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大学生向けビブリオバトルもどきの工夫

ビブリオバトルというのがあって、中学高校で実践している学校もけっこうあるようで、大学の低学年ゼミでやってる人も多いのではないかと思います。私も何度かやってみました。公式サイトはこちら。(このエントリを書いてしばらくしてから気づいたのですが、「ビブリオバトル」は公式ルールのある書評ゲームなので、公式ルールを外れたものを「ビブリオバトル」と呼ぶことは問題がありそうです。こういうものを創発し普及させている方々への敬意を評するために今回はタイトルに「もどき」をいれることで許してもらいたいと思います。)

でもこれ、大学ゼミでやるものとしては意外にうまくいかないんですよね。気づいた原因はいくつかあって、一つは「本を(自由に)紹介する」というと紹介する本というのはだいたい小説などのフィクションになり、あらすじを紹介して、「すごく感動したので読んでください」とかでおわってしまう。あらすでさえ、ラストまで説明するのに抵抗があるらしいし、ミステリーとかならなおさら紹介できないですよね。そもそもフィクションのおもしろさはあらすじにあるのではない、というのもこの年齢層の学生様にはわかりにくい。

もう一つは、ふつう見本としてyoutubeにある「全国大学ビブリオバトル」のビデオなどを見せたりするわけですが、これ見たあとだと、本をあの形で片手にもって感動的な「青年の主張」をする、みたいなかんじになってて、すごく難しいし、「すごくおもしろい」「感動しました」ばっかりでつまらないし私そういうの好きじゃないし。本の内容よりもプレゼンのうまさを競う感じになるし。

というわけで工夫しているわけですが、最近うまくいってるなと思うのは、

岩波ジュニア新書から好きなものを選び、その内容をスライド5枚程度で紹介しろ

みたいなやつです。これはそこそこおもしろい。大学生なんだからパワポぐらい使っていいじゃん。図も出せるし。

最初は「この本には〜が書いてあります、おもしろかったです」みたいな紹介になってしまうのですが、「いやそうじゃなくて、その面白かったところ、それも有益な情報、いままで知らなかった目新しい情報、具体的なハウツー、著者のオリジナルな主張など、一点に絞って紹介する方が効果的だしみんな勉強になる」みたいな説教をしてもう一回やりなおすわけです。投票も、そもそもその書籍の情報量や情報の斬新さ興味深さみたいなのを評価する形になるのでカドも立たない。

それから、必ず著者の紹介をしろ、と。いつ出版された本なの、ネタが古くない?その「本に書いてある」ことを書いてるやつは誰やねん、何学者?どこの先生?どういう経歴のひと?すごく偉い人なの勢いのある若手なの?どういう立場でそのネタにどういう利害関係をもっているの?政治的な本だったりすると、その主張どおりにするとだれが儲かりますか?とか聞く。

その本を教員が読んでれば、その著者や読み方に対していくつか批判的なコメントをすることもある。

川村裕子先生の『平安女子の楽しい!生活』から「平安の女性は髪がすごく長くて〜な生活をしてました」って紹介してくれて、それはそれでおもしろいわけですが、「いやその平安の女性って、貴族の女性っしょ。そんな髪長い人はどれくらいいたろうか、邪魔だろう。それって有名な文章にのこってる一部の女性の姿よねえ」とか「平安時代に妻問婚みたいなのって、一般人、農民とかもやってたのかねえ、ほんとうかねえ、一緒に暮らしたくなかったのかね?それで子供育てられたの?」みたいな話もしたり。

あと、慣れてくると、たとえば串崎先生の『心は前を向いている』から、赤ちゃんは善悪がわかるかもしれない、みたいなところに目をつけて紹介してくれるようになるので、んじゃビデオ見ようってんで、その実験のハムリン先生自身が出て来るビデオを見たりもできる 1)このビデオは英語わからなくても、実験を見ると意味がわかって目がさめるような驚きがある。

