お冨、お富、大竹とみ、虎の門の女、桜川町の女、芝櫻川町の女。小説『かし間の女?』のモデル。 「大正14年暮より翌年7月まで江戸見坂下(明舟町)に囲い置きたる私娼」 大正15年1月#d19260108 大正15年1月#d19260119 「この富女をモデルにした小説がすなわち大正十五年七月発表の「貸間の女」である。富女はこの年の初夏ごろ荷風と別れて、日本橋本町の老舗に生まれた松本藤三郎の世話になり、御徒町、蠣殻町、大井町等に転々として住み、昭和九年十二月二日肺患のため四十歳を以て大井町の寓居に松本にみとられて沒した。墓は麻布宮村町の日蓮宗某寺にあり、当得院妙富大姉がその法名である。」『考証永井荷風』上p.364
『考証永井荷風』pp.362-363。 |