杉田俊介先生の『マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か』という本がSNSで話題になっていたので読んでみました。「なるほど」と思うところも含めていろいろ思うところはあるのですが、興味深かったのは言及されている書籍(と雑誌論文、オンライン記事)で、なるほどこういうものを読んでいらっしゃるのね、という感じでたいへん参考になったので、リスト作ってみました。目視なのでモレがあるでしょう。てか新書でも、索引までとはいわずとも文献リストはつけてほしい……。
最近話題になったフェミニズム/ジェンダーまわりの本を広く読んでるようでえらいですね。むしろ、なにが言及されていないか、という方がおもしろいくらいかもしれません。
- イヴ・コゾフスキー・セジウィック/クローゼットの認識論 新装版 セクシュアリティの20世紀
- キースヴィンセント/ゲイ・スタディーズ
- グレイソン・ペリー/男らしさの終焉
- ケイト・マン/ひれふせ、女たち ミソジニーの論理
- シンジア・アルッザ/99%のためのフェミニズム宣言
- ジュデイス・バトラー/ジェンダー・トラブル 新装版 フェミニズムとアイデンティティの攪乱
- ジョックヤング/排除型社会 後期近代における犯罪・雇用・差異
- ジョン・マネー/性の署名
- ダイアン・J. グッドマン/真のダイバーシティをめざして 特権に無自覚なマジョリティのための社会的公正教育
- デラルド・ウィン・スー/日常生活に埋め込まれたマイクロアグレッション 人種、ジェンダー、性的指向:マイノリティに向けられる無意識の差別
- デヴィッドグレーバー/アナーキスト人類学のための断章
- ナンシーフレイザー/中断された正義 「ポスト社会主義的」条件をめぐる批判的省察
- ナンシー・フレイザー/正義の秤 グローバル化する世界で政治空間を再想像すること (サピエンティア 27)
- ベル・フックス/ベル・フックスの「フェミニズム理論」 周辺から中心へ
- ベル・フックス/フェミニズムはみんなのもの 情熱の政治学
- レイチェル・ギーザ/ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか
- ロビン・ディアンジェロ/ホワイト・フラジリティ 私たちはなぜレイシズムに向き合えないのか?
- 上野千鶴子/差異の政治学 新版 (岩波現代文庫 学術 334)
- 加藤秀一/はじめてのジェンダー論 (有斐閣ストゥディア)
- 加藤秀一/ジェンダー入門 知らないと恥ずかしい
- 北村英哉/偏見や差別はなぜ起こる? 心理メカニズムの解明と現象の分析
- 吉野靫/誰かの理想を生きられはしない とり残された者のためのトランスジェンダー史
- 多賀太/男らしさの社会学 揺らぐ男のライフコース (SEKAISHISO SEMINAR)
- 布施由紀子/壁の向こうの住人たち アメリカの右派を覆う怒りと嘆き
- 掛札悠子/「レズビアン」である、ということ
- 杉田俊介/非モテの品格 男にとって「弱さ」とは何か (集英社新書)
- 梁英聖/日本型ヘイトスピーチとは何か 社会を破壊するレイシズムの登場
- 横塚晃一/母よ!殺すな
- 橋本健二/アンダークラス 新たな下層階級の出現 (ちくま新書 1371)
- 水島治郎/ポピュリズムとは何か 民主主義の敵か、改革の希望か (中公新書)
- 江原由美子/ラディカル・フェミニズム再興
- 江原由美子/装置としての性支配
- 河口和也/クイア・スタディーズ (思考のフロンティア)
- 河野真太郎/戦う姫、働く少女 増補 (ちくま文庫)
- 温又柔/私とあなたのあいだ いま、この国で生きるということ
- 田中俊之/〈40男〉はなぜ嫌われるか (イースト新書)
- 田中東子/メディア文化とジェンダーの政治学 第三波フェミニズムの視点から
- 神崎朗子/存在しない女たち 男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く
- 竹村和子/“ポスト”フェミニズム (知の攻略 思想読本 10)
- 笠井潔/例外状態の道化師 ポスト3・11文化論
- 遠藤まめた/ひとりひとりの「性」を大切にする社会へ
- 風間孝/同性愛と異性愛 (岩波新書)
- 飯野由里子/レズビアンである〈わたしたち〉のストーリー
- 高史明/レイシズムを解剖する 在日コリアンへの偏見とインターネット
- 高祖岩三郎/新しいアナキズムの系譜学 (シリーズ・道徳の系譜)
- NHK「クローズアップ現代+」取材班/アラフォー・クライシス 「不遇の世代」に迫る危機
まあ「あれが参照されてないな」みたいなのはあるんですが、それよりも、参照されているのはほとんど肯定的な参照なのが印象的です。
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