卒論書けない人のためのガイド

「卒論なに書いていいのかわかんないよー」っていう人が多いと思いますので、中堅のゆるい学部で最低限の卒論らしきものをでっちあげる方法を書いておきます。

  1. まず、とにかくなんでもいいから、興味のあるネタで教科書レベル・新書レベルのものを何冊か読む。

もうほんとになんでもいいです。学部とか学科によって「だいたいこういうネタで書かなにゃらならない」ってのがあるでしょうから、それはいつかネタを考えて、教員に聞いてください。「〜か〜か〜に興味あるんですけど〜どうしたらいいでしょう?」

  1. いっきに決めちゃう。

ネタ・テーマを決めてください。たとえば「化粧や服装は人の行動にどういう影響を与えるか」でもOKです。すると教科書読むとだいたい「性格特性と被服行動」とかの項目があるのでそれ読みます。

  1. ウラをとる。

そうするとたとえば「外向的な人は派手な服を着る」みたいなことが書いてあるわけですが、そのウラをとります。つまり教科書で「事実」や「真理」「仮説」みたいにして提示されていることが、どんな論文の裏付けがあるかをたしかめます。ちゃんとした教科書は出典や参照が書いてありますので、その論文なり本なりを集めます。ILL(図書館相互利用)とか利用して論文を30本ぐらい集める。すると、教科書で「外向的な人は派手な服を着る」と一行で書いてあることの裏付けとして偉い学者さんたちが実験したり調査したりしていることがわかる。それにもとづいていろいろ書いていく。

  1. 自分の観察と照らしあわせる、経験を思いだす、自分で調査してみる。

ここまでくるとだいたい教科書の一行がけっこうな分量のちゃんとした「研究」に裏づけられていることがわかってくるはずです。あとはいろいろ書きたいこと書けばいい。

あんまりちゃんとしてない新書に書いてあることなんかは探しても根拠がなかったりすることに気づいたりします。これはおいしい。「この著者はこんなこと言ってるけどなんも根拠ないみたいだぞ、っていうかキーワードを中心に調べてみたらぜんぜん違うことが他の学者によって主張されてる」みたいなことを発見したらそれだけで卒論になります。
まあ卒論ってのは別に事実とか真理とかを書くもんでもないわけです。「いちおう常識ではこうなってるけど、あんまり根拠ないみたいだ」とか書くのもよし。「このひとたちはこういうこと言ってるけど、別の人々が主張しているこれこれを考えてみるとなんか信用できないぞ」とか。おかしな著者がいたら「この人はダメだ、なぜならばこういう根拠に反しているかだ」みたいな発見も卒論になる。

がんばってください。

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