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ソウル/R&Bと私 (9) Keith Sweatはエロくて偉い

R. Kelly先生にめざめてそこらへんのコンテンポラリーR&Bあさりますね。情報がないから、レコード屋にいってPOP広告を頼りにするしかない。BALビルに入っていたヴァージンレコードの人には本当にお世話になりました。あれはすばらしい仕事だったと思う。どういう人が書いてたか知らないけど、90年代後半本当にお世話になりました。ありがとう。

なんといってもキーススエット先生教えてもらったんだよなあ。1996年のアルバム『Keith Sweat』がまだ並んでたんだと思う。これは本当に傑作。ここらへんでディスコ音楽としてのR&Bとは違うものを学ぶ。

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ソウル/R&Bと私 (8) R. Kelly先生で本格的に目覚める

ここらへん記憶が前後してしまうんだけど(なんか30歳前後はいろいろ苦しくて記憶がはきいりしないところがある)、30過ぎて1990年代後半、聞くものがなくなる。ジャズは古典はもうだいたいのところ聞いてしまったし、古典ロックもまあ知ってる。新しいロックとかはあんまり興味もてない。プリンスファミリーとP-Funk系統もだいたい集めた、Hiphopは言葉がわからないから楽しめないしなんかいつも怒っているのもあれだ、みたいな状態。P-Funkはすばらしい鉱脈だったけど、掘りつくしてしまった感じ。80年代までの主なアーティストはだいたい知っている状態。でも90年代はジャズとプリンスまわり以外はよくわからん。

そういう状態で1997年にR&Bのコンピ買ったんですね。New Soul Rebels、とかそうの。これにR. KellyのBumpin’ Groundがはいっててこれがドンピシャ。

これはいい、ってんで12 Playも買う。1993年のものを1997年になってから意識している。これはほんとにすばらしいアルバムで、コンセプトをもったCDプロダクションとかってのの頂点の時期ですわね。もうすみからすみまで名曲、捨て曲なし。マーヴィンゲイやらHip-Hopやらゴスペルやらを完全に消化した名盤。エロエロ。もうセックスのことしか考えてません、みたいな。

この人トラックからプロデュースから全部自分でやってるってんで、プリンスの再来かと思いましたね。実際にはちょっとちがうタイプの人だったんですが。

このアルバムの前にR. Kelly & Public Announcement名義で出したやつは1、2曲しかいいのがない。まあ元気はいいけど。1992年。

しかしすごい勢いではある。プリンスとかロック風味も入ってるし、あんまり「ヨーメーン、ワッツアップ?」みたいな「ブラックカルチャー」って感じがしないところがあるんですが、ケリー先生はもうまるっきり黒人ですよね。コールアンドレスポンスがいい。とにかくコーラス入らないと黒人音楽じゃない。とりあえずこの曲でニュージャックスイング、っていうのをちゃんと意識する。

12Playの方はもうぜんぶ聞きたい。この完成度が前のPVの1年後、っていうのが信じられない。まあどのアーティストも2枚目がいいんだけど、この完成度は異常。90年代の奇跡。

12-Play

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ソウル/R&Bと私 (7) Ice Cube先生のラップに一時はまる

この30歳前後というのは非常にささくれていたので、ラップにも手を出してしまいました。デラソウルとかはやってるころだったんかな。私は好きだったのはIce Cubeで、これはP-funkつながり。

まあ個人的生活がいろんな意味でいきづまっていて、こういう危ないものがそのころの精神世界みたいな。アメリカ黒人の人と自分を比べるとかそういうんではないけど。この時期のラップ音楽はほんとうに大事なことをやっていたのだろうと思う。でもさすがに歌詞を味わうことはできないからあんまり長居しなかった。しかし音楽的にもすごいと思う。ループの威力というか、音楽というのはつまりループ、グルーブなのです。それさえあれば他はなんでもいい。

とにかくこのLethal Injectionというアルバムは名盤。

Lethal Injection

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ソウル/R&Bと私 (6) 20代後半はファンク

20代後半はまあプリンス様のおっかけしてた気がする。まわりのファミリーのCD集めだわね。

The TimeのPandemoniumが1990年。これは出てすぐ買ってはまった。こっからJam&Lewis集めはじめる。このプロデューサーコンビはもちろんジャネット・ジャクソンのリズムネイションで知ってたけど、いいわねえ。

高音でシンセがずーっとテンション弾いてるのがこのころのジャム&ルイス。あれ、いろいろない曲がある。あれ、”Jerk Out”ないのか。プリンス様プロデュースのやつはyoutubeから消されてるのかな。

