Dropbox Businessは危険かもしれないことをさらに検証しています

Dropbox Businessは非常に危険です
Dropboxは馬鹿が使うと非常に危険なことを検証しました
の続き。

私の馬鹿みが呼びよせたDropboxの事故の対策はまだ続いています。担当してくれているDropbox社のサポートの方々はとても優秀で親切で誠実で、すばらしい対応をしてもらっています。技術力も高いのがわかる。Paperも返ってくるかもしれません。それなら私が馬鹿なのがおもな原因なのだから、それ以上要求することはありません。

しかし、私の馬鹿み以外の原因についても問題を考えているのですが、(私が見ていない)管理者画面を確かめてくれている方がいました(ことりちゅんさん)。ありがたい。

その画像をお借りすると、こうなっていたようです。

なるほど、こうなっていたのか。私(ともう一人)は、自分のアカウントがチームに飲みこまれたことを察知して、管理者A氏に「削除してくれ」と頼んでしまいました。独立に同じリクエストしてしまったので、あわてたときに我々はそうしたことをするのだと思います。

A氏が辿りついたこの画面、私はいろいろ問題があると思うのです。

注:このメンバーはXXX(チーム名か)に個人用アカウント「XXXXX」(メールアドレスか個人アカウント名だろう)のDropboxアカウントをリンクしました。リンク前に個人用のファイルをそのアカウントに保存していた可能性があります。代わりに個人用のDropbox Basicアカウントに変更できます。

たしかにこの警告は重要なのですが、私が(DropboxとDropbox Business自体を知らない)管理者の立場に立つと、さほど有効ではないように思います。

まず最初の「このメンバーは〜アカウントをリンクしました」ですが、これは実は「もとから所有していた個人用アカウントをそのままチームに統合しました(したがって現在もまだ個人ファイルが含まれているかもしれません、その一部はプライバシーや財産にかかわる重大なものかもしれません)」ということですよね。リンクというとたんに紐づけたような印象ですが、そうではなく、チームから見れば、このメンバーのデータとアカウントを自分たちに飲み込んでしまっている。それが理解できたかどうか。

「リンク前に個人用のファイルをそのアカウントに保存していた可能性があります」。統合前だろうがあとだろうが、このアカウントに個人用のファイルが存在する可能性が高い。したがって、この文章に次には、「もしこのアカウントを削除する場合は、このアカウントに個人用のファイルを保有していないかメンバー自身に確認してください」の一文が絶対必要に思えます。この大事な一文がない。これ、もし社員とかをクビにする場合でも個人のデータを勝手に消しちゃって大丈夫なのか心配になります。ビットコインとか(しらんけど)のヘソクリ隠してたらどうなるんだろ。

「代わりに個人用のDropbox Basicアカウントに変更できます」は私がゼミやレポート採点などで学生様に口をすっぱくしてお説教しているやつで、大事な目的語がない(主語もないけど)。それに、「このチームメンバーのアカウントを削除するかわりに統合する前の個人用のDropbox Basicアカウントに戻すことができます」であるべきだと思う。これならまちがいようがない。BasicなのかProfessionalなのかわからないけど、とにかく「個人用に戻す」という選択肢があれば、A氏はそれを選んだはずなのす。

また、「変更前に概要を確認」はリンクっぽいので、おそらくDropboxのヘルプに跳ぶのでしょうが、あれは専門家向けでなにもわからない素人がおそらくあれ見てもわからないですよね。

まあ上のが最大の問題。次の「別のチームメンバーに移行しますか?」は企業チームなら当然必要な措置だと思います。ただ、この移行の措置をとると、うっかり消してしまったアカウントを一週間のあいだは復活できる、という選択肢を失なうのですわ。だからできれば「移行した場合は以後アカウントの復活は不可能になります。移行しない場合は、週間にかぎり復活させることが可能になります」にして、「後で移行する」をデフォルトの選択肢にするものだと思います。

「このメンバーがオンラインになったときに、このメンバーのデバイスからコンテンツを削除しますか?」は、企業が機密情報を保護するためにどうしても必要なオプションだと思うのですが、「デバイス」あたりは素人には何を意味しているのかわからないかもしれない。まあそれはOKとして、「あなたのチームの情報を保護するために、このメンバーのデバイスから、このチームのすべてのファイル・コンテンツを強制的に削除しますか?」ぐらい強くして、さらに「いいえ」をデフォルトにしておけば、事故もすこしは軽くなるでしょう。

やはり素人・非専門家にもわかりやすく説明する、安全なオプションをデフォルトにする、のような配慮というのは、プログラムを組んだりするのと同様の大事な基本技術で、どんな優れたサービスもそうした「わかりやすい案内・ガイド文を書く」という技術の裏付けなしには危険なものになってしまうと思います。正直私はDropboxは技術的には競合するサービスより優れていると思っていました。特にPaperが好きだった。

というわけで、今回の事件は私にとってとても残念だったのです。サポートの方々の指示はとてもわかりやすいもので、それがなぐさめです。

素人の人々、問題をまだよく知らない人々に対してわかりやすい文章を書く、という技術は、私の勤務先の学生様にも習得してほしいと思う。人を不幸にしない文章を書いてほしい。そし、そうした教育と訓練をするのが私たち大学教員の責務なのだという思いを強くしたのです。私にとって、そういう技術は「人文知」とかそんな偉いものよりずっと重要なものだという思いもますます強くなりました。

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