他のページでも書いてますが、大学ってのは授業に期待してもあんまりたいしたことありません。「せっかく勉強するつもりで大学に入ったのに……」と思っているひとも少なくないでしょう。
大学ってのは基本的に研究機関であって [1]私は実は違うんじゃないかと思いますが、教員の大半はそう思っています。 、大学の先生というのは自分の業績をあげて偉くなろうとか威張れるようになろうとかそういうことを第一に考えてます。だいたい大人数を相手に教育なんかできないし。
大学では学生は図書館その他の施設を使って自分で勉強するものです。でもやっぱり一人で勉強するってのははりあいがないし、長続きしないものです。人間、目先の目標や反応がないとだめなんですね。
というわけで、勉強に燃える学生は読書会や研究会を開いて自分で勉強するのです。「自主ゼミ」「読書会」「輪講」「輪読会」と呼び名は違うけど、ふつうの大学ではやってる。私に通っていた大学では読書会せずに大学院生になるのは無理だったねえ。この文章を読むひとの多くは就職が一番の目標じゃないかと思うわけですが、そのための準備や勉強もいろいろ必要なわけ。そういうのは大学では教えてくれないから自分らでやる。
企画する
あんまり難しく考えずに企画しましょう。なんか勉強してみたいことがあったら、適当な本を選んでそれを皆で読むのが一番です。適当な本が見つからないときは、そういうのをよく知っているような教員にたずねればよい。
英語が得意になりたかったら、やっぱりやさしい英語でおもしろそうなネタの文章を読めばよい。
人数は4、5人ぐらいが適当。二人でははりあいがないし、話がとぎれたりしてけっこう微妙な雰囲気になってしまうことがある。7、8人になると人数が多すぎて十分にお話することができません。
時間は参加者の授業の空きコマでやるか、夕方授業が終ってから。土日に入れるとデートとかバイトとかがはいって長続きしません。
一番のポイントは期間です。 永続的にやろうとするのは避けた方がよい。テーマと4回、8回などだいたいの回数を決めておいて、気が合わなかったりしたら自然に消滅できるようにしておくのがコツ。その方が新規に参加しやすいものです。いったん「仲良しグループ」ができてしまうと、新しい人は入りにくくなってしまうからです。あとまあ当然ながら仲が悪くなったから解散、ってのを明示化しないようにね。ははは。
人を集める
学校に貼り紙でもすればよろしい。3人集まったら即座に開始して、「興味あるひとは見に来てね」と書いておくのがよい。自分の学部だけでなく他学部にも宣伝に行くこと。京女のような私学だと学年の間のつきあいが薄くなってしまいがちですが、年齢の違うひとびとといっしょに勉強するのは楽しいものです。
チューターを探す
知識がないもの同士でわいわい杉田玄白するのもおもしろいのですが、チューターがいた方がよい場合も多いです。知りあいの教員などに頼んでみましょう。そんなにスゲなくする人は少ないと思います。
他大学へ進出
女性だけで勉強するというのはなんだかなあということもあります。男性の視点を知ることも重要な場合があるし、男性の目があった方がやりがいがあるという人もいるでしょう。他の大学の勉強系サークルに参加するのもおすすめです。京大生と仲良くしよう! っていうか、京大生のボーイフレンドを作る一番の道です。かならずできます。というかできてしまう。それがよいことかどうかはわからん。立命館や龍谷大学という手もありそうです。
江口は
実際のところ、私自身大学では授業より先輩や後輩との読書会から学んだことの方が多かったように思います。というか、ほんの少数の授業を除いて大学・大学院での記憶は読書会関係のものばかり。毎週2、3個の読書会をしていたように思います。英語もドイツ語もフランス語もぜんぶ読書会で教えてもらいました。研究室の仲間とやることが多かったですが、他の専攻の人から知らないことを教えてもらったりもしました。
大学教員になってからも、勉強するのはなにかの研究会のためだけです。
やっぱり自分で発言したり他人からつっこまれたりしないとダメなんよね。
卒論のネタが近い人と
- だいたい卒論ネタなんてたいしてバラエティーないんだから、近い人を探す。
- 資料とか共有して協力してもぜんぜんかまわん。
たとえば教員志望だったら
- 教員志望で自主ゼミ・勉強会を自主的にできないなんて教員になる資格がない。
- そもそも教科書読まずに教生行くのやめなさい。
- 教科書勉強しておたがいに教える練習しなさい。
- お互いに感想とか改善点とか指摘しあう。
- 参考書はなにがいいかとか。
- テスト自分で作ってみて、お互いに解きあってみるとか。
たとえばアナウンサー志望だったら
- アナウンサーになるにはなにが必要かとか人前で説明してみる
- どういう勉強が必要かとか説明してみる。
- なにか時事解説してみる。
- インタビューの練習する。
- 原稿読みの練習。
- 大学からヴィデオカメラ借り出してお互いにカメラテストしてみるとか
- 他にもいろいろ練習することはある。
もうひとつ具体的でなかったので、「自主ゼミ/読書会/ブッククラブの方法は有元先生に学ぼう」ってのを描きました。
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References
↑1 | 私は実は違うんじゃないかと思いますが、教員の大半はそう思っています。 |
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