書き殴りINDEX / 読書・映画・音楽

書き殴り


2006/01/01 (日)

夜明け前に目が醒めてしまう。口角炎治らず。ビタミン剤をとる。

中岡成文『ハーバーマス』とか。話が大きすぎてよくわからん。pp.82-83あたりで沖縄の話が出てきて、なるほどこういうことを考えているのか、と。

まあ正月ぐらいごろごろお休みにしよう。いつもだらだらしているわけだが、積極的にだらだら。

ジョギングしてみたり。最近感じるのだが、ジョギングは時間がかかるし、体にも悪いスポーツなんではないかと思う。ウォームアップやクールダウンに時間がかかるし、足や腰の故障が多いスポーツだと思う。週数時間使ってジョギングしても、寿命は平均すると1年ぐらいしか伸びないらしい。『ランナーズ』のような雑誌を見ても、10年前とはずいぶん感じが変ったように見える。以前は「ゆっくり長い時間走ろう」と提案していたようだが、最近では短い時間で有効なトレーニングを目指しているように見える。積極的に「体にいいぞ!」と主張するのもやめたように見える。

やっぱり理想的にはプールなんだろうが、会員になったり移動したりするのが面倒。今年も歩く男ということでいいかな。

DVDで「ムツェンスクのマクベス夫人」。バルセロナのリセウ劇場のやつ。主役がちょっとアレでヴェリズモすぎる。それにしてもロシアってのは西欧とはぜんぜん違う世界なんだな。

pukiwikiを入れてみようとするが、ダウンロードできない。どうもサイトの方の問題のようだ。縁がないということだな。pukiwikiを入れてみようとするが、ダウンロードできない。どうもサイトの方の問題のようだ。縁がないということだな。

夜八坂神社へ。賽銭を投げ柏手を打つことに抵抗がなくなったのは、年とったということなのかどうか。あれ、厄年かな。・・・大厄らしい。健康で一年暮せますように、と屈託なく願う。みくじは吉。

なんていうか、アルコールが体に合わなくなっているのを感じる。父親もおそらく若いころは飲んでたけど中年以降飲まなくなったんだよな。今度こそタバコもやめよう。

口角炎、口が開か開かなくなった。これも栄養というよりはアルコールで胃が荒れたからのような気がする。

『永遠のマリア・カラス』。よくできてる。

ちょっとはまった(FreeBSDではphp-extensionも入れる必要がある)が、 PukiWikiを動かしてみた。

一日休んだ。明日から仕事しよう。


2006/01/02 (月)

昼まで寝てしまう。午後遅くに研究室。リヒャルトシュトラウス(サロメと アリアドネ)聞きながら本を読む。

口角炎が。洗面所で見る顏がいかにも不潔な感じになって死にたくなる。

なるほど、PukiWikiはなかなかおもしろいな。ちょっと動かしてみたり。いままで読む立場でPukiWikiを見ると、(デフォルトの?)ページのデザインがごちゃごちゃしているし、一般に無意味なリンクが多すぎて好きじゃなかったのだが、自分用のメモ書きとかにはよいかもしれない。

メモとか研究室と家での同期が問題だったのだが、wikiならそういう問題がない。ただし、ブラウザを編集途中でうっかり閉じてしまったり、他のページにサーフィンしてしまったりすることがあるのが問題か。それを避けるにはローカルでエディタを使って書いてWikiに貼りつけるという形になるが、これは面倒。ブラウザに「このページは簡単には閉じない」っていうオプションがあるといいんだよな。

日記をこれで書く気にはなれないけど、来年の授業用のページはこれで作ってみることにしよう。ていうか、いわゆるホームページもこれで作りなおすかな。

XMLとかXHTMLとか、厳密に書かなきゃならないものは手で書くのはもう無理だろうから、こういうインタフェースが必要になるんだよな。HTML手書き派はもう縄文時代の人びとのような存在なのかもしれん。各種Wikiやhatenaの記法はシンプルでわかりやすいし、もう誰も手でHTMLタグを打ち込むことはないだろう。 正しいHTML文法はこうして技術によって獲得されるわけだ。

フランクルってえらく長生きしたんだな。一部のヘンな人びとに強烈な影響を与えていることがわかる。世俗的宗教だ。「ロゴセラピー」とか殺したくなる。ほとんどはなんの根拠もないたわごとだが、フランクルの文章にはたしかに魅力も感じてしまう。こういうものに魅力を感じるのを恥じるべきなのかどうか。

Virtual PCをインストールしようとしてわけわからないことになる。しまった。最近OS Xのわりと平和な世界に生きてたので、Microsoft製品に対する警戒を忘れていた。馬鹿馬鹿。これだけひどい目に会えば、「いかなる事情があっても、Microsoftは信用してはいけません」という原則を内面化していてもよいと思うのだが、そこまで行ってないのがダメだ。少なくとも私くらい経験を積んだユーザなら、実験用のシステムなりディスクなりを用意しておいて、そのソフトウェアがどの程度安全かをチェックするくらいの用心はしていてよいはずなのに。うう。

菅野聡美『〈変態〉の時代』。前半つまらないのでほうっていたが、後半は なかなかおもしろい。

酒を飲めない男はお茶を啜る。

pukiwiki-mode.elってのもあって、これを使えばほとんどローカルのファイルを書くのと同じ感覚でPukiWikiできる。ふむ。

PukiWikiをいじったり本を読んだりして明け方まで。


2006/01/03 (火)

結局朝になってから寝る。ビールちょっと飲んだだけで気持ち悪くなる。起きても調子悪いのでもう1日休む。

いいなあ。私も塾の先生したいなあ・・・と思ったが、大学教員だって 自由度が高くてあまり変わらん。やりがいのある仕事のはずだ。

「出産や育児で活動中断、女性研究者の復帰に奨励金」。なんだかうっすら優生思想の匂いがするような・・・。気のせいかな。でも少なくともオジさんたちが会議中に、「まあ、優秀な方に子どもを産んでもらわないとなりませんからな」とか喋ってたのはまちがいないところ。

pukiwiki-modeのおかげで一日PukiWikiにはまる。こりゃいいや。HTML書くより楽。ホームページは全体をPukiWikiに引っ越す予定。しかし他人の編集を禁じる方法がわからん。

・・・わかった。しかしwikiってのはやっぱり善意を信じて大人数でやるものだろうって気がする。WikiPediaの充実ぶりはたしかにすばらしい。あまり意識しないうちにweb界は新しい局面に入ってるな。

口角炎は峠を越えたかも。汚いヒゲを剃る。今年は清潔な中年を目指すか。

何度も書くが、駅伝ってのは調子悪くても途中で棄権できない圧力が働いてしまい、危険で非人間的で邪悪な競技だと思う。他に選手一人が棄権するとチームごと棄権になってしまうスポーツはないんじゃないだろうか。観客も選手が倒れるのを期待しているところがある。廃止すべし。

清水幾太郎の『倫理学ノート』、昔読んだときはよくわからなかったが今読むといろいろおもしろい。「インテリ」とか「思想」とかって言葉にシビれる。まあ今でも使われているのかもしれないが。「言論」とか「論壇」とかって言葉も連想される。そういうの、ぜんぜん関係なく生きてるよな。

「社会哲学」を唱える老師なんかも、「世界を把握したい」とかってことを言う。なんというか、ぜんぜんそういう欲求を感じないってのはこの世界で生きていく資格がないような気もする。

「世界や科学が彼(ムア)に哲学的問題を教えたのではない。彼は、世界や科学に満足していたのである。「私に哲学的諸問題を暗示したのは、他の哲学者たちが世界や科学について述べた言葉であった。」」p.42

清水が「功利主義」として批判しているのは功利主義じゃなくて善についての快楽説なわけだが、解説の川本先生はなにも触れていない。一言ぐらい触れてもいいのに。ヘアをR. A. ヘアとか書いているのもそのままだし。


2006/01/04 (水)

午前中から研究室。

午後卒論相談1件。 お客さん1件。

調子悪い。早々に寝る。


2006/01/05 (木)

早起き。朝から大学。ネットワークが止っている。

禁煙を開始しようとしたが失敗。数日後に延期。

今年の目標も「心の平安」だろうな。「健康」と。おだやかに樫の木のように生きたいが、無能と焦燥に悩む樫の木なんてのは存在しないだろう。樫の木は樫の木で、伸び悩んだり虫に食われたりしてたいへんかもしもしれんし。

学生の面倒見。エントリーシート。もっと大量に文章を書かせる練習をしないとならん。

福原泰平『ラカン』。 精神的有害。20世紀の悪夢。ていうか、経歴と言動を見てればアレだと誰でもわかりそうなものだが、そういうものでもないのだろうか。

デリダがわからないってのラカンがわからないってのはかなり違う現象だ。デイダは文章の書き方が悪かったり、ちゃんと伝達しようとする気がなかったりして難解になっているが、ラカンはキチガイだからわからんのだと思う。

なんのかんのいってもマトモだったフロイトから数十年で、ここまで組織ごと崩壊し擬似宗教団体になってしまうってのはどういうことなんだろうな。2、30年もあれば十分ということなのか。ていうか、キチガイな人びとは常に一定数存在しているわけだから、ラカンがそういう人びとを引きつけ集めてしまったということなのかな。

夕方雪がちらほら。

小谷野敦『〈男の恋〉の文学史』おもしろいな。特に7章「「感傷」と「性」の転倒:『蒲団』が『平凡』に与えたもの」花袋論。下敷にされている柄谷行人がおもしろいのかもしれないが、小谷野の蒲団で告白されているのは性欲ではなくて感傷(片思い)だという読みにオリジナリティを感じる。正当性はわからんが。私は性欲なんじゃないかと思うが。まあ性欲と恋愛が切れないところがおもしろいんだろう。

早起きしたのに一日が短い。無駄な本を読んでいるからなのか。


2006/01/06 (金)

昼まで寝てしまう。午後から。

学生の面倒見。ちょうど卒業生が訪問してくれて、色々話を聞く。ちゃんとした社会人になっている模様。大人になったねえ。ていうか、やっぱり卒業生には大学に来ていろいろ話をしてもらう機会を設けることが必要だな。

あら、どんどん時間が過ぎていく。まずい。

寒すぎる(ズボン下を履いていないのも悪い) のでいったん帰宅してあるもの(ズボン下)を着用してまた研究室。でもなんか眠い。

川村邦光『性家族の誕生』ちくま。『蒲団』論のため再読。おもしろい。まあたしかに『蒲団』は世の中(というか読書人、知識人)を変えた一冊だったのね。もちろん読書人じゃない人びとは変わらなかったんだろう。でもだいたい読書人が教師その他の人びとに影響を与える職業についたんだろうしな。ところで、ここらへん小谷野の本と引用部分がほとんど同じだ。小谷野の博論より川村の方が先だったんじゃないだろうか。

NHKラジオを聞きはじめて3ヶ月、仏独オペラの歌詞が聞きとれるようになりつつあり、注意が行ってしまってBGMとして機能しなくなりはじめた。

「ホームページ」を引越し。

Winny/2ちゃんねるで何度目かの小祭状態のキンタマウィルス、いろいろ考えさせられるな。Winnyだけでなく携帯シャメとかも。職場や家庭やポケットに猛烈に危険なものが入りこんでいるってことを普通の人はどの程度意識しているんだろうか。いろんな情報が共有されてしまうことで、逆にそういう情報の価値がなくなるなんてSF的なことも想像するわけだが、まだまだ遠い先の話だろう。諸星大二郎の名作『生物都市』では主人公は金属製のものを全部捨てて助かったわけだが、そうやって助かる人はいるんだろうか。学生に「どんなことがあっても写真をとらせてはいけません」と教育する必要はないだろうか。

夜も研究室。

みぞおちの右の方がシクシク痛むような気がする。恐れている胆石か。いつ入院してもよいようにしておくべきか。下着に気をつけること。研究室にヘンなものを置いとかないこと(置いてないけど)。

社会学者って、翻訳読んでても外国語を読んだふりをするんだな。文献リストにあるものはすべて邦訳がある。うーん。そりゃ、仕事のスピードが違うよなあ。(加藤秀一とか坂爪大三郎とかのことを言っている。)ま、それはいいが、もし翻訳がこんなふうに使われるとしたら、学者の業績として翻訳をもっと認めるべきだと思うな。社会学の人びとはどう考えてるんだろうか。

PukiWikiモードでメモなどをとるようになったため、Emacsとはおわかれできず。 物理行移動。

(global-set-key "\C-p" 'previous-window-line)
(global-set-key "\C-n" 'next-window-line)
(global-set-key [up] 'previous-window-line)
(global-set-key [down] 'next-window-line)
(defun previous-window-line (n)
  (interactive "p")
  (let ((cur-col
         (- (current-column)
            (save-excursion (vertical-motion 0) (current-column)))))
    (vertical-motion (- n))
    (move-to-column (+ (current-column) cur-col)))
  (run-hooks 'auto-line-hook))
(defun next-window-line (n)
  (interactive "p")
  (let ((cur-col
         (- (current-column)
            (save-excursion (vertical-motion 0) (current-column)))))
    (vertical-motion n)
    (move-to-column (+ (current-column) cur-col)))
  (run-hooks 'auto-line-hook))

2006/01/07 (土)

雪。飛ぶように時間が過ぎていく。わたしの体感時計が遅くなっているのかな。

寒いが、昼過ぎから日が出る。補講。サルトル。パウロとアウグスチヌスとサルトルとネーゲルとロバート・ソロモン。あと2回ある。

林道義先生はおもしろいなあ。芸風に小谷野敦と同じ匂いを感じるが、学者としては小谷野の方が優秀だろう。なぜ小谷野は真似するのだろうか?というか、小谷野の一番の弱点は、お手本がないとだめなところなんだろうと思う。お手本があれば手本よりうまく書ける男、それが小谷野敦。

bibtex-modeとreftex-modeがずいぶん進化していたのでBibCompanionから移行。やはりなにするにもEmacs最強。一生離れられないかも。

ある領域についてそこそこの量の本を読んで、どうも食いたりないと思うなら、そこになにかニッッチがあるんだろうと思う。しかしもうひとつの危険は、自分が馬鹿だからそういうことは書かれていないのかもしれないってことだな。


2006/01/08 (日)

昼まで寝ている。大和大路では十日戎がはじまりつつある。 午後研究室。

bibtexやHTMLのファイルをいじってみたくて「パーサー」とか再帰下降型構文解析とかいう概念について調べてみるが、難しすぎるのでやめ。 bstファイルをいじった方が早いことがわかった。

日記を手書きにしている人も、できれば同じファイルに書いてもらった方がアンテナのたぐいで補足しやすいと思う。私はこのファイルをpapirer200601.htmlというファイルに書いているが、.htaccessで

Redirect /~papirer/index.html http://yonosuke.net/papirer/papirer200601.html
と書いて飛ばすようにしている。以前は
ln -s papirer200601.html index.html
していた。

誰かから、

んだから、月代わりの度に「お気に入り」登録をやり直してますぜ。
というメッセージをもらったけど、このページのことかな?だったらブックマークとかはhttp://yonosuke.net/papirer/にリンクしてもらえばよかったわけだが、ちょっと誤解しやすいかな。もとのシンボリックリンクに戻すか。→ でもいちいちシンボリックリンク貼りなおすのがいやなので、.htaccessで
DirectryIndex papirer200601.html
ということにしてみた。

http://www.partner-marriage.info/diary/diary.cgi 1月5日付け。「記事を書いたジャーナリストたちは、応募書類を作成するには論文1本書くより多くのエネルギーが要ることを知っているのかなと思ってしまった。」なぜこの人はなにからなにまでこんなにoffensiveなのだろうか。あなたの論文はそんなに簡単に書けるのか、と説教したくなる。

心を落ちつけて読書。

社会学者や文学者が書いた本のあとに、(英米系の)哲学者の書いた文章を読むと解放された気持ちになる。やっぱり私は哲学っていう分野というか態度が好きなんだな。 好みの論文のタイプもはっきりしていて、チマチマした問題からけっこう大きめの問題や人間理解を示唆して終るようなものが好きのようだ。でかいところから入っていくのは好きじゃない。文献の広がりとかも魅力だよな。


2006/01/09 (月)

早起きしてしまう。朝から研究室。毎日一部屋にこもっていてよいのだろうか。

卒論指導。

やっぱり一日過ぎるのが早い。


2006/01/10 (火)

授業。1月になってから1回だけ授業があるのは労力の無駄に思える。 衣笠のように補講を入れて3回あればずいぶんいろんなことができるのだが。

卒論指導1件。これはほぼ完成だ。

2回生ゼミも終了。 半端なので、WORDの使い方、レポートの書き方など。 やはり全然情報教育されてない。いったい授業で何やってんだ?

失せ物1件。非常にまずい。

またたくうちに一日終ってしまう。なんか進化してるんだろうか。

今年の目標「教壇に立つ時期はヒゲは3日に1回は剃る。」


2006/01/11 (水)

わりと早起き。朝から。なんだか心定まらず。心定まらぬときはとにかく手元の本を読むこと。

レイ・モンクの『ウィトゲンシュタイン』。評伝っておもしろいなあ。オットー・ヴァイニンガーという名前を知る。図書館にあった。それにしても、こんなものとつきあわされた常識人ムアがかわいそうだ(ラッセルやフレーゲやケインズはまあ自業自得というか、こういうものとつきあう義務も権利もある。清水幾太郎の『倫理学ノート』を読んでから、ムアの人柄と彼が置かれた状況に興味をもちつつある。)。

ウィトゲンシュタインが『論考』でああいう倫理学もどきや宗教もどきというか彼の実存主義についてのほのめかしを書かなかったら、世の中はどう変わっていたか、とか考えちゃうよな。別に倫理学も宗教もいまと同じだと思うが、各種の哲学は違ってたかもしれん。

それにしてもウィトゲンシュタインが『論考』でやったことの斬新さってのは我々にはとてもわかりにくくなってるよな。私ははじめてこの本を読んだとき、なにひとつ理解できなかった。ひとつには我々は真理表とトートロジーという考え方を論理学の初歩で学んでしまうわけだが、それがウィトゲンシュタインの哲学的立場に由来するってことがちゃんと説明されていないからだと思う。しかし『論考』のポイントはやはり真理表にしかない。標準的な論理学と、『論考』との関係がしっかり強調されないのが問題なんだろう。おそらくこの理解はまちがっているが、それでよろしい。

もうひとつ。「世界は事態の総体である」って例の文章、われわれから見ればそりゃあたりまえで、「世界は個物の総体である」では個物どうしの「関係」を見逃してしまう。たしかに世界は個物よってできてるわけではなく、そういう個物の関係によって成りたっている。フレーゲもラッセルも苦労したのはそういうことなんだろう。アリストテレス的な論理学から脱出するにはたいへんな才能が必要だったんだな。でもそれだけのことだってことで、現代のわれわれには全然斬新じゃない。初期ウィトゲンシュタインの解説書のどれもこれを私に教えてくれなかった。あまりにもあたりまえで、それを理解するのに苦労した。おそらくこの解釈もまちがっているが、それでよろしい。

小中学生虐待とかも予想通りだったな。トルストイな人びとってのは信用できないのは自明。

偽造ES細胞論文の人は、やっと夜ゆっくり寝られるようになったんじゃないだろうか。嘘が嘘を呼び苦しかっただろう。石器偽造した人もゆっくり寝られているだろうか。

3回生ゼミ。ちゃんと指導するぞ。

教授会など。

研究室にあるCDをすべてダンボールに詰めてもらう。4箱あった。自宅に送っても置く場所がないのだが、どうしたものか。思いきってプラケースを捨ててしまえば一箱分もないような気がする。

共用の部屋の鍵を紛失して帰れない。小一時間探しても見つからず。泣きたい。→ 鍵はすでに返却されていた。

夜中に目が醒めて寝られない。明日も朝からなのだが。

年末以来、ビールもタバコもまずい。そろそろ禁煙の時期か。


2006/01/12 (木)

明け方スパゲティ食ったら寝てしまう。なんとか起きて朝から授業。

卒論ゼミ。2人ほぼ完成、1人もうちょっと、2人まだまだ。

好奇心から林道義『日本的な、余りに日本的な』とかAmazon古本で買ってしまう。キチガイ。『唯野教授』よりおもしろい。多くの大学でこういうことが起こっているのだろう。自分のまわりでトラブルが多発すれば、世界ではなく自分がおかしいのではないかと思ってもよさそうなものだが、そうは思わないところがクール。ウィトゲンシュタインにも通じるクールさ。

どうでもいい連想なのだが、他人や自分の(記述的)評価ってのは結局のところはっきりした「事実」のようなものがあるわけじゃなくて、ぼんやりとした人びとの判断の総合というかそういうものに頼らねばしょうがないところがあるんだよな。伊勢田先生の『トレーニング』を読みなおそう。

調子悪くて夕方いったん帰宅。 ほんとうに健康に関しては、生活態度の抜本的な改善が必要。 しかし夜に研究室で本を読む楽しみは捨てがたい。どうしたものかな。

ほんとうにがっくりアルコールが飲めなくなった。何を楽しみに生きればよいのかわからなくなりそうだ。

なぜか久しぶりに『存在と無』読んだり。第三部第三章あたり。文学としておもしろいよな。こういう哲学もアリな気がする。っていうか、最近こういうのが少なすぎるような気がする。

サルトルが友人から現象学のアイディアを聞いて、「コップからでも哲学できる」とかって感動したとかそういう話、前から気になっているのだが、なにがサルトルを感動させたのかな。ちまちまとした意識内容なり直観なりを記述しても十分哲学になるよ、ってのが新鮮だったんだろうと思ってるが、それでいいんだろうか。それだけならキルケゴールだってやってたわけだから。これも「現象学的方法」なんてのが通俗になってるからわれわれにはわかりにくくなってるんだよな。

京大の哲学科では一時期(私が学生のころ)現象学が猛烈にはやっていたわけだが、あのひとびとは今どうしているんだろうか。難しくてわからなかったよな。


2006/01/13 (金)

昼前から。

自戒とテンプレートのため記録しておく。

始末書

平成18年1月13日

平成17年12月26日、学内での京都生命倫理研究会の開催の際、 緊急に数枚の資料をコピーする必要があったため、現代社会学部事務室のコピーカード一枚を借用いたしましたが、その後、不注意により紛失してしまい、大学に損害を与えることになりました。誠に申し訳なく、深くお詫び申し上げます。 安易な気持ちから御迷惑をおかけしたことに責任を痛感しております。 今後は二度とこのようなことのないよう最新の細心の注意を払って活動に研究教育活動に精励することをお誓いします。

現代社会学部 助教授
江口聡 (印)

講義。これで今熊野は全部終了か。卒論とレポート指導が残っている。

本を買いたいのだがもう予算がない。どっかに余っている予算はないか。

卒論指導。 これはたいへん。〆切以降も書かせる。まあ指導なんてほどのことはできないし、そういうことをする資格もないわけだが、せっかく短大から大学に編入した以上はなんか成長してほしいんだよな。まあうちの学部の教育がもうひとつなのと、なにより私の指導が至らなかったのも原因なわけだし。

フレッツ光プレミアムってどうなんだろうか。調査すべし。

買ったまま斜め読みして放っていた小谷野敦『恋愛の超克』。やっぱり小谷野はおもしろいな。この人のおもしろさを私ほどわかっている人間はあんまりいないんじゃないかと思うほどおもしろい。

あまり寒くなくてうれしい。温暖化が進んで熱帯になればいいのに。

フランクのピアノ五重奏は名曲だなあ。


2006/01/14 (土)

昼前まで惰眠をむさぼってしまう。まずい。

衣笠補講。 ベンサムミルムアノージック。Goldman。どちらもいい感じだった。

どうでもいいが、マーラーの録音はショルティ・シカゴ響・コロ・ミントンの「大地の歌」1曲につきると思う。これ以外の曲や演奏は価値がない。なぜショルティとシカゴ響が80年代の日本の評論家に嫌われたのかってのは一考する価値があるかもしれない。

どうでもいいが、教室の内装ってのはほんとに重要なんだよな。うちの校舎の演習室はほんとうにダメで、設計した奴を殺したくなる。音響重要。

某ユニットを応援しにライブハウスへ。 酒飲んだので苦しくなる。だめだ。死ぬ。今ビールだと1リットル程度で気分悪くなるようだ。・・・あたりまえなのかな。


2006/01/15 (日)

寝坊する。

卒論指導1件。完成ということにしておこう。

心を落ちつけて授業準備。

夜も研究室。 で強制的にアルコール摂取できないようにして肝臓を休める。現代のオデッセウス。

『病原体進化論』それほどおもしろくなかった。それにしても100ページ弱、1200件を越える文献リストがすごいな。なんというか、こういうのはもうwebとかで公開するようにした方がいいんではないかとか余計なことを考える。


2006/01/16 (月)

朝帰って仮眠。暖かい。自転車で衣笠。本年度の講義はぜんぶ終了。

パーフィットの "What makes life go best"。フリード、レイチェルスとまとめ。 まあこの後期の二つの授業は、自分にとって非常に実りがあった。ダメダメだった教員人生のなかのちょっとしたブレークスルー。学生にとってはアレだったろうが、やっぱり自分がおもしろいと思うことをやらなきゃならん。来年はもっとよい授業ができるだろう。

ホリエモン家宅捜査。バブルがはっきり目に見えてきた感じ。


2006/01/17 (火)

昼から大学。

R&BはもうiPodかiTunesでしか聞かないんだから、わざわざCDとCDケースを手に入れる必要はないような気がしてきた。へんな認証さえなければiTunes Music Storeですませてしまうのだが。 この前購入した2曲は起動ディスクを変更したら聞けなくなってしまった。腹たつ。

急ぎの仕事はあるが、心を落ちつけるため読書。・・・と、なかなか落ちつかず。

http://doujinnottori.fc2web.com/おもしろすぎる。なるほど、現代の中学生腐女子はこうなっているのか。 厨とはいえ、非常に女性的ななにかを感じるよな。

来年の2回生のゼミ、いまんとこ登録学生が2人しかいない・・・なんで人気ないんだろう。

結局夜まで十分落ちつけず。

宮崎被告に最高裁で死刑。あれ、二審で精神鑑定してないのか。なんで却下されたんだろう。


2006/01/18 (水)

うまく寝つけず、すぐに目が覚めてしまう。朝から。 飲酒しないと睡眠がうまくいかないような気がする。飲んでも余計にうまくいかないのだが。

世の中で、バレると逮捕されちゃうようなことをしている人ってのはどれくらいの割合でいるのだろうか。逆に、生涯まったく違法な行為をしたことないという人はどれくらいいるのだろうか。 不道徳な人だったらすぐに「まず全員」と答えられるけどなあ。

emacsにlonglines.elというのが追加されていたことを知る。しかし、日本語だとうまく改行してくれないようだ。残念。

多くの人がすでに株とか買ってるのだなあ。株券なんでぜんぶ紙屑になればいいのに。 とか書きつつも、私もなにか買ってみたいなあ。でも博才ない

午後帰宅して寝る。

気がすすまない仕事をするため夜研究室。でもやる気になれない。どうにもダメでライヒの評伝なんか読んでしまったりする。キチガイの伝記はおもしろいなあ。こういう強烈なエネルギーと自身ってのはうらやましいものだと思う。でも凡人の方が幸せだ。それにしても今世紀初頭30年のウィーンは滅茶苦茶でおもしろすぎる。


2006/01/19 (木)

椅子の上で寝てしまう。腰が痛い。仕事すすまず。

ホリエモン事件、やっぱり人死にが出たか。誰もが「誰か死ぬな」と思ってたよな。 貧乏で無能でいいからおだやかに生きたい。

会議。

誰もがセンター試験はエラいことになると思ってるだろう。ていうかそれを望んでいる雰囲気が大学関係者に充満しているような気がする。意外にうまく行くんだろうか。とりあえずSONYから20万台使い捨てだなんて馬鹿げてると思う。なんかで再利用するのかな。

雪がちらほら。

午後百万遍で読書会。

督促のメールが。すみませんすみません。いかんいかん。うう。


2006/01/20 (金)

昼まで寝て午後から。心落ちつかず。あれ、なんか頭が痛いぞ。

本屋から本が届いて財政破綻。来年度予算に食いこんでしまう。 作者不明『我が秘密の生涯』田村隆一訳全11巻、なんてのも届く。 富士見ロマン文庫のやつも抄訳だったのかな。

調子出ず帰宅。夜研究室に行こうとするが、早々に閉門したらしいので寝る。

Webページ見つけたHTMLで書かれているテーブルをExcelにもってくるにはどうするかとうい問い。 → ページをHTML形式でダウンロードしてWORDで開いてコピーしてExcelへ。 もっとエレガントな方法があるだろうか。

一般入試受験者数確定。A日程9.7倍、B日程13.6倍、C日程23.2倍。去年と比べればすばらしい。実質倍率3〜4倍は望めるだろう。去年は実質2.0倍というひどい状態だった。 しかしこれで他学部に勝っているわけではなく、最初から これくらいないとおかしかったわけだ。C日程というなかばインチキな受験制度で人数をかせいでいるのは問題だが、財政上やむをえないか。

ハートマーク入りのメールを送りつけてセクハラ認定ていうの、おもしろいなあ♥。


2006/01/21 (土)

うまく寝られず、じたばたした挙句、朝から大学。センター試験らしいが幸運にも関係ない。

どうでもいいのだが、ブログやらmixiやらで、「自己紹介」であるべきところに他人の写真を使ってる人々ってのはどういう意図でそれを使ってるんだろうか。特に若い女性が美人女優とかの写真を貼りつけているのが気になる。「私はこうです」というわけではないだろうから、「わたしもこういうふうになりたい」という主張なんだろうか。もうちょっと奥があるような気がする。「わたしはこういう人を美しいと思います」という美意識の表明なんだろうが、それが実在の人物(それも現役の場合が多い)のが謎。女心は微妙でオヤジにはわからん。男性が偉いオヤジの写真貼ってるのはだいたいわかる。「私このひと尊敬してまーす」「わたしははっきり言ってこの方の派閥です」。男心はわかりやすい。

どうしてもある事務仕事に手をつけられない。

あら、足の指に恐しい病気が再発。

時間が飛ぶように過ぎていく。なんでだろう。

やっと京都らしい立派な冬ホウレン草が出まわりはじめた。

リスニング試験、全国で50万人受験してトラブルが500件程度ならまずまず成功なんだろうが、「性善説に立っている」発言がかっこ悪い。そんなこと言わずに「成功でした」と言えばいいのに。どこかで機械はソニー製という情報を見たような気がするが、かんちがいだったかも「メーカーは言えない」らしい。

結局emacsを捨てる作戦は失敗。あと5年は使うことになりそうだ。


2006/01/22 (日)

早起き。朝から。

某作業。 某採点

某博士一日前と飲む。


2006/01/23 (月)

昼から。まず某 作業。方針を抜本的に変更したら一気にいろんなことが楽になった。

落ちつかず。 エントリシート1件。夕方になってからやっと落ちついてくる。

migemoとかでいろいろお世話になっている高林哲ってひとはおもしろいなあ。「バッドノウハウ」の典型はemacsとTeXだそうだ。 ここらへんのバッドノウハウと現実逃避との関係とか。まさにその通り。

人文社会科学でもいろいろバッドノウハウあるよな。哲学とか社会学とかほんとにいろいろ奥が深い、深すぎる。あ、これはノウハウじゃなくてバッドノウファットか。

社会学って難しいなあ。いまだに本質主義対社会構築主義とかって図式になってるのはどういうことなんだろうか。今の視点からすると、「生まれか育ちか」議論と同じようにぼやけて無意味に見えるんだが、そういうものでもないのだろうか。

「セクシュアリティ」とかに語るとき、*必ず*ジェンダーだの性別だの強制的異性愛だの話になるってのもかえって奇妙に見える。同性愛の話にしても、あんまりそれが問題になってなかった文化に、わざわざ近代西洋的な同性愛/異性愛という対立を持ちこんで議論しているように見えるな。よくわからんが、同性愛ってのはそんなに特殊っていうか例外的なもんなんだろうか?性別性差無視していきなりセクシュアリティの話をはじめるってのはできないんだろうか。できないか。

それにしても社会学の人々は生産力がある。たいしたものだ。

「・・・すでに性差別と性別役割規範に貫かれた社会空間のなかでは、事実認識としての性差を 認めることが規範命題としての男女の分割を認めることと同値に解釈され、性差別を再生産してしまう・・・それゆえ性差別に対する批判という思考の線は、生物学的決定論という本質主義のひとつの型への抵抗と同時に、その向こう側にある、そのような考え方が自明の前提にしている性差そのものをも、批判の対象としなければならなかった。」\cite{加藤秀一01:身体の臨界}

いまだに「事実と規範の間にはギャップがあるよ」と言わなきゃならないんだろうか。

ホリエモン逮捕かあ。お縄になるのはやっぱりいやだなあ。気をつけよう。 でももう犯罪適齢期は過ぎたような気がする。いやいや、まだ危ないか。それともこれから?


2006/01/24 (火)

午前中会議。

百万遍で読書会。

前日に続きBSでモーツァルト。演出や歌手のルックスがよくて楽しめる。モーツァルトとかってどういう演奏でもそれなりに楽しめてしまうから、楽しみはやはりそういう面になる。


2006/01/25 (水)

昼前に起きる。昼から。エントリシート。教授会など。

不調。

ドンジョバンニ。 誘拐やフィガロのときは気にならなかったけど、衣裳や舞台装置が現代的演出のドンジョバンニは生臭すぎるな。コシにははまりすぎておかしいかも。 ドンジョバンニの食事のシーンはいいよな。これまで見たオペラのシーンのなかで一番好きかも。鯨飲大食はいい。「巨人の食いっぷり!」わたしももっと食えたらいいのに。


2006/01/26 (木)

昼から。胃が重い。

作業。レポート指導。

卒論おつかれコンパ。

京大ギャングスターズ、女子大生を性的暴行。被害者はうちの学生じゃないかと心配したが、そうじゃないようだ。だからといって別に「よかった」と思うわけじゃないが。アメリカの大学のようにいろんなことの対策打たないとならんようになってきてるんだろうな。

もちろん醜悪な事件だと思うが、私のなかでの「グッと来る度」は実はそれほど高くない。おそらく参加人数の問題だと思う。3人というのはちょっと少ない。その人数だったら本人たちはなんとでもできたはずなので、私がグッと来るタイプの集団圧力が十分強くないような気がする。もとからダメな奴らなんじゃないかな。むしろ、大人数コンパで一気飲みしたり脱いだりする奴らの方に興味がある。

・・・いや、そうでもないかもしれんな。

ついでに、呪文で10人以上の女性と「結婚」男のニュースにもそれほど心動くことがない。 なんか外部に対する関心が少なくなっている時期なんかもしれん。

「コシ」はなんだか眠い演出で途中で寝てしまう。


2006/01/27 (金)

悪夢見て起きてしまう。 最近キチガイとかヘンなものを読んでたせいのような気がする。

ギャングスターズ、余罪ありか。なんだかますます関心がなくなるな。性犯罪常習者が京大にいただけ。・・・いやそうじゃいか。出てこないだけで、うちの学生もいろんなところでいろんな被害に会ってるんだろうな。やだな。 今回は容疑者3人ともmixiにページもってて、実生活の人間関係もうかがい知れるってのがなんとも斬新ではある。

朝から。午前中雑用。けっこう時間をとられてしまう。

なんか重大な仕事を忘れているような気がして不安でたまらない。

ギャングスターズについていろいろ考える。もしかしたらそれは「伝統」である可能性もあるな、とか(かならずしもその団体のではないかもしれんが)。ああいうのは誰かがオリジナルにはじめるのはかなり難しいことだと思うんだよな。もちろん暴力の天才はいつでもオリジナルにはじめることが可能なわけだが、そうでない凡人にはおそらくたいへん。もちろん、天才が一回なにかをするのを見れば、凡人がそれを真似るのはたやすい。

アメリカの大学の対応について考えてたのだが、大学が介入するとモミ消されたり処罰が軽くなるようなことってのはないんだろうか。・・・・ふむ、いろいろ本があるな。ああいうのは (Fraternity) Gang Rapeと呼ぶ人々もいるんだな。 http://www.interactivetheatre.org/resc/athletes.htmlとか読んでみたり。アメフトと強姦ってのは切っても切れない関係にある印象もあったり。偏見だな。でもそういうフラタニティというか男の略奪暴力集団を作る気質のようなものは我々が太古の昔からもっている性質のような気もする。そういうのから切れてツブツブになっているのが近代人だと言いたいような気もするが、強い魅力もあることは認めないとならんよな。J. アーヴィングの『ホテル・ニューハンプシャー』とかの影響か。大学ってのはそういうのとあんまり関係ないような印象があるんだが、勘違いなんだろう。そう思うのは私自身は大学でちゃんと社会生活しなかったからかもしれない。しかしまあ、女子大勤務のよいところの一つは、学生が被害者になることはあっても加害者になる可能性は共学に比べて低いことだ・・・とか考えちゃだめなんだろうな。

アルコールのような薬物をゲームに使うというのがよくわからん。 これはやっぱりなんらかの教育が必要なんだろうなあ。まあ私自身コントロールしきれてない わけだからなあ。 逆に、そういうアルコールで泥酔して事故を起こすことによって、「その人」を知るという文化もあるんだなとかも思ったり。 彼らは、日常的なフラタニティとかそういう感覚でそういうことをしていたのだろうか、 それとももっと祝祭的な感覚を抱いていたんだろうか。別にそれが道徳的な意義をもつわけではないが、ちょっと気になる。

東横インもたいへんだ。最近いろいろ考えさせられるニュースが多いな。 考えてらんない。

あんまり関係ないが、人間関係は小さな失敗や大きな失敗をくりかえして、絶交したりなかなおりしたり取りかえしがつかないことになったりしつつ、他人とのつきあい方を学ぶわけだが、セックスについては失敗は許されない、のだろうか。 失敗が許される条件とは? どの程度の失敗なら許されるんだろう? まあギャングスターはそういう失敗ではないのははっきりしてるな。


2006/01/28 (土)

半日以上寝てしまう。

床屋。午後から。なんか喉が痛いぞ。・・・寒気もするような気がする。こらいかんな。 水曜の教授会でみなゲショゲショやってるのかいやな感じだったのだ。 心を落ちつかせるためミルのベンサム論などを読んだり。読んでなかったのが恥ずかしい。 それにしてもこの文章は、哲学史でも珍しいほどの罵倒というか抹殺というかそういうのを 感じるすごい文章だな。

実は口角炎がいまだになおっていない。もう一月苦しんでいることになる。


2006/01/29 (日)

また半日以上寝てしまう。一般入試。昼から。エントリシート。

心落ちつかないのでレポートを読む。今年は早めに片づけよう。 今年は「レポートの書き方」についてごちゃごちゃしゃべってみたので例年よりましのようだ。来年はもっとまともにしよう。

・・・と、あれほどコピペはやめろと口を酸っぱくして警告したのに丸写しがいるので、カッとなり研究室前の廊下に晒しものの刑にする。(例年は単位なしにしてきたが・・・)ちょっと強硬すぎて問題になるかもしれんな・・・。

まあこういうのは、課題の出し方などにも問題があるのかもしれんと自戒すべし。 自由度が高すぎる課題はコピペの巣窟になるのはわかっているのだが。

衣笠大学では、採点表に

本学では、定期試験と同様にレポートにおいても不正行為に対しては厳しい措置を取ることを検討しております。提出されたレポートのうち、文献、インターネット上に公開されているファイル、他人のレポート等からの盗用(引用の明示がなされていない)と思われるレポートを発見された場合には、必ず開講責任の学部事務室までご連絡いただきますようお願い致します。
と書いてある。衣笠大学ほどのところでもまだ「検討」段階なのか。まあ難しいよな。 と、ちょっと衣笠大学のレポートを見てみるが、さすがにコピペな奴らはほとんどいないようだ。読ませるレポートもけっこうある。

この問題を解決するには、学生じゃなくて教員の側の意識改革が必要なんだよなあ。それも集団的な。正直なところこれまでうやむやにしてきてしまったのだが、今年から断固として戦うことにする。不惑。

困難のひとつに、あきらかに丸うつしなのに出典がわからんので証拠がない場合どうするか、ってのがある。その意味ではwebからのコピペは教員にとって逆に福音だよな。webならこっちも見つけやすい。

しかし大人数向けの授業でそこまで目くじら立てて厳しくするのは傲慢なんだろうかとかって弱気になったりもするわけだったり。少人数の授業だったらこんなこと起こりえないのにとか。いやいや、不惑。

TAが必要なんじゃないかな。教員がレポートを読み、怪しいものはキーワードをマークしてそれに従ってTAが検索、とか。「先生、コピペです!」「そうじゃろうと思ったよ。」

・・・衣笠のレポートを読んでいると、2ちゃんねるの哲学板の一部の書き込みと似た発想や文体を感じたり。まあ一部かぶってるんだな。これからあそこで授業するときは2ちゃんねらーを相手にしているつもりでやってみればどうか、とか。

形式的にはしっかりしていて、内容もおもしろいが、根本的にヤバい、というタイプのレポートを久しぶりに見てしまう。どうしてよいかわからん。

業務。一日目は去年より楽だった。

とぼとぼ歩きながらコピペについて考える。やっぱり課題の出し方に問題があったのだなあ。しばらくコピペ全開のを見てなかったから、態度が甘くなってたのかもしれん。自戒自戒。

夜、ふと、NHKの車を船に詰め込む方法の番組(NHKアーカイブ「徹底解剖:自動車船用船」)を見てムフーとなる。そう、多くの問題はその原因を慎重に分析すれば解決できる。工学は偉大だ。スマートさってのは大事だ。企業にとって人材ってのがどれほど大事かってのがわかった。 同時に、バブル直前(1983年)の人びとの仕事に対する誇りを感じる。それが番組の主眼らしい。おそらくこの番組を今再放送する意味はそこにあるんだろう。こういう番組のプログラム組んでる人とか、BSの映画番組を選択している人とか、NHKの番組作成には時々非常に微妙なメッセージが含まれていて興味深い。私は公営放送のままでよいと思う。

どうでもいいが、衣笠大学のレポート表紙は上部で2個所ステープラーで留めさせるように誘導していて、読みにくくて困る。左上だけにしてくれんかな。

Linda MarcianoのOrdeal読んだり。よく書けてておもしろい。来年の英語の授業に使いたいがダメだろうな。


2006/01/30 (月)

朝から。健康センターで口角炎に薬をもらおうと思ったのだが、入試でお休み。

業務。ヴィルヘルムだかグリエルモだかの意味を今ごろ理解する。 時間が細切れにされるのでレポート読んだり。これまでのところ江口恥教員にレポート提出しているのが1名。これも久しぶりだ。

考えたあげくコピメ晒し首はやめておく。リンチはいかん。やはりそういう手段はあらかじめ警告してからとるべきだろう。次回は事前に告知して大々的にやろう。楽しみだ。

レポート読んでるとどかんと鬱が襲ってくる。だめだ。気分転換に衣笠のを読むと少し落ちつく。・・・あら、衣笠でもコピペがいた。WikiPediaや森岡正博そのまんまというのは勇気がありすぎる。これは通報だな。

早く寝る。


2006/01/31 (火)

いやな感じがしたので前日は10時には寝たのに、痛恨の寝坊。30分遅刻。人間失格。 始末書は書かないが、それくらい重大な過失かもなあ。

「ゆとり世代」の初受験なわけだが、べつに学力は下っていないね、という話。ただ、二極分化しているという話もあり。もしかしたら塾・予備校に通っている層と高校だけの層に分かれているのかも。

大学入試問題は難しいよな。国語と英語はともかく、3教科以上では自分が務めている大学に合格することさえ難しいかもしれない(もちろん私は受験資格がないのだが)。センター試験程度の内容は基本的教養として毎年勉強して、地方国公立や中堅私学ぐらいには合格するくらいになっておくべきなのかもしれない。中年の楽しみにするか。

空き時間を有効利用するべし。レポート読む。ほんとうにレポートは教員の通信簿だ。 できの悪いレポートは教員の不徳のなすところ。教員の怠惰ができの悪いレポートを生む。 ここ数年は気をつかっていたはずなのに今回は気が緩んでいた。口頭その他で書き方についてしつこく指導したつもりだったので課題の出し方に気を使うことを怠っていた。反省。自分の思うようには人は動かぬ。ひとりよがりはいかん。デール・カーネギーでも読み直すか。

まあしかしアレだ。WikiPediaとか使ってくるのはまだいいんだよな。トンデモなページを使われると、いったい自分がなにを教えてきたのかと。まあそういう学生は授業とか出てないわけだが。 おそらくうちの学生は内部進学・推薦組と一般入試組とでレベルが違いすぎるんじゃないかな。

あら、作田先生までブログ書いてるのか。小学生がブログ書いても驚かないけどこれくらいのお爺さんが書いてるとかっこいいな。時代は変わったなあ。・・・けっこう以前からサイトを持ってたのね。「激高老人」と自称しながら、どれもサラっとしたエッセイでうまいものだ。戦前のちゃんとした人文学の教育を受けた最後の世代、最後の「知識人」、というやつかな。テレビが大好きなのがなんだかおかしくて好感持てる。御当人を見たことはないが(住所が非常に近所だったことがあるのですれ違ったりしているかもしれないのだが)、こういう爺になれたら言うことないよな。戦後の教育を受けた人びと、たとえば加茂先生や加藤先生の世代はもう「知識人」という感じではないものなあ。


2006/02/01 (水)

朝から業務。空き時間に保健センターでステロイド軟膏(ケナログ)をもらう。ステロイドは強力だ。一気に直りそう。

シラバス、シバラス。ちゃんと計画立てなきゃならんのはわかっているのだが、そんな先のことはわからない。やっぱり適当に書いて提出。 適切なリーディングスがないのがやっぱり困るよな。

おお、ついに http://www.happycampus.jp/からわざわざ金出して購入したらしいレポートが! http://www.happycampus.jp/data/data_view.hcam?no=4413&br_code=1のやつ。もちろん課題と全然合ってない。いくらするんだろう。どうやって辱めるかなあ。

と、これ書いて思ったけど、このタイプの不正はへたするとセクハラや性暴力の被害者となる遠い原因になる可能性があるな。ずいぶん昔に近い話を聞いてこの日記に書いたような・・・

しかしアレだよな。レポート課題の出し方はよく考えるとして、こういうのは、「どうでもいいから通ったらラッキー」と思って提出する学生もけっこういるわけで(というかコピペしてくる学生はたいていそうだろう)、なんのペナルティもなければどんどん増えてしまうよな。

正直なところ、不正をする学生ってのはどういう顔をしているのか見てみたいなあ。逆に見ると、顔をアイデンティファイできないような授業でレポート書かせるのは無理だってことでもあるよな。顔を知られていりゃそういうことはできないような気がする。ほぼ匿名で授業受けられてしまうのが問題なのかも。大人数授業はだめだ。

うだうだ。まあ、どうでもよいという気もする。大学の授業は消費者に対するサービスなんだから。真面目な学生さんはちゃんと指導して、ほうっておいて欲しい人には単位ぐらいばんばん出せばいいんじゃないのか・・・いやいや。

うだうだ。私の授業がそんなに価値があるわけじゃないから・・・自分のルーズな態度が・・・自分自身正しく生きているわけじゃないのに・・・大学関係者もどんどん逮捕されているわけだし・・・いやいや。

大学教員歴6年(非常勤から入れれば10年超)の人間の考えることじゃないような気がしてきた。


2006/02/02 (木)

昼から。レポート採点がほぼ終ったので、バイトさんに採点転記してもらう。予算がない。それにしてもこの時期に採点が終っているとはすばらしい。すばらしすぎる。

滞っている事務作業を叱責するメール1件。なんとかします。

心落ちつかず書類探ししたり。まずい書類を見つけてしまったり。

編集作業ほぼ終了。LaTeXのマクロなんてのは時間を置くとなにがなにやらわからんようになってしまう。バッドノウハウ。

京都のジャズピアニストの市川修死去。くも膜下。56歳。それほどよく知っているわけではないが、いろんな場で隣で酒を飲む機会があった。まあCDも出してスイングジャーナルで推奨だか金賞だかももらって、そんなに悪い人生じゃなかったろう。いかにも不摂生な感じの人だった。体には気をつけよう。

調子悪いのでお休み。

桐野夏生『グロテスク』読んだり。フィクション読むのは久しぶり。女子校恐い。前半はおもしろいが、後半以降はちょっと。前半読んでいるときは、「小説家ってのはよく人間を見ているものだ。哲学者なんてのはたいてい人間も世の中知らんよな」とかふと思ったりもしたのだが、だんだんおかしくなってきて、全部読み通してみるとそもそも人間というものをまったく勘違いしているような気がする。女子校内のああいうのはわかるが、セックスがからむととたんにリアリティがなくなってしまう。構成もあれだし。 偉大な小説ってのはほんとうに偉大なんだな。でもまたフィクション読むかね。そういう読書には通勤電車や旅行なんかがいいんだけどね。

とか思いつつ『我が秘密の生涯』めくったり。主人公はほとんど変化も成長もせず、どこをめくっても延々同じことをくりかえし、いつまでたっても終わらない。全12巻、ほとんど田村先生のコピペなのではないかと思わされる。ボルヘスの『砂の本』のようだ。生きるっていうのはそういうことなんだろうか。

家のPowerBookのフタがちゃんと閉まらなくなってしまった。ツメがおかしい。しかし修理に出すほどではないような気がするのが半端な感じ。


2006/02/03 (金)

昼から。なんか春だ。もう節分。

作業して。fancyhdr.styは便利だ。

ちゃんとしていている某講師来訪して作業続き。ぼろぼろミスがあるが、終りにする。これで一日終ってしまう。

2月は比較的時間があるから有意義に過したいが、なかなかうまくいかんものだ。

いろいろ文献検索。便利な世の中だよな。

口角炎はステロイドで急速に治りつつある。魔法の薬だよな。

夜冷え込み雪。吉田神社の節分祭へ。今年は厄年なので護摩木を納め、厄除守を買う。もう学業だの就職だのでなく、健康一本にしぼって祈念。毎年吉田神社の火炉のまわりを一周していると、なんだかそこが人生の基準点であるような奇妙な感覚を覚える。神籤は吉。

新春の目標。

  1. 健康第一。酒は飲まない。脂っぽいものは食わない。meden agan. もっとも、もう飲めないし食えない。タバコやめる。
  2. できない仕事はひきうけない。gnothi sauton. もっとも、もうまわってこない。
  3. 清潔に。年相応の身だしなみを。ヒゲは三日に一回は剃ること。
  4. できれば整理整頓。

この冬も毎日同じセーターで過してしまった。しかし、服装ちゃんとしているとなんだか女子にウケようとしているナンパな人間になったようで、なんか居心地が悪いんだよな。この感覚はなんなんだろう。natural-bornバンカラ? 違うよな。

あと、今年は積極的に間食してみようと思う。私は間食の習慣がないのだが、どうもお腹が空くと脂っこいものを大量に、という選択になってしまう。むしろ間食してそれほど血糖値が下らないようにした方がよいのではないか、とか。


2006/02/04 (土)

朝から。研究会というかミーティングというか作業日というか。

本当に本や論文は読んでも読んでもキリがないな。


2006/02/05 (日)

起きたら昼過ぎ。

夕方書類の整理に研究室。書類の整理のはずがemacsの整備とかhowmの整理とかしてしまう。馬鹿馬鹿。(pukiwikiは遅くてメモをとるには向かないようだ)

あたりまえのことだが、奇妙なことを言う人々がいる場合にも、その人の言い分の一部にはなにか正しいところや聞くべきものが含まれていると考えねばならない。 小谷野敦や林道義の文章が奇妙なのは、他人の文章を文字通りに受けとってしまい、それを分析したり解釈したりすることがないからなんだろう。

なにか色々と重要なことを忘れているのではないかという不安。

森岡正博はほんとにおもしろいな。Let's take Morioka seriously.

おやつにはフルーツがよいのではないだろうか。バナナとか。


2006/02/06 (月)

夜明け前に目が覚めてしまう。軽くジョギングして朝から。

Blackburnって文章が難しいというか、読むのに必要な語彙が異常に多いよな。辞書ないと読めない。

昼から雪、のち霙。夕方採点表を提出しに百万遍。生協で本を買う。

東横インの社長に爆笑。こういうひといるよな。コタツでうたた寝したら喉が痛い。早く寝よう。

なんかダメな日。


2006/02/07 (火)

昼まで寝てしまう。午後から。なんか目がしょぼしょぼする。

もっと新鮮な音楽が聞きたい。なにかないだろうか。去年、一昨年とクラシックの年だったが、今年の音楽的鉱脈はどこにあるのか。もう四半世紀音楽聞いているわけだから、もう新鮮なものどないのだろうか。いやそんなことはないだろう。とにかく最近のR&Bを調べるか・・・

ジョージ秋山おもしろいなあ。「ふーあーゆぅ?」。一回でいいから実物を見てみたいなあ。新宿ゴールデン街通えば会えるんだろうか(行ったことないけど)。巻末のインタビューで秋山は「ホリエモンは蒲郡風太郎(銭ゲバ)だ」って言っておられる(捕まる前だと思う)。ほんとうかどうかは知らんが、たしかにそうかもしれんな。このマンガに出てきたキャラで私が好きなのは毒薬仁太郎。「オリの名前を言ってみろよぅ」。

柳沢きみおはなぜジョージ秋山になれなかったんだろう?ルサンチマンが足りなかったのか、教養に対するあこがれが足りなかったのか。

「わたしは今日までなんの悔いもないけどね。ただ、未だギターを弾けないこととドストエフスキーを読んでないことだね、悔いているのは。今でもいつも思っている、読まなくちゃあ弾かなくちゃって・・・あの頃、ドストエフスキーを読んでいたら、ギターを弾けるようになってたら、わたしのなにかが変わってたと思うんだ。」

もちろんギターも弾けるしドストエフスキーも読んでるんだろうけど。

ここ読んでいるひとは、 http://www.fukkan.com/vote.php3?no=11038で一票入れてください。なにとぞおねがいします。ウルフ大佐のその後が知りたいのです。

秋篠宮夫婦なんか御苦労だな。「んじゃうちが国民のために一肌脱ぐよ、喧嘩やめろよ」って感じかな。性選択したかな、っていうか当然もう分かってるわな。

脂質もニコチンと同じように中毒になるんだよな。というか中毒になっていることにやっと気づいた。どうやって脱出するか。食生活を改善すると人格が変わってしまいそうで恐いのもあり。Du bist was du isst.

