漢字は大量にあるので、いつまでたっても読めない漢字や書けない漢字があります。読めないのは辞書やネットで検索すればいいわけですが、読めない書けないだとパソコンに入力することもできずに困りますよね。私も困ります。特に明治大正の文章なんてのはほんとうに読めない。最近、永井荷風先生の『断腸亭日乗』をネットに掲載しようってんで入力してるんですが、異体字とか最初はひどく困りました。漢字をどれくらい知ってるかっていうのは漢字文化圏では教養の印なんであんまり知らないのも人文系大学教員としてはくやしい。
以前はそういうのは古典的な漢字辞典に当たるしかなかったわけです。部首から画数とかってあの面倒なやつね。しかし部首の名前とかってのも面倒で、けっきょく部首はどこだとか画数は何画なんだとか面倒くさい。
電子辞書や辞書アプリとかでも漢字辞書は弱点なんすよね。そんなうまく検索できない。
ここ10年ぐらいはWindowsの「手書き入力」とかで入れる人が多いようですが(最近はMacにもあります)、あれもまた面倒すぎる。
『断腸亭日乗』を入力するためにオンラインの漢字辞典をいろいろ見たんですが、けっきょく落ちついたのは「字源」ってとこですね。 http://jigen.net/ 。ここはすばらしい。ふつうの漢字辞典のような部首や画数による分類に加えて、「部品」という概念を導入してくれている。「聡」とかなら「耳」と「公」と「心」からできてるので、その三つを入力して「部品」で検索すれば一発。異体字も示してくれるから、「だいたいこの漢字なんだけどちょっと違う」みたいなのも発見できるし。おすすめですね。
ただこのサイトは漢字の意味は示してくれないので、コピペしてふつうにネットで検索する必要がある。でもこれもいまはいろんな優秀な辞書サイトがあるから一発。よい時代になりました。
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