ウェルズ恵子先生の『魂をゆさぶる歌に出会う』だったら、グルーブってなによ、youtubeで実際黒人労働歌やゴスペル探して聞いてみよう、ってできるし 2)この前はDJ大会やってしまいそうになって途中で止まるのに苦労しますた。 。もちろん学生様は最初は自分では動画引っ張ってこれないので教員がひっぱる必要があるけど、教員が検索している画面そのまんま見せると、どうやって情報ひっぱるのかいずれわかってくれると思う 3)ちなみにyoutubeの「あなたへのおすすめ」は他人に見せるには凶悪でいつも何見てるのかバレる可能性があるので、授業前にはログアウトしといた方がいいかもしれない。

岩波ジュニア新書自体おもしろい内容のことが多く学生様にはぜひ読んでほしいし、読んでない本についてはどんな話なのかだいたいわかるし一石二鳥三鳥。さらには、学生様がジュニア新書からどんなのを選んでくるかで、彼女たちの興味のあり方みたいなのも垣間見える。2、3回やるとどんどんうまくなるし話も盛り上がるようになってくるので、低学年ゼミもっててビブリオバトルやってるひとは試してみてください。

2、3年まえに図書館と交渉して岩波ジュニア全巻いれてもらって本当に良かった。まあ岩波ジュニアに限定する必要はないけど、広く「新書」とかってくくりだとかなり怪しいものや難しくて低学年の学生様の手に負えないものをもちこんできちゃうのは覚悟してください。

 


References   [ + ]

1. このビデオは英語わからなくても、実験を見ると意味がわかって目がさめるような驚きがある。
2. この前はDJ大会やってしまいそうになって途中で止まるのに苦労しますた。
3. ちなみにyoutubeの「あなたへのおすすめ」は他人に見せるには凶悪でいつも何見てるのかバレる可能性があるので、授業前にはログアウトしといた方がいいかもしれない。

少人数講義での発問と答

少人数の講義や購読などでは、ひとりでしゃべってても疲れるしうるさいだけでつまらないので、学生様たち自身からいろいろ質問や発言してほしいと願っている教員は多いものですが、何度も書いてるようにこれは教員にとって難しい課題です。

これまでも学生様向けにお説教をいくつか書いたりもしたのですが、まあそんなうまくいかないですね。

なんかこういうのではダメな気がする。3、4人なら話せるけど、10人を越えると自分から発言しようとする人はいなくなる。特に1、2回生は発言を恐れているような雰囲気さえありますねえ。まあ2回生ぐらいで勝手なことが言える人は将来すごく偉くなるんだけど、ふつうの学生様にはむずかしい。

これはいろいろな理由や原因が考えられます。いわゆる同調圧力というか、目立つのは悪いことだとか、「ちゃんとした質問」「ちゃんとした意見」を言う自身がないとか、教員が圧迫的だとか、教員が嫌いだからとかキモいからとか。

「人が話しているのを聞いてるときはつねにコメントや質問を考えておくものだ」みたいなのもあんまり効果がない。

なにより、まあ学生様というのはそういう自由度が高い場でなにを話せばいいのかよくわからんのですわ。我々教員・研究者はおしゃべりだしそういう場所に慣れているので、「せっかくのなに言ってもいいじゃん、せっかくの時間だし眠くならないようになんかしゃべっておこう」ぐらい思うわけですが、学生様はそうは考えない。

こういうとき、教員がぼんやり「質問ないですか」って芸のない発問するからだめなのだ、という考えかたもありますが、発問まで作りこまれた授業をいつもできるわけではないし、少人数のときはコストが高すぎる。もっと楽にやりたい。