意外にプログレロックあたりに鉱脈があるかもなあ、とピンクフロイドのDarkside of the moon聞いたり。うん、この1枚は好きだね。他にMeddleとatom heart motherとwish〜持っているが、あまり好きではない。


2006/02/08 (水)

朝寝て昼起きて。風はあるが春の日射し。

やっぱり今年の可能性はコンテンポラリーなジャズとかそこらへんにあるような気がするのだが、なんかいいのないかな。

それにしてもあれだ。一時期のパンダやトキのようだ。やっぱり皇室関係者とかってのはたいへんだ。天皇制は人権を保証するために廃止したらどうか。

いろいろ急ぎの仕事があるのだが、『サミュエル・ピープスの日記』とか読んだり。だらだら延々続く日常。生を記述するってのはこういうことだわなあ。

なんか時間がびゅんびゅん過ぎていくのだが。おそらく余計なことをしているのだろう。いったい人は一生に何冊の本を読め、何曲の音楽を聞けるのか。

早く寝る。


2006/02/09 (木)

昼過ぎまで寝てしまう。午後から。

あら、焦燥感。落ちつかず。 また本を探して時間を無駄にしてしまう。

夜も研究室。落ちつかず。仕事しなきゃ。

サミュエル・ピープスの日記、5巻ぐらいから期待していたエロネタが出てきてやっと読めるようになってくる。6巻はペスト、7巻ロンドン大火。このひとの日記は完全に外的なものの記述に始終していて、自分の心のありかたをふりかえることがない。内省や自意識のようなものを十分身につけてないような感じだ。中学生の日記を読むようでもある。風俗を知るにはいいのだろうが、文学的価値はどうか。このひとがそういう人だってことなのか、このころの一般人(知識人?)がそうだったのか。まあ文学者じゃないし、ほぼロックと同時代だからな。19世紀ヨーロッパは非常に近く感じ、へたすると江戸時代より近いわけだが、17世紀ってのはあまりにも遠すぎる。世界には戦争と病と死が満ちてたようだが、内面生活はわれわれより健康で平和だったかもしれん。それにしても、こんなものを延々訳し校注つけた人々ってのはどういうひとなんかな。学者っていうのはたいへんだ。日本人でこの全10巻を通して読めた人は何人いるんだろう。英文学の人は読むものなのかな。googleでひっかけても実際に「読んだ!」とか「好きだ!」という人はほとんどいない。

ちなみに英文はblogで更新中(!)のようだ。いろいろ感想や励ましを書いている人もいる。なんかおかしい。誰か一茶や啄木でこれやってくれないかな。

実はしばらく前からみぞおちの右がしくしく痛いことがある。肝臓がいかれているのでなければ(肝臓が痛むようなら人生終りだと聞く)、ついに胆石持ちになったのかもしれない。やだなあ。そのうちエコーとってもらわなければならない。


2006/02/10 (金)

朝帰宅して寝て。

http://www.th21.jp/diary/kayoko/ 2月9日こういうふうに世の中を見ることができれば。まあまだ若いようだからこれでいいのか、それともやっぱりこういうのではダメなのか。私は二十過ぎでこれではやっぱりだめだと思うのだが。うちの学生でも3、4回生になるとこういうことは考えなくなる。

百万遍で読書会。難しい。っていうか細かすぎ。

人間失格1件。だめだ。

シセラ・ボク『秘密と公開』部分的におもしろいのだが訳が悪すぎる。 告白の強制。告白したいという普遍的欲求。web日記をなにか一種の告白として使う人びとがいる。

ところで、「コクる」という表現。彼ら彼女らはそれが「告白」だと思ってるんだろうか。「君のことが特に興味があるわけじゃないけど、とりあえずせくーすしたい」だったらたしかに「告白」だろうな。

ついオリンピック開会式とかテレビで見てしまうが、なんじゃこら。事故でも起こって誰かケガでもすりゃいいのに、と思ったささくれた心をもった人間は少なくないんじゃないだろうか。選手入場の音楽が米国製なのも気にくわない(もちろんChicは好きだが)。ささくれ。

ささくれ立ったまま、上の女性日記についてふと考えたり。そういうひとはこれからいずれ非常にイヤな目にいろいろ会わなきゃならないんだろう。しかしそれも人生、なのかどうか。女性の人生ってのはよくわかんないよな。男の人生もわからんが。


2006/02/11 (土)

朝寝て昼起きる。夕方研究室でダラダラ。毎日研究室に来て「研究」しているのかというと、そういうわけではない。自分の家にいるのとほとんど変わらない。だらだらしているだけ。この時期は学生も来ないので右のようなおなじみの状態に。

例のミルグラムのアイヒマン実験では、どの程度被験者にインフォームドコンセントとったのだろうか。まあ当然問題になったわなあ。あの話をするときに、インフォームドコンセントの問題に触れないことは教育上どういう影響があるか。

夜も研究室。

まだレポートの剽窃について考えてる。

Purdue大のはなかなかプラクティカルでおもしろい。アメリカの実用主義の力を感じる。それに比べると立命や早稲田のはまだまだだな。もちろんうちの大学ではなにもない。

同じ事象を研究していても、社会学研究者と心理学研究者の間の距離ってのはとんでもないものがありそうだ。なぜこんなに距離があるのだろう? 心理学の論文の生産が主に英語で行なわれているからのような気がするが、気のせいかな。

秦澄美枝『二次セクハラ清泉女子大学裁判:大学の責務と文科省セクハラ規程』社会評論社2005。名古屋の先生は同じひとの名著『魂の殺人』WAVE出版2001を読んで「もともと壊れた人だったわけじゃなくて」と書いているが、それはどうだろう。勝訴したのは立派だが、。でももうちょっとうまいやり方があったんじゃないだろうか。壊れぐらいは前著と同じくらい。

社会学をバックグランドにしている人々は道徳的規範のとらえ方が倫理学やってる人間とはまったく違うのだなあ、とか。法哲学や政治学やってる人々にはあんまり違和感感じないんだが。とくに強い違和感を感じる場面では、ほとんどといってよいほどルーマンの名前が注とかにつけられている。うーん。大庭先生の書いたものに感じる強烈な違和感もそこらへんにあるのかもなあ。

ふと名古屋の先生の本で社会学理論の流れについて勉強したり。役に立つなあ。しかしこの本、いったい何人の人がまじめに読んだんだろうか。 第6章で社会学に生物学からちょっかい出そうって話あたりおもしろいし有用で、社会学者がちゃんと読むべきだと思うんだが、ほとんど紹介されてないね。 なんというか、とんでもなく高いということの他に、タイトルが悪いんじゃないかという気がするんだが、まあより大きな図版を描きたいっていう思い入れがあったんだろうな。 いずれ広まるんだろうか。早めにもっと社会学の哲学に特化した本を書いた方がいいんじゃないだろうか。 p.246、「約定6」がないけど、誤植か省略か。いや、約定3もないから省略か。このCollinsのConflict Sociology読んでみたいけど古書でもとんでもなく高いな。邦訳は図書館にあった。 社会学っていう分野も出ている本はかなり偏ってているよなあ。

夜半過ぎてから まじめに仕事。

もう自発的でない場合は、いかなる仕事も引きうけないこと。約束もしないこと。特に翻訳は絶対にいかん。気ばかり使ってなにも得るところがない。 もともと日本語が不自由なんだからこういう仕事ではできない。自分の文章を書くのに四苦八苦している人間が翻訳などできるものか。自分の馬鹿馬鹿。


2006/02/12 (日)

机の上はこんな感じ。

朝帰り。高校では入試らしく、塾関係者が応援に集合している。

「モーグル」とかって、いかにも大怪我しそうないやなスポーツだな。

夕方起きだす。翻訳。

あれ、開会式でイマジンなんか歌いやがったのか。やだなあ。

ほんとに翻訳は苦手だ。だいたい、この日記を見てもわかるように、私は語彙が極端に少ない。skkの辞書を見ると25000語ぐらいしか語彙がないようだ。

なんらかの期待をして子供を作るのはだめだとか、子供の将来を決めちゃうのはだめだとか主張している人びと(一部の生命倫理学者?)は、やっぱり天皇制とか反対なんだろうな。当然か。


2006/02/13 (月)

早起き。朝から。会議。書類書き。いろいろいらいら。なんか最近性格が悪くなっているというか、気が短かくなっているような気がする。年をとるにつれて「傲慢」「怠惰」「嫉妬」「暴食」「憤怒」と主要な悪徳が揃ってきた。足りないは強欲 avaritaぐらいか。wrathはgreedとともに一番縁遠いつもりなんだけどな。pride / vanity / self-esteem は生産的な方向にもっと強化したいのだがうまくいかん。

校正。面倒。

卒論書きなおし。

レポート作成指導。ちょっと部屋を片づけてもらう。

日が暮れても調子上がらず。やっぱり雑用が入るとだめだ。まあ私が調子よく仕事できるときなんてないけど、集中できるときとそうでないときはある。

最近「われわれは、自分が最も得意なことに一番価値があると思う傾向がある」という文章を読んだような気がするのだが、誰の本か忘れてしまった。

老師が研究室に来て、テーブルに山積みになっているピープス日記を見て、「お、江口君ピープスなんで読んでるの」。ふむ、この世代の人には有名なのかな。老師は最近ローマ時代が好きで塩野七生を読んでいるそうな。キケロやセネカとかじゃなくて塩野になるところが老師のよさというか自由さ闊達さを表しているのだと思う。

衣笠の先生から電話があり、「コピペしている学生がいたので注意してくれ、もう一度その学生のをチェックしてくれ」とのこと。調べたらたしかにコピペ。NHKの「シャベリ場」掲示板の書きこみだった。これはわからん。

うう、今日はだめだな。

キース・ジャレットがお休みしてたのは「慢性疲労症候群」なのか。欝病だと思いこんでいたが、発熱があるのが違うのかな。彼ほど成功した人間でもいろいろ苦労はあるわけだな。あたりまえだが。マイルスとほぼ同じ道だよな。カメレオンしつづけ、疲れて急速して復活したらもうカメレオンじゃなかった。となると、ハービーハンコックの特異さってのは注目すべきかもしれん。

部屋片づけたもらったせいで研究室の鍵が見つからず帰れず。私が悪い。

ピープスの日記の存在は教養人なら知っているらしい。岩波新書チェック。岩波新書の存在は知っていたが、そんなに読まれていたとは知らなかった。図書館でもすぐには見つからなかったのでそのまんま。ちなみに老師は、部屋の片隅にこれまた山積みになっている『我が秘密の生涯』全11巻については特に言及されなかったが、趣味人だからご存知だろう。これも読み切れん。こっちの方が岩波新書で誰か解説してくれるべきなんじゃないかと思う。それにしても人間の生は読むには長すぎる。読むより生きる方が早い。いや、読まれるより書かれる方が多い、と言うべきなんだろう。キェルケゴールの遺稿を掘り起こしている人びととか、自分をどう理解しているんだろうか。けっきょくそういう情報の足りなさ、情報取得の実践的な不完全さが、人間の知的な営みの本質だ、とか言いたくなるが、われながら意味不明な文だ。


2006/02/14 (火)

寝坊して教授会その他に遅刻。会議長い。 お腹すいて死にそうになる。長すぎて百万遍読書会には参加できず。

うーん、今日もだめだ。心落ちつかず。帰るか。しかし仕事が。

コーヒー飲んだら少し落ちついてきた。カフェインにも依存してるのか。

http://blog.livedoor.jp/ld_opinion/。 へえ、おもしろいことするもんだな。これから世間からの御批判を堂々と受けいれながら犯罪を繰り返す集団とか出てきたらおもしろそうだな。まあ各種blogやmixiにも犯罪者はたくさんいるんだろうが。

けっきょく帰る。夜もずいぶん暖かくなった。

もらったメール。

(略)わたしはある私立大学の(略)3年生です。(略)この大学はとても教育熱心で剽窃については学生に厳しく指導があるのですが、熱心過ぎて(?)先生が学生に「あなた、これはコピーしましたね」と決めつけ、学生が自分で書いたと抗議しても受け入れてくれないということがたまにあるのです。(実はわたしも被害者のひとりです。)わたしの質問は、先生が学生に対して「剽窃したのではないか」との疑問を口にする場合の注意点や、無実の罪を着せられた学生が取るべき態度について書かれたサイトはないものでしょうか。また、剽窃に違いないと感じた場合、先生は学生に確認しないでそれを評価に加味するのでしょうか。(安易に疑惑を口にするもの困りものですが、口にせずに自分だけで思い込んで評価を悪くされるのも別の意味で困ると思うのです。)

なるほど、正直なところまったく考えたことのない視点だ。勉強になる。よく考えてみよう。

まあ『ティップス先生』とか読んでいると、日本の(まともな)大学はあと数年でちょっと前とはまったく違う場所になるだろうという気がしてくるよな。大学教育のありかたも、研究者・教員のあり方も。 FDにはいろいろ批判もあるようだし、だめなFDも多いように見えるが、やっぱりまじめに考える必要があるんだろう。研究者としての大学教員と、教師としての大学教員ってのの齟齬の問題って、ある「べき」ではないかもしれないがやっぱりあるよなあ。

翻訳とか、自分が好きなものをちまちま翻訳するぶんには楽しいんだろうな。

留置所、読むものさえあれば3週間ぐらいなら楽勝で耐えられるような気がするな。っていうかそういう生活がいい。毎日会議だと3週間は無理だろう。

オリンピック出場の今井メロ、改名へ。どうも2ちゃんねるの「名前」系スレッドの常連だったようだ。名前はやっぱり一回は自分で選択できるようにするべきではないか。成人するときとか。あるいは戸籍の名前をいろんな局面で重視するのもやめたらどうか。あるいは雅号とか屋号とかを一般人にもちゃんと復活させるのはどうか。実名主義は中国を宗主とする文化のものではないような気がする。


2006/02/15 (水)

午前中から。春。手袋もマフラーもいらない。啓蟄はまだ先だが、この冬も生きのびたよ、ママン、と全国の熊がつぶやいているのが聞こえるようだ。他にもエゾシマリスやニホンヤマネやキクガシラコウモリも冬眠していたらしい。鹿や狸はしないのだろうか。

影法師も復活。そういや小学生6年生の春休みにはじめて東京を訪問したときに、久しぶりに自分の影法師を見たときの印象がいまだに残っている。雪国の冬は影法師にとっても受難の日々。

老師が臼田昭『ピープス氏の秘められた日記』岩波新書をお貸しくださる。文句なしにおもしろい。この臼田というひとは文人だな。語彙にも圧倒される。私の前後の世代でこういうものが書けるようになるひとってのはどれくらいいるのだろうか。

岩波新書の編集方針は黄表紙と赤表紙で変わっているような気がする。赤で使われている語彙はよくいえば平明、悪く言えば奥行きがない。

レポート添削。

ブログなどを見ていると、大学関係者の多くがジムに通っていることに気づく。そういう階級なのだ。

「汝らのうち罪なきものがまず」とかっていう発想がキリスト教の中心にある。イスラムはどうなんだろう。

わりと心静かに翻訳。やっぱり午前中から助走に時間を使えるとよい。

ティップス先生のWeb版を読みなおし。 2000年4月、大学になんとか職をもらえた時に読んで感服しているのだが、水は低きに。ここらへんの意識の低さがいかんのだな。大学教員ってのはけっきょくちゃんと客観的に授業評価されることがないから、自分でちゃんとやらにゃならん。もういちど読みなおし、来年度は心を新たにやりなおそう。全面的に依拠して半期実践してみるか。4月の授業準備はもうはじまってる!なんちゃって。

スタディ・ティップス「ティップス先生からの7つの提案」も増えているのね。「ティップス先生」本体に比べるとキレと多面性がもうひとつかな。

【チェックリスト】

  1. 今、自分にとって最も重要なゴールは何ですか?
  2. あなたが勉強しなければならない理由を3つあげてみて下さい
  3. あなたにとって今日真っ先にしなければならないことを3つあげて下さい
  4. あなたは、自分の生活パターンをだいたい把握していますか?
  5. あなたがなかなか勉強に取り組めないときがあるとしたら、その原因は何だと思いますか?
どれも答えられない。

カーリングとか、最初は単純な決めごとだけではじめた(おそらく)子供じみたゲームが、技術と戦略の軍拡ゲームによってあっという間に高度な読みあいゲームになり、おもしろくするためにルールがさらに細かくなっていくわけだな。(もっともこのゲームが多くの人をひきつけるほどおもしろくなったのかどうかは不明だが)しかしこれがオリンピック種目ならビリヤードもゲートボールもゴルフも、チェスや囲碁やバックギャモンでさえもOKなんではないのか。ビリヤードしたくなった。こうして並べてみると、カーリングは魅力の点でまだまだだな。オリンピックがなければ滅ぶだろう。

カーリングだけでなく、冬のオリンピックの競技の多くはどれも国籍のバラエティーが乏しいなかで、「おもしろくしよう」とルールを色々工夫して実はなかなかおもしろくならないという苦しみを背負っているような気がするな。報道関係者や選手自身もそれにはっきり気づいているような気もする。なんか全体に実質的な価値よりインフレ。地味にクロスカントリーやってりゃいいのになあ。そういうもんでもないのか。


2006/02/16 (木)

朝まで寝られず、寝坊する。レポート指導。

昨日からSafariがぼこぼこ落ちるようになった。

頭がまわらずだめ。今日は帰ろう。

『我が秘密の生涯』の作者はピープスとちがって、自分の来歴と性欲についてはずいぶん内省の力を身につけているが、他人への共感ができず、そのため道徳的な反省を行なうことができない。彼にとってクラスが下の人間は人間以下の動物的な存在でしかなく、女性はセックス以外には彼の関心を惹かない。ピープスが平凡な(そして実務的には優秀な)俗物であるのに対して、『生涯』の作者は一流のサイコパスだ。

ピープス自身に内面がなかったから他の登場人物にも内面がないのだが、『生涯』で内面をもっているのは主人公だけ。

その結果、『生涯』は優秀な子供であるピープスの日記よりはるかにdisgustingになっている。特に彼が「ジェントルマン」として社会で一定の地位を獲得し、中年の坂を下りはじめてからは、中年初期までもっていた感受性や驚きを失なってしまっているのがわかる。

早く寝るが夜中に目が覚めてしまう。Stevie Wonderは"My Love is on Fire"が好きだな。ベースラインがよい。あんまりタイトじゃないのが新鮮に聞こえる。思うけどネイザン・ワッツかな。偉大だ。細かい音使いに専門性を感じる。5弦ベースなのか低い方の音域に延びてるのがコンテンポラリー。

京大アメフト集団強姦犯、起訴。「実行犯」は一人。そいつは同様の余罪あり。なるほど。なぜ止められなかったんだろうか、と考えはじめると好みのタイプの問題になる。残り二人も同様の気質だったのか、サイコパスを実は恐れていたのか。平気で犯罪を犯すことができない人間を目の前にしたときには、恐怖が先に立って止められないのかもしれない。あるいは赤信号を平気で渡る奴がいて、かつ、自分も渡りたいと思っていれば、渡ってしまう、ということなのか。戦争中とかも最初はそうなんだろう。次にはそれを学習した奴が他を学習させることになる。

京大生付属図書館で集団でアダルトビデオ観賞、図書館員に叱られる、という事件もあったらしい。こっちはただの馬鹿なのかどうか。「学生証忘れた」とか「あとで勉強するつもりだった」とかってこどもっぽい言いわけしたと報道されているところが私のイメージの京大生らしくないと思うのだが、どうか。おそらく当局や報道もそういう感覚をもっているんだと思う。この学生たちは、集団でなければ学生証見せただろうか。学生諸君、もっと粒々になろう、とか。


2006/02/17 (金)

けっきょくうまく寝られず。朝から。

小銭貯金を銀行に。入金なのに両替で金をとられるってのはなんなんだ。腹たつ。

翻訳。寝不足で仕事しようとしても能率が悪い。

BSで『ビューティフル・マインド』を見るが途中で飽きる。これのどこがアカデミー賞なんだろう。ストレンジラブ博士にでも出演してもらえばおもしろくなったかもしれんが。・・・ははあ、アカデミー賞ってのは最近そういう傾向(?)がはっきりしている賞なのね。私とあんまり関係のない賞のようだ。恥ずかしながら知らなんだ。

民主党の永田某、馬鹿すぎる。民主党は前もこういう緊張感のないことしてるよな。もちろんその相手方もいつもながら緊張感がない。なんだか自分のなかにもあるダラけた部分を見せつけられているようで不愉快なものだ。世の中がだらけていると、人びとよ怒れとか国民の誇りをもてとか戦争でもしたらどうだとか言う人びとの感覚もわからんではなくなってきてしまう。でもローカルにせよ平和なことはよいことなんだろう。ここ数年は、のちに平成の太平と呼ばれ、懐しまれることだろう。


2006/02/18 (土)

午後まで寝ている。

『ビューティフル・マインド』にどんでん返しってほどのものがあったかなあ。最後が「自分をナッシュだと思いこんでる大学院生の話ですた」だったら驚いただろうけど。百万遍にいた人たちは元気かな。

三条の十字屋。ジャズ売り場の担当が変ったのか、なんだか主張のある並べ方になっている。ヨーロッパ系ジャズが好きな担当なのか、Steeple Chaseとかが目につく。売り場に主張があるのはよいことだ。でなきゃAmazonの方がずっと使いよい。R&B売り場はだめだ。

Beging, or being made, anxious, hostile, tense, and angry per se does not count as harm or being harmed. Sometimes ... emotional distress is in the long haul good for us. (Alan Soble)

とにかくAlan Sobleはなに読んでもおかしい。キレてる。アメリカの林道義?いや違うな。むしろ極左。森岡正博や小谷野敦もこうなれたらいいのに。こういう人をフェミバックラッシュ全盛の現代日本に紹介しないでいることはできんなあ。しかしこういうものを訳出したりすると大学関係で生きていけなくなるかもしれんなあ。

夕方大学。いったん帰宅。夜また出てくる。

どうでもいいことだが、最近女性一般は男性一般の実際の心理をまったく理解していないかもしれないということにやっと気づきつつある。たとえばモーニング娘。やその他のアイドルを男性視聴者がどう見ているかということに、「本当に」まったく無知なのかもしれん。

「あれ、これ手に入れたまま読んでないなあ」と思って読みはじめた本や論文に自分が赤線引いてるのを見ると恐怖を感じる。まあそういうのは印象薄いのだからそれでもいいのかもしれんが。

英辞郎は今144万項目かあ。3年ぐらい前に入手していまいちだったが、また入手してみるかな(どうもこの辞書については2、3年おきに関心をもっているようだ)。ふつうはいらないんだけど、翻訳するときは定訳が知りたいときがあるんだよな。とくに2単語で一フレーズになっているような語の。

あらーもう2月下旬。


2006/02/19 (日)

朝帰り。夕方まで寝る。

迷ったが夜研究室。翻訳は終りにしなければ。

でもダラダラ。

mixiで「メルカレ」という新しい言葉を知る。

「高校生の間では、彼氏・彼女とは別にメルカレ・メルカノがいるのが当たり前のことらしいんです。 彼が聞いた女子高生は、メルカレは本当に中身を知って好きになった人で、彼氏や友達、家族に話しにくいことや本音を言えたりするって。メルカレとは会うつもりはなく、メールだけで繋がっていたいんだそうです。 メルカレの存在はとても大切らしく、いないのがありえないらしい。クラスのほとんどがいるって。 」

なるほど。大学生女子でもこういうのには抵抗があるようだが、私はたしかにありそうな話だと思う。これほどまでに「彼氏」がいないのはおかしい、恋愛していないのはおかしいという圧力が強いと、本来はインティメットなはずの関係が公的でストレスフルな関係になってしまうんだな。 もっとも、男の子の側がそう考えているかどうかはうたがわしいところ。

オリンピックは日本勢がメダルをとれなくてなかなか盛りあがらないらしく、2ちゃんねるではカーリング女子に人気が集っているようだ。おかしい。

図書館のILLのシステムが落ちていてイライラする。

諸般の事情により、もう1年近くジュディス・バトラーを読んでいるわけだが、いつまでたってもさっぱりわからん。英語として悪文なのはまちがいがない。気づいた特徴をあげておくと、

同じ悪文でもマッキノンなんかの方がまだ誠実でオリジナルだ。

なんでこんなもん読まなきゃならんのだ。(それなら読まんでもよいと言われるだろうが、まあそこらが諸般の事情。)

おそらく日本で(アメリカでも)このひとをもちあげている人々は、その政治的な主張(「クィアでゴー!」)の新奇さに魅力を感じたんだろうが、「理論」の内実にはさっぱり興味がないのだろう。

法学・政治学・文学の人々には「哲学の人だから」と大目に見られ、哲学の人々には無視されるコウモリ。

サラ・サリー『ジュディス・バトラー』という本では、バトラーはほんとうは哲学者なのに、レトリックや比較文学の業績はないのにレトリックと比較文学の教授職だということを指摘している。しかしもちろん哲学の教員にはできないよな。レトリックの先生というのは、へんなレトリックを実践しているという点では適職なのではないか。

ヘアは「哲学者が、哲学者の立場から、実際的問題を解決するために唯一手伝うことができるのは、さまざまな立場から主張された議論を検討し、どの議論が優れていて、どの議論がダメであるかを示そうと試みることだけである。」と言うわけだが、どの程度本気でダメな議論を調べたのだろうか。ダメな議論にもクリアだけどダメなやつと、クリアじゃなくてダメなやつがあるよな。そういうものには触る必要もないのだろうか。

ヌスバウムなんかはクリアでダメな議論を提示してくれるから好感もてる。

フェミニズムの社会学が一部でははじまっているようだな。日本でも誰かやらんかね。

・・・ううん、バトラーとかは「実際的問題」を扱っているフリをしているだけで実はぜんぜんそうじゃないのだから、読んでみる必要もない、と考えてよいのかどうか。どうせ実際的問題に対してたいしたことを言っているわけではないのだから、そういう問題にかかわっている人々がバトラーを権威として援用するのをやめてくれれば読まずにすむわけか。

ドゥルシラ・コーネルとかにもバトラーに似た不誠実を感じる。なぜかこのタイプの人々は権威主義的なんだよな。勝負所で大哲学者たちの名前を使う。議論ではなく、単に名前を、有無を言わさぬ権威として。そして日本のフェミニスト学者たちも。まあ世代が入れかわれば変わるだろう・・・か。

世の中にはいろんな「実際的問題」があるわけだが、こういう奇妙な議論が平然と行なわれてたまま咎められていないのはフェミニズムまわりというかセクシュアリティまわりだけのような気がする。偏見?

まあ頭が悪いんだから、へんな問題には首をつっこんじゃだめだな。おとなしく生きよう。


2006/02/20 (月)

朝帰って寝て夕方起きてふたたび研究室。

採点表できてたのに締切まで提出できなかった。事務仕事。

民主党の馬鹿は国会欠席、カーリングは決勝進出に望み。平和だ。


2006/02/21 (火)

明け方目が覚めてしまいカーリングを見る。これ、男子女子に分ける必要あるのかな。もしこれがスポーツだとすれば、カテゴリ分けする必要ない数少ないスポーツなんじゃないだろうか。トップレベルの試合で、男子チームの方が強いということがあるだろうか。

オウム麻原、「偽痴呆性の無言」。ほんとうかなあ。鑑定医は西山詮。他の事件でも同様の鑑定を提出。どういう人なんだろう。顏を見てみたい。弁護側は野田正彰他5人ぐらいの医者に会わせていたようだ。

会議。

朝から。事務。時間が足りない。

Safariが落ちまくってイライラする。キャッシュのクリアは何度もしたのだが。「Safariのリセット」してしまうとパスワードとかも忘れてしまうからちょっと恐いんだよな。

ポジションペーパーという言葉を知る。

授業についてのアイディア。「質問発言シール」をつくってみたらどうだろう。レポート提出時に貼りつけてボーナス評価とか。ちょっと操作的すぎるかな。

バトラーが重要な思想家であるとすれば、それは彼女のアイディアがたしかに独創的だからなのだろう。しかしその独創性はどこにあるんだろう?それを探してやらにゃいかんわなあ。おそらく「セックスも文化」「クィアで大丈夫」。

「あなたは自分の読者を馬鹿だと思ってもよいのですが、あなたが議論している哲学者やその見解を馬鹿だと思ってはいけません。もし彼らが馬鹿なら、わたしたちは見向きもしないからです。もしあなたがその見解によいとこがなにもないと思うのなら、おそらくそれはあなたがその見解について考えたり議論した経験が十分になくて、その見解の提唱者たちがなぜそれに魅力を感じているかを十分に理解していないからかもしれません。彼らを動かしている動機をもっと考えてみましょう。」http://www.princeton.edu/~jimpryor/general/writing.html

「萌え」にはあんまり興味ないけど(「萌え」という単語をこの日記ではじめて使ったようだ。)、「萌える絵のかきかた教えてくれ」。すばらしい。なるほど、マンガというのは非常に高度な観察とノウハウに裏付けられているのだなあ。とにかく立体の認知能力が私には想像できないほど優秀なことがわかる。私なんかものを見ているようで全然見てないのだな。ひとの顔とか服とか私にとっては単なる記号だもんな。

音楽なんかもぜんぜんわかってないこともわかっている。んじゃ、私は哲学的な議論とかだと普通の人々より細かいところに気づけるかというとそういうことはぜんぜんないわけで、無能ってやだなあ。もっと世界の濃密さを堪能したいような気がする。無念だ。せっかく人間に生まれたのに。

百万遍研究室の予餞会に遅れて出席。20年目か?フグ。ちょっと飲んだだけでよっぱらい。一次会のみ。


2006/02/22 (水)

2時まで寝てしまう。体調悪く、頭も悪い。

会議。長い。

調子悪くて何をする気にもなれず。帰ろう。

夜雨。

女子フィギュアスケート、新体操と同じ雰囲気。高級奴隷市場とも似ているのかもしれない。

BSで上原ひろみのライブを見る。こういう高速な曲弾ける人は聞く方もぜんぜん違うんだろうな。そういや大西順子はいまいずこ。


2006/02/23 (木)

朝から。今月は28日までしかないのか。閏年だと思いこんでた。

午前中会議。昼も会議。

午後も会議。修論発表会。

夕方になっても落ちつかず。帰って寝るべきか。

いらいらするのでSafariをリセット。

だめだ。禁煙しよう。禁酒も。

早々に寝る。


2006/02/24 (金)

昼過ぎに起きる。オリンピクはやっとメダルもらったらしいがどうでもよい。小川珈琲で豆を買って大学。

事務仕事していたらイライラしていきなり禁煙失敗。

何を食うか非常に困って帰宅。なんか飯のことばっかり考えているような気がする。夜出てくる。

Safariはまだ落ちる。となると、またOSのインストールからはじめたくなるわけだが・・・消耗機器予算もディスク1台分余ってるしな。3月に考えよう。

心を落ちつけて。あんまり落ちつけてもいられなくなってきたのだが、落ちつけないことにはなにもできない。

あ、そうか。SafariやめてFirefox使えばいいか。忘れてた。しばらく使ってみよう。・・・おお、速い。最適化バージョンにしたらさらに速い。

某研究室ではいまだにHTMLべた書きという伝統がひきつがれているのを確認してなんかおかしい。ブログにすりゃいいのに。

最近、もっとテレビ見たりした方がいいんじゃないかと思う。世界を知るにはどうしたらいいか? 一般に男性は中年になると関心の範囲が狭まる傾向があるのではないかと思うが、偏見だろうか。40才越えてまだまだ興味関心を広げ、新しい体験を欲することはできるのだろうか。もちろんその人がどういうひとであるかによるわけだが。

少年のころから私は一定の性格を持ち落ちつきたい、自分というものを確立したいと願ってきたような気がするが、実際にだいたい一定の性格を持ち、ある程度自分の考え方がもう動かしがたいものになってしまっているのを感じるとそれを不満だと思う。人間は奇怪だ。


2006/02/25 (土)

Winnyのキンタマウィルス、すばらしい破壊力。まあウィルスでさえないただの実行ファイルがこれほど強力だとは、winnyの開発者もキンタマの開発者も予測していなかったろう。海底図や暗号関係まで流出したらしいが、これで偉い人びとの首が飛んだという話を聞かないのがなんともすてきだ。ふつう首相辞任とか、防衛庁背広制服全とっかえとか、みせしめのため公開処刑とか、それくらい大きい話なんじゃないのかな。民主党のメール騒ぎはこの防衛庁の大チョンボを隠すための陰謀じゃないかとか病的な思考に陥りそうになっている人間は多いだろう。まあ、たいした機密のない世界はよい世界だ。エシュロンとかいらんし。世界は大友克洋の『アキラ』とかとは全然違う方向に進んでいるようだ。よきかな、よきかな。

それにしてもこういうの、いわゆる平和主義の人びととか左翼の人びととか、どういう態度をとるべきなんだろう。よくわからんよな。そこらへんがよくわからないのがメディアの追及が甘い原因なのだろうか。激高老人なにか書いてくれないかな。

仮眠して、学生と約束していたので午後ふたたび出てくる。桜が咲きそうな上天気。

なんというか、学生の指導をするには私にスーパーバイザーが必要なのではないかという気がする。うちはゼミの独立性が高くて、誰がどういう指導をしているかはさっぱりわからん。まあ老師に時々相談したりはするのだが。

だめ。早く帰る。


2006/02/26 (日)

夜明け前に目が覚めてしまう。 Aristotle and Phyllis

LaTeXで画像貼りこみ、文章を回り込ませるメモ。滅多に使わないのでいつも忘れてしまう。JPEGをEPSにするにはGraphicConverterが一番早い。ちなみに右のバルドゥンググリーンの絵、上から見て呆れているアレックス君がかわいい。「先生〜・・・。」この事件がなかったら世界史は変わっていたのだろうか。画像はhttp://www.ibiblio.org/のもの。そういや、こういう画像データの扱いの著作権とかマナーとかどうなってたのかな。

\documentclass[dvips]{jsarticle} \usepackage{wrapfig,graphicx} ...  ...

\begin{wrapfigure}{r}{60mm}
  \begin{center}
    \includegraphics[width=50mm]{aristotle-phyllis.eps} \caption{アリストテレスとフィリスの歴史的プレイ}
  \end{center} \end{wrapfigure}

いったん研究室に寄って、久しぶりに東京へ。 あえて、「ひかり」を選択。

某研究会に参加。いろいろと勉強になった。論文や発表は、発見の喜びを表現するものなのだなあ、とか。暴れて迷惑をかけたかもしれない。なんだか京都関係の人間が多くて(発言も多くて)、研究室が出張しているようでもあった。京都のゴロツキが関東に進出しつつあるようでもある。懇親会にも参加。

旅館に荷物を置いて、某助手と後楽園で飲む。なんかえらく眺めのよいバーで最強のデートコースだろう。自分がネオンライトを好きなことを確認した。すべての装飾はハロゲンライトや発光ダイオードは廃止し、ネオンにするべきである。

旅館は鳳明館台町別館。風情があってよろしい(風情がありすぎると見る人もいるだろう)。風呂も共同だが広くて24時間。混浴らしく、「鍵をかけてはいってください」。2度入る。


2006/02/27 (月)

旅館は朝飯なしのコースだったが、なんだかうまそうな匂いをさせていた。次は頼もう。ギリギリにチェックアウト。ひかりで午後京都着。会議のためそのまま大学。

落ちつかず。頭のなかが散慢でだめ。

しょうがないので百万遍生協へ。

"alternative"をわざわざ「オールタナティヴ」と訳すのは恥ずかしい。(コーネル『イマジナリーな領域』仲正昌樹監訳)かっこつけるなら「アルターナティヴ」だろう。

新雑誌『RATIO』。最後の交換日記のやりとりしか読むところがないというのは、現代の哲学とか思想とかってのはいったいどうなってるんだ。ゴミでも生産しないよりはましなのだろうか。数年後にはなにも残らないであろうことが確実なものを書いたり読んだりするってのはどういうことなんだろう。ああいう難しいものも、一部の人は知的なエンターテイメントとして読めるんだろうか。一般読者向けの、もっと軽くてわかりやすくておもしろくてタメになる哲学的雑誌というのは無理なのかなあ。http://www.philosophersnet.com/のような。 唯一読めた交換日記は、なんだか仲よすぎておかしい。業界人には勉強になるけど、あれじゃ売れないんじゃないかな。罵倒しあったりリアルで仲悪くなったりすればいいのに :-)

それにしても、思想系の本を楽しむってのはどういうことか。思想系の商業誌読んでいる人びとはほんとうに楽しんでるんだろうか。

個人的には一部の哲学はたしかに楽しみのために読むことができると思う。デカルトやカントやショーペンハルエルといった人びとはたしかに楽しめると思う。ロックを楽しむのは難しいがヒュームだったら楽しめる。パスカルやモンテーニュだったら、楽しみが先に立つ。ヘーゲルは楽しめないがキルケゴールならそこそこ楽しめる。いや、ヘーゲルでも『法の哲学』はいやだが、『精神現象学』なら楽しめそうだ。ニーチェやウィトゲンシュタインやフーコーも楽しめる。ムアやヘアやエアやスティーブンソンもパーフィットもネーゲルもウィリアムズもおもしろい。論語や荘子だって楽しめる。ここらへんまでなら、職業的関心や「勉強」や虚栄とはまったく関係なく読める、というか、まあ実際楽しい。まったく別の職業についていたとしても、日々の糧の一部や暇つぶしとして、そういう楽しみを求めたかもしれない。

んじゃ、デリダとかバトラーとかも楽しめるのだろうか。(っていうか、楽しいと思って読んでいるひとがいるんだろうか。いるんだろうな。)私にとって楽しい哲学と楽しくなくて読むのが苦痛なやつの違いは?

今年度はほぼ毎日研究室通ったなあ。完全にオフにすることも必要なんじゃないかな。大学教員にとって有給休暇とは何か、とか考えたり。


2006/02/28 (火)

朝から。2月もおしまい。

ドゥルシラ・コーネル。権威主義的で奇妙だ。ラカンだのカントだのロールズだのスキャンロンだのを引きあいに出すが、彼らの思想なりなんなりをまじめに考えたり批判したりするのではなく、お勉強して「使う」だけ。教科書的な理解で、はたしてどの程度それぞれの論理を理解しているのか疑問。ジュディス・バトラーがデリダやフーコーやフロイトやラカンを「使う」のとよく似ている。コールバーグがメタ倫理学〜ロールズを下敷にしたのと同じような憧れとそれと裏腹の劣等コンプレックスを感じる。彼ら彼女らにとってそういう哲学者たちの「理論」は権威によりかかって「使う」もののようだ。この権威主義はいったいなんなんだろう?

「パパがそういってたから」「オジちゃんがそう言ってたから」とかって文章が頭に浮かんだ。

もちろん先人の知惠を借りるのは非常によいことなのだが、コーネルやバトラーが奇妙なのは、なんか他の目的のために都合のよいものを無批判に借りてきているように見えるところなんだよな。カントやロールズを「使う」のであれば、彼らの理論のステップの一歩一歩を確認し、理論が含意する彼女らにとって都合の悪い部分に対してなんらかの手当をしないとならないと思うのだが、そういう気遣いが感じられない。なんというか哲学して苦しんでいる息づかいというのか。あるいは、独立に議論を進めて、「いろいろやってくると、この点で昔のおじさんと同じ結論になったから安心」というのもあると思うが、そういうわけでもない。

どうしても印象批判になってうまく表現できないな。まあここらへんの勉強は生産的でないか、あるいは私には歯が立たないかのどちらかであることがわかったのでそろそろ終りにしたい。

一流のフェミニスト学者、というか、真面目な検討に値する人々はどれくらいいるのだろう。マッキノン(たしかにオリジナルな思想家であり偉大な活動家だ)とヌスバウム(哲学者としてちゃんとしている)ぐらいなんではないのか。少なくともヌスバウムには哲学をちゃんと感じることができるし、マッキノンがオリジナルなことを生みだそうとして苦しんもがいているのはわかる。

と。

鈍重で禁欲的で難解で時に意味不明なフェミニストたちの文献を読んで悩まされたあと、カミール・パーリア(「ジャンクボンド論文」)を読むと明快で気が晴れ衝撃を受ける。主流派のフェミニストに欠けているのはこの軽さと明るさだよな。そして澄んだ洞察力と諧謔と皮肉。それに比べると主流派フェミニストとそのとりまきの野暮ったすぎる(もちろん野暮は道徳的に悪いことではないが)。このひとはもっともっと取りあげられ、真面目に考えられてもいいだろう。まあマッキノンはベティ・フリーダンのように世の中を変えた人として記憶されるだろうし、ヌスバウムはフェミニストとしてではなく20世紀後半のリベラル哲学者として時々読まれるかもしれんが、昨今流行のジュディス・バトラーは何も意味がなかったことになって残らないかもしれないし、ドゥルシラ・コーネルは流行りさえしないだろうが、このひとの書いたものは残るかもしれない。へたするとフーコーより重要だとみなされることになるかもしれんなあ。少なくとも性というテーマについては、『性の歴史』より『性のペルソナ』の方がよく読まれるようになるだろう。正直なところ、人文学研究全体に対するパーリアの重要性を今まで理解していなかったのが恥ずかしい。 デートレイプ論文読んでから気にはなってたのだが。たとえば数少ない本物のセックス哲学者Alan Sobleは、90年代はじめに発想と文章の書き方が大きく変わる(よく言えばふっきれて自由になった)のだが、おそらくこのひとの影響だな。コーネルやバトラーがああいう主張をするようになったのもこの人に対する反応かもしれない。ぜんぜん引用されないけど。ううむ。(『性のペルソナ』一発屋というのもアレだけど)

こういう人があっという間にもてはやされ、ただのエッセイ屋になって落ちぶれてしまう、というところはやっぱりアメリカ社会の怖さだと思う。でもこれはまあヴァンパイヤ読んでから判断しよう。

パーリアを読んで、私は決して標準的な学者としての最低ラインをクリアできるようにはなれないということをはっきりと確信した。半人前の学者にもなれない。とにかく学者にはなれない。べつの生き方を見つけなければならない。おそらく「教育者」なのだろう。まったく2月は有意義な月だった。 ・・・いやいや、そう悲観的になる必要はない。日曜日の研究会では「修士1回生の気分です」と自己紹介したが、それは本気だった。回り道をして学者になる人々もいるのだから、いまからはじめると思えばよいだろう。10年もまじめにやれば、半人前ぐらいにはなれるだろう。 私は運よく、よい環境で何ひとつ文句言う筋合いのないような生活をさせてもらっているのだし。 まったくあの年の2月は有意義な月だった、と数か月後、数年後には言えるようになりたいものだ。 まあ、こういう読書体験が時々あるからこの商売はいいんだよな。

パーリアにとって自分の音楽はストーンズやドアーズだったようだが、私だったらなんなのかな。ちょっと前に「ロックは俺たちの音楽だ!お前たち学者のじゃない!」とかって意味の 文章を見たが、たしかにロックは私の音楽ではないし、ロックを自分の音楽だなんて思ってる人間は信じられんよな。やっぱりプリンスなのかなあ。でも最近のプリンス様はもう私の音楽じゃないよな。 おなじように、時代の哲学や自分の哲学ってのがあるはずだ。広い意味での。ムアの時代もあれば論理実証主義の時代も実存主義の時代もあったろう。私とかどうなのかなあ。

「テキストはできればなるべくちゃんと読みたい、読むべきだ、読まねばならん、読めないから私はダメだ」という私の嗜好と、フェミニズムや現代思想まわりは非常に相性が悪かったんだな。あたりまえだけど。

レジュメ1枚提出。法社会学会レジュメ

今年はぼちぼち研究会や学会に進出するか。うん、2月は生産できたわけじゃないけど本も読めてまずまず有意義な月だった。人生の小春日和。


2006/03/01 (水)

昼から。会議。午前中の会議を一つすっぽかしていたことが判明。

援軍とともに某協会事務仕事。ありがとうございます。

そうか。だいたい、ジュディス・バトラーの『触発する言葉』そのものが、デリダの『有限会社』の引用であり反復でありパロディーなんだよな。いつでも「実はパロディーですた。ネタにマジレスかこわるい」と逃げられるようになってる。あんなものをまじめにアカデミックでなけれならない世界(たとえば法・政治学)にもちこもうとする人びとってのは、冗談を解さない野暮なのかもしれない(そしてそれに抵抗しようとする人間はさらに野暮だ)。「ええ、野暮ですよ。野暮ですとも。若旦那とちがって私は野暮です。野暮でけっこう。番頭は野暮じゃなきゃ務まりません。」粋な方々はそういう場所で遊んでいただければよろしい。丁稚は丁稚らしくしよう。でも「おいらも若旦那のように遊んでみたいなあ。きれいなベベ着ておいしいもの食べて。え、この羊羹いただいていいんですか!」という気もする。

そうか。大学教員が論文を書いて研究者でもあることを示さねばならないのは、 最新の学問的知識を学生に教えるためだという考え方があるのだな。 なんだか盲点にはいっていた考え方だ。なぜ盲点だったのか?明日考えよう。


2006/03/02 (木)

うまく寝られず。朝から。

いろいろまずいことや恥ずかしいことを発見。

昼過ぎ、当然ながら起きていられず。

あたりまえだが、一般にある議論がダメだと主張するよりマトモだと主張する方が難しいし勇気がいる。

小浜逸郎というひとは、くだらないものもたくさん書いているが、 部分的には非常に鋭い洞察を行なっているように見えるのだが、それはやっぱり私が完全にオヤジになってしまったということを反映しているんだろうな。 (たとえば『可能性としての家族』の第6章。)でもまあもうちょっと真 面目に読まれてもいいんじゃないだろうか。保守的であるとみなされてしまっ ているから評価されないのだろうか。少なくとも、社会学系の「フーコーが」からはじまる同じような話が延々続く莫大な文献を読むくらいなら、小浜を一冊読んだ方が刺激的だし、橋爪大三郎や赤川学がまじめに読まれているなら、小浜もアカデミズムの人間にも読まれてもよいのではないだろうか。

しかし小浜は優秀な評論家かもしれんが、「学者」としての資格を満しているといえるかっていうと難しいようだ。まあアカデミズムには興味がないのだろう。

メモ。統計学での3σ。99.7%。残り0.3パーセント。1億2000万なら36万。240人なら0.7ぐらい。数量的な感覚ってのは難しい。

百万遍の読書会を見学。


2006/03/03 (金)

夜明け前に目が覚める。ジョギングして朝から。この時期なにを着ればいいのかわからん。

今日もみぞおち右が微妙な感じ。

う、源泉徴収票が1通見つからない。

突然ディスクがいっぱいに。あら、なんだ? → /Library/Logs/Console にログが60GBぐらい吐き出されていた。消しておく。しばらく監視。このタイプの問題はUNIX知らない人は発見できないんじゃないかな。

3回生と面談。

NHKラジオ語学講座を聞きはじめて6ヶ月目。特にドイツ語の諏訪先生の講座がとても よくて楽しみにしている。このひとはちゃんとした人文学者だと感じる。御年70才、私はどうしたってあと30年ではこの境地には辿りつけないよな。学部5回生のときに土肥先生という方にお世話になったんだが、あの方も人文学者だったな。

将棋界の一番長い日。もうずいぶん指してないなあ。


2006/03/04 (土)

昼まで寝ている。午後から。

昨日から大学ネットワーク工事中。HTTPは通るようになったが、メール不通。全部終るのは月曜らしい。ちょっと長すぎるんじゃないか。メール2日止まるといろいろ心配になる。

小浜逸郎の『中年男性論』おもしろいなあ。書ける人だ。森岡や小谷野とは一味違うな。 非常に意外なのだが、小浜はこの手の問題についてほんとうにまじめに考えている数少ない人間の一人のようだ。学者じゃないから手垢のついた文献をまじめに読んだりする必要がないからなのだろうか。フェミの人々はこの人をまじめに受けとる必要があると思うのだが。

夜までうだうだ。だめ。おなかが空いてチョコレートとか食って気持ち悪くなる。

4月からのスケジュールを確認してうんざりする。今年も時間がない。 ついでにメモ帳について考えて、やっぱり業界で愛用者が多い某出版社の能率手帳に。ほんとうは大学が配っている学生用のやつが便利いいのだが、4月にならないともらえないのがだめなんだよな。

いまさら文献コピーはどう整理しておいたらいいのかとか考える。やっぱり 超整理法なのかな。ファイルキャビネットにアルファベット順に入れるとかよさそうなのだが。んで使ったものは学生に片づけてもらうとか。だめか。ここらへんいまだに形が決まってないところが、いまだに研究者じゃ ないことをよく表わしていると思う。まあ今年は博士課程一回生ぐらいつもりで。初心。(修士かも)人生やりなおし。

ちなみに勉強用のメモはemacsの上のhowmが気にいっている。

ショーペンハウエルおもしろいなあ。


2006/03/05 (日)

昼前に起きる。将棋を見て午後大学。資料整理。

夜、『ホテル・ルワンダ』を見に行く。恐い。 でも一本調子で奥行きが足らず、 実話型社会派映画は芸術作品としては制約が大きいかなとか感じる。怖さも攻撃側のフツの人びとに人格が感じられないからもうひとつだったかもしれない(ラジオのDJはいい!あれの本物の録音があれば、ぜひ聞いてみたい。)。 従業員がアレだったりするのを期待していのだが、さすがにそれは無理だったか。 あの主人公の行動が「職業倫理」や「商業の倫理」にもとづいたものだという見方があるようだけど、それほどはっきり描かれているわけではないようだ。彼が自分の内面と職業と家族生活と共同体生活をどの程度区別していたのかもよくわからず、 もっと漠然としたもののような気がする。 まあ、いつでもはっきりとした判断の基盤をもっている必要があるわけではない。主人公の有能ではあるがノンポリ能天気無反省が、その社会の暗さ、未熟さを示しているというかそういう感じで描いているのだろう。 民族的対立は主人公にとってはたんなる外部の出来事にすぎず、憎悪に共感することも反発することもない。 (ちゃんと描いているけど私が見落しているのかもしれないが、二度見る気にはなれない。)社会派だが、倫理とかそういうものを主題にした映画ではない。まああと2、30年かかるのだろう。ああいう複雑で大きな事件を扱うには、10年じゃ早すぎるんだな。ネクタイ締められないところがよかった。ラストのウィクリフ・ジーンの曲が効いている。やっぱり世界はアメリカから離れられないのかな。

映画に関連した悪夢でうなされ明け方目が覚めてしまう。刺激強すぎた。 ちょうどThornhillとPalmerのA Natural History of Rapeとか読んでいるときだったしな。


2006/03/06 (月)

禁煙2日目。最初の関門はとりあえず抜けた。 これまでのおもな断煙挑戦の記録は以下の通り。 1998年2月2000年7月2001年10月2003年8月2004年12月2005年2月。

まあ今回も成功できるとは思っていない。研究室がクサくないのは素敵だ。

朝から寝てしまい、昼起きる。午後から。情報センターから新しいパスワードをもらう。システムが安定するまで変更しないでくださいとのこと。やだなあ。

まだメールまわりが混乱している模様。

どうでもいいことなのだが、はてなブックマークの「おとなりページ」、たしかにおとなりな人々が捕捉されているわけだが、主観的には「この人々とはあんまりおとなりじゃないよな」「おとなりだと思われるのはいやだ」とか思うことがある。「おすすめページ」も嫌いなページばっかりだってば。

夕方、苦しくなってきた。しかし我慢して入試業務。

そろそろHTMLを書きはじめて10年を越えようとしている。

社会学の人びとにとって、90年代の宮台真司というのはまじめに考えるべき巨大な対象だったようだ。まじめな論文を1本も書かないのに学者から注目され議論されるっていうのはどういうことなんだろう。社会学ってのはよくわからん。

最近もうひとつ気になっているのが、加藤尚武先生〜宮台真司という「リベラリズム」誤解の系譜があるように見えるとこだよな。「愚行」というキーワードが加藤先生と宮台を結びつけているような気がする。

それに気をとられて、90年代には倫理学者も法哲学者も政治哲学者も社会学者もちゃんと価値の話をしなかった、ような気がする。


2006/03/07 (火)

朝から。午前中会議。午後学生指導。

チョコとかバカ食い。胸焼け。


2006/03/08 (水)

また夜明け前に目が覚める。早朝から。

コピーの類は適当に年度や時期とテーマ別に分けてコクヨのA4ボックスフォルダに入れる。おそらくそのまま死蔵されることになるんだが。 試行錯誤する修士1回生だな。レイトスターターのスロウラーナー。来年度は修士論文を書きなおすつもりで生きることにしよう。指導教授が欲しいな。老師か某助教授か。

教授会。

子どものころに、「じゃがいもの芽には毒があります」ということを知ってから、 芽をちゃんととらずに料理すると死んでしまうのではないかと恐怖を感じている。 腹こわすくらいなんだろうけどね。でもやっぱりいまだに恐い。死ぬかも。あの芽の生命力がなあ。


2006/03/09 (木)

昼前から。あれ、なんかおなかの調子が悪い。

光プレミアムに移行することにした。・・・と、色々調べるとなんかまずそ う。IPv6だから、自宅サーバーがどうなってしまうのか不明。人柱になってし まう可能性がある。やめとくか。電話対応したNTT西日本係員がさっぱり理解し ていないのも不安をさそう。

雑用。

予算全部きれいに消化。

最近テレビはほとんど見ないのだが、最近心に残った2本。昨日のボクシング。執拗なローブローで亀田勝利。ひどい試合。ルールがなければスポーツじゃない。試合もひどいが番組の亀田の扱いも酷い。テレビ局やまわりの大人が、スポーツ選手だけが持てる特権的な誇りや高邁の心を奪ってしまっている。DQNだったら操作したり虐待してもかまわんと思ってるのだろうか。(亀田君は『明日のジョー』や『はじめの一歩』を読んだろうか?『ロッキー』なら見たろうか?それについて話とかしたかなあ。)

おとといのホスト番組。若い女がひとりで一瞬で何百万円も使っている。カメラが入ったせいがあるんじゃないかな。風俗嬢だろうが社長令嬢だろうが、50万は大金だ。50万円を紙屑のように使える人間なんてのは存在しない。どんな素晴しいキャバクラでも一瞬で50万使う男はいない(と思う。知らないけど)。ビルゲイツでもこの額をそういう使い方はできない(と思う)。もしいれば、そいつは次の日に死ぬつもりなんだろう。

100万を越せば、それはへたすると人が死ぬ金額なのに。あれ見ておもしろがっている人間は、人が目の前で本当に破滅するのを見て喜んでいるのだということをどの程度意識していたんだろうか。「お金もってる人はいいね」「馬鹿だね」ではない。馬鹿が操作されてまいあがって破滅するのを見てるのだ。狂ってる。リンチ。わかって見てるなら邪悪なだけだが、わからないなら馬鹿だ。皆が自分がリンチを楽しんでいることを意識していることを望む。

まあどちらの番組も、なにかに敵意とかイラダチとかそういうのを感じてダウナーだった。こいつらは親も含めて勘違いしたDQNだから笑いものにしてもよい、こいつらはホスト狂いの風俗嬢だからひどい目に会ってもよい、いやひどい目にあって当然だ、ひどい目に会うべきだという隠された感覚がたまらん。もう今のテレビ番組制作者にとっては豊田商事事件とかバクシーシ山下とかは遠いことなんだろう。というか、なんか根拠はないけど、業界内での世代間の経験知やethicというか誇りとかそういうのの引き継ぎのようなものがよくできてないんじゃないかなと思わせる。各分野で徒弟制を復活させてはどうか。(もちろん私もちゃんと修行しなければならない)

夜雨。一雨ごとに暖くなる。

とか書いてると、この時期だけは毎年平和だ。 この時期になると必ずリンクする人生の小春日和。私(とこの日記の)の原点なんだろうと思う。


2006/03/10 (金)

床屋(ひさしぶりに馬町の美容室)。昼前から。

なんか胃の調子が悪いなあ。タバコは吸ってないし、酒もほとんど飲んでないのに。

げ、ヘッドホンのケーブルがコネクタのあたりで切れそうだ。高いのに。

調子悪くてなにも進まず。タバコ吸ってしまう。いかん。さっさと帰って寝よう。

情報センターから「システムが安定するまで変えないでくださいね」と言われた パスワード、やはり紙をなくしてしまった。もちろんおぼえているはずもない。殺す。そもそも パスワード変更をどうしたらいいかの指示もない。殺す。1年ほど情報システムとは縁が切れていたが、 一戦まじえる必要があるか。

BSで『恋愛小説家』。見るのは2度目か3度目だと思うが、好きだねこの映画。90年代アメリカ恋愛映画の最高峰。つかみからして超名作。隅から隅までよくできている。人間はクレイジーでも成功して金もってた方がいいだろうかとか、人格なんか成功してから身につけりゃいいかなとか、アメリカが音楽産業とハリウッドを持っていなかったらどうなってたんだろうかとか。まあたしかに Me too wanna be a better man.

ちなみに80年代の名作は「恋人たちの予感」だと思う。この2作の距離が80年代と90年代の距離。まあどっちもリアルなわけじゃなくて、80年代と90年代にどういう人間関係が求められてたかってことなんだろうけど。特に女性によって。女性がどう男性を見るかという視点が変わっているのを感じる。あと女がどうあるべきかってのも。男の方の自己認識と妄想はたいして変わってないだろう。)(ちなみにブリジットジョーンズが2000年代の代表になることはないだろう。

夜久しぶりに外で飲む。タバコも吸う。至上の愛のアウトテイク聞いたり。


2006/03/11 (土)

二日酔い。最低。いろいろ反省。

午後ネットの人と遊ぶ。

禁煙には完全な成功というのがない。また吸いはじめてしまうからもしれないから、禁煙に成功したかどうかは結局死ぬまでわからない。 しかしそういう意味では「失敗」もありえないことになってしまうのではないか。 禁煙に失敗してしまった、と思う必要はないわけだ。こう考えるのはなんだか混乱した思考のような気がする。


2006/03/12 (日)

小雨。暗い。何もする気になれないが、昼から片づけものをしに研究室。

各種のwebサーバになっているmelisandeが不調。ときどき止まっていたのだが、 原因は電源ユニットのファンがちゃんと動いておらず高温になり自動停止していたらしい。 箱を開けてみると、たしかにちゃんと回っていない。(どうも機械的な問題のようだ) どうするかな。危険だからこのまま動かすわけにはいかない。うーん。 たくさんサーバーを立ちあげておくような時代ではないと思うので、 学部のサーバーと統一したいのだが。相談しよう。

http://blog.zaq.ne.jp/spisin/ 下品だな。これがスピリチュアルなのか。 やっぱり人間品格が大事だ。他山の石とすべし。

本人の実感から離れてしまっていること、少なくとも一度は独力でまじめに考 えたことがないこと、自分が問題の広さと深さをどの程度理解しているかを把 握していないことなんかを書いたものは、その不正確さだけでなく、そういうもの独特の浅さ、 広がりのなさ、奥行きのなさによって読者にはっきり知られてしまう。日常会 話で話すことも同様。奥行きのある人間になりたいものだが難しい。

ちょっと興味をもった http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/。 もと今熊野女子大講師。 文章がなんか正直でよい。やることが定まりつつある感じがういういしくてうらやましいと思う。 そういう感じを同世代の優秀な人びとに感じることが多くなった、というよりふつうのことになった。もう将来ちゃんとする人びとはちゃんとした年頃なのだということを感じる。 物理的にけっこうすれちがっていたろうが面識はない。「しょうぎ作曲」というのがおもしろそうで、機会があればお友達になりたかったような気がする。

こういうのは文章じゃ説得力がないから音源出せばいいのにと思う。セミプロやアマチュアバンドでもwebやblogだけもってて音源出してないバンドがけっこうあり、まったくもったいないことだと思う。たいした手間かからないんだから。ていうか、音源出さずに文章だけ出してるのはむしろ奇妙で奇怪。音楽家は音楽で勝負しないとならんのだから、これほどよい時代になったのに音源出さないなんて理解できない。正直なところ、「メジャーじゃない奴はもったいぶるな俺が聞いてやるからとりあえず音源出せお前がどんな奴か見せてみろ!」とか言いたくなるのだが、そりゃ言いすぎだろう。著作権の問題とかがあるのか。まあ、武満先生じゃないんだから、文章読んだだけでは、なにがしかの金はらって音源を買ったり演奏会に行ったりするほどの力を感じないということでもある(iTunesで100円なら払うかもしれん)。

前にも書いたが、武満先生が文章書かなかったら、彼の音楽家としての評価はもっと低かったろう。でもそこらへんが武満先生の正当な評価なんじゃないかという気はする。 でも録音じゃ意味がないのかな。そういうタイプの音楽もある。(「しょうぎ作曲」のはてなキーワードを自分で書いているのに、どういうものかよくわからない記述になっているのはどうか。)

言うまでもないが、文系学者の場合はごちゃごちゃwebとか書いてないで論文書かないとダメだってことでもあるな。勉強しなきゃ。

部屋の掃除をするつもりが、CVSディレクトリの整理をしてしまう。いかん。帰ろう。

帰りにPCパーツ屋に寄る。melisandeは新しい電源つきケースを買って工作すれば 助かりそうな気がするが、工作苦手なんだよな。そういうのが得意な知りあいを作っておけばよかった。

ホリエモンは50日間本を読んで、なにか得るところがあったろうか。なんか うらやましい。

ジミヘンのギター壊し映像とかまたCMに使われてるようだが、あれはいかんよな。 見るたびにいやな気分になる。嫌い。タウンゼントもブラックモアも許さん。 キースリチャーズがギターで客殴るやつは許す。 クラッシュのあのジャケット写真は許す。あれ?なんでジミヘンはかっこ悪いんだろう。

お休み。だらだらビール飲む。


2006/03/13 (月)

二日酔い。ばか。 なご〜りー雪も〜降る〜ときを〜。

昼から。まず雑用を片づけねば。

光プレミアはサーバー用途には問題が起こりそうなのでしばらく見送り。 もうちょっと情報を集めてからでないと危険。

学内のネットワークはまだ落ちつかず、パスワードも初期パスワードから変 えられない。やだなあ。管理者が苦労しているようだ。 でも無理矢理変えてもらった。すまんです。でも覚え にくいパスワードを紙で持って歩くなんて絶対いやだもんね。

確定申告忘れていた。ううん、こんなにとられるのか。今年は前納しているから去年よりは楽か。しかしこれほど稼いでいるのにちっとも楽じゃない、どころか綱渡りなのはなぜだ。

聴講しなければならなかった講演会をすっぽかしてしまう。

教授会。なにかを説明するときは余計なことを言うと混乱するのでシンプルに。

大学教員と各種雑用との関係(あるいはいかにして大学教員に雑用させるか) というのは、大学行政の最大の課題だよな。たいていの私学では、事務系の人 間がやるべき仕事も教員系にまわってきているという問題もあるのだが、たし かに教員がやらなきゃだめな仕事も多い。特に教育まわりは当然教員がやらな いとまずい。まじめに教育しようと思えば、ある程度雑用行政もしなくちゃな らん。

もう議論しつくされているが、第一に、大学教員の評価なんてのは業績だけ、 せいぜい教育で、大学行政なんてのはまったく評価されないのだから、会議そ の他で時間がとられるような仕事なんてするインセンティブがさっぱりない。 そもそも教育よりも研究したくて大学にいるわけだし。卒直にいって、大学内 行政に興味のあることを示す教員がまわりから評価されることはない。むしろ 評価が下がる。

第二に、そういう仕事ができる人は大学教員のなかではほんの一部のひとだけで、 私のような無能な人間はやるだけ無駄というか仕事とミスが増えるだけ。

第三に、そういう仕事を強制する手段がおそらくないし、やりたくない人び とに仕事をまかせると余計にまわりがたいへんなので一部の人びとに仕事がか たよる。この不公平感が、まともな人びとのモラルを下げてしまう。

第四に、なにかを積極的に創造したりする仕事は望んでやる人も いるだろうが、消極的に保守したりダメにならないように配慮したりする仕事というのは どんな仕事でもつらい仕事のように見える。教員の雑用の多くは消極的な仕事で、 心理的な報酬を見だすのがむずかしい。(実は保守するだけでもたいへんなわけだが)

教授以上の職階がない、とかってのもポイントなんだろうか。

やっぱり不公平感ってのはかなり強烈だな。私自身はまあやらなきゃなら ん仕事はしょうがないと思ってしまうタイプなわけだけど、待遇に格差がある とやっぱりなあ。

一般企業でもそういう問題はあるんだろうが、ボーナスや昇進などで原理的 には解決されているんだろうと思う。こういうのが経営学って学問の対象なの かな?ぜんぜん知らないけど。どうなんかね。どの程度雑用に時間をとられた かを計量して給料やボーナスに反映するとかってのは無理なのか。大学教員組 織についての専門家というのが実はいないのが問題なのか。まあ私が考えても無駄だし 皆から馬鹿にされそうだから考えないようにしよう。

悩んだ末に、PCパーツ屋でMicro ATXケース購入。はじめてのPC組み立て。 この年で初めての組み立てしようという人間というのは実は希少かもしれない。 そういうのが好きひとはすでにやってるし、好きじゃないひとは一生やらない。

歯医者。歯石とり。きれいにしてもらったので禁煙再開。

水幡正蔵ってまだがんばってたのか。 トンデモ系ってのは、関心の対象より、思考や表現の形式に共通の特徴があるよな。 広がりのなさというか新奇な情報の少なさ、生産性の低さその他。 分裂症患者の書くものが陳腐で退屈なのと共通したものを感じるし、 科学的な論理の問題というよりは関心の狭さや自己意識の問題に見える。 我々の病的な思考にはおそらく限られたパターンしかないんだろう。 ってことは、われわれの正常な思考はかなり少数のシンプルな機能の集合ということ なのかもしれん。あ、こんなこと考えてるとトンデモに。

来年度は学生をすべて「君」づけで呼んでみようかと思ったり。 ひとむかし前のいままでは一律に姓と「君」(男子)、「さん」(女子)。 君づけにはかなり抵抗あるが、財前助教授のようでよいかもしれない。


2006/03/14 (火)

とりあえずこの公開日記を丸10年分書ききった模様。ある種の感銘がある。 書きはじめたころは10年後のことなんか 考える余裕はまったくなかったし想像もつかなかったが、 なんとか生きのびている。まあ支えてくれた人々に感謝。 10年で4MBぐらい。実際に書いたのは50万字〜100万弱の間ぐらいか。 日付をgrepしてみると実記載は3652日中の3589日。9割8分3厘。すばらしい。 いにしえの「書き殴り宣言」がなつかしい。いまじゃとても推奨できない立場だけど。世間の人々が皆ネットにそれぞれの生を書き殴りはじめ、こんなにゴミだらけになるとは思ってなかった。セカンドディケードは環境にやさしい書き殴りを考えよう。 HTML原理主義の方はweb書きソフトやblogの発展によってほぼ時代遅れになったようだ。

午前中税務署へ。前納していた分をどうするのか尋ねると「あっちで書きなおしてもらってください」とのこと。で、親切で几帳面なお兄さんに直してもらうが、これまで申告書の書き方をまったくまちがっていたかもしれないということに気づいてしまう。どれくらい損したんだろうと考えると気分が悪くなる。なんでいままで教えてくれなかったんだと叫びたくなるが、社会というのはそういうものなのだろう。もう自分の身は自分で守らないとならんのだ。あたりまえのことに気づかされる。

加熱製本カバーを買いにわざわざ百万遍まで。学生の卒論をコピーして簡易製本。コピーとか たいへんだし不器用でうまくできないから、来年は業者に製本してもらおう。

全国のオーバードクター事情がこの10年でよくなったのかそうでないのかはよくわからない。学振PDだのCOEだの任期つき採用だので景気がよくなったようにも見えるが、それより多数のODが生みだされて路頭に迷ったり絶望したりしているような気もするし、大学と人文系教員が金と力を持つことの弊害も生みだされたような気がする(しかし今はそれも理解されるようになってきているようだ)。私と同時期に苦難を味わっていたひとでまだ困っている人も多数いるだろう。業績も諸能力もある人が絶望しているのに、私がなんのかんのと文句を言いつつそこそこ楽しく生きて税務署行ったりしているのは運がよかったとしか言いようがない。自分の無能と怠惰に、みぞおちのあたりに罪悪感も感じる。私が関心をもっている人々がなんとか生き残っているのはめでたい。

勉強的には同世代の「できる」と思っていた人々は皆それなりに出世し、次の世代が光を浴びる時期になっている。インチキだと思っていたものは相対的に力を失なった。一時期感じていた閉塞感のようなものはなくなったと思う。私がだめでもちゃんとした人々がちゃんとしてくれれば勉強的には文句がない。

I'm matured.


2006/03/15 (水)

10周年祝いのメールをいただく。ありがとうございます。

卒業式。午前中からスーツ来て出勤。スーツ着るたびに履く靴がないことに気づくのだが、 いつも忘れてしまう。

夜卒業パーティー。ネクタイが綻びていることを厳しく指摘される。


2006/03/16 (木)

昼から。

10年前の新聞記事。川田隆さん(30)、悲惨だ。まあその彼もいまは40過ぎ、いろいろ悩みながらもそれなりに元気に暮しているだろう。

はじめてのPC工作。というかケース交換。面倒なのでフロッピードライブもCDドライブも載せず。電源スイッチ等の配線がわからなくなり往生。なんとかマザーボードの型式を調べ、MSIのサイトからドキュメントを落してきてなんとか解決したか、と思えば、スイッチが物理的におかしい。苦労のすえ見てくれにこだわらずなんとか解決。melisande復活。

何人かから昨日の演奏はよかったわよ、と慰めてもらう。学生にはもうひとつウケなかったなあ。

最近 「世界に一つだけの花」を皆で歌う、という企画があったのだが、ちょっと困った。「君が代」も微妙だが、一応国歌ということになってるんだから場合によっては歌えるような気がするが、「世界に〜」ほど内容がthickなやつは無理だなあ。歌っていうのは難しいものだ。マッキーは好きだしSMAPも嫌いじゃないんだけどね。「高槻市的なもの」ってのがあるよな。

よくわからないが、君が代が歌えそうな気がするのは演奏時間のせいもあるかもしれないし、それほどthickな内容でもないからかもしれない。ううむ。レノン好きでも "Imagine"皆で歌おうと言われたら同様に困るよな。同じようでも"Mind Games"や"Power to the people"だったら大丈夫だし、"War is over"もまあOK。

PowerBookの液晶を踏んで割ってしまう。あいたたた。いくらかかるかな。 6ケタか。

どうでもいいけど、なぜ講義概要集をシラバスと呼ぶのか。syllabusの複数はsyllabiだよな。

谷川名人挑戦へ。がんばってるな。久しぶりに将棋指したい。

なんか最近わあわあ言ってたので、ここらで心を落ちつけねば。

Camille PagliaのVamps & TrampsのMacKinnon-Dworkinに対する凶悪な精神的虐殺("The Return of Carry Nation: Catharine MacKinnon and Andrea Dworkin")を読んで震える。あまりにも効果的な対人攻撃。恐い。Truly X-Rated。こんなに有効な悪口というか誹謗というかそういうものを書けるというのは、まったくの異文化を感じる。他には(日本語でも英語でも)似たものを読んだことがないと思う。文章もきらびやかというかゴージャスで、このひとほど語彙が豊富な英文は滅多に見かけない。シソーラスを有効に使っているんだろうか。いや、地の文章なんだろうな。


2006/03/17 (金)

明け方から仮眠昼前から大学。

まあしかし、パーリア1冊ななめ読みすると、この人がアメリカのマスコミで急速に消費されつくされてしまったというのがよくわかる。2冊目のエッセイにしてほぼ言うことがなくなっているし、自慢の学者魂も見る影もない。おそらく20年かかって作ったアイディアの蓄積を2、3年で放出してしまったのだな。なんか悲惨でもあるし、アメリカで「知識人」であるっていうのは他の国よりたいへんのようだ。

しかしアレだ。90年代前半なんてのは私(我々業界人?)にとってはつい最近と、いうか一瞬前なのだが(プラトンだのアリストテレスだのと比べたら80年代の論文だって「新しい」方で、2000年ぐらいのは「最新」)、他の業種の人々にとってはけっこう前のことなんだろうな。

去年の卒業生来訪。


2006/03/18 (土)

昼前に起きる。

いったん研究室に寄ってから百万遍で読書会の見学。やっとどういう話なのか わかってきた。スローラーナー。

先崎学B1陥落を知りショック。先崎先生も中年の苦しい泥沼の時期に。 それにしてもほんとうに将棋連盟という組織は大学や学会と似てる。 つぶれかけて改革だーとかまで。

夜も研究室。 貴重な時間を有効に使わねばと考えれば考えるほど無駄にしてしまう。

Christina Hoff SommersのWho Stole Feminism読んだり。これに触れているwebをgoogleで日本語ページを検索すると4ページ分、実質的な内容に触れているページはmacskaさん(中の人は誰なんだろう)を入れても3、4件しかない。ううむ。まあSommers自身が指摘しているように、人文社会系の分野では、派手なことうがったことを言わないと注目されないし、他人のミスをつついても業績にならない傾向があるから、ネガティブな本は嫌われるよな。

ここらへんの研究についていろいろ考える。哲学や倫理学の訓練しか受けずに「応用倫理学」(やっぱりいやな言葉だなあ)なんて漠然とした領域の専門家になるというのはやっぱり無理だと思う。特に先行研究が自分の基準で信用できない場合には絶望的だな。少なくとも国内のふつうの大学では図書館の蔵書も限られているから、能力や時間だけでなく、経済的にも無理。応用倫理学のなかでも範囲をぐっと狭めて「哲学が出自で〜問題が専門」という形ならかろうじて可能かもしれないけど。「モデレーターとしての応用倫理学者」ってのもちょっと怪しいような気がする。いや、そういう意味では「哲学」の専門家なんてのも、ネーゲルやノージックでないかぎり無理か。

大学でオムニバスとかの授業するときも、やっぱり責任をもって原資料に当たるつもりでいないとまちがいやごまかしを再生産しまうことになるんだよな。反省。自分が知ってる分野ならそういうことは少ないような気がするが、興味はあるが十分には知らない、という領域が特に危ない。特に実証的データが出てきたときどうするか、ってあたりでその人の教員としての価値と格が決まってしまいそうだ。そういう意味で研究者じゃないのは大学教員じゃない。大学教員に指導要項や指定教科書がないのはそういうことなのだ。大学教員は自律していなければならない。まだプロじゃないから大学院生のつもりでがんばろう。めざせプロフェッショナル。4月からはM2ぐらいのつもりで。発表して修論ぐらいは書こう。

ところで、恐い先生の本を眺めていたら

わたしは、哲学の世界で何とか飯を食うためにいろいろな分野を渡り歩いた・・・
とかって一文を見かけショックを受ける。ううむ、韜晦もはいっているのだろうが、一部にはたしかにそういう意識があったのかもな。ああいう人でもなあ。

フェミニズムバックラッシュについてもちょっと考えてみたり。 日本の場合、社会問題に密接な話っていうのは商業誌や書籍を中心に行なわれているんで、 どうしても大きな話になっちゃう傾向があるような気がする。学会誌と査読が うまくいってないんだな。 それに岩波と勁草と青土社が力持ちすぎてるんじゃないかという気もする。というか、この三社の出版方針があれなんではないだろうか。BlackwellとかRoutledgeとかはちゃんとしてるよな。 木鐸社と有斐閣は好き:-)


2006/03/19 (日)

朝帰ってNHK将棋を見て寝る。日が暮れてから起きる。

夜研究室。3月も残り少ない。心を落ちつけるべし。とにかく机のまわりを片づけよう。


2006/03/20 (月)

朝帰宅。仮眠するつもりが本気で寝てしまい、会議と学生との面談をすっぽかしてしまう。 だめだめ。

夜まで研究室。


2006/03/21 (火)

昼前に起きて、衣笠大学某学科系非常勤講師懇談会。お昼をもらう。 ワレワレはあ、ツギの待遇改善をヨウキュウするう。

授業の質を確保するには、上の一番最後のものが重要な気がするのだが、 実際には難しいだろうと思う。まあ言っといただけ。こういうのはクビになっても 平気な立場の人間が言わねばならんのだと思うので。

衣笠キャンパスは卒業式。卒業おめでとう。まあ巨大大学の卒業式は多彩でいいよな。 (もちろん華やかさだけなら今熊野女子の方が上)

鶯が帰ってきた(とはいえ去年と同一個体かどうかはまだ不明)。今年もよろしく。

とりあえず机の上だけでもクリーンに使う方法を知りたい。百万遍に生息しているムーディー君にお伺い立ててみるか。

メールサーバー交換で、メールが読めない。

ポストモダンについてもしばらく考える。 やっぱりポイントは生産性のなさにあるような気がする。 ラカンでもデリダでもバトラーでもなんでもいいが、 いつまでたってもそれが共通知識にならず、 それをちゃんと「理解した」と主張する人びとがそれにもとづいて なに新奇なものを生みだすことができない、ってのが問題なのだと思う。 それと比べると、現象学も構造主義も論理実証主義も日常言語学派も言語ゲームも パラダイム論も枠組としては生産的だよな。 そういう意味では、フーコーの歴史主義自体は生産的だったような気がする。 だめなのはフーコーのやり方が実はたいしてオリジナルじゃないし、 彼が提出した発見の多くはさっぱり正しくなかったというところか。


2006/03/22 (水)

寝違えて首が回らない。午前中から会議。昼も会議。

送別会。その後ちょっと飲む。Princeの3121を聞く。飲み過ぎ。


2006/03/23 (木)

寝違え悪化。さらに首がまわらなくなる。困った。ストレッチとかすると さらに悪化してしまうだろうし。

午後から。調子悪くてどうにもならず。まずい。

学生の指導。

調子悪過ぎるので早帰。

岩月謙司香川大学教授に実刑判決。

この調子の悪さは、ただの寝違えや二日酔いではなく、風邪かなにかではないのか。 そういやしばらく風邪ひいてないし、季節の変わり目だし。寝込むことにする。

私も一回輪切りになりたいなあ。人間ドッグとかどうなんだろう。

アマチュアバンドの視聴とかでMMSとかで配信しているのうざい。OS Xじゃ再生できない。 もっと一般的なプロトコルやエンコード使えや。mp3にせんかい。


2006/03/24 (金)

とにかく睡眠で回復を図る。読書会はパス。 まだ首から背中がしびれたようで調子悪い。

午後遅くに研究室。

宮川泰先生が御逝去されていたようだ。2ちゃんねる速報+スレには 自分が酔っ払って書いたのかと思うような文章が多数あり(書いてないけど)。 同年代の音楽好きの一部には彼の音楽が原点になっている人間が多数いるんだろう。 The 60's kids have aged.

Pat Califiaとか、Pagliaと同じようなことを言っているようでもぜんぜんおもしろいと思えない。格が違う。やっぱり私は政治はわからんということか。


2006/03/25 (土)

昼帰って寝て夜また出てくる。がんばれがんばれ。

やはり安物イヤホンに我慢できず、 ヘッドホン (Senheiser PX 200)をもう1台買ってしまう。この保証書を利用して 断線したやつを直すという姑息な手段を使ってみるつもり。

CD買い物に行きづまっているのが感じられる。クラシックはもう一通り集めたので、 作曲家ではなく演奏家から行くしかないだろう。

しばらく絶食とかするべきではないだろうか。月曜過ぎたら精進して新年度に備えよう。


2006/03/26 (日)

朝。やばい。

あたりまえのことなんだろうけど、今ネットその他のメディアを通じて「ジェ ンダーフリー」とかを叩いている人々ってのは、意図的にデマをばらまいてる し、かなりきちんと組織化されているんだよな。主張と手法がほとんど一様に なってしまっているのが、その集団がたいした多様性をもっておらず組織化さ れていることを感じさせる。中心になってものを考えている人数もそんなにい ないはずだ(そうでなければよほどものを考えることができない人々の集団 だ)。サーチエンジンもどうなんだろうか。統一協会かもっていう話があるよ うだが、そんなに力があるとも思えないよな。どうも信じられん。あちこちの 団体から少しずつ金と労力が出てるとかそういう感じなんだろうか。男女同権 ぐらいのことに反対しなきゃならないひとびとってのはどういう人々がなかな か分からない。見えないところでなにかが起こってるかもしれないってのはか なり恐い。ただの陰謀説ならよいのだが。

恐い先生退官最終講義。内容はよくわからんが気合いだけはわかった。

パーティー。 なごやかでよかった。 学生から敬愛されて退官するというのは、まさに成功した学者人生の印。 十分な業績も残したし、(一般社会からの評価はともかく)同業者からの評価は高く、教育者としても一流だった。 教えを受けた人びとは遠くからも(おそらく自費で)大集合で、実質クラス会のようだ。研究室の同年代の集団も見事に出世したり、とにもかくにもサバイバルしたりして全国(世界中?)に散っている。 「「学恩」とかってのを感じるのは小学校の卒業式以来だなあ」とか言う人もあり。 第二の研究する人生もうまく行くことを望むです。

やばいので二次会は出席せず。


2006/03/27 (月)

朝から泣きながら研究室。けっきょくしあがらず。

午後研究会。泣きながら発表。だめだめ。うう。


2006/03/28 (火)

昼過ぎまで寝てしまう。 雑用電話に起こされ、大学で雑用。ごめんなさいごめんなさい。

いまだに首まわらず。昨日より悪くなってる。これは肩こりなのか?

だめ。なにもできず。

昨日あばれたメモ。

「サルトル意識せずにフーコー読むのはどうか」

(これは今日も本気でそう思っている。なぜ同じ文脈で論じてやらないのか私には理解できない。なんか国内での受容の方法に問題があるのではないかと思う。でもまじめにやる気はない。)

「デリダやフーコーやラカンは狭い意味では哲学者じゃない。それにそういうものを勉強するのは生産性が低い」
「生産性ってどういうこと?」
「うーん、読んで知識が増える感じ。ナイフが研がれる感じ。 デリダやフーコーやラカンの名前を出さずに引用して 論文書いてもちゃんと読めるものになる感じ。」

(これはよい答だったと思うが、今思えば、もっと正直に 「パラフレーズしたら論文になる感じ」「そのまま剽窃できる感じ」と答えてもよかったろうと思う。ヒュームだったらパラフレーズしたら「論文」になるんじゃないか。もちろん価値はないけど。「狭い意味」の哲学者ってのは「私が考える哲学者」ってことだよな。)

「女性(のセクシュアリティ)のモノ化は商品化に先行するってのはどうか。性は資本制のもとで〜」
「女性はもっと昔からモノ化されてました。」

(婚姻制度とモノ化と商品化が多くの人のなかでごっちゃになっていることがわかった。これは分析の必要がある。婚姻と性愛がごっちゃになっているのもあり。)

「恋愛や性愛ってのは近代的な〜」
「ギリシア古典でもなんでも、読めばなんのことを書いてるか理解できるっしょ。 あんたら、万葉集や源氏を(共感的に)読んだことないんかいな」

(性愛と「ロマンチックラブ」の区別をちゃんとしないと。 ルージュモンも実は読まれずに使われている一人だし、 そういうこと言う人びとが国内の古典をどう読んでいるのか考える必要がある。もちろん、国内で明治後半から大正にかけていろんなことがあったのはわかる。)

「ジュディス・バトラーは〜」
「バトラーがウケたのは、 「クイアでゴー」という結論だけで、そこまでの論証が評価されたわけではないと思います。『ジェンダートラブル』で参照されている文献ちゃんと読んだんですか? 特にファウストスターリングがどういう立場にいるか理解してますか? 最近続々出ている生物学系の本に目を通してますか?」

(デリダやフーコーはこれから読んで直接叩く気はないけど、バトラーは読んでしまったから目の前に出てきたら叩く。)

「生産性」についてはもうちょっと言うべきことがありそうな気がする。 おそらく「現代思想」な人びとがだめなのは、 フーコーなりバトラーなりデリダなり読むのでせいいっぱいになってしまって、 それが参照している文献を読むことが(時間や労力といったリソース的)にでき なくなることだろう。あるいは、そういう検証を拒むなにかがある。 ヘーゲルやキェルケゴールの研究者なんかもそういう傾向がある。 一方、ヒュームやミルを読むのでせいいっぱいということになることはないだろうと思う。 カントだってがんばれば読める。おそらくこれが言いたかった生産性。

難しくても価値があることが わかっていれば読むわけだ。でもそれは価値のあることを書いているひとが 「あれは価値がある」と言っているのを信用してそうするわけで。古典で残っている ものはほとんどすべて読む価値があることがわかっているわけだが、 はたしてデリダやフーコーやラカンにそういう価値があるかな?すでにラカンは 価値がなくなっているようだが、残り二人はどうなるんだろう。


2006/03/29 (水)

朝から。だめだめだが授業準備とかしておく。首は少しよくなった。

だらだらしているとあっという間に夕方。

夜、アルティで「第17回京都フランス音楽アカデミー アンサンブル・スペ シャル・コンサート2006」。メシアンの黒つぐみ、弦楽四重奏でフーガの技法、 世の終りのための四重奏曲。フーガの技法は途中で止まってしまって最初から やりなおしたりしてアレだったが、メシアンの「世の終り〜」はよかった。20 世紀ゲソダイ音楽最大の名曲のひとつ。CDで聞いているとそうは感じないが、 目の前でやってもらうと指揮者なしではかなり演奏困難なことがわかる。生で 聴けてよかった。これに比する曲ってのはそんなにないかもなあ。サルトルが 『存在と無』書いたりしてた時期なわけで、20世紀半ばまでのフランスはほん とうに力があった。


2006/03/30 (木)

延々と寝てしまう。午後からあわてて。雑用。わあ3月が終るう。

寮への新入生が近所の雑貨屋で衣類ケースを買うために行列する毎年の風景 あの雑貨屋はこの時期に1年分かせぐのではないかとにらんでいる。 また長い一年がはじまるなあ。新入生諸君の4年間がよい時期であればよいと思う。

それにしても寒い。夕方は雪がちらほら。♪Sometimes it snows in April〜。

いったん帰宅して正しい食事。 夜ふたたび研究室。どういうわけか暖房が入らない。

ここらへんから始めて、 ついにラジオフランス語講座初級を半年間聞き通した。(英会話上級とビジ ネス英会話とドイツ語初級も聞いた。中国語は挫折。) iPodとAudio Hijack Proは偉大だ。ある種の感慨あり。 パリのユミもケルンのケンもお元気で。ニコの家族もお元気で。 春からはドイツ語やめて中国語を加えるか。

ちなみにPodcastでの語学勉強はさすがに少し飽きてお休み中。新しいのを 探してもよいかもしれんが、NHKだけでおもしろくて十分な感じ。

どうでもいいが、ベルクの「抒情組曲」もかなり演奏困難な曲(これは聞い ただけでわかる)なので一度生で見てみたい。いったい世界で何組ぐらいが演 奏できるんだろうか。プロなら当然弾ける、という曲ではないような気がする。

http://www.cm.kj.yamagata-u.ac.jp/blog/index.php?logid=1471 Japan Skepticsが小松美彦講演会、か。どうなってんだ、と思ったら コメントにその旨の指摘あり。見物に行くかな。っていうか、 Japan Skepticsってどういう団体なんだろう。なんか滑稽なものが そこにあるような気もしないでもない。

久しぶりにキェルケゴール読んでみたり。 読んでも読んでも終わらず、既視感のある文章が何度も出てくる。 部分的には印象的だが全体としてなにが書いてあるのか把握するのが困難で、 まったくボルヘスの『砂の本』のようだ。

私はそもそもショパンやラフマニノフとかの音楽がよくわからんので、 そういうのを好んで弾くホロヴィッツというひとのよさもよくわからんのだが、シューマンだけはたしかによいと思う。


2006/03/31 (金)

だめだめ。でもこつこつ。明日から修士2回生に進級するつもりで。

夜明けが早くなった。雪が散っている。

いったん帰宅してシャワーあびたら寝てしまう。だめだめ。

午後もと学生の面倒見1件。

ごじんまり研究会というか茶話会。 ちまちま活動するのだ。


2006/04/01 (土)

昔のテレビドラマの『白い巨塔』とか見ると、 妻の立場とかが今とぜんぜん違っていて興味深い。

朝から。新年度のはじまり。とにかく部屋を片づけ書類を整理しなければ。

午後もと学生の面倒見。

授業準備。今年は去年よりかなり忙しいことが予想されるので 自転車操業になるのをできるだけ遅らせたい。いずれ自転車になるのは わかっているが。

学生さんたちの飲み会に顏を出す。なんか場違い。

就職活動にあたって怪しい会社を怪しいと見抜く技術ってについて考える。 大学としてある程度ガイドしておく必要はないんだろうか。


2006/04/02 (日)

夕方近くまで寝てしまう。ぬるい雨。

四月一日から「准教授」になる(昇進にあらず)という噂があったのだが、どうなんだろうか。人生四十年、これまで三水偏はたくさん書いたが、二水偏の漢字は一度も書いたことがなかったような気がする。「準教授」ではないのだろうか。

夕方から研究室。書類書きしなければならないのだが、心落ちつかず。したがって まず本を読む。

ネットワークメンテナンス。

前からPowerMac G5のCD/DVDドライブの調子が悪いのだが、 これはATAの普通のドライブを買ってくればつながるものなのだろうか。→Appleのサイトに 説明があった。http://www.apple.com/jp/support/diy/

コピー類の整理をしていると少し心が落ちついてくる。

NHKラジオ語学番組、ずいぶん変更があるんだな。英会話中級も上級も いい感じだったからあのまま続くかと思っていたのだが。ドイツ語の諏訪先生も そのうち再登場してほしい。ビジネス英会話は杉田先生がそのまま。安定感がある。

授業内容についてまったく考えていなかった科目があることに気づく。 まずい。


2006/04/03 (月)

好天。昼から。女子大生身体検査(もちろん私はまったく関係ないけど)。

あら、また大量のログファイルでディスクが溢れてる。なんだこれ。 AquaSKKが問題のようだ。

光学ドライブ発注の件でAppleに電話してみると、よくある硬直した対応に イライラさせられる。なぜコールセンターとかそういうところの人間は無能な のだろうか。ちゃんと応対ができないのならwebやメールで十分。てかそっちの 方がイライラが少ないだろう。故障その他クレームの対応ってのは企業イメー ジにとって非常に重要だと思うのだが、ああいうのはなんなのかな。トラブル 起こりやすい部署だから、どうしても態度が硬直してマニュアル通りになって しまうのは、まあ理解できるのだが、それにしたってひどすぎる。人間と会話 した気がしない。

ひとつには客と係の関係が突発的・一時的なものだからだろうし、対 応のよしあしの評価が昇給ボーナスその他に反映しないからではないのかとか 思う。問題が起これば責められることはあるかもしれんが、立派な対応しても 褒められることはなさそうな気がする。

チップ制とかにしたらいいんじゃないかな。対応が終ったあとに別の係に引き継いで「係 の者の対応はいかがでしたでしょうか。少額で結構ですので、チップをおねが いします。」とか。少しだったら払うけどね。

飲食店の接客でも、チップ制というのは仕事に対するインセンティブとして 悪くないのかもしれんな。日本の飲食店の接客は優秀だが、ときどきだめな店に 行くとそういうこと考えるよな。んじゃ大学教員もチップもらうのはどうか。 サービス業じゃないからだめか。

ちなみに、液晶を壊したPowerBookの修理費は12万円を越えるらしく、1.33GHzの 新品が買えてしまいます。廃棄しかない。無念。3年間ごくろうさんでした。

書類。夜までかかる。だめだめ。

WikiMedia。いい。WikiPediaもそうだが、 こういうのはなんか「私もなんかで社会に貢献したい」という気分を高揚させてくれるところがある。


2006/04/04 (火)

午前中会議。

あっという間に光学ドライブが届く。


2006/04/05 (水)

出張中。


2006/04/06 (木)

出張中。


2006/04/07 (金)

ひどい二日酔い。ひとは一生に何度ゲロを吐くのか。

帰宅。つかれた。

SSL VPNで学外から学内ネットに繋げられるようになる。なにもせずとも 学内のDNSも引けているようだ。なかなかよい。(しかし、IDとパスワードだけ で防衛というのは、初期の設計からするとどうなんだろうか。より危険になっているような 気がするのだが。)

調子悪い。

小沢一郎民主党党首に。いま左翼な人びとってのはどこにいるんだろうか。 共産党しかないのか。


2006/04/08 (土)

昼まで寝てしまう。午後研究室で雑用と授業準備。授業準備は雑用にあらず。

この時期にすでにオーバーロード。仕事と生活のパターンをちゃんとして、 仕事を先のばしせずに片づけていかないとあちこちで破綻しそうだ。物理的に移動したり雑用したり人と話をしたり メール書いたりすると心に波が立ってLife is sufferingな感じになる。 こういういつも人生の綱渡りしている感じってのはたまらん。 とにかく落ちつかねば ならん。本読むしかないよなあ。なんのかんのと言いつつ本読めた春休みはよ かったなあ。夏休みを楽しみに生きねば。

やっぱり自然科学の王様は物理学で、時空論ってのは王の中の王、諸学の帝王なん だろうか。これが物理学至上主義ってやつなんかな。狭い意味での哲学だった らやっぱり認識論が王様なのかな。論理学なのかな。やっぱり存在論なのか。 なんで王様の研究は学者のこころを引きつけるんだろう。「世界を知りたい把 握したい」というなんかある種の人にある根源的な(?)欲求に対応している からなのか。難しくて能力努力その他の多大な資源を必要とするところがかえって魅 力なのか。

「ウィッグ史観」はたしかにミスリーディングだよな。 だってあれは(まだ?これからも?)勝者じゃないから。

ライプニッツの時代ならいざしらず、現代で 本当の意味で物理学(とその哲学)を一からやるってのは、おそらくふつうの人 間にはできんよな。ていうか、物理学の本当の部分を知らずに終ってしまうよ うな気がする。天才秀才でも中年からでは無理だろう。どうなんだろうか。 それでも世界を把握するためには賭けてみる価値があるんだろうか。

私だったら物理学の哲学は物理学者のやるもんだとか思ってしまうわけだが。 人生を主観的に豊かにする方法はもっと他にもあるし。 そういう意味で世界について知りたいという欲求を私自身は 抱いたことがないような気がする。正直なところ一度すらないかもしれない。 世界も世界についての知識も私にとってたんなる所与。

結局心落ちつかず早々に帰宅。

ちょっとだけ円山公園で花見。東山三条に新しくできたジャズ飲み屋に入ってみる。 内装とかはあれだけど、ずいぶんレアなレコード持ってるなあ。


2006/04/09 (日)

昼起きて大学。授業準備その他。元学生の相談とかも。

ネットがつながらず苦しむ。SSH使えないとなにもできない。情報センターに人気はなく、 障害なのか仕様が変わったのかわからん。私にとっては電話より重要な基本インフラ なんで非常に困る。

夜まで。疲れて帰る。明日やろう。

中公のイヌイット本(岸上伸啓)読んだり。なるほど、「エスキモー」とい う呼び名は実はOKかもしれないんだな。倫理学者が好きな例の嬰児殺しや妻が 客人を性的にもてなすとかって話がどの程度本当だったかは書いてなかった。 それにしても文化人類学者ってのはあちこち動いたりいろいろ食ってみたりしてほ んとうに偉い。私にはできない。私が外国行くのが嫌いな理由の一つは食生活 の保守性だもんね。なんでも保守的だけど。 おそらく言語学者とかも偉い。そういう現地調査ができる人びとは、 なんのかんのといっても人間も生活すること(生きること?)も好きなんだろうと思う。


2006/04/10 (月)

なんとか早起き。雑用。学校をかけまわりごめんなさいする。

授業開始。衣笠。

中公新書の小林標『ラテン語の世界』おもしろいな。ちゃんとした学者ってのはよいものだ。


2006/04/11 (火)

なんとか起きたのにコタツでまた寝てしまう。まずいまずい。 今年は去年より睡眠的には楽なはずなのだが。(前期の午前中の授業は水曜だけ) 早起きして午前中に仕事して夜はちゃんと寝る、というパターンにしたいところだが。

書類〜。

うわ、研究室に百万遍図書館から「10年前の本返せ!どろぼう!」との電話。 生存を把握されたらしい。ごめんなさい。

2回生ゼミ。

夕方、なんだか調子悪くなってくる。肩が凝って目がしょぼしょぼ。 こらまずいなあ。

とにかくあわてず騒がず落ちついて。子どものころから「落ちつきがない」と 言われていたなあ。

夜、こらいかん。帰って寝るべし。

一寝。もっと寝ようとしても寝られず。 健康に問題があるひと、体力のない人などの たいへんさがやっとこのごろわかってきたような気がする。健康は傲慢への道なのかも しれない。キリスト教が病気好きなのはそういうことか(ちがうか)。逆に、 健康でなければ傲慢にはなれん。人間のアレテーとか考えてみたり。

どうでもいいことだが、たしかに各社が提供している「ブログ」で、サービ スが標準で提供しているトラックバックやコメントの機能を殺しているところっての は、なんか共通の奇妙な感じがするよな。(そういうところの一部は メールアドレスまでついてない。これは論外。)もちろん、webで文章書いてインデッ クスつけたりするのに便利だから既存のブログを使ってるだけってのはわかる んだけど。「設定」とかでトラックバックやコメント覧の機能を停止するとき にどういう感じがするんだろうか。(まあなにも感じないか。) 2ちゃんねるのような(擬似)匿名や、ペンネーム(ハンドル)なんか より、連絡チャンネルがないことの方がずっと気になるが、どうなんだろうか。 ネット文化的には、そういう到達性可能性の問題の方が、いわゆる「匿名」の問題より 異常な事態なんではないかという気がする。匿名であろうが実名であろうが、 「つっこみ」入れられないのはなんかネットの文化的伝統に反している。 ・・・あれ、そう思って 見直してみると、そういう方はたいてい実名なのね。なるほど。実名だから ネット上のコメント(あるいはメールアドレス)は不要、おれの話を聞け、 という感覚なのかもな。

これはむしろ、匿名で、かつなにもチャンネルがない人の文章は読む気にな れないと私が感じていて選択した結果だということかもしれん。実際この日記 は実名でメアド公開しているがコメント覧とか特に必要ないと思ってる一方 (書き殴りだし)、ハンドルで書いているものはなんらかの反応を期待してコ メント覧を開けてるもんな。


2006/04/12 (水)

なんとか起きる。1コマ目。謎の持ち回り科目「総合演習」ってやつ。 中高の「総合的学習の時間」というのはいつまで存続するんだろうか。

研究室で昼寝。ソファーが欲しい。

3回生ゼミ。今年は15人もいてたいへん。

まあ今年は少人数教育に力を入れる。前期は四つもゼミ形式のがあるので たいへん。

会議。

心落ちつかず、だらだら。夜死にそうになり帰る。 「やる気はあるけど、カラダがついてこん!」とかってCMがあったな。 そろそろ栄養ドリンクが必要なのか。んで早死するのはいやだな。とにかく 寝るべし。世の中の中年男性の大半がこういう状態なんじゃないだろうか。やだなあ。


2006/04/13 (木)

なんとか起きる。朝から。時間が飛ぶように過ぎていく。 はやく落ちつかないかな。

朝から体に乳酸かなにかが溜っているような感じ。やっぱりエクササイズによる積極的疲労回復が必要。

「名人戦、朝日新聞に移行か」。まずいんじゃないかなあ。まあ竜王・名人・王将 の三冠が三大新聞に対応ということ自体は悪くないのだが、王将の地位がいったん こんなに下ってからではなあ。将棋関係の記事はまちがいなく毎日が一番充実しているんで、 毎日に名人持っててほしいような気がする。 (朝日新聞読んで毎朝腹立てるのいやだし :-)

ほとんど本を読んだことのない学生にどう卒論書かすのか、とか。文章を 読んだことのない人が文章を書く動機なんてのは存在しないよな。彼女たちに 世界や人間はどう見えてるんだろうか。正直想像がつかないんだよな。

学内ネットワーク、なんだかDNSサーバのパフォーマンスが悪いと思うのだが。 FirefoxとかだとDNS引いてる間動作が止まってしまうので非常にストレスフル。

百万遍。本編は来週から

軽く走るとすこし体が軽くなる。

久しぶりにプロ野球など見てみる。昔は好きだったような気がするのだが (実は野球少年だったころもある)、どうもFA制度以降チームってのがなんだ かよくわからなくなって見なくなったような気がする。読売のキャプテンが小 久保とか、よくわからん。衣笠の偉い先生は阪神は誰が選手でも阪神なのだと か語っていらっしゃったが、ファンというのはそういうものなのだろう。しか し私はどのチームについても、とにかく弱くても中心メンバーは生え抜きで あってほしいとか思ってしまうが。でも金田とか張本とかあれか。 でも落合が読売に行ったころから見なくなってるな(中日は大丈夫だったようだ)。

一方、野球は個人スポーツなんだから個人を見ていればよいのだという気も する。とすると、キャラが立った選手が大リーグ行ってしまうのも見なくなった原因か。 サッカーなんかは、たとえばとりあえず宮本さえいればガンバだとか小笠原が いれば鹿島だとか思ってしまうのとどういう違いがあるか。

ところで、野球における「フォアザチーム」とかってのものが何を意味して いるかを理解している人はどれくらいいるんだろう。野球は個人のパフォーマ ンスがほとんどすべて記録に残る競技なわけで、フォアザチームがどういうこ となのかってのはわたしにはわからん。バントや進塁打のことか?それも数字 に残って評価されるだろうし。バックアップや中継は当然の仕事だろう。サッ カーやラグビーならすぐにわかるが、野球ではなあ。実は野球における「フォ アザチーム」ってのは「手を抜かない」「いっしょうけんめいやる」「ベンチで素直に応援する」とかってこと 程度しか意味してないんじゃないだろうか。まさか、「自信がないときは面子を気にせず素直に次のピッチャーに積極的にマウンドを譲る」とかじゃなかろう。どうなんだろうか。

「十五少年漂流記』や『蝿の王』や『漂流教室』で、遭難したのが女子だけ だったらどうなってたんだろうか。誰か想像してみた人はいるだろうか。そう いう作品があれば教えていただけるとうれしい。とりあえず「女子隔離もの」 を。『テルマ&ルイーズとか『バンディッツ』とかは集団の人数が少ないか ら考えているのと違う。最低10人は登場させたい。女子だけの『バトル・ロワ イヤル』でも可。これはエロパロ系にありそうな気がするのでぜひ教えてほし い。「大奥もの」がそれに近いのだろうか。でも潜在的な男の目と力があるっ てのでちょっと違う。まあそういう想像するときに男の目を意識せざるをえな いだろうと考えてしまうのがジェンダー問題なのか。チャングムの世界が完全 に女だけだったらどうか。男の目と応援がなければチャングムはああいう行動 をとったろうか。物語として落ちつきが悪かったり平板になってしまうだろう か。ロビンソンクルーソーのフライデーが女だという物語設定はありえるか。 不道徳でデフォーには書けないものになるか。そういや、ロビンソンクルーソー が女ロビン・クルーソーとかって物語は可能か。『女水滸伝』『女三国志』は どうか。実作はあるだろうか。


2006/04/14 (金)

なんとか起きる。昨日よりはずいぶん楽だ。やはりエクササイズは重要。

修士の授業は受講生なので不開講ということでよろしいらしい。

3コマ目講義。あら、人数少ない。 人気がないな。 やりやすそうだ。教室を小さいものにしてもらってみっちりやろう。

4回生ゼミ。


2006/04/15 (土)

13時間ぐらい寝て回復を図る。睡眠が一番。

午後大学で授業準備その他、のつもりだったがお客と遊んでしまう。

某医者と軽く飲む。ちょっと飲んだだけで気分が悪くなる。

Windowsはトラブルが起こると問題の切り分けが難しくて対処しようがない。 世の中でどれくらいの家庭に「なんだか調子悪くなってそのまま」放っておかれている PCがあるのだろうか。


2006/04/16 (日)

昼前に起きて午後大学。土日は数少ない心落ちつけることができる 日なので有効に使いたい、が。

Windowsシステム入れかえに失敗したまま潰れているPCを UNIXマシンに再生したいが、起動フロッピーをどうやって作るかという問題が。

そんなこと考えずとにかく心を落つつけて仕事。と、またネットワーク不調。

春休みはあんなに早寝早朝起きが可能だったのに、なぜこの時期はできないのか。

某所の「イベント」を見物に。 なんかこの「イベント」という言葉には抵抗がある。たいした出来事じゃないのに。 予定されているのに。「ショー」じゃだめなのかな。もうちょっと観客が参加している という感覚なのかな。やっぱりそれは参加者にとっては重大だという含みがあるんだろうか。


2006/04/17 (月)

寝坊してたいへんまずい状態。とにかく研究室行って レジュメのプリントアウト。

衣笠。喋りすぎで学生さんを混乱させているような気がする。いかん。

私は授業中ついうっかり「キチガイな議論」「これはガイキチですね」という表現 を使ってしまうのだが、学生さんからのコミュニケーションシートに「その言 葉は障害者差別を含んで聞こえるので(意図はどうあれ)使うべきでないだろう」とい う意見あり。おそらく正しい。でも、「プラトンのここの議論はキチガイ」 「カントの〜」「ウィトゲンシュタインの〜」というときの「キチガイ」をど う言いかえればいいのか。おそらく私が「キチガイな議論」というときには、 「不合理」「非論理的」ではなく、むしろ「哲学的には正しいかもしれないが 他のさまざまな理由から受けいれにくい」ような議論を指すのに 使っているようだ(人格について使うことはほとんどない。肯定的な評価を含 むことも多い。)。おそらく一番適切なのは「度を越している」「おそらく relevantな何かを見失なっている」なのだが。「クレイジー」?いや、 やはり「日常的な直観に反する」が一番適切だな。でも「直観に反する」では おそらく学生さんにはインパクトが足りないだろうという感覚があるから、 もうちょっと刺激的な言葉を使いたくなるんだな。でもそこまであざとくする必要はないだろう。

とにかく授業時の表現 には気をつけるべし。刺激的な表現をわざわざ使う必要はない。哲学とか倫理学とか どうしても刺激的にしたくなるけど、もっとこう、 淡々と進む授業を理想とすること。わかる学生は十分わかってくれる、というか 、あざとい授業、ウケを狙う授業はかっこ悪いのだ。

そうかなるほど、光市事件のドタキャン弁護士、死刑制度反対派かあ。マス コミでバッシュされはじめているようだが、死刑反対派としてああいう方をトッ プの方に置いておかないとならんのはどうなんだろうか。一方、被害者遺族の 彼は、年月とともにまっとうな人間に向かって着実に成長しているのを感じさ せる。正直なところ彼には以前から人間的な魅力の片鱗を感じていて、そうい う彼が被害者であったことで裁判所や世論が動かされるかもしれないなと思う。 世の中は必ずしも必然によって動くのではなく、少数の人間の資質によって偶 然的に動くこともある。それがよいことなのかどうかはわからん。


2006/04/18 (火)

早起き。朝から。毎日この時間に起きられれば一日を有効に使えるのだが。

正しい事務仕事は清潔な机から。引き出しを有効利用して机上には モノを溜めないこと、ってのはわかっているのだが。 新入社員教育とかどうしてんのかな。私も受けたい。挨拶とかファイリングとか。

きれいになった机で午前中ばりばり書類を片づけ(うそ)、昼会議。午後もばりばり書類作成やら 人足の手配やら。手際のよい人に仕事を手伝ってもらうとあっという間に終わる。

ここしばらく「真逆」って何と読むのか悩んでいる。恥ずかしくて人に聞け ない。→「まぎゃく」らしい。使ったことないし聞いたこともない。これは日 本語の発音体型にはない言葉のような気がする。いわゆる湯桶読みだし、発音 しにくいし、諧謔も特に感じないのですぐに消えるだろう。しかしこういう新 語についていけず、いろいろと考えはじめるようになったら完全なオヤジだな。 おそらくこの日記でもこの「新語についていけない/疑問を感じる」というタイ プの記載ははじめてなんじゃないだろうか。「れる/られる」のときになにか書 いたか?

ということを書いたらまさに次の時間に学生がレジュメに書いてきて、実際に「まぎゃく」が発音されるのを聞く機会を得た。2回生ゼミ。

MacBook Proが欲しい。安い方でよい。

夕方には机はもと通りに。日が暮れる前に帰る。日が長いのは素敵だ。きっと 私のご先祖さまはもうちょっと緯度の低いほぼ熱帯なところの生まれなんだよな。

「まぎゃく」は「まったく逆」の省略なんだろうな。そう思えばわからんで もない。発音というよりは、「真(ま)」が文字として使われているのが意外 だったんだな(「真人間」と「真心」ぐらいしか思いつかないし、古い感じがする。)。それなら私の感覚では発音は「まっぎゃく」になりそう なのだが、学生は「まぎゃく」と発音していた。


2006/04/19 (水)

早寝早起き。毎日こうありたい。

1コマ目総合演習。

3回生ゼミ。今年は少人数の授業が多いような気がするが、 気のせいか。とにかくいろいろ鍛える。

「世の終りのための四重奏」のスコアを入手する。長大で聞いていると気の 遠くなるような第5曲や第8曲がたった3ページぐらいしかないのにショックを受ける。 Infiniment lent, extatiqueとかExtrêment lent et tendre, extatiqueとかってテンポ指示(♪=44とか36とか)。キチガイ。

学生の個人指導1件。


2006/04/20 (木)

朝起きるが、早起きとまでは言えない。大学へ。 あと1時間早起きするべきだった。この1時間がけっこう大きい。 8〜10時より7〜9時の方がずっと価値がある。 午後1〜5時なんてのは早朝の2時間に比べるとゴミのようだ。なぜだろう?

というわけで某雑用が片づかず。

百万遍。

7時のニュースで韓国との領土問題を大々的にやってる。なんかこうはっき り敵対的な作りなのは珍しいな。まあ仲が悪いのをはっきり仲悪いと認めちゃ うのはありかなあ。国としての関係が以前よりずいぶん近く親密になってきた ってことなんだろう。これからいろいろ喧嘩していくんだろうなあ。

めでたく『生命倫理学と功利主義』が出版された模様なので宣伝しておこう。 編者と編集者が優秀でなかなか読みごたえがある本になったような気がする。 これによって京大まわりは邪悪な功利主義者が跋扈していると思われるかもしれんな。

今期のNHKラジオフランス語初級編はいきなり最初から飛ばしていて勉強になってしまう。雰囲気が硬いのがかえって新鮮だったり。ドイツ語はこんなものかな。

ぼーっとNHK見てると、演歌番組もアレンジの人とか 誇りをもって複雑なことしてがんばってるんだなあ。

口の中が気になる。舌と右ほおの裏に血豆ができている。 以前にも2回ほど舌にできた(すぐに消えたが)。口腔癌?ちがうか。ヘルペス? なんかやだなあ。


2006/04/21 (金)

ジョージ秋山『ラブリンモンロー』

早起き。9時までに懸案を一つ片づけることができた。早起きはすばらしい。

スキャナを手に入れて以来、レジュメとかになんかイラストを入れたいなと 思っている。自分じゃ描けないから好きな漫画からということになるわけだが、でも これでは問題になるだろうか。しかしジョージ秋山先生は最強の倫理学マンガ 家であるからして(岩明均じゃだめなんだよなあ)、ぜひどっかで使いたい。

講義。

4回生ゼミ。

百万遍の新歓コンパに。よっぱらう。 巨大オケとか海外公演とかおかしいんじゃないかとか。 音楽倫理学とか。吹奏楽に対する差別と偏見はどうにかならんのか、とか。 説教おやじ。でも説教おやじになるため 生きているので別に悔いなし、とは言えんな。だめな中年オヤジになりつつある。 若いってのはそれだけでよいことなのかもしれんな。



2006/04/22 (土)

昼から研究室。胃もたれ。

岩波新書っていまどうなんだろうか。最近のはまともなものがないような 気がするのだが。中公新書はがんばってる。ちくまは玉石混淆というやつか。

ぜんぜんだめ。調子出ず。酒飲むのは疲れを増やす。やっぱり早寝早起きして午前中使わないとだめだ。


2006/04/23 (日)

ゆっくり起きてとりあえず午前中から。 ひと仕事。

いま見ると、「フェミニスト倫理学者は、なぜ愛ではなくケアについて語るのか」 ってのは非常によい問いだよな。

おそらくloveといってふつうに連想されるerotic/romantic loveやparental loveのよ うな個別的なものに向うpartialなやつと、キリスト教の伝統で言われる agapeのような普遍的人間に対するimpartialなやつとの中間(?)にあるもの を指そうとしているのかもな。また「ケア」はerotic loveやparental loveのよ うに自然的・自発的・意志とは無関係なものでもない。ケアは個別的というよ りはむしろ特殊的で、社会的役割によって課せられる徳や義務にかかわる、と かってことになるんだろうか。看護師が患者をケアするのは個別的なもんじゃ ないからな。そういうんでは親の子に対するケアと看護師の患者に対するケア なんかをごちゃにして論じるのはちょっとまずいかもな。それにloveから連想 される「献身と犠牲」とかからも距離を置こうとしているのかもしれん。ネディングス とかクースとか読んでみるか。

なんか最近自分の体臭がきつくなったような気がする。オヤジ臭?

それにしてもちくま新書の玉石混交はどうにかならんのだろうか。 なぜぜんぜんダメな本とまともな本が混在しているのか。編集者まかせで編集部としての ポリシーのようなものはないのだろうか。


2006/04/24 (月)

忙しい。

時間がないと、まともに思考することができない。

やっぱり学者には暇が必要だ。というか、ちゃんと学者認定されているひ とには勉強する時間が与えられますますまともになり、 だめな人間は考えてまともになる時間がない、 ってのが現実だよな。格差を是正せよ!なんちゃって。

やっぱりひとの話はよく聞かにゃならんな、とか。少なくとも、 複数の人間から同じことを指摘されたら自分がまちがっていると 考える必要がある。他山。


2006/04/25 (火)

いろいろ苦しい。目がしょぼしょぼする。

その後別の人びとと飲み。 初対面の人に失礼なことを言ったかもなあ。 っていうか、知らない人とは近づきにならないようにしてるんだよなあ。 この癖はどうにかならんのかな。適応?


2006/04/26 (水)

しょぼしょぼ続く。

もうちょっとすれば連休で一息つける、か。

名人戦・順位戦問題気になる。だめなトップをもってしまった組織の 構成員はどうするのか。もとは無能な人間がネット関連事業やったことのようだが、 そんなん最初から誰だってわかってたよなあ。なんでその時点で止められなかったのかとかも。


2006/04/27 (木)

なんとか起きて朝から。眠いだけじゃなくて調子悪い。なんか吐き気(二日 酔いではない)。人生は苦であり病は苦である。人生の苦の多くが煩悩を捨てることによって 避けられそうなのはわかるが、病や老いはどうするんだ。

だめ。百万遍休講にしてしまう。家に帰りつくなり寝込む。キーボードを打つどころか、寝返り打つのもしんどい感じ。ひとによっては「金縛り」と呼ぶかもしれん。もうちょっとで連休なのに。健康管理はプロの基本。 すみません。

世間はホリエンモン拘置所から出所とか。平和だ。ピース。


2006/04/28 (金)

ねっぱなし。昼前に起きる。休講にしようかと思ったが 思いとどまる。

これってあれだよな。「過労による突然死」とかってのが他人事じゃないって ことだよな。休むべきときに(事情を勘案せず)休めるのが 私の(正しい)自己愛であり徳なのかもしれない。 健康診断が待ち遠しい。

講義するがだめだめ。頭まわらず目もしょぼしょぼ。やっぱり休むべきだった。

学生面談1件。

どんどん悪化して歯まで痛くなる。目を開けていられない感じ。 ヨガの眠りに入る前のレインボーマンはこういう感じだったのだろう。 バファリン飲んで寝るしかない。


2006/04/29 (土)

延々寝る。事務に用事があるのを思いだして大学に這って出くるが、 なんと休日。目は二重まぶたのまま(調子悪い証拠)。

大学の御仕着せのメーラーは、ActiveMail!っていうweb mailなのだが、これの SPAM判定が非常に怪しくて必要なメールも「迷惑メール」に分類されていたようだ。 こらまずい。もう取りもどせないのもありそうだ。動作は鈍いし。最悪。

寺町に行ってみるが目当てのもの は見つからず。

学生面談1件。

某宴会。 諸先輩方の御尊顔を拝する。あまり飲まないようにしていたが やっぱり気分悪くなる。死ぬのかなあ。

とにかく寝よう。


2006/04/30 (日)

初夏を感じさせる空。 昼前まで寝て、やっと回復しつつある。まだ調子悪いがとにかく落ちついて授業準備。

卒業生相談1件。

あら、また目がしょぼしょぼしてきた。 やっぱり帰って寝ることにしよう。

あ、今月はこれで終りなのか! まずいまずい。

帰宅してまた延々寝て起きると、少し頭が晴れている。落ちくぼんで 三重ぐらいになっていた瞼も二重に。(私の調子は左のまぶたを見ればわかる。)

そういや、昨日はいまだに「メールは使わん!」という方もいらっしゃって 敬服した。哲学者というものはそうでなければならん。ほとんど世捨人だが、 それも哲学者の一つのあり方だと思う。(もちろんすべての哲学者が世捨て人ではない。)

公衆電話を見つけられなくて困ることが多いから、 携帯電話買おうかな、とか考えているわけだが・・・やっぱりやめよう。

そういや最近iPodが頻繁にフリーズするようになった。リセットすりゃ立ちあがるのだが、ディスクに欠けが出たかな?

少し仕事するとやっぱり目がしょぼしょぼ。寝るか。


2006/05/01 (月)

寝ても寝ても。でもなんとか起きて授業準備。

衣笠。

コンタクトレンズも新しくしなければ。あれ、今使ってるやつは5年も使ってるのだろうか。まさかな。

今日もとにかく寝られるだけ寝よう。睡眠にまさる養生なし。

ひさしぶりにテレビ(「ポップジャム」)見たり。ははあ、これが大塚愛か。 はじめてじっくり見た。心技体そろっているというか、たしかにすさまじい人格の勢いがあるな。一時期のモーニング娘や松浦亜弥にも同じものを感じたことがある。 よく知らんが、おそらく芸能人生のピークにあるのだろう。

パフィー/奥田民生(「モグラライク」)は、どうなんだろうか。奥田民生 先生の曲も久しぶりに聞いたが、なんだか10年ぐらいずーっと苦しんでいるよ うな気がするが、気のせいなんだろうか。ヒット曲あるのかな。っていうか、 ほんとに才能あるんだろうかとか。「ヒット曲なんていつでも書ける」と思い つつなかなか満足いかない、とかそういう方向ではないのか。なんだか心配だ。 本気で心配な気がするが、気のせいかなあ。

そういやどうでもいいのだが(テレビ見てて連想したわけだが)、最近昼前に ラーメン屋(とんとん来」)に行くと、どういうわけかカウンターをホストが 群れで占拠して埋めつくしているところに出くわす。汚い、臭い、マナー悪い、 でどうしようもないのだが、あれに遊んでもらってよいというのはどういう女 性たちなのかなあ。興味ある。いや、仕事しているときはもっとちゃんとして いるのかもしれないし、まあ朝〜昼に群れをなしているのは、若くて未熟で稼 ぎの少ない層なんだろうな。仕事(?)にあぶれたりお店に搾取されている人 びとなのかもしれん。ほんとに朝まで働いて酔っ払ってお腹が空いてラーメン ぐらいしか食えないのかもしれん。ちゃんと稼ぎのあるやつはさっさと帰るか 仕事(?)するかしているだろう。朝一番早いのはパン屋のお兄さんで、夜一 番遅いのはホストのお兄さんだ。そう思えば「がんばれ、ホスト君、体に気を つけろよ」なのかどうか。

そういや今朝8時ごろは今熊野周辺をホスト風2人と女子大生風1名がだら だら歩いていた。 大丈夫なんかいな。

げ、数カ月以上eguchi@yonosuke.netへのメールをロストしていた模様。 メールしてくれた方々(おそらくこの日記の読者)ごめんなさい。 メールまわりはサーバー動かしているといろいろ面倒なので、どこぞのフリーアカウント使うか。Gmail試してみたいのだが、アカウントのもらいかたがわからん。・・・ サイトを発見したが、怪しいのでやだ。誰か招待状ください。


2006/05/02 (火)

昼から大学へ。ネットワーク工事で仕事にならず。 でもメールが届かないのはよいことかもしれない。

夕方帰宅。今日はお休み。

Windows XPはディスクエラーがあっても自分でそれを申告してくれず、 どんどん遅くなるだけ。 ディスクチェックするには、マイコンピュータ→「ハードディスク」→ プロパティ→ディスクチェック。両方とも「修復する」にして 「検査」すると「再起動後にどうのこうの」と出てくるので再起動。 (セーフモードでどうのこうのするという手もあるかもしれない。) これのどこがユーザーフレンドリーなのだろうか。世の中で使えるのに死に絶えている コンピュータは何台あるのだろうか。

Gmailの招待状をいただいた。ありがとうございます。感謝感激。 三つぐらいアカウント作っておく。

BSでWHOの番組(キッズアーオーライ)見たり。楽器壊すのだけは許せん。許さん。


2006/05/03 (水)

午前中から大学。締切迫る。

Gmailは操作性も速度も優秀だ。(キーボードショートカットがすげえ) ビッグブラザー候補ナンバーワンはやっぱりgoogleか。できれば (アカウントの切り替えが簡単だといいのだが、まあ無理だな。) ケータイなるものを買ってしまう。au。 公衆電話がわりに持ちあるくのにこれはやっぱり高いか。 本体0円、月2500円ぐらい。これ以上安いのはないようだ。

机の上を片づけ、心を落ちつける。

落ちついたころにはもう春の日もとっぷりと暮れて。うーん。


2006/05/04 (木)

早起き。朝から。まずい。

Garageband Jam Packとか大量にインストールしたらディスクが足りなくなる。

あら、GmailってPOPもSTMPも使えるのか! すげえ。ビッグブラザーすごすぎ。 googleの本部に攻撃が加えられたら世界が混乱するんじゃないか。

これでいちいちSSL-VPNかなんかで大学につなぐ必要がなくなったわけだ。 大学のアドレスは大学でだけ読めばよろしい。 しかしまあ、なかば世捨て人になりつつあるので メールも最近ではあんまり届かないから、メールアドレス集めても たいした意味はないのだがなあ。

某サーバーのpostfixも止める。もうメールまわりで悩むのはやめ。

と遊んでないで仕事しなければ。

と書いた矢先から遊んでしまう。いかんいかん。


2006/05/05 (金)

青葉香る初夏ってやつ。

非常にまずい。昼から。また机のまわりの片付けから。

苦しむ。

FireFoxは1.5.0.3になってずいぶんパフォーマンスがよくなったようなので ふたたび(時々落ちる)safariから乗りかえる。

部屋のなかにいるのに、顔がほこりっぽい。

夜、目がしょぼしょぼに。今日はもうだめかな。


2006/05/06 (土)

昼前から。大学は事務の人々は働いているようだ。偉い。

目がしょぼしょぼ。

まだ苦しんでいる。


2006/05/07 (日)

久しぶりに地べたで寝てしまう。 そういや自己嫌悪とかって言葉があったなあ。自分の馬鹿馬鹿馬鹿。氏ね。

ショックを受けて立ちあがれそうにない。


2006/05/08 (月)

なんとか起きる。最悪。面談1件。

衣笠。誤認して学生さんに退席を命じてしまう。最低。最悪。 深く反省し、来週謝罪すること。

運気が最低な感じ。 ここしばらくの食事が悪いのかもしれない。 やっぱり家で食わねば。


2006/05/09 (火)

苦悶と後悔が続く。

昼から。仕事やまづみ。2回生ゼミ。

ベロフのNHKラヴェルピアノ教室、よい。あれ、彼のラヴェルは持ってなかったのか。

メールは全部Gmailに転送して、大学でも家でもgmaiからPOP。快適になった。 実際にはメールなんてほとんど届いていないことを知る。まあそうだよな。

夜も研究室。


2006/05/10 (水)

1コマ授業。

3コマ3回生ゼミ。


2006/05/11 (木)

なんとか起きる。

百万遍。頭がなにも動かずまったくダメダメになる。

・・・あれ、これ脳梗塞とか悪い病気じゃないだろうな。 一過性脳虚血発作? 頭痛とかしびれとかはない。ろれつも大丈夫だとは思うが・・・ でも連休前ぐらいから思考も感情もなんかおかしいぞ。私は超ハイリスクグループなのだった。 血統も恐い。恐すぎる。一回病院行こう。高脂血症は治療してもらうこと。

大事をとって早々に寝る。


2006/05/12 (金)

なんとか起きるが、いくら寝ても目がしょぼしょぼ。 頭にも霞がかかっている。生は苦であり病は苦であり老いは苦である。

東山武田病院(もとJT)に行ってみるが、 どうも受診すべき診療科がないような気がするので 大学の診療センターへ。まだ年も若いし血圧も低いし運動障害も出てないから だいじょうぶじゃろうが、例の一過性虚血とかってやつかもしれんから 医者紹介してやるから見てもらえということ。一回輪切りにしてもらおう。

しかし頭まわらん。マジンガーだけでなくパイルダーやそのなかの人まで心配しなきゃならんのか。

宿泊予約はYahooより楽天の方に一日の長あり。

講義、ゼミ。 ぜんぜん頭動かず、寝ているようだ。目もしょぼしょぼ。 だらだら雑談していると、

夜中出てくる。やっと目が覚める。なんなんだ。と思ったらやっぱりしょぼしょぼ。

お腹が空いたが、健康上の事情から今日は食料を 持ちこんでいない。

週刊将棋の編集長更迭。ううむ。大丈夫か将棋連盟。


2006/05/13 (土)

うぉー。

だめ。これでいいや。移動。


2006/05/14 (日)

西宮大学で某学会。全体に人すくねー。

昼すぎには眠くてどうしようもなくなり、目もしょぼしょぼ。帰宅。西宮は近い。

実は昨日は三宮のホテルにとまったのだが、 なぜそんなことをしたのか自分でもわからない。兵庫県はすぐ近くだった。 三宮と西宮は違う都市だったようだ。自分でも関西に20年以上住んでいる人間とは 思えないな。なんか最近おかしい。脳梗塞でなきゃ若年性アルツハイマーか、 アル中か。

帰宅して寝て、夜「自分おつかれさん」とちょっと飲む。


2006/05/15 (月)

昼まで起きられず。

衣笠。頭まわらず苦しむ。

あれ、健康診断はまだかな。

とにかく寝るしかない。


2006/05/16 (火)

12時間以上寝る。いくら寝ても頭がまわらず半分寝ている感じ。目もしょぼしょぼ。

昼から。2回生ゼミ。

いろいろあって夜も研究室。

Gmail、あやまって「迷惑メール」になっているやつ2件。


2006/05/17 (水)

気づいたら地べたで寝ていた。人間失格。

頭さえず、いくらでも寝られる。


2006/05/18 (木)

Gmailはやはりまだ危険。

「全身芸術家」を自称する人を知っているのだが、 作品もたしかにちゃんと芸術している。うらやましい。「全身哲学者」とかってのは 無理なんだろうか。


2006/05/19 (金)

忙しくて自分を反省する時間がない。

GmailはMail.appさえ不必要でwebで使うようになってしまった。

夜飲む。


2006/05/20 (土)

胸焼け。昼から研究室。降誕会なる催し物をやっているようだ。部屋の片付け。

あ、今日はメンテでメールが止まっているのか。困る。

ひさしぶりに床屋。さっぱり。


2006/05/21 (日)

午後遅くから研究室。眠いが、心を落ちつけて仕事、と思うが、やはり頭がまわらん。

夕方某医者来訪。難しい質問をされる。 「内因」「外因」とかそういう 概念を知る。 「因果関係」について議論。 二人で判例六法ひっくり返してみたり。 条件説、原因説、相当因果関係説。 法医学っておもしろいなあ。

うーん、だめだ。帰って寝るべきか。


2006/05/22 (月)

早寝早起きして大学。久しぶりに頭の霧が晴れている。と思ったがやはり眠い。 といっているうちに寝てしまう。ナルコレプシー、じゃないよな。

衣笠。


2006/05/23 (火)

早寝したが早起きはできず。昼から大学。頭は晴れている、と思う。

某協会の事務。みなさんごくろうさん。

足の病気が悪化。病院行かねば。 ほんとにあちこちガタが来てるよな。


2006/05/24 (水)

早起き。

スプー。http://www.youtube.com/watch?v=R-fjqo3dNhg。たしかに笑える。


2006/05/25 (木)

なんとか起きる。頭まわらず。

非常識な行動1件。反省。

百万遍。


2006/05/26 (金)

なんとか起きる。頭の霧は晴れている・・・と、またいきなり寝てしまう。 なんなんだ。

一昨日の非常識な行動について教務から怒られる。すみません。 また始末書かと思った。

最近は「世界の民族音楽」を聞いている。いろいろおもしろい音はあるなあ。 特にトルコの軍隊音楽やシリア、それにジャワの音楽が。

書かなきゃならん書類が山積みなのだが。

落ちついて今なにをしなければならないのか考えるために 夜も研究室。しなきゃならんことをリストに書き出してみたり。

プリッツは名作スナックだなあ、ポリポリ。

秋から聞いているラジオフランス語講座初級、今期はなかなか進度が早い。 落ちこぼれそうだ。けっこう聞きとれるようになってきたような気もするが、 口をぜんぜん動かしたことがないのですぐに忘れそうだ。数字の読みを毎回やっ てくれたのがうれしい。スキットの内容はもうひとつおもしろくない。ドイツ 語の方はけっこうおもしろいのに。ドイツ語中級もよい。あとフランス語中級 で『星の王子様』。これは子どものころ読んだという覚えしかないのだが、今 見る(聞く)となかなか難しく繊細な話なのだなあ。こどもにはわからんよ。 英会話上級はつまらなくなった。ビジネス英会話は楽しめる。podcastはちょっと飽きてしまい、 落語以外聞いてない。

MacのAddressBookのデータをCSVで出力することはできないのだろうか。 Gmailに読ませたいのだが。vCard形式をCSVにできりゃいいわけだが。 perlやなんかでできるのはわかるが面倒なので放置。そういや最近コンピュータまわりに ぜんぜん時間を使わなくなった。よい傾向。

85%カカオチョコは苦すぎると思う。


2006/05/27 (土)

夜が明けるのが早くなった。

おや、どういうわけか今日はわりにサクサク事務仕事ができるぞ。いつもこれくらい処理能力があれば よいのだが。

いっきに色んな事務仕事。なんか失敗しているような気がするが、大丈夫だろうか。不安だ。

大事な書類が書けていないが。

午後帰って、夕方また出てくる。なんか街中に学生が溢れている。まあ大学 生活にも慣れて、よい時期なんだよな。図書館に大量に本を返す。しかしまだ研究室は本が本棚から溢れている。この部屋で演習を続けるのはどうだろうか。


2006/05/28 (日)

昼前に起きて将棋見ながらスパゲティを食いまた寝る。どろどろ。

夕方近くなってから大学。日が長くなってよい。

夜も研究室。最近iPodの調子が悪い。途中で勝手にポーズしてしまう。 なんどリセットしてもうまくないので工場出荷状態に戻す。Appleのサイトでは 「五つのRを試してください」とか書いてるが、そんなこと書くような製品ってのは どっか設計がおかしいんじゃないか。なぜコンピュータまわりは 不完全な製品が大きな顔をしているのか、私のような年寄には理解しにくいものだ。 というか、すでに今の若い人は「電気製品というのは次第に調子が悪くなるものだ」「絶対に思い通りには動かないものだ」と思っているのではないだろうか。「ソフトには必ずバグがある」とかってのはプログラマにとってはよい戒めなのだろうが、消費者がそんなものを認める必要はないんじゃないか。なんかおかしいぞ。

『星の王子様』の独善と攻撃性はどうにかならんのだろうか。

気づいたら寝ていた。


2006/05/29 (月)

朝帰って風呂入って飯食ってまた出てくる。しかしまた寝てしまう。

衣笠。

イダヒロユキ先生がフェミニストたちに長距離砲撃を受けている。ごめんなさいするだろうか。


2006/05/30 (火)

わりと早起き。午前中から。

約束して忘れていた2回生コンパ。さらに一人で某所で飲んでしまい、飲み過ぎ。


2006/05/31 (水)

ひどい二日酔い。サッカー見ながらゲロゲロ。 死にそうだが這って出てくる。朝1。ダメ大人。 バカバカバカ。

会議。

3回生ゼミ。終るなり帰宅して寝る。バカバカバカ。


2006/06/01 (木)

金縛りのような状態が続き、総計15時間ぐらい寝てしまう。なんなんだ。

オムニバス。共用プリンタで大量にプリントアウトしている人がいて レジュメがプリントアウトできず、 チョーク折りまくり、黒板爪でひっかきまくり。

百万遍。

しばらくお腹が空きそうにないので研究室に戻って仕事。

もう「ゴスパン」も「ラブコン」も「ハルヒ」もなんのことやらわからん。ゴスロリとノダメとハチクロぐらいまではわかったのだが。

世界民族音楽大集成(キングレコード、100枚組)のうち、 33枚分303曲ほど聞いた。三分の一か。中国を除くアジアから中東を通ってアフ リカまで。いろいろおもしろい音楽があるなあ。まだヨーロッパとアメリカ大 陸が残っているはず。

レポートというものは手書きの場合、鉛筆ではなくペンで書くのが常識。 ちゃんと教えねば、ということを今日知ったような気がする。そういえばたしかに そうだったような 気がする。もうはるか彼方の話でよくわからん。 そういう指導をしてなかったのは問題だったかなあというような気がする。 たしかに履歴書手書きするならペンだよな。お手紙も鉛筆じゃおかしいよな。 でもボールペンでも可なのだろうかとか考えはじめると困ってしまう。 もはや私は手で文字を書くことなんかできないしなあ。困る困る。 まあ以後「原稿用紙にペンで書くものだ」と指導することにしよう。 ちなみにレポート用紙にレポート書かれるのは非常に困る。 せめて1行あけにしてほしい。

最近の暴飲暴食の成果がお腹で見事に結実している。ラーメン禁止だってば。 そろそろジョギングも復活したい。

と、ふと顧みれば、最近数少ない美徳であった徒歩通勤の習慣さえ怠ってい たことに気づいた。ラジオ独仏だけは聞いているが、 未聴のラジオ講座やpodcastがたまっているのもそれが原因。やっぱり忙 しいからといってバタバタしていてはいけない。ここんとこいろいろ続いてい る失敗の原因は、私が自分を見失なっているところにある。それに気づかなかっ たことがなんともはや。歩くべし。

日記は役に立つなあ。 徒歩と日記だけが私の学習と発想と自己反省の時間なのだ。歩こう。 ♪I'd walk before they make me run.

