ソリストとバックの間でなにをやってるのか、っていうのはおもしろくて私も勉強したいのですが、ソリストどうしでもいろいろやってるわけです。一番有名なのはこれですね。開始時間指定してますが、最初から聞いてください。
3:00のあたりでリーモーガンがパッパッパラーってやって終ってゴルソン先生がそのフレーズをなぞってソロを開始する。この「モーニン」て曲はテーマも黒人っぽいコールアンドレスポンスなわけですが、アドリブでもコールアンドレスポンスしているわけです。
この演奏のこのつなぎ方はお手本としてものすごく有名ですね。アメリカあたりでは、90年代からジャズは(それまでの吹奏楽/ブラスバンドに換わって?)高校〜カレッジレベルでの教育の現場に使われるようになったみたいで、そのレベルの教則本がたくさんあるのですが、この事例はソロの受け渡しの例で必ず使われますね。
指導しているところの動画とかも見た記憶があるんですが、それでも(違う曲だと思うけど)「君、前のソロの人の最後をなぞってからはじめてごらん」「君もバトンを渡すつもりでコーラスの最初の1、2小節吹いていいよ」みたいにやってました。
ベルリナー先生があげてる例をあと2個ぐらい紹介すると。
マイルスのMy Old Flame
https://youtu.be/FVxRxcV7iyw
これはちょっとわかりにくいんですが、マイルスの1:25のあたりのラリラーラリラーってフレーズを、ロリンズが最初の方でラリラーラリラー、って使ってるわけです。このラリラーラリラーはこのまんまマイルスのソロで何回もつかわれてるわけじゃないけど、(このころ(1951)のマイルス調子悪かったこともあってアイディアでないのか)「ラリラーラリ」ぐらいは何回もやってますよね。ソロ全体がこのラリラーでできてる、といえないことももない。まあロリンズはいちおうその場のリーダーを立ててるのだと思います。
これは泣く子もだまる名演。2:40ぐらいでブラウン先生「ラーソレレー」てやってロリンズにバトンを渡してます。「お題はラーソレレーッっすか……意外だったんでちょっと考えますわ、えーと」。
https://youtu.be/EOezNw_iDVg
3:00のあたりでマイルスが「おらーコルトレーン行け!パパララパパっ!」、レッドガーランドがすかさず「そうです親分の言うこときけ!ガンガンっ!」、でもコルトレンは「パボー」。「いや、私親分の言うことそんな聞きませんよ!いったん落として、自分の調子でやらせてもらいます」
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