むしろまあそういう、勝手なことをしゃべる基本的な動作、みたいなのが必要なんすわね。

私が最近試みているのは、「なんか質問ないですか?」って言われたら、「ありません」ではなく、とにかくオウム返しすればよい、ってのを理解してもらいます。

「〜というわけで、徳川家康はえらかったのです。……なにか質問ありませんか? ……そこの松平君どう?」

「ありません」

「保科君は?」

「なにもありません」

はつらい。とにかくオウム返しぐらいして、と。

「家康はえらかったのです。さて、コメントないですか? 真田君なにかない」

「家康は偉かったんですね」

「うんそうなんだ、さらに言えば、〜」

と、まあこういうキャッチボール、パス交換ができれば十分。もっと高度になれば、

「〜というわけで、家康はえらかった。コメントないですか?」

「つまり、家康がえらかったのは〜から、ということですか?」

「うむ、〜」

となればよい。「わかりました」「ありません」ではなく、相手の言ってることを自分で「つまり」などでまとめて返せれば大学生上級だ、みたいなことを言って、その訓練しようとしてます。

「〜というわけで、質問ないかって言われてなにもなければオウム返しすればいいのです、どうですか」

「……」

「これこれ」

「あ、オウム返しすればいいのですね」

「そう、それで十分」

ぐらいにはなる。効果はあるようなないような。でもこれ地道に繰り返してると、少しほぐれてくる感じねえ。

 

 


グループディスカッション雑感補足 (3)

メモだけ。

とにかく教員は学生間のディスカッションが盛り上がらない、と困るわけですが、私が考えているのは以下のようなこと。

まず我々教員が好きな敵対的なディスカッション、ディベート、みたいなのはふつうの学生様には無理で、ああいうのは攻撃的な特別な人々向きね。だれもがそうなれるわけではない。まずは勝手なおしゃべりさせることに慣れさせるべきだ。まあ私はディベート形式は好きではないし、今後もやらないと思う。

人数が重要。大学院や教員を長く続けていると20人ぐらいの会合はふつうで、そういう場所で議論することに非常に慣れているわけですが、学生様はそうではない。彼ら彼女らはお互いによく知らないのがふつうで、すぐに10人とか15人とかでディスカッションするというのは無理。また、まずお互いの名前や性質をおぼえさせないとならないわけで、それも15人いちどにおぼえるのは無理。

そういうわけで、最初は3〜5人ぐらいのグループに分割して作業させることを何度もくりかえす必要があるのではないか、というのが現在の見通し。んで「Aグループではどういう意見が出ましたか」のような問いかけをすれば話ももりあがりやすい。

理想的には、3〜4人のごく少人数のを3、4回やらせてから、7、8人の司会者が必要な人数のをやらせ、その上で10人なり15人なりのをやる必要があるんではないか、みたいな。

ただ、ディスカッションなりおしゃべりさせるにしても、最終的な目標がはっきりしている必要がある。目標というのは目に見える成果物である必要がある。そこで、「ディスカッションシート」「おしゃべりシート」のようなものを最終的に提出するといった目標を設定する必要がある。

 

 

 


講義での学生ディスカッション (2)

まあ文科省様が大学でアクティブラーニングをあれしろ、とか指導しているらしくて、各大学どうのこうのいろいろやろうとしたりもめたりしている時期みたいですね。よく知らんのですが。

とにかく教員が1時間半しゃべりまくる講義しておしまい、っていうのではだめですということらしい。たしかにそういうのはぜんぜん勉強にならんと思うので学生様にはいろいろやってもらわないとなりませんね。前にも大人数授業でのディスカッションについて書いたんですが、昨日同じようなことをやろうと準備してたら、講義中に適当な話はさみながらしゃべってたら予定のところまで進まなかったんですわ。さらに悪いことに、その「おしゃべりシート」もっていくの忘れてたし。やばい。

んでやってみたのが、「それじゃー、いままで私がしゃべったことをお互いのノートもちよって協力してまとめて、さらにそれにみんなでいろいろ匿名コメントつけてください」みたいなの。配布して余った紙の裏使った。

実は「グループディスカッションの心得」みたいなのを話すつもりで、ネットにあった「評価用紙」みたいなのはもっていってたんですわ。  http://www.subarusya-linkage.jp/img/b-template/kanrisya-temp/download/gd-seat.pdf