唐突だが、そういう世界のことはよくわからないし、もういまとなっては記 憶も定かではないが、そういうのは宗教と哲学の違いとかという難しい問題で はなく(それについては私ははっきりした見解をもっていないような気がす る)、「権利」とか「言論」とかもうちょっと取り扱いのわかりやすい問題に ついてどう考えるかとかそういう話なのではないかとか思ったような気がする。 とりあえずミルの『自由論』を読んでもらって、それについて議論してみては どうかとか。もちろん、信仰上ドグマは守らねばならんから学問は邪魔だとい うことになれば、そう考える人がが学問をやめるという道は当然ありうるだろ うと思うが、それを他の人や社会全体に要求するのはどういうことかというこ とはまた別問題だし。この点については私はどういう学者とでも、どういう信 仰者とでも時間その他の資源が許すかぎり議論できる(そして、もしかしたら 負けるかもしれん)と思っているが、それはまちがっているかもしれん。もち ろん誰とでも仲良くしなければならないわけではないし、最終的にはまともな 人間が生き残る公算が大きいだろうとも思っている。もちろん犠牲者は出るだ ろうし、これまでも大量に出ているだろうと思う。その犠牲者に自分がなりた いかと言われればもちろん答えはノーだが、いつかはイエスと言えるようにな りたいような気もするが、やっぱりノーだな。

特に仲良くする必要がないのなら、 そういうわけわからんのは無視すりゃいいのに、というのが 正直なところだが、そうもいかない理由があるのかもしれん。 でもまあ、そういういいがかりをつけさせることができるのもよいことではないのかとか。 まあ、環境がそうであるなら、なおさら、そういうのを相手にしたり しなかったり、そういうことを考える必要があると思うし、 そういう選択の余地がある自由(と力)を手に入れていると考えることは そういうことに悩んでいる人にとって悪いことではないような気がする。


2006/06/02 (金)

昼前から。講義。

AddressBookのデータはAddressBookExporterでテキストにすることができた。感謝。早速Gmailにインポート。 しかしこれはビッグブラザーに名簿を提出することなんだよな。

卒論ゼミ。

Google Calendarもよい。iCalより操作が軽快なのがたまらん。Googleすごい。 たしかにこういう技術にはワクワクするところがある。

2軒でいろいろ相談しつつ酒を飲む。 酒場店主に相談事をするようになると大人だ。だめな大人だけど大人。


2006/06/03 (土)

一日寝ていたかったが、大学で管理しているマシンがphishingの踏み台にされて いるのではないかという連絡で昼から。ユーザーアカウント1個パスワード破られていた 模様。sshで入ってこられてメールを派手にばらまかれていた。 アカウント停止。もちろん外部からのリレーは動かしてないからそういう心配はないものだと思いこんでいたのだが、最近のFreeBSDではsm-mtaなるものが動いていて、ローカルから外部への配送はできるようになっていたのだ。 sendmail_enable="NO"にしていたが、これは"NONE"と書かねばならなかったようだ。shellも使えないように しておくべきだったかもしれん。反省。

昼間は仕事にならず。帰宅。それでも少し気温があがってきて調子が出つつあるのを 感じる。ジョギング。私の御先祖はアフリカ出身だから気温30度前後ほしい。(少なくとも東南アジアだろう)

夜再び出勤。前期は土日をうまく使わないと乗り切れない。 ディスプレイの前でだらだらするのも意味があるのだ。

む、google calendarはSafariでは使えないのか。

iPodは「ディスクとして使う」にして、「ディスクユーティリティ」で検証 してみるとなんかエラーがあった。時々止まるのはこれが原因かな?修復でき たはず。

「ぷらっとこだま」というJR東海のプランがあることを知る。 次使ってみよう。「のぞみ」は速過ぎるんだ。

最近CDが見つからないことが多い。ゲッツのSweet RainとエヴァンスのYou must believe in Springが聞きたいのだが。どちらも2枚持っているはずなのに。

ベロフがラヴェル弾いてるのは左手協奏曲しかないのだろうか。

翻訳ってのは面倒なだけで苦痛。

最近デブになっているのは、スナック菓子やチョコを食べる癖がついているからもある。

ははあ、ぜんぜん知らないが、Gmailやカレンダーなんかが「Web 2.0」とかっ ていわれているものなのかな。たしかにこれまでの同じようなサービスとは ちょっと違う感覚がある。amazonやはてなやmixiも2.0なのかもしれんが、がやっている こととはちょっと違っているような気がするんだな。まだまだアイディアある奴が儲ける可能性はあるなあ。それにしてもネット関連うとくなったなあ。

もう情報倫理とかで業績でっちあげようとすることはないと思うが、 それでも2ちゃんねるもhatenaもmixiもgoogleも使っているのは自分でも偉いと思う :-)


2006/06/04 (日)

朝帰り寝て夜また研究室に出てくる。コウモリ男。

煮詰って部屋の片づけをはじめる。

どんどん時間が過ぎて行く。いかん。


2006/06/05 (月)

地べたで寝てしまう。ちなみに誤解があるようだが、私が地べたと書くときは 正確にはカーペットの上。帰宅して風呂あびて出てくる。

衣笠。

村上ファンド逮捕。こうしてお金持ちは皆裸踊りするのか。なんなんだ。 村上会見おもしろいなあ。圧倒的。やっぱり金もうける人たちは、皆ちゃんとキャラが立ってる。 すばらしい。うん、金もうけは悪いことだと思いませんよ。


2006/06/06 (火)

昼まで寝てしまう。

2回生ゼミ。

某君来訪某協会事務。ごくろうさん。

夜某所 で暴れてしまう。


2006/06/07 (水)

なんとか起きて総合演習。終わるなり地べたで寝てしまい、昼老師にしどけない寝姿を見られる。午後3回生ゼミ。会議。会議。

夜、百万遍音研コンサートへ。合唱団のメンバーにとって歌詞とは何かとか 考えたりしつつ時間を過ごす。トリの人のシューマン op.1 とベルク op. 1は、選曲も含めてすばらしかった。ベルクはえらい表現主義的というのかなんというのか、オリジナルな表現だった。前回ベトベンのヴァイオリンソナタの伴奏していて感心させられた人のようだ。(ベートーベンあたりではピアノは「伴奏」ではなく主役なのかもしれん。)


2006/06/08 (木)

昼前まで寝てしまう。いかん。

オムニバス割り当て終了。 百万遍。


2006/06/09 (金)

寝ていたかったが仕事があるのを思い出して朝から。

講義。

某君の日記を読むと、OD時代の私をおもいだす。 そう、研究室にも顏出せなくなるんだよな。孤独が最大の敵だ。がんばれ。

サッカーは代表戦しか見ないにわか男、 ドイツコスタリカ戦見る。すげー。なんで代表の試合しか見ないかというと、 クラブチームの試合を放映しているときが少なくて選手の名前や特徴とか おぼえられないからではないかとか。やっぱり鹿島なり磐田なりは全試合放送するべきで はないのか。京都をKBS京都で見ればいいのか。


2006/06/10 (土)

昼から。忙しい。

FirefoxのG5最適化版が見つからずに困っていたが、 Minefieldというのがあるようだ。Firefoxとの関係は不明。最適化版はhttp://www.furbism.com/firefoxmac/。うむ、速い。ついでにいろんなAds-onを入れる。便利だ。

夜ライブハウス。 音大きすぎ。 ちょっと飲んで落ちついてから帰宅。


2006/06/11 (日)

早起き。朝から。

と、研究室で寝まくる。いかん。急ぎの仕事進まず。

仕事ができないのは部屋が片づいていないからだ!

あれ、ビートルズの(正規)音源をコンプリートするためには、 いまだに1枚づつ買うか3万もするボックス買わなきゃならんのか。 たかだか170曲ぐらいしかないんだから10枚組10000円にしてくれや。iTMSでも 売ってないようだ。まあドル箱だからしょうがないのか。ばった屋の1枚300円ぐらいのさすがに 音が悪くてなあ。

firefoxはmine fieldではなくdeer parkにする。やっとどういう関係かわかった。

夜ふたたび研究室。また寝てしまう。

なんか忙しくて自分になってない感じがする。最近本も読めてないし。

やっぱり大学はDNS引くのが遅い。いらいらする。なんでだ。


2006/06/12 (月)

馬鹿げた大失敗してしまう。あいたたた。落ちつけ。

だめだめだからあえてサッカー見ないで寝るか。

見てしまったが、やっぱり私の嫌いな小野選手がやってくれた模様。 フランス大会であんなに美しいパスを決めた人間が、なんでこんなことに なってるんだろうとか。 代表チームは4年前と変わらぬ戦い方で、なんというか日本チームというのは 監督の意向とかかわりなくああいうのがカラーでしょうがないんだと途中まで思っていた。でもメンバーは それぞれ成長していて、 途中の宮本君とか中澤さんと川口さんとか皆仁王のように気合いがはいってたように見えたけどね。 最後までねばってたのがポキっと折れたように見えた。 まあ 代表戦しか見ないにわかだからよくわからんが監督が悪いんだろう。 NHK解説の人びとも「新しく入ってきた人が」「ショックが必要かも」とか。


2006/06/13 (火)

わりと早起き。


2006/06/14 (水)


2006/06/15 (木)

サッカー代表に「私語禁止」。これまではだらだら私語してたのね。信じられん。いまどき大学生だって どんなつまらない授業でも私語なんかしないよ。


2006/06/16 (金)

自分をふりかえる暇なく1週間が過ぎてしまう。

遺失物発見通知書なるものが届いたので東山警察署(旧松原署)まで取りに行く。

昼から。やっと温度が上がってきた。講義。卒論ゼミとか。


2006/06/17 (土)

けっこう早起き。百万遍に寄って研究室。心落ちつけて色々。部屋を一部片づけては 書類を発見し処理していく。

雑用がたまって 日程の調整が難しくなっている。とにかく心落ちつけるために歩くこと。

iCalにしてもGoogle CalenderにしてもYahoo Calenderにしても、 月間表示は「*今週*から四週間分」を表示してくれれば見通しがよくなるのになと思う。 紙じゃないんだから、1ヶ月表記するときに「月」にこだわる必要はないんじゃないだろうか。 ・・・と思ったら、Googleでは可能でした。"Custom"をNext 4 Weeksにすればよい。

あら、来週は楽しみにしている健康診断。

病院に行くヒマがないので、足の恐しい病の薬を薬局で。高いよ。 ついでに五本指の靴下も。

夜片付けもののために研究室。ネットが遅くてストレス。

恥ずかしながら、Excelで折れ線グラフを作るとき、 空白のセルがあるときに折れ線をどうやって繋ぐのか知らなかった。 「ツール」→「オプション」→「グラフ」→「空白セルを補完してプロット」。

ずっと小野のプレーのことが気になっているのだが、 ふと気になって、8年前のワールドカップの時に私は城を叩いていただろうかと検索。 ここらへん。20日と26日あたり。ふむ、 なんか屈折した共感だな。今回の小野に対する感覚とはまったく違う。 正直、もし8年前の自分が「城はニヤニヤしていて不真面目でいかん」なんて 書いてたらどうしようかと思った。


2006/06/18 (日)

昼前に起きて日曜はボンゴレの日。続いてまた寝る。午後起き出してくるが、 寝惚けたままコンタクトを洗い台所に流してしまう。そろそろまあ寿命ではあったし、 こういうことがないと眼科とかも行かないからよい機会かもしれん。

健康はほんとに大事だよな。なぜわれわれの多くは自分が今後数年健康でいられるだろうと 思いこんでいるのか。メメント病気。私が近いうちにやられそうなのは、生活態度と 血統などからして、目(まだ蚊は飛んでないが)、肝臓まわり(特に胆石)、卒中(これが一番やばい)、胃・直腸・喉頭あたりの癌(でも家系的にはそれほど脅威ではない)。値上りすることだし、タバコやめよう。

あきらめて研究室。

FireFoxのスキンやらエクステンションやらおもしろいなあ。

今日もワールドカップなるものを見る。今日のは特に文句はない。 日本代表らしい(ぐずぐずだがせいいっぱいの)よい試合だった。全員ごくろうさん。


2006/06/19 (月)

なんとか早起き。朝から。

衣笠。

夜書類を片づけに。しかし何を書けばいいのかわかっていないことに 気づいた。まずい。

とにかく落ちつかないと。


2006/06/20 (火)

なんとか起きて健康診断。朝飯抜いて血液検査。今年から眼底検査もしてもらえる。予防医学は偉大だ。 先端医療よりずっと重要。

昼会議、の予定だったが明日に延期。

2回生ゼミとか。

忙しい。あと一月足らずで自分に戻れることを希望に生きる。


2006/06/21 (水)

なんとか起きるが、なんか朝からバテバテな感じ。体が重い。 物理的にも重いが、なんか疲労物質がたまっているような感じ。あとちょっと。

総合演習。 3回生ゼミ。

ふと、上のように長年書いているやつはアフィリエイトとかってものにすると お金がもうかったりするのだろうかと考えてみるが、そんなに読者はいないのであった。

ネットが遅い遅い遅いー。

教授会。バテて早く帰る。軽く飯をすませてまず寝る。

夜中目が醒めてサッカー。メキシコポルトガル。どちらのチームも組織的にフィールドを広く使って、まさにサッカーという感じ。日本のワーワーサッカーとは違うなあ。 メキシコほどのチームでもなかなかゴールは入らないわけだ。げ、アンゴラが・・・がんばれメキシコ。イランも1勝してほしい。せめて勝ち点もらって帰ってほしい。


2006/06/22 (木)

なんとか早起き。

「大学教授、女子学生にわいせつな行為」とかって見出しの記事、なんかおかしいよ な。広辞苑だと「わいせつ」は

「男女の性に関する事柄を健全な社会風俗に反 する態度・方法で取り扱うこと。性的にいやらしく、みだらなこと。」

教師が学生に性的な行為をすることが社会風俗に反するのだから 「わいせつ」でいいのだろうか。でも学生と結婚したりする教員とかも いるわけだが、彼ら彼女らが「わいせつ」な行為をしているとは 思えないし。そういう関係もわいせつなんだろうか。 「大学教授、女子学生に性的な行為を強制」という見出しじゃだめなんだろうか。 こっちの方が正確だし問題を明らかにしていると思うのだが。

百万遍。

どうでもよいことだが、昨日の教職科目では、学生に 「流暢にしゃべろうとするな、つっかえ、間違え、間をあけ、くりかえせ」と 教えた。流暢さは教師にとっては悪徳だと思う。

池田清彦って、なんなんだ。どう読んでも正統的な生物学のひと ではないような気がするのだが、なぜ一部に(有名書店に?)こんなに人気なのか。 『遺伝子「不平等」社会』はp.14あたりの「ヒトはなぜ無毛なのか」とかで もう読む気がなくなる。少なくとも、自分と対立するさまざまな仮説を、根拠や検討を示さずに「トンデモ」呼ばわり するところは科学者の筆によるものではない。 っていうか、まじめに問題を考えている気配が感じられない。 なんでこういう人に皆騙されるのだろうか。


2006/06/23 (金)

寝ているつもりだったが明け方目が覚めてしまい、サッカー見ることになる。 コンビニに行くとブルーのユニフォームを着た女子が自転車で走りまわっている。 ブラジル前半戦おもしろい(つえー)ので、久しぶりにirc使ってみたり。 玉田の豪快なゴールの瞬間はとてつもない量が流れていた。 しかし後半はサッカーにならず。ツネさまがいないと・・。でもおつかれさん。

中田のインタビュー(「話聞いてますか?」)がすばらしくよかった。ごくろうさん。 彼や宮本が将来はよい指導者になれるかどうかが気になる。

チームワークとかリーダーシップとか気合いとかほんとうに難しいものだな。 中田が終了後倒れこんで泣いていたのは、 負けたことではなくチームをまとめられなかったという 自責やもうひとつ全力を出しきれないチームメンバーに対する怒りのようなものがあったんじゃないかとか妄想。あれは悲しさの涙ではない。 中田だって宮本だってまだ30前の若僧なんだもんな。 30才代前半のレギュラークラスのメンバーが1人必要だったような気がするが、まあ人がいないのか。 トルシエのやりかた(自分がキャプテンになっちゃう)はまちがっていなかったかもしれん。 今のメンバーでは中田・川口あたりが4年後まで残るのことになるのかな。

諸般の事情によりカラオケなど。飲み過ぎ。


2006/06/24 (土)

二日酔い。馬鹿。

奈良女子大で京都生命倫理研究会。この前出た本を酷評していただく。 少なくとも二人は駄文に目を通していただいたらしい。感謝感謝。 もっとわかりやすい 文章を書かねばならん。奈良はよい街だ。女子大も落ちついていてよい感じ。 勉強しなくちゃ。

それにしても障害の話はほんとによくわからん。 10年以上悩まされているのだから、 ここらへんで真面目に考えてみるべきなのかなあ。 ひとつわかるのは、ほんとうの問題は知的障害なのだが ポリティカリーコレクトネスのために身体障害の話をしているということ。


2006/06/25 (日)

なんとか起きて今熊野女子大でキェルケゴール協会学術大会。

宴会。一人でちょっと飲む。

マスコミにサッカー代表の人間関係の話が出始めていておもしろいなあ。 まあたしかにチームが動いているうちは書きにくいことはあるわな。 2ちゃんねる起源のコピペだと、 「練習試合の前の空き時間、選手がピッチに出てくる。」からはじまる写真集が おもしろい。

さくらんぼが届く。


2006/06/26 (月)

早起きするが眠い。朝から大学。

なるほど、オシム語録というのはおもしろいな。ユーモアに満ちていて、人気があるのがわかる。絶妙なタイミングで出される奇妙なことわざもよい。なんというか、哲人だね。昔から人類はこういうおもしろいことをいうジイさんを 大事にしてきたんだよな。

岡山のリンチ殺人はもちろん好みのタイプの犯罪。もっと詳しい情報が知りたい。

衣笠。驚いたことに、補講を含めるとあと5回も授業がある。

2002年の代表チームの宴会 http://youtube.com/watch?v=fuyQmX9vN74。 よい映像だ。たしかに感じさせるものがある。 努力したり気をくばったり仲良くしたりするのは天与の才能なのか、経験や訓練なのか、運なのか、実践理性の行使とかなのか(最後のやつはなさそうだ)。人間はどうやって人間になるんだろう?


2006/06/27 (火)

なんとか午前中に起きて大学。部屋の片づけ。毎日片づけだけしているような気がする。

2回生ゼミ。あと1回。

夜、心を落ちつける努力。研究室になんとか本棚をもう一棹入れよう。予算はないが。

私がもとサッカー日本代表に関心があるのも、岡山の事件に関心があるのも、 スーフリや京大アメフトの話が好きなのも、 どれも基本的に同じ根っこなのだが、ほかの人から見ればキチガイかもしれんな。


2006/06/28 (水)

痛恨の遅刻20分。教員失格。

3回生ゼミ。

会議。

いったん帰宅して仮眠してまた出てくる。 いろいろ雑用しながら心を落ちつける。

くずし字を読めるようになりたいなあ。もう少ししして落ちついたら、書道 とか習ってみたいような気がする。実は小学生のときに2、3年習わされていた のだが、退屈なだけでぜんぜん好きになれなかった。小学生とはいえ、「日の 出」とか「晴れの日」とか書いてたってしょうがないよな。ほんものの古典と はいかないまでも、「絶望」とか「怨憎会苦」とか、そういう文字列だったら もうちょっと興味持てたんじゃないかとか。できればちゃんとした古典とその 内容を教えてもらえたらなあ。ほんものを観賞したりもしたかった。 エリート教育受けたかった。 いや、私がそれを望んでいなかったのか。そうじゃないよな。

YouTubeとかも可能性があるなあ。 まだまだアイディアと技術力があるやつは金をもうける可能性があるな。


2006/06/29 (木)

気づいたら地べたで寝ていた。

百万遍。

青少年たちと遊ぶ。商売がら若い女性は見慣れているが、 青年と遊ぶ機会はめったにないから新鮮。


2006/06/30 (金)

午前中から。講義。あと1回。4回生ゼミ。

なんか疲労がたまっている感じで体が重い。頭もまわらない。 今日はちょっと体を動かしてゆっくり寝よう。とおもったらドイツアルゼンチン戦かあ。

とにかくウォーキング、ストレッチ、軽く筋トレで体をほぐす。やっぱり プールがいいなあ。共済割引でコナミスポーツ単発利用かなあ。

とにかく飲酒が睡眠と疲労回復をさまたげているような気がするので、 しばらく節酒。

『へうげもの』を楽しむために岩波文庫の『山上宗二記』を読もうとするが、 なんかヘンだ・・・と、「仮名については現代仮名遣いに改め、 漢字は、原則として新字体を用い、常用漢字のあるものはそれに改め、 異体字、俗事、古字などは通行の字体を採用した」とか。きちがい。 本文下に注があるのは評価できるのに・・・。これがゆとり教育かっ!(ちがう) 古典はやっぱり小学館の日本古典文学全集のような版組で読みたいものだ。

PK戦は見ててしんどい。特にレーマン選手の血液中にはとんでもない アドレナリンが出てたろうな。・・・おお、乱闘もありか。

日本代表チームが決勝リーグに出て(ありそうにないけど)PK戦になったらどういう顏してたかなあ。どういう順番で蹴ったかなあ。 肩組んだかなあ。どういう並びになったなあ。


2006/07/01 (土)

昼前大学に。

百万遍の某研究会に顔を出す。 終了後構内で段差に躓き、右足親指打僕な感じ。

百万遍の学生さんからチケットをもらったので、長岡京の ハイマート合唱団・混声合唱団こまくさジョイントコンサートへ。 すごい観客動員。800人ぐらいはいたか。

全体に皆いっしょうけんめい練習していっしょうけんめい歌っているのが わかってよかった。 最後に私とほぼ同年代らしい指揮者が挨拶して、「学生合唱団は厳しい状況 なので、われわれ大人がバックアップしてやらねば」のよう な話。そうか、ちゃんとした人びとは自分を責任ある大人として自覚している のだなあ。草の根でこういう音楽を愛する人びとが地道な活動をしてい て、それが音楽文化全体を支えているのだなあ。がんばれアマチュア音楽家。

足指にはサロンパス貼っておく。サッカー選手とか怪我だらけで たいへんだろう。人から足を踏まれれば痛いし腹が立つだろうが、 サッカーなら平気、なのかどうか。

イングランド人というのは、顏がいくつかのタイプにはっきり分かれている ような気がする。なんらかの階層を反映しているような。インドとかもそうだよな。

深夜足指かなり痛む。アイスノンで冷す。

ブラジルフランス戦、前半はあれだ、あんまりラフなプレイなどなく、 どちらも美しくプレーしようとしていていい感じだなあ。どちらの選手の表情も 真剣でありながら楽しんでもいるように見える。なんか充実な感じ。

どうでもいいが、「サッカー王国」というキャッチフレーズにはどういう含 意があるんだろうか。王国が共和制とかとってる国より強いとかそういう含みがあるのか な。 「サッカー公国」「サッカー首長国」は王国に比べるとたしかに弱そうだ。 「サッカー帝国」だと他の国を支配下に置いてないとならんのだろうか。それとも、「サッカーが王様である ような国」なのだろうか。それとも、サッカー世界の王様という意味だろうか。それじゃ サッカー王国じゃなくて「サッカー国王/帝王」だよな。


2006/07/02 (日)

明け方から昼過ぎまで寝る。

夕方から大学。雨。心を落ちつけるには雨はよい。

石原千秋『大学生の論文執筆法』ちくま新書。おもしろいが、 マニュアルじゃなくて読み物だよな。これをおもしろいと思うのは 大学生ではなく大学教員だけなのではないかとか。微妙な位置の人だなあ。

研究室はすでに蚊取り線香の季節・・・というかかゆい。 今年はかゆみどめを用意しておこう。

集中できず。寝るか。


2006/07/03 (月)

地べたでダラダラ寝てしまう。

衣笠。授業前に激しく雨が降るが、 行きも帰りも濡れずにすむ。それにしてもYahoo天気のピンポイント予測の 精度はすばらしい。

Winny求刑。検察へんなこと主張しているなあ。判決はどうなるかな。

中田選手引退宣言。健康上の理由なのかな。 そうでなければサッカーがあんまり好きじゃなかったのか。 まわりからの期待としてはもう一仕事残っているような気がするんだが、 よくわからんな。


2006/07/04 (火)

昼前まで寝てしまう。やばい。

事務機屋さんを読んで本棚の相談。部屋の入口に目隠しのように立てる ことを勧められるが躊躇。部屋が迷路のようになるのはいやなんだよなあ。 とりあえず残された壁面に小さいのを一棹入れることに。将来的には奥のデスクの横に 目隠しのように立てることになるかもしれん。でも空間の広さは捨てがたい。本捨てるか。

やっと中田の引退宣言ポエムを読む。たしかに笑える。これじゃ やっぱり子分できないよなあ。 教養とかってのはやっぱり大事だ。

2回生ゼミ。終了。

某協会員来訪。雑談など。勉強しなきゃ。

書類を探して一日が終る。時間の無駄。死ね。部屋は心の鏡。

どうでもいいメモ。 セクシャルなセルフアイデンティティにかかわる部分と、 欲望としてのセクシュアリティにかかわる部分は脳のモジュールが かなり独立しているんではないのか。(モジュール説はいまどうなってるんだろうか) Xq28とかって、どういう仮説が立てられてるんだろう。 レズビアンというか、バイセクシュアルな女性の心象はどうなっているのか。 多くのレズビアン/バイセクシュアル女性は、 女性的な身体に対して一般男性と同じような 感覚を抱いているんではないか。とか。 なぜアイデンティティと性欲志向が対になってるものとして 語られることが多いんだろう?ヘテロセクシュアルバイアス? いや、そんなことなくて私の勘違いか。 ホモセクシュアル男性の心象もどうなってるんだろうか。 男性的な身体に対して「ウホっ」っていう感じがやっぱりあるんだろうな。 まあここらへん特に調べてみる気はいまのところない。


2006/07/05 (水)

ポカ1件、だめだめ1件。猛烈に調子下がりつつある。

北朝鮮ミサイル乱射。アフガンでタリバンが仏像壊していたのを連想する。

夜軽く飲む。


2006/07/06 (木)

もう七夕かあ。禁煙1日目のつもり。

注目のイダヒロユキ先生だが、最近いい感じでトバしていて目が離せない。 http://blog.zaq.ne.jp/spisin/article/56/とか、痺れるような魅力のある文章だ。映画から戦争当時の人びとは家父長制的だったり、コミュニケーション能力が低かったり、純情だったりしことがわかるらしい。いくならんでもすばらしすぎるのではないか。大学で習っている学生は大丈夫なのか。

夕方には禁煙失敗。


2006/07/07 (金)

前日飲み過ぎ。調子悪い。死ぬ。空気が薄い。


2006/07/08 (土)

朝から。バテバテ。もうちょっとなのだが。

打ち合せなど。

iPod (20GB)がいっぱいに。プレイリストを検討しなければ。

アリストテレス以来、「知的」男性が「男の方が女より知的である」と主 張していることについてメモ。

こういう発想の原因の一つは、女性の上昇婚を望む傾向とも関係があるのではないか。 (知的な能力と強い相関がありそうな)社会的地位があがるほど 男性は配偶女性を広い範囲から選ぶことができる。これに「女性の多くは上昇婚を 望む」という傾向が加わると、 「男性の多くは自分より社会的階級が下の女性を配偶者にする」っていうことに なりそうな気がする。 ミルが言うように、男性が女性を知る方法は少なく、 自分の配偶者を観察することぐらいなのだから、そういう状況で 「知的」な男性が「女性は男より知的でない」と考えるのはありそうな話。

まあそもそもアリストテレスやムハンマドは「他の男性も自分より知的に劣る」と 考えてたろうが、自分の知的能力を自分が属するグループ一般の能力を思いやすいってのも 重要。 まあ「知的能力」なんてものがあるとしての話。

衣笠補講。学生さんはけっこう来ている。まじめだなあ。

バテ。まあ一番つらい時期。あと10日。酒飲まずに寝るしかない。

ドイツポルトガル戦見てしまう。なんか睡眠時間の無駄。


2006/07/09 (日)

昼前に起きて。日曜はボンゴレと将棋の日。

午後大学。心を落ちつけていろいろ考えたり手配したりしなきゃならんことがたくさんあるのだが。


2006/07/10 (月)

明け方起きてサッカーを聞きながら寝る。起きたらPK戦でなぜかジダンが蹴らない。 退場していたらしい。

また寝るが強い意志の力によってなんとか起きる。すばらしい。午前中から昼にかけて全学会議2本。

衣笠。 あと2回。

『うつうつひでお日記』。ひきこもりの読書日記はよさげな生活に見えるが、 そういうわけでもないのだろう。でも小説とかマンガとかテレビとかちゃんと新しいものを 楽しんでるよなー。


2006/07/11 (火)

わりとゆっくり寝た。午前中から大学。今日はかろうじて仕事がない。心落ち着けよう。あとちょっと。

研究室に本棚一棹入る。 とりあえず床の本を収納することには成功。

これのおかげで これが こうなった

あとは部屋の入口とか机の横とかに目隠しのように立てることになるが、そういう構造の研究室は 好きじゃないんだよな。

ネットが遅い。だらだら本読んでいるとすぐに夕方。日が長い。

企業が倒産しないでうまく会社をたたむってのはどうするんだろうか。人間も店じまいは重要なのかどうか。

この季節、カレーと麺類しか喉を通らん。減量できるだろうか。

夜、いろいろ片づけるため研究室。4月からほんとうにワーワーいってた3ヶ月だったなあ。

Gcal.app。ふむ。 emacs上からgcalにアクセスできないかな。

たしかにゲイコミュニティーにはミソジニーを感じる。なんなんだろう。 われわれは女性にはつい甘くなってしまうけど彼らには その甘さがないってことなんじゃないだろうか。


2006/07/12 (水)

明け方近くからゴザ敷いて寝ていた。やはり夏はゴザ。カーペットに直に寝るよりずっと快適。あたりまえ。起きると授業3分前。

2回生教職用総合演習終了。

3回生ゼミ。終了。

会議。


2006/07/13 (木)

なんとか早起きして大学。

哲学アウトリーチとかについて考えてみようとしたが面倒なのでやめる。まあ なんやらカフェとかやっている人々は偉いということだ。私はしばらく教育に専念しよう。

健康診断の結果が。恒例の自己中心的な血液公開。

血液検査結果
項目 GOT GPT γ-GTP コレステロール 中性脂肪 尿酸
基準値 11-31 7-45 12-67 130-219 32-149 3.5-6.9
2006/6/20 50 79 257(!) 251 962(!!!) 9.3

あいかわらずまずいです。もう中性脂肪やガンマには驚かないが、尿酸がいつ爆発してもおかしくありません。 ついでに今年から加わった眼底カメラはOKだけど、眼圧が16。やっぱり動脈硬化で死ぬのか。・・・あれ、16ぐらいじゃそれほど高いとは言えないのかな。とにかく もう不惑すぎの厄年まっさかり。対策すべし。

補講。

百万遍。

ジダン問題は興味深いなあ。どんな侮辱を受けても物理的暴力を振うべきで はない、と本当に言えるんだろうか。いや、言えてほしいけど。ジダン宅にマ ルクスアウレリウスが大量に届いたりしないだろうか。あんときのジダンの顏 は確信もってたよなあ。いっぽうのマテラッツィも人生をかけているっていう か。もちろんマテラッツィが自分に誇りを持てなきゃだめなわけだが、彼は彼 なりに誇りを維持できるんじゃないだろうか。プロスポーツがフェアスポーツ に終る、ってことはありえるんだろうか。やっぱり最後は全人生をかけた戦い になるんだろうか。

村瀬学『自閉症』(ちくま新書)を読んでなんとも言えない感銘を受ける。 ずいぶん昔にキルケゴールの本を読んで感心していたのだが、この人ほんとう に特殊な感受性をもった人だなあ。表面的なタイプとしては永井均とか中島義 道とかと近いのかもしれないが、なんとも新鮮で実感がこもっていてオリジナ ルで鋭い。ほんものの「驚き」とかそういうのがどういうものであるかを知ら される。驚くことができるのは才能だ。私の生活なんかは驚きを感じる力がな くてだめだ。


2006/07/14 (金)

なんとか起きる。朝から。

ディスクにある音楽ファイルは現在140GB 1万曲。そろそろディスク増設しなければ。 、

とりあえず久しぶりにホームディレクトリのバックアップとっておく。tarしたりcompressしたり ってことを考えずにすむよい時代になった。

眼圧が16mmHgなのはそれほど高いとは言えないそうだ。以前は19mmHgから警告していたそうな。 しかし注意すべし。

講義補講。 終了。うーん、もうひとつだったかな。来年は抜本的に改革しよう。もっと 情報量を増やすこと。

イスラエル大暴れ。どうにかならんのか。

PowerMacのディスク換装。300GB。600GBぐらいのを載せたかったような気もする。 iTunesのファイルは、「整理する」にしてフォルダの場所の指定を変更、そして「ライブラリを統合」でコピーされる。もとのフォルダは捨てる。

百万遍宴会に出席。


2006/07/15 (土)

なんとか起きて朝から大学。あれ、7月もなかば。京都の梅雨という感じ。

衣笠補講。 あと1回。ぜいぜい。しかし15回あるとたしかにまとまったことができるなあ。 来年もやらせてもらえればもっとうまくできるな。

中田引退特番。ばんばん元同僚批判。おもしろい。しかしリーダー・指導者としてはどうか。

DVD『ダンシング・ハバナ』とか。これ、『ダーティー・ダンシング』っていうタイトルだったやつかな→違うらしい。リメイクもどきだそうな。 音楽/ダンスものが観たかったのだが話の展開悪過ぎ。開始15分以内で客をつかめってば。音楽もなんか一級品ではない。・・・33分目であきらめる。 でもダンスは一回習ってみたいなあ。

イスラエル本気でいろいろやっている模様。やだなあ。どうにかならんのかな。

雷。季節が変わる。大雨。心落ちつかない感じの雨。夏が来るなあ。寝る。

相撲はドーピング規制どうなってるのかな。暴れた角力は化学的去勢してみてはどうか。


2006/07/16 (日)

日曜はボンゴレと将棋の日。

久しぶりにティーシャツを着ると、デッパラが悪化しているのがわかる。同年代のころの父親とまったく同じ体型だ。これはひどい。ほうっておくとさらに悪化してあのころのああいう感じになるわけだ。なんとかするべし。

午後研究室。毎年疑問に思っているのだが、 昼間から浴衣を着るってのはどうなんだろうか。あと街中で着るものでもないような 気がする。こっちは都会ではしょうがないのか。

わりと落ちついて読書など。

PHILOSOPHERS MAGAZINE ONLINEにリンクされているアーティクル読んだり。 英語圏の人々はやっぱり力があるよなあ。人数が違うのもあるんだろうけど。

実は最近YOUTUBEのプライベートビデオ(ダンスもの)にはまっている・・・ エロもエロでないのも、芸術なのも、だめな体型の人のもそれぞれおもしろい。人間は踊る動物である。

と、そんなん見てるとあっという間に時間がすぎる。いかん。

あれ、ミルとハリエット・テイラーは結婚してからも性的関係をもたなかったのか。 んじゃミルにとってセックスとか愛とかはどういうものだったんだろう? やっぱり同性愛傾向があったのかな。たしかワーズワースもそうだしな。 やっぱりそういうところから『自由論』は生まれたのか。 もしかしたら哲学的急進派全体がそういう雰囲気だったのかもなあ。 ある種の女子ならベンサム×子ミルとかコールリッジ×子ミルとかそういうのを妄想しそうだ。 やっぱり伝記読んでみなきゃ。

やっぱりベジ(デミベジ)目指さなきゃ。うん。


2006/07/17 (月)

早起き。雨。朝から研究室。どうも補講日らしく校舎が開いているが、はたしてこの日に補講できる 勇気がある教員はうちの大学にどれくらいいるか。衣笠は平気で平常授業日だけどね。

国内の生命倫理学とかそこらへんの議論の主流は、実は正邪の基準とか原理 とかについての議論ではなく、むしろケアや個人的な態度や徳についての議論 なのかもしれないということを思いつく。 なぜいつも手続きの話になったりして実質的な話がされないのか、とかに対する答にならんか。

衣笠最終。おわったー。

しかし次は雑用、といってはいかんのか、各種業務の山が待っている。しかし今日はとりあえず休憩。

NHKで恐竜vs哺乳類。哺乳類がんばれ。負けるな哺乳類。と、それほどおもしろくなかった。

レバノン、大量に殺し合いしているのに、なぜ新聞の扱いは小さいんだろう。 キリがないから?そのロケット弾はいったい一発いくらするんだ、と。

『ダンシング・ハバナ』の続きを見るべく努力するがやっぱり挫折。 やはりどうようもなくつまらん。ダンス大会の最初の曲のボーカルはまともだった。


2006/07/18 (火)

なんとか起きて大学。打ち合せ。

ネットが遅くてイライラする。ネームサーバー引くのが遅いようで、 Firefoxはその間なにも反応しなくなる。イライラ度高い。

ミルに同性愛傾向があったという話は特にないようだ。情報どうも。

ついにマシな方のジーパンの膝も切れはじめた。もう1本はぼろぼろ。買わねば。 ・・・いや、今日買いに行こう。

と思いたって、雨のなか高島屋のリーバイスへ。
「いま私がはいてるやつく ださい」
「・・・502ですね。これでよろしいですか?」
「いやそれじゃなくて、 ふつうの」
「ふつうの・・・」
「もっと色が濃い」
「これですか?」
「いや、 もっとふつうのあると思います。紺色の」
「ああ、はい、この色ですね。それ では試着を。短め、長め、ふつう、どうしますか」
「ふつう」
「ふつうですか」
なんで502という型式なのにいろんなタイプがあるんだろう?というわけで502の 一番ふつうのやつを2本購入。不可識別者同一の法則という言葉が頭に浮かぶが、 どういう意味かわからない。

スニーカーがぼろぼろで恥ずかしい。

あとはコンタクトレンズ(できれば使い捨てのやつにしたい)とスニーカー(これも不可識別にしたい。ナイキ。)、年中行事の坊主頭(だいたい人間が不可識別だから・・・)。

夕方研究室に戻る。読書。

なんというか、Wikipedia (en)がこんなに充実してくると、 大学生の英語教育ってのはなおさら重要になってしまう。哲学系の大学生も 仏語や独語やっている場合じゃないとかそういうことになってしまう。 WikiPediaは英語帝国主義の走狗か。

http://www.sankei-kansai.com/01_syakai/sya071805.htm。恐い。 悪夢を見そうだ。やっぱり殺されるときは誰でも命ごいするんだなあ。 神戸の事件もそうだったが、なぜ人を埋める人々はトドメを刺してから埋めないのか。 やっぱり間接的な方が気楽なんだろうな。 一人で素手やナイフで人を殺すのはふつうの人には無理なのかもしれん。 斧で殺すとかってのはかなり抵抗がありそうだ。どういう感じがするのか。 ミサイルや鉄砲使えたらもっと気楽だろう。 私は高校の生物の解剖でカエルをハサミで殺した感覚をいまだに覚えている。 虫や魚なら殺せるけどなあ。でも十分興奮状態にあれば殺せるんだろうなあ。楽しかったりもするんだろうか。人類はこういうタイプの殺人をどれくらいやってきたんだろうか。

はてなブックマークも使ってみると便利なものだな。ブラウザのブックマークより使いやすいし、研究室と自宅で共有できるのがよい。


2006/07/19 (水)

今日から夏休みモード。 朝から。しかし頭がはっきりしない。

『丸山眞男の時代』とか読んでみるが、この人が当時の人々にとって どういう存在だったか、もうひとつわからん。某名誉教授とかもずいぶん意識していたなあ(実際この本にも何回か名前が出てくる)。こういうのを知らないってのは 大学教員としては恥ずかしいことなんだろうなあ。

教授会。長い。

なんか息切れ。やっぱりまずゆっくり休まなきゃ。ジムやプールに行ってみるべきだ。


2006/07/20 (木)

雨。早起き。

宮崎哲弥・藤井誠二『少年の「罪と罰」論』。藤井誠二ってひとは力があるなあ。 宮崎ってひとはよくわからん。非常にするどいことを色々主張しているのだが、 反面ただの思いつきでしかないようにも見える。まあ評論家ってのはそれが芸だからなあ。 いろんな事例がおもしろい。 なぜわれわれはこんなに犯罪話が好きか。

恒例の坊主頭に。でもなんか違う。眼鏡だからだな。 勉強好きの囚人のようでもある。


2006/07/21 (金)

今日も雨。気温が上がってくれなくて調子悪い。朝から。

こらいかん。こういう学部にいる以上、さまざまな社会問題についての一般教養を身につけねば。 やっぱり大学教員として、天下国家を語っている総合雑誌とか読んでおくべきなんかな。 もう間にあわないような気がするな。

この夏休みにやらねばならないことをリストアップしてみて、気が遠くなる。だめだ。 大学教員にとって「夏休み」ってのは誤解をまねく表現だな。 「夏期作業期」とか。春夏、夏、秋冬、冬春の四毛作。私は不毛だけど。

しかし年に数日の ゆったりした日々ではある。今週だけは許して。

ブルーハーツのPV/ライブ映像をyoutubeで見たり。JASRACさんごめんなさい。しかし ヒロトの動きはかっこいいなあ。 デビッドボウイのPV集をDVDで見たり。"Heroes"かっこいい。


2006/07/22 (土)

温度が上がってきた。久しぶりに晴れているのでジョギング。

午前中コンタクトを作りに京都コンタクトレンズへ。待たされまくって2時間以上かかる。 なんなんだ。この前まで使っていたやつの左目は平成13年のものだったらしい。5年も使ってたなんて。 (右目は1回買いなおしていると思うが)。視界が開ける。目の疾患もまだないようだ。でもそろそろ老眼の心配もあるのかな。

午後研究室。・・・しばらくするうち寝てしまう。起きたら夕方。ばか。

あれ、健康管理センターから呼び出されている・・・恐い。

最近働く女性に対するセクハラに興味がある。 どうも世界に充満しているようだ。なんなんだろ? セクハラではなく強制わいせつではだめなのか。 大学でのセクハラも強制わいせつなり準強姦ではだめなのか。 なぜ電車で知らない人の尻を触れば逮捕され、同僚の尻をさわってもOKなのか。

夜落ち着いてだらだら読書。David M. BussのThe Murderer Next Doorはおもしろいなあ。脳味噌が痺れる。・・・しかし落ち着きすぎかもしれん。

漫画喫茶に行きたい。どこがいいんだろう。

酒飲み。明日からは清く生きる。


2006/07/23 (日)

またしても雨。

起きたら午後。いかん。遊んでいる場合ではない。でももう1日だけゆっくりするか。

また寝てしまう。起きれば夜。

飯食ってさらに寝る。なんなんだ。


2006/07/24 (月)

さすがに明け方から活動。

とまた寝てしまい起きれば昼。研究室へ。湿度が高い。

保健センターの先生に厳しく指導される。武田病院の生活習慣病センターのようなところを 紹介されるが、ちょっと遠いので躊躇する。夏休みいろいろがんばって改善しないなら行きますということに。

とにかく生活改善。いろんな時間的問題とか どう解けばいいのかわからん。まあ前期はだめだめな生活だった。 とにかくご飯は家で食う、ラーメンは食わない、体を動かす、酒飲まない、の四点か。わかりきったことではある。とにかくしばらくシラフの生活しないとな。

うちの父母がまだそこそこ健康に生きているのは 心の支えだなあ。しかし彼らも人生の後半でいろいろ体を動かしているし。 「時間がない」と考えずに体を動かすのが長い目で見れば得なのははっきりしている。 パーソナリティーと健康の関係について考えよう。 生活習慣病の予防にはパーソナリティーの改善が必要なんではないだろうか。 しかしそういうのは可能なんだろうか。別にそこまでラディカルなことを考える必要はないのか。

ショーペンハウエルやフロイトやニーチェから進化心理学へって裏街道があるんだなあ。 セックスにとりつかれた人々。あまりにも直観に適合しているのが気持ち悪い。 というか、進化心理学ってのは方法論的にどうなんだろう。遺伝学本体ほど 実質的な証拠があるわけではないので、たんなる解釈というかspeculationにすぎないような 気もするんだよな。考えよう。

まだだらだら読書。はじめるべきことを始められない。

夕方帰宅して飯食って出直す。しかしやる気になれずだらだら。 歩くのはよいのだが、心拍数が上がらず効率が悪いような気がする。 やっぱり走ったり泳いだり踊ったりするべきなのだろう。今年は踊るのに興味がある。


2006/07/25 (火)

昼前から大学。もっと早起きしなければ。生活改善。

ドルフィー聞きながら、 アドルノはオーネットコールマンやドルフィー聞いたのかなとか考えたり。パーカーさえ聞いてない かもな。いやまあ、むしろ、パーカーやオーネットはジャズをアドルノが称賛 するような音楽芸術にしようとしたのか。

午後会議。長い。 半日つぶれてしまう。

なんか疲れはてて帰宅して寝る。

David M. Bussってこんな奴なのか。若作りしていていやらしいなあ。いかにもテキサス。

若い美人ほど殺されやすいらしい。なるほど。 ついでに性教育についても考えたり。実際のところ、危険を避けるためには、 性教育は男女の心理的な違いを教えるのも重要なんじゃないかとか。もちろんやってるのだろう。 まあでも、「あなたの彼氏はキラーかもしれません」とは教えられんだろな。

レバノンどんどん人が死んでる。400人超。手足飛ばされた人も多かろう。

Principia Ethicaはいまは亡き深谷昭三先生(「学者」っていう感じの人だったなあ)の訳がある。入手困難かもしれんし 読みやすいとは言えんが。

@Book{ムーア73:倫理学原理,
  author = 	 {G. E. ムーア},
  title = 	 {倫理学原理},
  publisher = 	 {三和書房},
  year = 	 1973,
  note = 	 {深谷省三訳},
  yomi = 	 {Moore, G. E.}
}

たしかに手に入らんのは困るよなあ。文庫やプリントオンデマンドで出しといてほしい本なんだけど。 この国に倫理学が輸入される日は遠い。キルケゴールなんかいろいろ翻訳あるのに。 バトラー僧上とかも翻訳が欲しい。 これは自分たちでゲリラ的にやるべきなのかもしれん。玄白プロジェクト? ていうかよく議論されている部分だけのアンソロジーが必要なのだ。なぜ 国内ではアンソロジー文化がないか? 学部レベルでそういう教育ができないからなんだろうか。 やっぱり版権か。哲学教育はアンソロジー作りから、のような気もするが自分でやるのはなあ。


2006/07/26 (水)

午前中から。やっと温度が上がってきた。あと2時間早く出勤したい。

宅急便一個発送。

面談2件。

あれ、last.fmが今ごろ日本語化された。mixiに遅れをとったんじゃないの?まだ戦えるんだろうか? システムとしてはlast.fmの方が洗練されているし、現実生活と一定の距離があって好ましいと思うのだが。mixiは「足あと」が気になってあんまり調査できないし。音楽は音楽だけで繋いだ方が。

またヘッドホンが断線する。むきー。iPodをジーパンの前ポケットに入れているのが 悪いのかもしれんが、弱すぎる。

そういや、ちょっと前に気になったのだが、 ヨーロッパ人がアフリカからアメリカに人びとを奴隷として連れていったとき、 その人びとをどうやって捕獲したのだろうか。 どうもちょっと前まで、「アフリカで平和に暮していた人びとをヨーロッパ人が 進んだ銃器で脅して連れていったのだ」 と思いこんでいたのだが、なんか違うよな(『ルーツ』のクンタキンテのイメージが)。 当時はアフリカの人びともお互いに 他の部族の人びとを奴隷にしてたんじゃないのかな。 所有していた奴隷を商人に売り払ったりもしてたんじゃないのか。 商人にしても、「この人たちは同じような人びとを殺したり奴隷にしてるんだから、 ワシらがそれ買って運んでも別に問題ないし」とか思ってたんじゃないのか。 いや、いまんとこ根拠のない妄想だけど。ちょっとgoogleで簡単に引いてみると なるほど、解釈が微妙だけど、だいたいそういう感じなのか。 時間があれば(ないけど)夏休みの自由研究にしよう。当然読んでおくべき本があれば教えてください。

などと考えつつThe muderer next door ほぼ読了。『ナチュラル・ボーン・キラーズ』や『アメリカン・サイコ』なんかより よっぽど恐い。 コンラッド・ローレンツやマーガレット・ミードからたったの50年で我々はこんなところまで 来てしまったのね。 もっと人間性の明い面も知りたいものだ。 まあDavid Buss先生は人格的に暗い面の方が好きなんだろう。アメリカは病んでいる。 (京都府での殺人は年間30〜40件)。


2006/07/27 (木)

盛夏。昼から大学。

レポート指導とか。

あらどんどん時間が過ぎていく。やっぱり午前中有効に使わないと。

いったん帰宅してジョギングと飯。ふたたび研究室。

しかし始められず。

この前読んだ村瀬学の本で知った佐藤幹夫『自閉症裁判』洋泉社(レッサーパンダ男の裁判記録)。 非常に興味深いが暗澹たる気分になる。 (一部は落語の与太郎物や人情話になりそうな話もはいっているのだが。) 私自身を含めて人間ってのはあまりにも不完全だ。不完全すぎる。そして時に悲惨すぎる。 まったく自閉症ものを読むと♪Isn't he a bit like you and me?ってな感じ。 もっと人間の明い面にかかわるものを読むべきだな。

ほう、last.fm日本語版はバックにamazon.jpがいるのか。 んじゃそのうちhatenaとも提携することになるのか。そういやlast.fmもSNSなのか。そうだな。

さらに続けて、今日届いた藤井誠二『殺人を予告した少年の記録』ワニブッ クス(西尾市のストーカー殺人犯の日記ドキュメンタリー)を読みはじめてしま い、なおさら気が滅入る。Bussの指摘するところの殺人ファンタジー。典型的 なhomicide circuit。藤井先生はくりかえし「理解できない」と 書いているが、私はなんかわかるような気がするぞ。それにしても刺激強過ぎ。こういうの研究 したりしている人は精神的に大丈夫なんだろうか。

はてなグラフに作らせた体重の変遷。8年分も記録が残っていた(もっとあるかもしれない)。 BMIは22強。2001年は人生で最初で最後に腹筋のかけらがうっすらと肉眼で確認できた年。まあ遺伝的にアレな三十〜四十代の男性としてはがんばっている方ではないだろうか。今流行のウェスト日記もつけるべきだろうか。

Excelもそうなのだが、こういうの全部プロットしないで適当に平均をとってもらうには どうしたらいんだろう。

深夜やっと作業をはじめる。しかし、1時間ちょっとで息切れ。


2006/07/28 (金)

真夏。早朝帰宅、ジョギング、飯、ちょっと寝る。昼前ふたたび研究室。

レポート指導とか。


2006/07/29 (土)

昼から大学。 レポート採点いやだなあ。特にネットが遅いと(パクリ見つけるのにイライラするから)やる気になれない。

岡田晴恵『感染症は世界史を動かす』。なんだか奇妙に読みにくい。 一つの話題のなかで時代がとりとめなく前後するからだと思う。

夕方いったん帰宅。

今年も暑くなって、水辺で遺伝子プールから自分自身の遺伝子を排除する人びとが。私のように プールは平気だけど川や海が恐いのは適応(うそ)。

虐待の話も恐い。今思えばうちの小中学校にも何人かいたんだよな。私はラッキーなのだ。

それにしてもフランス系現代思想ってのは謎だ。ああいう形で なにかを理解するってのはどういう意味があるんだろうか。 そもそもなにを理解してるんだろうか。世界? サルトルとかレヴィストロースとかならまだわかるような気がするんだが。

現代思想なるものは(1)人々があまり知らない(実証的)研究を紹介しつつ、 (2)気のきいた思いつきをほのめかす、という二つの主要な部分からなっているようだ。 さらに、(3)その思いつきをネタにさらに思いつきを重ねる、というのもある。 そういうものの研究者の弱点は、現代思想家たちが紹介している(1)をちゃんと確かめる 術がないってところにあるのだろう。

夜も研究室。 深夜からまじめに仕事。とにかくこの仕事は終りにしなければ。 ・・・だめだ。できん。私にはできんよ。


2006/07/30 (日)

帰宅して風呂入って。

研究会。というか、集まって作業する日。

夜新築ホームパーティー。 飲みすぎ。ワインは苦手。


2006/07/31 (月)

湿度高い。7月は31日まであるのか。なんか得した気がする。

午前中から大学。保健室で胃薬もらっておく。

どうでもいいことだが、私もたしかに年とるにつれて、だんだん外食するときの 接客が気になるようになってきた。

梅川昭美とか大久保清とか桶川ストーカーとかのノンフィクション読んだり。そんな時間はないのだが。サイコパス恐い。大久保清は意味不明な手紙がおもしろい。現代思想はこう使うものかもしれん。

採点すべきレポートの山をぱらぱら見てみたり。気が遠くなる。

夕方鴨川ジョギング。夏の夕暮れの鴨川はよい。平和。

『マグダレンの祈り』とか観てみたり。悲惨すぎ。でもこんなに非人間的すぎると、 殺されるシスターとか出てきそうだが。特典映像のインタビューの方が興味深かったり。


2006/08/01 (火)

早起き。朝から大学。8月が充実した月でありますように。

いきなり朝寝してしまう。

だらだら文献を読む。学生指導1件。


2006/08/02 (水)

ちょっとゆっくり起きる。午前中から大学。

将棋名人戦、毎日新聞とお別れ。うーん。毎日に持っていてほしかった。 将棋連盟大丈夫か。そういや最近『週刊将棋』買ってないな。 将棋連盟と大学業界はほんとうによく似ている。 いろんな規模が二流〜三流私立ぐらいなんだよな。

豊川の体験殺人のルポ(藤井誠二)読んだり。 この人は非常に優れたライターなのだが、 なんか基本的に犯罪者が何を考えているのかを さっぱり理解していないような印象がある。 なんか本人が道徳的すぎるというか。もちろん私もわからんのだが。

なんというか、四十年ずーっと犯罪とか社会事件とかってのにたいした興味 なかったよなあ。ずっとぼんやり内側を向いていたような気がする。多くの男性はこの 歳になると総合雑誌読んで天下国家を論じるようになるようだが、わたしはやっと新聞社会面と大衆週刊誌を読むようになったぐらいな感じ。やっぱりスローラーナー。

クーラー緩めて昼寝。快。

学生指導1件。

卒業生 来訪。菓子を恵んでくれる。

と、またサイコな事件(連続監禁傷害・致死?)が報道されている。女性はたいへんだ。 私が教えた人たちは被害者になってほしくないなあ。

ジョギング。いつもより1時間早い時間に外に出るが、暑いときは走ってはだめ。ちょっと太ももに張り。無理してはいかん。

地域共同体の会合に初めて参加。 「コミュニティ」って感じ。


2006/08/03 (木)

午前中から。オープンキャンパス初日。暑過ぎるのか出足は鈍い模様。

前日の協栄ジム+TBS、試合そのものは色々おもしろかったのだが、さすがに 新聞各誌激しく叩いている。まあボクシング人気がなくなったのは鬼塚が原因 という話はあるし、昔からだよな。それにしても、なんでそんな浅いストーリー を作ろうとするのか。「懸命に練習もして手をつくしたけど世界チャンプは難 しい。さらにいろいろ反省し努力、それでもうまくいかず。スポーツの道は 深くて厳しい。」の方がストーリーとして奥行きがあると思うのだが、それじゃ だめだったんだろうか。それともこれから、「作られたチャンプが勝ち進むにつれ、親やマスコミ と葛藤しつつ、本当の自分に気づいてそこそこの人間に成長する」とかってさ らに複雑なストーリーにするつもりなんだろうか。よいストーリーってなんだ ろう。

中公新書の『マグダラのマリア』。 キリスト教の最大の発明の一つは、例の「価値の転倒」なんだろうが、も うひとつは「罪」とセックスの関係の強調だろう。これと「姦淫の目で〜」の コンビは最強。どんな人間も罪人であることから逃がれることができん。原始 仏教の「不邪淫」とかとは比べものにならん。非常に巧妙だ。この発見は歴史上どの タイミングで行なわれたのか。イエス自身じゃないのだろうから、パウロからアウグスチヌスに 至るところでなにかが起こってるわけだなあ。アウグスチヌスなのか。

なかなか心落ちつかず。 でもいやいやレポート採点。ネット遅いし(googleひくのに2分もかかっては仕事にならん)、googleおかしい。 コピペしにくいように工夫はしているのだが、 それでも多数。悩む。こういう人々は、自分に生命の危険が迫ってもわからんのではないかと心配。「うまく生きること」はどうすれば教えることができるか。 (私自身がわかってないから教えることはできないか)

学生指導1件。

ぜんぜんだめだめ。いったん帰宅。エクササイズはお休み。仮眠。

夜喝を入れるべく研究室。

last.fmのリストを眺めてみるといろいろ面白い。たとえばCharlie Parker のリストでは"Just Friends" (With Strings収録のやつのはず)が3位に入っている。 うむ、皆わかっているな。クラシックは作曲者別になるといいんだけどな。まあ無理か。

夜中少し喝が入る。やっぱり夜型人間なのか。文献読んだりレポート読んだり。

お腹空いた。でもカップ麺は食わない。 なにを夜食にしたらいいんだろうか。ビールもまずいので飲まない。


2006/08/04 (金)

大学開くと同時に帰り、寝る。

午後ふたたび。生活を乱れさせはじめている。誰にも会わずにひきこもってだらだら本を 読んだり 作業したり。これが私にとって充実した生活なのだろうか。(そして 充実しているように感じられるのがタチ悪い。)

読書傾向もあとはたいてい新書だし。 それにしても生物学まわりとかほんとにおもしろいわけだ。 私はこういう他人さまの知的生産物の享楽者でしかないのだなあ。

あら、シュワルツコップ逝去。90才。まだ生きてたとは知らなかったが、 愛聴の「四つの最後の歌」聞いて追悼。これくらい長生きしたいなあ。

お腹空いた。この時期、毎年夕食に困っている。食堂もやぐ羅もぐるんぱも閉まっている。

学生40名ほどにレポート再提出を命じる。イヤな教員だと言われるだろうなあ。

講義二つ分採点終了。偉いぞ俺。

オープンキャンパスで思いついたのだが、 女子大の売りとして、「全面的にフィットネスの面倒みます」とかどうだろうか。 ジム設置してコーチ置いて、放課後エアロ教室とかダイエット指導とか。うちはプールがないのでジャグジーとともに設置して。マシンは体育館にあるという噂だが未確認。「うちに入学するとちゃんとくびれます」とか。

やっぱり私には自閉症的傾向があるんだろうかとか考えたり。 かなり長い間(あんまり私が関心をもってない)他人に 心があるってのがよくわからない時期があったよなあ。 なんかいくつか壊れているモジュールがあるのはたしかだ。


2006/08/05 (土)

起きると焼けつくような日射し。昼前から。充実の引きこもり生活続く。このまま引きこもって暮せたらいいなあ。なにもしたくない。塾の夏期講習で死にそうになったり屈辱を味わったりしていた頃を思うと夢のようだ。その当時の日記を読みなおしてしまう。1994-5年はほんとうにひどい年だった。よく生きのびたな。

ふと見ると、研究室の電話線がはずれていた。静かな日々のためにしばらくはずしておくべきか。

昼寝というか夕寝というか。クーラーで体が冷えてしまったので軽く筋トレしてみたり。本職の引きこもりの人も部屋でいろいろやっているのだろうか。

引きこもり生活していると、会話とかの刺激がないのでだんだん頭が回らなくなり、視野も狭くなるような気がする。

de Waalは心あたたまるなあ・・・と、これ翻訳で読んでたわ。

バーリンは偉いなあ。

「人間本性」。人間の性質についての知識が増えれば、それは人間の 「本性」を変えることになるかもしれん。

『自由論』と『種の起源』は同じ年に出版されているわけだが、 やっぱりある種の時代の雰囲気を背景にしているんだよなあ。

こう、色々読書しているものがいずれなんか役に立つことがあるんだろうか。 純粋読書?

