前に1回Ain’t No Mountain High Enoughという名曲について書いた気がします。好きなんす。「困ったら呼んでね、どんな山でも越えていくわ」。名曲すぎる。
この曲は上のマーヴィンゲイとタミーティレルのやつがオリジナル(作曲はアシュフォード&シンプソン)ですが、もう一つダイアナ・ロスがソロになったときのバージョンも有名なんすよね。
このバージョンもよくできてるなあと思います。調子おかしいときにiPhoneのシャッフルとかでうっかり聞いてしまうと本気で泣かされたりしますね。作曲はAshford & Simpsonという有名コンビ。でもこれカバーっていうか「これ本当に同じ曲なん?パクリっしょ」って感じですよね。歌詞ちがうし。同じなのはサビのところだけじゃん。
このダイアナバージョンのすごいところは、ほとんどセリフでなにも歌ってないんですよね。ずっとほんとど語りだけで、歌はほとんどコーラスにまかるか、歌詞歌わずにメロディー示すだけ。そしてタメにタメまくってから「Ain’t No Mountain hight enough、Nothing can keep me、keep me from you」て爆発する感じ。
すばらしい。この「困ったらいつでも呼んでね」系のラブソングというのは、あんまりルックスがすぐれない人でもがんばれる口説きですわね。愛ってのは性欲ではなく永遠に離れない契約であり繋りだ!みたいな。ネットゲームとかやってる気になるあの子に紹介したらどうか。
これ上のYoutubeのバージョンでは2回くりかえしてますが、ふつうのベスト盤とかに入ってるのでは1回だけすぐホーンとかの間奏に入っていて、そっちの方がきりつめられていて効果的だと思いますね。「どんな山も高すぎないわ」っていうの、何回も繰り返すより1回だけの方が本気度が高い感じ。んでこのサビ歌ったらいきなり調子の変えた間奏に入って語りとかなにもなしで最後まで一直線、という構成がいいっすね。上のマーヴィンとタミーのバージョンは別の人がプロデュースしたみたいだけど、このダイアナのバージョンは作曲者たち自身がプロデュースしてますね。だからこんな過激なアレンジにできたんだと思う。
印象的な半音下降のクリシエつかったベースラインは、ジェームズジェマーソン先生というベーシストの名演の一つとして有名ですが、ジェマーソン先生が作ったというよりは作曲者たちの最初からの指定なんかもしれないですね。あれがないとなんかこの曲じゃなくなっちゃうし。もうマーヴィンのバージョンもダイアナのバージョンもベースがすばらしすぎる。スティーヴィー・ワンダーがジェマーソンのベースについて、「彼はベースをいう楽器を僕に見えるようにしてくれた」みたいな言葉を残していると思うんですが、ほんとにそういう感じ。非常に有名なので、楽譜と演奏つきで解説してくれているページがあります。
http://jamersonanalysed.blogspot.jp/2012/02/aint-no-mountain-high-enough-marvin.html
作曲者コンビのも勉強しておきましょう。基本的にマーヴィン・タミーのアレンジ。ダイアナのは特殊ですね。
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