パーソン論よくある誤解: 人は常に合理的・自律的である

  まえのエントリに続いて、瀬川先生の「人格」に関する論文はもう一本「人格であることと自律的人格であることを区別することの意義」というのがあり、これも気になるところがあるので最初の方だけコメントしておきたいと思 […]

パーソン論よくある誤解:「人格」とパーソナリティ

長年苦しんでいた分担翻訳がとにもかくにも出版されて、やっと、ずっとどうにもならなかった締切から解放された感じで、これからは好きなことをしていきたい。しかし浦島太郎状態。生物学的にお陀仏になる前に、いくつかやっておきたいこ […]

スティーブン・ピンカー「「尊厳」の馬鹿らしさ」の抄訳

最近、事情でまた道徳的地位の問題いろいろ考えてます。まあ昔からことだし、なんとかしないと。「(人間の)尊厳」まわりはちょっとどうかっていう議論が多くて、毎日ものすごく苦しんでます。 ピンカー先生が2008年の大統領生命倫 […]

ファインバーグは重要だった (3)

前のエントリなんですが、ちょっと解説しておきます。 「パーソン論は新生児や障害者殺してもかまわんとする邪悪な思想だ」みたいな批判があるわけですわ。ちょっと古いけど、さっき見てた菅野盾樹先生の「胎児の道徳的身分について」( […]

ファインバーグは重要だった (2)

ファインバーグ先生が「新生児殺しを否認する理由」はちゃんと書いてありました。その部分を訳出。 (前略) 正常の新生児の殺害 現実所有基準説の提唱者たちは、この反論に対する答をもっている。彼らの信じるところでは、道徳的な意 […]

ファインバーグは重要だった (1)

12月に学会でワークショップだかシンポだかをやろうっていう話に誘われて、またパーソン論や道徳的地位の問題を漁っているわけです。今回はそれなりに徹底的にやってここらへんのに自分のなかでケリをつけておきたい。 たいして新しい […]

檜垣立哉先生の『食べることの哲学』第5章「食べてよいもの/食べてはならないもの」

檜垣立哉『食べることの哲学』第5章「食べてよいもの/食べてはならないもの」 檜垣立哉先生の『食べることの哲学』を図書館でふと手にとって、クジラ問題のところだけ読んでみたらいろいろ問題を感じたので、いつものように引用とメモ […]

盛永審一郎先生の『人受精胚と人間の尊厳』

そういや、ちょっと前に敬愛する盛永審一郎先生の『人受精胚と人間の尊厳』の評をわりあてられて、いろいろ文句つけたくなり、やっぱりパーソン論ちゃんとやらないとなあ、みたいなことを考えたりしたのでした。今年はそれの年になりそう […]

高橋昌一郎先生の「胎児はいつから人間か」の議論

なんか高橋昌一郎先生のへんな文章を見たので指摘だけ。 助手 そもそも胎児は、どの時点から「人間」とみなされるのでしょうか? 教授 「母体保護法」では、母親の身体的あるいは経済的理由などにより、妊娠二十二週未満の胎児の人工 […]

「関係性」の議論にも苦しんでいます

「進捗だめです」のかわりに。あれは飽きてしまった。 ドゥルシラ・コーネル先生の議論にも困ってるんですが、国内にたくさんいる「関係性」の人々にも困ってるですよね。「女性と胎児の関係性が大事なのだから、女性の決定を尊重しなけ […]

ドゥルシラ・コーネル先生を援用した議論に苦しんでいます

ドゥルシラ・コーネル先生というフェミニスト法学者の有名な先生がいて、国内でも中絶とかの議論を援用する人々がけっこういます。山根純佳先生の『産む産まないは女の権利か』、小林直三先生の『中絶権の憲法哲学的研究』あたりが代表的 […]

死の悪さに関する剥奪説とマクマハンの時間相対的利益説

殺人の悪さや死の悪さの理由を説明する方法の一つは、「剥奪説」と呼ばれる立場です。この立場では、殺人の被害者になることや、死ぬことは、それによって価値のある未来を失なうことになるので当人にとって悪い出来事である、ということ […]

進捗どうですか (1)

やはり研修とか研究とかといえば、進捗どうですか、ということになりますね。 この言葉私30代なかばまで知りませんでした。某プロジェクトのリサーチアソシエートとかっていうのに雇ってもらってから「シンポジウム開催準備の進捗どう […]

パーソンとペルソナとローマ法

まあどうでもいいことですが、論文いくつか読みなおしているなかに「生命倫理のパーソンの概念はラテン語のペルソナから来ていて、これはキリスト教の三位一体の〜」みたいな話が出てくることがあるんですわね(キリスト教出してこない人 […]

パーソン論その後/道徳的地位

大学教員という職業はヒマそうに見えて実は忙しい。特に私学の教員とかってのは夏ぐらいしか勉強する時間がとれないんですわ。学期中は授業させてもらったりいろんな会議に参加させてもらったりその他の事務仕事させてもらったり学生様の […]

認知の歪みと研究者生活

うつ病とかになるひとには、独特の認知の歪みとかがあるっていう話を聞いたことがあります。有名なのはデビッド・バーンズ先生の歪みリストですね。いろんなページで紹介されてますけどたとえば http://d.hatena.ne. […]