エヴァンス聞いてると意味なくハイになってくる。

ミルの二十代の「精神的危機」については誰もが言及するわけだが、なんか おかしい。あの程度の「危機」が彼にとって最大の危機だったとしたら、あま りにも能天気な人生に思える。中年になってからももっと巨大な危機を体験して いるはずなのに。なぜそれについては触れないのだろうか。これから秘密の日 誌が出てくるということはないだろうなあ。シンガーの能天気さと似たものを 感じるよな。もちろん活動的であること、外に向かって開かれているのはよい ことなのだが。

ヴォルフの歌曲ってのはよいものなのだな。

地方裁判所も裁判の記録ってのは閲覧できるのだろうか。 判決文読みたいのがあるのだが。 さすがにwebには出てないよな。詳しそうな人に聞いてみよう。


2006/08/06 (日)

腹を空かせて朝帰る。

民間人への空爆は戦争犯罪ですの日。

あら、北朝鮮の7月の洪水、1万人超死んでるとかという噂。 洪水でそんな死ぬなんてあるんだろうか。 古代エジプトだってそんな死なないんじゃないのか。どうなってんだ。

「人道援助」で日韓米で兵隊さんを派遣して、ついでに占領して政権転覆してはどうか。 だめか。

昼寝て、夕方出てくる。

斎藤純一『自由』とか読んでみるが、ぜんぜん頭に入ってこない。 この岩波のシリーズのほとんどがそうなのだが、私がおかしいのだろうか。 もしかしたら横書きだからかな? いやちがうな。昨日はグレイやバーリンを楽しく 読んだのだから。なんか情報量が多すぎる? うーん、なんというか徹底的に思考方法が違うんだよな。 こういう方がどう考えているか少なくとも外側から理解できるようにならねば ならんのだろう。 なんというか、他の論者の結論を見て、それが自分の直観に適合するかどうかを 判断しているのかなあ。

自宅サーバのapacheを2.2にする。設定ファイル群が大幅にかわっている。大丈夫かな。 あらWebDAVかなんかが勝手に動いている。もうこういうのもついていけないな。 →あら、PHPを動かすことができない。

パトナムの『二分法の崩壊』。まあこっちは楽しく読める。 経済学の話が勉強になる。 経済学者には倫理学者がやっている議論は乱暴すぎるんだろうなあ。 「ノーベル倫理学賞」があったら、誰が受賞するんだろうか。

マイルスの88年のDVD観る。ケニーギャレットとFoleyがいるとき。かっこいい。 ギャレット以外のメンバーの顏というか表情が凡人なのがなんだかアレではある。 Foleyのあのギター(リードベース?)欲しいぞ。


2006/08/07 (月)

昼から。なんだか胃の調子が悪い。夏ばて?こういうときのために健康センターで もらっておいた胃薬を飲む。

さて、趣味の読書ばかりしてはいられないわけだが。

Beyond TherapyのHappy Soulのところ読んだり。ここらへんは おもしろいんだよな。 正直言って、メタンフェタミンは危険すぎるが、 MDMAはどんな効果があるか試してみたいような気がする。 失職するのがいやだから試さないけど。そうでなければ試しているだろう。

ふと、マルクスアウレリウスは何に文字を書いていたのか 気になる。パピルス?羊皮紙? あれ、セネカとかキケロとかはどうしてたのかな。プラトンやアリストテレスは?やっぱり パピルスか。 筆記用具が安価になって自分だけの記録を残せるようになってから、 われわれの自己認識はそれ以前とはまったく違ったものになったのだろうと思っている。 自分の些末な記録を残せるというのは特権階級のものだったのだ。 マルクスアウレリウスはその第一世代なんじゃないだろうか。彼の場合は金持ちだったから 筆記用具の入手が可能だったんだろうが。 魏あたりから起こった文学運動もそういうもんだろうし。

あらほんとにみぞおち痛いぞ。脂汗が出そう。うーん、うーん。 2時間近く苦しんだら突然おさまる。なんだ?胃痙攣?む、胆石(以前から疑っている)や 膵炎が原因の場合もあるか。恐い。

Kassの文章からは、「気分」の問題を抱えているってことがどういうことかについての 共感的な理解があんまり読みとれない。この人自身はあんまり問題かかえたことないのだろうか。 "what is it to be 〜"という問いに答えるのはやっぱり 内観とか現象学的方法ってことになるんかな。 キルケゴールが向精神藥をどう考えたかってのはずっと興味があるんだよな。 悲しい気分にする薬、不安にする薬、絶望する薬は絶対に売れないだろうか? 将来、気分向上薬でハイな生活を送っているひとびとが、「たまには絶望すっかな」とか で飲んだりするかな。

お腹が痛いときからどういうわけかマクドナルド食いたかったのだが、 思い止まって帰宅。飯食って再度出てくる。

北朝鮮気になる。カンボジアのように、政権倒れてしばらくすると 何十万人も死んでことが判明とかってことになるんだろうか。

W. L. Courtneyのミル伝記読んだり。おもしろくない。 こんなに豊かに時間のある時期にも、「時間がない」と焦るのはなぜか。 どっかおかしい。

やくみつる面白すぎ。でも負け。男であるってのはほんとうにたいへんなことだ。 ハードディスクビデオとyoutubeは娯楽を変えつつある。

徒歩で帰る途中、木屋町で飲んでしまう。犯罪ノンフィクションを借してもらう。

借してもらった『愛犬家連続殺人』角川文庫読んでしまう。ギャー。 埼玉のやつの方。同じ年の大阪の事件と混同していた。

あれだよな。小学生のころは誰しも夏休みの「読書感想文」とかってものに 悩まされたわけだが、あれの邪悪なところは偽善的で自由な感想を書けないところだ。 ほんとうに苦痛だった。「感想文」じゃなくて「読んだ本のリスト」なら素直に提出したのに。 もっと自由で、子ど もの自由な関心にしたがって読んだものの感想なりメモなりを提出させるべき だよな。いや、そもそも教師が子どもの読書についてなにか知ろうとするのはおかしいのかもしれん。

「ぼくは、きょう「あいけんかれんぞくさつじん」を読みました。とっ ても恐かったです。ぼくもおどされたらこま切れにするとおもいます。でも 「しかん」というのがどういうことかわかりませんでした。おとなの世界には わからないことがたくさんあります。ぼくもおとなになれるかな。」とかでい いじゃん。「2ちゃんねるのオカルト板を読みました。実はりょうき殺人につい てはこの板が一ばんじゅうじつしていると聞いたからです。今日読んだのは、 「りょうき殺人はんを語るスレ10」です。かこログが読めないのでよく わかりませんでしたが、リンク先のページから、りょうき事件にたいする人び とのねつ意を感じることができました。ぼくもりょうりはんざいについて研きゅうしてみたいです。」「電子回路の設計。トランジスタと真空管とFETの特性の違いについて。真空管配線も楽そう。300Bいつか試してみたい。でも最初はECL82で。シャシー工作できる?」とかでいいじゃんね。


2006/08/08 (火)

昼から。やっぱり胃の調子悪い。水の飲みすぎ?タバコの吸いすぎか。

学生指導1件。

市川の一家四人惨殺少年犯(死刑確定)のドキュメンタリーも読む。 ふつうの少年犯罪は陰影がなくてもうひとつか。やはり 犯罪はいっちょまえの中年が鬼畜というタイプがよい。 次は北九州一家監禁殺人について読みたい。・・・む、あるな。 うちの図書館はこういうのあんまり揃えてくれてないんだよな。市立図書館でも行くか。 youtubeにはキラーたちの動画もある。恐い。

私自身、ドロップアウトしたりスピンアウトしたりする危険は人生で何度かあった。 殺されるかもしれない場面も少ないがあったような気がする。 ほんとに生きててラッキーだ。

なんか眠い。頭動かず。今日はだめだな。

この時期図書館は5時まで、校門も閉っていて不便。まあ人がいないからしょうがないか。

夜になってから突然覚醒して部屋の片付けをはじめたり。

永井先生の『ベンサム』(研究社の方)今ごろ読んだり。先生は 好色文学がお好きなのだな。文章に陰影があってよい。

「ベンサムには、女性を愛する心がないのではないかとい う根拠のない憶測を生んだ。」

「人を愛する心」ではなく「女性を愛する心」と書くのがよい。しかしこの表現は かなり微妙だよな。 誰かについて、「性欲がなかったのではないか」と書くのはかなりおかしい(そういうひとは おそらくあんまりいないから)。 「同性愛者だったのではないか」なら、まあわからんでもない(そういう人はたくさんいる)。 永井先生はこう書きたかったのだろうか。 「人を(性欲とは違う意味で)愛する心がなかったのではないか」はわかる(そういうひともけっこうたくさんいるような気がする)。 ふつうに言う「人を愛する」ということと、 「(個別的・志向的な)性欲を抱く」は実際どう違うのだろう。 18世紀イギリスの人々の性生活はどうなってたか、 よくわからんよな。19世紀もよくわからないけど『我が秘密の生涯』あたりから想像はつく。 だいたい同じものだと考えてよいのだろうか。 「これは必ずしもサムの独創とばかりは言えず、仮にサムの独創としても類似 のものは〜」p.114 サムって誰?・・・む、兄弟?


2006/08/09 (水)

ジュンクに寄って、昼から。

落ちついているとは言えるが、今日も眠い。台風と関係あるのだろうか。

やっぱり読んだ本はできる限り記録しておくことが必要かな。面倒だな。

@Book{三中信宏06:系統樹思考, author = {三中 信宏}, title = {系統樹思考の世界:すべてはツリーとともに}, publisher = {講談社現代新書}, year = 2006, yomi = {みなか のぶひろ} } おもしろいなあ。大物だ。

@Book{山下悦子06:男女共同参画, author = {山下 悦子}, title = {女を幸せにしない「男女共同参画社会」}, publisher = {洋泉社}, year = 2006, yomi = {やました えつこ} } 洋泉社は志が低い。

@Book{堀江珠喜06:おんなの浮気, author = {堀江 珠喜}, title = {おんなの浮気}, publisher = {ちくま新書}, year = 2006, yomi = {ほりえ たまき} } つまらん。

@Book{呉智英04:刑法三九条, editor = {呉 智英 and 佐藤 幹夫}, title = {刑法三九条は削除せよ!是か非か}, publisher = {洋泉社}, year = 2004} ここらへんは「評論家たちだから」と言わずにちゃんと読んでみる必要があるだろう ということで。でもあんまり興味もてない。

@Book{小泉仰97:ミル, author = {小泉 仰}, title = {J. S. ミル}, publisher = {研究社}, year = 1997, yomi = {こいずみ たかし} } 今ごろ読んでいる。ハリエットとの関係についての記述おもしろい。

総じてこの「イギリス思想叢書」シリーズはよく書けているようだ。 偉いぞ、イギリス哲学会。 永井先生も小泉先生も立派な学者だ。でもこの国は、このタイプの学者を これから生み出していけるんだろうか?

コント対ミルってのはおもしろいんだな。コントって骨相学好きだったのか。

だらだら本読んでいるとあっというまに夕方。

学生指導1件。

帰宅して代表サッカーを見る。知らない人ばっかりで新鮮。こんな暑いとき サッカーとはたいへんだ。

平成香川大学助教授の日記は おもしろいなあ。季節によって精神状態がかなり変わるようだ。

久しぶりにキリンレモンを飲む。あれ、うまいな。 小学生の時にキリンレモンを氷と水で割りながら飲んでたな。あれはなんだったんだ。

ネット掲示板での風評被害を防ぐベンチャー企業、ピットクルー。おもしろい。たしかにビジネスとして「あり」だな。


2006/08/10 (木)

だらだら寝て昼起きて午後から。今日も暑い。

研究室に引きこもって早や3週間、正直楽しい。ジュンク堂が昨日選書した本を 早速もってきてくれた(偉いぞジュンク堂)ので読書を楽しむ。

イエスがなにも奇跡とか起こさなかったら、やっぱり尊敬してもらえなかったんだろうか。 「信仰」ってのは無理か。 そういや、浄土真宗ってあんまり不思議なこと言わんよな。「浄土」ぐらい? (それだけで十分形而上学的か)

小泉先生の本を読みながらさらにミルについて考える。 ロマン主義的な暗い力についてミルは考えたことがなかったのかな。 そこがキルケゴールとの大きな違いだよな。 ワーズワースは好きだけどバイロンは嫌いだったらしいし。 19世紀中盤のイギリス音楽世界ってのもどうなってたんかね。 『オベロン』好きだとか。ベトベンやシューマンやベルリオーズや ワーグナーは紹介されてなったのだろうか。ミルにトリスタン聞かせたら 何と言ったろうか。「いや、ハリエットとはそういう関係ではありません。」とか。

@Book{ミズン06:歌うネアンデルタール, author = {S. ミズン}, title = {歌うネアンデルタール:音楽と言語から見るヒトの進化}, publisher = {早川書房}, year = 2006, note = {熊谷淳子訳}, yomi = {Mithen, Steven} } 音楽家は人々の感情をコントロールすることで人々の協力行動を引きだして きたのではないか、ということだ。おもしろいなあ。 小倉朗先生の名著『現代音楽を語る』(岩波新書)が 英訳されていれば引用されただろうに。 音楽は女を引きよせるために作られたというミラーの説の問題点。ほとんどの文化で音楽は 集団によって作られる。

夜も研究室。夜中になぜか梅干しが食いたくなる。滅多にないことなのだが。 明日素麺つゆに入れて食おう。

さて、衣笠の採点もしなければならんか。・・・「江頭聡」先生に提出している 奴がいて一気に気が萎える。さすがに今年は江口恥はいない模様。今年は「エ口聡」なら 許したけどね。

適当なID3タグのエディタが見つからん。やっぱりiTunesなのか。 「ライブラリに読みこむ」のチェックをはずせばよろしい。

@Book{ミュシャンブレ06:オルガスムの歴史, author = {R. ミュシャンブレ}, title = {オルガスムの歴史}, publisher = {作品社}, year = 2006, note = {山本規雄訳}, yomi = {Muchembled, Robert} } む、作品社から出ているセックス本はたいていつまらんので期待してなかったが、 これの前半は思想史としておもしろいぞ。しかしこのアナール派特有のだらだらした文章は どうにかならんのか。とても読みつづけられん。

@Book{エルドリッジ05:ヒトはなぜするのか, author = {N. エルドリッジ}, title = {ヒトはなぜするのか}, publisher = {講談社インターナショナル}, year = 2005, note = {野中香方子訳}, yomi = {Eldredge, Niles} } なんだこれ。なんかおかしい・・・というか標準的じゃない。 池田清彦読んでいるときと同じような違和感を感じる。あ、なんだ、グールドの相棒のエルドリッジか。

「生物の活動はすべて次世代に遺伝子をばらまくことを目的としているという 見解は、今やすべての生物の存在目的(すなわち、生きる意味)の説明になり つつある。それでも、私には、遺伝子が意志を持って拡散をはかっているとは とうてい思えない。」(p.30)

とか。 なんだこれ。ほんとに科学者なのかな。 最近のこの手の本としては、引用・参照する文献の数が少ないのも 気になる。とんでもない量がついてるのがふつうになりつつあるからなあ。 p. 156 「アンドロギュノス」の話がアリストファネスの『雲』のなかに出て来ると されているが、『雲』にもあの話はあった? なんかおかしい。 p.151からの"A Society without Fathers or Husbands"のナシ族の話も もとの論文見ているわけじゃないのか。

エルドリッジは「人間がセックスをするのは快楽のためだ」と力説している。 ほんとうかなあ。どうもなんかおかしい。 んじゃなんで多くの人間は美男美女とセックスしたがるのだろう? 美男美女とのセックスの方が「快楽」が大きいのだろうか。んじゃ、なぜそう なのだろう?これは説明を必要とするし、進化心理学が説明してくれそうなの だが、エルドリッジはどうしてそれを拒否するのだろう。

レイプについては「レイプは暴力」説をとるようだ。 「レイプが適応行為であれば、男性の大多数は日常的にレイプを繰り返し、 その結果、日常的に生命が宿され〜」。p.183 なんか基本的に議論を理解していないようだ。レイプが適応だと言われるのは、 ふつう、他の方法では繁殖できないような個体や戦争や略奪などの特別な状況において だけなんだと思うのだが。 だから「性犯罪者はふつうの人間ではない」とか書いちゃう。いや、 性犯罪者はふつうの人間だと思うよ。池田清彦も同じようなこと書いてたな。

戦時強姦についてもへんなことを書いている。 「こうした状況で組織的に行われるレイプは遺伝子を拡散することではなく、民族の 破滅を目的としている。」(p.191) まあそれでいいんだが、問題は、なぜではなく強姦するのかだろう。 かつ、強姦されて殺される人々もいるが、多くは生き残る。これはなぜだ。

性病についてのたわごともおかしい。p.202。 おそらくこの人はもうここらの議論について来てないんだな。

そのうちkallikles君に研究してもらおう。・・・と読み終ったあとにgoogleしてみると 評判悪いな。「end-point」のひとまで酷評してる。amazonのshorebirdさんの 「なぜ一部の人たちにとってドーキンスの利己的な遺伝子の説明の理解がこれほど困難なのだろう.この困難さには何かヒトの本質にかかるものがあるのだろうかとまで考えさせられ,」 という批評は適切。「なぜ why」に対する答の「原因」と「目的」の区別ってのは ほんとうにたいへんだ。おそらくこの原因と目的の混同ってのはそれこそなんか人間の 思考の本質にかかわる。いや私も「原因」や「目的」ってのがどんなものであるかよくわかってないけど。

ビッグブラザー、じゃなかった、gmail、連絡先リストに顔写真までつけられ るようになっている。怖すぎ。ほんとにNSAやFBIと無関係なのかな。


2006/08/11 (金)

朝帰って寝て昼から出てくる。当然だめだめ。学生指導1件。 遠雷。夏の終り。

ついに週刊文春を買う男になる。しかし続きそうにない。中年男は何を読めばいいのか。 どうでもいいが、高橋由佳利はイスラム教徒になったんじゃなかったのか。

@Book{伊東光晴06:ケインズ, author = {伊東 光晴}, title = {現代に生きるケインズ:モラル・サイエンスとしての経済理論}, publisher = {岩波新書}, year = 2006, yomi = {いとう みつはる} } 文章がヘタだと思う。

@Book{ヌスバウム05:女性と人間開発, author = {M. ヌスバウム}, title = {女性と人間開発:潜在能力アプローチ}, publisher = {岩波書店}, year = 2005, note = {池本幸生・田口さつき・坪井ひろみ訳}, yomi = {Nussbaum, Martha} } 買って放っておいたのだが、この前読んだ『功利主義は生き残れるか』のおか げで、選好じゃなくてケイパビリティでアプローチ、ってのを採用しようとし ている人々のポイントがやっとわかりつつあるので。まあ認知心理療法済みの 選好ってのでよいような気がするんだが。あとで時間があるときによく考えよ う。この文脈でもミルは重要だな。 それにしてもヌスバウムってひとはここ10年ものすごい仕事量だ。

今日は早く帰ってゆっくり寝よう。明日から本気で仕事します。秋だし。

アルカイダ?の暗号解読されたのかあ。今実戦での暗号事情はどうなってるんだろう。 危険な単語が入ったフェイクのメールをやりとりしてみたいような気がする。

@Book{三浦俊彦02:論理パラドクス, author = {三浦 俊彦}, title = {論理パラドクス}, publisher = {二見書房}, year = 2002, yomi = {みうら としひこ} } このひとには非常に注目しているのだが、倫理学まわりのことも色々書いている。 どれも微妙。よく考えてみよう。


2006/08/12 (土)

朝から。なんかバテバテ。自転車に乗るのもいや。 あんなに夏が好きだったのに、今年はもう好きじゃないようだ。

『オルガスムの歴史』ぱらぱら。 やっぱり『我が秘密の生涯』は重要作品だよな。サミュエル・ピープス の日記にも触れてもよさそうなものだ。

学生指導1件。

午後俄かに掻き曇り雨。久しぶりの雨。すぐにあがる。

やっとやる気になりそうな気がするので、なにをしなければならないか確認して やる気がなくなる。

こんなに引きこもっていて、秋に人と会うとなったときにちゃんと社会復帰できるのだろうかとちょっと不安に。

@Book{ステルレルニー04:ドーキンスグールド, author = {K. ステルレルニー}, title = {ドーキンス vs. グールド}, publisher = {ちくま学芸文庫}, year = 2004, note = {狩野秀之訳}, yomi = {Sterelny, Kim} } ソーンヒルとか批判している。あ、Sex and Deathの著者か。注文しておこう・・・と、図書館にある。私が入れてもらったんだな。 ドーキンスかグールドかって、いわれれれば、そりゃドーキンスの方が信頼できるよな。 どうして私は主流派、本流が好きなのか。かつ本流にいたいと願うのか。小川を自分で 掘るより、本流の川岸でちゃぷちゃぷ水遊びしたいね。でもマルクス主義とか「本流」とされた時代 に生きてたらそっちで水遊びしてたのかね。

主要な哲学者の生きてた時期を線分で表記した年表が欲しい。ついでに 主要著作の発行年と主要な歴史的事件が載ってるような。自分で作るか。 頭いい人々の場合頭のなかに入っているんだろうが。

キルケゴールはいったい何を読んでたか? 神学まわりと文芸作品ぐらいしか読んでなかったろう。 カントとヘーゲルは目を通すぐらいはしたんだろうな。 しかし総じて同時代の哲学には無知だったんだろう。 実はホッブズもロックもヒュームもミルもコントも、ルソーでさえ読んでないんだろう。 ヴォルテールあたりは読んだかもしれんが、パスカルもモンテーニュも読んでないんじゃないか。 自然科学についての知識もほとんどなかっただろう。 ちゃんと読んだ分量より書いた分量の方が多かったんだろうな。

今日も結局本読んで一日終ってしまった。・・・いや、少し採点するか。採点するプロメテウス。

気温が下がったのでジョギング。

映画『OUT』見る。まあこんなもんかな。


2006/08/13 (日)

昼から。まずレポート採点続き。

@Book{フィッシャー05:人はなぜ恋に落ちるのか, author = {H. フィッシャー}, title = {人はなぜ恋に落ちるのか:恋と愛情と性欲の脳科学}, publisher = {ソニーマガジン}, year = 1005, note = {大野晶子訳}, yomi = {Fisher, Helen} } なにも科学的でも実証的でもない。内容もつまらん。読む価値がない。

howm (howm-grep)の動作がちょっとおかしいので困る。文字コードの問題。 nkf -j foo.txt | nkf -e > bar.txt しても、nkf --guess bar.txtするとshift-jisと判別されるファイルがある。なぜだろう?emacsで開くとeuc-jpと認識されているような気がする。 ここらへんよくわからんなあ。shift-jisとeuc-jpは確率的にしか判別できないんだろうが。 どうなのだろう。まさにバッドノウハウ。 マイクロソフト/ASCIIの手抜きの悪行が20年以上人々を苦しめるわけだ。 (当時は意味あったんだろうけどなあ) 今どき、ふつうのテキストファイルはutf-8で保存するべきなのだろうか。 っていうかOS Xでutf-8に移行したときに全部移行すべきだったのか。 そういやrxvtもunicode表示できないまま(だから ls すると文字化け)だし。 ・・・・いやいや、PC環境とかそういうことを考えてはいかん。 現在の文字コード事情を知るだけで1日かかってしまうような気がする。 PC環境はあるがままに。HTMLの文字コードもあまり考えずにiso-2022-jpで。

ここ1、2年に私が 手に入れた最善の教訓は、「物理的・社会的にサバイバルするノウハウを手に入れるだけでたいへんなのだから、 コンピュータとかのバッドノウハウに時間を使ってはいかん。」windowsと縁を切ったのは たいへんよかった。emacsやlatexとはまだ縁を切りきれてないが、gmailのおかげでずいぶん よくなった。

三中先生の本を読み、なんか学部生からやりなおせたらなあとか。 ♪人生が〜二度〜あ〜れば〜、ああ人生が〜二度〜あ〜れば。そういうこと ばっかり考えてるからいかん。人生は誰でも一回しかないのだ。 だいたい二度あっても同じことするわけじゃから。これが運命愛ってやつ?

パーカーがストリング入りオケやビッグバンドとやってるのはあれほどよいのに、 キューバンやってるのはなぜあんなにダメか。スイングな人々と いっしょのジャムセッションで一人だけビバップするのはなぜあんなにかっこいいのか。

学生指導1件。

採点1科目で夜までかかる。もう1科目やろうとすると、 気が萎える。帰るか。

@Book{西尾孝司05:ベンサムの幸福論, author = {西尾 孝司}, title = {ベンサムの幸福論}, publisher = {晃洋書房}, year = 2005, yomi = {にしお たかし} } なんだこれ。「従来、ベンサムのサンクションを、日本人のベンサム研究者たちは「制裁」と 訳してきた。しかしながら、かれのサンクションを制裁と翻訳することは、完全に間違っている。 これをあえて翻訳すれば、〈信賞必罰〉が適訳であろう。」p.25。 うーん、サンクションに報奨の意味があるのはわかるが、 「信賞必罰」はそういう意味じゃないだろうよ。ここで読むのをやめる。

ほんとうに体がアルコールを受けつけなくなった。 ていうか前から飲めない人間なのに勘違いしていたのかもしれない。 早晩ほとんど飲まない人間になるような気がする。 (父親は若いころは飲んだようだが、中年になると飲まない人間になったようだ。 晩酌の習慣もなかった。まあ田舎は車社会であるのも一因かもしれんが。母方は飲む人が多い。) まあよいことなのだろう。 豪快に酒を飲む人間になりたかったような気もするのだが。

あんまり歩いてないので独語仏語学習停滞ぎみ。かろうじて ビジネス英会話はジョンギングのときに聞いてる。英会話上級編は今期はもうひとつ。 podcastは飽きた。NHKは偉大だ。


2006/08/14 (月)

早起き。散歩。朝から。でも寝たりない感じ。

煎茶飲んで目を醒して、細かい仕事を。レポート採点今日中にやってしまおう。

やっぱり午前中昼寝してしまう。

@Book{斎藤勇88:対人心理学重要研究, editor = {齋藤 勇}, title = {対人心理学重要研究集(1)-(5)}, publisher = {誠信書房}, year = {1987-1988}, yomi = {さいとう いさむ} } 社会心理学の有名の論文の紹介。 この分野も気になるというか好きな分野のはずだし、部分的にはいろいろと目 や耳に入ってきているのに、全体としてどうなっているか を体系的に知ることがなかった。この分野ってのは ビジネスとかと関係の深いわけで、蓄積もずいぶんあるなあ。 もう20年も前の本だから、ずいぶん知見も変わっているのだろう。 でも倫理学者も基本的な知見ぐらいは知っておかなきゃならんよな。

とか。

邪悪なリーダーや巧妙な詐欺師、ナンパ師、ヒモなどなら経験的によく知って いるようなことばかり、っていう気もするが、奇妙な実験環境を作りだすとこ ろがこの分野の腕の見せどころだな。 認知的不協和の理論は、社会心理学の他の分野に比べて直観や常識に反するところが 魅力だな。でも最近はアレなのかな。またもりかえしたのかどうか。

ほとんどの論文で被験者を属性や(あらかじめ検査した)性格特性とかで細か く分けることはしていない。なぜだろう?そういう分野なわけなのだな。ある いはこの時期(80年代なかば)まではそうだったのか。ちゃんとした教科書を 何冊か読んでみるべきだな。 サイエンス社の『社会心理学セレクション』がよさそうだ(何冊かは持ってる)。 全巻図書館に入れてもらおう。

まあ70年代ぐらいまでには「研究倫理」とかあんまり意識してなかったのがわかる。 それがおもしろい結果を量産していたわけでもあるな。 有名論文それぞれに研究者の顔写真がついているのだが、どいつもこいつも 邪悪に見えるのは気のせいか。

あら、首都で大規模停電か。テロかと思ったろうな。(実はテロ?) 船長の単純ミスだとしたら、被害の大きさがおもしろすぎる。

「花火うるさいと67才が散弾銃」。うちのところは今年はあまりうるさくない。

レポート採点に苦しむ。こっちは課題をもうちょっと練るべきだった。 授業も十分理解してもらえていたのか心配。夜までになんとか終わる。

採点表への転記がなあ。自宅でバーコードかなんかでできるといいのだが。 衣笠大学は学生にQRコードを配布しているのだが、読み取り機はもちろん大学。 これ、カメラ(iSight?)があればMacとかでも読めるのだろうか。ずいぶん楽になるのだが。 そもそもQRコードとはなにか? どの程度の情報が入っているんだろう。・・・うーん、 わからん。いやいあ、無駄な時間を使うのはやめれ。

久しぶりに万葉集読んで寝る。我々とほとんど変わらぬおそらく普遍的な心理を表現してるよな。 やっぱり時には文学。


2006/08/15 (火)

武装解除開始記念日。 午前中から。しかし頭に霧がかかっている。さっそく昼寝。

学生指導1件。

eBookJapanはいつのまにか夢の ようにいろんな漫画を集めているな。紙ではなく読みにくい電子データに420円 は出しにくい。そもそもMacじゃ読めないのか。それでも1冊100円まで価格を落 とせばとんでもなく売れまくるんではないのか。会員制月額1万円で電子データ (PDFでしょうがない)読み放題とかどうか。ジョージ秋山先生や永井豪先生の を全部読みたい。っていうかジョージ秋山図書館はないか。漫画喫茶行けばい いのか。

@Book{ジアネッティ02:嘘なしでは生きられない, author = {E. ジアネッティ}, title = {人は嘘なしでは生きられない}, publisher = {角川書店}, year = 2002, note = {山下篤子訳}, yomi = {Giannetti, Eduardo} } む、あんまり名前売れてない人だが、これはけっこうおもしろいぞ。 この夏読んだ本のベストだな。ブラジル人かあ。 邦訳タイトルが悪い。 『自己欺瞞』あるいは『自己欺瞞の技法』にするべきだ。(Lies we live by: the art of self-deception) ブラジル人は、文化的に自分をどう考えているんだろう。やっぱりヨーロッパ 文化の継承者なのかな。ポルトガル文化じゃないよな。この本も「ふつう」の哲学の 伝統の上にあって、スペインやらポルトガルやらの哲学・文学は出てこない。

ダーウィン「ヒヒを理解するなら、その人はロックよりも形而上学に貢献するだろう。」 んじゃディスプレイ痴漢の心理を理解したらセックスの哲学に貢献できるだろうか。

首相が靖国に参拝に行ったらしい。毎年ながら この問題は複雑すぎてどう考えていいのかさっぱりわからん。一回自分でpro/conの基本的な理由の長い長いリストを書き出してみるべきなのかもしれん。 ある程度問題が複雑になるとふつうの人間の頭には そういうpro/conリストが頭に入いりきらないようになる。この問題の場合、70cm〜1mぐらいの 巻紙が必要なんじゃないだろうか。 でも実際にやってみるほどは興味がない。 実は5cmぐらいしかなかったりして。

ぱっと頭でやると、参拝反対派の方が分が悪いように見えるし、 ここ10年ぐらいで全体の論調が変わってきているような気もするが、 どうなんだろうか。

ちなみに、ふつうの安楽死や中絶の問題だと50cmぐらい、 それに障害者問題を入れると70cmぐらいになる? 自由意志問題だと・・・20cm?なんちゃって。10mぐらい。

そういやうちの母方の祖父も「大東亜戦争」なるもので戦死しているはずだ。 百姓家で子どもが7人も8人もいるのに、いったいなんだって 戦争になんて行かなきゃならなかったんだろうか。なんだかなあ (同じような状況だったはずの父方の祖父は行かずにすんだらしい。おかげで大往生。)。 名前も正確には知らない(まあ祖父母はどれもよく知らないのだが)。 どんな人間だったかもわからない。 母親もまだ物心つく前の話だから、彼女にも記憶がないのだろう。 敬意のないだめな子孫をもって気の毒な気がするが、おそらく彼らは もうふつうの意味では存在していない。 先祖を(形はどうあれ)祭ったりすることには、 やっぱり生きている人間には意味があるんだろうなとは思うのだが。 まあそのうち田舎でご先祖様について調べてみるかね。

岩波新書の陶淵明の本を再読しながら寝る・・・あ、このひとは野原仙人のお師匠さまか。


2006/08/16 (水)

昼近くまで寝てしまう。十字屋に寄って午後から。

昨日は小泉より加藤紘一が放火テロにあったことの方がニュースかもなあ。

CD買うのをやめてNHK FMを聞くべきなのではないか。・・・ 「iTunesでラジオを聞け」という天の声を聞いたが、好みの番組がないんだよな・・・ と、そういやネットラジオが あったんだった。これが自動で録音できれば言うことないのだが。

眠くてなにもできない。

しょうがないので部屋の片づけ。床にものを置くな!机はいつも整頓して広く使え!

WikiPedia(en)、音楽関係もどんどん充実していてすげえ。アメリカ中心のポピュラー音楽についてはこれ以上のリファレンスは存在しないだろう(特に曲ごとの由来とか影響関係とかすげー)し、 クラシック分野でもグローブ音楽事典を抜いてしまうんではないのか。つい読みふけってしまう。

Windows機は調子が悪くなったらディスクまわりを疑うこと。 ディスクを選択→プロパティ→ツール→ディスクチェック→「修復」「スキャン」を 選択して再起動。なんでこんな面倒なんだ。起動時に自分で診断して修復するもんだろうよ。

大文字見ずに代表サッカーを見る。名前と顔と体型をおぼえるのがたいへん。

夜も研究室。夏休み後半戦の開始!と思いたい・・・・が調子が落ちている。

夜中にNdegeocello聞いてたらビリビリ来た。 なんというか、なんとも表現しがたい強い印象を受ける。 ふつうの感情を表現する言葉では表現できん。他に似た感覚がないと思う。 「感情」とか「気分」とかとどう関係しているのかもわからん。 なにも連想するものがない。 こういうのは「音楽的感動です」としか言いようがない。「感動」も「なんか moveされている」としか表現しようがない。なんだこれ。 しかし、とんでもない知性を感じる。 ベトベンの四重奏とかも時々そういう感じがある。

「男性優位社会」という言葉に対して感じる奇妙な感覚のポイントはなにか。 わからん。 「男性」がグループとして自分たちが優位な社会を作ろうとしている わけじゃないことにあるんじゃないか。たんに他人(他の男性?)と競争して しまい、軍拡競争(「赤の女王」?)の結果、グループとして優位に 立ってしまっているように見えるだけなんじゃないか。

少なくとも、個々の「男性」は他の男性を「男性であるから」という理由で 助けようとはしないだろう。むしろ「同性であるか」という理由で 攻撃したり足ひっぱったりしそうだ。「俺は偉い(偉くなりたい)が、 他のやつらは同じだ」なんじゃないのか。


2006/08/17 (木)

朝帰り。

夕方起きて日が沈むころ出てくる。

駅で買った『日経ビジネスAssocié 実践書類&情報整理術』を読んで机の 整理方法を学ぶ。もちろん私が学ぶことは常に実践とは関係がない。

再提出を命じた生きる力のない一回生からメールが届く。 挨拶や前おきなしにいきなり、 「私は今回、このレポートを書くにあたって、19世紀の思想家を一人とり あげて論じようと思う。19世紀のたくさんの思想家の中でも私は、高校の時 の倫理の授業の時に習って印象的だった『デカルト』について調べ、論じてい こうと思う。」 脱力。

DQNの川流れ。どうしても1999年の事件(youtube動画 )をおもいだすわけだが(感想)、 http://www.d1.dion.ne.jp/~masehts/message/leader.htmlおもしろい。人々は「こいつら死んでもいいや、いや死んでくれ」と思ってたのかもしれんな。人には嫌われないようにしなきゃならん。

ベトベンの四重奏、前期より中期、中期より後期の方がずっとよく聞こえ るわけだが、なにがよいのかと聞かれてもなにも説明できないよな。音楽の場 合は並べて比較するってことができない。なんか感じるときも、どんな音楽で も単純な感情と結びついているわけではないような気がする。

音楽美学とかもおもしろそうだなあ。岩波の「一冊でわかる」シリーズで 出してくれないかな。本家(OUPの Very Short Introduction シリーズ)では出てないのだろうか。 それにしてもこのシリーズ、どれも質が高くてすごすぎだよな。なんというか、 アカデミズムの力の差を見せつけられるというかなんというか。読者の力も違うのかも。 Wikipedia見てると英語圏の人間との文章力の差を知るよなあ。まあ人口が違うからしょうがないのか。 サイトは http://www.oup.co.uk/general/vsi/か。Musicってのも出てるな。全巻図書館に入れてもらうことはできるだろうか。交渉してみよう。 岩波は全部訳出する気かな。がんばって早急にやってほしい。

youtubeでndegeocelloのビデオにはまる。鼻血でそう。よい時代になった。というか いくら時間があっても足らん。黒人の人は頭の形がよい。また頭刈ろうかな。 こんなふうな音楽作れるっていうか、こういう耳と想像力を持ってるってのはほんとに どんな感じなんだろう。

@Book{チェスラー03:マーガレットサンガー, author = {E. チェスラー}, title = {マーガレット・サンガー:嵐を駆けぬけた女性}, publisher = {日本評論社}, year = 2003, note = {早川敦子監訳}, yomi = {Chesler, Ellen} } 歴史書。歴史的事実はよく追っているけど、サンガーがどういう人間だったのか さっぱり見えてこない。 あら、マーガレット・サンガーってハヴロック・エリスとダブル不倫してたのか。サ ンガーもエリスも薔薇十字団だったのか。いったいこの時代はどうなってんだ。 いろいろ知らないことがあるなあ。・・・いや、荻野先生の本で読んだはずだ。 記憶が。


2006/08/18 (金)

雨がぱらつくなか朝帰り。

フェミニストが「なぜ女性には大芸術家がいないのか」なんて問い立てるのは 奇妙だ。馬鹿げている。 紫式部もジェーンオースチンもアガサクリスティもアルゲリッチも内田光子も ニーナシモンもンデゲオチェロもいるじゃん。

一寝して昼出てくる。

いろいろ苦しむ。

学生指導1件。

ネットが遅くて(特にネームサーバー引くのが遅い)困っていたのだが、 FirefoxにNo Scriptエクステンションを入れると少し楽になる。 どのページもアクセスごちゃごちゃスクリプト入れているのだなあ。

だめだめ。こらいかん。帰宅。


2006/08/19 (土)

完全オフ。大学には行かない。

朝から地元共同体の行事に参加。自律的エージェントであることを放棄する。

地蔵盆。御近所の人びとに 顏見せ。朝から会場の設営など。読経にも参加。

人びとのこういう普通の生活やお祭りなどは、人びとの長年の経験によって 作りあげられていて、ミルが言うように、一定の尊敬を受ける資格があるのだなあ。 それは一般の人びと向きに作られている。私もごくふつうの人間なので そういう生活が向いてたのかもしれんな。なんでそれじゃだめだったんだろう。 いやいや。

イギリスとかで「人間は猿(の先祖)から進化した」とかってことが受け入れがたい と思う人びとがいるのは、あそこらには霊長類があんまり住んでいないから ではないか(Wikipediaによればヨーロッパと北アメリカにはいないらしい)。どう見たって人間は社会性の猿の仲間じゃんね。 どこが違うのか。 余っている日本猿を群ごと輸出したらどうか。

寝たり起きたり。♪昼寝を〜すれば夜中に〜眠れないのはどういうわけ〜だ〜?

語学ラジオはなんとか聞き続けているが、フランス語だけ未聴がたまってしまっている。 『ビジネス英会話』は聞いてるだけで勉強になるが、フランス語はテキスト読みながら聞かないと効果が上らないようだ。まあなんにしても独仏が使いものになることは ないだろう。純粋趣味。自己目的。どうせだから秋からはスペイン語、その次の春からは 中国語もやろう。

ムーミンといえば図書館、図書館といえばムーミン、なのはなぜだろう。 市の(小さな小さな)図書館を使うようになって 最初に読んでたのがムーミンだったんじゃないか。 あのラインの文学にはまった少年少女はいずれもれなくゲド戦記とか読んだんだろう。 彼ら彼女らがほんとうに自分の影に気づいたのは何歳ぐらいなのだろう。


2006/08/20 (日)

引き続き地域共同体行事。朝から。早起きは三文の得らしい。

さらに奉仕活動。慣れぬ肉体労働で汗をかく。空と風が秋。

床屋。再び坊主頭。今回はついにバリカンの限界の1mmにチャレンジ。青々。しかし やっぱりヒップホップな人にはなれず、ただの生臭坊主。せめて 諸星大二郎先生の漫画に出てくる真面目で気弱な青年僧のようにはなれんのか。

その足で研究室へ。床屋で熟睡したのだが、まだ眠いな。

どうにもならないので夜 Metroへ。 高橋ゲタ夫先生が率いる Descarga Ven Ven Ven。 サルサの皮を被ったアフロ/ラテンジャズバンド。 "My Favorite Things"を6/8 アフロにした曲がベストチューン。 そういうバンド。 音楽的にはやりたいことがはっきりしていて、とてもおもしろかったが、 踊りを目的に来たお客は踊りにくそうだった。 ダンスと音楽性の追求は相いれないところがあるのかもしれん。 純日本人バンドがラテンやるときほんとうにスペイン語でやる必要があるのかとか。 やっぱり歌ものやるときは歌詞は大事だと思うのだが。 やっぱりインスト中心のバンドは最初からハンデを負ってるとか。 ビールは1本だけ、あとは水を飲む中年男。


2006/08/21 (月)

12時間近く寝てしまう。午後から。夏休み後半戦。 いろいろ思うところあり、研究室のブラインドを開けてなるべく太陽光が入るようにする。 窓ガラス掃除してほしいなあ。

うだうだ。 調子出ずペトラルカの『告白』とか読んだり。つまらん。低級なナルシシズムが鼻につく。

ギアーツ(『ディープ・プレイ』。バリの闘鶏の話。)とかも読んでみたり。わたしはいったい何をしているだ?でもおもしろいなあ。解釈人類学っていうのかな。 やっぱりこういうのは実際に文章を読まないとだめなんだよな。 どうでもよいが、高校までの国語教育が文学に偏っているのはどうなんだろうか。 『国語』で扱うべき文化ってのはもっと広くて深いような気がする。 高校までで扱う教育ってのはそれほど広く深い必要はないのか。 やっぱり大学高等教育が担当するものなのかな。そうだろう。 アカデミックなものはふつうの人の人生にもっと大きな影響をおよぼすべきだ、とまでは 言う必要はないか。

「消毒された生活」とかいう言葉が思い浮ぶが、意味がわからん。でも 私の生活はけっこう消毒されている。unsocializedであるところ関係がある。

学生指導1件

なにがあっても早寝早起きすること。 どんな季節でも、日が昇っているあいだが活動時間である、と思いこむこと。 Retournons à la nature! (合ってるかな?)これ原典あるんかいな。

早寝。


2006/08/22 (火)

しかし早朝というよりは深夜に目が醒めてしまう。

夜明け前に雨。 最近アルコールが苦手になってきたのに加え、コーヒーもあんまり飲めなくなってきた。 煎茶が一番。

このファイルをutf-8で書くと、アクサンつきのとかも簡単に出せるのかな? しかし入力方法わからんな。 (set-input-method french-postfix) とかか。 Je m'intéresse à la philosophie. ふむ γνώθι σεαυτόν こらいいや。どれも合ってるかどうか不明。 なるほど。こりゃいいや。でも辞書(lookup)との相性が悪いな。アクサンとった形で辞書引いてくれないと。 utf-8とutf-16がどうちがうかもわからんのだが。TeXもutf-8で書けるのだろうか?→よくわからん。それほど使うときないしな。babelでいいや。

朝大学、ものを取って 衣笠に借りっ放しの本を返しに。ついでに情報センターでIDをもらい、 別の部署でQRコードについて 調べて、実際に2、3枚スキャンしてみる。けっこう情報がはいっているが、 学籍番号らしきものが一人につきふたつあるぞ? ふたたび大学。京都市内を対角線に端から端まで往復したわけだ。遠い。

最近テレビを見る習慣が瀕死状態にある。8月はかろうじて代表サッカーを 見た記憶があるが、ほかなにか見たかな。

午後。まあ落ちついている。しかし本読んで逃避してしまう。

学生指導1件。

『死霊の盆踊り』。ばからしい。ダンスはダンサーにやらせないと。


2006/08/23 (水)

前日は早く寝て長時間睡眠。朝から。

学生指導1件

採点の転記。 少しづつ締切が 守れる男になりつつある。ジジイ犬にも芸をしこむことはできる。

眠い。イスの上で昼寝。

早く帰る。

冥王星問題は深刻な展開に。私は蠍座なのでできれば冥王星を応援したいのだが、たしか に惑星は八つでよいと思う。「いきなり兄弟が増える言われましてもな」「あ の方、前からちょっと違うなとは思ってましたけどな。」「別に質量なんかで差別す るわけちゃいますけど」「軌道がずれてはりますな。なんか自転軸も他のんと 違うとか。」「なんやよくわからんお仲間がいらっしゃったとか」「ああいう 方々といっしょしてらっしゃる方とは」「ああ、うちには、一番内側のちっさ いのもんもいますけど、外側の人とは出が違います」なぜ人は分類したがるのか。

→ 昼間の採点、郵便局に寄るのを忘れてうちまで持ちかえってしまった。外に出る気になれず そのまま。もう新しい芸は学べない。だめだめ。→ これではいかんと 夜中にコンビニに。しかし書留ゆうパックは送れない。犬の生活。


2006/08/24 (木)

掲示板CGIのたぐいに宣伝書きこむエージェントがいて、ここで使っている匿名メールCGI がひっかかってしまった。まあ歴史的使命を終えたのだな。シンプルだが10年も大きな事故なく動いてくれた 優秀なスクリプトだった。プログラムの寿命ってけっこう長い。

好天。朝から。採点転記。いつもながら「不可」をつけるのはいやなものだ。 一応締切に間にあったつもり。

む、ネームサーバ引くのがずいぶん速くなった。メンテごくろうさん。

少なからぬ太陽系知的存在者が注目している冥王星問題、本日決着か。掲示板と かでも、「このスレッドとあのスレッドは同じ話題だからいっしょにしなきゃ」 「板違い」とか整理したがる人達がいるよな。(fjのような階層化されているところでは、そればっかりやってる人びとがいた)きちんと整理し たい分類したい、という欲求は大事なのだなあ。もし火星に高度な 知的能力をもった生物がいた場合、彼らも整理したいと思うのだろうか。知的ってのは どういうことかわからんからな。

ふたたび研究室へ。ぜんぜんだめなので帰る。

帰り道、飲み屋に寄ってしまい、ある状況の飲み屋における中年男の あるべき振る舞いについて考える。

店にはいってしばらくすると、明らかにやばめの一見さんカップル入店。 いらん手品とかしてわーわー。明らかなトラブルと暴力の匂い。 なんかアラを探していちゃもんつけたりしようという気配。 よく行く客として帰るべきか、とどまって 万が一のためにマスターを応援すべきかどうかとか。 一人で飲む人間はけっこう出会う状況だと思う。 女性の連れがいる場合はすぐに出るだろうし、 男の連れがいる場合は(連れにもよるが)残るだろうという状況。 一人だとどうするか。 今回は(残るもう一人のお客もとどまったので)とどまった。 うーん。でも自分の身の安全のためには、あらゆる危険は避けるべし、ヤバい 場合はすぐに帰るべし、でないと怪我するぞ、むしろ邪魔かもしれんし、 とも思うのであった。 でもやっぱり邪魔でも残るんだろうなあ。 あとでマスターにたずねると、 「ふつうの(状況のわからない)お客さんはいてもらったら困りますが」とのこと。 やっぱり誰もいなかったら心ぼそいんだろうなあ。

冥王星、ついに地球人から惑星の資格を剥奪される。 気を落とさずがんばれ。影の存在でこそ冥府の王。 太陽系の暗黒の勢力。これから誰もが冥王星を気にせずにはいられないように してしまえばよい。目に見えぬ凶星!


2006/08/25 (金)

昼前から。心落ちつくまで本を読む。昨日借りた『殺ったのはお前だ』(宅 間守他のドキュメンタリ)とか。宅間君すげー。ついでにスナックママ連続殺 人事件について調べる。15年前かあ。ちゃんと捕まって死刑判決受けてるな。 よかった。

@Book{バートル06:犯罪心理学, author = {C. R. バートル and A. M. バートル}, title = {犯罪心理学:行動科学のアプローチ}, publisher = {北大路書房}, year = 2006, note = {羽生和紀監訳}} とかも。心理学ってよりは犯罪類型学。と、原題は Criminal Behaviour: An Psychological Approachだった。そうだよな。邦題逆じゃん。 クールな記述がかっこいい。FBIの新入生とかこういうの読んで勉強するんだろうか。 探偵倫理学とか倫理学者探偵とか可能だろうか。次々に殺される大学倫理学教授、 犯人は功利主義者のOD、じゃおもしろくないよな。でもミステリー仕立ての倫理学入門は 誰か書いたら当たりそうな気がするな。私はできないけど。

矮惑星となった冥王星。この「矮」という表現はPC的に大丈夫なのかな。 dwarf planetよりはましか。

いったん帰宅して仮眠、夜出てくる。

FirefoxにGoogle Toolbarというものも入れてみるが、googleに読んでいるページを 報告するのか(オプションではあるが)。これまた恐い。

久しぶりに聞いたが、ジョージ・マイケルはよい。欠けているのを揃えてお くか。・・・っていうか、Patience以来、新譜もなにも出してな いのか。だいたいオリジナルスタジオアルバムは5枚しかないのか。 こんなに才能あるのになにやってんだろう? 同じ期間にプリンス様は15枚ぐらい出してますよ。


2006/08/26 (土)

地べたで寝たあと朝帰り。

午後出てくる。だらだら。

雷。秋が来るよ。

夜に雨。研究室。調子あがらず。でももう帰れない。

『犯罪心理学』ほぼ読みおわる。うーん、 犯罪と心理学とか生物学とかって話になると、悪名高いロンブーゾあたりを 思いうかべてしまうけど、この分野も急速に発展しているようだ。

この分野ではH. J. アイゼンクは重要な学者なのだな(ほとんど彼の仮説を支持する証拠 がないにもかかわらず)。恥ずかしながらぜんぜん意識していなかった。倫理 学勉強者としてどうなんだろうか。

そういや、免許の更新のときにやらされるあの心理テスト、どう使われているんだろうか。 厖大な量の蓄積があるんだろうが、道交法関係にしか使われていないのかな? (いや、自分で持って帰ってください、だったか。)

なぜ他の学問分野は 教科書が学説の引用や参照などでこれほど充実しているのに、倫理学というと薄っぺらいものに なってしまうんだろうか。

サイコパス。へんだよな。犯罪学者が研究しているサイコパスは 失敗しているダメなサイコパスだけなのだ。いや、失敗しているということが サイコパスの定義に入ってしまうのかもしれん。 チンパンジー用サイコパス尺度チェックリストとかもあるようだ。おもしろいなあ。

まあ犯罪だけじゃなくて、人間の類型学のようなものってのは おもしろいんだよな。 あるタイプの人々はあるタイプのことをする傾向がある、と思われる。 われわれは古代からずっとそれに関心をもって記録している。 人間に対する関心の大きな部分は、その特定の個人ってよりは タイプに対する関心なんじゃないのか。

さらにサイコパスや反社会性人格障害。 エゴイストでさえないような気がする。なんだこれ。ううむ。 反社会的とか非道徳的というよりはirrationalとかimprudentとか言いたくなるのだが。 はあ、そうか、ここには本物の倫理学的問題があるのだなあ。 -->


2006/08/27 (土)

朝帰り。寝る。午後ジュンク堂に寄っていると大雨。 しばらく雨宿りして大学、しかし昼寝。

帰宅しても寝る。また起きて寝る。


2006/08/28 (月)

前日は久しぶりに寝まくった。昼前に起きる。寝すぎで首が痛い。

大学。恒例の校舎の特別清掃。ワックス塗り。教員部屋も特別清掃してもらえるのだが、 そのために自分で片づけねば。窓も拭いてほしいなあ。

なんか酔っ払う。


2006/08/29 (火)

ひきつづき長時間睡眠。昼まで寝ている。

午後研究室、しかしどうにも調子悪いのですぐ帰る。

さらに長時間睡眠。なんなんだ。


2006/08/30 (水)

やっと起きだす。3日ぐらい寝てばかりだった。カゼだったのか、 夏の疲れが出たとかそういうやつなのか、それとも逃避か。人生イヤイヤ病?

