「Yes-No」のあとは必ず「いくつもの星の下で」を

オフコースの「Yes-No」は超名曲で、歌詞や理念が嫌いなのに一回聞いてしまうと2回も3回もリピートしてしまうのですが、そのあとで必ず同じアルバム(We Are)に入ってる「いつくもの星の下で」を聞くようにしています。

オフコースといえば小田和正先生ですが、中心人物はもうひとり鈴木康博先生がいるわけです。オフコースは最初はフォークデュオだったのがメンバー増やしてバンドになった。その鈴木先生が書いて歌ってる曲。

実はこの曲知らなくて、10年以上前に、京都の小さなライブハウスで聞いたんですわ。鈴木先生のギター一本で。ギター一本には思えないすばらしい腕でしたね。「ほんとはバンドで来たいんですけどね、お金なくてね」みたいなこと言ってた。つらい。

んでぜひ聞いてくださいよ。これほんとに歌詞が素晴らしい曲なのよ。そして「Yes-No」と理念の違いをあじわってください。

今夜はありがとう

イエス・ノーでも「今日はありがとう」っていってましたね。あれがどのタイミングかはむずかしいけど、まあ一番ゲスな解釈ではホテルでさっさとことをすませて、もうさっさと別れようとしているときですね。でも鈴木先生はちがうよ。

ここまでついてきてくれて

いつものように人物や状況を考えましょう。鈴木先生は1948年うまれだけど、2月なので小田先生と同学年ね。だから1980年ごろはやっぱり32、3才。「ここ」がどこかわからんけど、なんかお店のなかじゃない気がする。タイトルも「星の下」だし、星空が見えるんす。外ですね。どっかの路上でしょう。

どれくらいの時間帯かが問題ですねえ。まあ今夜はありがとう、だから飯食って酒のんで、10時は軽くすぎてますね。わざわざありがとうってくらいだから11時か12時ぐらいまで?相手の女性は何歳ぐらいでしょうか。

話したいことがあるから

え、まだあるんすか。いままで延々なにしゃべってたんすか。

もう少しいてよ

どこ行くんすか。いま道端だとすると、道端にいるって意味じゃなくてどっか「静かな」とこに行こうとかそういうことっすか。そっちの方になんかネオンが光ってるからそこに行こうってわけですね。ほんとにお話するんですか?

あなたの前だけは僕は素直でいたい

32才の男が「あなた」と呼んでるので、まあ20代後半かなあ。でも鈴木先生まじめだから20代なかばぐらいもあるか。大の男が女子の前で素直になれるってんだから、まああるていどのもののわかった年代の女性ですわね。Yes-Noの語り手カズマサオダ(仮名)が相手にしていたより上の年代だと思う。

信じてほしいからせつない思いうちあける

いきなり重いです。重いです先生。それはちょっとどうですか。

いつもひとりくやし涙
ながしてきた男のことを
あなたに聞かせたい
ぼくのすべて教えたい

ぎゃー。

そばにいてーー

ちょっと明日朝から用事あるし、猫のエサやらなきゃならなし、そういえばガスの元栓も気になるから帰ります。残りの歌詞も急いでるからちょっと聞けないんですけどー、みんなに聞いてもらってくださーい

松本零士先生の『男おいどん』。

オフコース解散間際のスタジオ風景ビデオとか見たことあるんですが、小田先生が仲間と「野球すっぞー」とか遊んでるときに鈴木先生は「おれはいい」とかってんでギターの練習してたりするんですよね。シングルだしてもいつも小田先生がA面で鈴木先生はB面。顔もやっぱりまあ小田先生と比べるとちょっとあれだし、くやしいくやしい。

真面目で真剣であることを示すために、自分のすべてを打ち明けたい。自分が毎日悔し涙に濡れていることを!しかしそんなん女子には通じないのです。あまりにも残酷。鈴木先生が話しかけている相手が、カズマサオダ(仮名)が「Yes-No」で相手にしていた人と同じ相手だと楽しいですね。

いやほんとに、これもまたリアルな男ゴコロを歌った一つの名曲なんすよ。でもわっかるかなー、わっかんねーだろうなー。

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コメント

  1. 匿名 より:

    この歌は、鈴木先生から小田先生へのメッセージ。。。というのが定説

  2. 443 より:

    江口先生、はじめまして。
    鈴木さんの歌詞を取り上げてくださってありがとうございます。
    私は江口先生とほぼ同年代のおばさんですが、最近鈴木さんにドはまりしてしまいました。
    鈴木さんの歌詞、好きなんですよね~
    直球ストレート勝負って感じで。
    (時々、赤裸々過ぎて聞いてるこちらが恥ずかしくなりますが)
    逆に小田氏の歌詞は苦手。どの方向に向かって投げてるかよくわからない。
    読解力不足で申し訳ない。
    ネットで検索しても鈴木さんの作品が取り上げられることはすごく少ないので、ここで見つけたときはとてもうれしく思いました。
    機会がありましたらまた両氏の歌詞を対比してください。
    興味あります。
    よろしくお願いいたします。

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