Wikipedia (ja)は非常に便利なものですが、レポートや卒論に利用する際には注意が必要です。
Wikipediaには非常に優秀な記事が少なくありませんが、それを学術的な資料として用いるのは勧められません。
第一に、情報の信頼性が低いからです。Wikipediaの執筆者は基本的に匿名・ペンネームであり、誰が書いているかは基本的にわかりません。誰が書いているのかわらかないものは信頼しないのが学術研究の基本の態度です。
第二に、Wikipediaは 三次資料 です。Wikipediaの編集方針の一つに「独自研究は掲載しない」というものがあります。ある事象があったときの記録や証拠が一次資料、それについて誰か学者が調べてまとめたり考察したものが二次資料、そしてWikipediaやその他の百科事典は学者たちの文献を参照した三次資料です。学生はもちろんWikipediaを参照してもよいのですが、大事なところは 必ずそのWikipediaの記事が参照している一次資料・二次資料まで遡らなければなりません 。もしその記事に参照がないのであれば、その記事には まったく価値がありません。
しかしもちろん、Wikipedia程度しか調べる時間がなかったり、それほど重要でない事項についてはWikipediaを参照・引用してもかまいません。その場合は、wikipediaの推奨する参照・引用方法に従ってください。
Web上では
http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%AD%E3%83%9A%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%82%92%E5%BC%95%E7%94%A8%E3%81%99%E3%82%8Bのような参照でも役に立つのですが、これを紙媒体に使ってはいけません。
「Wikipdia:ウィキペディアを引用する」、『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/ )。2007年11月10日16時(日本時間)現在での最新版を取得。
でしょうか。でもこんなに書かなきゃならないのはばからしい気がしますね。
記事が参照してくれている元の資料を参照しましょう。
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