これ見せて、「就活でのディスカッションではこういうの評価されるかもしれないからね」とかってお説教して、「んじゃどうぞ」ってやりますた。

やってみてから気づいたんだけど、これはかなり有効な手段というか、ほとんどいつでも、教員自身が何の準備しなくてもできるんで優秀な課題ですよね。

紙には上にグループメンバーの名前書いて、記録者に下線引いてもらって、回収したらスキャンしてPDFにしてあとで皆がよめるようにすればいい。

自分の授業の至らなさ、伝わってなさみたいなのもよくわかるし。学生様の個々のコミュニケーションシートとかだと、「この学生様は寝ていたのだろう」みたいなのがあるけど、みんなで書いてこうなら私が悪うございました、みたいになるし。

あとでこれをやるってことになってれば、ノートもまじめにとったりするかもしれないし、いいことづくめ。

非常に簡単なので、「アクティブラーニングさせろ」とか命じられているけど、なにやったらいいかわからないとかで困っている先生はやってみてください。おそらくコツは、「ディスカッションさせる」ということにしばられないことだと思います。

 


大人数授業でのディスカッション

レポートPDFを全員公開でおもいだしたけど、最近アクティブラーニングとかうるさいのでそういうのもやらなきゃならん。

2〜4回生向けの授業でやってみたのが、テキスト読んで一通り説明したあとに、数人のグループでディスカッションというよりおしゃべりしてもらう、ってやつ。

生命倫理第1回ディスカッション.pages

生命倫理第2回ディスカッション.pages

この授業は2〜4回生、学部もばらばらっていう授業でした。こういう紙を作って、出席番号の下1桁とかで教室の指定の場所に集まってもらって 1)これだと10グループ、実際にはもうちょっと細かくして20グループぐらいにしたかな、「この紙埋めてください」みたいな。まとめ役は、「一番お姉さんが」とは言わずに「出席番号が一番小さいひと」とかにしたんだったかな。んで回収したあとスキャンしてPDFで公開。けっこうおもしろいこと書いてくれます。特に美容整形の方は、学年が違うとそこらへんのあれもけっこう違っていてお互いけっこうおもしろかったようです。

あ、いわゆる「ラウンドロビン」とかの手法もいちおう説明したかな。「他人の意見にコメントせずに、3回まわしてください」とか。おしゃべりしてもらう方法はいろいろあるので、たとえばここらへんとかの資料見てください。教員も勉強すべきことは多い。

もっと大人数(200人超)になるとさすがに場所がなくてディスカッションとかできないから、問いを出してから、「匿名でいいから好きなこと書いて、隣のお友達と雑談しながらでいい」とかって指示してそれもスキャンして公開。

クリッカーっていうかGoogleのフォーム使ってスマホからリアルタイムでアンケートとったりなんかするっていうのも教えてもらって計画してるけど、まだやってない。


References   [ + ]

1. これだと10グループ、実際にはもうちょっと細かくして20グループぐらいにしたかな

質問の仕方 (2)

 

 

授業や説明会などのあとでは、必ず「質問ないですか」と聞かれます。これは、本気で質問を求めているというよりは、まだいろいろ話したいけど時間がないから、みんながどこらへんに関心があるかを知りないってことなのです。だから本気で「質問しよう」「質問を考えねば」「よい質問を」と考えるのではなく、「ここらへんもうちょっと詳しく話してください」みたいなのでいいのです。

 

面接その他の少人数の場合は特に、「質問する」というよりは、「スピーカーの人から話をひきだす」ってのを心がけてください。基本的には、すでにしゃべったことの具体的な話をしてくださいと言えばいいのです。

あと、就活のグループディスカッションとかだと延々しゃべるやつに一方的にやられてしまうから、話に割ってはいるとかつっこみ入れるとかそういうのもあえて練習しましょう。人間は自由なのです。

→ 質問の仕方 (1)


