ジャズ入門(11) バップ/ハードバップのどんづまり

ハードバップは歌心を大事にする、とはいえけっきょくやっぱり速く複雑に、っていう欲求は常にあるわけっす。とにかく黒人の人々は競争的なのね。ラップとかでもその場で思いついたことラップして罵り合ったりするゲームがあるじゃないっすか。とにかく黒人男性は敵対して競いあう。まあ黒人だけじゃあくて男ってのはそういうもんなんだけど。

んでいちじき遅くなったハードバップもまた速く複雑になってくんすよ。

これはロリンズとコルトレーンのV.S.。まあでも燃えます。

ハンク・モブレー、ズートシムズ、アル・コーン、そしてコルトレーンの4人のバトルロワイヤル。これは上のほどよくない。

で、50年代のチャンピオンはやっぱりマイルスバンドにいたコルトレーン先生ということになります。この2曲はコード進行とか超難曲で、ふつうの人は演奏できない。それをこのスピードでやる。きっとパーカー先生も10年後にタイムスリップしたら、しばらく演奏できなかったんちゃうかな。

おかしな曲でしょ?調性がどんどん変化していってぐるぐるしてて目がまわる感じ。そんでこのスピードだからねえ。ビバップとかってのは世界で一番速い音楽の一つなんだと思います。200〜300BPMなんてのもあるし。1分間に300拍ですよ。
これはビバップと同じどんづまりというか極北になって、こっからどうすっかなあ、みたいなことをみんな考えたはずですね。とにかく音楽とかってのは変化がないと飽きちゃう。新しいことをやりたいのはアーティストの本能だし。
手下のコルトレーン先生がこんなすごいのにマイルス先生はいぜんとして楽器うまくならない。っていうかなんかあの人は速いフレーズとかそもそも聞きとれなかったらしい。私もわかります。あんまり速いとなにやってるかわかんないのよね。上のコルトレーンの1年前だけどこんなのんびりしたことをやっている。

これでは勝負にならんですなあ。どうするマイルス先生!なんちゃって。

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