朝から。月末だ!

イヤイヤ。いやいや。人生いやいや。 自殺する小中学生には、人生いやいやでもなんとか生きていけることを 知ってもらいたいものだ。いつも思うことながら、年寄は年寄であるだけで偉大だ。 小中学生の遺書は公開されることが多いけど、 中年男の遺書3万通も公開したらおもしろいのにね。

夜も研究室。だめだめ。 ヒゲ剃ってみたり。ゴミ箱を洗ってみたり。 床に散らかっているものをテーブルの上に上げてみたり下してみたり。 あんなに充実した8月前半はどこに行ったのか。

深夜、机の上を整理したところでやっと落ちついてくる。 筆記用具はぜんぶ引き出しにしまうのが正しいようだ。日々学習。

芸能人の美容整形ネタって意外におもしろいなあ。感情を読んだりウソを見抜いたりする 能力が進化してきたように、整形を見抜く能力も 進化するだろうか。


2006/08/31 (木)

秋。朝夕は涼しいというか肌寒い。思えば田舎では、夏の朝でもいつもこう いう感じだったような気がする。緯度の差か、ヒートアイランドか。

寝て午後出てくる。今日もだめだな。

学生指導1件。

窓を開けてセミの声を聞きながら汗や脂汗をかく。あれ、喉が痛いぞ。 それにあっという間に アセモが。今年は悩まされなかったのは クーラーのおかげだったか。ありゃら。

だめ人間なので帰る。早寝。


2006/09/01 (金)

けっこうよく寝たが、まだ眠い。朝から。

やらねば。

そんなことやっている場合ではないが、諸般の事情でLaTeXでタイプセット1件。 へえ、utf.styっていろんなことができるんだな。別に使うつもりはないが。 いつも自分が誰が作ったパッケージを使っているのか混乱してしまうので、 書いておかねば。小川弘和先生のやつっと。

教員共用のプリンタが次々つぶれてたいへん。2000年から使っているわけだから、 耐用年数を越えているんだよな。

日本のサッカー選手というのはたくさんいるのだな。ついこの前まで15人ぐらいしか いないのかと思っていたよ。

逃避にちとジュンク堂に。 『無知の涙』とか買ってしまう。 このひとに、シンガーあたりのちゃんとした倫理学教育を与えたらどうなったんだろう? 私刑務所入れられたらどうなるかなあ。ちゃんと皆と仲良く暮していけるかなあ。 まずトイレまわりで苦労しそうだな。

ついでに帰宅して飯を食う。

なんとなくふつうのファイル(howmとかのメモ)をUTF-8に移行する。

私以前にネットでトラブル起したことあったかなあ。 (実は長いことネットで暮してほとんどトラブったことがないのが自慢だ。 トラブった自覚がないだけ?)


2006/09/02 (土)

朝帰り。午後十字屋。タワーレコードにも。いつものことだが、 タワレコに行くと CDの数の多さになんか絶望的な気分になる。 あそこはディスプレイ配置になんか問題があるんではないか。 なんというか、ジャケットを見せているCDが多すぎてごちゃごちゃしてうるさい。

フラッシュ・ディスク・ランチというCDケースを入手するが、手間だし、価格的 にも性能的にもなんか納得とはいいがたい。音質にこだわらないなら、CDはハードディ スクに読みこんでブツは段ボールにつめてどっかに保存あるいは中古屋に捨て る、が正しいような気がしている。フォーマットにもよるが、 200GBのハードディスクに1000〜2000枚ぐらい入るわけだし(現在1113枚157GB)。 そして、ポップスとなるともうあんな売り場でCD買う気になれんのだ。(かといってもうちょっと安くならないとiTMSで買う気にもなれんのだが。)

ふたたび研究室。しかしだめ。汗疹ふたたび。

宵から延々寝る。


2006/09/03 (日)

ずいぶんうなされたような気がする。朝から。みんみん蝉がミンミン。

いまごろGoogle Earthに驚く。すげー。人類は新しい時代に入った。One Globe, One World。

気づいたら昼寝していた。

帰宅して日曜はボンゴレの日。将棋は見逃す。

また出てきていろいろ無駄な考えごとをしてまた帰宅して飯を食おうとしたところで ラーメン屋トラップにはまる。ストレスとジャンク食欲は関係がある。そのまま帰宅して 仮眠。快楽。

夜出てくる。いったいなにをしているのだ。

げ、DawkinsのAncestor's Taleはもう翻訳が出たのか。 仕事速いなあ。楽しみながら読もうと思ってこの前洋書買ってしまった。

15日に血液検査を受けたい。禁酒、ダイエット、軽いエクササイズにはげむように。


2006/09/04 (月)

どろどろに寝てた。鏡を見るとやばい、顎がなくなりつつある。 坊主も無精髭もよくても、二重顎は自分でも許せん。(他人はなにもかにも許せないだろうが)

いくら寝ても眠い。だらだら。

学生指導1件。

だらだら。

なんと、キーボードでC-/を叩くとC-_と同じ(であることが多い)なのか! 15年もemacs使って知らなかった。

だらだら。だめだ。

酒飲んでしまう。人間失格。


2006/09/05 (火)

午後から。なんか頭痛。

学生指導1件。 学生に煎茶を入れてもらうと「茶漉しはないのですか?」。なんで?急須があるじゃん。 「でもなかに茶漉しの金網がないので茶葉がちょっと入ってしまう」。うーん。

苦しむ。

努力。しかしだめだめ。もう一晩だけ寝る。

Podcastingではいままで聞いてた「Nifty寄席」(今回の三遊亭歌彦の「子別れ」はよかった)だけでなく、 「お台場寄席」ってのもあるんだな。


2006/09/06 (水)

延々寝て体調回復を図る。目が覚めるとエンペラー候補が生まれていたらしい。 ああいうのを「出産」というのかどうかも 微妙のような気がする。「摘出された」とか? むかしはそこらじゅうにエンペラ候補がいたものだったがねえ。endangered speciesだから、 いまのうちに増やしておかなきゃ。

恩赦もやったらどうかな。(死刑囚の恩赦ってのは運とお上まかせだが、それほど悪い制度ではないような気がする。)

昼から。なんか肌寒いよ。ここのところ長袖カッターシャツ1枚だったが、下にティーシャツを。

あら、iTunesでふつうに取りこむとモノラルの音源も ステレオでエンコードされてしまうのかな。ディスクの無駄、とか あんまりケチなことを考えてはいかん。シェルヘンの「運命」リハーサル風景ってのが あるのだが、イタリア語なのでよくわからん。

あと今月末にGreat Chamber MusicとGreat Pianistsが届くはず。楽しみ。 Schubertの有名室内楽曲は揃えてみたい。

Podcastで聞いてみたが、 快楽亭ブラックっておもしろいなあ。まだ口上の部分しか聞いてないが、 本番バレ話聞いてみたい。podcastで100円で売ってくれ。機会があれば 見に行きたい。(ギャラはたいしたことないだろうから学園祭で呼んだらどうか)

昨日に続きお怒りのメールが。

とにかく心を落ちつけよう。

人生は苦。

うちの国のひとは王位ではなく帝位だ、としつこく主張。王のなかの王、それが帝。 天帝の子であり天子であって天命との関係もある。・・・と理解していたが、 どうもあやしいぞ。

それにしても、自民党総裁(首相)候補が正面切って はっきり憲法改正とか言ってるとやっぱり恐いものだな。 (私は改憲論者かもしれんのだが)。

夜も研究室。寝ても寝ても眠いのはなぜだろう。まだ冬眠には早いのに。

CCDBの入力をしていただいている方々へ。 ポピュラー音楽でも「作曲者」は入れてほしい。「Featuring だれそれ」は アーティスト名ではなく曲名に入れてください。

微妙なところですが、クラシックの場合は できれば曲名に作曲者も入れてください。楽章とかは微妙。 Beethoven: Symphony Nr. 7 op.68 1. movとかかなあ。allegroだのandanteだのは不要な気がする。各楽章にも曲名入れてください。2. andanteじゃなんかかわからん。 「ソナタ」だけじゃなくて Piano Sonata No.1とかViolinsotnate No 5 op.24とかかなあ。 原語表記が望ましかどうかは微妙。ふつうのID3v3ならウムラウトとかOKなので 気にせずじゃんじゃん入れてください。 アーティストには指揮者とオケ名入れてください(作曲者名にするのは勘弁)。有名どころはBoulez/CSOとか略称でいいんじゃないかな。曲名にはアーティスト名はいりません。 (iTunesで正規表現使って置換できるなら楽なのだが)

特にファンでもないしオケには興味なかったからほとんど聞いてなかったのだが 、 フルトヴェングラーとかたしかに偉い人だったのだなあ。オケの演奏能力とか 50年でずいぶん変わったようだし、当時あれほどの演奏するってのはやはりたいしたものだ。 ハスキルもグルダもオイストラフも立派だ。

6年使ってきた湯沸しポットが寿命のような気がする。電源コネクタが錆びて甘くなっている。 水もれ?漏電とか大丈夫かな。次は再沸騰できるやつにしよう。

ああ、ヴァルヒャの10枚組注文しちゃってたのか。オルガンは 滅多に聞かないから不要だと思ってたのに。

migemoのユーザー辞書を作るには、

ruby migemo-convert.rb ~/.skk-jisyo > ~/.migemo-user-dict
.emacs.elに
(setq migemo-user-dictionary (expand-file-name "~/.migemo-user-dict"))
でよいはず。

2006/09/07 (木)

朝だなあ。電車のなかで、私がもうひとつ坊主が似合わないは 十分に前の方が薄くなっていないからであることに気づく。もうちょっと行かないと。 まあよいことなのかもしれん。よくもった。期待以上の働き。

ここしばらく胸焼けに苦しんでいる。 夏目漱石先生も胸焼けに苦しんでいたんだよなあ。まああの被害妄想がないだけでも 幸運と思うべきか。私の場合食生活がダメなだけだ。

デブと中性脂肪に効くという「とくほ」サントリー黒烏龍茶、高い!全国の 婦女子と健康に問題をかかえる中年男から金をまきあげる攻撃だ。サントリー の一大プロジェクトだったんだろうな。責任者は出世するだろう。

午後、タイプセット技術者に。

学生指導1件。


2006/09/08 (金)

どろどろに寝る。

午後から。タイプセッター。あれ、自分の原稿も書かなきゃ。また徹夜か。

そろそろどっかに行ったメモ帳を探さないとたいへんなことになりそうな。 実はもう授業が始まってるけど私だけ忘れている、とかって恒例の夢を見そうだ。 とにかく日程だけ確認しなければ。ええと。今熊野は18日から、衣笠月曜は2日から、 百万遍木曜は5日から、であってるかな。

@Book{ヘア00:サイコパス, author = {R. D. ヘア}, title = {診断名サイコパス:身近にひそむ異常人格者たち}, publisher = {早川書房}, year = 2000, translator = {小林宏明訳}, yomi = {Hare, Robert D.} } 邦訳タイトルはあれだが真面目な本。 哲学者サイコパス疑惑リストのトップは誰か?サイコパスをどう定義するか次第だが、 おそらくルソーじゃないか。人は殺してないのかな。 アスペルガーは多すぎるよな。 カントとウィトゲンシュタインのどちらが上に来るか。 統合失調症気質リストでは・・・ラカンか。そのまんまだな。 ラカン勉強している人々の方が気質としては気になるな。

ヘッドホンを修理に出す。家で仮眠して夜また研究室。

研究室には酒を持ちこまないこと。オデュッセウス・ディフェンスと名付けよう。 お茶はビールよりおいしい(と思うことにした)。


2006/09/09 (土)

朝帰って寝る。暑い。徒歩しようと思うが日射しが強すぎる。

スニーカー買わねば。

印刷屋。

なんか調子悪くなる。突然温度が上がったから?

@Book{ドーキンス06:祖先の物語,
  author = 	 {R. ドーキンス},
  title = 	 {祖先の物語:ドーキンスの生命史},
  publisher = 	 {小学館},
  year = 	 2006,
  note = 	 {垂水雄二訳},
  yomi = 	 {Dawkins, Richard}
}

人類は皆兄弟、地球は一家って本。 なかなか難しくて手強い個所があるが、図版豊富でおもしろいなあ。 「進化生物学の奇書」って感じ。 下巻に入ると奇妙な生物がたくさん出てきて頭がぐらぐらする。 (なんか意味の通じないところがけっこうあるような気がする。 誤訳かな。この出版スピードからすると、 垂水先生が自分で全部訳しているわけじゃないだろうからな。)


2006/09/10 (日)

スポーツ用品店でスニーカーを買う。いつも履いているナイキのAIRの同じようなのを二足。 6000円強のと9000円強のやつ。 もうなんでも不可識別者同一。古い踵が磨り減ったスニーカー4足全部捨てる。御苦労さん。 最後に買ったのは去年の9月のようだ。1年でボロボロにしてしまうのはおかしいのかどうか。 そんなもんだよな。

午後から。いろいろ仕事がたまっている。クーラーを入れてないので 夏より汗をかいている。タオルがぐっしょり。人間は汁だ。

進まず。今日も徹夜か。

研究室のイスを替えたいような気がする。 なんか汗くさい・・・ボーナスのころ考えよう。

夜半過ぎ、マイルスのJack Johnson聞いてたらなぜかやる気が出てきて研究室の掃除。 バッグや机の中その他をごちゃごちゃにしないコツは、 適当な袋などを使って小分けにすることだ。賢い女性はそうしている!(らしい)。 せめて筆箱ぐらい持とう。そういや、10年前は財布さえ持つ習慣がなかった。 最近は持っている。オイボレ犬も芸をおぼえる。

メモ帳を探すが出てこない・・・。Google Calendarがちゃんと日本語印刷できればいいのだが。

なかなか進まず、アルマ・マーラーの『グスタフ・マーラー』読みなおして しまったり。前に読んだときは後半を飛ばし読みしていたのだが、読みなおすと この女とんでもないな。ニューヨークの金持ちがそんなに好きか。


2006/09/11 (月)

いつのまにか寝てしまう。まずい。朝から活動。

最近ラジオフランス語講座聞くのが楽しい。 前期(10〜3月)はけっきょく聞きとれないまま終ってしまったのだが、 今期はずいぶん聞きとれるようになってきたような気がする。 コースの終りも近い。六鹿先生ありがとう。なんか相性よかった。 (まあ、実際には自分の頭使って練習していないので、 er動詞でさえ正確に活用したりつづったりできるかどうかは微妙なのだが)。 私の若いころにiPodとラジオ録音装置があれば、と思ったりもするが、 実は教養部の8時間コースとか、Walkmanとか、 図書館のテープ教材とかいろいろあったわけで、その頃の私には金がなかったというより、 そういうのを試したり探したりする力がなかったわけだ。C'est la vie. 学部時代は授業料をドブに捨てたようだ。自分が教えている学生には 同じ道を歩んでほしくないのだが、そういう時期はふつうの人間にはわからんのだ。 勉強する奴、できる奴はそういう時期から勉強しているのだ。外的な条件は やっぱり外的なのだ。ではどっから内側か。

「もっとよい教育を受けていれば」「もっとよい環境なら」とかってのは 失敗したサイコパスの典型的な言い分らしい。(「成功したサイコパス」 という概念はやっぱりあるようだ。)

次はスペイン語の歌がわかる程度になりたい。その次はイタリア語になるが、 飛ばして、最後に中国語になるだろう。ここらへんで人生が終るはずだ。 でも中国語は訓読で十分かも。っていうか訓読がよい。 むしろその時間で習字したいものだ。 Au revoir. À demain. emacsではM-x set-input-method RET french-ほげほげ でUTF-8でアクサンその他色々入れられる。

社会心理学者や進化心理学者は、自分たちの性向や人間関係を直視して、 自己言及して平気でいられるんだろうか?自分たちの(隠された?)性行動について 分析したりして、大丈夫なのだろうか? グループ討論するときはどういう感じなんだろう? どういう人びとなんだろう?どういう感じで議論しているんだろう? つまり、自分たちが猿山にいることを知りつつ猿山ごっこするというのは どういう感じなのか。彼らはよりよい猿山を作ることができるんだろうか? 倫理学者が自分の倫理観を吟味しているときとは まったく違う感覚があるはずだ。精神分析な人びとの共同体のような 感じなのだろうか。 マキャベリ的かけひきや赤の女王競争が行なわれているのだろうか。 非常に興味があるなあ。

米国テロ5周年。5年前はどういうこと書いてたか読みなおしてみたり。


2006/09/12 (火)

寝坊。

久しぶりにEmacsのinfo(の一部)を熟読。機能が色々増えてるなあ。 成長している。emacsと人生をともにしている人びとは多いだろう。 それはバッド・ノウハウにまみれた悲惨な人生だと思うが、私もその一人。

へえ、いまだにメーリングリストで暴れたりしている 人びとがいるんだなあ。おもしろい。ていうか、 メーリングリストってまだ機能しているやつが存在していたんだ (subscribeしてる人びとがいるというのが驚き)。なんというか、 弥生時代の社会を見るような感じ、とか書くと怒られそうだ。 知らない人とpush型のメディアでコミュニケーションしてはいけません、とか ってのは飛鳥時代ぐらいの知恵のような気がする。遠い。


2006/09/13 (水)

二日酔い。こういう時にそなえてもらっているナウゼリン飲む。

ひさしぶりに十両の相撲や土俵入りを見る。 伝統娯楽はよい。一回見に行きたい。 それにしてもずいぶん国際化したなー。

口もとが緩い高校野球ピッチャー、大成できるか。 ずうっと見てると、どうも口もとが緩い大型ピッチャーは失敗してんだよなあ。


2006/09/14 (木)

午後大学。

ひゃー、ミラーマン教授また捕まってるよ。病気か障害か神だよな。

学生指導1件。

なんか体に疲れ物質がたまっている感じ。軽くジョギングしてストレッチ。 こういう時はきっとプールがいいんだが。なんかサウナもよいような気がするのだが。 明日銭湯行くかな。

マゼール/ライモンディ/ファン・ダム/モーザー/テ・カナワ/ベルガンサ他の 『ドン・ジョバンニ』DVD。オペラの映画仕立てはあまり好きじゃないのだが、これはよい。監督はジョセフ・ロージー。 しかしまあ映画仕立てで口パクにするなら、もう俳優と歌手は別でも かまわんのではないか。特にツェルリーナはあれであってほしい。 舞台だったら気にならんのと思うのだが。 それにしてもよくできた台本だよなあ。キルケゴールが好きだったのもわかるなあ。 私は特に終りの方の大飯を食らうシーンが好きだ。 ところでレポレロに休日はないのだろうか。

完全に秋。もう大学はじまる。なんもしないがそこそこ豊かな夏休みだったなあ。


2006/09/15 (金)

うまく寝られず。朝から大学、とすぐにムシロの上で寝る。馬鹿。

午後、なにもする気になれず読書。 ロバート・レスラーの『FBI心理分析官』シリーズ。 まあこんなもんだろう。

軍隊というのはおもしろいところなのだなあ。 軍隊というところでは、 個人のいろんな行動や能力その他が事績がほとんど文書になって残されるわけだ。 (まあ中国や日本の正史もそういう資料をもとに作ってあるわけだな) どうも映画とかテレビとかの影響で、戦争といえば つい、みんな鉄砲打ったり爆弾落されたりしている殺し殺されている図を想像してしまうが、 実際には輸送したり小屋を立てたりご飯作ったり記録残したり訓練したり雑談したり論功行賞したりって ことに時間が使われているのだな。 自分の記録を他人に残してもらう、ってのはなんか興味を感じる。 軍事オタのなかにはそういう方面が好きな人々もいるんだろうな。 軍事板を読みに行くか(→いや、軍事関係はwikipediaが恐しく充実しているようだ)。

カラスのおかげで、なぜプッチーニを好む人がいるか理解できるように なりつつある。

成績表配布の日なのか、学生が出てきている。はじまってしまう。

学生指導1件。 進路相談1件 、人生雑談1件。

日が暮れるのがずいぶん早くなった。めそめそ。


2006/09/16 (土)

朝遅くに起きる。昼には大学。

午後、学部行事。 会合の司会ってのはテクネーであるだけでなく、 才能も必要なんだよな。「司会論」「司会学」とか可能なのではないか。

中山書店の臨床精神医学講座『人格障害』とかも読んだり。おもしろいなあ。 「何か、健康な普通の人間のまねをしているのだけど、何か奇妙だという諸印象は、臨床 経験を積むと、「ピンとくる」ようになる。もっとも、この直観力を得ることが できるのは一部の臨床家らしいということに著者は気づいた。臨床経験以前に、 いわば"psychopath sensor"が備わっている人と備わっていない人がいるのかもしれない。」(p.80)とか。 私もピンと来られてしまうかもしれん。 それにしてもあれだな。精神医学全体に分類に対する強い欲求を感じるのだが、 これはこの学問をやる人々の特徴じゃないのかな。たんに今読んでいる本がそ ういうものだというだけかな。


2006/09/17 (日)

起きてもなかなか目が覚めず。昼から。オープンキャンパス。 地べたで夕方まで寝てしまう。

台風なので帰る。相撲など見たり。

寝られそうにないので研究室へ。心を落ちつけて夏休みの反省。 後期の準備もしなければ。

@Book{内藤朝雄01:いじめの社会理論, author = {内藤 朝雄}, title = {いじめの社会理論:その生態学的秩序の生成と解体}, publisher = {柏書房}, year = 2001, yomi = {ないとう あさお} } うーん、なんか変な本だな。うまく言えないけど。バランスが悪いというか。 どんどん自分だけの枠組とか用語とか作り出してしまうところがあれな感じ。 おそらくやばい。

かっぱえびせんうまい。

拘置所や刑務所ってとこもどういうところなのか 一回ぐらい経験しておくべきなのではないかとか。 軍隊とかも。いや、予定はないけど。

どうも台風は逸れてしまったようだ。次回に期待(誰かの影響を受けているような気がする)。

カラスのモーツァルトってのは最低だ。アンコールピースとしても ひどすぎて笑える。あんまり頭いい人じゃ なかったんだろうな。いや、これはアヴァンギャルドなのか。 モーツァルト(ダ・ポンテ)の登場人物の方が ヴェルディやプッチーニの登場人物よりずっと複雑なんだと思う。


2006/09/18 (月)

朝帰り。ちょっと寝る。午後ふたたび。研究室を生活モードから授業モードに模様替え。 授業時間の確認。後期は前期より楽なんだな。朝一の授業がないようだ。

右上の歯の詰め物がとれる。今日は休みだから連絡とれないな。

麻原はこのまま処刑されるのだろうか・・・。これほど多くの人が 「正常じゃない」って主張しているのに処刑しちゃうのはまずいよなあ。宅間君のときとは 違う。でもやるかもしれんな。人権団体はどうする。あるいはこのタイミングで病院に移送して しばらく様子を見るのだろうか。

iTunes 7の「アートワークを表示」なんかちょっとうれしい。

しばらく注目しているブログに http://booksarch.exblog.jp/ がある。NPOな人。作品もパフォーマンスも見たことがないから そっちの方面では判断できない。 善意が有害であるような気もするが 偽善であるとも言えないような微妙さ。奇妙な才能を感じる。 NPOとか公の金とか難しいものだ。一応それを自覚はしているらしいのだが、 この人を動かしているものがいったいなんなのかわからんという感じ。やっぱり善意なんだろう。 でもNPOの不健全さとか搾取構造とか考えさせられるなあ。 元債権者とかは好きそうだ。そういや元債権者と1年以上会ってないな。


2006/09/19 (火)

朝から。授業開始。やだなあ。学生もやだろうが教員はもっとやなのだ。

オムニバス、 1回生ゼミ。

歯医者。予約すると即日でいけた。詰め物をくっつけて、 ついでに定例の検診と歯石とり。軽い歯周病と宣告される。 歯磨き励行。


2006/09/20 (水)

まずまず早起き。朝から。

タイでクーデター。まだ人は死んでないのか。憲法停止は困るなー。

3回生ゼミ。

岩明均の『ヒストリエ』おもしろいなあ。 この人は諸星大二郎になるんだろう。っていうか『ヒストリエ』では はっきり意識してるよな。『寄生獣』もそうだったが、 動かせる人数がまだ少ないのがあれか。あといつも主人公がイケメンで賢いという 設定が・・・


2006/09/21 (木)

朝から。

夜、諸般の事情のおつきあいで祇園の中国人パブに。いやはやなんともかんとも。


2006/09/22 (金)

なんとか起きる。

講義。

クリュイタンスの『ペレアス』はすばらしくよい。夢のように美しい。 (実際には美しい夢ってのは見たことがないような気がするが)

いろいろやらねばならぬことが。

他学部の卒業生来訪、インド土産の紅茶を恵んでくれる。

作田明『性犯罪の心理』。つまらんし分析は間違っている。おそらく有害。 まあしかし、ケースの記述というか犯罪者の半生記はおもしろい。 性犯罪に限らず、こういうものを集めてずっと読んでいたいと思ったり。 実際に読むのはいやだろうけど。

iTunesはギャップレス再生ができるようになってすばらしくよくなったなあ。

夜まで。お腹空いた。


2006/09/23 (土)

京都生命倫理研究会。20周年、第85回だそうな。偉い。偉すぎる。

宴会。 暴れたら被害者が出た。ごめんなさい。

どうでもよいことだが、 私も握手嫌いだね。2週間ぐらい前にうら若い女性から出会い頭に握手を求められて困った。 (帰国子女だそうな)

昨日録画しておいた『カプリッチオ』観る。 これは怪作。登場人物が酒を飲みながら延々と口(くち)プロレスしたり演説したりするオペラ。オペラでないようで 実はオペラなオペラ。 オペラの極北。おもしろすぎる。シュトラウスは天才。 この作品でオペラ(含クラシックバレエ)という芸術形式は その実質を殺されたわけだなあ。 もちろん実質を殺されたあとにもやりようはあるだが。「演劇」はもうちょっと 早くに死んでるんだろうがまだがんばっているわけだ。ソンビ芸術、それが舞台芸術。 シュトラウス家でこういう風景があったのかな。マーラーさんちでは いろいろ激論や諍いがあったようだが、シュトラウスさんちではトランプばっかりしてたんではないのか。 (ホフマンシュタールやツヴァイクとはこういう感じだったのかな)

飲み過ぎ。


2006/09/24 (日)

昼前に起きる。日曜日は将棋とボンゴレの日。

前日の件についていろいろ反省。 私ってだめだなあとか。 芸風を改めるべきなのだろう。ちゃんと勉強すること。

あれ、NHK囲碁はまた武宮が出てる。観るたびに出てるような気がする。 毎回武宮なのかな?

午後遅く大学。

前日飲み過ぎの影響で胸焼け。胃薬(薬入れから発掘したコランチルとオメ プラール)は効くなあ。30才前までは薬とか嫌いだったのだが、今では薬好き になってしまった。人類の英知。

調子悪いので早寝。


2006/09/25 (月)

わりと早起き。朝から。

歯磨き励行は続いている。1日何回も歯磨き。 このままよい習慣として定着させたい。少なくとも80才まで生きる予定。それまで20本残す。 父親は中年から歯で苦労しているようだから用心。

書類書き。

いったん帰宅してまた出てくる。

近頃、研究室のイスの上でならいつでも寝られるようになった。誰かが部屋に入ってきても 目が覚めず、肩叩かれて驚いたりする。殺されてもわからんかも。 某名誉教授はそういうときでも馬鹿面をさらしたりはしていなかったが。

毎日新聞夕刊、ほぼ一面使って「スピリチュアル」。「苔しか食わずに3年 岩に座った」とかいう(おそらく)嘘つき (美内すずえの師匠)とかを持ちあげる記事。だいじょうぶかいな。

「英雄の生涯」って曲は、やっぱりパロディっていうか洒落というか韜晦だ よな。チープで笑える。シュトラウスはマーラーよりよっぽど複雑な男だ。当 時の世間の評価も残した業績も、おそらく(そんなものがあるかどうか知らな いが)「才能」も上だったと思う。書こうと思えばなんでも書けたんだろう。 シュトラウスがマーラーをどう評価していたかは知らないけど、陰で生真面目 さとどん臭さを小馬鹿にしているのが見えるようだ。いったい真面目に書いた 曲はどれだけあるのかとか。 オペラと歌曲とホルン協奏曲ぐらいか。交響詩はどれもだめ。 ショスタコは音楽的にはマーラーの方が好きだっ たようだが、気質的にはシュトラウスに近いんじゃないかとか。 ショスタコの交響曲もどれも本気じゃないような気がする。四重奏、交響曲だと14番だけ?

万歩計が欲しいような気がしてきたが、同じ道しか歩いていないのだから、 こうして記録していればほぼ正確に 距離がわかることに気づいて思いなおす(iPodの語学番組でだいたいの時間もわかる)。研究室〜五条が20分程度、 五条〜家がやはり20分程度、計40分。ちなみに家〜今出川が20分強。 「ジョギング」の0.5単位である丸太町〜今出川は2.4km、徒歩でやはり17〜8分ぐらい。 徒歩は時速8.4km?あれ、ちょっと速過ぎるかな?計算違い?信号待ちがほとんどないから こんなもんかな?→まちがっている。 丸太町〜今出川は1.2km、往復2.4km。時速4.2km。あれ、遅すぎるか。 明日正確に計ってみよう。

夜、ぼーっとテレビフランス語会話を見ていると、 だいたい何を言っているのかわかるようになっていた。 苦手だった綴りも読めるようになっている。すばらしい。 2006年はフランス語初歩を修めた年として記憶されるであろう。 (文法だけは15年前にやっているが、聞くのも読むのもだめだった) 利恵子たん、六鹿先生ありがとう。 まあラジオ講座100ステップx2をほぼ聞き通し、 フランス語だけで4000分以上かけているわけだから当然か。 「徒歩」の時間がそれくらいあったということでもある。 片道40分あるので、2番組聞ける。 ドイツ語はぼちぼち。こっちは応用編も聞いている。 フランス語応用編は澤田直先生が気に入らなかったので聞いていない。 次期はドイツ語は応用編だけにして、スペイン語初級をやる予定。

交通事故で園児17人死傷。今熊野学園(小学校・幼稚園・中高も併設)のまわりの道は 朝8〜9時車両侵入禁止なのだが、車運転する連中は平気で侵入し ぶっとばしていて、いつか事故が起こるのではないかと心配している。 山科から京都駅方面への裏道になっているのが問題を悪化させていると思う。 検挙しろ。車通すにしても、一方通行を逆にするべきだ。 あえてその時間帯に道の真中を歩いてクラクション鳴らされていた時期もあるのだが、 殺されそうだから最近自粛している。

私が市長になったら、市内は(1)原則自家用車乗入れ禁止にして、 (2)歩道は自転車通行禁止にして、(3)自転車専用道と(4)駐輪場を作って、 (5)路面電車走らせて(6)バス削減するのだが。

あのノンステップバスは設計がひどすぎると思う。年寄りにはかえって 危険なんじゃないかな。ほんとうにバリアフリーに役立っているのだろうか? どうも全体としてQOLを下げているような気がするのだが。 あれだったら、車イスは「みんなで持ちあげましょう」、年寄は登るのを待ちましょう教育をした方が 全体としてよい結果を生みそうなのだが、そういうものではないのだろうか。 難しいな。そのうちちょっと調べてみよう。 京都市の場合は修学旅行生がどう行動するものかとかってことも考えないといかんような気がする。


2006/09/26 (火)

なんとか起きる。 朝から。

ブレンデルのベトベン協奏曲はよい。

オムニバス。 担当分終了。いつもながら、言葉遣いに気をつけましょう。

続いて1回生ゼミ。

どうもここんとこ足(特に足首)に疲労がたまっている感じがとれない。バタ足水泳したい。

歯医者。だいたい春と秋に歯医者に行く習慣がついているようだ。悪いことではない。 今日は奥歯の歯石とり。深いところで4mmぐらいにまで進んでいるという 歯周ポケットのなかまで細い金属でグリグリ やられ、さらにレーザー光線を照射される。そういう治療があるとは知らなかったが、 web見ると最近話題なのだな。3割負担で1880円。けっこうな額だが、 歯医者も新技術や機器を入れなきゃならんし、ほとんどやってくれた 歯科衛生士にもある程度の給料払わなきゃならないからたいへん なのかもしれん。弱った歯ぐきに喝が入った感じで悪くない。歯磨き励行を続けること。 歯ぐきの調子悪いときこそ、やわらかい歯ブラシでマッサージするべきらしい。 ガムを噛む習慣はないが、キシリトールも試してみよう。

イブニングの『くいタン』を読んでふと芋煮汁が食いたくなり、 作ってみたり。牛肉で醤油味、コンニャクと白ネギとキノコが入り、 他のダシは使わず、が山形県内陸風(おそらく庄内は違う)。 手順は子どものころ に川べりで石の竈で作ったのといっしょ。たしかに懐しい味がする。 が、なんか違う。なにが違うのかとしばらく考えたあげく、 山形にいた時代は肉が嫌いだったので芋煮汁も好きじゃなったことに気づく。 そうだったな。肉が食えるようになったのは18の晩秋。 だいたい汁物は味噌味の方が好きだし。

奈良の女児誘拐殺人の小林薫に死刑判決。 どうかな。見せしめだな。 まあ控訴したようだし、小林君にとっての真実をもうちょっと語って もらうことになるのか。聞いてもあんまり意味がないとは思うのだが。 一部の報道関係者はなんか言ってるな。

高橋伴明『TATOO〈刺青〉あり』。 ATG独特の鬱屈した雰囲気はよい。あえてソドムの市やらないのもよい。 しかし主演の宇崎竜童が私のイメージの梅川昭美とぜんぜん違うので最初はしばらく困惑していた。 梅川はおそらくチンピラでさえなかったはずで、もっと 特異で、人びとの軽蔑の対象になるやすい人間だったんじゃないかと想像している。 しかし、鬱屈とか屈託とかが少なくとも本人の 意識にのぼっては来ないタイプの人間だったのだと これまた想像している。でもそれじゃATGにならんのだな。 細かい有名なネタの使い方も気にいらん。 実録目標じゃなくてフィクションだからしょうがない。それがATG。

わたしも刑務所や少年院の矯正プログラム受講してみたいような気がする。 なにが起こるんだろうか。


2006/09/27 (水)

起きると9時。もうちょっと早く起きたい。

委員会。 3回生ゼミ。 教授会。

早朝、上京区で酒酔い自転車運転の大学生(22)が検挙されたらしい。京都府警はいったいなにをしようとしているのか・・・。それは検挙じゃなくて保護するもんじゃないのか。なんかトラブル起こしたのかなあ。それよりうちんとこのスクールゾーンをとりしまってくれってば。

「歯肉炎 歯石」「歯石 スケーラー」「歯石 レーザー」などの語句で検索していろいろ勉強。http://www.ne.jp/asahi/fumi/dental/perio2/ip/srp.htmlあたりが私好みのシンプルでアカデミックな解説。砥石の使い方の解説とかが職人な感じでよい。ふうむ。他のページもいろいろ勉強になる。 こう、webでも、文章の姿やレイアウト見ただけでまともな人はまともだとわかるよな。 well-organized。 専門家にとっては、「歯肉炎」と「歯周炎」は違うらしいとか、ポケットにも真性と仮性があるとか。 とにかく私の段階ならブラッシングで助かりそうなのはわかった。歯磨き励行。

前に行ってた歯医者はプロービングとかちゃんとしなかったが、 今のところはいろいろやるし設備もそろっているようだ。 どの歯医者に行くかで歯の2本や3本が助かるかどうか決まってしまうのが 実状なのかもしれない。ちなみに私は歯はまだ一本も抜いていないので親不知もちゃんと4本ある。 数少ないフィジカルな自慢。


2006/09/28 (木)

午前中から。 「夏休みのかけら」のような日。あとは正月まで働き続けなければならない。

なんか知らないうちに「公開講座:ロハスが創る新しい暮らし・新しい市場」 なんだそうだ。だいじょうぶかいな。 ここらへんとか勉強して、 いま商標権がどうなっているか質問しに行くかなあ。あ、いかん用事がある。残念。

googleさんに紹介されたキャリアパワー。 イラストのまんなかの「教授秘書」の距離感と姿勢が気になる。

前日の自転車で切符切られた大学生、親切な警察の指導を再三無視してたらしい。おまわりさんの言うことはちゃんと聞きましょう。

酒飲んでしまう。夜にはなんか酔っ払っている。いかん。早寝。


2006/09/29 (金)

朝から。

グルダの平均律を聞いて、バッハのクラヴィア曲(特にフーガ)ってのは、 聞いて楽しむというよりは、ゆっくりでいいから自分で弾いて楽しむためのも のだよなと思う。あるいは楽譜見ながら聞くか。とりあえず楽譜に触れる必要がある。 舞曲もののときは気にならないんだけど。

講義。

4回生ゼミ。

Googleカレンダーがちゃんと日本語化されたようだ。印刷もできる。

しかししばらく前から廊下に設置してある教員共用のレーザープリンタが故障していていろいろ面倒。自分の研究室にはプリンタがない。 研究費が残っていればレーザープリンタ買うのだが・・・。まあ安いの購入するか。 A4モノクロレーザー、CANONのLBP3300あたり?両面印刷いらんからLBP3210か。Postscriptがいいんだけどなあ。 OS Xなら別にPostscriptでなくともかまわないのかな。

修理に出していたヘッドホン(PX200)が新品になって帰ってきた。 同一性とは。とにかくゼンハイザーは信頼性に問題があるというか、 特にコネクタ系が弱いと思う(HD580でもケーブルに問題があった)。 まあiPodをジーパンの前ポケットに入れているのも悪いんだと思うが。 SONYのようにコネクタ先をL型にするだけでずいぶんよくなると思うのだが、どうなんだろう。 電気屋でついでにベルトに取付けるケースとか物色するが 気にいるものがない。シャツのムネポケットはシャツが型崩れするような 気がする。ジーパンの後ポケットならどうか。 ちなみにヘッドホンについてはヘッドホン ナビが 楽しい。

なんか今週はたいしたことしていないのにひどく疲れた。

NHKラジオドイツ語・フランス語入門編終了。ありがとう。

「へうげもの」は美学者にはおなじみの興味深い問題を教えてくれるよなあ。 なぜわれわれは美を求めるか。「よい形」ってのはなんだろう。なんで主観的なのに 普遍性を要求するか。伝統や目利きの存在はどう考えるべきか。人びとによいと 評価されているものをよいとわかるようになると特別な快を感じるのはなぜか。

『ボーンコレクター』。『羊たちの沈黙』のしょうもないカバー。 美人とはなにかについて考えたり。


2006/09/30 (土)

朝から。業務のため久しぶりにネクタイを締めスラックスを履く。

毎日新聞朝刊の記事。「ポルノや買春を批判的に研究する団体」を共同主催 している弁護士が、ホームページからのセクハラ相談メールの 守秘義務違反で20万。あの団体だろうか。

@BOOK{滝川一廣2003:こころはだれが壊すのか, title={「こころ」はだれが壊すのか}, author={滝川 一廣}, publisher={洋泉社}, year=2003, month=2, isbn=4896917022, url={http://amazon.co.jp/o/ASIN/4896917022/}, price={756円}, totalpages=215, timestamp={2006.09.30}, yomi = {たきかわ かずひろ}, } この人(と「聞き手」の佐藤幹夫)にはあんまり感心しないが、 たしかに精神医療と社会の関係というのは興味深いよな。 魅力的で有益で興味深い人物たちがどれもこれも「障害」でくくられてしまうってのは やっぱりどこかおかしい。

おお、ルドルフゼルキンのベトベン末期ピアノソナタすばらしい。 いままでポリーニを中心に聞いてたからぜんぜん印象が違う。 「こういう曲だったのか!」という感じ。

業務。なんか困憊。 その理由は靴にあるような気がする。

足に湿布を貼ってみる。効果があるかな。


2006/10/01 (日)

湿布はけっこう効いたようだ。薬品を見つけた人々は偉大だなあ。

午前中から大学。まず心を落ち着けて。この季節の雨はよい。

「無限小の差異」は、じっさいに消去可能なのであろうか。問題が数学的に解決されて、微分法に十分な基礎が与えられるのは、十九世紀最大の数学者といわれている、コーシーの『解析学教程』をまってのことである。無限にちいさなことなりは消去可能なものであるのか、という問いそのものは、哲学的にはなお決着をみていない。そう考えることも可能であるかもしれない。(熊野純彦『西洋哲学史:近代から現代へ』岩波新書、p.80)

へんな文章だなあ。そりゃなんでも「そう考えることは可能であるかもしれない」だろうよ。決着しているのかどうか、決着していないと考えることが可能なのか可能でないのかはっきりてくれ。わかんないなら「私はコーシーは読んだことないし、微分も勉強してないからわからん、数学者に聞け、♪微分積分いい気分」と書けばいいのに。微分については『黒のもんもん組』でも読んだらどうか。(それとも「そう考えること」の「そう」は無限小は消去可能」なのだろうか?それでも意味不明だよな。)勉強する気のない人間、ちゃんと考えようとしない人間にとっては、ほとんどあらゆる哲学的問題が決着ついてないだろう。っていうかその場合はむしろ「決着がついた」哲学的問題ってのにどんなのがあるか知りたくなる。

プリンタ購入計画は、もうすぐ共用プリンタが修理されるということなので見送り。部屋のモノを増やしたくない。

いつものことだが、USBケーブルとかってのは必要でないときはあちこちに転がっていて、必要なときは存在しない。

いったん帰宅して日曜日はボンゴレの日。寝る。

夜ふたたび出てくる。

テンシュテットのマーラー9番(マーラーのなかでは好きな曲)を聞き、この曲の奇怪な第1楽章はなんか自叙伝的・描写的なのだなということに気づく。動機や展開などは、どれもなにか実生活の人物や出来事に対応する意味あいがあるんだろう。楽団員と喧嘩したとかシュトラウスはいい奴だとかシェーンベルクに馬鹿にされたとか子どもが死んじゃったとかアルマに浮気されたとかそういうやつ。マーラーファンには当然なのかもしれんが。

ちなみに私が聞けるマーラーは5、6、大地の歌、9の4曲のみ。なんというか、マーラーは基本的に作曲家としてはアマチュアなんだよな。聴衆のことはあんまり考えてないで自分の都合だけで作曲している気がする。オケは同時代のラヴェルやストラヴィンスキーやシュトラウスに比べたら鳴らないし。なんか出版の予定もなく自分のために長編小説書いている男とかを連想する(プルーストとは同時代人だけどちょっと違うか)。いやむしろ、夢の巨大戦艦や未来都市の設計図を書いている男とかか。シュトラウスはちゃんとお客さんのことを考えて書いている(お客を考えすぎかもしれないが)。


2006/10/02 (月)

なんか酔っ払ってゲロゲロ。猛烈に苦しむ。また胃のなかか食道が軽く出血させてしまったようだ。ほんとに馬鹿。しかしそんな飲んでないのになあ。

朝帰りゴミを出してまた出てくる。まだ雨。

査読とかいうものをする。あんまり意味ないと思うな。

あわてて授業準備。

衣笠。疲れた。 What makes life go best. 次回ソクラテス。ヘア・シンガーのラインの考え方。次回ポジティブアクション。

スペイン語聞きはじめる。続くかな。立花先生のフランス語入門はいい感じ。ドイツ語入門は、どうかな。


2006/10/03 (火)

早寝早起き。 朝から。酒飲まないと体が楽だ。酩酊したいならマリファナとかの方が健康によいのではないだろうか。

マニュエル・ロザンタールのラヴェルの評伝。ラヴェルもシュトラウスを「職人」として最高度に評価していたが、マーラーについてはひどいことを言ったとか。さもありなむ。

会議。

ちょっと前から営業時間を短縮したり、改装したりしていたやぐ羅が「しばらく休業します」になっている。なんかあったのだろうか。

1回生ゼミ。『自由論』読ませてる。ちょっと高度かな。まあ無理して進まず国語辞書の引きかたとか。本の読み方とか質問の仕方とか。3回生相談。ロハス。 卒論指導。

キヤノン来訪。発注してしまう。まあ部屋にもプリンタ1台あってもいいか。

「現代日本の音楽」シリーズもiTunesに読みこむ。 あんまり普通の人が持っていないCDをiTunesに入れると、曲名その他をCCDBに入力することになる。なんだか意味なく誇らしい。ついでに、そういうCDがCCDBに入力されていて、かつ、その入力の仕方が正しい(少なくとも私の好みに合う)となんかうれしい。そう、手間を省くにも合理的な流儀がある。

中国。別に民主主義じゃなくてもうまく行くこともある、あんまり自由とかなくてもうまく行くこともある、ってことを見せてくれようとしているのだろうか。ヤバいことはどの程度あるのかなあ。

森田芳光の『黒い家』。大竹しのぶは偉いが、ぜんぜんだめだめ。全体が矛盾しているしサスペンスもないし。大竹しのぶの最後のせりふも全体をぶちこわし。この手のものはやっぱりハリウッドものがよくできているだよなあ。邦画はとにかく芸術していればよいのだ。

ルーシー・ブラックマン殺し、無期求刑。死刑求刑じゃないのか。やっぱり女児の方が高いということなのか。年齢差別?外国人差別か、「お水」差別か。


2006/10/04 (水)

朝から。

私もネコ殺し坂東という人の主張には興味があるのだが、ちゃんと読んでないので保留。今月中には読まなきゃ。

RefTeXでnatbibスタイル(\citep{}や\citet{})でciteしたい場合は

(setq reftex-cite-format 'natbib)

他の部屋に1280x1024の液晶ディスプレイを置きっぱなしにしていることに気づいて、いままでの1024x768のとサブディスプレイと入れかえる。快適。デスクトップピクチャーを工夫したい。いまんとこいわゆるWikimedia Commonsから拾ってきた「名画」を壁紙にしているのだが、サイズが合わないんだよな。「画面に合わせる」だと、どういうわけか大きな画像は一部しか表示してくれない。適当に拡大縮小して調節してくれればいいのに。あれ、そういうユーティリティーかなにかがあるのかな。OS Xになってからここ数年、Mac雑誌とかそういうのぜんぜん読んでないからもうわからん。まあOSに大きな不満がなくなったということなんだよな。

1930〜50年代の社会心理学とかおもしろいよなあ。たいして成果はないのにいっしょうけんめい「科学」になろうとしてほぼ自明なことを数式もどきで表現しようとしたり。スティーブンソンとかも実はそういう文脈で理解するべきなのだな。

なんかミスがあった場合に、「あら困りましたね、なんとかしましょう」と反応する人間と、別に責めてるわけじゃいのに、「わたしのせいじゃない、わたしは悪くない」と反応する人間がいる。自戒すべし。他山の石以て玉を攻むべし、しかし玉なんてもってない。ていうかいつもやってしまっているような気がするなあ。

委員会。 3回生ゼミ。 会議。

Great Chamber Music、ジュリアードの抒情組曲も、シェリングのベトベンやブラムスもよい。今までの10枚組でもっともコストパフォーマンスが高いのはまちがいない。っていうかCD1枚あたりのコストパフォーマンスでいえばおそらく人生で最高に高い。

八木義夫の「錯乱の論理」(名曲)聞きながら考える。ゲソダイ音楽ってのはリスナーが少なくてとりあえず聞いてもらうのが先決なんだから、「現代の音楽」とか、NHKが持ってる普通には売れない音源を60分2〜300円ぐらいでネット配信してくれたらいいのに。著作権料と技術料とiTMSの手数料でそれくらいでいけるんではないのか。積算で500分まで3000円、1000分で5000円、2000分で8000円とかって手もあるかも。買うひとはけっこう買うんじゃないかなあ。192kbpsで十分だし、128kbpsでもよい。武満や三善や吉松ぐらいの人気作家は別にしてもよろしい。人気で値段を変えることもできるんじゃないかなあ。でもたとえば「錯乱の論理」聞きたいと思う人間は国内で3000人もいないか。

「書けん」はロハス倫理学はどうか。マクロビオエシクスとか。「ほっこ倫理学の構築?」


2006/10/05 (木)

朝から。小雨。 学生相談。

大学のチャイム(うちにはそんなものがある)が2分ほどずれていて気持ち悪い。大学にチャイムがあってよいことはなにもないと思うのだが。

百万遍。 関倫のレジュメについていろいろ意見を聞く。学生さんは明らかに私より賢い。

50年代の社会心理学。帰属理論。ここで講義させてもらって1年半、やっと自分が何者で何がしたいのかわかってきたような気がする。大学の授業は教員のためにあるのであって、学生のためにあるのではない。

授業がはじまると時間がびゅんびゅん過ぎていく。次に目が醒めたときは定年、年金生活、とかでもいいなあ。

夜レジュメ書きに研究室へ。

「民音現代作曲音楽祭」とか。ゲソダイ音楽もおもしろいなあ。秋はよい。それにしてもiTunesはクラオタの日常行動を変化させているだろう。図書館からCD借りて読みこんでいるクラオタはたくさんいるだろうな。・・・と、やっぱりスレッドもあるな。

どうも頭がはっきり薄くなってきたようだ。気づいてはいたのだが、某教員に「あれ?そうだったか?」と指摘されてしまう。というか、髪が中途半端に伸びると目立つようだ。うーん、このまま伸ばしてしばらくうやむやにするか、坊主頭に戻してしのぐか。迷うところ。最終的にどうなるかは覚悟しているので別にかまわんし、ここまで持っただけで十分なのだが。選択肢があれば迷うものだ。なんでも中途半端なんだよなあ。

自分のなかでドビュッシーに対する評価が下っていることに気づく。誰かに「へえ、ドビュッシー好きなの?」と言われたときに晩年のソナタ3曲と前奏曲集しか挙げられないかも。・・・いやいや、そんなことはないな。映像(ピアノ)も版画も牧神もあるし。でもラヴェルやストラヴィンスキーとの相対的な地位が自分のなかで変わってしまったような気がする。


2006/10/06 (金)

9:30起床。いかん。

午前中から。小雨。

学生相談。 エントリシート。女子学生の教育について考える。講義。あれ、なんかうまくいってない。不満。やっぱり授業は自分になんらかの発見の感動がないとだめだ。軌道修正すべし。 卒論指導1件。 対人関係の心理学。どうやって卒論にさせるか悩む。

プロメテウスへの道を歩む。

忠告にしたがって楽天から熊本のホテルを予約。2泊するべきかもしれんが1泊。足は新幹線でいいだろう。飛行機に乗るのは嫌いじゃないが、手続きがやだ。神経使うし。飛行機乗るために1時間もバスに乗るのも面倒。なんか無駄な時間。のぞみで博多まで3時間強、博多から特急有明で80分。朝出れば昼には着くだろう。 岡山も行くかなあ。

思うところあって、またmewとか設定してしまう(主として送信用に)。馬鹿。mewはいつのまにか5.1とかまで成長している。Mail.appで受けるのも続けたいので、gmailのもうひとつのアカウントに転送してPOPすることに。

(setq mew-pop-server "pop.gmail.com")
(setq mew-pop-ssl t)
(setq mew-pop-auth 'pass)
(setq mew-pop-delete nil)
(setq mew-pop-size 0)
(setq mew-ssl-verify-level 0)
(setq mew-use-cached-passwd t)

はっ。一時期苦労してemacsから離れようとしていたのに。いかんいかん。ぜんぜんプロメテウスじゃない。

タイプセット2件。 同時に読まなければならないわけだ、読もうとしても目が滑る。テツガクってなんだろう。きっと私に向いていないだけなんだろう。しかしそもそももともとの体裁がおかしいじゃん。どうタイプセットすりゃいいのかわからん。文章のぱっと見は重要。やっぱりとりあえずふつうの体裁の文章を書けない人ってのは、なんらかの障害を負ってるんだろう。どうするかなあ。これまた自戒すべし。私の誤字脱字の多さはやっぱりなんかの障害のあらわれ。

昨日ルネでパーソナルシュレッダーを見て久しぶりに物欲が刺激された。ふつうの5000円ぐらいの電動のはA45枚ぐらいしか切れないようだ。でも家と研究室に欲しいなあ。家のは手動でいいかな。この時代、ほんとうは校舎のあちこちにあるべきなんじゃないかと思う。廊下に一台欲しいが、無理だろうなあ。

「自由意志」にしても「意図」にしても「責任」にしても、われわれが親しんでいる英米系の「哲学」の論文は、実は同時代の法学や心理学や社会学と問題意識を共有している。われわれよりここらの学問分野のタコツボ化が進んでいなかった。それに、おそらく優秀な上流な人々の間の交流も盛んだったのだと思う。50年もたってしまうとわかりにくい。これが私にはなかなか見えにくかったように思う。そのころ「哲学」やっている人々はまだいろんな学問に通じていたんだよな。

いや、これは国内独特の問題なのかな?

心理学が「科学」になろうとしたとき、そのモデルは経済学だったんじゃないのかなあ。ケインズとかハロッドとか?

