チェックアウトはいつでも可能です:「ホテル・カリフォルニア」の歌詞

もう一曲教えてもらってすこし考えた曲。

On a dark desert highway,
Cool wind in my hair,
Warm smell of “colitas”
Rising up through the air,
Up ahead in the distance
I saw a shimmering light,
My head grew heavy and my sight grew dim,
I had to stop for the night.

There she stood in the doorway,
I heard the mission bell
And I was thinkin’ to myself:
“This could be heaven and this could be hell”
Then she lit up a candle,
And she showed me the way,
There were voices down the corridor,
I thought I heard them say

Welcome to the Hotel California,
Such a lovely place,
(Such a lovely place)
Such a lovely face
Plenty of room at the Hotel California,
Any time of year,
(Any time of year)
You can find it here

とくに解釈に問題はないと思う。こういう物語を語る歌ってなんか名前がありそうなんですが、私は知りません。とにかく語り手は砂漠を車かバイクで走って、その途中でなんかナチュラル系の薬物かなんかをキメてとりあえず泊まるところが必要だ。ホテルカリフォルニアにようこそ。ホテルは川沿いリバーサイドじゃないですからね。

Her mind is Tiffany-twisted,
She got the Mercedes Bends,
She got a lot of pretty, pretty boys
she calls friends

ここらへんから様子がおかしくなってくる。Tiffany-twistedはわからんけど、まあ案内してくれた女子ティファニーの貴金属とかつけまくってるんでしょうな。Mercedes Bendsのところはメルセデス・ベンツのような曲線美、なんすかね。さらに「かわいいボーイズ」と仲がよいみたいだけど、「あれは誰ですか」って聞くと、それを「友達よ」って言っている。あやしいホテルだ。

けっこう重要なことですが、文章というのはいろんなものを省略します。特に一人称の語り手の行動は省略します。ここでホテルを案内してくれた女子が「ああ、あの子たちは友達よ」って言った、その手前には語り手のなんらかの行動があるわけです。「あの人々はなんでですか?」みたいなね。

また、歌で歌われるこことは、その 語り手にとって重要なことだけが歌われる 。語り手にとって、「ああ、友達よ」っていう女子の言葉が強く心に残っているから「彼女のまわりにはたくさんかわいい男の子がいたけど、彼女はそれを友達と呼んでいた」って歌われるわけです。こういうのはものすごく大事。

How they dance in the courtyard,
Sweet summer sweat
Some dance to remember,
Some dance to forget

いいっすね。私はここをSee how they danceって解釈します。「彼らが中庭で踊っているところを見てごらんなさい。夏の甘い香りがする」

しかしまあこういうのも注意が必要で、はたして匂いってそんなに広がるものだろうか。(私にとって)似た関連のある表現に椎名林檎先生の「長くて短い祭」のなかに、「獰猛な命燃やす匂い」っていうところがあるんですが、まあそういう感じってどういう感じなのかは考えてみる必要がある。単に柑橘系の花の匂いではないかもしれない。

「思いだすために踊る奴もいれば、忘れるために踊るやつもいる」。いいですね。さいこうに詩的だ。

Welcome to the Hotel California,
Such a lovely place,
(Such a lovely place)
Such a lovely face
They’re livin’ it up at the Hotel California,
What a nice surprise,
(What a nice surprise)
Bring your alibis

ホテルカリフォルニアは素敵なところです。

Mirrors on the ceiling,
The pink champagne on ice, and she said:
“We are all just prisoners here,
Of our own device”

この「私たちは囚人にすぎないのです。自分たちで開発した仕組み(device)のね」がいいですね。まあエンタメな世界の人々だけでなく、私もあなたもそうなんですよ。

And in the master’s chambers
They gathered for the feast,
They stabbed it with their steely knives,
But they just can’t kill the beast

なんかこういうのの、「燔祭の子羊」とかそういうののイメージがないとよくわかりませんね。子羊はいて、それをみんなでナイフでつついてるけど、それを殺すことさえできてない。

Last thing I remember,
I was running for the door,
I had to find the passage back to the place I was before,
“Relax,” said the night man,
“We are programmed to receive,
You can check out anytime you like…
but you can never leave”

リラックスしてくださいよ。いつでもチェックアウトしてもかまいませんが、でもここを離れることもできません!ちゃららららーらららーらららららーららららー

さて問題です。 この語り手は、いまどこにいるのだろう ?「最後におぼえてるのは〜」って言って、いまどうなってんでしょうね。

まあ人生みんなそれぞれたいへんっすね。みんながんばってください。アレンジや後半のギターソロについては書いてみたいことがあるのですが、弾けるようになってから。またねー。

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