少人数なら学生様にショートスピーチしてもらう

前にも書いた記憶があるけど、探すの面倒だから書きなおし。

勝手に心の師匠の一人としているoptical_frog先生が、授業でのショートスピーチの話を書いているので、教員は参考になると思う。

ただし、フロッグ先生はなにごともちゃんとしすぎているので、「そんなん私には無理」「たいへんだなあ」みたいになってしまう人もいるかもしれない。というわけでダメ教員ならどうしているか。

私も少人数授業では簡単なスピーチしてもらってるんだけど、あんなちゃんとしてないっすね(だからうまくいかない)。先生のそれぞれを私はどうしているのかだけメモ。

私自身は、授業毎回全員にほんの軽くスピーチしてもらってる。「学園祭期間なにをしますか」「好きな言葉を教えてください」「おすすめのマンガを紹介してください」「サークルやバイトを紹介してください」みたいな日常的なこと。

1人30秒か1分か。最初は30秒や1分の感覚がないので、キッチンタイマーで計測して、とにかく1分話してもらう、みたいなこともすることもある。

10人だと30秒ずつでも10〜15分かかっちゃうけど、それだけの価値はあると思ってる。スピーチ内容はポジティブなことだとすこし明るく授業できると思う。まちがっても「いままで一番つらかったこと」「最近腹がたったこと」みたいなのはだめ。

学期で、2、3回はそれぞれを自分自分のスマホでビデオとってて、授業中に時間とって自己評価してもらったりもする。これはほんとうに効果がある。

「みんなスマホ出して」って出させて、動画モードにして準備させる。私がとるときもあれば、対面に座ってる学生様にとってもらったり [1]カメラまわり、iPhoneは他のスマホより優秀だと思わされますなあ。だいたい手にもったときの質感がぜんぜんちがうし。

あと「必ず最初に名前を言うこと、「こんにちは江口です」からはじめてください」って指定しているので、私自身が名前おぼえやすい。学生様というのは実は同じ少人数クラスにいても御互いにちゃんと名前おぼえてなかったりするので、その対策にもなる。(ついでにクラスのメンバーの名前や、何をしゃべったかとかぜんぶメモするのだ、みたいにしてメモの習慣つけさせるのにも役立つ)

Step 1:クリアすべき項目を解説する

うん。これはやる。

そもそも学生様というのは人前で話すっていうのにすごく抵抗があるみたい。まあ高校とかで一人で話すのって、授業で当てられたときか、あるいはホームループの3分間スピーチみたいなやつぐらいだもんね。(2、3ヶ月に1回ぐらいか)

「とにかく人前で話すことに慣れる、っていうのがゼミの一番の目標です」っていうのは1〜3回生までずーっと言いつづけますね。これは本気で、「うまく話す」とかってのはもう考えてない。とにかくなんでもいいから人前で話せればOK。

「いずれこれだけマスターしろ」って最初に言うのは

  • 姿勢と手の位置
  • 立ったり座ったりするときの動作
  • 視線
  • 表情

弊社の場合、ゼミなどは1回生から4回生までだいたい15人以内なのであんまり声の大きさは問題にならない。

姿勢はけっこう大事で、ちゃんと背筋のばすとかっこよく見えるよ。手の位置っていうのは、ふつうなにもしないと手をだらーっと落としてだるい「気をつけ」みたいな力のない姿勢で話をしてしまう学生様がけっこういるので、「手はなるべく上にしておく、手振りいれてもいい」とか。

視線は当然として、表情は「最初はあいさつからはじめて笑顔一発いれろ」みたいな。まあこういう非言語コミュニケーションというかボディーランゲージというか、そういうのがちゃんとしてくると人間らしくなってくる。1、2回生だとここらへんだけ何回もあれする。

5人くらいなら座ったままでやるけど、それ以上の場合には立って話してもらう。このとき、1〜2回生だと、バッグやイスでもたもたしてうまく立てない。そういうのはかっこ悪いから、さっときれいに立ちあがってください、みたいな。

話し方や話の内容はもうずっとあとだわねえ。3回生ぐらいになってから。

あと、話し方より聞き方、他のメンバーがしゃべってるときに聞くときの姿勢や視線、うなづきその他のリアクションはとても大事だ、そういうのなにもないとしゃべりづらいでしょ、みたいなのも何回も言う。

Step 2: 教員が実演する

まあ初回、2回目ぐらいはやるけど、慣れてきたら面倒だからやらない。すみませんすみません。むしろスピーチしてもらったのにつっこみ入れたりしてちょっとだけ面接っぽい会話する感じ。「バイト先」って言ったけど、バイトなんだっけ?」「その〜ってのはなんですか」みたいな。

ただ聞いてる姿勢は気をつけてるつもり。いちおうそれが見本のつもりだけど、まあ私の姿勢を本気で真似されたらこまるねえ。

Step 3: 聞いてる学生様たちにもコメントを書いてもらう

いちおうコメント用紙は用意しているけど、他人に使うのは2、3回かな。これは全員のスピーチにやると時間がかかるので、まあプレゼンの練習とかさせるときだけ。自分のビデオ見るので十分かな、みたいな感じはある。自分のビデオ見た場合は自分について書いてもらう。

Step 4: フィードバック

面倒だから紙ではやらない。その場でなるべくほめるようにはしているけど。自己評価の紙提出してもらっても、このハンコ押して「あとは慣れです」ていどコメントして返すぐらい。

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1カメラまわり、iPhoneは他のスマホより優秀だと思わされますなあ。だいたい手にもったときの質感がぜんぜんちがうし。

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