Tatoo You
中学生のときはビートルズはかなり聞いてたんですが、ストーンズはレコード買うお金がなくて聞いてないんですよね。
聞きはじめたのは実はTatoo You (1981)だから高一の秋ぐらいっすかね。これは記憶がある。資生堂のPR誌の『花椿』ってのがあって、母や妹が読んでたんですよね。これはいろいろ文化的なエッセイみたいなのが載ってるので私も読んでた。そこで(クラシックの)音楽評論家の黒田恭一先生が連載もってたと思うんですが、その文章にバルトークの弦楽四重奏と、ストーンズのTatoo You (「刺青の男」)が同じ文章でなんか言及されてたんですわ。なんかピンと来た。まあそのころバルトークの弦楽四重奏はまだ聞いてなかったんじゃないかと思うけど。あるいはハンガリー四重奏団の廉価版で聞いたばっかりかもしれない。
んで買ったTatoo You、これはシビれましたね。1曲目のStart Me Upの最初のギターが、黒田先生が指摘してたように本当にすばらしい音だった。
(このMV当時見ることができなくてよかった……)
まあできるだけ大音量で聞いてください。こんないい音のギターはないってくらい。
あと、「You make a grown man cry」のところのコーラスがいいですよね。ストーンズのコーラスは調子はずれの適当なものに聞こえて、それがものすごくロックな感じ。キースのコーラスの感じはこのバンドのキモよね。
このアルバムは、昔ミックテイラーさんがいたころの古い音源も使ってるようで、そういう曲も私はものすごくいいですね。ストーンズはテイラーがいたときが最高派です。
高3のころには渋谷陽一先生からWild HorsesやAngieといった曲も教えてもらったか。まあストーンズは1968〜1973ぐらいが最高です。
昔の曲を掘る
でも実はストーンズのアルバムはあんまり買う機会がなくて、むしろ高校の友だち(幼ななじみ)が好きだったのでカセットもらって聞いてましたね。ライブ盤を好んで聞いてたかな。あとなんかパチモノみたいな悪質な廉価LPはもってた気がする。
60年代で好きな曲は、Get off my cloudとかPaint it Blackとかかなあ。Jumping Jack Flashもいいけど、なんといってもStreet Fighting Manの音がすごい。
Gett of My CloudとSymapathyは特に思い出があって、高2ぐらいに、学校にエレキギターとアンプもっていったことがあって、そのカセットくれた友人とギター弾いて歌わせたりしましたね。そのままバンドやればよかった。彼は若くして死んじゃったんだよね。Y、なんで死んだんだ(実は私は早く死んじゃった友だちが多い)。まあストーンズの曲やギターはそのころ少しだけ研究しました。
たしか高2のときに、Tatoo Youを中心にしたライブ (Stil Life)が出て、高三のときにそのビデオ(Let’s Spend the Night Together)が出たんよね。ビデオはLD(レーザーディスク)もってるこれまた幼馴染の家(別の高校に進んだ、っていうかもう家業で働いてた)で見せてもらったんだと思う。
大学以降
大学生になってCDプレイヤー買ったときに最初に買ったのがDirty Workだったかな。まあそのころにあると興味がジャズになってたけど、車のなかではストーンズ聞いてたなあ。
好きな曲
- Tell me。ジャガー/リチャーズの最初の曲らしいけど、好きなのよね。演奏が安定しなくて、テンポおかしくなったり、ドラムがもたったり、そういうのがいい。たしかこれは坂本龍一先生のFM番組サウンドストリートで教えてもらったんじゃなかったかな。
- Satisfaction。我々の世代だと「ストーンズといえばサチスファクション」で、リフが有名な曲だけど、最初に聞いたときはしょぼいと思ってた。ギターの音や録音がまいちだからですね。この曲のよさみたいなのがわかるようになるのはしばらくあと。今聞くと、ギターのしょぼい歪みもそれなりのイライラする感じがありますね。英語とかもこういう曲をつかってすこしずつおぼえた気がする。
- Get off of my cloud。これは好き。ドラムの勢いがいい。なんかグループサウンズな感じで、実際沢田研二先生たちのタイガースとかやってたんだっけ。コーラスとのかけあいもいい。ビートルズみたいなバンドはけっこうきれいなコーラスをキメてくるけど、ストーンズは適当な感じ、はずれた感じがいい。
- Mother’s Little Helper。この曲あたり(アルバム Aftermath)から私の考えるストーンズらしくなってきますね。ビートルズが最初期からビートルズなのに、ストーンズはそれらしくなるまでデビューから2、3年かかっている。この曲は、専業主婦のウツみたいな話で、ベティ・フリーダンさんの『女らしさの神話』(1963)の内容そのまんま、っていうか。まあミックはLSEのインテリだし、社会問題みたいなのに気を配ってるっていうのはSatisfactionのときから明らかですわね。ビートルズは正真正銘のチンピラ労働者階級だけどストーンズはインテリ〜アートな中の上の連中。
- 19th Nervous Breakdown。サビの歪んだギターがいいですねえ
- Paint it Black。まあ実はストーンズで一番人気のある曲?よくできてる。
- Let’s Spend the Night Together。ロックというのはこういうストレートにエッチなことを歌うものだと思っておりました。この曲もキースのコーラスがよい。
- Sympathy for the Devil。Beggers Banquetは名曲ぞろい。
- Jumping Jack Flash。公式には最大のヒットみたいな感じでは絶対やるわけだけど、私はいまいちかな。
- Street Fighting Man。私がストーンズの最高傑作だと思うのはこれですかね。カセットテープでとったとかで歪みまくりで、ものすごい暴力的。中身もまあミックらしい社会派。
- Stray Cat Blues。実はこれも好き。Get Yer Ya-Ya’s Out!のライブ音源もよい。今じゃ作れない、っていうか発売できない歌ですね。グルーピーさんたちの活動についてはもっと知りたいですね。
- Satanic Majesty, Let it Bleedあたりの曲はあんまり聞いてない。
- Brown Sugar。ブライアンジョーンズいなくなってミックテイラーが入ってからの数年が第二の黄金期ですな。
- Wild Horses。渋谷陽一先生に教えてもらいました。
- Angie。有名なバラードだけど、今聞くとクサいかなあ。
- It’s Only Rock’n’Roll。アルバムとしてはここらへんが一番好きですね。Time Waits for No OneとかIf You Really Want to Be My Friendとか長尺のバラードがいい。
- Some Girls。このアルバムも好き。Miss Youは私の好きなディスコサウンドだし、Before They Make Me RunとかBeast of Burdenとかもよい。
- Start Me Up。ストーンズに目覚めたのはこの曲。アルバムTatoo Youも、”No Use in Crying”とか”Waiting on a Friend”とかよいバラードがはいっていて、どうもミックテイラー在籍時のテイクに手を加えたものだとか。
- アルバムStill Lifeはものすごくよく聞きました。
いつも聞いてるのはこんな感じかなあ。
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