まあこっから昔のTimeにさかのぼったり。ジャネットジャクソン他のジャムルイスぷろでゅーす作品ちょっとずつ集めたり。

この777-9311って曲はいろいろな意味で超有名曲なんよね。1980年代にはディスコとかでもかかってたらしいし、このドラムマシーンのリズムがたまらん。プロデュースというかぜんぶプリンス先生がつくったんだと思うけど。

ザ・タイムはスローな曲もいいよね。これもyoutubeにはないなあ。

まあこうしてミネアポリスファンクにしたしんでいたある日、ついにP-Funkにめざめる。これも車運転しているときに、レンタルショップで適当に借りたテープだったと思う。この「チョコレートシティ」だったか、「P-Funk (Wants you to get up)」だったか。


うーん、おそらくP-Funkの方だな。

これ以降しばらくP-Funkを集めることになる。あとオハイオプレイヤーとかのファンク勢。こっから黒人音楽どっぷり。とにかくファンクだ。ここらへんは別に書いてるしいいや。

塾講師とかしたあとに阪急電車で延々これ聞いてた。I need a job!

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ソウル/R&Bと私 (5) マーヴィン先生からジェマーソン先生を発見

マーヴィンゲイはもちろん好きだった。70年代にはいってからね。

このベースラインがもうたまらんすね。16のフィールで半音でなめらかにつないでいる。これはジェームズジェマーソン先生という人なのだ、ということを知る。とにかく私は昔からベースを聞く人間なのだということを理解する。

んじゃまあモータウンのベスト盤でも買って勉強するか、みたいな。古い超有名曲みたいなのはもうちょっとだわねえ。

まあいかにもモータウンで悪くないけどたるい。モータウンがよくなるのは1967〜8年。このころにベースラインの作り方が大きく変わるんすね。

ベースが自由に弾きまくってて、ベース協奏曲みたいだ。ボーカルのメロディーラインとコーラスとベースの三者が重層的に動いているのがいい。

いろいろ聞いてるとたくさん素敵な曲がある。これはジェマーソン先生かどうか知らんけどおそらくそうだわね。ベース1本だけでも踊れるのではないか。

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ソウル/R&Bと私 (4) ダービーからモータウン、スライ

4回生ぐらいはホイットニーぐらいかなあ。

いまいちですね。でもこうコブシがはいっているのは耳あたらしかった。

5回生のころにテレンストレントダービーが流行ってこれもよく聞いた。

If you let me stay〜 のところのコールアンドレスポンスがかっこいいですよね。こういうのはロックとはぜんぜん違う文化を感じる。この人も教会ゴスペル出身だし。

こう、ネチっとしている音がいい。

アルバムの最後の方にはいってるカバーとかもよい。

あれ、もっといい映像があった気がする。デビューしたてのころのライブで、自分のマイクが音拾わなくなって腹たててマイク倒してコーラスのマイク使いにいくやつ。とにかく黒人音楽の特徴である、コーラスvsメインボーカルという対立図式がいいんよね。ボーカルはいろいろ技巧的で即興的ななふしまわしをみせびらかす。こういうのはロックにはない要素。ロックやフォークとかだとみんな同じことを歌うけど、黒人音楽ではトップが目立つ。

これマイケルジャクソンも子どものころにやってて、ダービー先生のはこれのカバーだわね。

マイケルちゃん天才。

オリジナルはスモーキー・ロビンソン先生。ここらへんからやっとモータウン系列が気になりはじめる。でも60年代の音楽はたるい。とにかく音が悪い。

ブラック音楽が本当に好きだと思いはじめるのは実はスライ先生じゃないかな。レコード(「アンソロジー」はもってたけど音悪く感じてあんまり聞いてなかった)。

M1の初夏に車(当時は乗ってた)のなかでFMを聞いてると「ファミリーアフェアです」っていってかかった曲にシビれた。

これはすごい音楽だ! ってんで家かえってそのベスト盤聞きなおすと、いいじゃないか。

In Timeのリズムにもシビれた。こっからファンクの道に進む。でもいわゆる歌もの、ソウルミュージック、っていうジャンルには遠いんよね。

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ソウル/R&Bと私 (3) 学部時代は地味なジャズマニアだったからあんまり関係なかった

