セックスの哲学

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宇崎ちゃん問題 (9) 「意味づける」を意味づけることに疲れました

もう疲れてきたので途中でおわってしまいたいのですが、まあはじめてしまったものはしょうがない。「意味づけ」です。小宮先生のこの言葉の典型的な使いかたはこんな感じ。もちろんこれまで同様「意味づける」ということがどういうことかはほとんど説明がなく...
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宇崎ちゃん問題 (8) しかし、「理解を生む」だけは許さん!

まあ「理解」を理解するのはむずかしい。私もよくわかっていない。
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宇崎ちゃん問題 (7) 「理解」を理解するのはむずかしい

んで一番面倒なのが、「理解」とか「意味づける」って言葉で、この二つにはほんとうに苦しみました。
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宇崎ちゃん問題 (6) 「コード」ってなんだろう

小宮先生の岩波『世界』の方の論説では「コード」が出てきます。これもわたしわからん。
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宇崎ちゃん問題 (5) 「表象の「悪さ」」の「悪さ」がわかりにくい

小宮先生の文章(『世界』のと『現代ビジネス』のの両方)では、「表象の「悪さ」」とかそういう表現が頻繁に出てくるのですが、この「悪さ」っていう表現にも私はひっかかってしまう。これはかなり面倒な事情があって、ちょっとここでは簡単には説明できない...
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宇崎ちゃん問題 (4) 「モノ化」は「客体化」でもやむをえない

ちなみにここで小宮先生にはあんまり責任がない「客体化」もむずかしいって話もしとかないとならんかな。
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宇崎ちゃん問題 (3) 「表象」はわかりにくい

正直小宮先生の書くものはある種の魅力があって、それが多くの人を惹きつけるんだと思うんですわ。私の文章とかぜんぜんだめよね。なんか華がないというか、もってまわってわかりにくいし。あはは。
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宇崎ちゃん問題 (2) 小宮先生たちの「「性的な女性表象」の何が問題なのか」

前の「宇崎ちゃん」に関するエントリ書いたあと、すぐに続きを書くつもりだったのですが、当の『現代ビジネス』からそれについての原稿書いてみないかというお誘い受けてしまって、考えてることを書いたりして、時間がたってしまいました。ちなみにタイトルと...
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詭弁と誤謬推理に気をつけよう(1) 宇崎ちゃんポスターの場合 (宇崎ちゃん問題(1))

『宇崎ちゃんは遊びたい』とコラボした献血ポスターについて、フェミニストの牟田和恵先生が、各自治体のガイドラインを示して、ポスターはガイドラインに反した性差別であると主張しています。それに対してはすでによい論評がいくつか出ているので 「「宇崎...
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セックス哲学史読書案内:エッチが大好きローマ人

当時のエッチな絵を見ながら、オウィディウス先生その他のエッチな文章を大きな文字で読みましょう、みたいな。まあ図書館にあったら眺めたらいいぐらいの本。もうすこしまじめに読みたい人は下。
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (11) 個人主義ってなんだろう

んで最終の第8章、「現代日本の恋愛」ですが、ここは私ほとんどわからないです。村上春樹の『1Q84』、土居健郎の『甘えの構造』、「キャラ萌え」、西野カナ、椎名林檎といろんな論者や作品や風俗やらが出てくるのですが、それらがどうむすびついているの...
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (10) スタンダールとプルースト

第7章は、恋愛肯定論者のスタンダールと、恋愛悲観論者のプルースト、そしてフロイト、っていうあたりで、鈴木先生の専門にいちばん近いところで、これも勉強になりました。特にさすがにプルースト(名前は有名だけど実際には誰も読んでないと思う、っていう...
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (9) 厨川白村先生の恋愛論輸入

第6章は、問題の日本のヨーロッパ恋愛輸入なんですが、ここはとてもよいと思いますね。だいたいこの「恋愛の輸入」の話をするときは北村透谷先生とか使ってなんかインチキな話をするのが最近の風潮なんですが、私は透谷先生とかそんな優れた作品を残してると...
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (8) ロマン主義的恋愛とロマンティックラブ

んで、第5章「ロマンティックラブとは」は本書の核になる部分なんですが、ここが読みにくいんですよね。いろいろ難しくて、私は混乱してしまいます。1〜4章の古代ギリシア、古代ローマ、キリスト教、宮廷風恋愛のあたりは、自分でも授業でやったりブログ書...
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (7) 宮廷風恋愛

んで、第4章は「宮廷風恋愛」。騎士道恋愛、レイディーとナイトのあれですね。ここらへんから先生の専門に近づいている(はず)だし、内容的にもおもしろいと思う。ぜひ読んであげてほしい。
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (6) キリスト教はこわくてあんまりコメントできないけど

第3章はキリスト教
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (5) ローマ人だってそれなりにロマンチックだったんちゃうかなあ

第2章の古代ローマ編もざっくり軽快でいいと思う。まあ恋愛の歴史とかっていう巨大な話はどっかでざっくりやらないとしょうがないですね。
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (4) こういうのは許しませんyo!

