも。

世界でひとつだけの幸せ―ポジティブ心理学が教えてくれる満ち足りた人生
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ポジティブ心理学入門: 「よい生き方」を科学的に考える方法
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しあわせ仮説
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『しあわせ仮説』の訳はちゃんとしているけど、他の2冊はちょっと読みにくいかもしれない。

この前聞いたところによると、こういうのがもうビジネス界でも流行りまくってるらしいです*1。まあこういう自己啓発系のはある程度用心してかなきゃならんけどね。

あと、セリグマン先生たちのホームページで自己診断してみてもいい。

http://www.authentichappiness.sas.upenn.edu/Default.aspx 右上に言語選択するところがあるから日本語選べばよい。登録してログインして、「強みに関する調査」ってのやってみてください。

『しあわせ仮説』の訳者の人たちが作ったページも見てみてください。 http://blog.goo.ne.jp/shiawase-kasetsu

*1:行動経済学とポジティブ心理学の二つはいまいろんなビジネスチャンスとつながってるはず。

ウツな感じになる前に読んどく本

 

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上は何度も使っている花輪和一先生の名作『刑務所の前』の梅さん。梅さんや中年男だけでなく、女子大生も人生うまくいかなかったり、自分に自信がもてなかったり、己と仲良くできなかったりという人もいると思うんですが、病気になったりする前にセリグマン先生の本に目を通しておくのは悪くないと思います*1

オプティミストはなぜ成功するか [新装版] (フェニックスシリーズ)
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1980年代以降注目を浴びている抑うつ状態の認知療法や、「ポジティブ心理学」の本です。世の中でうまくやっていっているように見えるひとは共通にポジティブな思考をするみたいだ、どうしたらネガティブな人間もポジティブに考えられるようになるんだろうか、っていう心理学の研究。

 

私自身はめちゃくちゃネガティブ思考な人間で、この本もタイトルからしてどうも手にとる気にさえならなかったんですが、一度読んでみる価値はたしかにあります。そう簡単に私の(長所の?)ネガティブさを捨てる気にはならんのですが、実際、私の知ってるポジティブ思考のひとは成功してるよなー。

タイトルはあやしすぎるのですが*2、セリグマン先生は90年代にアメリカ心理学会の会長とかつとめた超一流の学者です。学習性無力感の研究とかでうつ病関係の考え方を一変させてしまった人。20世紀を代表する心理学者としてずっと名前が残る人。おそらくアドラーとかユングとかより*3有名になるでしょう。他の同じような軽薄なタイトルのハウツー本とはぜんぜん違うよ。キルケゴール先生にも読ませてあげたい。

あと自分が嫌いでしょうがない、毎日気分が悪い、ついスナックをブス食いしてしまう私はもうダメ人間だというひとは、道具としてターゲットをもっと絞っている

いやな気分よ、さようなら コンパクト版
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も試す価値があるかもしれません。おそらくあるでしょう。でもこの本は高いので*4、とりあえずセリグマン先生読めばよいと思う。この手のやつは実際に練習問題解いてみたりするのがポイントね。「解いたつもり」ではおそらくあんまり効果がない。

あとこの手のハウツー本はやばい心理学もどきや宗教もどきもたくさんあるので注意してください。スピリチュアルとかついてたらまずダメです。まともなものとヤバいものをどうやって見分けるかってのが難しいわけですが、見分け方を学ぶのが大学ってところなんよね。そういう知識や技術を身につけることによって、ちょっとだけ得したりちょっとだけ危険を避けたりすることができるようになる(はず)。

あ、本気でやばい人はこんなとこ読んでないですぐに学生相談室とか病院とか行ってくださいね。放っておくと羅漢様とか明王様とか出てきちゃうかもしれないし。

 

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*1:そういう病気になると本なんか読めなくなるから元気なうちに読んどくべきですね。

*2:表紙もひどすぎるよね。そのピンクのブタはいったいなんですか。

*3:もちろんラカンなんかより。

*4:こっちの表紙もひどいですよね。どうも絶望した人が首くくってるように見える。