少人数なら学生様にショートスピーチしてもらう

前にも書いた記憶があるけど、探すの面倒だから書きなおし。

勝手に心の師匠の一人としているoptical_frog先生が、授業でのショートスピーチの話を書いているので、教員は参考になると思う。

ただし、フロッグ先生はなにごともちゃんとしすぎているので、「そんなん私には無理」「たいへんだなあ」みたいになってしまう人もいるかもしれない。というわけでダメ教員ならどうしているか。

私も少人数授業では簡単なスピーチしてもらってるんだけど、あんなちゃんとしてないっすね(だからうまくいかない)。先生のそれぞれを私はどうしているのかだけメモ。

私自身は、授業毎回全員にほんの軽くスピーチしてもらってる。「学園祭期間なにをしますか」「好きな言葉を教えてください」「おすすめのマンガを紹介してください」「サークルやバイトを紹介してください」みたいな日常的なこと。

1人30秒か1分か。最初は30秒や1分の感覚がないので、キッチンタイマーで計測して、とにかく1分話してもらう、みたいなこともすることもある。

10人だと30秒ずつでも10〜15分かかっちゃうけど、それだけの価値はあると思ってる。スピーチ内容はポジティブなことだとすこし明るく授業できると思う。まちがっても「いままで一番つらかったこと」「最近腹がたったこと」みたいなのはだめ。

学期で、2、3回はそれぞれを自分自分のスマホでビデオとってて、授業中に時間とって自己評価してもらったりもする。これはほんとうに効果がある。

「みんなスマホ出して」って出させて、動画モードにして準備させる。私がとるときもあれば、対面に座ってる学生様にとってもらったり 1)カメラまわり、iPhoneは他のスマホより優秀だと思わされますなあ。だいたい手にもったときの質感がぜんぜんちがうし。

あと「必ず最初に名前を言うこと、「こんにちは江口です」からはじめてください」って指定しているので、私自身が名前おぼえやすい。学生様というのは実は同じ少人数クラスにいても御互いにちゃんと名前おぼえてなかったりするので、その対策にもなる。(ついでにクラスのメンバーの名前や、何をしゃべったかとかぜんぶメモするのだ、みたいにしてメモの習慣つけさせるのにも役立つ)

Step 1:クリアすべき項目を解説する

うん。これはやる。

そもそも学生様というのは人前で話すっていうのにすごく抵抗があるみたい。まあ高校とかで一人で話すのって、授業で当てられたときか、あるいはホームループの3分間スピーチみたいなやつぐらいだもんね。(2、3ヶ月に1回ぐらいか)

「とにかく人前で話すことに慣れる、っていうのがゼミの一番の目標です」っていうのは1〜3回生までずーっと言いつづけますね。これは本気で、「うまく話す」とかってのはもう考えてない。とにかくなんでもいいから人前で話せればOK。

「いずれこれだけマスターしろ」って最初に言うのは

  • 姿勢と手の位置
  • 立ったり座ったりするときの動作
  • 視線
  • 表情

弊社の場合、ゼミなどは1回生から4回生までだいたい15人以内なのであんまり声の大きさは問題にならない。

姿勢はけっこう大事で、ちゃんと背筋のばすとかっこよく見えるよ。手の位置っていうのは、ふつうなにもしないと手をだらーっと落としてだるい「気をつけ」みたいな力のない姿勢で話をしてしまう学生様がけっこういるので、「手はなるべく上にしておく、手振りいれてもいい」とか。

視線は当然として、表情は「最初はあいさつからはじめて笑顔一発いれろ」みたいな。まあこういう非言語コミュニケーションというかボディーランゲージというか、そういうのがちゃんとしてくると人間らしくなってくる。1、2回生だとここらへんだけ何回もあれする。

5人くらいなら座ったままでやるけど、それ以上の場合には立って話してもらう。このとき、1〜2回生だと、バッグやイスでもたもたしてうまく立てない。そういうのはかっこ悪いから、さっときれいに立ちあがってください、みたいな。