大学入ってもまあ同じようなもんですね。

MTVを見るようになったのが大きかったかな。マイケルジャクソン、プリンス、マドンナの時代。マイケルジャクソンはあれだったけどプリンス様は本当によく聞いた。バイト先のゲームセンターの有線でもかかりっぱなしで、特にLittle Red Corvetteが好きでねえ。大音量にしてました。まあプリンス様とマドンナについてはまた別に。

2回生のおわりぐらいからジャズ喫茶でバイトはじめて、まあふつうに古典ジャズ聞く。ウィントンマルサリスが出はじめたころ。白人フュージョンは悪いもの、みたいな感じ。まあ黒人音楽ではあるけど、いわゆるソウル/R&Bってのではない。でもまあ音楽は黒人の方が偉いという思想はしっかり身につける。偏見。

パブみたいなところ行くとブラコン全盛。ここらへんから「ブラコン」という形で意識しはじめるんかな。こういう音楽が「カフェバー」とかで流れているらしい、みたいなので行きたかったけど怖くて入れなかったのは笑える。銀閣寺道のあたりになんか有名なんあったんですよね。でもほんとにイカニモ京大生ってやつだったしねえ。入口のネオンにあこがれる年頃。

1980年の曲ですか。王道コード進行ですがすばらしい曲だよな。ビルウィザーズ先生やラルフマクドナルド先生の名前はあんまり知らんかったと思う。とにかく情報がなかったの。
グローバー・ワシントン先生はサックスの人だし、まあこういうのもけっこうそのジャズ喫茶にもあったんですが、その時期はそういうのはあんまりかけちゃいけないことになっていた。でもお客がいない間にいろいろレコード発掘していて好きだったのがこれ。ロバータ・フラック先生。これは抑制している感じが真っ黒でかっこいい。ロック系統の解放された感じとはぜんぜん違いますね。1970年の音楽ですか。

ニーナ・シモン先生はブラコンじゃないけどHere Comes the Sunってカバーアルバムが好きでよく聞いてました。1971年のアルバム。

これ某ジャズスナックみたいなところで、このレコードがかかると閉店、「お帰りの音楽」になっててもうほんとによく聞いた。まあ和田アキ子先生みたいな感じでもあるけど、これはボブディランのオリジナルをはるかに凌駕してますよね。そのエッセンスだけとりだしてぜんぜん違う音楽にしちゃってる。深い。いつ聞いても泣ける。ジャズ喫茶で大量のジャズ聞きながら、歌物も白人ロックとかニューウェーブとかよりこういうのの方がいいなあ、みたいなふうになっていく。

シャーデーとかもそういうものとして聞いてた。1984年。いま聞いてもおしゃれだなあ。

なんかディスコとかパブとかカフェバーとかそういうところに行くとこういう音楽で踊ったりできるぽいので行きたかったけど行けない男。なんかこのころ大学生とかもスーツとか流行ってたんだけど、服もってなかったしねえ。ゲームセンターの店先に立ちながら、スーツ大学生とボディコン女子大生を見ながら悔し涙、みたいな。ほんとにあれだ。

5回生ぐらいだとテディ・ペンダーグラスとかも聞いてたな。これは1988年ですか。まあ宅録マーヴィン・ゲイ先生の影響下でのコンテンポラリーなソウル、ですわね。

まあ学部時代はジャズの時代。ブラコンは好きなんだけど本格的に探求するってわけではなかった。

もう1曲ぐらい。今では誰も知らない人だけど、よく聞いてた。まあプリンス影響下。これも1988年か。

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ソウル/R&Bと私 (2) 高3ぐらいはブリティッシュだったみたい

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div>高校生のころにはMTV番組をやりはじめてたと思うんだけど、田舎ぐらしで、民放テレビも2局しかなくてMTVやってなかった。情報源はNHK FMぐらいだったんよね。民放FMもなかったし。だからすごい情報が限られてた。まあ渋谷陽一先生にはお世話になった。あのころの田舎の高校生はみんな渋谷先生の番組にかじりついてたと思う。

高3のときにはデビッド・ボウイのレッツダンスがはやって、プロデュースはChicのナイルロジャースだ、みたいな紹介がされたけどChic知らなかった気がする。でもこのアルバムはいまだに好きっすね。ロジャース先生のカッティング切れ切れだし。ただドラムはオマー・ハキム先生が叩いてるやつの方が好きかも。ついでにスティーブレイヴォーン先生もおしえてもらった。しびれた。

ロキシー・ミュージックのAvalonにもはまって、ドラムはスライ&ファミリーストンのアンディ・ニューマークだぜ、と言われてもスライもよく知らなかったような。このアルバムもいまだに好き。B面の構成がいいんよね。

