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●十一月十七日。快晴風あり。近隣岨崖の霜葉甚佳し。昨夜深更車にて霊南阪を登る時銀杏の落葉道を蔽ふを見たり。松沢雪松?子依頼小波先生追悼の句をつくりて書す。拙劣我ながら見るを厭ふ。
極楽へ行人おくる花野かな
折からにさびしき風や後の月
昏暮風歇む。烏森の佃茂に行きて夕飯を食し、烏森境内の小待合真砂に往き黒沢おきみに逢ふ。去年十二月の初蛎殻町小待合近藤の帳場で始めて逢ひしなり。年廿五六。閨中?秘儀絶妙。而も欲心なく頗る廉価なり。元高嶋屋?百貨店売子なりしと云。