文献リストにあげたから勝手に情報や文章そのものを使ってよいわけではない。とりあえず初心者のうちはいちいち参照せよ。
初心者のうちはもう面倒だからなんでも参照つけちゃえ。
伊勢田哲治によれば、〜である(伊勢田 2005, p.10)。
長い理屈とかを書くときはこれでは難しいので、次のように
伊勢田哲治は次のように主張する。〜である。〜である。したがって〜なのだから、〜である(伊勢田2005, pp. 13-15)。
こういうのがたくさんあるのは、いかにもかっこわるいけどね。でも誰の調査結果か、誰の主張かを明確にするのはレポートの基本。慣れてくると省いてよいところがわかってきます。
ページ数まで必要かどうかは文脈による。迷ったらつけておけ。
文章(あるいは文章の一部)をそのまま使用する場合は「」でくくれ
伊勢田は「〜〜〜(そのまんまの文章)〜〜〜」と述べる(伊勢田 2005, p.10)。
でも基本的には情報源をパラフレーズ(自分の言葉で書き直す)する。そのまま引用するのは特に重要な箇所にしぼる。どこが「特に重要」でどこが重要でないかを見分けるのが勉強。
例外:多くの人に広く認めていることは参照する必要がない。
上で書いた「省いてよい」のは、(1) 自分のオリジナルなアイディア(当然)、(2)誰でも知ってること、一般的なこと、当然なこと。
×「太陽は東から昇る(バカボンのパパ、1973)」
難しいんだけど、3、4冊の本/論文で特に誰それのアイディアだと明記されずにのってるやつはそのまま書いてもよい。
勉強が進んでくると、どれがふつうのアイディアでどれが著者のオリジナルなアイディアかわかってくる。それが勉強。だから初心者のうちはいちいち出典つける。
文献リスト
文献リストの書き方は大きく分けて2種類。
伊勢田哲治、『哲学思考トレーニング』、ちくま新書、2005。
という順番。伝統的。人文系の研究者に多い。筆者、『タイトル』、出版社、年。もう一つは、
伊勢田哲治 (2005) 『哲学思考トレーニング』、ちくま新書。
という順番。筆者 (発行年)、『タイトル』、出版社。年を筆者の次に置くのね。Author-Yearスタイルと呼ばれます。文章中で参照しやすいのでこっちが理系・社会科学系で優勢。上のように「〜である(伊勢田、2005)。」のように書くときはこっちを使用する。
あとほんとは「ちくま新書」じゃなくて「ちくま書房」だけど、まあこの方がわかりやすいかと私はこういうスタイルにしてます。
論文の場合は
江口聡 (2007)「国内の生命倫理学における「パーソン論」の受容」、『現代社会研究』、第10号、京都女子大学。
のようになります。著者、「タイトル」、『雑誌名』、巻号、年、その他の情報。雑誌なんかがマイナーな場合は上のようにさらに詳細な情報をつけるのもいいですね。
複数の人が書いている図書のなかの一章を指す場合は、
江口聡 (2010)「ポルノグラフィと憎悪表現」、北田暁大編、『自由への問い(4):コミュニケーション」、岩波書店。
のように。その章を書いた筆者とタイトルを先に出して、それが収録されている本を次に。
Webの情報は難しいんだけど、とりあえず次のように
江口聡、「引用・参照の方法」、https://yonosuke.net/eguchi/memo/citation.html 、2011年2月2日
著者、「タイトル」、URL、発表日ぐらいは最低の情報。Wikipediaの場合はWikipedia推奨の方法があります。発表日がわからない場合は閲覧日でしょうがないですか。
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