The Jamのポールウェラーはモータウンのファンなのだ、とか言われてもそれもよくわかってない。Jamはそれほどよくなかった。特にこの曲は、ウェラー先生やりたいことをベースの人ができてない感じがする。だから解散したんだろう、みたいな。やっぱりモータウンな感じだったらもっとベースを歯切れよくミュートしないと。

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div>それよりちょっとまえ、ホール&オーツの音はかっこいいと思ってた。ブルーアイドソウルとかって言われててね。でもCDは買わなかったな。なんでだろう。

まあここらへん思いだしてみると音楽的趣味としてはほんとうに平凡ですわね。黒人音楽のエッセンスをつかったブリティッシュニューウェーブ、みたいな傾向。ソウルまでの距離はかなりある。

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ソウル/R&Bと私 (1) めざめ

ソウル入門、みたいなのはそういうの書けるほど知らないから自分話をしよう。

まあ小学生のころから音楽は好きだったわけですが、黒人音楽というのものにはあんまり関係なかった。中学生のときも基本的にはクラシック少年でマーラーとか聞いてたんですよね。

洋楽自体は小学生のころにBeutiful Sundayってののレコード従兄弟がもっててすごい何回も聞いたおぼえがあるけど、これは黒人音楽と関係ないのでいいや。あとは中2〜3のころはビートルズ聞いたりしてたけどこれも黒人じゃない。

ただ強く記憶に残っているのがビージーズですね。小学6年生か中学生ぐらい。特にStayin’ Aliveって曲が好きで。

この若干ミュートしたギターの音がかっこいいなあ、みたいな。チッ「チキ」って拍のウラ刻んでる感じがいいですね。この拍の裏で踵をアップさせられる感じが好き。でもちろんビージーズは黒人じゃないけど、当時流行のディスコサウンドですね。1977年かあ。洋楽を意識しはじめたんのはこのころかなあ。

あ、ロッドスチュワートのこの曲もすごく好き。ベースがコッコココッコッコココッコいわゆるインディアン。これは簡単そうで非常に難しい。私はできません。1978年。

ストーンズのMiss Youも好きだけど、こっちはもっとあとになってから知ったと思う。これも1978年。つまり私はディスコ音楽が席巻するなかで中学生活をはじめたわけです。

吹奏楽で「ディスコ・キッド」っていう有名曲があって、何回か聞いてこれもかっこいいと思ってた。でもいま聞くとダサい。1977年の吹奏楽コンクルール課題曲ですね。でも1回演奏してみたかった。

でもディスコサウンド、みたいなのはずっと好きだったんじゃないかな。中学生のときにはじめてドラムセット触ったんだけど、8より16のリズムを練習するのが好きだった。

それが黒人音楽である、っていうのを強烈に意識したのはおそらくクインシージョーンズ先生の「愛のコリーダ」だとおもう。

これはかっこいいねえ。もうベースがよすぎる。スラップベース開祖の一人、ルイスジョンソン先生。基本的にディスコサウンドというのはドラムとベースを聞くものですね。ベースはロックだとベベベベって感じで鳴らしっぱなしになるのですが、ソウル/ディスコだと必ず切る。長くのばさない。その音の切れるタイミングや、音のない空白によってノせるわけですね。

あとこの曲は吹奏楽とかでもカバーするのが流行ったんですよね。

もう一曲Stuff Like That。

ドラムはスティーブガッド先生だったかな。

高校生のころになるとツェッペリンとかフーとかのロック系統を聞くようになるけど、黒人系統にはあんまり進まなかった。ツェッペリンのブルース(Lemon Songとか)はかっこいいと思ってたけどそっちにも進まず。

「ソウル」っていうとサム・クックとかオーティス・レディングとかウィルソン・ピケットとか、なんかアトランティックレコードとかで、これは私の好みではなかった。こう、リズムもハーモニーも洗練されてない。

汗くさすぎるというか。いま考えれば、1980年代に60年代ソウル聞いてもしょうがないですよね。田舎だったんで情報がなくてねえ。特に黒人系は『ロッキノン』とか読んでもわからないし、FMでも流れないし。黒人音楽とはブルースだ、みたいな印象だった。ブルースとソウル/ディスコは関係ないぞ!ていうかサザンソウルもドブルースはいまだにあんまり好きじゃない。コードにテンション入ってないとだめなんよ。ビートは16じゃないといやなの! エイトビートはかっこわるいの!

もっぱらジャズ/フュージョン聞いてた。

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