ファレル先生のBlurred Linesは危険な歌(R18)

ついでだからもう1個音楽の話。

私は情報に疎いので数年遅れてヒット曲を聞くことが多いのですが、今年聞いて一番イカれたのはRobin ThickeのBlurred Linesかな。この人に「先生」がつかないのはあんま好きじゃないから。イケメンだし。敵。

まあ音楽もいいけど、PVがものすごくセクシーですわね。特にエミリー・ラタコウスキー先生はものすごいエロチックキャピタルで、昔のナスターシャキンスキー並ね。演技できるかどうか知らんけど。とにかくこんなPV見せられたらひとたまりもない。

このBlurred Linesはセックス哲学的にいろいろおもしろいところがあるんですわ。まあ日本でも今年たてつづけに数件事件が起きてるけど、何回もこのブログで書いてるように、アメリカの大学でも女の子を酔っ払わせてレイプする、とかって事件は多いわけです。このBlurred Linesはそういう文化(「レイプ・カルチャー」)を背景にしていて、まあ「楽しく飲んでセックスしようぜ、セックスさせてくれる君は「いい娘・グッドガール」ってな曲なわけです。あ、歌詞はこの方が訳詞してくれてる。えらい。

いかにもデートレイプやパーティーレイプみたいなのを連想させる歌詞なので、イギリスの大学とかでは学内放送で流すのを禁止した、みたいなニュースが流れてるんね。

https://www.theguardian.com/music/2013/nov/12/robin-thicke-blurred-lines-banned-another-university

曲を作ったファレル・ウィリアムズ先生(こっちは「先生」)自身は、そういう歌じゃないよって弁明している。

http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/music/news/pharrell-williams-defends-blurred-lines-the-song-came-from-a-decent-place-9801336.html

まあこれは微妙ねえ。そういうの好きな人々は男女問わずいるかもしれんしねえ。よくわからん世界だけど、ネット見たり、話聞いたり、クラブとか行ってみると、たしかにあるようだ、っていう予感はありますね。

今日はまあそれについてなんか書きたいわけじゃなくて、このPVの作り方とラタコウスキー先生についてあれしたいんだけど、他の二人はともかく、ラタコフスキー先生の演技は、これは人間ではないわよね。むしろセックスロボット・アンドロイドとかを真似てる感じ。エロ心を刺激するっての以外の感情や思考みたいなのを感じられない。ほかの二人はまだ人間らしい。

ちょっっと前にオーストラリアの偉い哲学者が来て、飲み屋でセックスロボットとセックス哲学の話をしたんですが(講演は出られなかった)、「日本には昔からセックスロボット、セックスアンドロイドの歴史があるよ」みたいな話したんですわ。石ノ森章太郎先生の『セックサドール』と、松本零士先生の『セクサロイド』ね。特に松本先生のはけっこう読まれたんちゃうかな。もちろん、『宇宙戦艦ヤマト』と『銀河鉄道999』で我々の世代に与えた影響はでかい。小学生・中学生、どうしても読んじゃうわよねえ。あれはいかんかった。ははは。松本先生北欧〜スラブ系の女子好きだから、PV見てすぐに連想しちゃいました。うわメーテル、じゃなくてユキやシヌノラだ。

まあそういう男のファンタジーみたいなのをこのPVはものすごくうまく刺激していて、脳味噌のどっかを局所的に刺激されているような感じがする。ほとんど暴力か洗脳。モデルもすごいけど、PV自体がすごいテクノロジーに支えられてる。誰が作ったのかというと、これが女性でダイアン・マンテル先生って人なのね。ダンスの振り付けとかもしてるのね。すごすぎ、っていうかSex Sellsっていう原則を隅から隅まで知りつくしている感じ。

R-18バージョンもある(「Blurred Lines unrated」でyoutube検索)けど、18才未満とエロが嫌いな人は見てはいけません。同じようなのもんだけど、私はRestrictedバージョンの方ができがよいと思う。

まあそういうんで、この曲がレイプカルチャーを代表するかどうかはわからんけど、性の商品化や女性のモノ化みたいなのを表現しているのはそうなんだと思う。とにかく、あえて人間じゃないんだもんよ。私にはそう見えるね。

まあこの曲聞いたときはロビンシック先生はイケメンすぎていやな感じだと思ったけど、でもやっぱり過去のマーヴィンゲイやジェームズブラウン先生たちをリスペクトした名曲だな、とか思った。んでファレル先生聞いてみると、この人はほんとにすばらしいミュージシャンなのね。

この曲にはほんとうにイカれた。おれたちそれぞれいろいろあるけど、ハッピーだから手を叩こうぜ。これほど過去のR&B作品とポジティブなその他の文化、特に黒人音楽に対するリスペクトが感じられる曲はめったにない。

ものすごいプロダクションの成果で、正直一日中何回も聞いてられるし、そういうサイトもある。

次の曲も、単に女の子酔わせてセックスしよう、って曲じゃないね。アリシアキーズ先生がフィーチャーされてるけど、歌詞もすごくいいので調べてみてちょ。

和訳はここ。えらい。

Vol.4 強く働く女性へ向けた応援歌。『Know Who You Are / Pharrell Williams feat. Alicia Keys』

まあこういう曲の影響で、どうしてもファレル先生には甘くなりますね。ロビンシックはどうでもいいけどファレル先生には逆らえない。

まあそんなこんなで、性の商品化とかポップカルチャーとかおもしろいなあ、みたいな最近。


追記。

これ忘れてた。こういうパロディーがけっこうある。

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