心を落ち着けて机の中身の整理など。なんで机の引き出しにはこんなに無駄なものが溜まるんだろう?バッグと同じく、小分けに整理するのがコツのようだ。1997年11月28日に書いた「臓器提供意思表示カード」が見つかったので財布に入れておくが、もちろん効力を発揮する機会がないことを願う。このカードまだ有効なのだろうか。

む、秋のせいか、ミケランジェリのせいか、皆がショパンを好きな理由がわかりそうだ。マズルカ。まずい。いやだ。ショパンを聞くような人間にはなりたくない。でもドビュッシーもラベルも好きですがショパンもリストも嫌いですというのが実社会で通用するかどうか。


2006/10/07 (土)

雨。朝から。学生相談。

なんかリナックスザウルスなるものが欲しいような。いやいや。A5メモ帳で十分。

ジュンク堂。ついでに床屋。「薄くなってきたようなんだけどどうしたらいいのかな?年配の人はどうしてんですか?」「はあ、まあもう一回ぐらい坊主でいいんじゃないですか。」ということで坊主。3ミリ。気のせいか頭皮のマッサージを念入りにしてくれたような気がするが、禿げること自体はそんな気にはしてないってば。

帽子が必要だ。そして指のささくれの季節。紙テープ(?)を用意しておかねば。なんという名前なのだろう?バンドエイドより、昔包帯止めたりするのに使っていたあれがよい。→とりあえず名前不明のまま発見。

『論文捏造』おもしろいなあ。シェーンって人はどういう心のあり方の人だったんだろうとか、人生の大ピンチにいかに対応すべきか、いかにしてうまく失踪するかとか色々興味をそそられる。(興味のもちかたがおかしいかもしれない)もっとも、ちょっとひっぱりすぎる書き方が気になる。インタビューとかだけで十分おもしろいのだから最初にあらすじ述べてもかまわんのに。この話自体が捏造ならもっとおもしろいのにな。

『民音現代音楽祭』いろいろ聞く。武満のようなサウンド自体はかなり早くから他の人々もけっこう使っていて、はたして武満が本当に頭抜けた存在だったのかどうか自信がない。黛敏郎とかの方が偉かったのかもしれない。洋物だと、シュトックハウゼンやノーノもそうだ。ブーレーズやベリオやクセナキスはたしかに偉い。ケージのまともな曲も今聞いても斬新。

たしかに趣味判断ってなんだろう、音楽ってなんなんだろうなあ。「クラシック」はやっぱりクラシックなものなので、生き残っているものはどれもよい。ゲソオソを聞くといろいろ悩むよな。別に私が悩む必要はないわけだが。なんである種の客観性が欲しいのかね。 またぱらぱらアドルノの音楽社会学めくったり。いつ読んでも何が書いてあるか理解できない。まあ50年代〜60年代ってのは意外に遠い。正直いって19世紀と同じくらい遠い。

毛糸の帽子を発掘。しかしまだ暑い。もう少し薄手の奴が欲しい。 手ぬぐいでも巻いておけばよいのか。

今月、正確には来週ふたたび禁煙にチャレンジしたい。

BS。ドアーズはかっこいいなあ。マンザレクが偉いだけじゃなくて、ドラムのデンズモアがロックじゃなくてエルヴィンジョーンズやジャックデジョネットしようとしているのが他のバンドと違っててかっこいいんだよな。クリーガーは別の人でもよかったんじゃないかという気もするが、そういうものではないのだろう。っていうか彼はバンドのコンポーザーとしても偉いんだな。彼ら自身はロックよりジャズの方をよく聞いてたんだろうな。自分たちが「ロックバンド」だと思ってただろうか?インタビュー風景がおもしろい。カリスマ、頭の切れるナンバーツー、気の弱いその他。オウムやマンソンファミリーもこういう感じだったろう。


2006/10/08 (日)

帽子を買いに。寺町の小さい店で「どんなんが流行りですか」「こういうのです」というので長くて後にだらーんとなる奴を購入。かぶり方も指導してもらう。しかしかぶってしばらく歩くとこの季節ウールでは暖かすぎることに気づき、高島屋でもう一個物色。今度はコットンのニットの丸いやつ。うむ、これだ。色はもうちょっと考えるべきだったかもしれん。長い人生で服装に興味を持ったことはないのだが、帽子は集めてみてもいいな。

午後大学。各地の小学校で運動会。

@Book{片田珠美06:薬でうつは治るのか,
  author = 	 {片田珠美},
  title = 	 {薬でうつは治るのか?},
  publisher = 	 {洋泉社},
  year = 	 2006,
  yomi = 	 {かただ たまみ}
}

む、この人はできる。向精神薬の発見から精神医学が見直されていった過程や、DSM-III(以降)、それに抗鬱藥の問題についてこれくらいちゃんと書いてくれているのは新書レベルでは見たことない。

@Book{岡田尊司04:人格障害の時代,
  author = 	 {岡田 尊司},
  title = 	 {人格障害の時代},
  publisher = 	 {平凡社新書},
  year = 	 2004,
  yomi = 	 {おかだ たかし},
  annote = 	 {2006/10/08}
}

なんだこの本。なんかあやしい。評価されている人なんだろうか。 学者じゃなくて小説家なのか。それにしても怪しい。 いまどきの精神科医の悪い面をモロに出しているような気がする。

む、カラヤンとシュヴァルツコップの『ばらの騎士』DVDついに出るのか。楽しみだ。

また本を探して時間を使ってしまう。馬鹿。それが『中公世界の名著』だったりすると泣きたくなる。もっと時間を有効に使おう。某名誉教授の本棚は機能的に片づいていたなあ。誰かに頼んで整理してもらうか。内容ではなくシリーズで揃えた方がよさそうだ。

今日の毎日新聞の高樹のぶ子による書評(山折哲雄『ブッダはなぜ子を捨てたか』)意味わからん。編集者はいったいなにをしているのだ。

@Book{鈴木透06:性と暴力のアメリカ,
  author = 	 {鈴木 透},
  title = 	 {性と暴力のアメリカ:理念先行国家の矛盾と苦悶},
  publisher = 	 {中公新書},
  year = 	 2006,
  yomi = 	 {すずき とおる}
}

中公新書にしては、なんか浅い。 余計な知らないことを書いている感じがある。フカシっていうのかな。

たとえば、

(19世紀のアメリカ西部の決闘が)「単なる暴力の行使ではなく、一定のルールに則って勝負を決するというスポーツ感覚は、騎士道に通じるものがある。背後から相手を撃つなどルールに違反したものは、「卑怯者」という汚名を着せられた。命を守っても名誉を守れなかった者は社会的に葬るというのが西部の掟であり、名誉を重んじる中世的価値観が西部にまで広がったことを物語っていた。」p.77

でも「中世の騎士道」なるものがが実際にどういうものだったかの説明がないし、具体的に社会的にどういう葬り方をしたのかも説明がない。おそらくあんまりはっきりわかってなかってないというか具体的な話を知らずに、通念や誰かが書いたものをなぞっているだけではないのではないか。

「騎士道」なるものが中世にほんとうに実施されてたとも思えないしな。そんなん、「武士道」と同じく、18世紀ぐらいに市民階級によって作られたものではないのかとか。知らんけど。一方、フェアプレーの精神のようなのは騎士とか武士とかとは別個に働いてたろう。ヤンキーやヤクザの間でも現に動いてるんじゃないか。

社会的にどう葬るのかもはっきりしない。というか、社会的に葬り方なんかなかったんじゃないか。ルールを守って生き残る奴はたしかに尊敬されたろうが、ルール守らずに人を殺す奴はひどく恐れられたろう。そういう奴をせいぜい陰で軽蔑することはできたろうが、社会的に葬るなんてことが可能だったのかどうか。たとえば、そういう奴を審判が実際に撃ち殺すなんてことはやっぱりなかったろうと想像する。

リンチの話も性道徳の話も避妊中絶の話も同様の浅さがある。アメリカの話じゃなくて、どの話題も我々と直接に結びついていて同じ心理的な問題を表していると思うのだが、なんか他人事な感じ。これが「浅い」という印象につながっているようだ。まあ若いからしょうがないのか。

こういうのがやけに気になるのはおかしいのかもなあ。やっぱり中公新書には他の新書には抱かない期待を抱いてしまうよなあ。私のなかでは一番偉い新書シリーズだから。ここしばらくは岩波新書の価値がとんでもなく下落しているからなあ。


2006/10/09 (月)

朝から。秋晴れとか日本晴れとか呼ばれる好天。 休日ではない大学が多いようだ。っていうか、あの法律取り消しなさいよ。

衣笠。衣笠は図書館ちゃんとしているなあ。

北朝鮮「核実験」。国内で、「俺たちも作れるのに」「俺も設計図ぐらいは書いてみたんだが」「だいたいわかるがこの個所どうしてるかわからん」と言ってる技術者は何人ぐらいいるんだろう。

実験は失敗じゃないかとかボーガスじゃないかとか。 国連外交官の映像を見ると、この国の問題はトップがおかしくてその権力などを恐れて下々が従っているのではなく、官僚が集団的におかしくなっているのだなあと思ったり。戦争中の日本もああいうい感じだっんだろうなあ。

クリュイタンスのDVDを見る。写真も見たことなかったのだが、容姿も指揮姿も表情も想像と違っていてショック。こんなの私のクリュイタンス様じゃない。

「自分は音楽がよくわかると思っている人びとの間では、室内楽が最高の音楽ジャンルだということは常識になっている。この常識がかなり、自分はエリートだという自己規定の役に立っていることは確かである。そのサークルが限られたものであることから、彼らの専有である室内楽という音楽は大衆が喜んでいる音楽よりも優れているのだという結論が引き出せる。」アドルノ『音楽社会学』p.192

すみませんすみません。っていうかこういう韜晦がアドルノをよりいやらしく、よりわからんようにしてるんだよな。てめー自身で弦楽四重奏書いてるくせに。まあアドルノらしい。

@Book{片田珠美03:17歳のこころ闇と病理,
  author = 	 {片田珠美},
  title = 	 {17歳のこころ:その闇と病理},
  publisher = 	 {日本放送協会出版},
  year = 	 2003,
  yomi = 	 {かただ たまみ}
}

なんだこれ。ぜんぜんだめ。昨日読んだ本とは別人のようだ。精神分析とかの悪い面が出まくり。このひと、ここ2年ぐらいの間になにか覚醒することがあったのだろうか。

しばらく前から歯にものがつまりやすくなっている。歯石とりしてもらう前からだと思う。歯磨き励行。これからはアンチ・エイジング! いろいろ気をつけよう。いつまで続くかな。乾燥するので顏にクリーム塗ったり。これいつのだろう?足首、ふくらはぎ、股関節あたりに弱点がある。ストレッチ。この組み合わせだと、四股でも踏むのがよいのかもしれない。


2006/10/10 (火)

今日も快晴。朝から。1回生ゼミ。3回生指導。

書類を探して時間を使う。馬鹿馬鹿馬鹿。そして見つからない。馬鹿馬鹿。→ほぼ1時間後に見つかる。

メシアンとか聞きながら、1時間の曲を作るのに何百時間かけているんだろうとか考える。ピアノとか何回鳴らしてみるんだろうか。頭のなかで何回鳴らしてみるんだろうか。(70年代以降の曲は、なんというのか、大丈夫なのか。)

iTunesの「未聴Classical」、現在1480曲 6.7日分。

夜雨。研究室。

ヨーロッパに猿がいないこととヨーロッパの科学者のものの見方の関係については、今西錦司がずっと前に指摘しているらしい。西田先生の解題。

@Book{ドゥヴァール94:政治をするサル,
  author = 	 {F. ドゥ・ヴァール},
  title = 	 {政治をするサル:チンパンジーの権力と性},
  publisher = 	 {平凡社},
  year = 	 1994,
  note = 	 {西田利貞訳},
  yomi = 	 {Waal, Frans de}
}

わたしはいまだに「ゼミ」というのがどういうもんで、どう運営していいのかよくわかっていないん だよなあ。

うちのクラスの私学の「講義とゼミ」制度のよくない点は、週に1回1.5時間しか顔を合わせる機会がないことだろう。集団として機能させるのはほとんど無理。おそらくお互いに顔を会わせている時間が短かすぎるのだ。10人を越えると個体の相互認識さえ難しいかもしれない。まあ私たちのような小講座制で猿山の順位争いしている大学の方が少なかったのだろうが。 いや、ふつうのところは、研究室(大学院)と学部とがもっと分かれているのか。学部生はやっぱりお客さんということか。他の帝大クラスはどうなっているのかな。

ふと登山について考えたり。たしかに、こんなに歩くのが好きなのだから、山歩きはおもしろいかもしれんなあ・・・いやいや。小学生のときはカブ〜ボーイスカウトだったからキャンプはいろいろ経験したんだけどね。山登りとか言わずに、来年ぐらいは今熊野の生物の先生に「今熊野女子大の森ハイキング」に連れていってもらおう。

四股の真似してみたりストレッチしたり。とりあえず股関節だ!整体やカイロプラクティックも行ってみたいが、インチキなんだろうなあ。モトヘ。「医療類似行為」にすぎないんだろうなあ。按摩マッサージ指圧針灸とかは大丈夫なのかな。も一回モトヘ。整体やカイロ〜は「医療類似行為」でさえないのかな?まあとにかくオルタナティブなものにはあんまり興味興味がない。穏健な中道保守で生きていきたいという方針はもう揺らぐことがないのかもしれない。オルタナティブなのは存在していてもいいが金をとられるのはいやだ。

「オルタナティブ倫理学」「代替倫理学」はどうか。いや、あんまりたくさんいるからなにがオルタナかわからん状態の方が問題か。倫理学の保守本道はどういうのですか、とたずねられて答えられる人が国内に何人いるだろうか。本道の方がロックでパンクなのが現状かも。


2006/10/11 (水)

ストレッチストレッチ。とにかく股関節。

政治ってよくわからんなあ。ほんとうに難しい。それにしても 安倍晋三って目が恐いよ。


2006/10/12 (木)

初等数学について考える。59 x 61 = (60 - 1 ) x (60 +1 ) = 60^2 -1^2 = 360 -1 = 359とか、こういう類の計算の省略は数学が得意な人はどれくらいやってるんだろうか。こういうのと原爆の設計はどの程度関係があるだろうか。→ 59 x 61 = (60 - 1 ) x (60 +1 ) = 60^2 -1^2 = 3600 -1 = 3599。だからそういうのは算数苦手な人間には意味がないのではないかとかそういうことだな。

DSM-IV(-TR)についても考える。人にレッテル貼って「ふふん」と言うための道具だと見ると馬鹿げているが(そう使う人は多いようだが)、これから統計とか使って、いろいろと科学者集団で「科学」しようとするための基本的分類(「定義」ではないよな)としては重要なんだろうなあということに今さら気づく。太宰治先生や夏目漱石先生にDSM-IV読ませたら何を言うか聞いてみたいような気がする。鴎外先生が何を言うかは見当がつくような気がする。・・・いやわからんな。ドストエフスキー大先生だとほとんどの項目にさもありげな症例を書くことができる?落語家だとどうか。


2006/10/13 (金)

自分が医者から突然「あと1日持ちません。」と宣告される夢を見てうなされる。その前に一回心停止して蘇生させられたとかそういう夢。この手の夢を見るのははじめてだと思う。

その一日でなにするか、とか考えているが、体が動かなくて悲しい、とかそういうところで目が醒めたりまたうなされたり。 「人生折り返した」とか書いているわりには、自分に残された時間がほんとうに限られているとは感じていなかったということに気づかされた。

研究室だろうが電車のなかだろうが、自在に意識状態を一時的に低下させることができるようになったような気がする。成長?

ムーたちはあいかわらず哲学しつづけている。ネタはどれも陳腐といえば陳腐な「14才の哲学」かもしれないが、表現はオリジナルで、須賀原洋行はうらやましくて嫉妬で狂っているだろう。

@Book{リヴィングストンスミス06:うそつきの心理学,
  author = 	 {D. リヴィングストン・スミス},
  title = 	 {うそつきの進化論:無意識にだまそうとする心},
  publisher = 	 {日本放送出版協会},
  year = 	 2006,
  note = 	 {三宅真砂子訳},
  yomi = 	 {Smith, David Livingstone}
}

マキャベリ的知性や意識にのぼらないマインドリーディングについて勉強。少なくとも自分がなにをやっているのは理解したいという願いがある。

ラヴェルの「ヴァイオリンとチェロのためのソナタ」ってへんな曲だよな。バルトークのパロディなんだろうか。ほんとにラヴェルはへんなやつだ。


2006/10/14 (土)

どろどろに寝る。午前中大学。よい気候。

howmのディレクトリに日記のファイルのコピーを置いとくと、うまいこと検索してくれることに気づいた。grepのフロントエンドという感じ。あ、シンボリックリンクでもいいのか。これはいいや。ただしファイルの文字コードが混在しているのでhowm-view-use-grepが使えない。この点については以前から色々試行錯誤しているのだが。ほんとに文字コードの問題はやっかい。

いまのところ日本語grepはlv (lgrep)が最強ということでいいのだろうか。オプションをふつうのgrep互換にしてもらえればよいのだが。

日本倫理学会だが見送り。うーん、締切が。

@Book{リヴィングストンスミス06:うそつきの心理学, author = {D. リヴィングストン・スミス}, title = {うそつきの進化論:無意識にだまそうとする心}, publisher = {日本放送出版協会}, year = 2006, note = {三宅真砂子訳}, yomi = {Smith, David Livingstone} } によれば、人間の主な自己欺瞞としての認知の偏りには次のようなのがあるそうな。

防衛機制のリストもある。全部当てはまりそうだ。自戒すべし。

丸善がなくなって河原町周辺で文房具をどこで買えばよいかわからなくなった。A4メモ帳のルーズリーフが欲しいのだが。誰か教えてください。→壺中堂か高島屋らしい。

京都フランス歌曲協会・関西日仏学館主催「新ウィーン楽派とフランス歌曲」レクチャーコンサート(ゲスト解説:岡田暁生先生)というのに行く。岡田解説は長いがこういうものか。 曲はドビュッシーの「マラルメ」とかベルクの「初期の〜」とかラベルの「博物誌」とか。好きな曲ばかりだった。演奏は、まあこういうものかな。 プログラムはもうちょっとヒネることができたし、曲数ももう少し多くてもよかったような気がするけどな。おそらく1500円なら相応の価値があった。とりあえずドビッシー・シェーンベルク・ベルク・ラヴェルで勝負なら優勝ラヴェル、準優勝ベルク。ヴェーベルン入っても結果は変わらんであろう。

演奏時間が1時間程度じゃなあ。解説30分、演奏1.5時間にするべきだ。観客(約100人)はよく知っている人が多い感じだったから、そこらへん本気でやることにして、岡田先生を主役にして、レクチャー1時間、演奏20分、クラオタ青年たちをまじえた質問討議20分、演奏15分でもよかったかも。中途半端なんだよな。90年代ドビュッシー1曲、シェーンベルク op. 1か2、ベルク「初期の」、ヴェーベルンの習作2曲ずつ、シェーンベルク10年代後半、20年代ラベル2曲とかでいいじゃん。 でもまあ、対訳を読みながらゆっくり歌曲を聞くというのはよいものだ。

『クララ・シューマン ( Frühlingssinfonie)』見る。ナスターシャ・キンスキーの演技が天才的。脚本はもっとシューマンのキチガイなところを強調しないとよくわからんだろう。


2006/10/15 (日)

昼前に起きる。 好天。漱石が「英国人に見せてやりたい」というのはこ ういう天気か。

文房具屋 と電気屋 街 に寄って午後大学。

焦るが落ち着け。

howmも悪くないが、スピードなどの点でやはりnamazuを使うことに。昔のメモを 検索して楽しむ。

いったん帰宅。仮眠してまた出てくる。しかし眠い。

ハイティンクのショスタコはよい。っていうかこれまで聞いてたのと全然別の曲に聞こえる。全体に抑えた鬱な感じが好印象。あと今日気づいたが、5番の第三楽章はシェーンベルクの「浄夜」の引用が入っているような気がする。偶然かどうか。

そういや、昨日の岡田先生のレクチャーでは、ベルクの「抒情組曲」には歌詞がついているという話が紹介されていた。ほんとうかなあ。調べてみるべし。→検索してみると、最終楽章には歌詞がついているということだ。クロノスカルテットが歌つきで録音しているとか。それならわかる。第二楽章に歌詞がついているとはとても思えなかったんでね。

中日の川相昌弘引退。もう野球はほとんど見ないが、好きな選手だった。同世代はもうほとんど残っていない。上は工藤公康ぐらい?


2006/10/16 (月)

地べたで6時間以上寝てしまう。体が冷えてしまう。もう無理。

衣笠。

あら、今のxtermってUTF-8に対応しているのか。w3mでヨーロッパ文字もちゃんと表示できるではないか。すばらしい。ls -v ならファイル名も化けない。・・・あら、Segmentation Faultで落ちることがあるな。微妙。OSもアプリケーションも、どんなことがあっても落ちてはならんのですよ。(と本気で言えるようになったってことはすばらしいことだよなあ。)


2006/10/17 (火)

早起き。 朝から。今日も好天。この秋はよい天気が多いねえ。

頭が涼しすぎるので部屋でも帽子。このまま授業することは許されるのだろうか?

OS Xのxterm (uxterm)の設定は河野真治先生 にしたがってk14フォントを入れる。

へえ、『プレジデントFamily』なんて雑誌があるんだ。新聞広告の見出しがそそるなあ。(灘だの開成だのという名前にまじって、「偏差値50以下のお買い得学校」なんてのもあるところが読者層を想像させてよろしい。)

秋になって太陽の軌道が下ると、部屋に直射日光が射し込むようになることに気づく。ブラインド下していることが多いから気づなかった。というか、だからブラインドを下していたのだな。諸般の事情によりお日様に当るようにしたいのだが、さすがにディスプレイが見にくい。

昨日の時点ではロンブン(雑文?)は今回は見送るつもりで寝たのだが、けっきょく諸般の事情で(投稿規程の関係。常勤がある割合を占めていないとならんらしく、私の一本が問題だそうな。)で出さざるをえないことになりそう。やだなあ。

1回生ゼミ。

泣きながら論文。書くというか、初春にやったやつを手直し。まあ資源を無駄にしないという意味では意味があるのか。まあ紀要だし(だめな常勤教員だな)。んじゃ次は5月にやったアレもアレするか。

夜中。とにかくまたしても時間切れ。もういいや。馬鹿。死ね。

LaTeXで原稿を書いている人々ってのは、「提出はWORDで」とか「テキストで」と言われたときどうしているのだろうか?いまだによくわからん。BibTeXで作っている文献表とかもどうすりゃいいのかわからんし。今回はDVIをPostscriptにして、さらにPDFにしてからAcrobatの「テキスト(アクセシブル)」でセーブ。しかしこれはAcrobat持ってない人はできないんじゃないだろうか。ページごとに注がついているテキストファイルができてしまうし(あ、これはせめて後注にしてあげた方が親切だったな)。図や数式入れている人はどうするんだろう。数式使う人はふつーTeXだから大丈夫なのか。

後注にするには、endnotes.styまたはendnotesj.sty(どちらも標準)を読みこんで プリアンブルに

\let\footnote=\endnote

と書いて、本文最後に

     \newpage
     \begingroup
     \parindent 0pt
     \parskip 2ex
     \def\enotesize{\normalsize}
     \theendnotes
     \endgroup

とかするらしい。これでいったんPDFにしてテキストにすりゃ、まあだいたいWORDからテキストにセーブしたのと同じような感じになる。まあなんとか許してもらえるだろう。バッドノウハウの塊、それがEmacs+ TeX環境。時間の無駄。どちらも20年以上ににわたって人々を苦しめている。しかしまあ、コンピュータやOSは栄枯盛衰しているのに、アプリケーションソフトがそれだけ生き延びているのはすごいとも言える。人々の活動には頭が下がる。WORD のようなものをみなで開発するのは難しいだろうけど、emacsやtexまわりならやりやすいこともあろう。

その結果バッドノウハウって感じになっちゃうのもしょうがない かもなあ。それがバッドであっても、ノウハウ手に入れれば便利なものだし。そしてどういう わけか一時的な達成の快や機能美も味わせてくれる。そういや emacs愛好者における女性の割合はどれくらいだろう。

ついでいえば、そのうちの15年ぐらいは私も共有しているの だなあ。けっきょくなんもそういう人々に貢献しなかったけど、まあしょうが ない。

ウェーバー、読みにくくてわからん。よくわからんが、たしかにたいへんなことになってるな。あんな大小の砲撃を浴びたらたいへん。でもダメでも刺激的なことを言うのは悪いことではない、とか。そういうものでもないのか。


2006/10/18 (水)

寝過ごす。 推敲。もっと時間を使わねば。

昼提出。あとで見るとやはり誤植大魔王。どうにかならんのか。なんか脳味噌がおかしいんじゃないのか。っていうかほんとうにおかしい。まじめに自分の文章を推敲する癖をつけなきゃならん。でなきゃいつまでたってもこのまんま。死ね。

今日気付いたこと。「フロッピーで」と言われても、無視してCD-Rで提出すればよい。いまどき、フロッピー読めないPCはあってもCD読めないのはないのだから。(フォーマットしたり別のマシンに送信したりえらい時間がかかった。)

某同僚に「油くさい、ラーメン食べた?」と言われる。天一食ったのは昨日なのに。体から臭い脂が染みだしているのだ。しくしく。あ、今日はコロン忘れた。いつもはEgoistが気に入っていて(特に夏は)つけているのだが、机のひきだしにあったGood Lifeを使ってみる。くさい。だめだ。

3回生ゼミ。

早く帰っていったん寝る。

大学ポジショニングマップ。おもしろいなあ。今熊野と今出川は双子姉妹星か。まあそうかな。最近はあんまり(相対的)質実剛健な感じがなくなっているかもしれんな。

最近またemacsのパッケージを調べたりしている。最近使うようになったのは、

  • icomplete-mode
  • partial-completion-mode
  • ido.el
  • ibuffer.el
  • midnight.el

    とか。ちょっとうるさくなりすぎているかも。それにset-input-method。

    Carbon EmacsでPowerBook (JISキーボード)の¥でバックスラッシュを出すには、

    (global-set-key [2213] '(lambda()(interactive)(insert 92)))
    

    しかしこれではC-\が出せない。keyboard-translateを使うべきなのかな。

    正しいのは、

    (define-key global-map [2213] nil)
    (define-key global-map [67111077] nil)
    (define-key global-map [134219941] nil)
    (define-key global-map [201328805] nil)
    (define-key function-key-map [2213] [?\\])
    (define-key function-key-map [67111077] [?\C-\\])
    (define-key function-key-map [134219941] [?\M-\\])
    (define-key function-key-map [201328805] [?\C-\M-\\])
    
    (define-key global-map [3420] nil)
    (define-key global-map [67112284] nil)
    (define-key global-map [134221148] nil)
    (define-key global-map [201330012] nil)
    (define-key function-key-map [3420] [?\\])
    (define-key function-key-map [67112284] [?\C-\\])
    (define-key function-key-map [134221148] [?\M-\\])
    (define-key function-key-map [201330012] [?\C-\M-\\])
    
    らしい。http://lists.sourceforge.jp/mailman/archives/macemacsjp-users/2006-June/001125.html ちなみにその他のアプリケーションではOption+¥で\が出る。 あー文字コード面倒。

    頭が薄い坊主男は口ヒゲや顎ヒゲを伸ばすべきなのかどうか。ないと寂しいし生臭坊主な感じになってしまうが、ヒゲの形に気を使う男というのもどうも。やはり不精髭が堪えきれなくなったら剃るというのを繰り返すことになるのか。

    ドビュッシーの歌曲はよくできているなあ。おフランスざんす。フランス語勉強してよかった。歌詞カードがあればなんとか。やっぱり民族主義とか文化的なアイデンティティとか文学とか象徴主義とかそういうのやろうとすると、まずは歌曲だよな。山田耕筰先生とか諸井三郎先生とかも聞くか。


    2006/10/19 (木)

    朝から。

    生体解剖ってどんな感じなんだろう。まだ医学部では猫とかやってるのかな?きっともうやってないよな。

    百万遍。

    名古屋大学大学院教授、セクハラ処分取消の判決。起死回生の逆転劇?

    タバコをやめることができれば、図書館にもっと長居して色々楽しむことができることがわかっている。


    2006/10/20 (金)

    朝から。昨日届いたプリンタ(CANON LBP3300)を設置。プリンタにはぞろぞろ日本語・欧文フォントがついてくるが、使い道があるわけではないのでそのまんま。しかしPostscriptは印刷できないことに気づいた。ghostscriptかませるとできるのかな?でも面倒だからやらない。いざとなったらDVI→PS→PDFにすりゃなんとかなるだろう。

    あら、WORDはOKだけどPDFはちゃんと出力されないぞ。自分でDVIから作ったやつも、Googleカレンダーのもだめ。買うんじゃなかった。でも部屋に1台ないと不便だからしょうがないか。 ・・・うーん、PDFによっては正しく印刷できるな。キャノンのマニュアルとかは(当然)印刷できる。フォントまわりの問題だな。これも面倒なんだよな。

    講義。

    あら、namazu.elの出力が文字化けするようになった。昨日までは正常に表示できていたような気がするのだが。原因がわからん。

    あれ、emacsのM-x grepもおかしいぞ。ここらへんも面倒なのだ。なにをしてしまったんだろう。emacs上のshellからなら動くのだが。いらいら。

    まず、とりあえず、

    (set-language-environment 'Japanese)
    (setq grep-command "/usr/local/bin/lgrep -n -Ia -Oe -Ke ")
    (setq grep-program "lgrep")
    (setq grep-find-command "find -type f -print0 | xargs -0 -e lgrep -n -Ke -Oe ")
    

    なら動くことを確認。 (set-language-environment 'Japanese)するととりあえずぜんぶeuc-japan優先になるのだな。 とりあえずgrepが動けばいいか。マイクロソフトと通産省さえちゃんとしていれば、 こんなことにはならなかったのに。

    namazuの件は、.tcshrcかどっかで環境変数LANGその他をいじってしま ったかららしい。mknmz --indexing-lang=ja でOK、のはず。

    4回生ゼミ。

    どうも大学の裏山に入る道がどこかにあるようだ(そりゃあるだろう)。 そういや全然探検してなかった。煮詰ったときに散歩に行こう。 キノコ事典が欲しいぞ。

    なんか風邪をひいているような気がする。早く寝よう。

    『ケープ・フィアー』。最後の方はやりすぎ。これでアカ デミー賞か。なんか足りないんじゃないかな。『アメリカン・ビューティー』 とかと同じ傾向の作品だよな。90年代のアメリカの家族とか。

    サーバーが大量のアクセスに襲われてなんかたいへん。なんだろう?youtubeか らreferされているようなのだが。


    2006/10/21 (土)

    前から気になっていた七条通りの小さな靴工場で靴を買う。本物の紳士靴は どうあるべきかについて職人らしい話を聞く。この道45年だそうだ。足を見た だけでサイズをぴたり当てることができる。履いてみると、うん、いい感じだ。 今まで履いた革靴で一番楽かもしれない。

    kakasiの辞書を強化するには

    skkdic-expr2 SKK-JISYO + ~/.skk-jisyo | gawk -f unannotation.awk  > unannotated.dic
    mkkanwa kanwadict unannotated.dic
    

    前にも書いたが、migemoのユーザー辞書を作るには、

    ruby migemo-convert.rb ~/.skk-jisyo > ~/.migemo-user-dict
    .emacs.elに
    (setq migemo-user-dictionary (expand-file-name "~/.migemo-user-dict"))
    

    業務。

    坂東眞砂子の猫殺し記事をコピー。ふむ、倫理学的になかなかおもしろい話題提供ではあるよなあ。月曜の授業で取りあげてみようかなあ。 まだうまく説明できないが、 "Pain did not hurt as much as it does today." Nietsche, The Genealogy of Morals. とかをど う考えればよいのか。まあこりゃ人間の話だけど。文明化。「無痛文明」な人はどう考えるんだろう。

    イッセー尾形の『太陽』を見に行く。見ながら、ロシアの監督のロシア映画ってのは実は偽名で、イッセー尾形の自作自演に違いないと思ってたのだが、エンディングのクレジットを見るかぎり、どうも本当にロシア映画らしい。まだ信じられないのだが。

    たしかに戦争末期がひどいことになったは、少数の人間の対人的な葛藤があったかもしれんな。不幸はそういうふうにしてもたらされるのかもしれん。

    たかだか60年ぐらい前の話なのに、まったくわからんよな。「神格否定」の意味とか理解できる人間は何人いるんだろうか。その頃の人々にとってどういう意味で神格を持ってたんだろう。神格化も難しい。『明治天皇』中公新書読んでもよくわからないし。なんか優れたものを上に置きたいっていう欲求は我々にあるのかなあ。そういう点でクリントンはちょっとアレすぎたが、ブッシュはいいよな。

    映画の描き方とは別に、私にはふつうの人間(学者肌か)としての天皇とその悲劇としか イメージにないのだが。「小市民」ってのともちょっと違うか。

    あと、「天皇の戦争責任」ということを言うとき、「責任」にはどんなことが含意されているのか。「責任」があるのはそりゃあたりまえだろうが、「非難されるべきだ」に加え、「彼には他のことができた/するべきであった」が含意されているか。そして、「彼はもっと優れてあるべきであった」も含意されているのか。まじめに考える必要があるよなあ。

    夜、なにもする気になれず、手遊びに翻訳してみるが、下手すぎてだめだ。でもいくつかの重要な文章はパブリックドメインにしたいなあ。プロジェクト杉田玄白ってまだがんばってるのかな。まあ山形浩生とかうまいもんだよな。頭のできが違うんだろう。 「てすさび」とか言っている場合ではなかった。寝よう。


    2006/10/22 (日)

    昼から。首を軽く寝違えたっぽい。ジュンク堂に行くと 『太陽』まわりの本が並んでいた。どうもロシア人監督は実在するようだ。

    howmをutf-8で使うおまじないその他。文字コードの問題で悩んでいた。

    (add-hook 'howm-create-hook
    	  '(lambda ()
    	  (set-buffer-file-coding-system 'utf-8-unix)))
    
     (setq howm-template 
           (concat "-*- coding:utf-8 -*-\n\n"
     	      howm-view-title-header
     	      " %cursor\n%date\n\n"))
    
    (setq howm-view-use-grep t)
    (setq howm-process-coding-system 'utf-8)
    

    つい日記をバラバラにしてhowmにつっこむperlスクリプトを書こうとしてしまうが、 無駄なことはしないこと。→ UTF-8にするだけでよいはず。これはやろうかな。

    また本が見つからずムキー。やっぱり新書とか文庫とかは必要なときは図書館から借りるという形にした方がよいのかもしれん。分業。

    あれ、プリンタLBP3300とPDFの問題、AcrobatじゃなくてPreviewからなら、dvipdfmxで作ったものもAcrobatで作ったものもちゃんと印刷できるぞ。プリント→詳細設定→「2バイトフォントのダウンロード」をチェックするとうまくいく。ほっ。

    心を落ちつけて。

    イザイの無伴奏バイオリンとかなにがよいのかよくわからん。「私はバッハがたいへん好きです、バッハは偉大です」以上になにか重要なことを言ってるのだろうか。(バルトークなんかはなんか重要なことを言っているような気がするのだが)

    日が暮れるのが早くてめそめそ。もっと緯度の低いところで暮したかった。あるいはどうにかして地軸を動かすことはできないか。もっと縦にするとどうなるんだろう?地域によっては暑くて住めなくなるんだろうか。

    ふと気づくと指揮者たちの評伝なんか読んでいる。いかんいかん。

    日本の作曲家にも偉い人がけっこういるが、黛先生は特別だなあ。

    @Book{大庭健06:善と悪, author = {大庭 健}, title = {善と悪:倫理学への招待}, publisher = {岩波新書}, year = 2006, yomi = {おおば たけし} }

    本邦初(?)のメタ倫理学の大衆向け入門書なのかどうか。まだ読んでないが、目次の「「いい・わるい」の多義性」「いい人生」とかって表記が気になる。「よい・わるい」「よい人生」にしてほしいんだけどなあ。最初の2行目、「人間が生きていく、ということは・・・・それに比べると、動物の生は(少なくともさほど進化していない動物の生は)・・・」とかでもうだめ。生物進化の梯子説を信奉しているんだろうか。どんな生物も同じだけ進化してますってば。「さほど複雑でない動物の生は」、あるいは、あえて通俗的な観念にしたがうとしても、「さほど「高級」でない」ぐらいか。こういうのが気になって先に進めない。なんか変なクセがついているかも。

    早くお正月が来ないかな。もう休憩したくなっている。

    諸般の事情により、日記を全部utf-8にした。適当にやったので問題が起こるかも。

    そしてこれでどうだ。やっと解を見つけたか。

    (set-language-environment 'Japanese)
    (prefer-coding-system 'utf-8-unix)
    (setq grep-command "/usr/local/bin/lgrep -n -Ia -Ou8 -Ku8 ")
    (setq grep-program "lgrep")
    (setq grep-find-command "find -type f -print0 | xargs -0 -e lgrep -n -Ku8 -Ou8 ")
    

    「宗教上の理由」から子どもの手術を拒否した親の親権停止。ネグレクトとして。 難しいな、これ。

    まだ坂東眞砂子について考えている。考えがまとまらないので明日の授業は見送り。なんか分析したり答えたりしなきゃならん重要なことを言っているような気はするのだが。生や死をこういうふうに考える人にも一分の理はあるような気はするんだな。まちがってるとは思うのだが。「生」ってやつに過剰な意味を読みこむ人びと。でもわれわれが生についてよく考えてないんじゃないかという気もしてくるところが微妙。倫理学じゃなくて哲学の問題かも。

    古典的な社会心理学研究での認知や情動の歪みの話は、哲学やってるときも気をつけなきゃならんことかもしれんなあ、とふと思う。「深淵」な哲学が好まれる理由とかが説明できるのではないか。


    2006/10/23 (月)

    朝から。久しぶりの雨。

    「ビジネス英会話」を聞いていると、あまりにも生活や仕事や経済その他に対する態度が違うので時々はっとする。杉田先生のように生きられたらよかったのに。

    グランディンとジョンソンの『動物感覚』おもしろいなあ。シンガーのタイプの動物の道徳的尊重はちょっと修正が必要かもなあ。

    委員会。

    衣笠。

    アリストテレス(2)。わりとうまくできたか。次回エピクロス。できればストアも。動物(2)。まずまず。積みのこしあり。次回「殺すこと」。

    衣笠の学生さんは、私のような奴の話も真剣に聞いてくれていいなあ。まあ哲学系が多いからなあ。

    しかしまあ、西洋思想史ってのは古代から現代へじゃなくて、現代→近代→(中世)→古代と進むべきなんじゃないかと思いはじめている。自分がどこにいるのかってのはその方がわかるんじゃないかな。技術的に無理か。あ、これは『祖先の話』のパクリになるのか。

    大庭先生の続き。「痛み」と「苦しみ」の違いに鈍感なようなのもこの文脈では気になる。痛みと嫌悪の関係は概念的な繋がり(?)かなあ。「相手の立場に立つ」の説明も気にいらない。存在の相互承認とかも気に入らない。いちおう最後まで目を通したが、最後の方はあれだ。

    出生前診断による中絶の例で、「ダウン症{のような軽い}障害を除き」、脳性マヒを例にするとかどうなの。脳性マヒを出生前に診断するのはかなり難しいんじゃないのか。

    あまりにも道徳的な人は倫理学には向かないのではないかとか。

    それにしても哲学って難しい。論理的なスリップしないようにするには訓練と注意が必要だし、心理的スリップを避けるのはもっと難しい。でもまあ、素手で問題と真っ向から戦うっていう態度はすばらしい。自信と確信を持っているのもすばらしい。わからないことはないようでもある。

    『動物感覚』おもしろすぎ。


    2006/10/24 (火)

    昼前から。

    1回生ゼミ。

    なんか脚というか膝の裏側あたりに疲れがたまっている感じ。どうしたものか。→とりあえずストレッチと蹲踞と四股。

    いったん帰宅して夜も研究室。まず寝袋で寝て。ほんとうは封筒型のやつが欲しい。


    2006/10/25 (水)

    暗いうちから活動。 夜明けが遅い。明くなっていったん帰宅。また出てくる。

    光プレミアムと光電話を申し込んでしまう。それにしても、こういうのの電話応対ってのはなんでこうだめなのかな。

    3回生ゼミ。

    翻訳文ってのはちまちま訳そうとせず、頭のなかでちゃんとした文章を作ってから書くべきなのだが。ふつうの文章もそうなんだろう。毛筆で書いてた時代には、少なくとも数センテンス頭のなかにあったんじゃないか。というか、私の文章の書き方が悪い。反省。

    会議。長い。

    久しぶりに野球見たり。中日と日本ハムというのはよい組み合わせだな。


    2006/10/26 (木)

    12時間寝てしまう。馬鹿。

    採血。

    ついに午前中〜昼はブラインドを閉めざるをえなくなる。 気づいたらまた開けること。

    いつもながら中山研一先生は立派だ。法学者の鑑であってほしい。刑法の学者は人数が多いし、現実社会への影響力がけっこうあるからか、トップの方は本当に立派だよな。法哲学は、うーん。

    Amazon.comのマーケトプレースで1円とか値段をつけている業者は、どこで利潤を出してるんだろう?「送料」の一部がバックされるのだろうか。それとも総取引数でなんかあるのか。夏ぐらいから、皆が買っているような本はマーケットプレースを使う癖がついてしまった。値段というよりはスピードが魅力。

    世界史やらずに高校を卒業してしまうってのはどういう感じなんだろうか。そういうひとの見る世界ととりあえずは勉強した人の見る世界はずいぶん違うんではないのか。世界史を必修にしろ。そのかわり日本史はいまの半分の時間でもいいような気がする。

    まあ北陸や東北でそういう科目の履修不足の高校が多いのは、高校が受験予備校の役目もしているからなんだろう。都会では予備校や塾があるから生徒はそっちで勉強するもんだという了解が教師にも生徒にもあるが、あんまり受験産業が発達していない地方では高校教師が予備校教師の役目もしなきゃ、先進地方には勝ち目がない。でも残業したり補習したりするのはいやだろう(というかできないだろう)。とうわけでそういうことになっているんだ、という理解で大丈夫なのではないか。

    そういや、私は共通一次終ったあとに特別に数学のチュートリアル受けたのであった。今思えば地方進学校独特の優遇サービス。正規の授業は受けたことがないが、その高校で一番学力のある東北大出の教師がついた。チュートリアルっていっても、ただ問題解いてただけだったが、問題もらえてはげみにはなったよな。そのおかげで、二次試験の数学は満点近かったと思う。当時の文学部ではかなりのアドバンテージだったろう。あれがなければ今の私はないかもしれんなあ。おそらく浪人して予備校通うために東京に出て、その後どうなったかな。ほんとにぜんぜん違う人生だったな。しかしその教師のことは思いだすこともない。高校教師ってのはあんまり感謝されなくて損な商売だ。がんばれ高校教師。

    百万遍。

    ルネで自宅用に手動シュレッダーを買う。1480円。こういうものが安くなったのはやっぱり個人情報とかってものに皆が敏感になったからなんだろう。研究室にも電動のが欲しい。どういうわけか離れた印刷室にしかない。せめて各階に共同で欲しいのだが。同じ階の教員で金出しあって買えないだろうか。提案してみるか。高性能なやつはどれくらいするのだろう。

    中山研一先生は77才にして、新渡戸稲造の座右の銘「Haste Not, Rest Not」に「大いに共鳴するところがあった」のだそうだ。

    @Book{中山研一05:心神喪失者等医療観察法,
      author = 	 {中山研一},
      title = 	 {心神喪失者等医療観察法の性格:「医療の必要性」と「再犯のおそれ」のジレンマ},
      publisher = 	 {成文堂},
      year = 	 2005,
      yomi = 	 {なかやま けんいち}
    }
    

    の序文。すばらしい。まあこの人はそういうふうに地道に勉強してきたんだよな。論文にもそれが表れている。特に人目をひくような新奇なアイディアがあるわけじゃないし、集めた資料や文献を丁寧に読んで紹介しているだけという見方もあるかもしれん。集めた資料を(おそらく)ぜんぶ使っちゃうからなんだか奥行きがない感じがすることもある。でも価値がある。

  • 科研費申請書類書かなきゃならんのだが、今日はお休み。

    野球見る。いつのまにか不良少年ダルビッシュはちゃんとしたエースに、新庄はどういうわけかフェイクではなく本物のヒーロになっている。最後まで笑わせてくれる。すばらしい。まあたしかにここ10年ひっぱってきた功労者だな。

    明日から読書週間ということで新聞などでおなじみの特集などしている。最近学生と話をしていて、世の中には、なにか初めてのことをするときに、まずハウツー本を調べる人間とそうでない人間がいることに気づいた。ぜんぜん予備知識もたずになにかに取りかかるのは恐いと思うのだが、そういうもんでもないのだろうか。エントリシートの書き方とか就職面接とかだってガイドブックが出ている。そういうのとりあえず読まずにとりかかるなんて信じられん。本を読むってのはそういうとこからはじまるんじゃないのかな。

    私の最も初期の読書体験は、『盆栽入門』とか、マンガ『からだの秘密』とか、『小学生のための「古事記」』、『まだわからない科学の10の謎』、『地球滅亡』、『ラジオの製作』、『野球入門』、『スポック博士の性教育』とかそういうんだったと思う。一般に、国語教育とかで読書と文学との関係が強調されすぎているのではないか。ハウツー本が読書の基本だと思う。フィクションなんかとりあえずどうでもよい。(もちろんあってもよいし無いと寂しいが)

    国語教育からフィクションと詩を排除するってのはどうか。排除はしないまでも、ちょっと割合が多すぎるとは思う。外国語教育もトムやジュディのお話とかはやめて、サバイバル系ハウツー本からはじめたらどうか。 "His name is Bob. He is a gang. He is very handsome, but very dangerous. He gives you cocain. It is white." とかからはじめたらどうか。あ、これはけっこう効果的な気がするぞ。ちなみに私は英語は宝島でマルコムXやマリファナの話を読んでから興味をもった。

    興味ないこと読むのは無理だよな。で、興味あることは自分の未来に関係のあることだけだろう。フィクションなんかは好きな奴が読んでればよろしい。好きなやつは止めても読むし、そのおもしろさは学校教育で教えられるもんではないだろう。だいたい学校で教えられることは消毒されたことだけなんだし。高校の教科書には『こころ』や『舞姫』や中也の詩や和泉式部の和歌なんかが載ってるはずだが、あれの毒を暴いて議論することができる教師は存在するんだろうか。(都会の進学校ならいるのかな)

    高校の話続き。一方で、大学進学者が増えて、高校としては「受験」が一番で「教養」は二番ということになったのだということでもあるだろう。私の地元では(私の親の世代ぐらいまでは)高校はその地域の文化的リーダーを育てたりするところだったし、私の世代でもそういう矜持のカケラのようなものが見られたのだ(高校教師は実際に地域の文化的リーダーだったし、高卒で役場で働く人間も少なくなかった)が、おそらく今ではまったく違うだろう。

    いっそのこと、世界史や哲学や物理は、短大や大学で必修でやるものだということにしてはどうか。大学はそのつもりでカリキュラム作るべきかもしれん。っていうかおそらくそういう配慮と余裕がない大学は滅びるな。そうするとなんかもう高校は「高等」学校じゃなくなるような気がするが、そういうもんかもしれん。ていうか、実際今の中堅以下の大学は旧制高校以下の教養教育しかしてないだろう。正直なところ、私も自分のところでは、大学っていうよりはリセの哲学教師のようなものだと思っているところがある。 実は文科省も大学院教育とか言いはじめた時点ですでにそういうことを考えてるんじゃないのか。文科省エリートの腕を見せてもらうことになるのかもしれん。

    定年近くになったら故郷に帰って受験塾と教養私塾を経営してみたいなあ。お金貯めよう。

    ダルビッシュは酒飲んでもいいのかな?ビールを皮膚から摂取するのはどうなんだろう。


    2006/10/27 (金)

    朝から。締切の某書類書かねば。 ・・・うーん、書けん。でも今年から新しくなったLaTeXマクロは、ずいぶん書きやすくなった。

    講義。

    4回生ゼミ。


    2006/10/28 (土)

    書類書きにあわてて出勤。

    学生相談。

    光プレミアム&光電話、4〜5ヶ月待ちということ。評判が悪くなったところを 狙って申し込んだのに(うちは電話なんかどうでもよい)。NTT西日本さん、それじゃだめです。つぶれるんちゃうかいな。

    どういうわけか心落ちつかずぜんぜんだめ。VirtualPCのインストールディスクを探したり、データCDの整理をしようとしたり、古いWindows98機を立ちあげようとしたり支離滅裂。

    図書館行って心を落ちつけようとする。少しは効果がある。

    いったん帰宅。

    昨日考えたこと。女子学生に「オヤジの好む立ち振る舞い」を知らせるべきかどうかという問題。たとえば最近多い「ベタベタ音を出して歩く」人びと(歩き方が悪い)(音をたてるにしても「ベタベタ」ではなく「カツカツ」しなければならん。)、口空けたまま歩く人びと、授業中その他人前でべたーっなってしまう人びと、研究室のドアをちゃんと空けることができない人、に対してなにかアドバイスする必要や職務はないか。かなり社会的に不利になる可能性があると思うんだが。まあ就職面接その他のあらたまった時にはちゃんとできるのだろうか。基本的に美的なものだから、もちろん自分でわかっててやってるとか、そうせざるをえないとかなら文句はないのだが、まあ人間はお互いそういう動作を見て判断するものなので、意識せずして不利益を被る可能性があるのならなんか手助けするべきなのではないかとか。私自身人間として立ち振舞はだめだめだから、道義心とかで強制する気はない。彼女たちは化粧とか服装に関しては自覚的なのはわかっているので別にコメントする必要はない。私のような人間がそういうことを考えることがそもそも傲慢か。

    今年の3回生はいろいろ心配なのでゼミのときに「話し方」だけは練習してもらっている。毎回自己紹介したりいろんなことにコメントしたり、まあ人前で話をする練習。面接対策のつもり。語尾やイントネーション、間の埋め方その他。大学教員としてこういうことを考えなきゃならないのだろうかとはいつも自問しているのだが。来年はまた短大の授業を持つことになるらしいのでいろいろ考えている。 まあそういうのは、機会とか状態というかそういうが重要なので、軽々しく指導するべきではない。 一方、大学ってのは小学〜高校と違ってゼミとかで少人数で相手にできるのだから、そういう指導もするべきではないかという気もする。いやいや。

    →はっ。そういうのは、自分が(私なりに)美しく行動してみせるべきなのだ。そうそう。むしろ学生が美しくないのは自分(たち)が美しくないからなのだ。あるいは影響力がないのだ。自分が美しく生きることを目指すべきなのだ。論文やレポートの書き方からなにから、優れた手本を見せなきゃならんのだ。

    自分がもってるかもしれないアレテーはエネルゲイアにして見せる必要があるのだ。 私だって尊敬すべき老師たちの言うことというよりは、行動を見習っているではないか。

    「なにを知ってるか」を教えることはできても、「いかにするべきか」は(少なくとも)言語的手段によっては教えられんのだ。こういうのって頭ではわかっててもすぐに忘れちゃうよな。反省反省。やっぱり傲慢は私の最大の悪徳。重々警戒すべし。

    京都シティハーフマラソンから案内が。これまで二度エントリーして諸般の事情からまだ1回も走っていない。来年こそは走りたい。エントリするか。

    さくらちゃん騒動って、不謹慎だがおもろしろいんだなあ。問題のトリオ・ジャパンはumin.ac.jpだし。ううむ。今回の親御さんがVAWW-NETの事件とからんでいたって小ネタもrelevantではないだろうがおもしろい。まあとにかく国内でも脳死臓器移植もっと推進してください。わたしはそれでよいと思います。


    2006/10/29 (日)

    また12時間寝てしまう。ついでに寝違えてしまい、首が回らない。

    財布が新しくなる。

    午前中から。やばいやばい。うおー。

    夕方いったん帰宅、仮眠。ふたたび。

    やっぱり不本意だがWindows機が1台必要だな。最安値のを一台確保するか。そこらに転がってるようなやつでよいのだが。

    ヴォーンウィリアムズだのデーリアスだのシベリウスだのブルックナーだの聞いてみる。二流には二流のよさがある、かどうか。リムスキーコルサコフとかの三流はさすがにぜんぜんだめ。

    お、CVSのemacsのヴァージョンが22.0.90になってる(最近まで22.0.50だったはず)。

    ちょっと集中。

    それにしても文章を書くのは時間がかかるなあ。全集になるほど文章を書くひとってのはほんとにすごいな。


    2006/10/30 (月)

    朝帰って寝る。いかん。まずい。

    衣笠。


    2006/10/31 (火)

    間欠的に12時間近く寝る。睡眠は重要。寝ないとかえって能率が悪い。寝違え悪化したような気がする。

    午前中から。

    血液検査の結果。人間らしい値に近づいた。医者に努力を褒められる。病院送りは見送り。でも中性脂肪はまだまだだなあ。「糖質制限やってみますか?」とのこと。やっぱり走るか泳ぐか。歩くだけでは十分ではないようだ。タバコやめること。ちなみに「動脈硬化指数」は4.1(要注意)。「腹まわり何センチ?85センチ越えてたら近所の病院の治験受けてみませんか?」とか誘われる。体脂肪計やら万歩計やら貸し出してくれて、治療群に入ったら食事指導やらなんやらやってくれるらしい。しかし残念ながら私の腹は85センチもありません(ギリギリで)。

    また音楽室を攻める。もうそろそろ終りかな。 現在iTunesの未聴のクラシックが776曲3.5日分。11月中には聞き終るであろう。

    1回生ゼミ。

    糖質を減らすというのは、大好きなスパゲティ蕎麦うどんラーメン等を減らすということか。でもお腹が減ると頭がまわらなく なるよ。やっぱりアルコール制限だよな。っていうよりそうに違いない。 晩飯時になると飲まないとだめなのは、むしろ飲まずにちゃんと御飯を食べるとか三時におやつ食べるとか、食後にデザート食べるとか、飲まずに夜食するとか、時々チョコ食うとかそういう積極的な方策の方がよいのではないか。なにかを減らすのではなくなにかを増やすという発想で。

    夜も研究室。うぉー。がんばれがんばれ。

    シューベルトの八重奏曲(D803)はすばらしくよいものであることを知る。

    とにかく一段落したらタバコやめよう。やめる。

    ふうむ、「死と乙女」はわからなかったが、「鱒」もよいではないか。なんか開眼したぞ。もっとも第4楽章はあまりにも通俗に聞こえる。これはBGMが悪いんだよな。

    なんかベンサム読んでたらその分類好きの思考法に慣れてきて影響を受けてしまいそうだ。 たしかにリストアップ方式に魅力ないわけではない。

    だめだ、また間に合わん。毎度毎度なにやってんだ。死ね。

    お腹空いたがカップ麺は避けよう。マクドとカップ麺だけは死んでも食わんつもりで。


    2006/11/01 (水)

    うー。

    3回生ゼミ。

    出張して研究会に出席。考えていることの話をさせてもらって少し頭を整理。

    トンボ返り。参勤交代の時代だったら1ヶ月かかるところ。これはもうテレポーテーションだよな。なんで人類はこんなに移動するのか。

    帰りつくなりばったり。


    2006/11/02 (木)

    朝から。眠い。午前中使い物にならず。寝てた方がましだった。

    学園祭前日で授業はお休みらしい。

    白川静先生がお亡くなりになっていたようだ。蝸牛の歩みで大成功した学者人生。長生き。 いいなあ。

    午後も使い物にならず。こらだめ。

    百万遍。某学会の原稿を読んでもらう。 ディスカッションしているうちに、新解釈の可能性を見つける。まあ本当の研究者の間では当然の解釈なのかもしれんが。しかしそうなってくると、この発表、ネタが論文2本分あるよ。半分にするか・・・。

    飯食いながらDVDで『チャールズ・マンソン』見る。エロはよいのだが、イカれているひとびとがイカれているだけでまったくダメダメ。この事件は、人々の幻想とか、マンソンとナンバーツーの葛藤を描かないとわからん。

    あちこち人に教えを乞う。私は人に助けてもらわなければ何者でもない。(助けてもらっても何者でもないが、すこしはましなノバディになれると思う。)

    まあ明日せいいっぱいがんばろう。


    2006/11/03 (金)

    午前中から。今日から学園祭だが、まだ静か。

    うぉー。もう一息。

    プロメテウスは電車の確認。早朝に出れば昼には着くのか。帰りは向うを18:30に出るのに乗れれば11時には帰りつけそうだ。

    百万遍で某君に教えを乞う。♪I get by with a little help from my friends。しかし人に頼ることができるということも美徳の一種かもしれない。いつかは助けるがわに回りたいものだが。


    2006/11/04 (土)

    学園祭。私も参加したかった。来年度某学会をうちで開くという話があるようで、来年も無理かもしれん。しくしく。

    学会。

    発表原稿はこんな感じかな。

    8時ごろに熊本着。あれ、熊本はLRTとか走ってる。やっぱりあれいいよな。京都も導入 しようぜ。

    二次会に合流。三次会まで。

    ホテルでNHKの「ドキュメント北朝鮮」(再放送)にはまってしまい夜更し。おもしろすぎる。NHKがこんな番組作るようでは北朝鮮もうだめぽ。


    2006/11/05 (日)

    二日酔い。ゲロゲロ。ゲロはいた弾みでベルトが切れる。不吉。

    学会。合間にキャンパスを歩いたり。学生の「それは〜ばい」というとか話しているのを聞いて満足。旧来の国公立は建物は古いが、キャンパスが広くて緑があってよい。なんか学生もゆったりしている感じ。そういうんでは百万遍大学なかもうダメだよな。やっぱり大学生活は物理的にも心理的にも余裕がないと。

    シンポ。いわゆるお座敷。まああんなもんだろう。もう一つ盛りあげることができなかったような気がする。 あんまり皆にとって興味ない話だったのだろうか。授業とかでもやってないのかな。あるいは私の議論はあまりにも常識的すぎて刺激がなかったか。議論も足りず反省。それにしても、私の議論や文章の詰めが甘いのはなんとかならんのか。限られた時間で言うべきことをちゃんと言えるようになりたいものだ。いつまでも誤字残すのもいいかげん本気で反省すること。もう年齢的にちゃんとしないとならん。プロになりたい。修行修行。Slow learnerすぎ。

    ビール一杯飲んで帰る。事務室におみやげ。

    『週刊文春』と『週刊新潮』だと『新潮』の方が読みごたえがあることを知る。

    新幹線で「スペシャルオリンピック日本」神戸代表の参加者と乗り合せる。なんか人々の充実した満足感がただよっている。そう、活動や交流は重要だ。

    この規模の学会は、発表時間15分にして、5会場ぐらい使って参加者は老いも若きも全員なにか(「最近こういう勉強してます」)やることにしてはどうか。理系とか宗教学会とかたしかそんな感じだよな。年寄りは若者にあるべき研究人生を示す必要がある。中堅も中堅としての役目を果たす必要があるんだろう。(もう中堅なのかもしれん。)あれ、「中堅」というのは「(1)ある集団の中心となって活動する人。また、地位や規模などはそれほど上位ではないが、中心となって働いたり、確実な業績を上げたりしている人や団体。」(大辞林)なのか。まだ中堅じゃないや。めざせ中堅。

    「ドキュメント北朝鮮」第3回はもうひとつ。


    2006/11/06 (月)

    朝から。気温が低くてつらい。まず部屋の片付け。次の仕事はなんだったかいな。

    書類書いたり授業準備したり。

    水道局に寄ってから衣笠。

    なんか疲れが出て調子悪い。 エピクロスの残り。イエスの山上の垂訓の道徳性と非人間性。 中絶。これはリサーチやりなおそう。

    授業しながら、前日のシンポは最後にちょっとコメントした「良心のサンクション」の他に、さらに「許す」こととかについても誰かが(私じゃなく、心の清い人が)語るべきだったんじゃないかと思った。つい目先の与えられた課題だけを考えてしまったが、もうちょっと全体を見渡して考えた方がよかったかもな。まあ力不足。

    宇和島の腎臓専門はブラックジャックか。

    夜中起きてしまうが、なにもする気になれず。 「ホームページ」をHTMLベタ書きにもどす。


    2006/11/07 (火)

    天気晴朗なれど風強し。

    1回生ゼミ。がんばれがんばれ。

    CiNiiの雑誌文献データベースからbibtexエントリを抽出してくれるゲートウェイが 欲しい。Amazonのはあるのだが( Lead2Amazon)。簡単なスクリプトを書いてみるが、あとで確かめるとバグバグ。CiNiiの入力方法が一貫してないのがいかん。

    CiNiiとILLは着実に私の研究生活を変えている。それにしても哲学者はお互いに参照してないものだな。理系の人間でこういうのはありえないだろうに。本来雑誌論文はもっと重要なはずなのだが、哲学系の場合は誰も引用しないそもそも読まない。もし学会についてなんか考えるのであれば、考えるべきはそういうところなんだろう。

    あれ、ますます部屋がちらかっている。

    どうも胆石もちが確定しているような気がする。脂っぽいもの食べたり酒飲んだりするとじわりと痛むことがある。父親も胆石持ちだったのでしょうがないのかもしれん。激しく痛んで七転八倒する前になんとかしたいのだが、どうすりゃいんだろうか。薬で解かしたりできるんじゃないだろうか。とりあえずエコーとってもらうか。明日相談しよう。とりあえずこの仮想的な胆石を「たんちゃん(ず)」と名づけておくか。伝統的な男の病の疝気とかってのはちがうのかな。・・・疝気は膀胱や腎臓の結石なのか。


    2006/11/08 (水)

    寒い。とにかく寒いのは苦手だ。暑いぶんにはなんの苦もないのだが。 コート着用。午前中から。

    部屋片づけないと。長期借り出ししている本もいったん図書館に返そう。自分の本も図書館が預ってくれればよいのだが。

    なかなかemacsから離れられない。これはもう一生つきあうことになるのかもしれん。頭のなかでemacsに侵食されている部分は馬鹿にならん。

    UNIXコマンド群とemacsというミーム? ほとんどなんの役目も果たさない利己的ミームは入りこんでいないのだろうか。ソースコードのコピーライトなんかの文字列がそれだろうか。rms@gnu.orgとかhanda@m17n.orgとかとてつもなく繁栄してるよな。

    なんか目がしょぼしょぼする。3回生ゼミ。

    会議。

    Windowsを入れるためのATXマシンを 一台もらう。基板は安いやつ入れなおすかな。

    しょぼしょぼ直らず。なんだろう。発熱してるのだろうか。

    ニックで石油ストーブと電気ポットを買う。湯たんぽも買おうかと思ったが、今回は見送り。寒くなったら考えよう。

    ブラックジャックは捨てる腎臓も使える。すげー。

    しょぼしょぼ。こらまずい。でもBSで『ダーティーハリー』観たり。「よんよんマグナム」はいいけど、法律知らない刑事とか前歴がない凶悪犯なんて設定はぜんぜん共感できんな。70年代は遠すぎる。

    もう私は年齢的に試験受けても刑事になれないのかな。「倫理学デカ」「哲学ポリス」とかだめだろうか。いきなり犯人に人の道を説教したり証拠物件の実在性や推論の正しさについて議論はじめたりするような。やっぱり冤罪を恐れず、偏見や予断をとりあえず信用して推理しはじめちゃう「ベイズ確率デカ」か。「犯人は、うーん、若い男だ」。「探偵助教授」ならありそうか。いっそ「探偵名誉教授」をめざすべきか。お弁当持って通っている大学図書館の片隅で、バナナとリンゴ粥もぐもぐ食いながら推理する。


    2006/11/09 (木)

    快晴。暖。午前中から。11時間ぐらい寝たのだがまだしょぼしょぼ。両目とも二重まぶた になってしまっている。(調子悪いと二重になる。まず左からそうなる。)

    久しぶりにちょっと生命倫理関係の文献を調べてみると、もうまともな議論の主流は次世代(70年代生まれ)になりつつあるような気がする。一部の人々は、議論のやり方がずいぶん洗練されているようだ。一世代上とは雲泥の差。やっぱりできる人はいるものだな。まあ希望はあるということか。

    委員会。

    百万遍。

    来年用の手帳が届きはじめる。某出版社の能率手帳もよいのだが、まあ来年もA5持ち歩くか。

    哲学系の学会だの研究会だのなんてのは、出席者がほとんど大学関係者なんだから、夏休みや春休みの平日にでもすりゃいいと思うのだが、そういうもんでもないのだろうか。

    人間ってのはどれくらいの分量を記憶しておけるんだろうかとかふと考える。もう本が本棚のどこらへんにあるかさえ覚えられない。昔は覚えてたような気がするのだが。読んだすぐに論文も忘れるし。人名ももうだめ。外部記憶をどう使うかってのは課題だねえ。

    howmでは「ランダムセレクト」ってのがあって昔のメモをランダムに表示してくれる。これがなかなかよい。

    昨日に続いてやっているクリントイーストウッドの『ガントレット』観ようとするが、ぜんぜんだめなので途中であきらめる。目がしょぼしょぼだし。早く寝なければ。

    @Book{片田珠美05:攻撃と殺人の精神分析, author = {片田珠美}, title = {攻撃と殺人の精神分析}, publisher = {トランスビュー}, year = 2005, yomi = {かただ たまみ} }

    なんだこれ。FBIレスラー流の行動科学と精神分析のごたまぜ。 フロイトもラカンもぜんぜん効いてない。 予防方法も治療方法も予測も検証可能な仮説もなにも出てこない。 精神分析なるものによってはなにも情報が増えないというのはどういうことだ。

    フロイトはともかく、一部の人々に猛烈に好まれているラカンっていったい何者なんだろう。どうもラカン(研究者)はおかしい。なんか催眠か認知的不協和の結果かそこらへんのなにかを感じる。他の話では理路整然としているのに、ラカンの思想に近づくとあやふやで紋切りで意味不明になり、いっさいの批判や解釈が出てこなくなる。

    読冊日記の人はラカンには否定的なので安心した。まあ正統派の医者から見ればそうなんだろう。よかった。なんというか、学派のなかで不立文字というか口伝や秘技があるんじゃないかとか想像してしまう。なんでゲソダイ思想でもてはやされているんだろう。っていうかゲソダイ思想でラカンやっている人々はラカン以外を勉強しているのか。

    「江口 聡」と空白を入れられると不愉快なのは、三文字だからなのか。「曹 孟徳」「劉 玄徳」とか開けたりしないと思うなあ。姓名の間に空白を入れない運動起こすか。


    2006/11/10 (金)

    朝から。しょぼしょぼは改善の兆し。でもまだ左目は二重。

    集めてしまう論文コピーはどうしたらよいのか。超整理法という手もあるが、いっそ著者あいうえおabc順でインデックスしてボックスやキャビネットに入れておくべきではないのか。セントオラフのライブラリがそうなっていて便利だったのだが。自分でやる気にはなれないから、バイト雇えないだろうか。

    講義。

    ちょっと買い物 に出掛けるが果たさず。 五条坂で線香を買う。

    また目がしょぼしょぼ。この状態は2004年11月や、06年2月、4〜5月あたりにも経験している。なんだろう。アル中?→チョコ食べてちょっとイスの上で仮眠すると楽になる。ヨガの眠りとかそういう関係か。

    泣きながらいろいろ探しもの。

    アイゼンクの『精神分析に別れを告げよう』 ( @Book{アイゼンク88:フロイト帝国の衰退と没落, author = {H. J. アイゼンク}, title = {精神分析に別れを告げよう:フロイト帝国の衰退と没落}, publisher = {批評社}, year = 1988, note = {宮内勝他訳}, yomi = {Eysenck, H. J.} } )

