トリスタンとイゾルデの「動機」(1)

いつもの某講義でちょっとワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』の話をしたんです。この曲、動機(モチーフ)になにやら象徴的・文学的意味があるってことになっていて、それを理解するとおもしろいんですよね。せめて前奏曲だけでもその秘密を理解したい。大好きなショルティ先生で。

以前から音を聞かせながら説明したいって思ってて方法を考えてるんですが、とりあえずYoutubeでどんな解説動画があるか確認してみたり。

このシリーズがいいですね。

最初のやつですね。これ、解釈者によっては「媚薬の動機」ってことになってると思います。ワーグナー本人が解説してくれてるわけじゃないから解釈者によって呼び方はさまざまですね。私は「媚薬の動機」派です。この冒頭部はいわゆる「トリスタン和音」が含まれるところで、それについては日本語でもかなり解説がありますね。私はジャズで音楽理論勉強したので、「ただのG7(b7,b13)≒ G7(alt)のルートのないやつじゃないですか」派です。Am – G7(alt) – E7かなあ。

「まなざし」とか「憧憬」とかいわれるやつ。上にいって下に行く。最後の「ド〜↓レ」って落ちるところが、「すてきだ!」って見てから「いやでも俺なんかの手には入らない」みたに思うがっかり感があると思って聞いてます。とにかくなにか困難がある。

「魔法の小箱」。そうなの?

これが「媚薬」なのか。ずいぶん効きがおだやかだなあ。

「死の望み」。そうなの?なんか希望がある感じだけど。

なんかちょっとちがうなあ。

アーネスト・ニューマン先生という方の解説動画だとちょっとちがう?

この先生は最初の動機を「悲嘆」と「欲望」の二つに分けて理解してますね。いろいろむずかしい。しかしこのニューマン先生のはすばらしい自分で弾きながら説明してるんでしょうな。字幕ちゃんとつけてあげたいですね。

もうすこし勉強してみたい。

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