ジャズ入門(13) エヴァンス先生によるドラムとベースの解放

ビルエヴァンス先生はモードジャズとかってのの他にもう一つ大きな働きをしていて、ドラムとベースを同じこと繰り返すことから解放したんですわ。

いまままで聞いてきた曲はぜんぶドラムはチーキキチーチキ、ベースはぶんぶんウォークしているわけですが、人数少ないのにそんなことしてたら飽きちゃう。

ビルエヴァンス先生はもっとドラムもベースももっと好きにやっていいよ、と。まあベースだけならチャールズミンガス先生という偉大な方がそういうことやってらっしゃったんですが、それをピアノトリオでやる。さらにドラムもやりたくないならビート刻まなくていいです。ピシ!スパ!とか好きなときに入れてください。

スコットラフォロというベースの高慢な腕利きとポールモチアン先生と3人で白人インテリ高慢ピアノトリオを結成して、決定的な1曲を出す。

聞きどころは、「枯葉」のテーマやったあとにリズムキープする人が誰もいなくなって、ドバババ/ボンビョロ/キョロロ とかしばらくやってから緊張もりあがったところで、エヴァンス先生のアドリブに突入するところですな。まあそれ以前からラファロ先生は勝手なことをやっておるわけですが。もうウォーキングするだけがベースではない。もうここは音でかくしてドラムの人のスティックの音とかまで聞きたい。すごい緊張感。

まあこういう「インタープレイ」みたいなのは、前に書いたようにそれ以前から細かくピアノとソロ楽器の間とかでおこなわれてわけですが、それを公にやる感じ。

ちなみにラファロ先生はウォーキングベースやらせてもすごいスイング感でとんでもないです。ちょっと早めっていうか前ノリでバンドを猛烈にドライブする。

このブッカー・リトル先生のでラファロ先生の推進力を味わってください。

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