    読みながら片田珠美他の人々について考える。最近の精神医学や行動科学の動向を知りながら精神分析にも足をつっこむってのはどんな感じなんだろう?分裂した感じがしないのかな。臨床心理で精神分析をバックグランドにしている人々も行動療法とかの動きを見てどう考えているんだろう。ところでこの『精神分析に〜』の訳本は、ポパーのfalsifiabilityを「偽造可能性」と訳しているようだ(p.13)。

    ポッパーは彼の「偽造可能性」の基準にしたがって科学と似非科学の区別を提案しました。言い換えますと、科学とは、偽造の形跡があれば、対立する仮説を持ち出すことができ、実験や観察によって確かめることができるものと定義されるということです。(p.13)

    ひどすぎ。1988年の翻訳とはいえ、これじゃだめだよなあ。まともな英和辞書もってなかったんだろう。(あ、この件は読冊風野先生やいにしえの黒木掲示板が指摘していたようだ)「一般的心理学」(p.15)もあやしい。folk pscyhologyかpoplular psychologyか?「論敵を屁理屈でやりこめる argumentum ad hominem」(p.42)もなんのことかわからなかったんだろうなあ。

    まあしかし、倫理学だって外から見りゃちゃんと学問の体を成してないのは精神分析とかわらん。っていうかもっとひどいと思われているだろう。大学の委員会やら、省庁やら政治的な動きにも参加しつつあるしね。 国内の場合は精神分析じゃなくて臨床心理学という問題になってるのかもなあ。わからんけど。 EBMだって、こういう話の局面で強調されるべき課題だよな。それを倫理学者がへんなこと言って話をねじまげちゃいかんぞ。 DSM-IVとかも、まあ精神医学が科学であろうとするための準備として、とりあえず操作的に「病気」を定義しているわけだ。

    ショスタコのオケ付き歌曲ってのはよいものだな。うまいもんだ。

    ラカンがはやっている理由は、他の国のまともな人々は精神分析なんてものを捨ててしまい、残っていていちおうコンテンポラリーだと言えるのがラカン派だけだから、というのが正しいのかもなあ。まあわからん。

    哲学という学問のよい点は、データの偽造ができない点だ。ついでに勉強しないと剽窃もできない。っていうか、剽窃しないためには勉強しない方がよい。すばらしい。論文捏造から一番遠い学問、それが哲学。

    あら、某女子大のこなみ教授がマイナスイオンな方からいろいろ無茶な批判されている。これとかこれ。批判ってのは名指しでしないと意味がないと思うのだが、どうもマイナスイオンな人は「名指し」と大学教授という権威と、大学のサーバーが嫌いらしい。某女子大の経営者にへんなメールや手紙が届くのだろう(もうすでに届いているのかな)。大学のサーバ使ってるひとは余計な面倒があってたいへんだなマイナスイオンな方はサーバーの所属に敏感になっているのとtrackbackをうまく利用しているのがweb2.0な感じ。あと argumentum ad hominem もうまく利用していて、ネット慣れしているのを感じる。こなみ教授がんばれがんばれ。ちなみにこのwebページは私が身銭を切ってまったく個人的に運営しております。

    まあ、やばいものとそうでないものをどうやって見分けるか、それをどう教えるかってのは教育者にとって最大の課題だと思う。いくら私が「あれはヤバい」といっても私になんらかの権威がなければあんまり意味ないわけだし。「なぜヤバいか」を説明し、理解させる必要があるわけだが、これはなかなか難しい。特に最近のヤバいものはそのヤバさも色々工夫しているものも多いようで、かなり面倒な議論をすることも必要になるかもしれん。

    自分が権威になってしまって「権威だから従う」ということになれば問題は解決されない。「全体として見ろ」とか「賛同者を見ろ」とかになってしまうわけだが、それなりに賛同者の多いやばいものも多い。さらにまずいことに大学のなかにもけっこうたくさんのヤバいものがあるわけだから、正直なところ今の私にはどうしたらいいかさっぱりわからん。私自身いろいろヤバいものにはまってるかもしれんわけだし(っていうより私自身が一番やばい)。クリティカルシンキングを推進しようとしている人々はそこらへんに答えをもっているんだろうな。うらやましい。でもクリティカルシンキングはそれなりの(かなり大きな)コストがかかるんで、いつもいつもやってるわけにもいかん。もちろんちゃんとしたクリティカルシンキングは権威をまったく認めないわけではないしそれなりの権威として尊重するはずだ。やっぱり権威はちゃんとしよう、少なくともちゃんとするように常に圧力をかけようということになるんだろう。これからの大学人の課題は、知的生産なんて高尚で積極的なものではなく、やばいものは排除するという消極的なものになるかもしれん。

    私自身はオウム世代だし、ニューエイジで精神分析だしゲソダイ思想だったわけだしそうい うヤバいのは好きだね。ははは。もうちょっと世代が下の人は別のことを考えている だろう。


    2006/11/11 (土)

    午前中から。左目二重なおらず。

    @Book{佐藤達哉05:心理学史, editor = {佐藤達哉}, title = {心理学史の新しいかたち}, publisher = {誠信書房}, year = 2005, yomi = {さとう たつや} }

    うーん? もうひとつぱっとしないような。いちおう概説というか通史が欲しいのだが、そういう目的の本ではないようだ。概説というよりは細かい論点の集積なのだろう。臨床心理学(特に国内の)に割く分量が少なすぎるんじゃないのかな。邪悪なロジャースの話はおもしろかったが、つっこみが浅いと思う。シリーズの別のにあるからいいのか。 同シリーズの発達心理学と社会心理学も目を通す。社会心理学は苦労しているなあ。社会心理学は科学の世界における妖怪人間であり、「早く自然科学になりたい〜」なのだそうだ。大丈夫かいな。

    なるほど、教育基本法改正案は恐すぎるな。前文の「真理と平和を希求し」が「真理と正義を希求し」になってるのが一番恐い。「正義」ってのが恐いもんだってのははっきりさせる必要があるよなあ。「真理と公共の福祉を希求し」ぐらいにしてくれなきゃやだね。現状の法律の方がましだな。

    ちなみに民主党案はぜんぜんだめ。「人間の尊厳と平和を重んじ、生命の尊さを知り、真理と正義を愛し、美しいものを美しいと感ずる心を育み、創造性に富んだ、人格の行状発展を目指す」とか。なんじゃこら。

    あれ、現行法の第一条にすでに「真理と正義を愛し」が入っているのか。政府案ではこれが前文に回されたわけか。でも政府案の第二条三でふたたび「正義と責任」が出てくる。うーん。

    まあ法的・政治的には第十条がポイントなのかな。法律って難しいな。教育ってのはそんなに影響力あるもんなんだろうか。あるんだろうな。

    夕方目がしょぼしょぼ。仕事がたまっているのだが帰ろう。健康第一は美徳。


    2006/11/12 (日)

    昼から。

    この前某所からもらってきたのはなつかしのCeleron 400MhzのWindows PC。ハードディスク6GB。メモリは512MB入ってた。これでもスーパーコンピュータ並みだった時代があった。マザーボードとハードディスク入れ替えようかと思ったが面倒なのでやめ。ディスクは1台しか入らなかったし。あれ。大辞泉をEPWINGに変換し、OEDと平凡社大百科を引くためだけのマシンだし。Windows XP入れてcygwin入れて。と。OEDのCD-ROMは古くてXPには入らなかった。ぐげ。どうするかな。紀国屋がOnline OED提供しているから図書館と交渉するのがよさそうだ。

    広辞苑を国語辞典のファーストチョイスにするのはなんかいやだったので、 大辞泉が引けるようになったのはうれしい。

    @Book{下山晴彦05:心理学論, editor = {下山晴彦}, title = {心理学論の新しいかたち}, publisher = {誠信書房}, year = 2005, yomi = {しもやま はるひこ} } ふうむ、こっちは(私には)新奇で有益な知見が盛り沢山。勉強になる。 頭いい人たちはうらやましいなあ。 そういう人たちは、世界のなかで自分がどこにいるのか私なんかと 比べものにならないような理解をしているのだろう。 自分がどこでなにをしているのかわからない人生なんて、生きている甲斐がない・・・いや それは言いすぎ。 倫理学とかやっている人でそういう位置感覚を持っているひとは どれくらいいるんだろうか。持ってないのは私だけか。

    アラウのシューマンはすばらしい。

    がんばって泣きながら仕事。

    某教授からもらったシガーをふかす。よい香り。でもシガレットで肺からニ コチン摂取することに慣れてしまった現代人としては、口腔から摂 取するというスタイルはよくわからんところがある。 口腔癌になるか肺癌になるかの選択なのだろう。

    シガー吸いながらパソコン見たり仕事をするなんてことはありえないよな。 シガレットの発明の邪悪さの一部。

    夜も研究室。 時々発病する病に苦しむ。いたたた。

    某校正。だめだ。なんでプロになれない。


    2006/11/13 (月)

    しょぼしょぼ。だめだめ。

    旧友と会う。どうも8年ぶりらしい。 元気そうでなにより。友達ってのはよいものだね。


    2006/11/14 (火)

    だめだめ続く。しょぼしょぼで目を開けていることができない。

    左翼的思考。たとえば、なぜ教育基本法を改正しようという人々がいるのかということを考えるとき、「政治家は馬鹿だから」「役人は馬鹿だから」「民衆が馬鹿だから」という答しかできないのは困りものだ。そういう人々が馬鹿かどうかは知らないが、とりあえずやっぱりなんか考えているわけで、一分の理なりなんなりあるだろうから、それを取りこんで考えないとならん。左翼な人々が実は言論や討論ってものをさっぱり信用してない雰囲気があるのは非常に困る。 誰もがミルを読むべきだ。日本一の翻訳家に依頼して、高校の現国の教科書に入れたらどうか。 それにしても政治ってのは難しすぎてわからん。

    調子悪いときは寝るしかないのだ。とにかく寝らればすべて解決。

    プールあたりで体をほぐして休みたい。あと一月かがんばれ。

    禁酒禁煙健康回復入院とかできないかな。 ただ病室に監禁されて規則正しい生活を送らされるだけっての。 拘置所でも入ればいいのか。


    2006/11/15 (水)

    調子悪くて死にそう。

    オーネット・コールマンの新譜を聴く。美しい。アドリブとかは40年以上ずーっと同じことをやっているわけだが、サウンドデザインがいいんだよな。ジャズは実はアドリブではないのかも。

    寝る。


    2006/11/16 (木)

    会議。頭に霧がかかっている。

    今年も2回生のゼミ選択の時期。まあ学生生活後半のQOLを左右するから 彼女らにとっては重大な選択だよな。

    む、リバーサイドやグラモフォンの音源もついに1枚1000円になっている。 そう、それが適正価格。

    衆院で教育基本法改正可決。


    2006/11/17 (金)

    長時間睡眠でがんばる。午前中から。スーツを来ていくと事務職員に奇異の目で 見られる。

    講義。

    卒論指導。

    これから出張。死ぬ。

    7時過ぎに出発。座ったり立ったり座ったり立ったりしつつ9時半ごろ高松着。おそらくちゃんと時刻表を見ることができれば指定券がなくても座れたはずなのに。移動がヘタだ。到着したのはよいもののの、自分が泊まるべきホテルの名前を知らないことに気づき愕然。現地の人々と連絡が取れず野宿も覚悟する。だから移動はいやだと言ってるのに。

    そういや、どういうわけか新幹線のなかで聞いた "Smells like teen spirit"はまさに天才の作品だなあ。

    10時すぎになんとか連絡とれ合流。ちょっとだけ飲み。


    2006/11/18 (土)

    業務。 最高に緊張して失敗しかける。 終ったら冷や汗をかいている。 なにごとも修行か。

    酔っ払い。とにかく睡眠。


    2006/11/19 (日)

    業務。前日よりはまし。

    他の人々は軽く観光するようだが、しょぼしょぼなのでパスして夕方帰りつく。死ぬ。

    とりあえず寝ると金縛りにあう。

    寝ながらメモ。受験勉強について考える。受験産業から離れて久しいが、『ドラゴン桜』が描いてない受験の側面に、教養主義とエリート意識の涵養ってのがあるような気がする。受験ってのはたんに「頭のよさ」「要領のよさ」を試すだけじゃなくて、なんか広大な世界への入口でもある。

    旧制高校時代から受験ってのはエリート意識をくすぐるところがあったような気がする。『試験に出る〜』シリーズぐらいまでの例文もちょっと高級な感じがしたんじゃないか。『ターゲット』とかになると、もうそういう雰囲気はない。ラッセルとかモームとか、漢文とか部分的には「本物」を読んでるという感じがした。「こういうのが読めるようになると教養人・エリート階層への道なんだな」とかってのを意識したもんだったような気がする。『大学への数学』とかの受験雑誌もそういう雰囲気をかもしだしてた(まだあるのかな)。数学とかもたんなる記号の機械的な操作じゃなくて、なんかよくわかんないなりに数学的世界の「本質」の一部をかいまみるような。行ったことないけど、予備校なんかでも上級クラスの教師はそういう意識があったんじゃないかな。 中堅ぐらいではなかなかそういう問題を出すのは難しいようだ。


    2006/11/20 (月)

    とにかく寝て回復を図る。しばらく目標1日10時間睡眠。朝から。

    雨の日に今熊野から衣笠まで、つまり市内の端から端まで動くにはどうした らよいかってのはなかなかの難問。循環系統のバスは遅い。

    衣笠。

    とにかく寝るべし。


    2006/11/21 (火)

    朝から。

    なんで哲学とか倫理学とか勉強しているのかという問いについてしばらくぶりに考える。今日思いついたのは「不愉快だから」。なにもかにも不愉快だから。自分も世界も不愉快だからではないのか。あんまり世界や自己に違和感や不愉快さを感じないひとには哲学は必要なく、道徳やら道義心やら良心やらってものになんらかの不愉快さを感じない人に倫理学は不要だろう。 それにしてもなんでこんな不愉快なことをしているのだ。哲学は毒。

    委員会。

    1回生ゼミ。

    次の仕事にとりかからねば。しかし気力と体力が。

    いったん帰宅して飯、また出てきてすぐ帰る。

    京大情報学でセクハラ。


    2006/11/22 (水)

    10時間睡眠。朝から。

    徒歩の時間が減っていたので聞いてない語学講座がたまっている。

    いろいろゼミ選択関係の面談。研究室が散らかっていて恥ずかしいなあ。 ってより学生に脅威を与えているかもしれんな。学部で一番部屋が散らかっている 教員、ではないはずだが、ひどすぎ。部屋は心の鏡。

    3回生ゼミ。見学の人たちもいる。

    無気力。今日も早く寝よう。

    @Book{堀栄三96:大本営参謀, author = {堀栄三}, title = {大本営参謀の情報戦記:情報なき国家の悲劇}, publisher = {文春文庫}, year = 1996, yomi = {ほり えいぞう} } おもしろいなあ。戦争というとどうしても徴兵された歩兵の立場から 見てしまうわけだが(母方の祖父は大東亜戦争なるもので死んでる)、 職業軍人参謀の視点から見れば大戦略ゲームだ。


    2006/11/23 (木)

    おや、祝日だ。早くに目が覚めてしまったので早朝から。

    と、休みだと思ったら事務室は閉まっているが授業はやっている模様。

    "The worth of human life varies." って文章は「人命の価値は多様である」 と訳すべきなのかどうか。lifeが単数なのが気になる。worthは不可算。 たしかにこの日本語のままだと「命に価値あるひともないひともいますよ」と読めてしまうのだが、 そうではないのではないか。 なんか(「倫理的にrelevantな特徴)に依存して 「変化する」ではないのかな。いや、やっぱり「多様」の方がよいか。

    本や論文を読みながら赤線やコメント書きこんでいると、 そのスタイルにどうもいまは亡き某森口先生の影響を受けてしまっていることに気づいた。 (亡くなったときに蔵書のうちのゴミのような部分をひきとって読ませてもらった)


    2006/11/24 (金)

    朝から。

    ここしばらくあんまり飲んでないのに肝臓まわりがあやしいような気がしている。 いや、逆になんか肝臓や胆臓が心配で飲めないのか。

    とりあえず3、4日続けて10時間近い睡眠を続けているおかげか、体調は少しましに なった(10時ぐらいには就寝していた)。まだ左目は二重だが。よく寝た方がいろんなことの能率が上がるし、 web何回も読んだり日記書いたりといった余計なことしなくてすんでいるような 気もする。睡眠は重要だ。

    OEDはヴァージョンアップCD-ROMが出ているので注文。

    講義。

    卒論相談。

    あらしょぼしょぼ。寒いからか。早く寝なければ。

    イラクで同時テロ。たくさん死んでる。見捨てられた国になってんだよな。

    寒い。しかし11月末だからこんなものか。むしろ暖冬なのか。


    2006/11/25 (土)

    早朝から。

    Beginning OS Xを読んでFinkからDarwinPortsにスイッチ。

    今年も早くもエントリシートの時期が。っていうか一年中やってるような気がする。

    昼からNTTの電話工事を待つ。4時前から工事。 1時間ちょっとかかる。とにかく繋がるが、固定IPが変わってしまった。

    ルータ(CTU)を通してサーバーを外部に公開することができずに苦しむ。

    サーバーの設定をしようとすると、どういうわけかモニタの電源ケーブルがない。 電源ケーブルなんてどこにでも転がっているのに必要なときにない。 しょうがないので研究室に取りに行く。

    はっ。CTUとAD-200NE(VoIPアダプタ)とは別の機械であるのだ! ここを参照にすればよさそう。 そりゃVoIPアダプタにケーブルつないでCTUいじっててもしょうがないわな。

    と、しかしこれに気づいたところ22時、NTTが内部でメンテナンスをはじめてしまい、 設定できなくなる。しょうがないのでだらだらしてから寝る。12時近くまで起きているのは 久しぶりだ。

    手元のPCでは特に速度が改善されたという感じはない。無線LANが ボトルネックなのかも。まあ動画見るわけじゃないのでどうでもよい。 光電話になって若干月額の電話料金が安くなるはず。


    2006/11/26 (日)

    朝NTTのメンテが終ってたのでCTUの設定。なんとかサーバーは外から見えるようになる。

    しかし、DNSの設定に難儀。ドメイン会社の設定を変えて、サーバーのファ イルを書きかえて、といろいろやることがある。めったにいじらないからよく わからん。 /etc/namedbをいじってもなんかおかしい、 変更が反映されないぞ・・・と、/var/namedbなんてディレクトリもあることを 発見してしまう。あら?

    とにかく最善をつくしてみたが、よくわからん。あと変更情報が伝播するまで 時間がかかるだろうし。8時すぎごろにはHTTPサーバーに他からアクセスがある。 これでいいのかな? DNSのシステムの本質を理解していないから苦労するんだよな。

    午前中から大学。指定校推薦入試の日のようだ。

    自宅サーバーは大学からはまだ変更が見えないようだ。 ・・・お、設定から2時間ぐらいで反映されたぞ。よしよし。

    なんか心が落ちつかない。コンピュータ触るとなんかだめなのかも。

    某所で飲む。まあたまにはゆっくりするのも必要。

    あれ、自宅サーバーからは自宅サーバーのアドレスを取得できない。なんでだろう。 digやnslookupでは古いアドレスのまま。 asahi-netのネームサーバーに情報が伝播していないということなのか、 もっと別の原因があるのか。 これを読めているひとは読めているんだろうが、読めてないひとは読めてないわけか。 ネームサーバー難しすぎ。


    2006/11/27 (月)

    朝から。

    あれ、まだネームサーバー問題解決していない模様。うーん。

    げ、またヘッドホンが壊れた。今度は折りたたみのところのピンがはずれて分解。 これは。針金差しときゃいいのかもしれんが、どうもゼンハイザーは 信頼性に問題があるな。これまで買った3台すべて問題があった。音は悪くないんだが、 もう買うのはよそう。

    DNS Reporterだと(警告は出るが)なんとか 動いているような感じなのだが。

    ネームサーバーまわりで悩むのは、ドメインを取得した会社のサービスが悪いから ではないのかということに気づいた。よく考えたら、 自宅サーバーのネームサーバーなんか代行してくれて当然じゃんね。別の とこに移管するか。 某教員の自鯖はwww.dotstar.jpのようだ。digで引いてみるとよさげ。

    衣笠。

    『季刊東北学』第9号おもしろいな。東北文化研究センターはなかなかの力がある。 東北芸術工科大学ってのは山形市にあるらしいが、いつできたのかな。前身はなんだろう。 www.tuad.ac.jp。・・・ふうむ、90年代に県と市が新規に作ったのか。がんばれー。

    ポロニウムテロすげー。そんな危険な元素があったなんて ほとんどの人間は知らなかったよな。原子炉で作れるのか。

    生の音楽が聴きたい。


    2006/11/28 (火)

    朝から。11時就寝は遅すぎる。10時に寝るべし。

    東北芸術工科大学が東北文化センター以外うまくいっているかどうかはわからんが、 精華大のマンガ関係とかもがんばっているよな。こういう大きなプロジェクト動かしている のはどういう人なんだろうかと興味がある。

    そういや「マンガ学」もいろいろ事件などもありおもしろそうだ。 ここらへんとか。 分野の立ち上りの時期に怪しい人が跋扈するのはほぼ必然、それを浄化できるかどうか なんだろう。

    本年度の予算をほとんどすべて使い切ってしまった模様。やばい。

    1回生ゼミ。あと1回。

    卒論指導とかも。例年大詰め、のはずなのだが今年は・・・。

    ネームサーバーの変更はそろそろ全世界に行き渡った模様。ほっ。 自宅サーバーがなんでもかんでも1台でやってるという状態はよくない。 せめてネームサーバーだけは別に用意したいところ。

    ついでなので久しぶりにmake world をまわす。前回は2005年5月だから、1年半ぶりのようだ。

    衣笠、非常勤講師に今年も履歴書を出せとのこと。 去年のデータ残ってるのかな。わざわざ手書きして時間を潰してしまう人々も 多いだろう。

    某店で笹井真紀子ピアノトリオ(有福珍b、斎藤洋平d)を聴いて感心する。 バンドサウンドとしておもしろい。 おお、 京都でもちゃんと新しい世代が育っているのだなあ。自分よりはるかに音楽がわかっている 人がいると思うのはなんだか嫉妬心のようなものを巻き起こすものだ。 「うまい」とかそういうんじゃなくて「わかっている」。 アイドルはブラッド・メルドーだそうだ。 でもOne Finger Snapsやる人びとが Georgia on my Mindはやってはいかんと思う。

    っていうか、なにかというと「ジョージア〜」やる人びとってのは、ジョー ジアに思い入れがあるのだろうか。京都では標準的なセッション曲になってい るようだが、なんかいつも違和感がある。April in New Yorkとかは、まあよい。 NYだったら誰だってイメージぐらい持ってるから。私はジョージア州がどこに あるかさえ知らず、なんのイメージもない。単なる文字列か、せいぜい缶コーヒー。 君らの心のジョージアはどんなも のか、ほんとにそれはジョージアなのかと、ほんとにその曲好きなのか、と。

    独立したときからある州で、州都はアトランタで、『風とともに去りぬ』らしい。はあ、そうか。知りませんでした。


    2006/11/29 (水)

    寝坊。軽い二日酔い。

    会議、 3回生ゼミ、 会議。


    2006/11/30 (木)

    長時間睡眠。朝から。

    仕事がたまっている・・・

    神戸学院大教授、学生に対する強制わいせつで逮捕。 知らない人の乳をもむと痴漢で警察に捕まるのに自分の学生の乳を揉んだら お咎めなし、ってのはだめだと思うので、やはり警察ざたにするのは 正しいと思う。大学のセクハラ委員会とかってのは対価型(暴力型?)の対処には 有害でさえあるかもしれんと思う。だいたい学内ですでに訓戒受けてるってんだから そういうのはある種の人にはあんまり効果がないんだろう。泣き寝入りもけっこう いるんじゃないか。

    また本が見つからずイライラ。一回本棚から本を全部とりだして、 入れなおしたい。冬休みにやろう。ついでにコピーの山も著者順かなんかに 並べたい。

    百万遍。


    2006/12/01 (金)

    あれ、もう12月。

    講義。あと1回。

    4回生ゼミ。

    3回生面談など。なんか最近面談や相談が多くて忙しい。 けっこう時間使っているなあ。模範的教員?

    なんか困憊。ゆっくり寝よう。


    2006/12/02 (土)

    深夜目が醒めてしまう。早朝から。土曜はゆっくりしなければ。

    数週間ぶりにiTunesの「未聴Classical」スマートプレイリスト (その名の通り1回も聞いてないクラシック・現代曲)が0になる。 ふう。10枚組波状攻撃とメシアン16枚組ってのがなかなか効いた。

    ああ、急ぎの仕事をせねば。

    ちょっとタイプセット。

    学生相談2件。

    なんかあっという間に一日過ぎる。午後だめだめ。帰る。

    今週になってからiPodがフリーズしまくる。 ディスクユーティリティでチェックするとなんか壊れているので 修復するのだが、やっぱり固まる。思いきって初期化(「復元」)したが、 やっぱり固まる。きー。そろそろ寿命なのかな。(6月にも一時期調子が悪かったようだ。) 世間のボーナス時期に不調を匂わせ買い替えさせる作戦?


    2006/12/03 (日)

    また深夜に目が醒めてしまう。寒い。仕事するか。

    こたつで寝てしまう。

    午前中。久しぶりに将棋を見る。午後大学。だめだめ。やる気が出ず、イス の上で寝てしまったり。寒いから。あと直射日光射していないかぎりブラインドは開けること。

    WikiPediaの西和彦問題からちょっと考える。実際のところ日本語版wikipediaの質は英語版とは比べものに ならない。最近学生には信用するなと指導するようになってしまっている。 むしろwikipediaがリンクしている専門ページの方がまし。

    なんというか、Wikipediaが目指しているはずの百科事典的知識の提供ってのと、 (匿名・ハンドル)掲示板での自由な発言とか、 ブログなんかに代表されるジャーナリズム指向やパーソナリティー表現とかってのは 全然違う方向なわけで、ここらをうまく切り分けるのは難しいよなとか。 ブログ書いて目立ちたいような人はwikipediaを書くべきではない。 wikipediaの権威(?)や人気を利用してなにか自己表現したいってのは わからんでもないが。称賛や名声を求める動機と、事典に求められると思われる匿名性や客観性(あるいはdisinterestedness なんて訳すんだろう。第三者性?)、画一性をどう 折り合いつけるかとかが難しいようだ。英語版だと、項目別に 実質的にメインのライターが決まっていて、編集コミュニティのなかで 一定の名声を得ているように見えるが、そういうわけでもないのかもしれない。

    あと英語版との品質の差についてはやっぱり大学レベルでの教育の力の差があるんだろうとか。 リファレンスの使い方や文章の構成や書き方その他。 日本語版だと、調査も結局webでちょこちょこ調べた程度のものが多いように見える。 あるいはライターの人数の問題なのか。底辺が増えれば優れた人も出てくる だろうからな。でもまあ、その事柄について本当に知っていて、 本当に書ける人はwikipediaなんか書いてないで 自分の名前で書くわなあ。意見調整のため議論するのもずいぶん労力がかかる 仕組みだし。

    フリーソフトやそのドキュメントだったら、とりあえず書きはじめは「自分が使う」とい う強い動機があるし、広まって皆が利用するようになるとフィードバックがインセンティブになる。コミュニティに対して貢献しているという自負や喜びも出てくるだろうし、 クレジットも残る。 「フリー百科事典の項目を匿名で正確に書く」ということの裏にどういう動機がありえるか。

    「本業じゃなくて趣味というか単なる興味関心ある人が余った時間で適当に 楽しんで書く」ってのが現状だろう。wikipediaに載れば多くの人が読んでくれるから、 それはインセンティブになる。アニメやマンガや軍事なんかの記事が充 実しているのはそういうことだよな。ここらへんは知識が金にも名誉にもつな がらないから、wikipediaに書く動機が発生する。「本当の知識」がとにもかく にも売りものになる分野はやっぱり全体に低調。(正直わたし自身が一番よく知っている 分野(そういうのがあるとして)について、wikipediaに書く気にはなれない。三番目によく知っている分野ぐらいなら書いてみたいと思うこともあるかも。)

    まあでも、wikipediaのようなメディアがある程度ジャーナリスティックになって しまうのはしょうがないのかなとかも思ったり。

    また目がしょぼしょぼ。なんなんだ。


    2006/12/04 (月)

    寝坊。いったん大学へ。

    衣笠。

    世の中に満ちている発光ダイオードはどうにかならんのか。 寺社仏閣のライトアップとかも意味不明で許せん。 私には趣味が悪いとしか思えないのだが。 これが青色ダイオードと高照度ライト発明の功績なのか。

    なんか疲れた。しょぼしょぼ。体も動かず。

    iPodだめだ。御臨終か。

    そういや、最近の学生さんは4回生ぐらいになると 関西圏以外でも下宿をとっぱらって自宅から通う人がいるらしい。 私にはぜんぜんありえない発想だが、最近じゃなくて昔からそうだったのかな。 かなり遠くても、 交通費や移動のコストが、下宿代+食費その他のコストを下まわることがあるようだ。 図書館から離れてどうするんだ、と言いたくなるが、彼女らにとっては それほど重要な施設ではないのか。

    だいたい百万遍あたりでは1、2回生はだらだらして、研究室に 配属されて3、4回生ではじめて勉強をはじめるという感じだからして(私だけではないはず)、 自宅に籠っている余裕なんかなかったわけだが。 同じ授業(演習とか研究とか)を2〜7年、へたすると10年出るのも普通だったし。 1、2回生で単位を集めてしまう私学/女子大ではふつうなのかな。 一番勉強できる時期なのだから、3、4回生では 授業とかもたくさん出りゃいいんじゃないかと思うのだが、なんだかなあとか。 しかしまあカリキュラムを見ると4回生ではたしかに出るべき授業がないようにも 見える。学年・大学院共通の授業とかがほとんどないし。どうなんだろうなあ。 「ゼミ」という制度の重要性が実感されるが、しかしそれに見当った教育しているかという とそりゃ無理。 うちのクラスの大学で、各種演習で教員がよってたかって 少人数で勉強させるという横綱大的教育はできんよなあ。

    彼女らにとって大学という場所は私が知っていた場所とはまったく違うんだよな。 某東館なんかだと長年通ったおかげで、目をつぶっていても研究室やトイレ辿りつけるような感じがしていたのだが。(まだいまの研究室には目をつぶっては辿りつけない感じ)

    将棋の糸谷四段は百万遍文学部哲学科をめざしているのか。それもキルケゴールのファンらしい。すげー。

    ひろしまドッグパーク、救出のアーク・エンジェルズが恐喝か。なんだかな。 まあもとからなんかあやしい団体だと指摘されていたが。


    2006/12/05 (火)

    ゆっくり起きる。頭に霞がかかっているのは昨日と同じ。

    「心の学園記念日」なるもので休講であった。

    頭も体も動かないが、せっかくの空き時間なので部屋の片付け。

    校正提出。 私の内なる誤植大魔王の出現はどうにかして防ぐことはできないのだろうか。

    夜、チケットもらった百万遍音研の演奏会。 おかげで カプースチンという 作曲者を知る。おもしろいな。譜面に書いた複雑なジャズというか。 ああいうのは譜面に書かないと弾けないだろう。 あとはモーツァルトの人がおもしろかった。音楽ってのは色々やり方がある。


    2006/12/06 (水)

    早起き。早朝から。冷え込んでいる。

    iPodはどうも本格的に臨終間近。去年の9月に新品に交換してもらったようだ。 まあこんなものかなあ。

    床にものを置かないようにするにはどうしたらよいか。 → 見かけの机面積を増やす、なんだろうな。

    保健室で胃薬をもらっておいたり。

    iPodは臨終を宣言することにした。いじってる時間の無駄。 携帯ハードディスクに降格。

    夕方いったん帰宅、ふたたび出てくるが、もう夜仕事できる体ではないようだ。 だめだめ。

    ガソリン税、左翼な人々はどう判断するのかな。やっぱり安部支持になるんだろうか。 まあ特定財源なんてさっぱり筋が通らないような気がするし(田中角栄先生の悪い遺産の一つ)、 環境にもやさしくないし。でも既得権益になってるからあれなのか。政治はわからん。


    2006/12/07 (木)

    寝坊。いかん。

    曇り空で世界が暗い。

    『ムーたち』、電車のなかで笑わされる。哲学ってのはこういう感じだよな。 ちょうど就職面接について考えている時期だったし。 メタになろうとする視点というか、内容より形を重視するというか。 よっぽど勉強しているよな。

    いろんな仕事が。パニック!

    午後雨。

    百万遍。

    タバコ加えてたら唇にくっついてベリっ。血だらけ。

    デニスホッパーの『カラーズ』。あっさりしていて予想よりおもしろい。


    2006/12/08 (金)

    明け方目が覚めてしまい苦しむ。しょうがないので早朝から。

    ふと、有名女性ハッカーというのは存在するのかどうか気になったり。 おぼえがないなあ。

    講義。 時間配分だめだめ。今年一番の不調。これが大学講師歴10年超の男の授業か。 やっぱり睡眠が足りないとだめだ。あんまりダメなので来週補講することにする。しくしく。

    卒論ゼミ。がんばれがんばれ。みんな1月までノンストップ。

    ふと 裁判所の判例データベースで北九州の大量殺人事件の判決文(平成14わ227)を見てしまう。ふつうの裁判は3、4ページ、殺人でも10〜20ページなのに、これは総245ページ。 すごすぎ。気が遠くなる。 こんな文書をネットに公開しておいてよいのか。 文書そのものが凶暴でobsceneだと思ったのははじめてだな。

    iPodなしで歩くと、いつもヘッドホンのケーブルの扱いに悩まされていたことに 気づく。それに自由な思考の邪魔になっていたことも。 しばらくなしで過ごすか。


    2006/12/09 (土)

    また目が覚めてしまう。早朝から。

    OED 3.1が届くが、辞書ひき専用Windows機のディスクが6GBではさすがに 足りないのでディスク換装してOSインストールからやりなおし。時間の無駄。

    ネジ回しのようなものもいざ使うとなると見つからない。

    ネジ回し見つけて作業開始。ころがっていた60GBのディスク(内容不明)をつないで いっきにフォーマット。気持ちいい。やはり6時間ではService Pack 2までもっていけない。 Windowsってなんだろう。

    学生相談2件。

    現代GPシンポ。内閣府男女参画推進局課長というひとを見る。すげー有能なのは わかった。でもいろいろとショックを受ける。 クリティカルシンキングが非常に大事なのもわかった。愚民はいかん。 愚民を育てるような教育もいかん。啓蒙とは、あえて自分に不利になる ことを承認することかもしれん。

    夜は別の人々と忘年会。 酔っ払い。


    2006/12/10 (日)

    二日酔い。起き出して飯食ってまた寝る。昼寝するのは久しぶりなような気が。 毎日寝て暮らしたい。

    ニートマンガ、たしかにおもしろい。 学生にも読ませたい。 私が不祥事とか起こして首になったら、雇ってくれる会社はあるのだろうか。

    夜になって大学。心を落ちつけて勉強しよう。と思うが、なんか文字が頭に入ってこないなあ。

    今のWindows XPって、ウィルス対策ソフトが入ってないと警告出すのね。 そんなもん、自前で対策ソフトを配るべきなんじゃないのか。

    学生の指導についてまだ考えている。 あたりまえのことに気づく。学生に指導するには、その分野を私自身が それなりに研究(というか調査)しなきゃならんのだ。 「それなり」がどれなりなのかが難しいが、最低「許せる卒論を書く程度には」あるいは できれば学部生を指導するにも「修論を書く程度には」。ううむ、当然だが。


    2006/12/11 (月)

    久しぶりに地べたで寝たら体が冷えて節々が痛い。まずい。

    衣笠。


    2006/12/12 (火)

    午前中から。

    せっかくこの前「未聴Classical」が0になったのに次のノルマが届く。

    1. "Ludwig Van Beethoven"じゃなくて"Ludwig van Beethoven" と入れてほしいんだよな。
    2. 自分で入力するときは"Beethoven, Ludwig van"の順番にしてる。
    3. "Sonata"ではなく"Piano Sonata"と入れてほしいが、これはアレかもなあ。楽譜にはSonataって 書いてるだろうからなあ。
    4. D mollだのF majorだのという情報が曲名に必要なのかどうか。必要か。まあふつうに「ロ短調ソナタ」とか呼ぶから必要なのか。

    心を落ちつけて仕事。

    卒論指導2件。

    10枚組のBruno Caninoのゴールドベルク、いろいろ即興で装飾を加えるのはよいのだが、 拍子まで動かしちゃうから気持ち悪い。大丈夫なのか。それともライブゆえの失敗なのか。

    ふと、「国内哲学ハルマゲドン」とかって言葉を思いつく。 デーモン族とデビルマン族の最終戦争。本当の悪魔はふつうの人間だった、とか。 自分でも意味不明。

    大学教員 っていうのは物書きの一種なのだろうか。なんかそういうところが そもそもわかってないような気がする。いままで「純粋勉強」とかが あるような気がしていたような気がする。

    一般に、一つの分野について熟達するには2万時間必要らしい。1日8時間年 300日10年で24,000時間。英才教育を受けた モーツァルトが本当にすばらしい曲を書きはじめるのは17、8才、とかってのも そういう推測を裏づけるとかなんとか。直観的にわかりやすい感じだよな。ほんとかどうか知らんけど、なにやる にしてもどんな人間でも10年必要だってのはわかる。この日記書いて11年近い。私は何に何時 間使ったんだろうか。


    2006/12/13 (水)

    昼から。

    3回生ゼミ補講。

    あら、winny裁判有罪判決かー。 無理だと思ってたのに。へんな判例になりそうだな。 まあ高裁に期待。 裁判長は氷室眞。 宇治の学習塾の事件や京大アメフト事件でも裁判長。いろいろ手広くやってる。京都地裁は 何人裁判官いるんだろう。

    はあ、ギレリスのシューマン交響的練習曲よい。今年はシューマンのピアノ曲が 楽しめるようになったのも収穫だな。

    姉妹殺しの母親殺し犯、死刑判決。このタイプのひとは、 反省しているフリもできないというのはなんなのだろうか。不合理でよくわからん。 将来の自分の利益さえ 考えない完全に瞬間に生きる人間、Mr Present-Aim Theory? キルケゴールのいう直接的美的実存?

    母親がジャケットを送ってくる。


    2006/12/14 (木)

    昼から。

    大学に献血車両が来ていたので久しぶりに献血。3回目らしい。400ml。血圧を褒められる。 私の汚れた血液もなにかの役に立つのだろうか。血液プールを汚しているだけ なのではないかという気もする。 しつこいまでの感染症に対する注意書き。 献血バスが「処女の生き血が欲しーい」と叫んでいるようであった。

    その後なんだか頭の調子が悪くなる。元気がない。因果関係があるかどうか。

    Shura Cherkasskyのペトルーシュカおもしろいなあ。

    親から送ってもらったビロード?ラシャ?ベルベット?別珍?コール天?のジャケット、暖かい。 ありがとう、ママン。

    夜も出てくる。が、だめな感じ。とりあえず一仕事。

    珍しくシベリウスの交響曲なんかも聞いてみる。まあロマンチックねえ。 チャイコフスキーから30年後に同じようなものを書くというのはどういう 感じなのか。ピアノ小品はほんとうによいものがある。

    教育基本法強行採決ふたたび。まあ 国民投票したらどうなるんかな。 代議制民主主義ってよくわかんないけど難しいなあ。でもこれ以外にないんだろうなあ。 国会での言論ってのは どの程度力があるものなのかな。反対派に もっと弁が立つ人間がいたらどうだったのだろうか。あんまり変わらないのかな。 「牛歩戦術」なんてのを取らなかっただけましか。なんか、あの 「牛歩」を見たときに、私のなかでなにかが大きく変わったような気がしている。wikipediaで調べたら 記憶に残っているのは87年、88年、92年の3回。とくに92年のPKO法のやつ。 それ以前戦前戦後にもあったのね。「強行採決」「議事妨害」の項も参考になる。 郵政であんなに造反議員が出たんだから教育基本法でもいけそうな気もするのだが、 それほど反対派は強くないってことか。反対派が金持ってないということか。 世の中金っていうか利権なのか。

    あら、まだ参院特別委員会での採決なのね。これからか。はずかしい。


    2006/12/15 (金)

    朝から。

    あれ、献血された血のパックって、あのまま患者に使われたりするのか。 200mlでなく400mlで採血したいのは、200ml x 2だと感染症のリスクが 2倍になるからだとか。なんかどっかでいったんタンクに入れてぐるぐるかきまわして、とか 想像してたけど、そりゃそうだな。全部汚染されちゃうもんな。 「ご飯食べてきましたか?」ってのも、なるべく栄養含んでいる血液が 欲しいからだな。おそらく二日酔いで献血しちゃだめだな(当り前)。 私の血が当たった人は品質悪くて気の毒だなあ。昨日のはマクド食ったあとだったし なおさら気の毒。あんまり品質がよくないのは 血液製剤にまわされたりするのかな。捨てられたりするのも悲しいな。

    補講。

    なぜまともな日本語が書けないのか悩む。

    卒論指導。

    つつがなく教育基本法改正。


    2006/12/16 (土)

    夜明け前に起きてしまう。早朝から。

    いまだにショパンはよくわからんのだが、ショパンのなかでの 善し悪しはわかってきたような気がする。iTunesでミケランジェリの「木枯らし」が かかったとたんにびっくりした。

    注文していた現代倫理学事典が届く。いきなり驚かされる。

    百万遍ハイマート合唱団の演奏会に。メインはオケ(キョートシンフォニカ)と モツレク。たいへんよかった。すばらしい。アノンクルのCDよりよかった。本当。 演奏効果のある曲だなー。 オケは 特にトロンボーンとクラリネットよかった。 他、合唱団に人気の信長の曲を聞くのは2度目だが、やっぱり気に入らず。 寺山修司とかもわからん。もっとちゃんとした詩を選び、 合唱団の都合より自分の都合を優先するべきなんじゃないだろうか。 まあああいう音楽を作曲したいというのならそれでもよいのだが。 シュッツはよかった。 アンコール最後の曲の歌詞が馬鹿げていて笑いそうになり、こらえるのに苦しかった。 あれは笑う曲ではないのかなあ。 まあ、私、やっぱりアマチュア音楽好きなんだな。いろいろ応援したいものだ。 正直コンサートに何万も払う意味がわからん。アマの方がずっと感動あるんじゃないか。

    2ちゃんねるには合唱板もあるのだな。アマ合唱団では、モツレクに参加す るぞということになると団員が増えるとか。なるほど。合唱ってのはアマでも 最高級の曲に参加できるわけだ。八幡市ではそのうちヴェルディやるらしい。 ていうかアマチュアリズムが合唱のポイント だろう。そういやわたしも第九なら歌ったことがあるな。

    DVDで『ステップフォワード・ワイフ』。ニコル・キッドマン。 倫理学映画(フェミニズム映画?)。このひとはどうも倫理学映画にしか出ないと決めているのか。 映像はおもしろいけど、内容は陳腐か。というか浅い。浅すぎる。リメイクらしい。


    2006/12/17 (日)

    日曜は将棋とボンゴレの日。食いおわってこたつで昼寝。

    ジュンクに寄ってか夕方から研究室。そろそろ冬至?光療法用高照度ライトが欲しい。

    夜も研究室。シベリウスの交響曲も4番ぐらいになると聞けるようになってくる。 この曲ならマーラーやショスタコとも戦える。成熟ってのはこういうことか。

    google八分センター。 おや、げんこつラーメン花月 とイオンド大学の間には意外なつながりがあるのか?


    2006/12/18 (月)

    地べたで寝てしまう。久しぶりにお日様を見たような気がする。

    衣笠。

    人生は苦。


    2006/12/19 (火)

    けっこうよく寝た。昼から。会議だと思てたら木曜だった。

    ストラヴィンスキの「結婚」を生で聞いてみたいなあ。 ハイマートでやってくれないだろうか。

    灯油を配達してもらう。巡回販売の会社よりはるかに高い。


    2006/12/20 (水)

    とにかく睡眠は大事。人生で一番だいじなものは睡眠。睡眠は人生の基礎。 朝起きて飯食ってしばらくこたつでうたた寝。午前中から。

    Gmail、SPAMフィルタはよいのだが、 2、3日に1回振り落としたメールの差出人とタイトルの一覧とか メールしてくれるとよいのになあ。あら、同じことを書いているひとがいた。 シンクロニシティ。

    教授会。

    学部宴会。一人8000円は、この手の集会としては高すぎると思う。 ふつー5000円。

    ちょっと飲む。


    2006/12/21 (木)

    午前中から。胃が荒れてる。このときのために保健室でもらっておいた胃薬を。

    会議。長い。まあ教育は重要。

    なるほど、メルドーはかなりブルーズフィーリングな演奏をするのだな。 でももうひとつ。

    卒論指導。卒論生もたいへんだがこっちもたいへん。

    図書館にこもる。「〜階の片隅に髭ぼうぼうの変質者のけだもの男が潜んでいるので注意」とか 噂になっていないか心配。 あと座るイスがないのと、 タバコ吸 うのにエレベータで5階降りてさらに歩く必要あるのが。当然だけど。図書館は 大学の心臓であり肝臓であり脳なので、本学ももうちょっとどうにかしたい。 (上層部もそれはわかっているのだが)

    進まず。能率を上げるにはやっぱり超早起き生活しかない。早々に寝る。


    2006/12/22 (金)

    早起きするつもりが長時間睡眠。人生は安楽に寝るためにある、と言ったら アリストテレス先生は怒るだろうか。

    昼前から。校舎が静かでよい。リストの「巡礼の年」なんか鳴らしちゃったりして。

    大阪市立大助教授セクハラ。10年近く前の悪行まで暴かれている。 「常習犯である」という指摘なのだろう。まあその手のwrongdoingは 「気の迷い」なんてのはないのだからして。

    締切とっくに過ぎているやつを片づけねば。

    LaTeXと文字数制限の関係というのは皆悩んでいるのだろうが、 どうしたもんだろうか。今はdvipdfmxでPDFにしてさらにAcrobatで テキストかRTFにしてWORDで数える、という馬鹿げたことを強いられているわけだが。 pdftotextは日本語が通らん。jsarticle.styだと40文字×36行=1ページ1440文字ぐらいらしい から、原稿用紙3枚ちょっと、と考えれば、 原稿用紙30枚という指定ならばA4で8枚強で抑えれば許してもらえるだろうか。

    うーん、これでいいか。だめだめ。なんでまとも文章が書けないんだろう。

    卒論指導2件。卒論指導する前に自分の文章を見直せという話なわけだが。

    上野千鶴子とBMWかあ。「女の席は助手席」かあ。うちの田舎では免許と車持ってない人間(男女ともに)は一丁前ではない わけだが、都会の上流の人は違うなあ。 実は私も(現在反のところ自家用車主義者なのだが)無事定年まで勤められたら退職金で ジャガー買って乗りたい。夢。それまで内燃機関自動車が残っているかどうか。

    『たそがれ清兵衛』おもしろいじゃないか。


    2006/12/23 (土)

    朝から。あんまりありがたみのない祝日。

    昨日は冬至だったようだ。やっと日照時間が。

    祝日なのに卒論指導。仕事をしてしまっては祝日を祝う気がない非国民と されてしまうか。

    むう、Emacs Muse。 HTMLとLaTeXが出力できるのは魅力。っていうかいつもそれができないかと 思っている。 SmartDocとかってのは試そうと思って失敗した。 でも今私がLaTeX使っている一番の理由はなんだろう? BibTeXか?

    あら、ノロウィルスの犠牲者が思いもよらぬところに。

    午後床屋。寒いので坊主は見送り。

    けっこう寝たはずなのに(床屋でも寝たのに)調子上がらず。

    日記はたしかに自己顕示なのだが、ブログなんかに押されていまでは ほとんど誰も読んでいないので 十分顕示になっておらん。ほとんど交換日記ではないのか。 ロンブン書くのも自己顕示なのかどうか。自己顕示に 反感を抱く人びとはなぜ反感を抱くのか。

    このまえの献血の血液検査が返ってきた。 恒例の汚れた血液。 検査項目がないところを見ると、日本赤十字社は血糖値や中性脂肪には興味がないようだ。 というより、そういうのは高ければ高いほど栄養たっぷりで献血用にはよいのではないか。 総合講評は「献血にご協力頂き、ありがとうございました。今後とも献血にご協力を お願いいたします」ということなので、とりあえず私の体も世間様の役に立つようだ。 一部には「自分は 社会の役に立たないと思いこんでいる弱者が臓器移植のドナーにさせられる」 という議論があるようだが、それはまさに私のことか。


    2006/12/24 (日)

    教育再生会議、議事録おもしろすぎる。 もし日本の戦後教育がこういう政治家や有識者を作り出してきたのなら、 やっぱり日本の教育は失敗してきたと言われてもしょうがないかもしれない。

    学習塾禁止、ってのはたしか筒井康隆の70年代のSFになかったかな。 地下組織になるとかそういう話。

    日曜日は将棋の日。

    午後大学、しかし心定まらずだめだめ。帰宅。


    2006/12/25 (月)

    朝からバタバタ。本が見つからず泣きそうになる。

    衣笠。

    夜飯食い。 人の口に戸は立てられない。


    2006/12/26 (火)

    研究会会場の準備をしなければならないのに寝坊。

    研究会。ルーズな会場運営に非難の視線。すみません。

    パワーポイントってどうなんだろうなあ。50人以下の研究会ではなんの役に 立つんだろう?300人以上を相手にするにはよいのはわかる。

    名誉教授の名司会を久しぶりに堪能する。

    夜宴会。どういうわけか3次会まで飲んでしまい、『ムーたち』について 語ったり。


    2006/12/27 (水)

    研究会2日目。疲労困憊。

    年内は禁酒しないと死ぬな。勉強しないとなあ。

    やらねばならない雑用もいろいろ残っている。

    でもなんかとてつもなく疲れた。「江口さん、顔が蒼い、ってより 黒いですよ」とか言われちゃったし。帰って寝よう。

    「ヒト由来の乳酸菌」ヨーグルトの宣伝、気になる。 誰に住んでた菌なのか、どっからとってきた菌なのか、 それともヒト遺伝子一部組みこんだりしているのか。いやまあ、乳酸菌なんて これまでもあれなわけだが。

    ここ数日新聞も読んでいなかったのだが、 25日に4人ぐらい死刑執行されていたようだ。シリアルキラー。 殺されたのは広島の売春女性シリアルキラーの日高広明さん、 偽装トリプルの福岡道雄さん、強盗殺人と妻殺人未遂の 秋山芳光さん、シャブ中2人殺しの藤波芳夫さん、らしい。 ちょっと検索してみると、 このなかでは日高さんが典型的なエロが主目的のシリアルキラーで、 群を抜いて凶悪そうだ(どうもエロがからまないと シリアルキラーにはなりにくいのかもしれない)。 福岡さんのは猟奇的だけど、 気が小さくて姑息な感じ。この二人のは判決文読んでみたい。 秋山さんや藤波さんは死刑になるほどの罪かどうかは 微妙な感じ(同じくらいの犯罪を犯して死刑にならない人もいるだろう。特に藤波さんは 心神耗弱で無期にしてもらうこともできたんじゃないだろうか)だが、 前科がわからないとなんとも言えない(凶悪な日高さんは連続殺人の前にも 前科があったようだ)。

    ついでに今日の新聞には 毒ぶどう酒5人殺しの方の再審決定取り消し。この方は拘置所にもう 40年ぐらい住んでいらっしゃるようだ。長生きしている。

    ジェームズ・ブラウン先生も死んだようだが、 特に感慨はない。JBはあのだらけたきった肉体が死んでも、 音楽によって常に生きているからして。JB Lives。 まあ近年は音楽的にも死んでたかもしれないが。

    エチオピアがソマリアに侵攻してたり。政府軍の味方らしいから 「侵攻」とは言わないのかな。


    2006/12/28 (木)

    年末だ。年の暮れだ。午前中から。まず部屋片づけるか。 昨日も各先生から「学生が怖がるやろ」「セクハラや」と言われたし。JB追悼大会しながら 掃除。JB Lives!

    渡辺竜王第六局で『最高棋戦で(二手目)△3二金はないでしょう」という名言があったらしい。 これ言える時点で防衛は決まってたんだな。すばらしい。従来の棋士とはぜんぜん違う知性を感じる。 もちろん佐藤棋聖は棋聖なりの 序盤についての主義主張があり、それもすばらしい。 第6局はとんでもない心理戦の一局だったのだな。そして (二手目)△3二金に矢倉で勝った渡辺竜王は偉すぎる。棋界ははっきり新時代に入ったのだろう。

    JB大会しながらJB先生の音楽について考える。 (1)ファンクとは何か。(2)ファンクの歴史においてJBはどのような役割を果たしたか。 (3)JBの音楽全体でJBはどの程度のディレクションを行なっていたか。こういう問題を 音楽学者に本格的にやってほしいなあ。

    ばかなことを考えてないで仕事せねば。

    オリコン対ライター。ひゃー。 うったえられた人。がんばれライター。


    2006/12/29 (金)

    昼から。京都らしい雪空。

    卒論指導1件。

    宿題を片づけるべく努力。

    のつもりが、研究室でだらだら酒飲んでしまいだめだめ。早々に寝る。


    2006/12/30 (土)

    また12時間睡眠。冬眠の時期なんだよな。

    昼から大学。誰もいない。

    コンビニで買った山本康人『打鐘(ジャン)』なんか読んだり。笑える。男の世界。 筋肉男たちがラインとか考えずにとにかく自転車を漕ぐ。 『鉄人ガンマ』の原型。力と肉体と努力への憧憬。 このひと昔こういうの描いてたのね。 なんでこんなん買ったのだろう?私の2007年は肉体派への道が開けているのか。

    だめだ。自宅でも片づけるか。

    サダム・フセイン死刑執行。もっと歴史的情報を得ておく必要はなかったのかなあ。

    ソマリアとかでも人死んでるのな。

    興味もないのにだらだらレコード大賞見たり。歌謡曲のアレンジや唱法の歴 史はおもしろいなあ。コード進行や構成というか音楽の作り自体ははたいして進歩 していないわけだが。70年代後半(もっと正確には78年)に 歌謡曲も演歌もホーンアレンジが突然進歩していると思う。なにが起こったんだろう? そのころに理論書でも出たのか、売れっ子アレンジャーが登場したのか。 ピンクレディーのリズムアレンジとかもおもしろい。

    「舟歌」のアレンジャーはすげえ。すごすぎる。誰なんだ。

    「ルビーの指輪」や「ギンギラギンにさりげなく」(81)あたりでベ ースのスラップ大活躍(おそらく前から使われていたのだろうが)。 84年ごろからディレイが活躍(安全地帯)。まあ歌謡曲は洋楽の3〜5年あとを 追いかけてる感じか。

    なんか久しぶりに自発的にカラオケとかしてみたくなった。

    「たらこ」ははじめて聞いたがだめだと思う。「サカナサカナサカナ〜」とは 比べものにならん。ダメ。っていうかこれほんとうにウケたのだろうか。 これは凶悪にいかん。バンドネオンの音が新しいとでも思ったのか。 なにか音楽的な退廃を感じる。許せん。

    中ノ森バンドは月並かもしれないけど、とりあえずロックしているしボーカルの表情とか イってて ちょっとおもしろいな。Judy & Maryぐらいになるのかな。コウダクミとか 歌が聞くものじゃなくてカラオケで歌うために作られているよな。 まあここ10年ぐらい女性ボーカルものはそういう傾向があるよな。部分的に 裏声その他のボーカルテクニックが必要だったりするのもチャンレジしたくなる 秘密かもしれん。


    2006/12/31 (日)

    毎日新聞朝刊第二面の米本昌平先生の自動車の記事、えらい。 田中角栄の名著『日本列島改造論』と 宇沢弘文先生のこれまた名著『自動車の社会的費用』読みなおせ、ということらしい。 たしかに自動車の問題はもう歴史的に見えなくなってるよな。

    昼大学へ。書類の片づけ。余計に散らかる。やばいメール1通。正月仕事しよう。

    今年1年なんとかサバイブしたことを祝い、無能と怠惰と悪事を反省する日。

    買ったCD。ほかに図書館から大量にCDをiTunesに 読みこんだ。ポピュラー音楽はあまり収穫がなかった。クラシック〜現代音楽ばかり聞いてたようだ。 音楽的には、ラヴェルの天才を再確認した 年ということになるかな。あ、シューマンのよさがわかるようになったのも収穫。 一番よく聞いたのはおそらくベルクのソナタop.1。

    CD整理したいなあ。っていうかもう家でもiTunesでポチッとやるだけにしたい。 CDプラスチックいらん。

    ライブの情報はプッシュ型のメディアで欲しいなあ。 「京都ライブハウス連合メーリングリスト」とか作りゃいいのに。

    そういや昨日学生のノートPCを見たが、どういう学生も 3、4回生ぐらいだとどうしようもなくなった状態のPCを持っているよなあ。 立ち上げや動作がとんでもなく遅いとかってのが一番よくある症状。 使っているうちに調子が悪くなるコンピュータってのはいったいなんなんだ。 根本的に設計がまちがっているとしか思えない。 アップデートするとさらに悪くなる。なぜ誰もそれがおかしいと思わないのか。 車走らなくなったら誰でも怒るだろうに。Macはそういう点ではマシだと思う。

    高島屋で買物して帰る。

    K-1とかよくわからん。なんかボクシングの方が高級な感じがするが、 これは偏見なのかな。墨入れるとしても、洋彫りの入れ墨はかっこわるいと思う。 やはり般若とか牡丹とか弁天様とか彫って欲しい。 安全性とか大丈夫なのかな。ボクシングよりはましなのかな。頚椎とか やりそうな感じがあるが。国内でスポーツで頚椎とか脊髄とか損傷するひとって 年間どれくらいいるんだろう。千のオーダーですんでいるのか、万のオーダーか。 累積だとけっこうな数だろう。再生医療はやっぱり期待したいよな。

    http://tmin.ac.jp/fukyu/news/2005/news211.pdfによれば脊髄損傷患者は全国で10万人、年間5000人ぐらいらしい。スポーツ原因なのはどれくらいなのかな。べつにスポーツが悪いとかってんじゃなくて。

    google videoなんてものがあるのか。いやなものを見てしまった。

    第九に移動。あら、第九ってこんなショボい曲だったかな。

    内田光子たんハアハア、とかもう皆書かないようになった。 でもよい。今年一番お世話になった人。 動くの初めて見たが、こういう顔して弾く人なのね。子どものころから こうして弾いていたに違いない。矢野顕子とかと同じ系列の人だ。おそらく 「のだめ」のモデルの一人でもあろう。・・・げ、2、3楽章飛ばされた。

    とにかくモーツアルトは交響曲より協奏曲の方が偉いのだ。 あ、ホルン協奏曲だ。

    なんかモーツアルトの交響曲を聞くといつも奇妙な感じがする。バレンボイ ムとベルリンフィル聞いてて気づいたのは、なんというか、そもそももっと適当に初見でおおざっ ぱに適当に弾くように作られているんじゃないのかなというか。 少人数で、オケメンバーは自発的・集合的に阿吽の呼吸というやつで 「だいたいこういうふつうフレーズはこうだよね」ってな 感じて適当に弾くってことを想定しているというかなんというか。 現代的な演奏 は細かいアーティキュレーションとか前もって決め事になってて、そこらへん がモーツアルトらしくないというかなんというか。コンチェルトだとソリスト は練習してきて腕と音楽性を見せて、オケはお相手とかそういう感じで。これ は現代でもだいたいそういう感じなんであんまり気にならん。細かく表情づけするのが 気にくわんのだな。(いや、そっちの方が音楽的なのはわからんだけど) バレンボイムに代表されるような現代の演奏がおかしく聞こえるのは、 ソリストで気をつかうようなことをオケにもさせているからではないか、とか。 つまり、モツのオケ曲の演奏は表情つけすぎ。マーラーじゃないんだから。 (アーノンクルも、そういう意味で本質的にバレンボイムとたいして変わらんような気がする。)

    その次のウィーンフィルのはオケが指揮者無視して 勝手にやっている感じで非常によろしい。

    初代ガンダムDVDになるのか。そんな高額でもないようだから、図書館に入れてもらうか。


    EGUCHI Satoshi<eguchi.satoshi@gmail.com>