「「原作はこうだから、映画もこう」はNG」
これはまあそりゃそうでしょうね。でもそれだと、俳優やプロデューサーがこうだから、映画もこう、も言いにくくなる。基本的には映画は映画として、単体で解釈し評価するべきだとは思います。
むしろ、原作はこうだけど映画はこう、というふうに食い違いがある場合に(まず確実にそういう違いはある)、映画製作者たちはなにを考えてそういうふうに変更したのか、を考えるべきだろうと思います。
この『猿の惑星』はずいぶんプロットをいじってるらしいので(ちらっとwikipediaを見たところでは、ぜんぜん違う話にしてる)、それを議論してほしかった。とくに英語の問題ですよね。
「まとめ」
というわけで、『猿の惑星』が性差別的だとか男性中心的だとか、当時の通常のハリウッド映画以上にそうだという確証をわたしはもつことができなかったので、ああいうまとめになってしまうのは残念ですね。そうした問題を考える上でも、もっと作品の内部に入りこんだ感想を読みたかった。そして、それが映画史上に残る名作名画であると評価されているその核心部分に触れてほしかった(作品内部の意味でも、歴史的な意味でも)。
スウィフトの『ガリヴァー旅行記』への言及は適切で、まさにガリヴァーを現代的というか1960年代的にやってるわけなんで、そういう社会批判、社会風刺、そして理想みたいなのをもうすこし紹介してあげてほしいです。名作なんだから、初見でももっと語るべきことはあると思うんですよ。
いったん休憩。私自身の感想は数日後になると思います。(おぼえていたらの話)
https://yonosuke.net/eguchi/archives/17396
- 『猿の惑星』についての私の感想もやっぱり最高じゃないだろう (1)
- 『猿の惑星』についての私の感想もやっぱり最高じゃないだろう (2)
- 『猿の惑星』についての私の感想もやっぱり最高じゃないだろう (3)
- 『猿の惑星』についての私の感想もやっぱり最高じゃないだろう (4)
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