ソウル/R&Bと私 (8) R. Kelly先生で本格的に目覚める

ここらへん記憶が前後してしまうんだけど(なんか30歳前後はいろいろ苦しくて記憶がはきいりしないところがある)、30過ぎて1990年代後半、聞くものがなくなる。ジャズは古典はもうだいたいのところ聞いてしまったし、古典ロックもまあ知ってる。新しいロックとかはあんまり興味もてない。プリンスファミリーとP-Funk系統もだいたい集めた、Hiphopは言葉がわからないから楽しめないしなんかいつも怒っているのもあれだ、みたいな状態。P-Funkはすばらしい鉱脈だったけど、掘りつくしてしまった感じ。80年代までの主なアーティストはだいたい知っている状態。でも90年代はジャズとプリンスまわり以外はよくわからん。

そういう状態で1997年にR&Bのコンピ買ったんですね。New Soul Rebels、とかそうの。これにR. KellyのBumpin’ Groundがはいっててこれがドンピシャ。

これはいい、ってんで12 Playも買う。1993年のものを1997年になってから意識している。これはほんとにすばらしいアルバムで、コンセプトをもったCDプロダクションとかってのの頂点の時期ですわね。もうすみからすみまで名曲、捨て曲なし。マーヴィンゲイやらHip-Hopやらゴスペルやらを完全に消化した名盤。エロエロ。もうセックスのことしか考えてません、みたいな。

この人トラックからプロデュースから全部自分でやってるってんで、プリンスの再来かと思いましたね。実際にはちょっとちがうタイプの人だったんですが。

このアルバムの前にR. Kelly & Public Announcement名義で出したやつは1、2曲しかいいのがない。まあ元気はいいけど。1992年。

しかしすごい勢いではある。プリンスとかロック風味も入ってるし、あんまり「ヨーメーン、ワッツアップ?」みたいな「ブラックカルチャー」って感じがしないところがあるんですが、ケリー先生はもうまるっきり黒人ですよね。コールアンドレスポンスがいい。とにかくコーラス入らないと黒人音楽じゃない。とりあえずこの曲でニュージャックスイング、っていうのをちゃんと意識する。

12Playの方はもうぜんぶ聞きたい。この完成度が前のPVの1年後、っていうのが信じられない。まあどのアーティストも2枚目がいいんだけど、この完成度は異常。90年代の奇跡。

12-Play

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