二瓶由美子先生のすばらしい研究は大丈夫か

気になっている二瓶由美子「ポルノグラフィーと性犯罪~暴力的AVが性犯罪に与える影響について」『桜の聖母短期大学紀要』第28号2004なのだが、これって、学者的にどうなんだろう。

昨日のエントリで、誰がやったどういう調査なのかちゃんと書いていないってことを指摘したのだが、気になってAPP研の資料『ポルノ被害の実態と分析:「ポルノに関連した被害についてのアンケート」調査結果報告』(『論文・資料集第4号』)、2003をひっぱり出してみた。

すると、この資料の第6章「ポルノグラフィと性犯罪」はたしかに二瓶由美子先生の執筆によるものらしいのだが。問題は、この資料集のpp.47-51がほとんどそのまま二瓶先生の論文「ポルノグラフィと性犯罪」のpp.5-12に使われてしまってるってことだ。論文全体はp.1-13。つまり、二瓶先生がこの論文のために書きおろしたのはアブストラクトを除けばp.2-4だけ。論文の方にはその旨はまったく記されていない。まあ前に書いた文章の一部を論文に流用するってのはよくやられていることなんじゃないかと思うが、まったく断わりなしにやるってのはどうなんだろう。

APP研の資料集は2003年8月に発行されているのだから、論文にしたものの一部を資料集にまわした、と主張するのは難しそうに見えるし、論文の方に資料集資料集1-4号を参考文献としてあげてるんだから、やっぱり一言触れるべきだったんじゃないだろうか。実際には同時進行で作成したのかもしれないし、紀要の原稿はすでに出てたのに発行が遅れただけかもしれない。でもさらに悪いことに、「参考文献」にあがえられているAPP研の資料集は、それらだけ出版年やサブタイトルなどが欠落している。どうもなあ。うーん。微妙だ。

それにしてもこのAPP研の資料集、せっかくなんだからWeb http://www.app-jp.org/ で公開しといたらいいのになあ。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。