『性暴力と修復的司法』第4章の一部チェック(2)

p.149

刑事司法制度の補完として、RJを取り入れる具体策としては、「有罪答弁」の改革をデイリーは挙げている。現行の刑事司法制度にも、加害者が自らの犯行を自白する「有罪答弁」は導入されている。しかしながら、デイリーによれば「有罪答弁」は「被害者の決まりきった質問に、加害者が棒読みで答えるという白々としたもの」である。それを「被害者が自分の経験を思いきり語り尽くし、加害者は率直に事件について吐露する場にする」のである。(p. 149, 強調江口)

  • まず、イギリスやオーストラリアの裁判制度のなかでの「有罪の答弁」guilty pleaの制度を紹介してもらう必要がありますわね [1]おそらく本書にそうした説明はない。。http://www.courts.sa.gov.au/RepresentYourself/Offence/Pages/Pleading-guilty.aspx こういうんですか。っていうかオーストラリアの裁判所制度がどうなってるかはここらへんからたどればわかるはず。まあそこまでしなくてもGoogle様が教えてくれる
  • んで、この有罪答弁では「被害者が質問して加害者が答える」なんてことになってるのでしょうか。まさか!原文は

The court’s guilt plea process can change (Combs 2007). Rather than ‘perfunctory affairs [in which] questions are mechanically posed, answers are monosyllabically provided, and all of the participants seek to get the proceedings over with as quickly as possible (p.14), Combs propses a ‘restorative justice guily plea’ that would have greater disclosure of the offending by defendant and greater involvement of victims in describing the effects of the offense.

  • デイリーではなくコーム先生の意見であるのはともかくとして、「審問が機械的におこなわれ、それに対してはイエス・ノーだけ(monosyllabically、一音節で)で答えられ、関係者はみな手続をできるだけ早く終らせようとするおざなりな手続き」ぐらいですか。現行で被害者が直接加害者に質問するなんてあるわけない。ここらへんになってるくると、著者はまったく知らないことについて語っている可能性が出てくるわけです。

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References

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1 おそらく本書にそうした説明はない。

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