&aname(d19360711){昭和十一年七月十一日。};晴後に陰。朝の中京橋第百銀行に徃き車にて帰る。午後岡崎栄来訪。夜久辺留に徃く。雨降出したれば高橋邦夫氏と車を共にしてかへる。

流行唄『忘れちゃいやよ』と題するもの蓄音機円板販売禁止。また右の唄うたふ時は巡査注意する由。喫茶店の女より唄の文句をきくに甚平凡なるものなり。

> 乁 月が鏡であつたなら恋しあなたの面影を、夜毎うつして見やうもの
こんな気持でゐるわたし、ネヱ忘れちやいやよ、忘れないでね。~
 乁 昼はまぼろし、夜は夢、あなたばかりに此胸の、あつい血汐がさはぐのよ。こんな気持でゐるわたし。ネヱ忘れちやいやよ。忘れないでね。~
 乁 あはい夢なら消えましよに。こがれこがれた恋の火が、何できえましよ消されましよ。ネヱ忘れちやいやよ忘れないでね。~
[[*>摘々録断腸亭日乗から]]


トップ   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS