通俗心理学はおもしろいので面接用に読んでみる

心理学の本はおもしろいので、いろいろ読んでみるのはよいのではないでしょうか。ただしあくまで「通俗」であることを忘れずに。一般に国内のものよりイギリスの著者のものの方が調査が行き届いていておもしろい場合が多いです。

就職の面接などでは、喋る内容より雰囲気というかそういうものの方が重要なので、言葉以外のコミュニケーションに気をつかってください。非言語コミュニケーションってやつ。通俗的な本が山ほどあるので、いくつか読む。

たとえば下のようなもの。すごく売れた『話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解く』のコンビの作品。非言語コミュニケーションに関するまじめな研究を参考にしておもしろおかしく書いたやつ。

本音は顔に書いてある

本音は顔に書いてある

この本によれば、面接のときのアドバイスは次のようになるみたいです。

  1. 荷物が多いと不器用に見えるので、どこかに預けておく。受付では座らない。
  2. 呼び出されたら堂々と部屋に入る。歩き方が重要。おどおどしない。(重要)
  3. ドアからさっさと歩いてさっさと座る。(これは日本の社会ではうまくないと思う。)
  4. 握手のテクニックを使う。(これも日本の社会とは関係なかった)
  5. 座り方に注意する。(イスを調整して相手との角度が45度になるように、っていうけどこれも日本の就職活動では使えんね。)
  6. 低いソファーの場合、はしっこに腰かけてまっすぐな姿勢に。
  7. わかりやすいジェスチャーを積極的に使う。(おすすめ。動きがないひとは不活発に見えると思う。)
  8. 距離に注意。(これも国内では関係ないか・・・)
  9. 部屋を出るときは荷物をあわてず静かに手早くまとめる。後姿も確認されている。お尻だけ観察されないように一度ふりかえって笑顔。(まあ笑顔はほんとうに重要)

あれ、なんか使えないのが多かった。まあコンパでの振舞い方や誤解されない方法について学べるかもしれないから。こういうのも1冊だけじゃなくて何冊が読むこと。だいたい同じことが書いてあるので、そこらへんはわりと信用してもよいはず。「非言語コミュニケーション」とかで図書を検索してください。

私は今日この本と、『しぐさと表情の心理分析』って本読んでみました。この本の著者の工藤先生によれば、つくり笑顔の練習をした方がよいそうです。鏡の前で、

  1. 唇の両端を耳の方向へ水平に引く。
  2. その状態で両方の頬を上にもちあげる。
  3. 口を多少開いて、歯が見えるようにする。
  4. 目のまわりに横じわができているのを確認。

このまま1分間笑顔をつくる練習を毎日やるそうな。

あ、ずいぶん売れたらしい『人は見た目が9割 (新潮新書)』とかもそういう本だわね。この本はあまりにも通俗すぎてちょっとおすすめできないけど、amazonとかで検索すると同じような本がたくさん見つかるので、そういう系統のを図書館でぱらぱら5~10冊読むとどのライターがよくてどれがだめかはすぐわかるようになると思うです。そういう訓練としてもいいかもね。

ただし何度も書くけど、通俗なのはあんまり本気でまにうけるのもやめてね。まあばからしいし、しょぼいし、本気で読むのは情けなさすぎ。あくまで楽しみ、ちょっと実験してみるための本。こういう通俗本の先には、ちゃんとしたアカデミックな本があります。

たとえば表情に限れば、ポール・エクマンって人が世界的権威です。上のピーズ夫妻とかはおそらく単なるライターだけど、この人ぐらいになるとアカデミックにもかなり信頼してよい。(さっきの工藤先生の話の元ネタはこのエクマン先生のはずです)

顔は口ほどに嘘をつく

顔は口ほどに嘘をつく

なんでその違いがわかるかっていうと、読みゃわかるけど、他にもまじめな文献で引用される回数とかいろいろあってね。なんども書くようにそういうのを就職活動終ったら勉強してください。

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コメント

  1. より:

    5.座り方に注意する。
    これは、女性の場合、脚だけ角度が60度になるように揃える、というのは女性らしさが出て日本では好感を持つ人が多いです。
    座った時、膝の上に畳んだハンカチ(白)を置くのも女性らしさを感じさせるとともに、ちゃんとハンカチを持ってる子です、
    との主張になると人事では言う人がいます。

    こんな感じ→ 77

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