話し方や話の内容はもうずっとあとだわねえ。3回生ぐらいになってから。

あと、話し方より聞き方、他のメンバーがしゃべってるときに聞くときの姿勢や視線、うなづきその他のリアクションはとても大事だ、そういうのなにもないとしゃべりづらいでしょ、みたいなのも何回も言う。

Step 2: 教員が実演する

まあ初回、2回目ぐらいはやるけど、慣れてきたら面倒だからやらない。すみませんすみません。むしろスピーチしてもらったのにつっこみ入れたりしてちょっとだけ面接っぽい会話する感じ。「バイト先」って言ったけど、バイトなんだっけ?」「その〜ってのはなんですか」みたいな。

ただ聞いてる姿勢は気をつけてるつもり。いちおうそれが見本のつもりだけど、まあ私の姿勢を本気で真似されたらこまるねえ。

Step 3: 聞いてる学生様たちにもコメントを書いてもらう

いちおうコメント用紙は用意しているけど、他人に使うのは2、3回かな。これは全員のスピーチにやると時間がかかるので、まあプレゼンの練習とかさせるときだけ。自分のビデオ見るので十分かな、みたいな感じはある。自分のビデオ見た場合は自分について書いてもらう。

Step 4: フィードバック

面倒だから紙ではやらない。その場でなるべくほめるようにはしているけど。自己評価の紙提出してもらっても、このハンコ押して「あとは慣れです」ていどコメントして返すぐらい。

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References   [ + ]

1. カメラまわり、iPhoneは他のスマホより優秀だと思わされますなあ。だいたい手にもったときの質感がぜんぜんちがうし。

質問・コメントする

質問・コメントする

ゼミや少人数の授業で、「質問・コメントはありませんか」というときになにも発言できないってのは悲しいことです。

誰かの話を聞いてなにも尋ねたりコメントしたりすることがないってのは、けっきょく、「私はあなたに興味ありません」「聞いてませんでした」「どうでもいいことです」という否定的な態度を表明することにもなります。

「あなたの発表を聞きました」「あなたの考え方に興味があります」という態度を示すことにもなります。なんか口出しできるようになりましょう。

とにかく三つの質問ができるようになればよい。チェックして質問するのは、まず次の3点です。

  1. 使っている言葉の意味ははっきりしているか?曖昧ではないか?分からない言葉は説明してもらえ。
  2. 主張に具体性があるか?具体例を提出しているか?それは適切か?
  3. 発表者は独断的ではないか?証拠はあるか?その証拠はどこで手に入れたのか?根拠は提出されているか?

詳しくは野矢茂樹先生の『論理トレーニング』(産業図書、2006)の第10章「批判への視点」の10.1「質問への視点」を読んでください。

何も言うことがないときに便利な表現

なにも質問や意見が思いつかないときがあるかもしれません。そういうときは決まり文句を使いましょう。

  • 「おもしろかったです。〜についてもう少し詳しく話してもらえませんか?」
  • 「〜という人は〜と言ってました(書いてました)が、それについてはどう思いますか?」
  • 「結論としてはどういうことになるんでしょう?」

グループでの話し方

1、2回生ぐらいの学生さんを見ていて、少人数でのお話が苦手というか、「ルール」みたいなのがわかってない人がいると思います。先日オープンキャンパスで女子高校生の方々とお話しして、これって若い女性によくあることなんだと思い至ったので、ちょっと書いておきます。

若い女性は友達といっしょにいることが多いわけですが、その友達関係を公の場所までもってきてしまうクセがあるんですね。たとえば2対2ぐらいでお話しましょう、とか、10人ぐらいのゼミやグループでディスカッションしましょう、というときに、何を聞かれても、何を話すにしても横にいる友達とこそこそ相談してから何か言う、みたいな癖がある。これは私は非常に苦手ですね。

オープンキャンパスのときも、私と学生ボランティア、高校生2人とお話することが何度かあったのですが、なにを話すにしても「ひそひそ」「ひそひそ」「ひそひそ」「えーっと、んじゃ」みたいな話になってつらかったです。その「ひそひそ」やってる間、こっちは待ってなきゃならんわけですからね。聞えるように話をしてくれればこっちも参加できる。