んでプラトン先生の恋愛論と現代日本の恋愛との比較(!)。っていうか、そもそも「論」と現実を比較していいのかどうか。
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (3) イデア論まわり

あ、ちなみに、54ページの『饗宴』の出典、久保訳のp.76って指示してあるけど、おそらくpp. 84-85だと思う。あと、複数ページのときはp.じゃなくてpp. って表記するようお願いします。
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (2) プラトン『饗宴』まわり

全体的にゆっくり考えたいところはいくつかあるんだけど、しばらく目についたとこだけ順にコメントしていきます。
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『恋愛制度、束縛の2500年史』で恋愛の歴史を学ぼう (1) まえおき

福岡大学の鈴木隆美先生が『恋愛制度、束縛の2500年史』っていう新書を出して注目してます。ある程度アカデミックな恋愛の歴史、恋愛観の歴史みたいなのはみんな興味あるのに読みやすいやつがないから、新書レベルの本が出るのはとてもいいですね。少しず...
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よっぱらいセックス問題いったんまとめ

一覧。よっぱらってセックスするのが好きな人々がいるようですが、危険なのでやめましょう。 江口聡 (2016) 「「ノーはノー」から「イエスがイエス」へ : なぜ性的同意の哲学的分析が必要か」、『現代社会研究』(京都女子大学現代社会学部)、第...
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「性暴力の原因は性欲ではなく支配欲」は単純すぎてよくない考え方です

一部のフェミニスト学者先生たちが主張する「性暴力の原因は性欲ではなく支配欲」は単純すぎてあまりよくない考え方です。過去記事から一部だけ抜きだしました。→ セックスの哲学
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牟田先生たちの科研費報告書を読もう(8) 牟田論文誤読のおわび

去年の今ごろ牟田科研費についてシリーズ書いてしまって、なぜか最近になってはてなブログなどで有名な法華狼先生からお叱りを受けているのですが、実際わたし牟田先生の論文をまったく誤読してました。ほんとにお恥かしいのでどう誤読してたのか書いて反省し...
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北田先生から怒られてしまった (7) 少し好意的に解釈すると

まあそういうしだいで、北田先生の論文は細部も全体もよくわからないんですが、一箇所補足しておくところがある。
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北田先生から怒られてしまった (6) 言語使用の適切さと道徳的な適切さは別よ

あともう蛇足っていうか、文章読みなおしたりするのも面倒なんでこれ以上書きたくないのですが、発話行為の言語学的というか、会話の上での適切さの基準と、その発話行為の道徳的な善悪の基準はまったく別です。会話の上、あるいは言語の使用においてはまった...
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北田先生から怒られてしまった (5) 瀬地山先生を非難するには

あとは北田先生の論文のなかで、私とはあんまり関係ないことについてちょっとだけコメントしておきたい。どうもこの論文で、北田先生は瀬地山先生がいろいろ悪いこと(サイレンシングやトーンポリシング)をしているっていうのを立証したいように見えるんだけ...
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北田先生から怒られてしまった (4) どんなとき行為はパフォーマティヴ?

というわけで今回はまったくなにを怒られているのかわからなかったのですが、一つだけ収穫があったんですわ。「パフォーマティブな行為」。このなにげない表現から、いろんなことがわかった。
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北田先生から怒られてしまった (3) 具体例がないとわからない

そもそも、北田先生の、バトラー様(や北田先生や小宮先生の)「準拠問題」(=問題設定?)を認めるとか精査するとか、そういうのっていうの抽象的にはよいことだと思うけど、具体的にどういうことなのか考えてみるとよいと思う。
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北田先生から怒られてしまった (2) 「準拠問題」ってなんですか

これ、たずねられたり怒られたりしていることじゃないから書く必要ないのかもしれないけど、そもそもこの北田先生の論文で何回も使われてる「サイレンシング」とか「トーンポリシング」とか、いったいどういう概念で、ある人の発言や行動がサイレンシングだっ...