グループで話をしているときにそれをやられると、グループがさらに小さなグループに割れちゃって、全体の話ができなくなってしまいます。他の人から見て、一部の友達だけがコソコソ話をしてみるのを見るのは気分が悪いものです。自信がなさそうにも見えるし。「なに自分たちだけで話をしているの?」「一人で決めらんないの?」って感じですわね。これはよくない。

まあグループの中にさらに小グループを持ちこまない、っていうのはグループで話をするときの基本なのです。でないと集まっている意味がないわけだし。

対策としては、まず友達とは離れて座ることですね。対面に座るのがよい。んでなんかあったら、対面のその友達に大きな声で話しかけるのです。まわりの人も何を話しているのか聞くことができるので安心。

隣の人に話しかける場合も、わざわざ大きめの声でみんなに聞こえるように話すのが大人のルールなんですわ。

とにかく「ヒソヒソ話をするのを他人に察知されない」というのは非常に大事なことです。人間ってのはヒソヒソ話に敏感なものなのです。だいたい大声でみんなに聞こえるように話せないことってのは悪口とかそういうことですからね。そういうのを嫌うように人間はできているのです。

まあ実はこの問題はけっこう根が深くて、こそこそやっちゃう人々はおそらく「こんなこと聞いてもいいんだろうか」「話を聞きのがしてしまった。なんて言ったんだろう?でももう一回話してなんて要求するのは失礼だ」「私の意見なんか価値がない」とかそういう謙虚な気持ちからそうなってしまうんですよね。おそらく。

でも少人数でお話をしているときはそういう遠慮はする必要がないのです。グループはあなたの話を聞く準備があるし、そもそもあなたはそのグループの立派な一員なのです。自信もってなんでも大きな声ではっきり話してください。

ちなみにこの方法は仲良しでグループを制圧したいときにも重要です。仲良しとはあえて対面とか斜め向いに座り、その二人でわいわい話せばグループを完全に制圧できます。三人でばらばらに座れば完璧ですね。そういう場合も隣どうしで話をするのは効率が悪いんよね。

就活のグループディスカッションのときなども、一番デキそうな人を早めに見つけてあらかじめちょっと話をして仲良くなった上で、ちょっと対面に近い角度(真正面は避けた方がいい)に座りましょう。そして二人でがんがんディスカッションして制圧してしまうのです。


質問の仕方 (1)

質問・コメントする

ゼミや少人数の授業で、「質問・コメントはありませんか」というときになにも発言できないってのは悲しいことです。

誰かの話を聞いてなにも尋ねたりコメントしたりすることがないってのは、けっきょく、「私はあなたに興味ありません」「聞いてませんでした」「どうでもいいことです」という否定的な態度を表明することにもなります。

「あなたの発表を聞きました」「あなたの考え方に興味があります」という態度を示すことにもなります。なんか口出しできるようになりましょう。

とにかく三つの質問ができるようになればよい。チェックして質問するのは、まず次の3点です。

  1. 使っている言葉の意味ははっきりしているか?曖昧ではないか?分からない言葉は説明してもらおう。
  2. 主張に具体性があるか?具体例を提出しているか?それは適切か?
  3. 発表者は独断的ではないか?証拠はあるか?その証拠はどこで手に入れたのか?根拠は提出されているか?

詳しくは野矢茂樹先生の『論理トレーニング』(産業図書、2006)の第10章「批判への視点」の10.1「質問への視点」を読んでください。

何も言うことがないときに便利な表現

なにも質問や意見が思いつかないときがあるかもしれません。そういうときは決まり文句を使いましょう。

  • 「おもしろかったです。〜についてもう少し詳しく話してもらえませんか?」
  • 「〜という人は〜と言ってました(書いてました)が、それについてはどう思いますか?」
  • 「結論としてはどういうことになるんでしょう?」

→ 質問の仕方 (2)